JP5960143B2 - 酢酸製造用ポンプアラウンド反応器 - Google Patents

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Description

[0001]本発明は、2010年9月24日出願の米国特許出願第12/890,383号に優先権を主張する。この出願の全ての内容および開示は、本明細書中、参照として含まれる。
[0002]本発明は、酢酸を製造するための改良法、特に側流(side stream)回収ループおよび/または一つ以上の側流ポンプアラウンド反応器(pump around reactor)を加えることを含む酢酸製造システムの改良に関する。
[0003]酢酸を合成するために広く使用され、商業的に成功したプロセスとしては、メタノールの一酸化炭素による触媒カルボニル化が挙げられる。触媒はロジウムおよび/またはイリジウムとハロゲン促進剤、通常ヨウ化メチルを含む。この反応は、触媒が溶解している液体反応媒体の中に一酸化炭素を連続的に吹き込むことにより実施する。反応媒体は酢酸メチル、水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む。メタノールのカルボニル化に関する慣用の商業的プロセスとしては、米国特許第3,769,329号(特許文献1)、同第5,001,259号(特許文献2)、同第5,026,908号(特許文献3)および同第5,144,068号(特許文献4)に記載のものが挙げられる。これらの特許の全ての内容および開示は、本明細書中、参照として含まれる。別の慣用のメタノールカルボニル化プロセスとしては、Cativa(商標)プロセスがあり、これはJ.H. Jones,”The Cativa(trade mark) Process for the Manufacture of Acetic Acid,”Platinum Metals Review,44(3):94-105頁(2002年)(非特許文献1)で検討されており、この文献の全ての内容および開示は、本明細書中、参照として含まれる。
[0004]カルボニル化反応器からの反応溶液は、未反応出発物質並びに、触媒などの反応媒体の成分を含む。米国特許第5,672,744号(特許文献5)は酢酸の製造プロセスを開示しており、このプロセスは、第一の反応器から反応流体を連続的に引出し、それをフラッシュゾーンに導入して、蒸発した部分と蒸発しなかった部分とに分離する間、ロジウム触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、酢酸メチルおよび水を含む反応流体の存在下、カルボニル化反応(第一の反応器)中でメタノールを一酸化炭素でカルボニル化することを含み、第二の反応器は第一の反応器とフラッシュゾーンとの間に提供することを特徴とする。メタノールは、150℃〜250℃で7〜120秒の滞留時間で第二の反応器の中に溶解している状態の反応流体に含まれる一酸化炭素と、第一の反応器で起きているのと同じカルボニル化によって第二の反応器の中に含まれている一酸化炭素が酢酸に転換できる状態の、第一の反応器から引き出した反応流体に含まれる一酸化炭素とでカルボニル化し、それによって一酸化炭素を有効利用でき且つ高い回収率とできる。
[0005]カルボニル化反応は発熱性であり、反応熱を調節して反応温度を制御しなければならない。反応熱は通常、反応溶液と共にフラッシャーに移される。フラッシャーはカルボニル化反応よりも低圧で操作するので、反応溶液の温度が下がる。
[0006]反応熱は回収することもできる。米国特許第6,175,039号(特許文献6)は、ポンプアラウンド流(pump around stream)によって加熱された蒸気ボイラーを使用することによって非常に発熱性のプロセスから反応熱を除去することを開示する。反応からの熱は他のシステムにも移すこともできる。米国特許第6,114,576号(特許文献7)は、カルボン酸生成物を高収率で回収する、反応の発熱を利用する固体触媒粒子の存在下でカルボン酸を製造するプロセスを開示すする。このプロセスは、蒸気などの追加の熱移動流体の必要なく、反応熱を別の流れに移すための間接的な熱交換を使用する。米国特許第7,465,823号(特許文献8)は、酢酸ビニル生成物の製造および/または精製を容易にするために、酢酸の製造の間に発生した熱の一部を酢酸ビニル製造および/または精製プロセスおよびシステムに移すプロセスおよびシステムを開示する。
[0007]当業者には理解されるように、酢酸の製造に関する現行プロスを改良する動機および必要性がある。本発明はそのような改良点を幾つか提供する。本明細書中で検討した参考文献の内容および開示は全て、本明細書中、参照として含まれる。
米国特許第3,769,329号 米国特許第5,001,259号 米国特許第5,026,908号 米国特許第5,144,068号 米国特許第5,672,744号 米国特許第6,175,039号 米国特許第6,114,576号 米国特許第7,465,823号
J.H. Jones,"The Cativa(trade mark) Process for the Manufacture of Acetic Acid,"Platinum Metals Review,44(3):94-105頁(2002年)
[0008]本発明の態様は、酢酸を製造するための改良法である。本発明の一態様において、反応媒体を含む第一の反応器内で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する、ここで前記少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される、および前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む;前記反応溶液の少なくとも一部を第二の反応器に導入して、第一の熱回収流を生成する;および前記第一の熱回収流を第一の反応器に導入する、各工程を含む前記プロセスを提供する。
[0009]別の態様に従って、本発明は、反応媒体を含む第一の反応器内で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する;ここで前記少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される、および前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む;前記反応溶液の少なくとも一部を第二の反応器に導入して、第一の熱回収流を生成する;および蒸気発生器内に前記第一の熱回収流を通過させる、各工程を含む酢酸の製造プロセスに関する。
[0010]別の態様では、反応媒体を含む第一の反応器内で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する;ここで前記少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される;および前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む;前記反応溶液の少なくとも一部を分離して、第一の熱回収流を形成する;前記第一の熱回収流の少なくとも一部を分離する;および前記第一の熱回収流の分離された部分を第二の反応器に導入して、第二の熱回収流を生成する、各工程を含む酢酸の製造プロセスを提供する。
[0011]本発明のさらなる態様は、酢酸を含む第一の反応溶液を製造するための、一酸化炭素、少なくとも一つの反応体および反応媒体を反応させるための第一の反応器;前記第一の反応溶液を複数の誘導熱回収流に分けるための分離器;および酢酸を含む第二の反応溶液を製造するための一酸化炭素、少なくとも一つの反応体および反応媒体を反応させるため、および熱回収流の少なくとも一つから蒸気および/または熱を回収するための第二の反応器を含む酢酸を製造するためのシステムに関し、ここで少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される、および前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む。
[0012]本発明は、付記図面との関係において以下の本発明の様々な態様の詳細な記載を考慮してより完全に理解することができる。図中、同様の数字は同様の部分を表す。
[0013]図1Aは、本発明の一態様に従ったポンプアラウンド反応器を有する酢酸を製造するための概略図である。
[0014]図1Bは、本発明の一態様に従ったポンプアラウンド反応器と反応溶液からのポンプアラウンドループを有する酢酸を製造するための概略図である。
[0015]本発明は酢酸を製造するための改良プロセスに関する。特に、本発明はポンプアラウンド反応器または拡張反応器(extended reactor)において反応熱を回収することを提供する。ポンプアラウンド反応器は好ましくは、カルボニル化反応器からの側流(side stream)に配置するのが好ましく、カルボニル化反応器からの反応溶液の一部はポンプアラウンド反応器に供給される。一酸化炭素と、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよび/またはその混合物からなる群から選択される反応体は好ましくは、ポンプアラウンド反応器に供給されるのが好ましい。一態様において、ポンプアラウンド反応器は、反応溶液中に触媒のみを含む。すなわち、ポンプアラウンド反応器には追加の触媒は全く導入されない。ポンプアラウンド反応器はカルボニル化反応を延長して、回収することができる追加の反応熱を生成する。一態様において、ポンプアラウンド反応器における反応体の酢酸への転換は、メタノールカルボニル化反応器における転換よりも低い、すなわち80%未満、50%未満または20%未満である可能性がある。
[0016]ポンプアラウンド反応器からの生成物は好ましくは蒸気発生器を通過して、蒸気を生成してからカルボニル化反応器に導入される。ポンプアラウンド反応器の反応熱は、蒸気発生器により回収することができる。ポンプアラウンド反応器からの生成物は、シェルおよび筒型反応器などの一つ以上の冷却水交換機の中で冷却することができ、それからカルボニル化反応器に導入される。追加の冷却水交換機も蒸気を発生することができる。好ましい態様では、冷却水は、約150℃〜約200℃の温度に加熱されている、許容可能な劣化に耐え得る高純度キャプティブ水(high grade captive water)を含む。この加熱状態の冷却水は、態様によっては蒸気フラッシュ降下器(steam flash letdown vessel)を経て、または別の交換器(たとえば、接触熱交換蒸気が全く生成しない交換器)に入ることによって蒸気を発生しえる。態様によっては、ポンプアラウンド反応器は(カルボニル化反応器で生成した酢酸に加えて)酢酸を生成する。この追加の酢酸はカルボニル化反応器を通って、回収することができる。
[0017]ポンプアラウンド反応器で反応熱を回収することに加えて、本発明の特定の態様では、一つ以上のポンプアラウンドループでカルボニル化反応器からの反応熱も回収する。ポンプアラウンドループは一つ以上の熱交換器を含むことができる。本発明の好ましい態様では、ポンプアラウンドループを使用して、カルボニル化プロセスの反応熱を調節することができる。
[0018]態様によっては、ポンプアラウンド反応器により発生した反応熱により得られた温度は、ポンプアラウンド反応器がない場合のポンプアラウンドループからの反応熱による温度よりも高い場合がある。好都合なことに、本発明の態様は、蒸気の量および品質を高めることができる。好ましくは、発生した蒸気は圧力、すなわち少なくとも4バール、たとえば少なくとも5バールの圧力、または少なくとも6バールの蒸気品質を有する。
[0019]本発明は、任意のメタノールカルボニル化プロセスで適用することができる。本発明の態様で使用することができる代表的なカルボニル化システムとしては、いずれもそのすべての内容および開示が本明細書中、参照として含まれる米国特許第7,223,886号、同第7,005,541号、同第6,657,078号、同第6,339,171号、同第5,731,252号、同第5,144,068号、同第5,026,908号、同第5,001,259号、同第4,994,608号および米国特許出願公開番号第2008/0287706号、同第2008/0293966号、同第2009/0107833号、同第2009/0270651号に記載されているものが挙げられる。カルボニル化システムは、カルボニル化区分(section)と精製部分とを含むことができる。任意の好適な精製区分は、本発明の任意の態様と組み合わせて使用することができる。好適な精製区分は、上記参照の特許に記載されており、通常、軽質留分カラム(light ends column)、乾燥カラム、過マンガン酸塩還元性化合物 (permanganate reducing compound:PRC)を除去するための一つ以上のカラム、保護床(guard bed)、ベントスクラバー(vent scrubber)および/または重質留分カラム(heavy ends column)が挙げられる。
[0020]典型的なカルボニル化区分101を図1Aおよび1Bに示す。カルボニル化区分101は一酸化炭素供給流103、反応体供給流104、カルボニル化反応器105、これは「第一の反応器」とも称することができる、フラッシャー106および回収装置107を含む。一酸化炭素および少なくとも一つの反応体は、供給流103および104によりそれぞれ連続的にカルボニル化反応器105に供給される。反応体供給流104は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよび/またはその混合物からなる群から選択される少なくとも一つの反応体を、反応器105に供給することができる。好ましい態様において、反応体供給流104はメタノールおよび酢酸メチルを供給することができる。場合により反応体供給流104は、カルボニル化プロセス用に新しい反応体を貯蔵する一つ以上の容器(図示せず)に接続することができる。さらに、反応条件を維持するために必要により新しいヨウ化メチルおよび触媒を供給するための、カルボニル化反応器105に接続されたヨウ化メチル容器(図示せず)および/または触媒容器(図示せず)があってもよい。他の態様では、カルボニル化反応器105に供給されるメタノールまたはその反応誘導体は、システムの別の場所からスクラビングされたメタノールの状態であるか、または別のシステムの生成物若しくは副生成物であってもよい。
[0021]反応区分101からの一つ以上のリサイクル供給流は、ライン108を通って反応器105に供給することができ、精製区分(図示せず)からの一つ以上のリサイクル供給流はライン109を通って反応器105に供給することができる。二つのリサイクル供給流108、109が図1Aおよび1Bに示されているが、反応器105に個別に供給される複数の流れがあってもよい。本明細書中で説明したように、リサイクル供給流108は反応媒体の成分、並びに残存および/または同伴(entrained)触媒および酢酸を含みえる。
[0022]本発明の態様によっては、反応体供給流104はメタノールおよび/またはその反応性誘導体を含む。メタノールの好適な反応誘導体としては、酢酸メチル、ジメチルエーテル、ギ酸メチルおよびその混合物が挙げられる。一態様において、メタノールとメタノールの反応誘導体との混合物を本発明のプロセスで反応体として使用する。好ましくは、メタノールおよび/または酢酸メチルは反応体として使用する。メタノールおよび/またはその反応性誘導体の少なくとも幾つかは酢酸生成物または溶媒との反応により、液体反応組成物中で酢酸メチルに転換されるか、酢酸メチルとして存在する。液体反応組成物中の酢酸メチル濃度は好ましくは、液体反応組成物の全重量の0.5wt%〜70wt%、たとえば0.5wt%〜50wt%、または1wt%〜35wt%の範囲である。
[0023]一酸化炭素供給流103は本質的に純粋であるか、二酸化炭素、メタン、窒素、希ガス、水およびC1〜C4パラフィン系炭化水素などの少量の不活性不純物を含みえる。水素が存在すると水素化生成物が発生しえるため、水ガスシフト反応によりin situで生成された、一酸化炭素中の始めの水素濃度は好ましくは低く保持される(たとえば1バール未満の分圧または0.5バール未満の分圧)。反応における一酸化炭素の分圧は好ましくは、1バール〜70バールの範囲、たとえば1バール〜35バール、または1バール〜15バールである。
[0024]一態様において、カルボニル化反応器105は、反応溶媒、メタノールおよび/またはその反応性誘導体、VIII族の触媒、少なくとも一つの有限濃度(finite concentration)の水、および場合によりヨウ化物塩を含む均質触媒反応系でメタノールと一酸化炭素とを反応させる。
[0025]好適なVIII族触媒としては、ロジウムおよび/またはイリジウム触媒が挙げられる。ロジウム触媒を使用する場合、ロジウム触媒は、当業者に公知のように、ロジウムが[Rh(CO)2I2]アニオンを含む平衡混合物として触媒溶液中にあるように、任意の好適な形態で添加することができる。本明細書中で記載のプロセスの反応混合物中に場合により保持されるヨウ化物塩は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の溶解性塩、四級アンモニウム、ホスホニウム塩またはその混合物の形態でありえる。特定の態様では、触媒共促進剤はヨウ化リチウム、酢酸リチウムまたはその混合物である。塩共促進剤は、ヨウ化物塩を生成する非ヨウ化物塩として添加することができる。ヨウ化物触媒安定剤は、反応系に直接導入することができる。あるいは、ヨウ化物塩は反応系の操作条件下では、広範な非ヨウ化物塩前駆体は、反応媒体中でヨウ化メチルまたはヨウ化水素酸と反応して、対応する共促進剤ヨウ化物塩安定剤を生成するので、ヨウ化物塩はin situで生成してもよい。ロジウム触媒およびヨウ化物塩生成に関する詳細に関しては、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第5,001,259号;同第5,026,908号;同第5,144,068号および同第7,005,541号を参照されたい。
[0026]イリジウム触媒を使用する場合、イリジウム触媒は、液体反応組成物に不溶性である任意のイリジウム含有化合物でありえる。イリジウム触媒は、液体反応組成物に溶解するか、または溶解系に転換可能である任意の好適な形態でカルボニル化反応用液体反応組成物に添加することができる。液体反応組成物に添加しえる好適なイリジウム含有化合物の例としては、IrCl3、IrI3、IrBr3、[Ir(CO)2I]2、[Ir(CO)2Cl]2、[Ir(CO)2Br]2、[Ir(CO)2I2]H+、[Ir(CO) 2Br2]H、[Ir(CO)2I4]H、[Ir(CH3)I3(CO)2]H、Ir4(CO)12、IrCl3・3H2O、IrBr3・3H2O、Ir4(CO)12、金属イリジウム、Ir2O3、Ir(acac)(CO)2、Ir(acac)3、酢酸イリジウム、[Ir3O(OAc)6(H2O)3][OAc]、およびヘキサクロロイリジウム酸H2IrCl6が挙げられる。酢酸塩、シュウ酸塩およびアセトアセテートなどのイリジウムの塩化物を含まない複合体(complex)は通常、出発物質として使用する。液体反応組成物中のイリジウム触媒濃度は、100〜6000wppmの範囲でありえる。イリジウム触媒を使用するメタノールのカルボニル化は公知であり、一般に、その全体が本明細書中、参照として含まれる米国特許第5,942,460号、同第5,932,764号、同第5,883,295号、同第5,877,348号、同第5,877,347号および同第5,696,284号に記載されている。
[0027]ハロゲン共触媒/促進剤は通常、VIII族の金属触媒成分と組み合わせて使用される。ヨウ化メチルはハロゲン促進剤として好ましい。好ましくは、液体反応組成物中のハロゲン促進剤濃度は、1重量%〜50重量%、好ましくは2重量%〜30重量%の範囲である。
[0028]ハロゲン化アルキル促進剤は、IA族若しくはIIA族の金属の塩、四級アンモニウム、ホスホニウム塩またはその混合物を含みえる、塩安定化剤/共促進剤化合物と組み合わせることができる。特に好ましいものは、ヨウ化物または酢酸塩、たとえばヨウ化リチウムまたは酢酸リチウムである。
[0029]他の促進剤および共促進剤は、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第5,877,348号に記載のように、本発明の触媒系の一部として使用することができる。好適な促進剤は、ルテニウム、オスミウム、タングステン、レニウム、亜鉛、カドミウム、インジウム、ガリウム、水銀、ニッケル、プラチナ、バナジウム、チタン、銅、アルミニウム、スズ、アンチモンから選択され、より好ましくはルテニウムおよびオスミウムから選択される。具体的な共促進剤は、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第6,627,770号に記載されている。
[0030]促進剤は、液体反応組成物および/または、酢酸回収工程からカルボニル化反応器にリサイクルされた液体プロセス流におけるその溶解限界以下の有効量で存在することができる。使用する場合、促進剤は、促進剤対金属触媒のモル比0.5:1〜15:1、好ましくは2:1〜10:1、より好ましくは2:1〜7.5:1で液体反応組成物中に好適に存在する。好適な促進剤濃度は、400〜5000wppmである。
[0031]水は、たとえばメタノール反応体と酢酸生成物との間のエステル化反応により、液体反応組成物中でin situで形成しえる。態様によっては、水は、液体反応組成物の他の成分とは別にまたは一緒に、カルボニル化反応器105に導入される。水は、反応器から抜き出された反応組成物の他の成分から分離することができ、制御量でリサイクルして、液体反応組成物中の必要な水の濃度を維持することができる。好ましくは、液体反応組成物中に保持される水の濃度は、反応組成物の全重量の0.1wt%〜16wt%、たとえば1wt%〜14wt%または1wt%〜10wt%の範囲である。
[0032]本発明の好ましいカルボニル化プロセスに従って、所望の反応速度は、反応媒体中に、所望のカルボン酸とアルコール、望ましくはカルボニル化で使用されるアルコールのエステルと、ヨウ化水素として存在するヨウ化物イオンの他に追加のイオンを保持することによって、低い水濃度でも得られる。好ましいエステルの例は酢酸メチルである。追加のヨウ化物イオンは望ましくはヨウ化物塩であり、ヨウ化リチウムが好ましい。米国特許第5,001,259号に記載されているように、低い水濃度下では、酢酸メチルおよびヨウ化リチウムは、これらの成分のそれぞれが比較的高い濃度で存在するときのみ速度促進剤として作用すること、および促進作用は、これらの成分の両方が同時に存在するときには高くなることが知見された。ヨウ化物イオン含有量の絶対濃度は、本発明の有用性において制約ではない。
[0033]図1Aおよび1Bに示されているように、カルボニル化反応器105は好ましくは攪拌容器(たとえば連続槽型反応器(continuous stirred-tank reactor:CSTR)または任意に攪拌機がついたバブルカラムタイプ容器(攪拌機は図示せず))であり、その中には反応媒体が、好ましくは自動的に所定のレベルに保持される。この所定のレベルは、通常操作の間には、実質的に一定に保持することができる。カルボニル反応器105には、反応媒体中に少なくとも有限濃度の水を保持するのに合わせて、メタノール、一酸化炭素および十分量の水を連続的に導入することができる。一態様において一酸化炭素(たとえば気体状態で)は、カルボニル化反応器105に連続して導入する。一酸化炭素供給流103は、所望の全反応圧を維持するのに十分な速度で導入される。カルボニル化反応器105の温度は、図1Aおよび1Bに示されている態様で説明されるように、ポンプアラウンド反応器および/またはポンプアラウンドループを使用して制御することができる。
[0034]酢酸は通常、約160℃〜約220℃の温度と、約20バール〜約50バールの全圧で液相反応で製造される。本発明の態様によっては、カルボニル化反応器105は、約150℃〜約250℃、たとえば155℃〜235℃、または160℃〜220℃の温度で操作される。本発明の特定の態様は、カルボニル化反応温度が約190℃を越える高温で実施される、酢酸の合成法に関する。カルボニル化用の代表的な反応温度は約190℃〜約225℃、たとえば約200℃〜約220℃である。高い反応温度は、反応器の触媒濃度を下げるのに役立ち、生成速度を高める。カルボニル化反応の圧力は好ましくは10〜200バール、より好ましくは10〜100バール、最も好ましくは15〜50バールである。
[0035]典型的なカルボニル化プロセスでは、一酸化炭素は、好ましくは分配器を通して、望ましくは、反応器の内容物を攪拌するのに使用しえる攪拌機より下に、カルボニル化反応器に連続して導入する。気体供給流は好ましくは、この攪拌手段により反応している液体の中にくまなく分散される。本発明の好ましい態様では、気体/蒸気パージ流110は、気体の副生成物、不活性物質(inert)の集積を少なくとも防ぎ、所定の全反応器圧力で設定された一酸化炭素分圧を維持するために、カルボニル化反応器105から抜かれる。カルボニル化反応器105の温度は制御され、一酸化炭素供給流は、所望の全反応器圧力を保持するのに十分な速度で導入されえる。気体パージ流110は、回収装置107中で酢酸および/またはメタノールで不純物をスクラビングして低沸点成分を回収することができる。態様によっては、気体パージ流110は濃縮されて、回収装置107に供給され、これは低沸点成分111を反応器105の頂部に戻すことができる。低沸点成分111は酢酸メチルおよび/またはヨウ化メチルを含むことができる。気体パージ流110中の一酸化炭素は、ライン112にパージされるか、ライン112'を通ってフラッシャー106の底部に供給されて、ロジウムの安定性を促進することができる。
[0036]カルボニル化生成物は、その中の一定レベルを保持するのに十分な速度でカルボニル化反応器105から取り除かれて、反応溶液113を通ってフラッシャー106に移される。反応溶液113は好ましくは液体流である。通常、反応溶液113はカルボニル化反応器105から引き出されるので、反応溶液113の温度は約150℃〜約250℃でありえる。フラッシャー106では、カルボニル化生成物の少なくとも一部はフラッシュ分離工程で分離されて、酢酸を含む粗な生成物流114と、触媒含有溶液を含む触媒リサイクル流115を得、これは好ましくは流108を通ってカルボニル化反応器105にリサイクルされる。触媒含有溶液は、上記のように少量の酢酸メチル、ヨウ化メチルおよび水と共に、主に酢酸、ロジウム触媒およびヨウ化物塩を含む。特定の態様では、粗な生成物流114は酢酸を回収するために精製区分(図示せず)に移される。精製区分からの一つ以上のリサイクル流は、ライン109を通ってカルボニル化反応器105に戻すことができる。
[0037]図1Aおよび1Bにおいて、反応溶液113の一部をライン121を通して抜出し、「第二の反応器」とも称するポンプアラウンド反応器122に向ける。抜き出される反応溶液113の流速、すなわち「抜出速度(withdraw rate)」は、生産速度の関数であり、変動しえる。特定の態様では、抜出速度は、反応器レベルをベースとして制御される。態様によっては、ライン121を通ってポンプアラウンド反応器122に導入された、抜き出された反応溶液113の量は、20%〜100%でありえる。カルボニル化反応器105の始動の間には、反応溶液113の約100%をポンプアラウンド反応器122に向け、反応器105に戻すのが好ましい。ポンプアラウンド反応器122は(熱交換器を通して)使用して、(蒸気を使用して)反応溶液を加熱する。開始態様によっては、少量の一酸化炭素(CO)をポンプアラウンド反応器122(たとえばCOである流123の一部)を通して導入する。しかしながら、開始工程の間、ポンプアラウンド反応器122は積極的にメタノールも酢酸メチルも注入しない。設計速度下の定常状態では、反応溶液113の50%未満がポンプアラウンド反応器122(すなわち、一つのポンプアラウンド反応器ループシステム(pump-around reactor loop system))に向けられるのが好ましい。特定の態様では、反応溶液113の25%未満、たとえば20%未満がポンプアラウンド反応器122に導入することができる。しかしながら、少量を誘導すると、生成しえる蒸気量が減少するかもしれない。他の態様では、酢酸生成システム設計は、二つ以上のポンプアラウンド反応器ループシステムを含むことができる。たとえば反応溶液113の約70%を二つのポンプアラウンド反応器ループシステムに向けることができ、そこでそれぞれのポンプアラウンド反応器ループは反応溶液113の約半分を受け取る。
[0038]ポンプアラウンド反応器122はパイプ反応器、筒型反応器、流動床、またはCSTRでありえる。好ましい態様において、ポンプアラウンド反応器122は一定の直径をもつ筒型反応器である。反応器のシェルは、当業界で公知の任意の好適な材料、たとえばニッケル-モリブデン合金、たとえばHASTELLOY(商標)B-3(商標)合金(Haynes International)またはジルコニウム合金、たとえばZirc(商標)702合金(United Titanium Inc.)から構成することができる。本発明の様々な態様に従って、ポンプアラウンド反応器122は、バッフル、パッキング、分配器、(単数または複数の)ベンチュリおよび複数のパスなどの混合エンハンサーを含むことができる。
[0039]ライン121中の反応溶液113の一部はアリコート区分でありえ、触媒、溶解した一酸化炭素、一つ以上の反応体、水およびハロゲン促進剤の一つ以上を含みえる。カルボニル化反応器105からの残存触媒は好ましくは、ポンプアラウンド反応器122での反応を触媒する。ライン121中の反応溶液の一部に加えて、一酸化炭素供給流103の一部は、ライン123を通ってポンプアラウンド反応器122に供給することができる。態様によっては、ライン123中の一酸化炭素は、カルボニル化反応器105に供給される全一酸化炭素供給流をベースとして約0.1%〜約10%、より好ましくは約0.5%〜5%である量で制御された方法でポンプアラウンド反応器122に供給することができる。
[0040]反応体供給流104の一部は、ライン124を通ってポンプアラウンド反応器122にも供給することができる。本発明の特定の態様では、ポンプアラウンド反応器122に供給される部分121中のメタノールの割合は、メタノールの酢酸への転換率に依存して変動する。一態様において、ポンプアラウンド反応器122へのライン124を通る供給流中の反応体の割合は、系に供給される反応体の全量をベースとして0.1%〜10%、たとえば0.2%〜5%または0.25%〜2.5%である。好ましい態様において、追加の反応体は、ポンプアラウンド反応器122にライン124を通って供給することができる。一態様において、メタノールは、反応体としてポンプアラウンド反応器122に供給される。ライン124中の反応体は、カルボニル化反応器105に供給される全反応体をベースとして約0.1%〜10%、より好ましくは約0.5%〜5%の量で制御された方法でポンプアラウンド反応器122に供給することができる。
[0041]一態様において、ポンプアラウンド反応器122に供給される反応体は、一つ以上のベントスクラバーから提供することができる。ベントスクラバーはメタノールを使用して、ヨウ化メチルなどのベントからの低沸点成分を除去することができる。特定の理論に束縛されるつもりはないが、追加のヨウ化メチルは、ポンプアラウンド反応器122で反応を促進するのに有用でありえる。
[0042]ポンプアラウンド反応におけるライン121、123および124を含む供給材料は、約0.2秒〜120秒、たとえば1秒〜90秒、または10秒〜60秒の滞留時間をもつ。本明細書中で使用するように、ポンプアラウンド反応に関して「滞留時間」とは、蒸気発生器126から管を通してポンプアラウンド反応器122に供給材料を注入するときからの時間をさす。生成物がカルボニル化反応器105に導入されるにつれて、ポンプアラウンド反応器からの反応が継続しえることは理解すべきである。
[0043]好ましい態様において、ポンプアラウンド反応器122は、カルボニル反応器105よりも高い温度で操作される。一態様において、ポンプアラウンド反応器122は、カルボニル反応器105よりも少なくとも5℃高い温度、より好ましくは少なくとも10℃高い温度で実施される。特定の態様において、ポンプアラウンド反応器122は、約150℃〜約250℃、たとえば155℃〜約235℃、または160℃〜225℃の温度で操作される。本発明のさらなる態様において、ポンプアラウンド反応器122は約15気圧から約50気圧の絶対圧力で操作される。
[0044]ポンプアラウンド反応器122における反応は発熱性である。気体の一酸化炭素、液体メタノールおよび液体酢酸を形成する標準熱から算出して、ポンプアラウンド反応器122における反応の発熱は、生成する酢酸の量と設計速度に依存する。ポンプアラウンド反応器122で発生する反応熱から得られた温度は下げることができ、従って熱は蒸気発生器126により回収することができる。蒸気発生器126は、反応熱が効率的に回収できるように、ポンプアラウンド反応器122に直接結合または密接に結合することができる。態様によっては、ポンプアラウンド反応器122は、反応区分および蒸気発生器区分を含むことができる。蒸気発生器126は、無水物製造装置および/またはエステル装置などのカルボニル化プロセスまたは他の化学的装置で他のシステムを駆動するために使用することができる蒸気を発生する。熱回収流127は、低温であるがカルボニル化反温度よりも下ではない温度(たとえば160℃〜190℃)で蒸気発生器126を出る。態様によっては、ポンプアラウンド反応器中の反応は、蒸気発生器126を通過しても継続しているかもしれない。好ましい態様において、蒸気の量は3〜30トン/時間を変動することができ、蒸気の品質は4〜13bargを変動しえる。蒸気発生器126により生成した蒸気量は、ポンプアラウンド反応器122からの流れ、および蒸気発生器126を通るポンプアラウンド反応器122中の発熱反応由来の温度の純変化、および発生している蒸気の圧力品質をベースとして変動しえる。熱回収流127は、カルボニル化反応器105の上部区分に導入することができ、好ましくは反応溶液113が抜かれる点より上に導入される。熱回収流127は、酢酸、ヨウ化メチル、酢酸メチル、未反応メタノール、水、一酸化炭素および残存触媒の一つ以上を含みえる。一態様において、熱回収流127はポンプアラウンド反応器122に供給される部分121よりも高い酢酸濃度を含みえる。
[0045]示されていないが、熱回収流127は、一つ以上の熱交換器、たとえば冷却水交換器を通過することができる。好ましくは、これらの熱交換器は反応器105の反応熱を制御することができる。態様によっては、これらの追加の熱交換器は一定量の蒸気を発生する。
[0046]図1Bは、本発明の別の態様の概略図である。図1Bに示されているように、反応溶液113の一部はライン130を通って抜き出される。図1Aを参照して記載されているように、引き出される反応溶液113の量は変動しえる。ライン131中の下位部分(subportion)はライン130から抜き出すことができ、熱交換器132を通るループ中にくみ出すことができ、熱回収流133を通ってカルボニル化反応器105に戻すことができる。一つのループが図1Bに示されているが、それぞれが一つ以上の熱交換器を持つ複数のループがあってもよい。一態様において、下位部分131は約160℃〜約250℃(たとえば160℃〜235℃、または160℃〜220℃)の温度で熱交換器132に入り、カルボニル化反応温度よりも低い温度(たとえば約155℃未満、または30℃〜150℃)で熱回収流133として熱交換器132を出る。
[0047]熱交換器132は好ましくは、カルボニル化反応器105における反応熱を制御する。好ましくは熱交換器132は、カルボニル化反応器105から反応熱を除去するためにトリム冷却(trim cooling)を提供する冷却水交換器である。さらに、熱交換器132は蒸気も発生することができる。他の態様において、熱交換器132を使用して、始動の間に、カルボニル化反応器105に熱を提供することができる。熱回収流133をカルボニル化反応器105の頂部に導入することができ、好ましくは反応溶液113が抜き出される点よりも上に導入する。図1Bには反応溶液の一部が取り出され(すなわち下位部分131)、複数の部分を取り出して、個別にポンプアラウンド反応器122および熱交換器132に提供できることが示されている。
[0048]ライン134の別の下位部分は、上記および図1Bに示されているように、ポンプアラウンド反応器122に供給することができる。下位部分131と下位部分134との間の流量比は好ましくは、10:1〜1:10、たとえば5:1〜1:5または2:1〜1:2である。この比はカルボニル化反応器105の反応熱を制御する必要性対蒸気発生器126を通る追加の蒸気を生成する必要性に依存して変動しえる。図1Bには示されていないが、本発明の態様によっては、一つ以上のバルブ、セギュレーターまたはポンプを使用して、下位部分131および下位部分134との間のライン130中の液体流を制御することができる。これによって追加の熱回収を必要によりループにシフトするために、ポンプアラウンド反応器122へより多く流れさせることができる。図1Aにも1Bにも示されていないが、本発明の態様によっては、ポンプアラウンドループ中のマニュアルと自動遮断弁(isolation valve)を組み合わせて、(たとえばメンテナンスに関して)一つのループを独立して遮断することができ、同時に他の(単数または複数の)ループおよびカルボニル化反応器105は操作可能なままにしておくことができる。さらに、本発明の様々な態様において、一つ以上の追加の熱交換器または冷却器を系内の位置に配置することができる(たとえば、一つ以上の追加の冷却器をリサイクル供給流108に配置することができる)。
[0049]ポンプアラウンド反応器122からの熱回収流127中の酢酸の相対量は、滞留時間の関数である。本発明の一態様において、ポンプアラウンド反応器122からの熱回収流127中の酢酸の相対量は、熱回収流133中の酢酸よりも少なくとも0.5%多く、より好ましくは少なくとも2.5%多い。範囲に関しては、熱回収流127中の酢酸の相対量は、熱回収流133におけるよりも1%〜10%多い。
[0050]制御した原材料流速添加(controlled raw material flow rate addition)の状態でのポンプアラウンドループにおける滞留時間、測定温度、(単数または複数の)流れおよび/または測定した圧力などのパラメーターは、所望の設定に最適化することができる。本発明の態様によっては、第二の反応器を熱回収蒸気発生の(熱交換器)の上流に配置する。この設定により、バルクアベレージ反応器温度(bulk average reactor temperature)から回収することができるよりも、ポンプアラウンドループにおいて一つ以上の熱交換器(蒸気発生器)から段階熱回収によってより多い量の蒸気および/またはよりスプリット上級(圧力)の蒸気を発生することができる。
[0051]明確にするために、メタノールを酢酸にカルボニル化するのに使用されるプロセスを実施する特徴が全て本明細書に記載されているとは限らない。当業者は、任意のそのような実際の態様の開発において、システムに関連した、ビジネスに関連した制約の遵守などの具体的な目的を達成するために、多くの実現-具体的な決断をしなければならず、それは一つの実行から別の実行で変動しえることが理解されるだろう。さらには、そのような開発努力は複雑で時間を要するかもしれないが、それでもこの開示の利益を有する当業者には日常的な作業であると考えられる。
[0052]本明細書に開示の本発明をより効率的に理解するために、非限定的な実施例を以下に提供する。以下の実施例は、本発明の方法の様々な態様を記載する。
[0053]実施例1
模擬モデルを使用して、ポンプアラウンド反応器への流れの中のメタノール量をベースとしてポンプアラウンド反応器における反応の発熱を決定した。表1は、(カルボニル化反応器からの反応溶液の一部からの)ポンプアラウンド反応器への流れの中のメタノールwt%が増加するにつれて、温度における全体の変化(ΔT)と同様に、ポンプアラウンド反応器流出液の温度が上昇することを示す。この上昇は、ポンプアラウンド溶液へのメタノールの(単数または複数の)注入点で開始するだろう。実施例1および2で使用されるように、「温度における変化」とは、温度変化に限定されないが、ポンプアラウンド流に加えられた顕熱(sensible heat)としての等価エネルギーの特定の言い回しである。
Figure 0005960143
[0054]上記表1に示されているように、ポンプアラウンド反応器への全流量の0.33%がメタノールであるとき、加えられた顕熱エネルギー当量として、熱変化は約5℃である。
[0055]実施例2
模擬モデルを使用して、ポンプアラウンド反応器における発熱反応は、7.5kg/cm2g蒸気量標準をベースとして、蒸気の純増加を達成することが知見された。温度変化が増加し、熱交換器内を通過する反応流出液が増加するにつれて、生成した蒸気量も増加した。1時間当たり800トン(TPH)、600TPHおよび400TPHのポンプアラウンド反応器を通る全流量で別の運転シミュレーションをした。
Figure 0005960143
[0056]表2に示されているように、全流量(800TPH、600TPHおよび400TPH)は、同一熱交換器領域の基準で、蒸気生産において純増加を決定する。温度変化が連続的に増加し続けるにつれて、蒸気の純生産量も連続して増加するだろう。これは反応滞留時間並びに蒸気発生器126対熱交換器132の物理的大きさ(面積)の関数である。
[0057]本発明を詳細に記載してきたが、当業者には本発明の趣旨および範囲内での変形が直ちに明らかになるだろう。さらに、本発明の態様および様々な態様の部分および以下および/または付記請求の範囲で参照した様々な特徴は、その全体または部分のいずれかを組み合わせたり、または交換することができるのは理解すべきである。さらに、当業者には前述の記載は単なる例示であり、本発明を限定するものではないことは明らかであろう。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
酢酸の製造プロセスであって、
反応媒体を含む第一の反応器内で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する;
ここで前記少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される;および
ここで前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む;
前記反応溶液の少なくとも一部を第二の反応器に導入して、第一の熱回収流を生成する;および
前記第一の熱回収流を第一の反応器に導入する;
各工程を含む、前記プロセス。
[請求項2]
前記第一の熱回収流を蒸気発生器内に通す工程をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
[請求項3]
前記反応溶液の一部を分離する;
分離した部分を熱交換器に導入して、第二の熱回収流を生成する;および
前記第二の熱回収流を前記第一の反応器に導入する;
各工程をさらに含む、請求項1または2のいずれかに記載のプロセス。
[請求項4]
酢酸の製造プロセスであって、
反応媒体を含む第一の反応器内で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する;
ここで前記少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される;および
ここで前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む;
前記反応溶液の少なくとも一部を分離して、第一の熱回収流を形成する;
前記第一の熱回収流の少なくとも一部を分離する;および
前記第一の熱回収流の分離された部分を第二の反応器に導入して、第二の熱回収流を生成する;
各工程を含む前記プロセス。
[請求項5]
第二の反応器のタイプが、パイプ反応器、管型反応器、連続攪拌槽型反応器および流動床反応器からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項6]
前記反応溶液の20%〜100%を第二の反応器に導入する、請求項1〜5のいずれか一項
に記載のプロセス。
[請求項7]
前記第二の反応器が第一の反応器よりも高い温度で操作される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項8]
前記反応溶液の少なくとも一部が、第二の反応器中で0.2秒〜120秒の滞留時間を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項9]
第一の反応器に供給された全一酸化炭素をベースとして0.1%〜10%の量で一酸化炭素
を第二の反応器に供給する工程をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項10]
第一の反応器に供給された全反応体をベースとして0.1%〜10%の量で少なくとも一つ
の反応体を第二の反応器に供給する工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項11]
第一の熱回収流が酢酸、酢酸メチル、メタノール、水、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、またはその混合物を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項12]
前記第一の反応器からの残存触媒が、第二の反応器での反応を触媒する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項13]
前記第一の回収流を第一の反応器に導入する工程をさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
[請求項14]
酢酸の製造システムであって、
一酸化炭素、少なくとも一つの反応体および反応媒体を反応させて、酢酸を含む第一の反応溶液を生成するための第一の反応器
前記第一の反応溶液を複数の誘導熱回収流に分けるための分離器;および
一酸化炭素、少なくとも一つの反応体および反応媒体を反応させて、酢酸を含む第二の反応溶液を生成するための、および当該熱回収流の少なくとも一つから蒸気および/または熱を回収するための第二の反応器を含み
少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される、および
前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む、前記システム。

Claims (11)

  1. 酢酸の製造プロセスであって、
    反応媒体を含む第一の反応器内で一酸化炭素と少なくとも一つの反応体とを反応させて、酢酸を含む反応溶液を生成する;
    ここで前記少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される;および
    ここで前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含む;
    前記反応溶液の少なくとも一部を第二の反応器に導入し、そして第一の反応器に供給された全一酸化炭素をベースとして0.1%〜10%の量で一酸化炭素を第二の反応器に供給して、第一の熱回収流を生成する;および
    前記第一の熱回収流を第一の反応器に導入する;
    各工程を含む、前記プロセス。
  2. 前記第一の熱回収流を蒸気発生器内に通す工程をさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記反応溶液の一部を分離する;
    分離した部分を熱交換器に導入して、第二の熱回収流を生成する;および
    前記第二の熱回収流を前記第一の反応器に導入する;
    各工程をさらに含む、請求項1または2のいずれかに記載のプロセス。
  4. 第二の反応器のタイプが、パイプ反応器、管型反応器、連続攪拌槽型反応器および流動床反応器からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記反応溶液の20%〜100%を第二の反応器に導入する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記第二の反応器が第一の反応器よりも高い温度で操作される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記反応溶液の少なくとも一部が、第二の反応器中で0.2秒〜120秒の滞留時間を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 第一の反応器に供給された全反応体をベースとして0.1%〜10%の量で少なくとも一つの反応体を第二の反応器に供給する工程をさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 第一の熱回収流が酢酸、酢酸メチル、メタノール、水、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、またはその混合物を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記第一の反応器からの残存触媒が、第二の反応器での反応を触媒する、請求項1〜のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 酢酸の製造システムであって、
    一酸化炭素、少なくとも一つの反応体および反応媒体を反応させて、酢酸を含む第一の反応溶液を生成するための第一の反応器;
    前記第一の反応溶液を複数の誘導熱回収流に分けるための分離器;および
    第二の反応器であって、第一の反応器に供給された全一酸化炭素をベースとして0.1%〜10%の量で第二の反応器に供給された一酸化炭素、少なくとも一つの反応体および反応媒体を反応させて、酢酸を含む第二の反応溶液を生成するための、及び当該熱回収流の少なくとも一つから蒸気および/または熱を回収するための第二の反応器を含み、
    少なくとも一つの反応体は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される、
    前記反応媒体は水、酢酸、ヨウ化メチルおよび触媒を含み、および
    前記第二の反応器は、第一の反応からの側流に配置される、ポンプアラウンド反応器または拡張反応器である、前記システム。
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