JP5681798B2 - 乾燥カラムからの蒸気を軽質留分カラムに供給するための方法及びシステム - Google Patents

乾燥カラムからの蒸気を軽質留分カラムに供給するための方法及びシステム Download PDF

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Description

[0001]本発明は、2010年8月16日出願の米国出願12/857,323(その全ての内容及び開示事項を参照として本明細書中に包含する)に対する優先権を主張する。
[0002]本発明は、乾燥カラムからの1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送ることによって軽質留分カラムを加熱する方法に関する。本発明はまた、乾燥カラムからの1以上の蒸気側流によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーを与える、酢酸を製造するためのカルボニル化方法にも関する。
[0003]酢酸を合成するための広範囲に用いられて成功している商業的プロセスは、一酸化炭素によるメタノールの接触カルボニル化を含む。触媒は、ロジウム及び/又はイリジウム、並びにハロゲン促進剤、通常はヨウ化メチルを含む。反応は、その中に触媒を溶解させた液体反応媒体を通して一酸化炭素を連続的にバブリングすることによって行う。反応媒体は、酢酸、酢酸メチル、水、ヨウ化メチル、及び触媒を含む。メタノールをカルボニル化するための従来の商業的プロセスとしては、米国特許3,769,329、5,001,259、5,026,908、及び5,144,068(これらの全ての内容及び開示事項を参照として本明細書中に包含する)に記載されているものが挙げられる。他の従来のメタノールカルボニル化プロセスとしては、Jones, J.H. (2002), "The CativaTM Process for the Manufacture of Acetic Acid", Platinum Metals Review, 44 (3): 94-105(この全ての内容及び開示事項を参照として本明細書中に包含する)において議論されているCativa(商標)プロセスが挙げられる。
[0004]反応器からの粗酢酸生成物は、精製セクションにおいて処理して、不純物を除去して酢酸を回収する。微量で存在する可能性があるこれらの不純物は、特に反応プロセスを通して不純物を循環させる場合(これはとりわけ、時間とともにこれらの不純物の蓄積を引き起こす可能性がある)に酢酸の品質に影響を与える。これらの不純物を除去するための従来の精製方法は、酢酸生成物流を、酸化剤、オゾン、水、メタノール、活性炭、アミンなどで処理することを含む。また、この処理を粗酢酸生成物の蒸留と組み合わせることもできる。一般に、酢酸製造のような多くの化学プロセスにおいては、蒸留カラムは大量のエネルギーを消費する。蒸留カラムは、カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーをそれぞれ独立して受容することができる。本発明は、分離システム、好ましくは軽質留分カラムにおける分離を推進するために必要なエネルギーをシステム内の他の場所から与えることによって、酢酸製造プロセスの全体的な効率を有利に向上させる新規な改良されたプロセスを提供する。
米国特許3,769,329 米国特許5,001,259 米国特許5,026,908 米国特許5,144,068
Jones, J.H. (2002), "The CativaTMProcess for the Manufacture of Acetic Acid", Platinum Metals Review, 44 (3): 94-105
[0005]本発明は、分離システム、好ましくは軽質留分カラムにおける分離を推進するために必要なエネルギーをシステム内の他の場所から与えることによって、酢酸製造プロセスの全体的な効率を有利に向上させることに関する。ここで、乾燥カラム内のエネルギーを有利に制御して、分離システムの他の部分、特に軽質留分カラムへ移動させることができることを見出した。例えば、第1の態様においては、本発明は、軽質留分カラム内で粗生成物流を精製して生成物流を生成させ;生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させる;工程を含み;1以上の蒸気側流によって1以上の分離システムへエネルギーを与える;酢酸を製造するカルボニル化方法に関する。
[0006]第2の態様においては、本発明は、反応媒体を含む第1の反応器内で一酸化炭素を少なくとも1種類の反応物質と反応させて、酢酸を含む粗生成物流を生成させ(ここで、少なくとも1種類の反応物質は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択され;そして、反応媒体は、水、酢酸、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及び触媒を含む);軽質留分カラム内において粗生成物流を精製して生成物流を生成させ;生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させ;そして1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送る;工程を含み;1以上の蒸気側流によって軽質留分カラム内の粗生成物流を加熱する;軽質留分カラムを加熱する方法に関する。幾つかの態様においては、軽質留分カラムの底部にリボイラーを接続しない。幾つかの態様においては、乾燥カラムをリボイラーに接続する。
[0007]第3の態様においては、本発明は、軽質留分カラム内において粗生成物流を精製して、ヨウ化メチル及び酢酸メチルを除去して、粗生成物流よりも低いヨウ化メチル及び酢酸メチルの濃度を有する生成物流を生成させ;生成物流を軽質留分カラムのサイドドロー(sidedraw)から引き抜き;生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させる;工程を含み;乾燥カラムからの1以上の蒸気側流によって、軽質留分カラム内の生成物流を加熱する;酢酸を製造するカルボニル化方法に関する。
[0008]第4の態様においては、本発明は、軽質留分カラム内において粗生成物流を精製して生成物流を生成させ;精製した生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流を生成させ;そして、乾燥カラムからの熱を軽質留分カラムに移動させる;工程を含む、軽質留分カラムを加熱する方法に関する。幾つかの態様においては、熱を移動させる工程は、1以上の蒸気側流を乾燥カラムから引き抜き;そして、1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送る;ことを更に含む。
これらに限定されるものではないが、本発明は以下の態様の発明を包含する。
[1]軽質留分カラム内で粗生成物流を精製して生成物流を生成させ;そして
生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させる;
工程を含み;
1以上の蒸気側流によって1以上の分離システムへエネルギーを与える;
酢酸を製造するカルボニル化方法。
[2]1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送ることを更に含む、[1]に記載の方法。
[3]1以上の蒸気側流を乾燥カラムの下部部分から引き抜く、[2]に記載の方法。
[4]1以上の蒸気側流を軽質留分カラムの底部に供給する、[2]に記載の方法。
[5]軽質留分カラムの底部部分にリボイラーを接続しない、[2]に記載の方法。
[6]1以上の蒸気側流によって軽質留分カラム内の粗生成物流を加熱する、[1]に記載の方法。
[7]乾燥カラムをリボイラーに接続する、[1]に記載の方法。
[8]1以上の蒸気側流が酢酸及び水を含む、[1]に記載の方法。
[9]1以上の蒸気側流が90重量%〜99.9重量%の量の酢酸を含む、[8]に記載の方法。
[10]1以上の蒸気側流が0.01重量%〜10重量%の量の水を含む、[8]に記載の方法。
[11]1以上の蒸気側流が130℃〜185℃の温度を有する、[1]に記載の方法。
[12]1以上の蒸気側流を軽質留分カラムの底部に供給する、[1]に記載の方法。
[13]軽質留分カラムを120℃〜170℃の底部温度内で運転する、[1]に記載の方法。
[14]軽質留分カラム内において分離を推進するために必要なエネルギーの全量の1%〜50%を1以上の蒸気側流によって与える、[1]に記載の方法。
[15]軽質留分カラム内において分離を推進するために必要なエネルギーの全量の50%〜100%を1以上の蒸気側流によって与える、[1]に記載の方法。
[16]反応媒体を含む第1の反応器内で一酸化炭素を少なくとも1種類の反応物質と反応させて、酢酸を含む粗生成物流を生成させる:
工程を更に含み;
少なくとも1種類の反応物質が、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択され;そして
反応媒体が、水、酢酸、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及び触媒を含む、[1]に記載の方法。
[17]軽質留分カラム内において粗生成物流を精製して、ヨウ化メチル及び酢酸メチルを除去して、粗生成物流よりも低いヨウ化メチル及び酢酸メチルの濃度を有する生成物流を生成させ;
生成物流を軽質留分カラムのサイドドローから引き抜き;そして
生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させる;
工程を含み;
乾燥カラムからの1以上の蒸気側流によって、軽質留分カラム内の生成物流を加熱する;
酢酸を製造するカルボニル化方法。
[18]1以上の蒸気側流が酢酸及び水を含む、[17]に記載の方法。
[19]1以上の蒸気側流が130℃〜185℃の温度を有する、[17]に記載の方法。
[20]軽質留分カラム内において粗生成物流を精製して生成物流を生成させ;
精製した生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流を生成させ;そして
乾燥カラムからの熱を軽質留分カラムに移動させる;
工程を含む、軽質留分カラムを加熱する方法。
[21]熱を移動させる工程が、
1以上の蒸気側流を乾燥カラムから引き抜き;そして
1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送る;
ことを更に含む、[20]に記載の方法。
[22]1以上の蒸気側流が酢酸及び水を含む、[20]に記載の方法。
[23]1以上の蒸気側流が130℃〜185℃の温度を有する、[20]に記載の方法。
[0009]本発明は添付の非限定的な図面を考慮するとより良好に理解されるであろう。
[0010]図1は、本発明の一態様による代表的な構成を示す。
[0011]本発明は、概して、酢酸製造プロセスにおける分離システムの一部のエネルギー必要量の少なくとも一部を、乾燥カラムから導かれる1以上の蒸気側流によって供給することに関する。好ましい態様においては、1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送り、その中での分離を推進するために必要なエネルギーを与える。言い換えれば、本発明の幾つかの態様は、乾燥カラムからの熱、好ましくは過剰の熱を移動させて、軽質留分カラム内での分離を推進することを含む。従来のシステムにおいては、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの一部は、カラムへ供給する粗酢酸生成物によって与えられる。粗酢酸生成物は通常は蒸気相である。従来のシステムに関しては、粗酢酸生成物から与えられるエネルギーに加えて、軽質留分カラムは、軽質留分カラムの底部における別のリボイラーからのエネルギーも受容することができる。
[0012]本発明は、リボイラーの必要性を排除し、軽質留分カラムの分離を推進するために乾燥カラムからの1以上の蒸気流内のエネルギーを用いることによって、酢酸製造の効率を有利に向上させる。好ましい態様においては、1以上の蒸気側流は、乾燥カラムから、より好ましくは乾燥カラムの底部から得る。1以上の蒸気側流のそれぞれは、酢酸及び水を含む可能性がある。1以上の蒸気側流は、軽質留分カラムに供給される粗酢酸生成物と同様に、軽質留分カラム中に直接供給する。
[0013]本発明の代表的な態様を以下に記載する。明瞭にするために、本明細書においては実際の実施の全ての特徴は記載しない。勿論、任意のかかる実際の態様の展開においては、開発者の具体的な目標を達成するためには、1つの実施と他の実施とで変化するシステム関係及びビジネス関係の制約の遵守のような数多くの実施時に固有の決定を行わなければならないが、これらは本開示の利益を有する当業者には日常的な業務であろうことが認められる。
[0014]本発明は、例えば、反応溶媒、メタノール及び/又はその反応性誘導体、第VIII族触媒、少なくとも限定濃度の水、及び場合によってはヨウ化物塩を含む均一接触反応系中での一酸化炭素によるメタノールのカルボニル化に関して好ましい可能性がある。
[0015]好適な第VIII族触媒としては、ロジウム及び/又はイリジウム触媒が挙げられる。ロジウム触媒を用いる場合には、ロジウム触媒は、当該技術において周知なように、ロジウムが触媒溶液中に[Rh(CO)アニオンを含む平衡混合物として存在するような任意の好適な形態で加えることができる。場合によっては、触媒は、好適な樹脂、例えばポリビニルピリジンにイオン結合している二ヨウ化ロジウムジカルボニルアニオンであってよい。本明細書に記載するプロセスの反応混合物中に場合によって保持されるヨウ化物塩は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の可溶性塩、或いは第4級アンモニウム又はホスホニウム塩の形態であってよい。幾つかの態様においては、触媒共促進剤は、ヨウ化リチウム、酢酸リチウム、又はこれらの混合物である。塩共促進剤は、ヨウ化物塩を生成させる非ヨウ化物塩として加えることができる。ヨウ化物触媒安定剤は、反応システム中に直接導入することができる。或いは、反応システムの運転条件下においては、広範囲の非ヨウ化物塩前駆体がヨウ化メチルと反応して対応する共促進剤ヨウ化物塩安定剤を生成させるので、ヨウ化物をin−situで生成させることができる。ロジウム触媒及びヨウ化物塩の生成に関する更なる詳細に関しては、米国特許5,001,259;5,026,908;及び5,144,068(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)を参照。
[0016]イリジウム触媒を用いる場合には、イリジウム触媒には、液体反応組成物中に可溶の任意のイリジウム化合物を含ませることができる。イリジウム触媒は、液体反応組成物中に溶解するか或いは可溶性形態に転化させることができる任意の好適な形態で、カルボニル化反応のための液体反応組成物に加えることができる。液体反応組成物に加えることができる好適なイリジウム含有化合物の例としては、IrCl、IrI、IrBr、[Ir(CO)I]、[Ir(CO)Cl]、[Ir(CO)Br]、[Ir(CO)、[Ir(CO)Br、[Ir(CO)、[Ir(CH)I(CO)、Ir(CO)12、IrCl・3HO、IrBr・3HO、イリジウム金属、Ir、Ir(acac)(CO)、Ir(acac)、酢酸イリジウム、[IrO(OAc)(HO)][OAc]、及びヘキサクロロイリジウム酸[HIrCl]が挙げられる。酢酸塩、シュウ酸塩、及びアセト酢酸塩のようなイリジウムの塩素を含まないコンプレックスが、出発材料として通常用いられる。液体反応組成物中のイリジウム触媒の濃度は、100〜6000wppmの範囲であってよい。イリジウム触媒を用いるメタノールのカルボニル化は周知であり、米国特許5,942,460;5,932,764;5,883,295;5,877,348;5,877,347;及び5,696,284(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)に概して記載されている。
[0017]一般に、第VIII族金属触媒成分と組み合わせてハロゲン共触媒/促進剤が用いられる。ハロゲン促進剤としてはヨウ化メチルが好ましい。好ましくは、液体反応組成物中のハロゲン促進剤の濃度は、1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%の範囲である。
[0018]ハロゲン化アルキル促進剤は、第IA族又は第IIA族の金属の塩、或いは第4級アンモニウム又はホスホニウム塩を含んでいてよい塩安定剤/共促進剤化合物と組み合わせることができる。ヨウ化物又は酢酸塩、例えばヨウ化リチウム又は酢酸リチウムが特に好ましい。
[0019]ヨーロッパ特許公開EP−0849248(その全部を参照として本明細書中に包含する)に記載されているような他の促進剤及び共促進剤を、本発明の触媒系の一部として用いることができる。好適な促進剤は、ルテニウム、オスミウム、タングステン、レニウム、亜鉛、カドミウム、インジウム、ガリウム、水銀、ニッケル、白金、バナジウム、チタン、銅、アルミニウム、スズ、アンチモンから選択され、より好ましくはルテニウム及びオスミウムから選択される。具体的な共促進剤は、米国特許6,627,770(その全部を参照として本明細書中に包含する)に記載されている。
[0020]促進剤は、液体反応組成物、及び/又は酢酸回収段階からカルボニル化反応器に再循環される任意の液体プロセス流中におけるその溶解度限界以下の有効な量で存在させることができる。用いる場合には、促進剤は、好適には、0.5:1〜15:1、好ましくは2:1〜10:1、より好ましくは2:1〜7.5:1の促進剤と金属触媒とのモル比で液体反応組成物中に存在させる。好適な促進剤濃度は400〜5000wppmである。
[0021]一態様においては、第1の反応器105内におけるカルボニル化反応の温度は、好ましくは150℃〜250℃、例えば155℃〜235℃、又は160℃〜220℃である。カルボニル化反応の圧力は、好ましくは、10〜200bar、好ましくは10〜100bar、最も好ましくは15〜50barである。酢酸は、通常は、約160〜220℃の温度及び約20〜約50barの全圧における液相反応で製造される。
[0022]図1は、本発明の幾つかの態様にしたがって酢酸を製造するための代表的なカルボニル化システム100を示す。本発明の幾つかの態様にしたがって用いることができる他のカルボニル化システムとしては、米国特許7,223,886、7,005,541、6,6657,078、6,339,171、5,731,252、5,144,068、5,026,908、5,001,259、4,994,608、及び米国公開2008/0287706、2008/0293966、2009/0107833、2009/0270651(これらの全ての内容及び開示事項を参照として本明細書中に包含する)に記載されているものが挙げられる。システム100は、カルボニル化セクション101及び精製セクション102を含む。図1に示すカルボニル化セクション101は例示のものであり、本発明の範囲内で他の構成要素を用いることができることを理解すべきである。
[0023]カルボニル化セクション101は、一酸化炭素供給流103、反応物質供給流104、反応器105、フラッシャー106、及び回収ユニット107を含む。好ましくは、一酸化炭素及び少なくとも1つの反応物質を、それぞれ供給流103及び104によって反応器105に連続的に供給する。反応物質供給流104は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル、及び/又はこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの反応物質を反応器105に供給することができる。好ましい態様においては、反応物質供給流104は、メタノール及び/又は酢酸メチルを供給することができる。場合によっては、反応物質供給流104を、カルボニル化プロセスのための新しい反応物質を貯蔵する1以上の容器(図示せず)に接続することができる。更に、示していないが、反応条件を維持するために必要に応じて新しいヨウ化メチル及び触媒を供給するために、反応器105に接続したヨウ化メチル貯蔵容器及び/又は触媒容器を存在させることができる。
[0024]好ましくは精製セクションからの1以上の再循環供給流108、108’を、反応器105に供給することができる。図1においては2つの再循環供給流108、108’が示されているが、別々に反応器105に供給する複数の流れを存在させることができる。下記において議論するように、再循環供給流108は、反応媒体の成分、並びに残留及び/又は同伴触媒及び酢酸を含む可能性がある。
[0025]場合によっては、反応器105に供給することができる少なくとも1つの新しい水の流れ(図示せず)を存在させることができる。
[0026]好ましい態様においては、反応器105は液相カルボニル化反応器である。反応器105は、好ましくは、撹拌機を有するか又は有しない撹拌容器又はバブルカラムタイプの容器であり、その内部において、反応する液体の内容物を好ましくは自動的に所定のレベルに維持し、これは好ましくは通常運転中は実質的に一定に維持する。必要に応じて、供給流104からの新しいメタノール、供給流103からの一酸化炭素、及び再循環
流108を、随意的なヨウ化メチル流、触媒流、及び/又は水流と共に反応器105中に連続的に導入して、反応媒体中において少なくとも0.1重量%〜14重量%の水濃度を維持する。
[0027]通常のカルボニル化プロセスにおいては、一酸化炭素を、好ましくは分配器を介して、カルボニル化反応器中、望ましくは内容物を撹拌するために用いることができる撹拌機の下方に連続的に導入する。気体状供給流は、好ましくは、撹拌手段によって反応液を通して十分に分散させる。望ましくは、気体/蒸気パージ流109を反応器105から排気して、気体状副生成物、不活性物質の蓄積を阻止し、所定の全反応器圧力における設定一酸化炭素分圧を維持する。反応器の温度を制御することができ、一酸化炭素供給流は所望の全反応器圧力を維持するのに十分な速度で導入する。気体状パージ流109は、回収ユニット107内で酢酸及び/又はメタノールでスクラビングして、ヨウ化メチルのような低沸点成分を回収することができる。気体状パージ流109は凝縮して回収ユニット107に供給することができ、これによって低沸点成分110を反応器105の頂部に戻すことができる。低沸点成分110は、酢酸メチル及び/又はヨウ化メチルを含む可能性がある。気体状パージ流109中の一酸化炭素は、ライン111内でパージするか、或いはライン111’を通してフラッシャー106の底部に供給してロジウム安定性を向上させることができる。
[0028]カルボニル化生成物を、カルボニル化反応器105から、その中の一定のレベルを維持するのに十分な速度で引き抜き、流れ112を通してフラッシャー106に供給する。フラッシャー106内において、熱を加えるか又は加えないで、カルボニル化生成物をフラッシュ分離工程で分離して、酢酸を含む粗生成物流113、及び触媒含有溶液を含む触媒再循環流114(これは好ましくは流れ108を通して反応器に再循環する)を得る。上記で議論したように、触媒含有溶液は、主として、酢酸、ロジウム触媒、及びヨウ化物塩を、より少量の酢酸メチル、ヨウ化メチル、及び水と共に含む。粗生成物流113は、酢酸、酢酸メチル、ヨウ化メチル、水、アルカン、及び過マンガン酸塩還元性化合物(PRC)を含む。PRCとしては、例えばアセトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、2−エチルクロトンアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒドなどのような化合物、並びにこれらのアルドール縮合生成物を挙げることができる。反応器105から排出されてフラッシャー106に導入される溶解ガスは、一酸化炭素の一部を含み、メタン、水素、及び二酸化炭素のような気体状副生成物、並びに窒素及びアルゴンのような不活性物質、並びに酸素も含む可能性がある。かかる溶解ガスは、粗生成物流113の一部としてフラッシャー106から排出される。フラッシャー106からの粗生成物流113は、精製セクション102に送る。
[0029]一態様においては、精製セクション102は、軽質留分カラム120及び乾燥カラム130を含む。更なる態様においては、精製セクション102に、PRCを除去するための1以上のカラム、保護床、排気スクラバー、及び/又は重質留分カラムを含ませることができる。PRC除去カラムは、米国特許6,143,930、6,339,171、及び7,223,886、並びに米国公開2005/0197513、2006/0247466、及び2006/0293537(これらの全ての内容及び開示事項を参照として本明細書中に包含する)に記載されている。保護床は、米国特許4,615,806、4,894,477、及び6,225,498(これらの全ての内容及び開示事項を参照として本明細書中に包含する)に記載されている。
[0030]カルボニル化セクション101からの粗生成物流113は、軽質留分カラム120に供給して、低沸点の塔頂蒸気流121、生成物側流122、及び場合によっては塔底流123を得る。軽質留分カラム120の底部における温度、即ち場合によって排出される塔底流123の温度は、好ましくは120℃〜170℃である。更に、軽質留分カラムの頂部における温度、即ち低沸点の塔頂蒸気流121の温度は、好ましくは100℃〜145℃である。
[0031]低沸点の塔頂蒸気流121は、ヨウ化メチル、酢酸メチル、水、PRC、酢酸、アルカン、及び溶解ガスを含む可能性がある。示されるように、低沸点の塔頂蒸気流121は、好ましくは凝縮して、塔頂流受容器又はデカンタ124によって示されるような塔頂相分離ユニットに送る。条件は、望ましくは、低沸点の塔頂蒸気流121がデカンタ124内にある際に軽質相125及び重質相126に分離されるように保持する。非凝縮性の気体は、排気流127によって取り出して、場合によっては1以上のスクラバー(図示せず)に供給して低沸点の成分を回収することができる。
[0032]軽質相125は、好ましくは、水、酢酸、及びPRC、並びにヨウ化メチル及び酢酸メチルを含む。図1に示すように、軽質相125は軽質留分カラム120に還流することができる。また、軽質相125の一部を分離して、1以上のカラム(図示せず)内で処理して、ライン128を通してPRCを除去することもできる。場合によっては、軽質相125の一部をカルボニル化セクション101に戻して、再循環流108’と一緒に反応器105に共に供給することもできる。デカンタ124からの重質相126は、好都合には、再循環流108’を通して反応器105に直接又は間接的に再循環することができる。例えば、重質相126の一部を後流(図示せず)と共に反応器105に再循環することができ、一般に少量、例えば5〜40体積%、又は5〜20体積%の重質相126を1以上のカラムに送ってPRCを除去する。
[0033]軽質留分カラムからの生成物側流122は、酢酸及び水を含む可能性がある。一態様においては、生成物側流122は、少なくとも70重量%、例えば少なくとも80重量%、又は少なくとも85重量%の酢酸を含む可能性があり、15重量%未満、例えば10重量%未満、又は5重量%未満の水を含む可能性がある。範囲に関しては、生成物流122は、0.01重量%〜20重量%、0.1重量%〜10重量%、又は1重量%〜5重量%の水を含む。生成物側流122は、好ましく液相であり、115℃〜160℃、例えば125℃〜155℃の温度で軽質留分カラム120から排出される。生成物側流122は乾燥カラム130に供給して、乾燥した生成物流131、及び主として分離した水を含む塔頂流132を得ることができる。乾燥した精製生成物流131は、好ましくは、90重量%より多く、例えば95重量%より多く、又は98重量%より多い量の酢酸を含む。場合によっては、乾燥した精製生成物流131は、1以上の保護床(図示せず)及び/又は重質留分カラム(図示せず)内で更に処理して、不純物を更に除去することができる。乾燥カラムの塔頂流132は、凝縮して、受容器133内で分離することができる。受容器133からの液体の一部を、ライン134を通して乾燥カラム130に還流することができ、他の部分はライン135を通してカルボニル化セクション101に戻すことができる。乾燥カラム130の底部における温度、即ち排出される乾燥した精製生成物流131の温度は、好ましくは130℃〜185℃である。更に、乾燥カラム130の頂部における温度、即ち塔頂流132の温度は、好ましくは110℃〜150℃である。
[0034]乾燥カラム130内で生成物側流122の成分を分離するために導入される外部エネルギー(例えばリボイラー熱交換又は直接注入からのエネルギー)は、軽質留分カラム120のために必要な外部エネルギーよりも概して大きい。一態様においては、乾燥カラム130のリボイラー136によって、通常条件又は部分条件下で実質的に同量のエネルギーが与えられ、而して、軽質留分カラム120内での分離を推進するためのエネルギーの外部源として用いることができる過剰の潜在エネルギーを与えることができる。図1に示すように、リボイラー136を用いて、乾燥カラム130に関するエネルギー必要量を供給することができる。乾燥した精製生成物流131の一部を、リボイラー136によって乾燥カラム130に再循環することができる。
[0035]軽質留分カラム120に戻り、随意的な軽質留分塔底流123は、通常は、重質成分、酢酸、水、及び同伴触媒を含むので、軽質留分塔底流123の全部又は一部を、1以上の再循環流108を通して反応器105に再循環することが有益である可能性がある。軽質留分塔底流123は、図1に示すように、フラッシャー106からの触媒再循環流114と混合して、反応器105に一緒に戻すことができる。場合によっては、軽質留分塔底流123はフラッシャー106の底部に供給することができる。
[0036]従来のシステムにおいては、軽質留分カラム内での分離を推進するためのエネルギーは、粗生成物流及び/又はリボイラーの熱によって供給することができる。粗生成物流113は、115℃〜170℃、例えば125℃〜165℃、又は130℃〜160℃の温度でフラッシャー106から排出される。1つの代表的な態様においては、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーは、少なくとも6,000,000BTU/時、例えば少なくとも10,000,000BTU/時、又は少なくとも15,000,000BTU/時である。
[0037]定常状態条件下又は通常運転で運転する場合には、一般に、粗生成物流113によって軽質留分カラム120内での分離を推進するために十分なエネルギーが与えられる。しかしながら、始動時又は反応器停止モードのような通常運転の外側又は部分運転条件においては、粗生成物流113は、単独では軽質留分カラム内での分離を推進するのに十分なエネルギーを与えない可能性がある。これらの条件下においては、従来は、軽質留分カラムの底部にエネルギーを供給して分離を推進させるためには、別のリボイラーが必要である。通常条件下においても、粗生成物流の容量を超える更なるエネルギーを軽質留分カラムに供給することが必要である可能性がある。
[0038]酢酸の製造中においては、このプロセスは、好ましくは通常の定常状態条件下で連続的に運転される。しかしながら、始動、反応器停止、反応器速度減少、緊急停止、又は蒸留系列の異常によって、製造蒸留プロセスを部分条件下で運転する可能性がある。これらの部分条件下及び通常運転の外側で運転する場合には、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーは、粗生成物流113以外の源が必要である。本発明の幾つかの態様は、有利なことに、乾燥カラム130からの1以上の蒸気流140を用いて、軽質留分カラム120内での分離を推進するためのエネルギーを与える。好ましくは、1以上の蒸気流140によって、軽質留分カラムを通常及び部分条件下で運転することが可能になる。より好ましくは、1以上の蒸気流140によって、専用のリボイラーの必要なしに軽質留分カラムを運転することが可能になる。
[0039]通常運転中においては、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの小割合、即ち全必要エネルギーの50%未満を与えることができる。範囲に関しては、1以上の蒸気側流140によって、全必要エネルギーの1%〜50%、例えば1%〜25%を与えることができる。軽質留分カラムは、粗生成物流113及び1以上の蒸気側流140の両方からのエネルギーを用いることができる。一態様においては、フラッシャー106からのエネルギーが軽質留分カラム120内での分離を推進するのには不十分である場合には、1以上の蒸気側流140によって、乾燥カラム130からの過剰の潜在エネルギーからエネルギーを与えることができる。
[0040]部分運転中においては、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの大部分を与えることができる。軽質留分カラムに粗生成物流113が僅かしか乃至全く与えられない特定の条件下においては、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの全部を与えることができる。1つの好ましい態様においては、部分運転下において、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの1%〜100%、例えば10%〜85%を与えることができる。好ましくは、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラムに必要なエネルギーの全て、或いは全エネルギーの少なくとも20%、例えば少なくとも50%、又は少なくとも70%が与えられる。反応器停止運転中のような幾つかの態様においては、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの90%〜100%を与えることができる。また、蒸留システムの始動中においては、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの1%〜100%を与えることができる。幾つかの態様においては、例えば初期反応器始動運転中においては、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの50%〜100%を与えることができる。幾つかの態様においては、反応器始動運転中において、1以上の蒸気側流140によって、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの1%〜50%を与えることができる。他の態様においては、反応器供給速度が通常運転条件から50%以下低下する場合には、乾燥カラム130によって軽質留分カラム120のためのエネルギーの1〜60%を供給することができる。反応器の緊急停止時においては、乾燥カラム130からの外部エネルギーを与えることによって、蒸留システムを安定な定常状態に維持して、反応器を再始動及び再使用して、より速やかに通常の運転速度で酢酸生成物を製造することができるようにすることが可能になる。
[0041]一態様においては、乾燥カラムは過剰の潜在エネルギーを有する可能性があり、1以上の蒸気側流140によって過剰及び/又は潜在のエネルギーを移動させることができる。過剰のエネルギー又は潜在エネルギーとは、リボイラーから乾燥カラムに供給され、乾燥カラム内での分離を推進するために用いられないエネルギーを指し、プロセスの条件によって変動する可能性がある。一態様においては、乾燥カラムからの潜在エネルギーの少なくとも3%、例えば少なくとも20%、又は少なくとも45%を移動させることができる。好ましい態様においては、1以上の蒸気流140によって乾燥カラムからの過剰の潜在エネルギーの全部を移動させることができる。
[0042]1以上の蒸気側流140を乾燥カラム130の下部部分137から引き抜き、軽質留分カラム120の下部部分129に送る。乾燥カラムの下部部分137は、好ましくは、精製生成物流122を乾燥カラム130に供給する位置よりも低い位置に設けられる。一態様においては、1以上の蒸気流は、リボイラー136からの戻り流が乾燥カラムに供給される箇所の近傍の蒸気中で、乾燥カラムの底部セクションから排出される。1以上の蒸気側流140を軽質留分カラム120の下部部分129に送る場合には、1以上の蒸気側流は、生成物側流122が引き抜かれる箇所よりも低い位置において、軽質留分カラム120中に供給する。幾つかの態様においては、軽質留分カラム120は、カラムの長さ全体にわたって層状に配置されている複数のトレー(図示せず)を含む。幾つかの態様においては、1以上の蒸気側流を、底部から1番目のトレー(又は1番目の充填セクション)の下方の位置において軽質留分カラム120中に供給する。幾つかの態様においては、1以上の蒸気側流を、底部から10番目のトレーの下方の位置において軽質留分カラム120中に供給する。幾つかの態様においては、1以上の蒸気側流を、流れ122が軽質留分カラムから排出される箇所の下方の位置において軽質留分カラム120中に供給する。
[0043]1以上の蒸気側流140は酢酸及び水を含む。幾つかの態様においては、1以上の蒸気側流140は、大部分の酢酸及び小割合の水を含む。範囲に関しては、1以上の蒸気側流140は、90重量%〜99.9重量%、例えば95重量%〜99.95重量%の酢酸、及び0.01重量%〜10重量%、例えば0.05重量%〜1重量%の水を含む。1以上の蒸気側流140の組成は、軽質留分カラム120から乾燥カラム130に供給される生成物側流122よりも低い含水率を有することが好ましい。1以上の蒸気側流は、好ましくは、130℃〜185℃、例えば130℃〜180℃、150℃〜180℃、155℃〜180℃、又は160℃〜175℃の温度を有し、2.5気圧〜5気圧、例えば3気圧〜4.5気圧の圧力を有していてよい。一態様においては、1以上の蒸気側流140は、粗酢酸生成物113よりも例えば少なくとも5℃、10℃、20℃、又は30℃高い温度を有することが好ましい。他の態様においては、1以上の蒸気側流140は、生成物側流122よりも高い温度を有することが好ましい。
[0044]1以上の蒸気流140中で供給される酢酸は、好ましくは軽質留分カラム120内で分離して乾燥カラム130に戻し、最終的には乾燥した精製生成物流131として排出する。好ましい態様においては、カラム130が内部還流モードでなく、乾燥した精製生成物流131がない場合には、1以上の蒸気流に送られる酢酸は、乾燥カラム130の底部領域137内で気化する酢酸と比べてより少ない量である。
[0045]幾つかの態様においては、システムの運転条件に応じて、軽質留分塔底流123の一部をシステムの他の部分に送ることができる。例えば、反応器停止運転中においては、軽質留分塔底流123の一部を、戻りライン141を通して軽質留分カラム120に導入することができる。戻りライン141は、好ましくは生成物側流122が排出される位置又はその位置よりも低い位置において軽質留分カラム120に導入する。幾つかの態様においては、側流122の一部を軽質留分カラム120に戻すことができる。上記に示したように、1以上の蒸気流140は大部分の酢酸を有する。結果として、塔底流123中に酢酸が濃縮されることによって、反応器105へ戻される酢酸の量が増加すると考えられる。乾燥カラム130への酢酸の戻りを促進させるために、戻り流141によって、酢酸に富む塔底流123の一部を更に軽質留分カラム120に導入することができる。
[0046]従来のプロセスにおいては、生成物流122の一部を分割して、より低い段のトレーにおいて軽質留分カラム120に戻すことができる。これは軽質留分カラム120の下部セクションへの還流流と呼ばれ、通常はwppmレベルの同伴触媒を除去するためのスクラブを下部セクションに与える。更に、還流流によって、軽質留分カラム120の下部セクション129内に実際に使用できるベース材料が与えられる。本発明の幾つかの態様においては、流れ123の一部を、ライン141を通してこの目的のために用いることによって、生成物流122からの還流流に関する必要性を減少及び/又は排除することができる。有利なことには、本発明の幾つかの態様は、流れ122のより高い正味の割合を乾燥カラム130に送ることを可能にする可能性がある。流れ141によって、軽質留分カラム120に関する精留負荷を最低限の量まで減少させることができる。
[0047]他の態様においては、軽質留分塔底流123の一部を、ライン142を通して乾燥カラム130に送ることができる。ライン142は、側流122と共に供給することができ、或いは場合によっては別々に乾燥カラム130に供給することができる。例えば、乾燥カラム全再循環運転中においては、ライン142内の軽質留分塔底流123の部分によって直接再循環を与えて、乾燥カラム130のベース液体材料を維持することができる。
[0048]幾つかの態様においては、本発明方法は、1以上の蒸気側流140を調整することを更に含む。1以上の蒸気側流140の調整は、1以上のバルブ143によって行うことができる。幾つかの態様においては、1以上のバルブは、手動チャッキタイプのバルブ、流動制御タイプのバルブ、完全遮断タイプのバルブ、及びこれらの組合せを含む。1つの特定の理論には縛られないが、1以上のバルブを存在させることによって、軽質留分カラム内の基準温度を制御する能力が与えられ、及び/又は乾燥カラム中への交差汚染/逆流が阻止される。幾つかの態様においては、1以上のバルブ143によって、軽質留分カラム120の下部蒸気部分129中への1以上の蒸気側流140の一方向の流れを調整する能力が与えられる。有利なことには、1以上のバルブ143によって、軽質留分カラム120の底部における物質の逆流が乾燥カラム130に導入されるのが阻止される。
[0049]本明細書に開示した発明をより効率的に理解することができるように、下記に非限定的な実施例を与える。以下の実施例は本発明方法の種々の態様を示す。
[0050]ASPEN Radfrac(商標)コンピューターモデルを用いて、図1のセクション102に示すプロセスを通常運転条件下でシミュレートした。通常運転条件に関しては、軽質留分カラムは、軽質留分カラムの底部に接続された専用のリボイラー(Radfracモデリング性能内)からの熱を受容する必要なしに、乾燥カラムからの1以上の蒸気流から熱を受容する。
実施例1:
[0051]酢酸製造に関する設計製造速度において、乾燥カラムのリボイラーは、過剰のエネルギーなしに分離を推進するために十分なエネルギーを乾燥カラムに与える。軽質留分カラムにおける分離を推進するのに必要なエネルギーは、フラッシャーからのエネルギーによって与えられる。
実施例2:
[0052]実施例1の製造速度を半分減少させると、フラッシャーからのエネルギーは、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの約90%を与える。軽質留分カラムは、更に約10%のエネルギーを必要とする。乾燥カラムは、約38%相対的に過剰の利用できるエネルギーを有する。1以上の蒸気側流によって、過剰のエネルギーの一部が乾燥カラムから軽質留分カラムに移動し、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの追加の約10%が与えられる。
実施例3:
[0053]実施例1の製造速度が四分の一である場合には、フラッシャーからのエネルギーは、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの約25%を与える。軽質留分カラムは、更に約75%のエネルギーを必要とする。乾燥カラムは、約49%相対的に過剰の利用できるエネルギーを有しており、1以上の蒸気側流によって、過剰のエネルギーの一部が乾燥カラムから軽質留分カラムに移動し、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーの追加の約75%が与えられる。
実施例4:
[0054]反応器が緊急停止し、精製セクションが運転状態のままである部分条件中においては、フラッシャーから軽質留分カラムへエネルギーは与えられない。乾燥カラムは、約49%相対的に過剰の利用できるエネルギーを有しており、1以上の蒸気側流によって、過剰のエネルギーの一部が乾燥カラムから移動して、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーが与えられる。
実施例5:
[0055]反応器を始動させる前に精製セクションを始動させる際の部分条件中においては、フラッシャーから軽質留分カラムにエネルギーは与えられない。乾燥カラムは、約49%相対的に過剰の利用できるエネルギーを有しており、1以上の蒸気側流によって、過剰のエネルギーの一部が乾燥カラムから移動して、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーが与えられる。これらの条件下において必要な全エネルギーは、実施例4に記載する部分条件下において必要なエネルギーよりも少ない可能性がある。実施例4における反応器運転速度を変化させると、軽質留分カラムのために必要な全エネルギーも変化すると考えられる。
実施例6:
[0056]反応器及び精製セクションを始動させる際の部分条件下においては、フラッシャーからのエネルギーは、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの約25%を与える。実施例3と同様に、軽質留分カラムは全エネルギーの更に約75%を必要とする。乾燥カラムは、約49%相対的に過剰の利用できるエネルギーを有しており、1以上の蒸気側流によって過剰のエネルギーの一部が移動して、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーが与えられる。
実施例7:
[0057]反応器及び精製セクションを実施例1の運転速度に移行させ続けている部分条件中においては、フラッシャーからのエネルギーは、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要な全エネルギーの約85%を与える。軽質留分カラムは更に約15%のエネルギーを必要とする。乾燥カラムは、約49%相対的に過剰の利用できるエネルギーを有しており、1以上の蒸気側流によって過剰のエネルギーの一部が乾燥カラムから移動して、軽質留分カラム内での分離を推進するために必要なエネルギーが与えられる。
[0058]本発明を詳細に記載したが、本発明の精神及び範囲内の修正は当業者には容易に明らかであろう。上記の議論、当該技術における関連する知識、並びに背景及び詳細な説明に関連して上記で議論した参照文献(それらの開示事項を全て参照として本明細書中に包含する)を考慮すると。更に、下記及び/又は特許請求の範囲において示す本発明の複数の形態並びに種々の態様及び種々の特徴の複数の部分を、完全か又は部分的に結合又は交換することができると理解すべきである。当業者に認められるように、種々の態様の上記の記載においては他の態様を示すこれらの態様を他の態様と適当に組み合わせることができる。更に、当業者であれば、上記の記載は例示のみの目的であり、本発明を限定することは意図しないことを認識するであろう。

Claims (19)

  1. 軽質留分カラム内で粗生成物流を精製して生成物流を生成させ;そして
    生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させる;
    工程を含み;
    1以上の蒸気側流によって軽質留分カラムへエネルギーを与える;
    酢酸を製造するカルボニル化方法。
  2. 1以上の蒸気側流を軽質留分カラムに送ることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 1以上の蒸気側流を乾燥カラムの下部部分から引き抜く、請求項2に記載の方法。
  4. 1以上の蒸気側流を軽質留分カラムの底部に供給する、請求項2に記載の方法。
  5. 軽質留分カラムの底部部分にリボイラーを接続しない、請求項2に記載の方法。
  6. 1以上の蒸気側流によって軽質留分カラム内の粗生成物流を加熱する、請求項1に記載の方法。
  7. 乾燥カラムをリボイラーに接続する、請求項1に記載の方法。
  8. 1以上の蒸気側流が酢酸及び水を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 1以上の蒸気側流が90重量%〜99.9重量%の量の酢酸を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 1以上の蒸気側流が0.01重量%〜10重量%の量の水を含む、請求項8に記載の方法。
  11. 1以上の蒸気側流が130℃〜185℃の温度を有する、請求項1に記載の方法。
  12. 1以上の蒸気側流を軽質留分カラムの底部に供給する、請求項1に記載の方法。
  13. 軽質留分カラムを120℃〜170℃の底部温度内で運転する、請求項1に記載の方法。
  14. 軽質留分カラム内において分離を推進するために必要なエネルギーの全量の1%〜50%を1以上の蒸気側流によって与える、請求項1に記載の方法。
  15. 軽質留分カラム内において分離を推進するために必要なエネルギーの全量の50%〜100%を1以上の蒸気側流によって与える、請求項1に記載の方法。
  16. 反応媒体を含む第1の反応器内で一酸化炭素を少なくとも1種類の反応物質と反応させて、酢酸を含む粗生成物流を生成させる:
    工程を更に含み;
    少なくとも1種類の反応物質が、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル、ジメチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択され;そして
    反応媒体が、水、酢酸、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及び触媒を含む、請求項1に記載の方法。
  17. 軽質留分カラム内において粗生成物流を精製して、ヨウ化メチル及び酢酸メチルを除去して、粗生成物流よりも低いヨウ化メチル及び酢酸メチルの濃度を有する生成物流を生成させ;
    生成物流を軽質留分カラムのサイドドローから引き抜き;そして
    生成物流を乾燥カラムに送って、乾燥した生成物流及び1以上の蒸気側流を生成させる;
    工程を含み;
    乾燥カラムからの1以上の蒸気側流によって、軽質留分カラム内の生成物流を加熱する;
    酢酸を製造するカルボニル化方法。
  18. 1以上の蒸気側流が酢酸及び水を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 1以上の蒸気側流が130℃〜185℃の温度を有する、請求項17に記載の方法。
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