JP5959108B2 - 鉄筋コンクリート部材の補強方法 - Google Patents
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Description
図8は、曲げひび割れが生じた橋脚115の各部を示す図である。図8(a)は、地震荷重(水平力)を受けた橋脚115の立面図である。図8(b)は、図8(a)の範囲Gに示す橋脚115の基部付近の拡大断面図である。図8(c)は、ひびわれ断面での配筋状況を示す図である。
橋脚や柱の鉄筋を組み立てる際には、作業足場を組立て、足場上から作業を行う。軸方向鉄筋103や帯鉄筋105と作業足場の離隔は、作業員の手が届くために30〜50cm程度としている。こうした作業空間に、座屈抑制エレメント109をクレーンなどで吊り込み、軸方向鉄筋103および帯鉄筋105が組み立てられた鉄筋かごの周囲から差し込むことは不可能であり、一時的に足場の一部を解体するなどの作業が必要であった。
座屈抑制エレメント9の鉄筋113を溶接により平鋼111に接合する際には、通常の電炉製の鉄筋では十分な強度・品質が得られない。そのため、高炉製の鉄筋を用いた異形棒鋼スタッドを用いる。しかし、こうした高炉鉄筋は高価である。また、座屈抑制エレメント9の製造手順は、高炉鉄筋搬入、鉄筋切断、鉄筋先端加工・フラックス填球、フック曲げ加工、アークスタッド溶接、運搬となり、フックの曲げ加工をした後にスタッド溶接をする必要があるため、鉄筋加工と溶接は同一の工場で行う必要があるなど、制約が多かった。
また、前記ナットを前記保持部材に点溶接することにより、前記ねじ節鉄筋を前記保持部材に固定する場合もある。
図1は、座屈抑制部材13の概要を示す図である。図1(a)は、座屈抑制部材13の各構成部材を示す。図1(b)は、フック加工11付近の拡大図を示す。図1(c)は、組み立て後の座屈抑制部材13の鋼板3付近の拡大図を示す。
なお、座屈抑制部材13の各構成部材は、組み立てる前の状態で現場に運搬することが望ましい。鋼板3に孔5を形成する作業は、現場への搬入前・搬入後のいずれに行なってもよい。
また、座屈抑制部材13、座屈抑制部材13aを使用することにより、従来の座屈抑制エレメントを用いた場合と比較して、材料費、製作費、運搬に関わる費用を低減できる。
さらに、ナット7を回すだけで、ねじ節鉄筋1のフック加工11を確実に帯鉄筋19に掛けることができる。
また、座屈抑制部材13a、座屈抑制部材13bを使用することにより、従来の座屈抑制エレメントを用いた場合と比較して、材料費、製作費、運搬に関わる費用を低減できる。
さらに、ナット7を回すだけで、ねじ節鉄筋1のフック加工11を確実に帯鉄筋19に掛けることができる。
また、座屈抑制部材13cを使用することにより、従来の座屈抑制エレメントを用いた場合と比較して、材料費、製作費、運搬に関わる費用を低減できる。
さらに、ナット7を回すだけで、ねじ節鉄筋1のフック加工11を確実に帯鉄筋19に掛けることができる。
また、座屈抑制部材13を使用することにより、従来の座屈抑制エレメントを用いた場合と比較して、材料費、製作費、運搬に関わる費用を低減できる。
さらに、ナット7を回すだけで、ねじ節鉄筋1のフック加工11を確実に帯鉄筋19に掛けることができる。
3、3b………鋼板
3a………山形鋼材
5、5b………孔
7………ナット
9………固定用ナット
11、11a………フック加工
13、13a、13b、13c………座屈抑制部材
15………変断面橋脚
17………軸方向鉄筋
19………帯鉄筋
21………コンクリート
23………点溶接
25………中間帯鉄筋
27………曲げ内面
29………隅角部
31………板材
33、35、37、41………鉄筋コンクリート部材
Claims (7)
- 鉄筋コンクリート部材の補強方法であって、
孔を有する保持部材と、
一端にフックが加工され、他端が前記孔に挿通されナットを用いて前記保持部材に取り付られたねじ節鉄筋と、
からなる座屈抑制部材を用い、
鉄筋コンクリート部材を構築するための鉄筋かごの帯鉄筋の内部から前記フックを通し、前記フックを前記帯鉄筋に掛け、前記保持部材を前記鉄筋かごの内部に配置して、前記フックの曲げ内面と前記帯鉄筋とが当接するように前記ナットの締め込み位置を調整し、前記ねじ節鉄筋と前記保持部材とを固定することを特徴とする鉄筋コンクリート部材の補強方法。 - 孔を有する保持部材と、
一端にフックが加工され、他端が前記孔に挿通されナットを用いて前記保持部材に取り付られたねじ節鉄筋と、
からなる座屈抑制部材を用い、
鉄筋コンクリート部材を構築するための鉄筋かごの帯鉄筋に前記フックを掛け、前記保持部材を前記鉄筋かごの内部に配置して、前記ねじ節鉄筋と前記保持部材とを固定する鉄筋コンクリート部材の補強方法であって、
前記保持部材として山形鋼材が用いられ、前記山形鋼材を構成する2方向の板材にそれぞれねじ節鉄筋が取り付けられ、
前記山形鋼材を、前記鉄筋コンクリート部材の断面の隅角部において前記鉄筋かごの内部に配置することを特徴とする鉄筋コンクリート部材の補強方法。 - 孔を有する保持部材と、
一端にフックが加工され、他端が前記孔に挿通されナットを用いて前記保持部材に取り付られたねじ節鉄筋と、
からなる座屈抑制部材を用い、
鉄筋コンクリート部材を構築するための鉄筋かごの帯鉄筋に前記フックを掛け、前記保持部材を前記鉄筋かごの内部に配置して、前記ねじ節鉄筋と前記保持部材とを固定する鉄筋コンクリート部材の補強方法であって、
前記保持部材として鋼板が用いられ、前記鋼板の表裏の2面にそれぞれ第1のねじ節鉄筋、第2のねじ節鉄筋が取り付けられ、
前記第1のねじ節鉄筋のフック、前記第2のねじ節鉄筋のフックを、環状の前記帯鉄筋の対向する部分にそれぞれ掛けることを特徴とする鉄筋コンクリート部材の補強方法。 - 孔を有する保持部材と、
一端にフックが加工され、他端が前記孔に挿通されナットを用いて前記保持部材に取り付られたねじ節鉄筋と、
からなる座屈抑制部材を用い、
鉄筋コンクリート部材を構築するための鉄筋かごの帯鉄筋に前記フックを掛け、前記保持部材を前記鉄筋かごの内部に配置して、前記ねじ節鉄筋と前記保持部材とを固定する鉄筋コンクリート部材の補強方法であって、
前記保持部材として鋼板が用いられ、
前記鋼板を、前記鉄筋かごに設けられた中間帯鉄筋に掛けて前記鉄筋かごの内部に配置することを特徴とする請求項1記載の鉄筋コンクリート部材の補強方法。 - 前記帯鉄筋が円形であり、
少なくとも5つの前記座屈抑制部材を、前記帯鉄筋の任意の位置にそれぞれ配置することを特徴とする請求項1記載の鉄筋コンクリート部材の補強方法。 - 前記ナットと固定用ナットとで前記保持部材を挟みこむことにより、前記ねじ節鉄筋を前記保持部材に固定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の鉄筋コンクリート部材の補強方法。
- 前記ナットを前記保持部材に点溶接することにより、前記ねじ節鉄筋を前記保持部材に固定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の鉄筋コンクリート部材の補強方法。
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