JP5958767B2 - バスバーリングの製造方法 - Google Patents
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Description
なお、特許文献1のバスバーリングは、給電端子は別体に形成されてバスバーに後付けされているが、バスバーの一側縁に、給電端子が接続端子ともども一体的に形成されたものも提案されている。
バスバーはプレス機で成形され、まず所定長に切断された帯状のバスバー素材に対し、図7に示す第1ステージs1において打ち抜き工程が実行されて、バスバー1の一側縁から、1個の給電端子2と、所定数の接続端子3とが同一面上で張り出した外形に打ち抜かれ、次に図8に示す第2ステージs2に移って曲げ工程が実行され、打ち抜かれた1個の給電端子2と所定数の接続端子3とがそれぞれ所定形状に曲げ成形される。そののちバスバー1が環形に回曲されてバスバーリングが完成する。
本発明のバスバーリングの製造方法は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、金型、プレス機の小型化を実現して設備費の削減を図り、また、バスバーの仕様変更にも簡単に対応できるようにするところにある。
使用する金型としては、順送1ピッチ分に相当する短寸の成形部を必要な工程分だけ並べた大きさに留められ、一括型と比較すると、金型ひいては同金型を装備したプレス機を小型化でき、設置スペースも含めて設備費が削減でき、ひいては製造コストの低減が図られる。また、接続端子の数が異なるバスバーが必要となった場合は、金型はそのままで、切断工程に至る順送ピッチの数を変更するだけで、簡単に対応することができる。
一側縁に給電端子と複数の接続端子とを一体的に形成したバスバーについても、バスバー素材を一定ピッチずつ順送する間に成形することができる。同じく、金型ひいては同金型を装備したプレス機を小型化でき、設置スペースも含めて設備費が削減でき、ひいては製造コストの低減が図られる。また、接続端子の数が異なるバスバーが必要となった場合にも、簡単に対応できる。
前記バスバー素材におけるバスバーとして残る領域には、送り孔が一定ピッチで開口されており、前記送り孔を利用して前記バスバー素材が一定ピッチで順送される。この構成では、バスバー素材を一定ピッチずつ確実に給送でき、ひいては高精度のバスバーを成形することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図6によって説明する。
本実施形態に係るモータは、ハイブリッド車に搭載される3相交流12極対のブラシレスモータであって、エンジンの水平なクランクシャフトに同軸に連結されたロータ(図示せず)と、ロータを同心状に包囲する環形のステータX(図3参照)と、ステータXを同心状に包囲する環形の集中配電部材Aとを備えて構成される。ステータXは、コアに巻線を施すことによって構成された複数の磁極(図示せず)によって構成され、磁極は、ロータと同心の円周に沿って一定ピッチで配置されており、各磁極からは巻線の両端部が導出され、スター結線方式が採られている。
なお以下において、3個のバスバーリング10U,10V,10Wについて共通の説明をする場合には、適宜にバスバーリング10として説明する。
ホルダ20は絶縁体である合成樹脂製であって、上面開口の溝状をなし、かつバスバーリング10と同様に正36角形の環形に形成されており、内部には、互いに径を異にする正36角形をなす3本の収容溝21が、同心に配されて形成されている。
最後に、中性点バスバー30が埋設された補助ホルダ35が装着され、図3に示すように、各中性点バスバー30の3個の接続端子32の圧着部33は、バスバーリング10側の一組をなす3個の接続端子12の圧着部13と、同一円上で1個置きに配される。
この状態から、ステータXに設けられた巻線のうち3個並んだ巻線の一端部が、組をなすU,V,Wの接続端子12の圧着部13に個別にフュージングにより接続され、同3個の巻線の他端部が、対応する中性点バスバー30の接続端子32の圧着部33に同じく個別にフュージングにより接続され、これによりスター結線が完了する。
このような巻線と接続端子12,32との接続が全周に亘って実施され、スター結線が12個並列に形成されることになる。そののち例えば、集中配電部材AとステータXとが、補助ホルダ35Xに設けられたナットホルダ36(図1参照)のみは外部に露出させた形態で、環形をなすモールド成形品内に埋設された状態とされる。
ここでは、U相のバスバーリング10Uを製造する場合を説明する。プレス機には、図6に示すように、第1ないし第5の5つのステージSI〜SVが一定ピッチで並んで配設されている。帯状をなすバスバー素材11X(フープ材)が、同図の左から右に向けて一定ピッチずつ順送される間に、各ステージSI〜SVにおいて所定の加工が施されるようになっている。上記のバスバー素材11Xには、バスバー11として残る一側縁側に寄った領域において、送り孔18が一定ピッチで形成され、同送り孔18を利用して上記のように一定ピッチずつ順送され、12回(12ピッチ)順送されたところでバスバー11の製造が完了するようになっている。
個々のステージSの機能は、以下のようである。第1ステージSIでは、バスバー11の一側縁から給電端子15と接続端子12とが同一面上で張り出した外形に打ち抜く打ち抜き工程が実行され、12回の停止時の全てにおいて上型が駆動される。
第2ステージSIIでは、打ち抜かれた給電端子15と接続端子12とを所定形状に曲げ成形する曲げ工程が実行され、同じく12回の停止時の全てにおいて上型が駆動される。
第4ステージSIVでは、バスバー11の始端部を切断する始端切断工程が実行され、また、第5ステージSVでは、先のバスバー11の終端部を切断する終端切断工程が実行される。第4ステージSIV、第5ステージSVとも、12回の停止時のうち最後の12回目においてのみ、それぞれ上型が駆動される。
まず、プレス機を用いてバスバー11が製造される。帯状をなすバスバー素材11Xが一定ピッチずつ12回順送される間に、まず第1ステージSIでバスバー11の一側縁から給電端子15と接続端子12とが同一面上で張り出した外形形状が打ち抜かれ、次の第2ステージSIIで、打ち抜かれた給電端子15と接続端子12とが所定形状に曲げ成形される。続く第3ステージSIIIでは曲げ成形された給電端子15が切除され、ただし6回目の停止時には給電端子15が切除されることなく残される。12回順送されると、第4ステージSIVにおいて、バスバー11(実際には次に取り出されるバスバー11)の始端部が切断され、具体的には接続端子12の前の部分が切断され、併せて第5ステージSVにおいて、バスバー11の終端部が切断され、具体的には接続端子12の後の部分が切断され、これにより所定長さのバスバー11が成形される。
上記のように形成されたバスバー11が、図5に示すように、正36角形の環形に回曲成形されることによって、U相のバスバーリング10Uが製造されることになる。
そのため、使用する金型としては、順送1ピッチ分に相当する短寸の成形部を必要な工程(ステージS)分だけ並べた大きさに留められ、一括型と比較すると、金型ひいては同金型を装備したプレス機を小型化でき、設置スペースも含めて設備費が削減でき、ひいては製造コストの低減が図られる。
なお、接続端子12の数が異なるバスバー11が必要となった場合は、金型はそのままで、最後の端部切断工程に至る順送ピッチの数を変更するだけで、簡単に対応することが可能である。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、次のバスバーの始端部を切断する始端切断工程を実行する第4ステージと、当該バスバーの終端部を切断する終端切断工程を実行する第5ステージとを別に設けて並べたのであるが、2倍の大きさの金型を適用する等によって、第4ステージと5ステージとを合体するようにしてもよい。
(2)バスバーの端部形状により、例えば前後のバスバーの繋ぎ部分を単に切断すれば良い場合には、同切断加工を実行する単一のステージを備えるようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、一側縁に給電端子と複数の接続端子とを一体的に形成したバスバーを製造する場合を例示したが、バスバーの一側縁には複数の接続端子のみが一体的に形成され、給電端子は別体に形成されて後から固定される形式のものにも、本発明は同様に適用することができる。
10,10U,10V,10W…バスバーリング
11…バスバー
11X…バスバー素材
12…接続端子
15,15U,15V,15W…給電端子
18…送り孔
SI〜SV…ステージ
Claims (4)
- モータの集中配電部材に用いられ、複数の巻線との接続端子が一側縁に沿って備えられたバスバーが環形に回曲されてなるバスバーリングの製造方法であって、
帯状をなすバスバー素材がプレス機を一定ピッチで順送される間に、
バスバーの一側縁から接続端子が同一面上で張り出した外形に打ち抜く打ち抜き工程と、
打ち抜かれた接続端子を所定形状に曲げ成形する曲げ工程と、
バスバーを所定長さずつに切断する切断工程と、
が順次に実行され、
その後に、所定長さに切断されたバスバーが環形に回曲されることを特徴とするバスバーリングの製造方法。 - モータの集中配電部材に用いられ、給電端子と、複数の巻線との接続端子とが一側縁に沿って備えられたバスバーが環形に回曲されてなるバスバーリングの製造方法であって、
帯状をなすバスバー素材がプレス機を一定ピッチで順送される間に、
バスバーの一側縁から給電端子と接続端子とが同一面上で張り出した外形に打ち抜く打ち抜き工程と、
打ち抜かれた給電端子と接続端子とを所定形状に曲げ成形する曲げ工程と、
曲げ成形された給電端子を選択的に切除する切除工程と、
バスバーを所定長さずつに切断する切断工程と、
が順次に実行され、
その後に、所定長さに切断されたバスバーが環形に回曲されることを特徴とするバスバーリングの製造方法。 - 前記バスバー素材におけるバスバーとして残る領域には、送り孔が一定ピッチで開口されており、前記送り孔を利用して前記バスバー素材が一定ピッチで順送されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のバスバーリングの製造方法。
- 所定長さに切断されたバスバーが多角形の環形に回曲成形されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のバスバーリングの製造方法。
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