JP5958766B2 - 回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子 - Google Patents

回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子 Download PDF

Info

Publication number
JP5958766B2
JP5958766B2 JP2013105321A JP2013105321A JP5958766B2 JP 5958766 B2 JP5958766 B2 JP 5958766B2 JP 2013105321 A JP2013105321 A JP 2013105321A JP 2013105321 A JP2013105321 A JP 2013105321A JP 5958766 B2 JP5958766 B2 JP 5958766B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
slot
stator core
stator
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013105321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014230290A (ja
Inventor
祐一 伴
祐一 伴
谷口 真
真 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013105321A priority Critical patent/JP5958766B2/ja
Publication of JP2014230290A publication Critical patent/JP2014230290A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5958766B2 publication Critical patent/JP5958766B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

本発明は、分布巻きの回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子に関する。
従来、回転電機の固定子では、固定子コアの内周面に設けられた複数のスロットに線材(巻線)を巻き付けることによりコイルを形成したものがある。このような回転電機の固定子の巻線方法としては、複数の相の線材を複数のスロットに分散して巻き付けることによりコイルを形成させた分布巻き方式のものがある。この構成のものでは、巻線装置を固定子コアの内側に配置して、固定子コアの内側から線材を1スロットずつ挿入していくことで、複数のスロットに線材を所定回数巻き付けて複数のコイルを形成している(例えば特許文献1参照)。
特開2005−318695号公報
しかしながら、上記構成のものでは、線材を1スロットずつ挿入するため、線材をスロットに巻回するのに時間を要するという問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、線材をスロットに挿入する作業量を減らして線材の巻回時間を短くさせた回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子を提供することを目的とする。
上記目的を解決するためになされた請求項1に記載の回転電機の固定子の巻線方法は、円筒状の内周面に周方向へ所定間隔で配置された複数のスロット(7)を有する固定子コア(4)に線材(12)を巻回してコイル(5)を形成してなる回転電機(1)の固定子(2)の巻線方法であり、初期工程(S1)と、第1工程(S2)と、第2工程(S3)とからなる。第1工程において、第1と第2のボビン(21,22)に両端が巻回されている前記線材の一部分を前記複数のスロットのうちの1つのスロット(71)に挿入する初期工程を実施した後、前記第1ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記最終スロットから周方向一方側に所定スロット数だけ離れた一のスロット(72)と前記一のスロットから周方向一方側に前記所定スロット数だけ離れた他のスロット(73)とに同時に挿入する挿入工程を行う。第2工程において、前記第2ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入する挿入工程とを行う。そして、第1工程と第2工程を交互に繰り返し行うことで、前記線材を前記固定子コアに巻回してコイルを形成することを特徴とする。
この巻線方法によれば、第1と第2のボビンに両端を巻回されている線材をコ字状に折り曲げることで、2つのスロットに同時に線材を挿入することができる。これにより、分布巻き方式の回転電機の固定子において、線材をスロットに挿入する回数を減らすことができ、線材を固定子コアのスロットに巻回するのに要する時間を短くできる。また、簡単な工程により、分布巻き方式の回転電機の固定子を高速に製造することができる。
また、請求項7に記載の回転電機の固定子の巻線装置は、円筒状の内周面に周方向へ所定間隔で配置された複数のスロット(7)を有する固定子コア(4)に線材(12)を巻回してコイル(5)を形成してなる回転電機(1)の固定子(2)の巻線装置(30)であって、両側面に延びるガイド用溝(311)と、底面に設けられた引込用溝(312)と、を有する往復ブロック(31)と、係止部(332,342)を有する線材挿入用治具(33,34)と、前記固定子コアを配置するための載置台(35)とを備えている。初期工程(S1)において、前記固定子コアを前記載置台に配置し、第1と第2のボビン(21,22)に両端が巻回されている前記線材の一部分を前記複数のスロットのうちの1つのスロット(71)に挿入する。第1工程(S2)において、前記往復ブロックの前記引込用溝に、前記第1ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部を引き込み、この状態で前記往復ブロックを固定子コアの内周面に沿って軸方向に、前記固定子コアの一端面側から他端面側まで移動させることで、前記線材を前記ガイド用溝に沿ったコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、この後、前記線材挿入用治具の前記係止部に前記線材を係止させながら前記スロットの奥方まで前記線材を移動させることで、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記最終スロットから周方向一方側に所定スロット数だけ離れた一のスロット(72)と前記一のスロットから周方向一方側に前記所定スロット数だけ離れた他のスロット(73)とに同時に挿入する挿入工程を行う。第2工程(S3)において、前記第1工程後に前記固定子コアの前記他端面側まで移動した前記往復ブロックの前記引込用溝に、前記第2ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部を引き込み、この状態で前記往復ブロックを前記固定子コアの軸方向に前記固定子コアの前記他端面側から再び前記一端面側まで移動させることで、前記線材を前記ガイド用溝に沿ったコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、この後、前記線材挿入用治具の前記係止部に前記線材を係止させながら前記スロットの奥方まで前記線材を移動させることで、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入する挿入工程とを行う。そして、第1工程と第2工程を交互に繰り返し行うことで、前記線材を前記固定子コアに巻回してコイルを形成するように構成されたことを特徴とする。
この巻線装置によれば、固定子コアの軸方向に往復ブロックを往復移動させることで、線材をガイド用溝に沿ったコ字状に折り曲げた後、線材挿入用治具により線材を2つのスロットに同時に挿入することができる。これにより、固定子コアのスロットに線材を挿入する回数を減らすことができ、短い時間で線材をスロットに分布巻き方式で巻回することができる。また、簡単な装置により、分布巻き方式の回転電機の固定子を高速に製造できる。なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態における回転電機の固定子の巻線方法を示す図である。 回転電機の固定子の巻線方法を説明するための固定子コアの模式図である。 回転電機の平面図である。 回転電機の固定子コアの平面図である。 巻線方法の工程の流れを示す図。 初期工程における線材の状態を示す図である。 初期工程における固定子コアと線材の関係を示す平面図である。 初期工程における固定子コアと線材の関係を示す側面図である。 第1工程における線材の状態を示す図である。 第1工程における固定子コアと線材の関係を示す平面図である。 第1工程における固定子コアと線材の関係を示す側面図である。 第2工程における線材の状態を示す図である。 第2工程における固定子コアと線材の関係を示す平面図である。 第2工程における固定子コアと線材の関係を示す側面図である。 第1工程と第2工程を繰り返した後の線材の状態を示す図である。 往復ブロックと固定子コアの関係を示す側面図である。 往復ブロックと固定子コアの関係を示す斜視図である。 線材の挿入方法を示す図である。
以下、本発明の回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子の具体的な実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、10極の回転電機の固定子に本発明を適用した場合について説明する。
図3に示すように、回転電機1は、固定子2及び回転子3を備えて構成されている。固定子2は、固定子コア4と、固定子コイル5(コイルに相当)とからなり、固定子コア4に、複数相、例えば3相(U相、V相、W相)の固定子コイル5(U相コイル5u、V相コイル5v、W相コイル5w)が分布巻き方式で巻回された構成となっている。固定子コア4は、電磁鋼板からなる複数枚の円環状の鉄心材を積層して一体的に結着することで形成されていて、円筒状をなしている。
図4にも示すように、固定子コア4の内周面には、複数個、この場合60個のティース6が設けられている。また、固定子コア4の内周面における各ティース6の間には、各相の固定子コイル5u〜5wを収容するための複数個、この場合60個のスロット7が所定間隔で並んで配置されている。このスロット7の内壁面は、スロット絶縁体(図示しない)で覆われていて、絶縁されている。
回転子3は、回転子鉄心8と、回転子鉄心8の内周側に設けられている回転軸9とを備えている。回転子鉄心8は、電磁鋼板からなる複数枚の円環状の鉄心材を積層して一体的に結着することで形成されていて、円筒状をなしている。回転子3は、固定子2の界磁空間に、その外周面と固定子2の内周面との間にわずかな隙間(エアギャップ)を隔てて配置され、固定子2に対して回転可能になっている。回転軸9は、回転子鉄心8を鉄心材の積層方向に貫いており、回転子鉄心8に固定されている。
回転子鉄心8の外周部には、外周に向かうに従って対向距離が順次大となる一対の磁性体スロット9が複数対、この場合10対(10極)、周方向に一定の間隔をあけて設けられていて、これらは回転子鉄心8を鉄心材の積層方向に貫いている。磁性体スロット10には永久磁石11が挿入されている。一対の永久磁石11は、回転子鉄心8の外周側において極性(N極、S極)が交互に逆になるように配置され、回転電機1の磁極を形成している。なお、永久磁石11の代わりに電磁石を用いてもよい。
3相の固定子コイル5u〜5wは、それぞれ20個の単位コイルからなる。U相コイル5uは、図3に示すように、1番目の単位コイルU1〜10番目の単位コイルU10からなる第1コイルグループ5u1と、図示しない1番目の単位コイルU11〜10番目の単位コイルU20からなる第2コイルグループ5u2とから構成されている。
V相コイル5vは、U相コイル5uと同様、図3に示す1番目の単位コイルV1〜10番目の単位コイルV10からなる第1コイルグループ5v1と、図示しない1番目の単位コイルV11〜10番目の単位コイルV20からなる第2コイルグループ5v2とから構成されている。
W相コイル5wも、U相コイル5uと同様、図3に示す1番目の単位コイルW1〜10番目の単位コイルW10からなる第1コイルグループ5w1と、図示しない1番目の単位コイルW11〜10番目の単位コイルW20からなる第2コイルグループ5w2とから構成されている。
U相コイル5u、V相コイル5v、W相コイル5wの各コイルグループ(5u1、5u2、5v1、5v2、5w1、5w2)を構成する単位コイル(U1〜U10、U11〜U20、V1〜V10、V11〜V20、W1〜W10、W11〜W20)は、順に反時計回りに配置されている。また、各コイルグループ5u1、5v1、5w1、5u2、5v2、5w2は、この順に、時計方向に1スロットずつずれて配置される。
各相の第1コイルグループ5u1、5v1、5w1は、中性点端子N1(図示しない)を介してスター結線されている。また、各相の第2コイルグループ5u2、5v2、5w2は、中性点端子N2(図示しない)を介してスター結線されている。そして、これらスター結線された第1コイルグループ5u1、5v1、5w1の各一方の端子と、第2コイルグループ5u2、5v2、5w2の各一方の端子とは、3相の電源入力端子Pu、Pv、Pw(図示しない)に接続されている。
次に、固定子コイル5の巻線方法ついて説明する。本実施形態の巻線方法は、図5に示すように、初期工程S1、第1工程S2、第2工程S3からなり、後述する巻線装置30によって行われる。本実施形態では、固定子コア4に線材12(巻線)が直接連続的に分布巻き方式で波状に巻き付けられる。ここでは、図1に示すU相コイル5uの第1コイルグループ5u1に線材12を巻回する場合について説明する。この場合、60個のスロット7のうちの10個のスロット7(第1スロット71、第2スロット72、〜第9スロット79、第10スロット710)に6スロットずつの間隔で線材12を挿入する(図2参照)。
まず、初期工程S1において、固定子コア4を載置台35に配置した後、図6〜図8に示すように、第1のボビン21と第2のボビン22に両端が巻回されている線材12の一部分を、複数のスロット7のうちの1つの第1スロット71(図1、図2参照)に挿入する。具体的には、図6に示すように、両端を第1のボビン21と第2のボビンに巻回されている線材12の一部分を、コ字状に折り曲げて、後述する線材挿入用治具33の係止部332に線材12を係止させながら第1スロット71の奥方まで線材12を移動させることで、第1スロット71に線材12を挿入する(図18参照)。
なお、第1のボビン21と第2のボビン22は、固定子コア4の軸方向両側に配置される。また、第1のボビン21と第2のボビン22には、固定子コイル5uの第1コイルグループ5u1を構成する各単位コイルU1〜U10を形成するために必要な充分な長さの線材12が巻回されているものとする。
また、線材12は、導体と、この導体の周囲を被覆する絶縁体とから構成される。本実施形態では、線材12として、例えばエナメル塗料で被覆された銅線を用いる。導体としては、他にも、例えばアルミニウム、銅合金などを用いてもよい。絶縁体の材料としては、他にも、例えば酸化マグネシウム、セラミック、ガラス繊維などを用いてもよい。なお、線材12を折り曲げる際は、絶縁体に損傷などの影響が生じないように折り曲げるものとする。
初期工程S1を実施した後、第1工程S2を行う。第1工程S2においては、図9〜図11に示すように、第1ボビン21から繰り出される線材12において、固定子コア4における挿入済みの最終スロット、この場合第1スロット71から外側に延びる線材12の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、当該コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、第2スロット72と第3スロット73に挿入する挿入工程を行う(図1、図2参照)。
具体的には、まず、図10に示すように、後述する往復ブロック31の両側面に設けられたガイド用溝311が第2スロット72及び第3スロット73に対向する位置になるように、当該往復ブロック31を配置する。ここで、第2スロット72は、第1スロット71から周方向一方側に所定スロット数、この場合6スロットだけ離れた位置にある。第3スロット73は、第2スロット72から周方向一方側に所定スロット数、この場合6スロットだけ離れた位置にある。
このとき、往復ブロック31は、固定子コア4の周方向に移動させないで、固定子コア4を回転させるものとする。なお、往復ブロック31は、後述する内径ガイド32の溝部321に、固定子コア4の軸方向に往復移動可能に配設される。内径ガイド32は、挿入した線材12が外れるのを防止するとともに、他のスロット7へ線材12が誤挿入されることを防止している(図18参照)。
次に、往復ブロック31の引込用溝312に、第1ボビン21から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット、この場合第1スロット71から外側に延びる線材12の一部を引き込む(図16、図17参照)。この状態で、図11及び図16に示すように、往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向(図11及び図16の矢印方向)に、固定子コア4の一端面側から他端面側(図11では下側から上側)まで移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げる。なお、コ字状には、角が丸くなったU字状も含むものとする。
線材12をコ字状に折り曲げた後、図18に示すように、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロット7の奥方まで線材12を移動させることで、線材12を第2スロット72と第3スロット73に挿入する(図1、図2参照)。
続いて、第2工程S3を行う。第2工程S3においては、図12〜図14に示すように、第2ボビン22から繰り出される線材12において、固定子コア4における挿入済みの最終スロット、この場合第1スロット71から外側に延びる線材12の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、当該コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、第2スロット72と第3スロット73に挿入する挿入工程とを行う(図1、図2参照)。具体的には、図13に示すように、往復ブロック31の固定子コア4周方向の位置は、第2工程S3と同じ位置にしたままで、第1工程S2後に固定子コア4の他端面側(図14では上側)まで移動した往復ブロック31の引込用溝312に、第2ボビン22から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット、この場合第1スロット71から外側に延びる線材12の一部を引き込む(図16、図17参照)。
この状態で、図14に示すように、往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向(図14の矢印方向)に、固定子コア4の他端面側から再び一端面側(図14では下側)まで移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げる(図12参照)。
次に、線材12をコ字状に折り曲げた後、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロット7の奥方まで線材12を移動させることで、第2スロット72と第3スロット73に挿入する(図1、図13、図18参照)。
このように、本実施形態では、第1工程S2及び第2工程S3の折り曲げ工程において、往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に往復移動することにより、第1ボビン21と第2ボビン22から繰り出される線材12の両方を、一つの往復移動によって一度に折り曲げることが可能となっている。更に、挿入工程において、線材挿入用治具33,34により、折り曲げた線材12を2つのスロット7に同時に挿入させることが可能となっている。
そして、上記した第1工程S2と第2工程S3を交互に繰り返し行うことで、第1ボビン21から繰り出される線材12と第2ボビン22から繰り出される線材12の両方を、往復ブロック31により互いに異なる向きのコ字状に折り曲げて、固定子コア4の周方向に6スロットずつの間隔でスロット7に挿入する。具体的には、第2スロット72、第3スロット73、第4スロット74、第5スロット75、第6スロット76、第7スロット77、第8スロット78、第9スロット79、第10スロット710、第1スロット71の順に2スロットずつ同時に線材12を挿入する。これにより、図15に示すように、第1ボビン21から繰り出される線材12と第2ボビン22から繰り出される線材12が、互いに異なる向きで波状に巻かれる。
そして、第10スロット710と第1スロット71に線材12を挿入した後、再びスロット72とスロット73に線材12を挿入し、引き続いて、図5に示すように、第1工程S2と第2工程S3を、順に所定回数繰り返す。これによって、線材12が所定回数巻回された単位コイルを複数個形成する。本実施形態では、単位コイルU1〜U10の10個の単位コイルを形成する。単位コイルU1〜U10は、例えば、線材12を60巻き(60周)巻回して構成される。すなわち、図1及び図15に示される1巻き(1周)分の線材12の巻回を60回繰り返すものとする。なお、線材12を巻回する回数は、適宜変更してもよい。
また、線材12を挿入するスロット7を周方向一方側に所定スロット数だけずらす方法としては、固定子コア4を軸中心に回転させるものとする。すなわち、往復ブロック31を固定子コア4の周方向に位置固定した状態で、固定子コア4を周方向に回転させることにより、往復ブロック31のガイド用溝311が所定のスロット7と対向する位置になるようにする。
以上のようにして、単位コイルU1〜U10の順に線材12が巻回され、所定回数線材12が巻回された複数の単位コイルU1〜U10からなる第1コイルグループ5u1が形成され、U相コイル5uの第1コイルグループ5u1の線材12の巻回が完了する。
なお、U相コイル5uの第1コイルグループ5u1の線材12の巻回が完了すると、第1ボビン21から繰り出される線材12の第1ボビン21側の一部分を切断して巻き始め端を形成し、第2ボビン22から繰り出される線材12の第2ボビン22側の一部分を切断して巻き終わり端を形成する。ここで、巻き始め端と巻き終わり端が挿入されるスロット7である第1スロット71には、線材12が1回余分に巻回されることになるので、巻き終わり端の線材12を1スロット分戻すものとする。
他のコイルグループ5v1、5w1、5u2、5v2、5w2についても、同様の巻線方法によって、線材12がスロット7に分布巻き方式で波状に巻回される。なお、本実施形態では、各コイルグループ(5u1、5v1、5w1、5u2、5v2、5w2)における線材12の巻回が完了する度に、第1と第2のボビン21,22を新しいものと入れ替えるものとする。すなわち、この場合、1組の第1と第2のボビン21,22を6組用意して、各コイルグループ(5u1、5v1、5w1、5u2、5v2、5w2)の各単位コイル(U1〜U20、V1〜V20、W1〜W20)を形成する。これにより、3相(U相、V相、W相)の固定子コイル5(U相コイル5u、V相コイル5v、W相コイル5w)が形成される。
巻回作業が完了すると、第1コイルグループ5u1、5v1、5w1の線材12の巻き始め端どうしを、中性点端子N1を介して接続する(スター結線する)。また、第2コイルグループ5u2、5v2、5w2の線材12の巻き始め端どうしを、中性点端子N2を介して接続する(スター結線する)。そして、第1コイルグループ5u1、5v1、5w1の巻き終わり端と、第2コイルグループ5u2、5v2、5w2の巻き終わり端を3相の電源入力端子Pu、Pv、Pwに接続する。このようにして、固定子2が製造され、更に回転子3を配置することで回転電機1が製造される。
次に、本実施形態の巻線装置30について図面を参照して説明する。本実施形態の巻線装置30は、往復ブロック31と、内径ガイド32と、線材挿入用治具33,34と、載置台35と、図示しないアーム、コイル固定用L字ピンなどを備えて構成される。
往復ブロック31は、図16及び図17に示すように、両側面に延びるガイド用溝311と、底面(図16では下面)の中央部に設けられた引込用溝312とを有する。この往復ブロック31の底面は、固定子コア4の内周面に沿った形状になっている。この往復ブロック31は、線材12をコ字状に折り曲げると共に、所定のスロット7に線材12を誘導する機能を果たす。
内径ガイド32は、図7に示すように、略円筒状で、固定子コア4の内側に配置される。固定子コア4は、内径ガイド32の外周を回転する。この内径ガイド32には、図18に示すように、溝部321が設けられている。溝部321には、往復ブロック31が固定子コア4の軸方向に往復移動可能に配設される。この内径ガイド32は、挿入した線材12が外れるのを防止するとともに、他のスロット7へ線材12が誤挿入されることを防止する機能を果たす。
一対の線材挿入用治具33,34(第1治具33、第2治具34)は、線材12をスロット7に挿入するためのものである。線材挿入用治具33,34は、図18に示すように、略L字状の屈曲部331,341と、係止部332,342を有している。屈曲部331,341は、互いに向き合うように配置される。また、係止部332,342は、突起状であり、屈曲部331,341の先端に設けられている。線材挿入用治具33,34は、線材12を係止部332,342に係止させながら屈曲部331,341によって押し込むことで、線材12をスロット7に挿入する。
載置台35は、固定子コア4を配置するためのものであり、図16及び図17に示すように、固定子コア4が軸方向を横向きにして配置される。載置台35に配置された固定子コア4は、図示しない駆動装置によって周方向に回転可能になっている。
アームは、内径ガイド32が固定子コア4の周方向に回転しないように位置固定するためのものである。また、コイル固定用L字ピンは、線材12をスロット7に巻回して形成される固定子コイル5の各単位コイル(U1〜U10、U11〜U20、V1〜V10、V11〜V20、W1〜W10、W11〜W20)のコイルエンド部を押えておくためのものである。この場合60個のコイル固定用L字ピンがコイルエンド部に取り付けられる(図3参照)。
以上説明したように、本実施形態の回転電機1の固定子2の巻線方法は、円筒状の内周面に周方向へ所定間隔で配置された複数のスロット7を有する固定子コア4に線材12を巻回して固定子コイル5を形成してなる回転電機1の固定子2の巻線方法であり、初期工程S1と、第1工程S2と、第2工程S3からなる。初期工程S1において、第1と第2のボビン21,22に両端が巻回されている線材12の一部分を複数のスロット7のうちの1つの第1スロット71に挿入する。第1工程S2において、第1ボビン21から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット7から外側に延びる線材12の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、最終スロット7から周方向一方側に所定スロット数だけ離れた一のスロット7と前記一のスロット7から周方向一方側に前記所定スロット数だけ離れた他のスロット7とに同時に挿入する挿入工程を行う。第2工程S3において、第2ボビン22から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット7から外側に延びる線材12の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入する挿入工程を行う。そして、これら第1工程S2と第2工程S3を交互に繰り返し行うことで、線材12を固定子コア4に巻回して固定子コイル5を形成することを特徴とする。
この巻線方法によれば、第1と第2のボビン21,22から繰り出される線材12をコ字状に折り曲げることで、2つのスロット7に同時に線材12を挿入することができる。これにより、線材12を1スロットずつ挿入する従来の巻線方法と比較して、線材12の挿入回数を1/2にすることができ、線材12をスロット7に巻回するのに要する時間を短くすることができる。従って、簡単な工程で、分布巻き方式の回転電機1の固定子2を高速に製造することができる。
また、両側面に延びるガイド用溝311と底面に設けられた引込用溝312とを有する往復ブロック31を用い、第1工程S2の折り曲げ工程において、第1ボビン21から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット7から外側に延びる線材12の一部を引き込み、この状態で往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に、固定子コア4の一端面側から他端面側まで移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げる。また、第2工程S3の折り曲げ工程において、第1工程S2後に固定子コア4の他端面側まで移動した往復ブロック31の引込用溝312に、第2ボビン22から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット7から外側に延びる線材12の一部を引き込み、この状態で往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に、固定子コア4の他端面側から再び一端面側まで移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げることを特徴とする。
この巻線方法によれば、往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に往復移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げることができる。これにより、線材12を2つのスロット7に同時に挿入し易い形状にすることができる。
また、第1工程S2の挿入工程において、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロット7の奥方まで線材12を移動させることで、線材12を一のスロット7と他のスロット7とに同時に挿入する。また、第2工程S3の挿入工程において、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロット7の奥方まで線材12を移動させることで、線材12を一のスロット7と他のスロット7とに同時に挿入することを特徴とする。
この巻線方法によれば、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させることにより、線材12をスロット7の奥方まで確実に移動させることができる。これにより、線材12を2つのスロットに同時に且つ確実に挿入できる。
また、固定子コア4を軸中心に回転させることにより、線材12を挿入するスロット7を周方向に所定スロット数(6スロット)ずつずらしながら第1工程S2と第2工程S3を交互に繰り返し行うことを特徴とする。
この巻線方法によれば、往復ブロック31を固定子コア4の周方向に移動させる必要がなく、固定子コア4を軸中心に回転させることで、線材12を挿入するスロット7を周方向に所定スロットずつずらすことができ、巻回作業の効率化を図ることができる。
本実施形態の巻線装置30は、円筒状の内周面に周方向へ所定間隔で配置された複数のスロット7を有する固定子コア4に線材12を巻回して固定子コイル5を形成してなる回転電機1の固定子2の巻線装置であり、両側面に延びるガイド用溝311と、底面に設けられた引込用溝312と、を有する往復ブロック31と、係止部332,342を有する線材挿入用治具33,34と、固定子コア4を配置するための載置台35とを備えている。初期工程S1において、固定子コア4を載置台35に配置し、第1と第2のボビン21,22に両端が巻回されている線材12の一部分を複数のスロット7のうちの1つのスロット71に挿入する。
第1工程S2において、往復ブロック31の引込用溝312に、第1ボビン21から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット7から外側に延びる線材12の一部を引き込み、この状態で往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に、固定子コア4の一端面側から他端面側まで移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げ、この後、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロット7の奥方まで線材12を移動させることで、コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、最終スロット7から周方向一方側に所定スロット数だけ離れた一のスロット7と一のスロット7から周方向一方側に所定スロット数だけ離れた他のスロット7とに同時に挿入する。
第2工程S3において、第1工程S2後に固定子コア4の他端面側まで移動した往復ブロック31の引込用溝312に、第2ボビン22から繰り出される線材12において固定子コア4における挿入済みの最終スロット71から外側に延びる線材12の一部を引き込み、この状態で往復ブロック31を固定子コア4の軸方向に固定子コア4の他端面側から再び一端面側まで移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げ、この後、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロット7の奥方まで線材12を移動させることで、コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、一のスロット7と他のスロット7とに同時に挿入する。そして、第1工程S2と第2工程S3を交互に繰り返し行うことで、線材12を固定子コア4に巻回してコイル5を形成するように構成されたことを特徴とする。
この巻線装置30によれば、往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に移動させることで、線材12をガイド用溝311に沿ったコ字状に折り曲げることができる。また、線材挿入用治具33,34の係止部332,342に線材12を係止させながらスロットの奥方まで線材12を移動させることで、線材12を2つのスロットに同時に挿入できる。そして、往復ブロック31を固定子コア4の内周面に沿って軸方向に往復移動させる一連の動作を繰り返し行うことにより、線材12を1スロットずつ挿入する従来の巻線装置に比べ、線材12をスロット7に挿入する回数を減らすことができ、短い時間で線材12をスロット7に分布巻き方式で巻回できる。従って、簡単な構成で、分布巻き方式の回転電機1の固定子2を高速に製造できる。
また、往復ブロック31は、その底面の中央部に引込用溝312が設けられていることを特徴とする。この構成によれば、引込用溝312が往復ブロック31の底面の中央部に設けられているので、第1ボビン21から繰り出される線材12と、第2ボビン22から繰り出される線材12の両方を、引込用溝312に効率良く引き込んで、折り曲げ工程の効率化を図ることができる。
また、一対の線材挿入用治具33,34(第1治具33、第2治具34)は、それぞれ係止部332,342を有し、これら係止部332,342により線材12を一のスロット7と他のスロット7とに同時に挿入するものであることを特徴とする。
この巻線装置30によれば、一対の線材挿入用治具33,34によって、折り曲げられた線材12のコ字状部分の対向する一辺と他辺とを、2つのスロット7に同時に挿入することができる。また、線材12を係止部332,342に係止させることで、線材12を確実にスロット7に挿入することができる。更に、一対の線材挿入用治具33,34の間の幅を調整することで、任意のスロット数だけ離れた間隔で線材12を2つのスロット7に挿入することができる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。例えば、本実施形態では、10極の固定子について線材を巻回する場合について説明したが、これに限られず、8極や12極のものでもよい。また、固定子コイル5は、3相のものに限られない。
上記実施形態では、1本の線材12を10個のスロット7に巻回することで1つのコイルグループを形成し、同様にして、60個のスロット7に線材12を巻回し、各相の固定子コイル5(U相コイル5u、V相コイル5v、W相コイル5w)を分布巻き方式でスロット7に巻回する場合について説明したが、これに限らず、同時に6本の線材12を用いて、各相の固定子コイル5を分布巻き方式で巻回してもよい。
この場合、第1と第2のボビン21,22の組を6組、合計12個のボビンを用いる。U相コイル5uの第1コイルグループ5u1を巻回した後、直ちに、次のコイルグループ、この場合V相コイル5vの第1コイルグループ5v1の巻回を開始することが可能である。これにより、複数本の線材12を連続して分布巻き方式で巻回することができ、固定子コイル5の各コイルグループ(5u1、5v1、5w1、5u2、5v2、5w2)を連続して形成させることができる。
この巻線方法によれば、ボビン21,22の入れ替えをする必要がなく、各コイルグループ(5u1、5v1、5w1、5u2、5v2、5w2)における線材12の巻回を連続的に行うことが可能である。これにより、上記実施形態よりも更に線材12をスロット7に巻回するのに要する時間を短くできる。また、分布巻き方式の回転電機1の固定子2をより高速に製造できる。
また、線材12は、複数の細線を束ねて構成されたものであってもよい。例えば、線材12を20本束ねたものを、1本の線材12としてスロット7に挿入するようにしてもよい。この巻線方法によれば、上記した1極あたり60巻きの固定子コイル5を、線材12を固定子コア4の周方向に3周巻回させることで形成できる。このように、一度に複数本の線材12をスロット7に挿入することで、線材12の挿入回数を減らすことができる。この場合、線材12の挿入回数を上記実施形態の1/20にすることができる。従って、固定子コイル5の形成に要する時間を一層短くすることができ、線材12の巻回作業の効率化を図ることができる。
1 回転電機
2 固定子
4 固定子コア
5 固定子コイル(コイル)
7,71〜79,710 スロット
12 線材
21,22 ボビン
30 巻線装置
31 往復ブロック
33,34 巻線挿入用治具(第1治具、第2治具)
35 載置台
311 ガイド用溝
312 引込用溝
332,342 係止部
S1 初期工程
S2 第1工程
S3 第2工程

Claims (9)

  1. 円筒状の内周面に周方向へ所定間隔で配置された複数のスロット(7)を有する固定子コア(4)に線材(12)を巻回してコイル(5)を形成してなる回転電機(1)の固定子(2)の巻線方法であって、
    第1と第2のボビン(21,22)に両端が巻回されている前記線材の一部分を前記複数のスロットのうちの1つのスロット(71)に挿入する初期工程(S1)を実施した後、
    前記第1ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記最終スロットから周方向一方側に所定スロット数だけ離れた一のスロット(72)と前記一のスロットから周方向一方側に前記所定スロット数だけ離れた他のスロット(73)とに同時に挿入する挿入工程とを含む第1工程(S2)と、
    前記第2ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部をコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入する挿入工程とを含む第2工程(S3)とを、
    交互に繰り返し行うことで、前記線材を前記固定子コアに巻回してコイルを形成することを特徴とする回転電機の固定子の巻線方法。
  2. 両側面に延びるガイド用溝(311)と底面に設けられた引込用溝(312)とを有する往復ブロック(31)を用い、
    前記第1工程の前記折り曲げ工程において、
    前記第1ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部を引き込み、この状態で前記往復ブロックを前記固定子コアの内周面に沿って軸方向に、前記固定子コアの一端面側から他端面側まで移動させることで、前記線材を前記ガイド用溝に沿った前記コ字状に折り曲げ、
    前記第2工程の前記折り曲げ工程において、
    前記第1工程後に前記固定子コアの前記他端面側まで移動した前記往復ブロックの前記引込用溝に、前記第2ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部を引き込み、この状態で前記往復ブロックを前記固定子コアの内周面に沿って軸方向に、前記固定子コアの前記他端面側から再び前記一端面側まで移動させることで、前記線材を前記ガイド用溝に沿った前記コ字状に折り曲げることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子の巻線方法。
  3. 前記第1工程の前記挿入工程において、
    線材挿入用治具(33,34)の係止部(332,342)に前記線材を係止させながら前記スロットの奥方まで前記線材を移動させることで、前記線材を前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入し、
    前記第2工程の前記挿入工程において、
    前記線材挿入用治具の前記係止部に前記線材を係止させながら前記スロットの奥方まで前記線材を移動させることで、前記線材を前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入することを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の固定子の巻線方法。
  4. 前記固定子コアを軸中心に回転させることにより、前記線材を挿入する前記スロットを周方向に所定スロット数ずつずらしながら前記第1工程と前記第2工程を交互に繰り返し行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機の固定子の巻線方法。
  5. 前記線材は複数の細線を束ねて構成されたものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機の固定子の巻線方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機の固定子の巻線方法によって前記線材を巻回したことを特徴とする回転電機の固定子。
  7. 円筒状の内周面に周方向へ所定間隔で配置された複数のスロット(7)を有する固定子コア(4)に線材(12)を巻回してコイル(5)を形成してなる回転電機(1)の固定子(2)の巻線装置(30)であって、
    両側面に延びるガイド用溝(311)と、底面に設けられた引込用溝(312)と、を有する往復ブロック(31)と、
    係止部(332,342)を有する線材挿入用治具(33,34)と、
    前記固定子コアを配置するための載置台(35)と、を備え、
    前記固定子コアを前記載置台に配置し、第1と第2のボビン(21,22)に両端が巻回されている前記線材の一部分を前記複数のスロットのうちの1つのスロット(71)に挿入する初期工程(S1)を実施した後、
    前記往復ブロックの前記引込用溝に、前記第1ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部を引き込み、この状態で前記往復ブロックを固定子コアの内周面に沿って軸方向に、前記固定子コアの一端面側から他端面側まで移動させることで、前記線材を前記ガイド用溝に沿ったコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、この後、前記線材挿入用治具の前記係止部に前記線材を係止させながら前記スロットの奥方まで前記線材を移動させることで、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記最終スロットから周方向一方側に所定スロット数だけ離れた一のスロット(72)と前記一のスロットから周方向一方側に前記所定スロット数だけ離れた他のスロット(73)とに同時に挿入する挿入工程とを含む第1工程(S2)と、
    前記第1工程後に前記固定子コアの前記他端面側まで移動した前記往復ブロックの前記引込用溝に、前記第2ボビンから繰り出される前記線材において前記固定子コアにおける挿入済みの最終スロットから外側に延びる前記線材の一部を引き込み、この状態で前記往復ブロックを前記固定子コアの軸方向に前記固定子コアの前記他端面側から再び前記一端面側まで移動させることで、前記線材を前記ガイド用溝に沿ったコ字状に折り曲げる折り曲げ工程と、この後、前記線材挿入用治具の前記係止部に前記線材を係止させながら前記スロットの奥方まで前記線材を移動させることで、前記コ字状部分の対向する一辺と他辺とを、前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入する挿入工程とを含む第2工程(S3)とを、
    交互に繰り返し行うことで、前記線材を前記固定子コアに巻回してコイルを形成するように構成されたことを特徴とする回転電機の固定子の巻線装置。
  8. 前記往復ブロックは、その底面の中央部に前記引込用溝が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の回転電機の固定子の巻線装置。
  9. 前記線材挿入用治具は、一対の第1治具(33)と第2治具(34)とからなり、前記第1治具及び前記第2治具がそれぞれ前記係止部を有し、これら前記第1治具及び前記第2治具の前記係止部により前記線材を前記一のスロットと前記他のスロットとに同時に挿入するものであることを特徴とする請求項7または8に記載の回転電機の固定子の巻線装置。
JP2013105321A 2013-05-17 2013-05-17 回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子 Active JP5958766B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013105321A JP5958766B2 (ja) 2013-05-17 2013-05-17 回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013105321A JP5958766B2 (ja) 2013-05-17 2013-05-17 回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014230290A JP2014230290A (ja) 2014-12-08
JP5958766B2 true JP5958766B2 (ja) 2016-08-02

Family

ID=52129703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013105321A Active JP5958766B2 (ja) 2013-05-17 2013-05-17 回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5958766B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS611239A (ja) * 1984-06-13 1986-01-07 Nippon Denso Co Ltd 回転電気機械のステータへの界磁コイル組付装置
JP2002199673A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Tamagawa Seiki Co Ltd ステータ巻線方法及びステータ巻線機
JP2005080488A (ja) * 2003-09-03 2005-03-24 Aisin Aw Co Ltd 回転電機ステータコイルエンドの拡張成形方法及び装置
JP2005318695A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Toyota Motor Corp ステータ鉄心の巻線装置、及びステータの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014230290A (ja) 2014-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6126147B2 (ja) 3相交流電動機
JP5789145B2 (ja) 同期電動機
US9954406B2 (en) Motor having figure 8-shaped linked coils and method for manufacturing the same
US10784737B2 (en) Rotating electrical machine and method for manufacturing same
JP2014135240A (ja) モータ巻線用集合導線
JP5619046B2 (ja) 回転電機およびそれに用いられるステータの製造方法
JP2015211587A (ja) ブラシレスモータ
JP2019004537A (ja) 回転電機
JP2015154582A (ja) 三相回転電機のステータ
JP2013128361A (ja) 回転電機の波巻き巻線
KR20130021210A (ko) 스위치드 릴럭턴스 모터
KR20130031006A (ko) 스위치드 릴럭턴스 모터
JP5915151B2 (ja) モータコイル
US20170179782A1 (en) Electric motor having wave-winding coil and manufacturing method thereof
WO2017110949A1 (ja) 回転電機およびその製造方法
JP5958766B2 (ja) 回転電機の固定子の巻線方法、巻線装置、及び回転電機の固定子
US10128712B2 (en) Rotating electrical machine and method of manufacturing the same
TWI548180B (zh) Variable frequency motor device
JP6582973B2 (ja) 回転電機およびその製造方法
JP2016034192A (ja) 固定子および回転電機
JP2013187942A5 (ja)
JP5262868B2 (ja) ステータの製造方法
CN212085913U (zh) 一种电机定子及电机
JP2013172515A (ja) コイル線材、および、これを用いたコイル線材束
US20220399764A1 (en) Synchronous electric machine with reluctance assisted by permanent magnets and process for making such electric machine

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160608

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5958766

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250