JP2014135240A - モータ巻線用集合導線 - Google Patents

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Abstract

【課題】各素線の溶接による循環電流の発生を抑制し、且つ、素線がばらけるのを防止できるモータ巻線用集合導線を提供する。
【解決手段】束ねられた複数の素線32で形成されるモータ巻線用集合導線30であって、束ねられた素線集合体34を集合導線の周方向に撚ることにより各素線32の位置が集合導線の長手方向に延びる中心軸の周りで撚り起点部34aに対して180度対称位置である位相転位部34bを有し、位相転位部34bで複数の素線32が互いに溶接されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、束ねられた複数の素線で形成されるモータ巻線用集合導線に関する。
従来、例えば特開2009−199749号公報(以下、特許文献1という。)には、絶縁層で被覆された素線を複数本撚ることで撚り線を構成し、その状態で成形型を用いて加工することで撚り線の断面を所定形状に圧縮成形し、その後、撚り線の表面を各素線の絶縁層よりも厚い絶縁層で被覆することで集合導線を製造することが記載されている。
特開2009−199749号公報
上記特許文献1に記載される集合導線をモータのステータコイルとして巻装するために曲げ加工が施されたとき、曲げ曲率が大きいために撚り線を構成する各素線がばらけて最外層の絶縁層を破壊する可能性がある。
撚線の結束を強固にするために外層の被覆に金属材を用いると、その金属材層に渦電流が発生し、これが循環電流となって流れることで損失が増加するという問題が生じる。
他方、集合導線を構成する各素線を適当な箇所で溶接して結合すると、溶接箇所を介して短絡することで各素線を流れる循環電流の経路が長くなって損失が増加することにつながる。
本発明の目的は、各素線の溶接による循環電流の発生を抑制し、且つ、素線がばらけるのを防止できるモータ巻線用集合導線を提供することである。
本発明に係るモータ巻線用集合導線は、束ねられた複数の素線で形成されるモータ巻線用集合導線であって、束ねられた素線集合体を集合導線の周方向に撚ることにより各素線の位置が集合導線の長手方向に延びる中心軸の周りで撚り起点部に対して180度対称位置である位相転位部を有し、該位相転位部で複数の素線が互いに溶接されているものである。
本発明に係るモータ巻線用集合導線において、前記集合導線がモータ巻線としてステータまたはロータに巻装されるとき前記撚り起点部および前記位相転位部の組がステータコアまたはロータコアのスロット内に1組以上設けられてもよい。
また、本発明に係るモータ巻線用集合導線において、前記位相転位部は1つ飛びに溶接されてもよい。
本発明に係るモータ巻線用集合導線によれば、各素線の溶接による循環電流の発生を抑制しながら、各素線がばらけるのを防止できる。
本発明の集合導線が組み込まれるモータの軸方向と直交する断面図である。 図1のモータの軸方向断面図である。 図1におけるA部を拡大して示す図である。 集合導線を構成する束ねられた素線集合体が撚られている様子を示す図である。 撚られた素線集合体がダイスを通されることによって矩形断面に成形される様子を示す図である。 撚られた素線集合体がローラによって四方から押圧成形されて矩形断面に成形される様子を示す図である。 スロット内に配置された集合導線における撚り起点部、撚り中心点、位相転位部がスロット内に位置して配置されている様子と、循環電流の流れ方向が撚り中心点を境界に逆になっている様子を示す図である。 (a)はスロット長さ内に撚り起点部および位相転位部の組が4組設けられている例を、(b)は4.5組設けられている例をそれぞれ示す図である。 スロット内における集合導線の転位回数と循環電流損との関係を示すグラフである。
以下に、本発明に係る実施の形態(以下、実施形態という)について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施の形態であるモータ巻線用集合導線(以下、適宜に「集合導線」とだけいう。)が適用されるモータの軸方向と直交する断面図であり、図2は図1に示すモータの軸方向に沿った断面図である。
本実施形態に係るモータ10は、図示しないケース内に固定される略円筒状のステータ12と、ステータ12に対し相対回転可能なロータ14とを備える。図1及び図2に示す例では、モータ10の軸方向と直交する径方向においてステータ12とロータ14が所定の微小空隙を空けて対向配置され、ロータ14がステータ12の内周側に配置されている。
ロータ14は、回転可能に支持されるシャフト15と、シャフト15の外周面に固設されたロータコア16と、ロータコア16にその周方向に沿って配設された複数の永久磁石18とを含む。
ステータ12は、ステータコア20と、ステータコア20に配設された複数相(例えば3相)のコイル22とを含む。ステータコア20には、ロータ14へ向けて径方向内側に突出する複数のティース24が軸方向まわりの周方向に互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されており、周方向に隣接するティース24間にはスロット26が軸方向に沿って延びて形成されている。
図1および図2に示す例では、各ティース24の突出方向は径方向に一致し、複数のティース24の配列方向は周方向に一致し、ティース24の延設方向は軸方向に一致する。コイル22がティース24間のスロット26を通ってティース24に例えば分布巻等の巻装方式で巻装されることで、ステータ12に磁極が構成される。
図3は、図1におけるA部の拡大図である。図3においては、1つのスロット26にコイル22を構成する集合導線30が配列されている様子を示し、その周方向両側のスロットの集合導線の図示が省略されている。
図3に示すように、スロット26内には、複数本(本実施形態では4本)の集合導線30が径方向に並んで配置されている。各集合導線30は、互いに密着した状態でスロット26に収納されている。スロット26の内壁面と各集合導線30との間には図示しない絶縁紙が介在され、これによりコイル22がステータコア20から絶縁されている。
集合導線30は、それぞれ絶縁被覆が施された複数(本実施形態では7本)の素線32を束ねてなる素線集合体34を集合導線30の周方向に撚って(または捻って)撚り線として形成されている。そして、素線集合体34の表面には、絶縁層36が形成されている。本実施形態では、7本の素線32によって素線集合体34が構成される例を示すが、素線32の数は任意に変更可能である。
素線32は、公知の如何なる素線であってもよい。例えば銅、アルミ、銀、金、これらの合金等を用いることができる。また素線集合体34を構成する素線32の本数は適宜変更可能である。またその断面形状も丸、四角、六角等、如何なるものであってもよいし、その導線径も適宜変更可能である。
絶縁層36に用いる絶縁材としては、ポリイミド樹脂、アミドイミド樹脂等の樹脂やエナメル材等、通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。また素線集合体34への被覆方法も浸漬、電着塗装、酸化膜、メッキ等、絶縁被覆方法として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。
集合導線30の素線集合体34は、図4〜図6に示すように、それぞれ絶縁被覆された素線32を複数本撚り、その状態で成形型を用いて矩形状の横断面となるように圧縮成形したものである。このように素線32を複数本撚って且つ圧縮成形することによって素線集合体34を形成することで、複数本の素線32を一体化させることができる。
圧縮成形は素線集合体34の断面を所定形状に圧縮成形できるものであれば、如何なる方法を用いてもよい。例えば図5に示すように、四角形のダイス孔42を有する成形型40を用いるダイス引き等の引き抜き加工とすることができる。このように引き抜き加工とすることで、素線集合体34の断面形状が如何なるものであっても、ダイス孔42に素線集合体34を通過させることで、素線集合体34の断面をダイス孔42の形状に容易に圧縮成形させることができる。
また、図6に示すように、孔44とローラ46とを用いる孔型圧延とすることができる。このように孔型圧延とすることで、素線集合体34の断面形状が如何なるものであっても、孔44に素線集合体34を通過させることで、素線集合体34の断面を孔44の形状に容易に圧縮成形させることができる。よって製造工程を簡略化でき、製造効率のよい集合導線30とすることができる。この場合、ローラ46で主として圧縮成形するため素線集合体34を構成する素線32が孔44の内周面で強く擦られることがなく、各素線32の絶縁被覆が傷つきにくくなる。
なお、圧縮成形後の素線集合体34の断面形状は、丸、四角、六角等、如何なる形状であってもよいが、コイル22として用いることから、矩形または多角形とすることが望ましい。このように素線集合体34の断面形状を矩形または多角形とすることで、集合導線30をスロット26内に配置したときに隣接する集合導線30同士で面接触させることができる。これにより、隣接する集合導線30間に空隙を生じさせることがなく、コイル22の放熱性および占積率を向上させることができる。
次に、図3に加えて図7〜図9を参照して、本実施形態の集合導線30の撚り方と溶接について説明する。図7は、スロット内に配置された集合導線における撚り起点部、撚り中心点、位相転位部がスロット内に位置して配置されている様子と、循環電流の流れ方向が撚り中心点を境界に逆になっている様子を示す図である。図7においては、ステータ軸方向が紙面の上下方向として示され、スロット26内で最も内径側に位置する集合導線30は絶縁層36を省略した素線集合体34として表されている。
図3及び図7に示すように、コイル22は、上述したように束ねられた複数の素線32に撚り及び成形を行って形成された素線集合体34の周囲を絶縁層36で覆ってなる集合導線30をスロット26内に有し、スロット26内を軸方向に沿って延びる集合導線30が径方向(ティース突出方向)に複数重ねられてティース24に巻装されている。図3では、スロット26及びコイル22を周方向に関して部分的に図示しているが、図示を省略している部分の構成は、図示している部分と同様の構成で実現可能である。
各集合導線30は、スロット26の外部で電気的に接続される。このように集合導線30を単位として各スロット26内に配置されるコイルターンが形成される。そして、各コイルターン(集合導線30)毎に部品構成されており、各コイルターン間は例えば溶接等により接合されている。図3に示す例では、スロット26内には、集合導線30が径方向に沿って一列に4層並んで配置されている。なお、図3及び図7に示す例では、4層の集合導線30が径方向に並べられているが、径方向に並べる集合導線30の数については任意に設定可能である。また、スロット26の外部では、コイル22を必ずしも集合導線30で構成する必要はない。
本実施形態では、図7に示すように、集合導線30の素線集合体34は、ティース24(またはステータコア20)の軸方向一方端部に対応する位置に撚り起点部34aを有し、ティース24の軸方向他方端部に対応する位置に位相転位部34bを有する。素線集合体34において、各素線32は矢印B方向に撚られており、集合導線30の長手方向に延びる中心軸周りにおいて各素線32の位置が撚り起点部34aに対して位相転位部34bでは180度対称位置に移動している。具体的には、図7に示すように、撚り起点部34aにおいて最も径方向内側に位置する素線32aが、集合導線30の周方向に捩れられることによって位相転位部34bでは最も径方向外側に位置している。
スロット26の軸方向長さ(以下、スロット長さという。)をLとしたとき、素線集合体34における撚り起点部34aと位相転位部34bとの間の距離がスロット長さLに略相当する。そして、素線集合体34は、撚り起点部34aおよび位相転位部34bからそれぞれスロット長さLの約半分の距離L/2の位置に撚り中心点34cを有している。この撚り中心点34cでは各素線32の位相が撚り起点部34aから約90度だけ矢印B方向にずれており、撚り中心点34cに対して位相転位部34bは各素線32の位相が更に約90度だけ矢印B方向にずれている。この場合、撚り起点部34aと撚り中心点34c間の距離と位相転位部34bと撚り中心点34c間の距離とが同じであることが好ましいが、同一でない場合であっても渦電流の一部を打ち消しあう作用により循環電流による損失を小さくする効果が見込める。
また、本実施形態の集合導線30では、素線集合体34の位相転位部34bにおいて各素線32が互いに溶接されている。図7において、この溶接部35がハッチング領域として示されている。この溶接部35では、素線集合体34の各素線32が短絡している。このような位相転位部34bの溶接は、素線32を束ねて撚りを加えた後であって圧縮成形前に行うのが好ましいが、圧縮成形後に行ってもよい。
また、図7に示す例では、位相転位部34bに加えて、撚り起点部34aにも溶接部35が形成されている。ここで、素線集合体34において、位相転位部34bを撚り起点部として見たとき、撚り起点部34aが位相転位部に相当するといえる。したがって、撚り起点部34aの溶接部35もまた、位相転位部の溶接部であるということができる。
なお、図7では、最も径方向内側の(最もロータ14に近い)集合導線30のみ、素線32の構成を図示しているが、図示を省略している他の集合導線30における素線32の構成についても、図示している部分と同様の構成で実現可能である。
このように、集合導線30は、スロット26内において捩じられ、各素線32の配置がスロット26内で1回だけ180度対称位置に転位している。ただし、同コイルターン(集合導線30)内で各素線32の配置を転位(位相反転)させ、異なるコイルターン(集合導線30)間では各素線32の配置を転位(位相反転)させなくてもよい。また、スロット26内でのみ各素線32の配置を転位させ、スロット26外では各素線32の配置を転位させなくてもよい。
モータ10では、複数相のコイル22に交流電流を流すことで、各ティース24が順次磁化され、周方向に回転する回転磁界がステータ12に形成される。そして、ステータ12に発生した回転磁界とロータ14の永久磁石18で発生した界磁束との電磁気相互作用(吸引及び反発作用)により、ロータ14にトルク(磁石トルク)を作用させてロータ14を回転駆動することができる。このように、回転電機を、コイル22への供給電力を利用してロータ14に動力を発生させる電動機として機能させることができる。
一方、モータ10を、ロータ14の動力を利用してコイル22に電力を発生させる発電機として機能させることもできる。また、ロータ14は、永久磁石18が設けられた構成に限られるものではなく、例えばコイルが設けられた構成や、磁気抵抗の変化によりリラクタンストルクを利用する構成であってもよい。
ステータ12とロータ14との間にトルクを作用させる際には、ステータ12とロータ14との間で磁束が作用し、磁束がティース24内を径方向に流れる。ただし、ティース24内を流れる磁束が飽和してくると、磁束がティース24から漏れ出し、隣接するティース24間(すなわちスロット26内)を周方向に流れ出すようになる。特に、ロータ14のトルクが大きい場合には、ティース24内を流れる磁束が飽和しやすくなり、磁束がティース24間を周方向に流れやすくなる。このティース24間の漏れ磁束は、集合導線30(各素線32)内を周方向に通る。そして、ティース24間の集合導線30を通る漏れ磁束が変動すると、各素線32に渦電流が発生し、これにより集合導線30に循環電流が発生することで、この循環電流による損失が発生する。
これに対して本実施形態では、集合導線30はスロット26内において捩じられ、各素線32の配置がスロット26内で異なる位置に転位している。その結果、ティース24間の漏れ磁束の変動により各素線32に発生する渦電流の向きも同時に変わり、スロット26内の軸方向全体で考えると渦電流が互いに打ち消し合う。例えば図7に示すように、ティース24の一端に対応する撚り起点部34aと撚り中心点34cとの間の素線32aに流れる渦電流48aの向きと、撚り中心点34cと位相転位部34bとの間の素線32aに流れる渦電流48bの向きが逆転し、互いに打ち消しあう。このことは、集合導線30の素線集合体34を構成する他の素線32についても同様である。その結果、集合導線30に渦電流による循環電流が発生するのを抑制することができ、循環電流による損失を抑制することができる。
また、本実施形態の集合導線30では、位相転位部34bにおいて各素線32が互いに溶接されている。スロット26の外部で集合導線30が曲げ加工されてコイル22として形成されるとき、各素線32が位相転位部34b(および34a)で溶接されていることでばらけるのが防止または抑制される。その結果、集合導線30の最外層の絶縁層36がばらけた素線32によって突き破られて絶縁性が低下することもない。
なお、上記においては、撚り起点部34aと位相転位部34bの両方を溶接するものと説明したが、これに限定されるものではなく、いずれか一方だけを溶接してもよい。例えば、撚り起点部34aと位相転位部34bのうち、スロット26の外部での曲げ曲率が大きくなる側だけを溶接してもよい。
図8(a)は、スロット長さL内に撚り起点部34aおよび位相転位部34bの組が4組設けられている例を示し、図8(b)は、スロット長さL内に撚り起点部および位相転位部の組が4.5組設けられている例を示す図である。図8において、溶接される位相転位部34bが×印で示されており、渦電流の流れ方向が逆転する境界となる撚り中心点34cが○印で示されている。
図8(a)に示す集合導線30では、スロット長さL内に、撚り起点部34aおよび位相転位部34bの組が4組設けられている。このように複数組の撚り起点部34aおよび位相転位部34bが設けられている場合、最初の組の位相転位部34bが次の組の撚り起点部34aに相当することになる。ここで、撚り起点部34aを基準とする位相転位部34bにおける素線32の位相転位角度は180度×N(N:整数)で表すことができる。
このように、スロット26内の集合導線30に複数組の撚り起点部34aおよび位相転位部34bを設けることで循環電流による損失を抑制できるとともに、位相転位部34bの溶接によって各素線32がばらけるのを防止できる。また、素線32内を循環する電流の閉ループが小さくなるため、循環電流による損失をより効果的に抑制することができる。ここで、位相転位部34bにおいては溶接されることで各素線32が短絡した状態となるが、位相転位部34bの軸方向両側では渦電流の流れ方向が逆になる(又は渦電流が発生しない部位となる)ため、溶接部35によって閉ループが長くなることはなく、循環電流による損失を増加させることはない。
図8(b)に示す集合導線30では、スロット長さL内に、撚り起点部34aおよび位相転位部34bがの組が4.5組設けられている。このように撚り起点部34aおよび位相転位部34bの組が整数倍でなくても、撚り起点部34aおよび撚り中心点34c間の素線32と、撚り中心点34cおよび位相転位部34b間の素線とで、渦電流のキャンセル効果が見込めるため、循環電流による損失を抑制することができる。
図8に示すように、集合導線30について位相転位部34bが複数個所ある場合、1つ飛びの位相転位部34bに溶接を施してもよい。このようにすれば、各素線32の位相が360度変化した1つ置きごとの位相転位部34bが溶接されることになり、溶接点が少なくなって製造がより容易になる利点がある。あるいは、スロット26の軸方向端部近傍に位置する位相転位部34bまたは撚り中心点34cだけを溶接してもよい。このような部分が集合導線30を曲げ加工してコイルを形成するときに素線32のばらけが特に生じやすい箇所だからである。
図9は、スロット内における集合導線の転位回数と循環電流損との関係を示すグラフである。図9では横軸に転位回数(回)、縦軸に循環電流損(p.μ.)が取られている。図示するように、180度転位回数が整数倍のとき、集合導線30の循環電流がゼロとなっていることが判る。また、例えば図8(b)に示すように転位回数4.5というように整数倍でなくても、スロット26内における転位回数が多くなるほど循環電流が流れる閉ループが小さくなっていくことから、これに応じて循環電流損も小さくなっていることが判る。
なお、本発明に係るモータ巻線用集合導線は、上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲内で種々の変更や改良が可能である。
例えば、径方向に並べられた集合導線30の必ずしもすべてについて、各素線32の配置をスロット26内で位相反転させる必要はなく、例えばロータ14との距離が近い径方向内側(ティース先端側)の集合導線30についてだけ、各素線32の配置をティース24内で撚って転位させ、ロータ14から離れる径方向外側(ティース根元側)の集合導線30については、各素線32の配置をティース24内で撚っていないことも可能である。
また、上記においては、集合導線の素線集合体において軸方向の端部に位置する撚り起点部34aおよび位相転位部34bがスロット26内に位置するものと説明したが、スロット26の外部に位置してもよい。
また、上記においては、コイル22を分布巻でティース24に巻装した場合について説明したが、コイル22を分布巻以外の巻装方式、例えば集中巻でティース24に巻装することも可能である。
また、上記においては集合導線をステータコイルに適用する場合について説明したが、ロータに巻装されるコイルに適用することも可能である。
さらに、上記においては、ラジアル型のモータに適用した場合について説明したが、本発明をアキシャル型のモータに適用することも可能である。
10 モータ、12 ステータ、14 ロータ、15 シャフト、16 ロータコア、18 永久磁石、20 ステータコア、22 コイル、24 ティース、26 スロット、30 集合導線、32 素線、34 素線集合体、34a 撚り起点部、34b 位相転位部、34c 撚り中心点、35 溶接部、36 絶縁層、40 成形型、42 ダイス孔、44 孔、46 ローラ、48a,48b 渦電流、L スロット長さ。

Claims (3)

  1. 束ねられた複数の素線で形成されるモータ巻線用集合導線であって、
    束ねられた素線集合体を集合導線の周方向に撚ることにより各素線の位置が集合導線の長手方向に延びる中心軸の周りで撚り起点部に対して180度対称位置である位相転位部を有し、該位相転位部で複数の素線が互いに溶接されている、モータ巻線用集合導線。
  2. 請求項1に記載のモータ巻線用集合導線において、
    前記集合導線がモータ巻線としてステータまたはロータに巻装されるとき前記撚り起点部および前記位相転位部の組がステータコアまたはロータコアのスロット内に1組以上設けられる、モータ巻線用集合導線。
  3. 請求項1または2に記載のモータ巻線用集合導線において、
    前記位相転位部は1つ飛びに溶接されている、モータ巻線用集合導線。
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