JP2012205334A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】電機子巻線の絶縁性能を低下させることなくコイルエンド長を短縮し発電機の小型化に寄与し得る回転電機を提案する。
【解決手段】回転子1、その外径側に空隙を介して配置され円周方向に沿って極対数分分割された分割面を有する固定子鉄心2、2本のハーフターンコイルのそれぞれ一端が固定子鉄心の一方の端面の2カ所の電機子スロット内に埋設され他端が接続部8で接続された複数の電機子巻線3を備え、各電機子巻線3は分割面を跨がないように接続され、2本のハーフターンコイルのうちの一方の一端がコイルエンド直線部7から固定子鉄心内径側、他方の一端が外径側に曲げられたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】回転子1、その外径側に空隙を介して配置され円周方向に沿って極対数分分割された分割面を有する固定子鉄心2、2本のハーフターンコイルのそれぞれ一端が固定子鉄心の一方の端面の2カ所の電機子スロット内に埋設され他端が接続部8で接続された複数の電機子巻線3を備え、各電機子巻線3は分割面を跨がないように接続され、2本のハーフターンコイルのうちの一方の一端がコイルエンド直線部7から固定子鉄心内径側、他方の一端が外径側に曲げられたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転電機に関する。
固定子に電機子巻線を装着した、例えば4極以上の単層重巻の3相回転電機において、従来の電機子巻線の端部付近における回転子及び固定子の径方向に沿う断面構造を図7(a)に示す。
回転子101の外径側に空隙を介して固定子が配置されており、固定子は固定子鉄心102及び電機子巻線103を備えている。
固定子鉄心102は、ワニス処理等で絶縁された概略扇形の抜き板鉄心が回転子軸方向に積層されて形成されており、押え板104によって両端が締め付けられた状態で固定されている。
電機子巻線103は、それぞれ2本のハーフターンコイルが接続部108で短絡されて一本の電機子巻線が形成されている。ハーフターンコイルは複数の素線導体がスパイラル状に転位されて構成されており、この素線導体郡の両端のコイルエンド部105が円弧状または直線状に延在するように成形された後、マイカテープ等が巻かれて絶縁処理が施され、固定子鉄心102に設けられた電機子スロット106内に埋設されている。
ここで各々の電機子巻線103には、電機子スロット106外部にコイルエンド部105が存在し、コイルエンド部105にはコイルエンド直線部107がある。一方のコイルエンド直線部107は、後述するように途中で屈曲しており、屈曲したコイルエンド直線部107の位置をa101とする。他方のコイルエンド直線部107は屈曲することなく直線状に延在しており、その位置をb101とする。
図7(b)に、それぞれの電機子巻線103の端部が一定の間隔を隔てた2つの電機子スロット106内にそれぞれ埋設されたコイルエンド部105における巻線状態を、回転軸の方向に沿う断面図として示す。一方のコイルエンド直線部107の位置a101と、他方のコイルエンド直線部107の位置b101とから、円弧状または直線状に延在した後、接続部108において短絡されている。一方のコイルエンド直線部107における位置a101は、上述のように途中で屈曲しており、他方のコイルエンド直線部107の位置b101よりも固定子鉄心102からの距離が長くなっている。
500MW超級のタービン発電機では、電機子巻線に流れる電流が増大する。このため、図示されていないが電機子巻線を形成する多数の素線導体に中空の導体を配置し、この中空導体に純水等の冷却媒体を流すことで電機子巻線を冷却する方式が多く採用されている。
またタービン発電機では大容量化に伴い発電機の外形寸法が大きくなり、輸送制限や製造設備の重量制限等が問題となる。そこで、タービン発電機の大型化に伴う問題を解消するため、固定子鉄心を円周方向に極対数分だけ分割して製造する場合がある。
例えば磁極数が4極で極対数が2であり、固定子鉄心を二分割して製造するときの巻線状態を、固定子鉄心の分割面を電機子巻線が跨る場合の電機子を平面状に展開して図8に示す。この図8において、回転軸方向に平行なA−A線に沿う分割面において、固定子鉄心が二分割されている。上述したように、所定間隔を隔てた二つの電機子スロット106内に電機子巻線103の両端がそれぞれ埋設され、接続部108においてそれぞれのハーフターンコイルの端部が短絡されている。
このような固定子鉄心の分割面を跨るように電機子巻線が接続されている場合には、製造工場にて組立、試験を実施した後に、固定子鉄心の分割面を跨ぐ電機子巻線のみを分解して、現地で再度取り付ける等の手法を用いる必要がある。しかしながら、この場合にはろう付け等により接続した電機子巻線を溶解して、現地で再度ろう付けする必要がある等、製造工数の増加や電機子巻線の取外しによる絶縁損傷という問題があった。
そこで、電機子を組み立てた後に電機子巻線を分解することなく固定子鉄心を分割することができるように、固定子鉄心の分割面を跨がないように巻線を行う手法が提案されている。図9に、固定子鉄心の分割面を跨がないように電機子巻線を巻回した場合における巻線状態を示す。
この場合も、図8に示された手法を用いて巻線を行った場合と同様に、A−A線に沿う分割面において固定子鉄心が二分割されている。
3相の単層重巻の回転電機において、図8に示された手法を用いて巻線を行う場合には、3相のうち一点鎖線及び二点鎖線で示された2つのV相、W相を除く、破線で示された中央のU相は分割面に跨って巻回されている。
しかし、図9に示された手法を用いて巻線を行う場合には、分割面を跨がないように、実線で示されたU相のようにコイルエンド部が反転されて巻回されている。以下に、従来の分割固定子を用いた回転電機を開示した文献名を記載する。
単層重巻の電機子巻線をコイルエンド部105において、単純に接続しようとすると、それぞれのコイルエンド部105同士が干渉する。そこで、図7(a)に示されたように、電機子巻線103の一方のコイルエンド部105を外径側に角度αだけ曲げるように成形して接続させる必要がある。
しかしながら、このような巻線では電機子巻線103のコイルエンド部105での曲げが急であり角度αが小さいと、マイカテープなどを巻いて絶縁処理をする際にボイドが発生したり、運転時における電磁振動等により主絶縁に亀裂が発生しやすい状態となる。
絶縁層にボイドや亀裂が発生すると、絶縁性能が低下し短絡事故等の重大な事故が発生するおそれがある。また、上述したように電機子巻線は複数の素線導体で形成されており、さらに電機子巻線を冷却するために中空導体が配置される場合がある。このような場合にコイルエンド部105での曲げが急で角度αが小さいと、中空素線がつぶれて冷却媒体が流れなくなり、電機子巻線103の温度が上昇し、最悪の場合には加熱や焼損事故を招くおそれがあった。
そのため、コイルエンド部105の曲げが緩やかで角度αができるだけ大きいことが望ましい。しかし、この場合にはコイルエンド部105の長さXが増加し発電機全体の寸法や重量の増大を招くという問題があった。
本発明は上記事情に鑑み、電機子巻線の主絶縁の絶縁性能を低下させることなく、かつコイルエンド長の増加を抑制して発電機の小型化に寄与することが可能な回転電機を提案することを目的とする。
本発明による回転電機は、回転子と、前記回転子の外径側に空隙を介して配置され、円周方向に沿って極対数分分割された分割面を有する固定子鉄心と、2本のハーフターンコイルのそれぞれ一端が前記固定子鉄心の一方の端面における所定間隔を開けた2カ所の電機子スロット内に埋設されており、他端が接続部で相互に接続された複数の電機子巻線とを備え、各々の前記電機子巻線は、前記固定子鉄心の前記分割面を跨がないように前記固定子鉄心の前記電機子スロット内に埋設されており、前記2本のハーフターンコイルのうちの一方の前記一端が、前記固定子鉄心の一方の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側に曲げられ、他方の前記一端が、前記固定子鉄心の他方の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の外径側に曲げられた後、前記接続部で相互に接続されたことを特徴とする。
また、本発明による回転電機は、回転子と、前記回転子の外径側に空隙を介して配置され、円周方向に沿って極対数分分割された分割面を有する固定子鉄心と、2本のハーフターンコイルのそれぞれ一端が前記固定子鉄心の一方の端面における所定間隔を開けた2カ所の電機子スロット内に埋設されており、それぞれの他端が接続部で相互に接続された複数の電機子巻線とを備え、各々の前記電機子スロット内には、径方向に沿って2本以上のハーフターンコイルのそれぞれの一端が埋設されており、各々の前記電機子巻線は、前記固定子鉄心の前記分割面を跨がないように前記固定子鉄心の前記電機子スロット内に埋設されており、同一の前記電機子スロット内に埋設された2本以上の前記ハーフターンコイルのそれぞれの一端は、前記固定子鉄心の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側又は外径側のいずれか同一方向に曲げられたことを特徴とする。
本発明の回転電機によれば、電機子巻線の主絶縁の絶縁性能を低下させることなく、コイルエンド長の増加を抑制して発電機の小型化に寄与することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。尚、以下の回転電機は、磁極数が4極以上であり、極対数分、即ち二分割した固定子鉄心を有する3相回転電機を対象とする。
(第1の実施の形態)
図1(a)に、本発明の第1の実施の形態による回転電機における電機子端部の断面構造を部分的に拡大して示す。本実施の形態は、分割固定子を用いた回転電機に好適である。
図1(a)に、本発明の第1の実施の形態による回転電機における電機子端部の断面構造を部分的に拡大して示す。本実施の形態は、分割固定子を用いた回転電機に好適である。
固定子鉄心2に設けられた電機子スロット6内に電機子巻線3の端部がそれぞれ埋設されており、固定子鉄心2は押え板4により両端が締め付けられた状態で固定されている。固定子鉄心2は円周方向に沿って極対数分分割されており、電機子巻線3は電機子スロット6内に1本埋設する単層重巻により鉄心分割面を跨がないように巻回されている。
電機子巻線3のコイルエンド部5は、ハーフターンコイル同士が干渉しないようにするため、一方のコイルエンド直線部7から固定子鉄心2の外径側に曲げ、他方のコイルエンド直線部7から固定子鉄心2の内径側に曲げて、各コイルエンド部5の間隔Wが後述する位置a1、b1においてコイル高さH以上(W≧H)となるように成形する。この後、残りのコイルエンド部5を円弧状または直線状に延在するように成形し、ハーフターンコイルの両端でろう付け等により接続部8において短絡して巻線を形成している。
ここで、二つのコイルエンド直線部7における長さをhとし、一方のコイルエンド直線部7において外径側に曲げられた位置をa1、他方のコイルエンド直線部7において内径側に曲げられた位置をb1とする。
図1(b)に、電機子巻線3が一定の間隔を隔てて二つの電機子スロット6内に埋設されたコイルエンド部5における巻線状態を、第1の実施の形態によるものを実線で、図7(b)に示された従来技術によるものを点線で示す。
一方のコイルエンド直線部7から外径側に曲げられた位置a1と、他方のコイルエンド直線部7から内径側に曲げられた位置b1とが、円弧状または直線状に延在する電機子巻線3によって接続部8において接続されている。
第1の実施の形態では、一方の位置a1より他方の位置b1の方がやや固定子鉄心2からの距離が長くなっている。
このように第1の実施の形態によれば、2本のハーフターンコイルにおける一方のコイルエンド部5を固定子鉄心2の内径側に、他方のコイルエンド部5を外径側に、位置a1、b1においてコイル高さH以上の距離W(W≧H)を有するように二方向に分散する方向に曲げて巻線を形成する。これにより、一方のコイルエンド部105のみを曲げていた従来と比較し、第1の実施の形態におけるコイルエンド部5の曲げを緩やかに、即ち角度θを大きくすることができる。この結果、マイカテープ等の巻回の際に発生するボイドや運転時における電磁振動等により発生する絶縁層の亀裂等の発生を低減することができ、発電機の信頼性の向上に寄与することができる。
さらに、図1(a)に示されたように、図7(a)に示された従来におけるコイルエンド長Xよりコイルエンド部5の長さを短縮することができるため、回転電機の小型化が可能となる。
尚、コイルエンド部5の内径が、固定子鉄心2の内径以上の寸法となるように巻回することにより、発電機の定期点検時に回転子1を軸方向に容易に引き抜いて分解することが可能である。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について、図2を参照して説明する。
本発明の第2の実施の形態について、図2を参照して説明する。
上記第1の実施の形態では、上述のように2本のハーフターンコイルにおける一方のコイルエンド部5を内径側に、他方のコイルエンド部5を外径側にそれぞれ曲げているが、相対的な間隔のみが規定されており、個々の間隔については限定されていない。
これに対し第2の実施の形態では、図2(a)及び(b)にそれぞれ示されたように、一方のコイルエンド部5を内径側、他方のコイルエンド部5を外径側にそれぞれ同一間隔W/2で曲げて、位置a2、b2において各コイルエンド部5の間隔Wがコイル高さH以上(W≧H)となるように成形している。
第2の実施の形態によれば、2つのコイルエンド部5においてそれぞれが同一間隔を有するように曲げることで、最も効率よく曲げ角度を最小とすることができる。このため、絶縁層に発生するボイドや亀裂の発生を最小限に低減することができ、コイルエンド長も最小寸法とすることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について、図3を用いて説明する。
本発明の第3の実施の形態について、図3を用いて説明する。
上記第1、第2の実施の形態では、2本のハーフターンコイルのそれぞれがコイルエンド直線部から鉄心内径側あるいは外径側へ向かって曲げられた後、接続部8で接続されている。
これに対し第3の実施の形態では、図3(a)に示されたように、2本のハーフターンコイルのうち一方のハーフターンコイルにおいて、コイルエンド直線部7から鉄心外径側へ向かってコイル高さHの1/2以上の位置a31まで曲げられており、さらに、円周方向に向かって円弧状に曲げられあるいは直線状にコイル高さHの1/2以上となる位置a32まで延在した後、接続部8に接続されている。
他方のハーフターンコイルは、位置b3までコイルエンド直線部が存在し、その後接続部8において一方のハーフターンコイルと共に接続されている。
図3(b)に、電機子巻線3が一定の間隔を隔てた二つの電機子スロット6内に埋設された巻線状態を、第3の実施の形態によるものを実線で、図7(b)に示された従来技術によるものを点線で示す。
第3の実施の形態では、一方のハーフターンコイルのコイルエンド直線部7から、上述したように位置a31まで鉄心外径側に向かって曲げられ、さらに位置a32まで円周方向に向かって円弧状に曲げられあるいは直線状に延在しており、接続部8に接続されている。他方のハーフターンコイルは、位置b3までコイルエンド直線部が延在した後、接続部8に接続されている。
第3の実施の形態によれば、コイルエンド長は図7(a)に示された従来のコイルエンド長Xとほぼ同一となる。しかし、ハーフターンコイルの一方を位置a31まで半径方向に対して曲げられ、さらに位置a32まで円周方向に曲げられあるいは延在することで、2段階でコイルエンド部5が曲げられ、図3(b)において示されたように一カ所における曲げ角度を緩やかにすることができる。このため、従来よりも絶縁層に発生するボイドや亀裂の発生を低減することができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態について、図4を用いて説明する。
本発明の第4の実施の形態について、図4を用いて説明する。
上記第1〜第3の実施の形態では、いずれも一つの電機子スロット6内に電機子巻線3が1本埋設されている。これに対し第4の実施の形態では、一つの電機子スロット6内に半径方向に沿って2本以上の電機子巻線3が埋設されている。尚、この第4の実施の形態、後述する第5の実施の形態では、一つの電機子スロット6内に2本の電機子巻線3が埋設された場合について説明する。
そこで第4の実施の形態では、同一電機子スロット6に埋設される2本のハーフターンコイルを1組として、図4(a)に示されたように、コイルエンド直線部7から鉄心外径側もしくは内径側のいずれか同一方向に向かって、コイル高さHの2倍以上、即ち2H以上の高さまで曲げた後、二つの接続部8a、8bにおいて、3相におけるU、V、Wの各相毎に接続されて電機子巻線3を形成している。
即ち、同一電機子スロット6に埋設される2本のハーフターンコイルにおける一方の一組において、コイルエンド直線部7から鉄心外径側へ位置a41、a42まで曲げられた後、接続部8a、8bに接続されている。さらに、同一電機子スロット6に埋設される2本のハーフターンコイルにおける他方の一組において、コイルエンド直線部7から鉄心内径側へ位置b41、b42まで曲げられた後、接続部8a、8bに接続されている。これにより、位置a41を有する一方のハーフターンコイルと位置b41を有する他方のハーフターンコイルが接続部8aにおいて接続され、位置a42を有する一方のハーフターンコイルと位置b42を有する他方のハーフターンコイルが接続部8bにおいて接続される。
第4の実施の形態では、一つの電機子スロット6に2本の電機子巻線3が埋設されるため、上記第1の実施の形態と比較し電機子導体の占積率が低下する。しかし、第1の実施の形態よりターン数が2倍となるため定格電圧を増加させ定格電流を低減することができるため、電機子巻線3の電流密度の増加を抑制することができる。
さらに、単層重巻の上記第1〜第3の実施の形態によれば、2層重巻に比べて1本あたりのコイル高さが2倍近くになるため、1本のコイルの重量増加や複数の素線をスパイラル状に捻る際の転位間隔が短くなる等の現象が生じるが、2層重巻を用いる第4の実施の形態によればこのような事態を回避することができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態について、図5を参照して説明する。
本発明の第5の実施の形態について、図5を参照して説明する。
第5の実施の形態では上記第4の実施の形態と異なり、同一電機子スロット6に埋設される2本のハーフターンコイルにおける一方のハーフターンコイルにおいて、一方のコイルエンド部はコイルエンド直線部7から鉄心外径側へ位置a51まで曲げられた後、接続部8aに接続されている。他方のコイルエンド部は、コイルエンド直線部7から曲げられることなく位置b51から接続部8bに接続されている。
さらに、同一電機子スロット6に埋設される2本のハーフターンコイルにおける他方のハーフターンコイルにおいて、一方のコイルエンド部はコイルエンド直線部7から曲げられることなく位置b51から接続部8aに接続されている。他方のコイルエンド部は、コイルエンド直線部7から鉄心内径側へ位置b52まで曲げられた後、接続部8bに接続されている。これにより、位置a51を有する一方のハーフターンコイルと位置b51を有する他方のハーフターンコイルが接続部8aにおいて接続され、位置a52を有する一方のハーフターンコイルと位置b52を有する他方のハーフターンコイルが接続部8bにおいて接続される。
このように第5の実施の形態では、1本の電機子巻線3を形成する接続部8aにおいて接続された2本のハーフターンコイルにおいて、一方のみがコイルエンド直線部7から鉄心外形側に曲げられて巻線を形成している。また、1本の電機子巻線3を形成する接続部8bにおいて接続された2本のハーフターンコイルにおいて、一方のみがコイルエンド直線部7から鉄心外形側に曲げられて巻線を形成している。
しかしながら、位置b51を有する他方のハーフターンコイルを、位置a51を有する一方のハーフターンコイルと逆に鉄心内径側へ曲げてもよい。同様に、位置a52を有する他方のハーフターンコイルを、位置b52を有する一方のハーフターンコイルと逆に鉄心外径側へ曲げてもよい。
尚、第4、第5の実施の形態ではいずれも、ハーフターンコイル同士を接続する接続部8a、8bが径方向に4本並ぶことになる。上記第4の実施の形態では、位置b42を有する最内径側のハーフターンコイルと、位置a42を有する内径側から3番目のハーフターンコイルとを接続部8bにより接続し、位置b41を有する内径側から2番目のハーフターンコイルと、位置a41を有する最外径側のハーフターンコイルとを接続部8aにより接続する必要がある。このため、周方向に接続部8a、8bをずらすように移動させる等の干渉を回避する対策が必要となる。
これに対し第5の実施の形態では、直列に接続する各ハーフターンコイルを径方向に沿って隣接するように配置することができる。即ち、位置b52を有する最内径側のハーフターンコイルと、位置a52を有する内径側から2番目のハーフターンコイルとを接続する接続部8bと、位置b51を有する内径側から3番目のハーフターンコイルと、位置a51を有する最外径側のハーフターンコイルとを接続する接続部8aとを、径方向に隣接するように配置することが可能である。
これにより第5の実施の形態によれば、第4の実施の形態よりも接続部8a、8bの相互干渉を容易に回避することができる。
尚、位置b51を有する他方のハーフターンコイルを、位置a51を有する一方のハーフターンコイルと逆に鉄心内径側へ曲げる場合、位置a52を有する他方のハーフターンコイルを、位置b52を有する一方のハーフターンコイルと逆に鉄心外径側へ曲げる場合には、接続部8a、8bを図5に示されたように径方向に隣接するように配置することが可能な範囲内で曲げることが望ましい。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態について、図6を参照して説明する。
本発明の第6の実施の形態について、図6を参照して説明する。
上記第1〜第3の実施の形態のいずれかの構成を備えた回転電機において、電機子巻線3のコイルエンド部5aから、図示されていない電力供給先に接続された出力端子に接続される側と、電機子巻線3のコイルエンド部5bから、図示されていないタービンに接続される側との間で、対応する電機子スロット6内に一端が埋設されたハーフターンコイルのコイルエンド部における鉄心内径側または鉄心外径側に曲げる方向が相互に異なるようにしている。
即ち、出力端子に接続される側のコイルエンド部5aでは、図中紙面に垂直な方向において奥側に位置する一方の電機子巻線3a1を鉄心外径側に曲げて、図中手前側に位置する他方の電機子巻線3a2を鉄心内径側に曲げている。これに対し、タービンに接続される側のコイルエンド部5bでは、図中紙面に垂直な方向において奥側に位置する一方の電機子巻線3b1を鉄心内径側に曲げて、図中手前側に位置する他方の電機子巻線3b2を鉄心外径側に曲げて成形している。
上記第4、第5の実施の形態においても同様に、一つの電機子スロット6に径方向に配列された2本の電機子巻線3のそれぞれに対して、出力端子に接続される側とタービンに接続される側との間で、鉄心内径側または鉄心外径側の相互に異なる向きに曲げて成形する。
第6の実施の形態によれば、出力端子に接続される側と、タービンに接続される側との間でコイルエンド部5a、5bからの屈曲形状が相対的に反転した関係にある。これにより、コイルエンド部5a、5bに鎖交する磁束により発生する循環電流を低減することができ、電機子巻線3の局部的な過熱を抑制することが可能である。
上記実施の形態はいずれも一例であって、本発明の技術的範囲内において様々に変形することが可能である。
1 回転子
2 固定子鉄心
3 電機子巻線
4 押え板
5、5a、5b コイルエンド部
6 電機子スロット
7 コイルエンド直線部
8、8a、8b 接続部
2 固定子鉄心
3 電機子巻線
4 押え板
5、5a、5b コイルエンド部
6 電機子スロット
7 コイルエンド直線部
8、8a、8b 接続部
Claims (6)
- 回転子と、
前記回転子の外径側に空隙を介して配置され、円周方向に沿って極対数分分割された分割面を有する固定子鉄心と、
2本のハーフターンコイルのそれぞれ一端が前記固定子鉄心の一方の端面における所定間隔を開けた2カ所の電機子スロット内に埋設されており、他端が接続部で相互に接続された複数の電機子巻線とを備え、
各々の前記電機子巻線は、前記固定子鉄心の前記分割面を跨がないように前記固定子鉄心の前記電機子スロット内に埋設されており、
前記2本のハーフターンコイルのうちの一方の前記一端が、前記固定子鉄心の一方の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側に曲げられ、他方の前記一端が、前記固定子鉄心の他方の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の外径側に曲げられた後、前記接続部で相互に接続されたことを特徴とする回転電機。 - 前記2本のハーフターンコイルのうちの一方の前記一端と他方の前記一端との間の径方向における間隔が、前記コイルエンド直線部における径方向の寸法H以上となるように、前記一方の前記一端と前記他方の前記一端とがそれぞれ曲げられたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
- 前記2本のハーフターンコイルのうちの一方の前記一端が、前記固定子鉄心の一方の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側に、前記コイルエンド直線部における径方向の寸法Hの1/2倍以上の寸法Aに曲げられ、他方の前記一端が、前記固定子鉄心の他方の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の外径側に、前記コイルエンド直線部における径方向の寸法Hの1/2倍以上でかつ前記寸法Aと同一寸法となるように曲げられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
- 回転子と、
前記回転子の外径側に空隙を介して配置され、円周方向に沿って極対数分分割された分割面を有する固定子鉄心と、
2本のハーフターンコイルのそれぞれ一端が前記固定子鉄心の一方の端面における所定間隔を開けた2カ所の電機子スロット内に埋設されており、それぞれの他端が接続部で相互に接続された複数の電機子巻線とを備え、
各々の前記電機子スロット内には、径方向に沿って2本以上のハーフターンコイルのそれぞれの一端が埋設されており、
各々の前記電機子巻線は、前記固定子鉄心の前記分割面を跨がないように前記固定子鉄心の前記電機子スロット内に埋設されており、
同一の前記電機子スロット内に埋設された2本以上の前記ハーフターンコイルのそれぞれの一端は、前記固定子鉄心の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側又は外径側のいずれか同一方向に曲げられたことを特徴とする回転電機。 - 同一の前記電機子スロット内に埋設された2本以上の前記ハーフターンコイルのうちの1本の一端が、前記固定子鉄心の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側又は外径側のいずれかに曲げられ、他の一端が前記固定子鉄心の端部より前記回転子の回転軸方向に延在するコイルエンド直線部から前記固定子鉄心の外径側又は内径側のいずれかに曲げられあるいは曲げられることなく直線状に延在することを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
- 前記電機子巻線のうち、前記固定子鉄心における一方の端面における前記電機子スロット内に埋設され、電力を外部へ供給するための出力端子に接続されている側では、前記固定子鉄心の端部より前記回転子の回転軸方向に延在する前記コイルエンド直線部から前記固定子鉄心の内径側又は外径側に曲げられ、
前記電機子巻線のうち、前記固定子鉄心における他方の端面における前記電機子スロット内に埋設され、タービンに接続されている側では、対応する電機子スロットに埋設された前記出力端子に接続されている側における曲げ方向と反転するように、前記固定子鉄心の端部より前記回転子の回転軸方向に延在する前記コイルエンド直線部から前記固定子鉄心の外径側又は内径側に曲げられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回転電機。
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JP2011065365A JP2012205334A (ja) | 2011-03-24 | 2011-03-24 | 回転電機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014157621A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | ステータの構造 |
CN111033967A (zh) * | 2017-08-25 | 2020-04-17 | 乌本产权有限公司 | 发电机转子和发电机定子以及发电机和具有发电机的风能设备和用于运输发电机的方法 |
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2011
- 2011-03-24 JP JP2011065365A patent/JP2012205334A/ja not_active Withdrawn
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