JP5955794B2 - ヘッドレスト - Google Patents

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本発明は、車両用のヘッドレストに関し、特にシートバック上で昇降可能で且つ傾動可能とされ、後部座席用に好適なヘッドレストに関する。
自動車の座席のシートバック上には、通常、ヘッドレストが設けられ、座席に着座する乗員の頭部を、後方からヘッドレストが支持するように使用される。自動車のシートバック上のヘッドレストは、通常、前部座席とともに、後部座席のシートバック上にも取り付けられ、後部座席の乗員の頭部を後方から支持するようになっている。
しかし、後部座席のヘッドレストは、通常、シートバック上に突き出すように設けられるので、前部座席の運転者が後進時などに後方を見る場合、後方視界の障害となる。このため、後部座席のヘッドレストは、使用しない場合、後方視界を確保するために、シートバック上に突出しない状態とすることが望ましい。そこで、従来、ヘッドレストの非使用時、ヘッドレストが起立状態から前倒し状態なるとなるように、ヘッドレストステーを回動可能に枢支した構造のヘッドレストが、下記特許文献1で提案されている。
特開2011−36540号公報
しかし、この前倒し式のヘッドレストは、シートバックの上部に設けた取付部にヘッドレストステーの回動機構を設け、ヘッドレストステーの下端部を上下に回動可能に枢支して取り付けられている。このため、ヘッドレストステーの回動機構が複雑で大型化し、またヘッドレストステーの回動軌跡に沿ってシートバックの上部にスリットが形成されることとなる。このため、スリットから内部が露出して、シートバックの見栄えが悪くなり、また、スリット内に異物が進入しやすいという不具合があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、非使用時にはシートバックを変形させずに押し下げて後方視界を確保し、使用時には簡単に持ち上げて使用状態とすることが可能なヘッドレストを提供することを目的とする。
本発明に係るヘッドレストは、シートバックの上部に、突き出し長を調整可能に差し込まれるステーと、パッドカバーで覆われたパッド部材内にベース部材を設けたヘッドレスト本体と、を備え、該ステーに対し該ヘッドレスト本体が該ベース部材を介して前後に傾動可能に取り付けられてなるヘッドレストにおいて、
該ヘッドレスト本体は、下降端近傍まで下降したとき該シートバックの上部前側に接触する前垂れ部を有した形状に形成されるとともに、該ステーの上部に該ベース部材及びラチェット機構を介して傾動可能に取り付けられ、
ヘッドレストの非使用時に、該シートバックに対しヘッドレストを押し下げたとき、該シートバックの上部前側に該ヘッドレスト本体の前垂れ部の内側が接触して、該前垂れ部が前方に突き出るように傾動し、該ラチェット機構の動作により該ヘッドレスト本体が傾動状態で係止されることを特徴とする。
この発明によれば、例えば、後方視界を確保するために、ヘッドレストをシートバック上で押し下げたとき、ヘッドレスト本体の前垂れ部の内側がシートバックの上部前側に接触し、その反力でヘッドレスト本体がラチェット機構を介して前垂れ部を前側に突き出すように傾動し係止されるので、ヘッドレスト本体はその傾動位置で保持され、シートバックの上部を強く押し付けることがない。このため、シートバックの上部を変形させずに、ヘッドレスト本体を非使用位置まで下降させることが可能で、良好な後方視界を確保することができる。
また、上記ヘッドレスト本体は、ラチェット機構を介して傾動可能となっているので、ヘッドレストをシートバックの上方まで押し上げたとき、ヘッドレスト本体の傾斜角度を、容易に適正な使用角度まで戻して、ヘッドレストを簡便に使用することができる。
ここで、上記ラチェット機構は、固定歯部が上記ステーの上部に水平横方向に設けた軸部に固定され、上記ベース部材が該軸部に対し回動可能に軸支され、該固定歯部と噛合する可動歯部が該ベース部材に対し回動可能に軸支され、該軸部には前記ヘッドレスト本体を前方から後方に付勢する捻りコイルばねが装着される構成とすることができる。
さらに、ラチェット機構の該可動歯部には該固定歯部と噛合する側に該可動歯部を付勢する小ばねが設けられ、該ヘッドレストがシートバックから離れる方向に略制限角度まで回動したとき、上記ヘッドレスト本体の前垂れ部がシートバックの上部から離れる方向に該可動歯部を回動させ、該固定歯部と該可動歯部の噛合を解除して、上記捻りコイルばねの付勢力によって該ヘッドレスト本体の傾斜角度を使用角度まで戻すように構成することができる。
さらに、上記ヘッドレスト本体内には、前記パッド部材の内側に内ケースが前記ベース部材及び前記軸部を包囲し且つ該ベース部材に固定されて配設され、該ベース部材は該軸部の回りで回動可能に軸支され、前記ラチェット機構の固定歯部は該軸部に固定され、前記可動歯部は該ベース部材に対し軸ピンを軸に回動可能に軸支される構成とすることができる。
本発明のヘッドレストによれば、比較的簡単な機構により、非使用時にはシートバック上に押し下げて後方視界を確保し、使用時には簡単に持ち上げて使用状態とすることができ、非使用時にシートバック上に押し下げたとき、シートバックの上部を前垂れ部が押圧せず、その上部の変形を防止することができる。
本発明の一実施形態を示すヘッドレストの斜視図である ヘッドレストの使用状態を示す右側面図である。 使用状態のヘッドレストの縦断面図である。 ベース部材に設けたラチェット機構の拡大斜視図である。 同ラチェット機構の分解斜視図である。 押し下げて非使用状態となったヘッドレストの右側面図である。 押し下げた状態のヘッドレストの縦断面図である。 さらに押し下げて非使用状態となったヘッドレストの縦断面図である。 ヘッドレスト本体を最大傾動角度まで傾動させて、ラチェット機構の係止を解除した状態の縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。このヘッドレスト1は、自動車の座席シートのシートバックS上に昇降可能に装着される、所謂サドルタイプのヘッドレストであり、図1に示すように、ヘッドレスト本体2は、前部に垂れ下がる前垂れ部5を有した形状に形成される。1対のステー3は、前垂れ部5の後側で、ヘッドレスト本体2の上部裏面から下方に向けて突設されている。なお、この明細書で使用する前、後、上、下は、座席シートを基準とし、その前、後、上、下を示すものである。
図1〜3に示すように、ヘッドレスト1は、概略的には、座席シートのシートバックSの上部に突き出し長を調整可能に差し込まれる1対のステー3と、パッドカバー7で覆われたパッド部材6内にベース部材4を設けたヘッドレスト本体2と、を備えて構成される。
ヘッドレスト本体2は、1対のステー3に対し、ベース部材4を介して前後に傾動可能に取り付けられている。1対のステー3はヘッドレスト1をシートバックS上に取り付けるための部材で、図示は省略されているが、シートバックSの上部には、1対のステー3を上から挿入するための挿入孔が設けられている。また、挿入孔の開口部にはロック機構が設けられ、挿入されたステー3は任意の高さ位置で、ロック機構によりロックすることができるようになっている。これにより、ヘッドレスト1は、シートバックS上で、1対のステー3を介して、押し上げ押し下げによりステー3の長さ範囲内で昇降することができる。
ヘッドレスト本体2のパッド部材6は、図3に示すように、軟質のクッション材、発泡合成樹脂等から構成され、パッドカバー7がパッド部材6の周囲を覆って被せられ、ヘッドレスト本体2は前垂れ部5から上部水平部を有するサドル状に形成されている。図3に示すように、パッド部材6に内部には、ヘッドレスト本体2と略相似形で小形形状の内ケース8が配設される。内ケース8は例えば合成樹脂により殻状に形成され、内ケース8の内部には、ベース部材4が固定される。
ベース部材4は、図4,5に示すように、例えば金属板を略L形に曲折した部材を組み合わせて、断面略コ字状に形成され、軸部9が略水平にベース部材4を貫通し、軸部9の両端は1対のステー3の上端部と連続して一体に形成され、或いは軸部9が別部材の場合、溶接等により軸部9がステー3の上端部に水平に固定される。
つまり、ステー3は金属パイプを略コ字状に曲折して形成されるが、別部材の軸部9をステー3の曲折された上端部に溶接することもできる。1対のステー3はヘッドレスト本体2の後部下面から下方に突き出すように取り付けられ、ベース部材4はステー3上部の軸部9に対し回動可能に軸支される。
したがって、パッド部材6とパッドカバー7を含む内ケース8及びベース部材4は、ステー3及び軸部9に対し軸部9の回りで回動可能に軸支され、チルト機構を備えることとなる。このようなチルト機構により、ベース部材4及び内ケース8をコアとしパッド部材6及びパッドカバーで包囲してなるヘッドレスト本体2は、図3、図7〜9に示すように、軸部9を軸に、図3の使用状態から前垂れ部5を前方に突き出す非使用状態まで傾動する構造となっている。
さらに、ヘッドレスト本体2は、ステー3とともに昇降するため、その下降端近傍まで下降したとき、図7のように、前垂れ部5がシートバックSの上部前側に接触する。このとき、ヘッドレスト本体2は、シートバックSから反力を受け、図7,8のように、軸部9を軸に、前垂れ部5を前方に突き出すように傾動し、その状態を係止するために、ベース部材4内に、ラチェット機構10が設けられている。
ラチェット機構10は、図4,5に示すように、固定歯部11が軸部9に固定され、固定歯部11と噛合する可動歯部12がベース部材4に取り付けられた軸ピン15により回動可能に軸支される。一方、軸部9には捻りコイルばね13が外嵌して装着され、捻りコイルばね13の一端が固定歯部11に掛止され、その他端がヘッドレスト本体2を前方から後方に付勢する捻りコイルばね13が装着される。これにより、捻りコイルばね13はヘッドレスト本体2を図3の反時計方向に回動するように付勢し、ラチェット機構10の係合解除時にはヘッドレスト本体2を図3の使用状態まで戻すように付勢する。
ラチェット機構10を構成する固定歯部11には、図4に示すように、先端側から第1歯111、第2歯113、第3歯115が形成され、第1歯111が最も長く形成される。そして、第1歯111と第2歯113の間に第1谷112が形成され、第2歯113と第3歯115の間に第2谷114が形成され、第3歯115の次に第3谷116が形成される。
さらに、固定歯部11の末端には、平坦部を介して凸部117が形成され、可動歯部12つまりヘッドレスト本体2が前側に最大傾斜角度まで回動したとき、この凸部117に可動歯部12の凸部123が係合して、可動歯部12の噛合を外す方向に回動させるようになっている。
一方、ラチェット機構10の可動歯部12にはその先端側に第1歯121が形成され、第1歯121の隣に第1谷122が形成される。可動歯部12の第1歯121は上記第1谷112〜第3谷116に噛合可能となっている。第1谷122の左隣(図3)に上記凸部123が形成される。また、可動歯部12の左側末端部(図3)には矩形の角部が設けられ、可動歯部12の回動時の噛合と噛合解除時にベース部材4に当接して、可動歯部12が制限角度範囲内で回動するようになっている。
これにより、上記ラチェット機構10を備えたヘッドレストのチルト機構は、ヘッドレスト本体2がラチェット機構10を介して最大傾動角度まで傾動(回動)したとき、可動歯部12の噛合が外れ、捻りコイルばね13によりヘッドレスト本体2が図3の使用状態まで復帰する。上記のように、固定歯部11の第3谷116の末端側には、平坦部を介して凸部117が設けられ、ヘッドレスト本体2が図9のように最大傾動角度まで回動したとき、可動歯部12の凸部123が固定歯部11の凸部117まで到達し、可動歯部12は凸部123を介して反力を受け、図9の時計方向に回動し、固定歯部11から離れるように動作する。
また、可動歯部12が軸支されるベース部材4は、捻りコイルばね13により、軸部9及び固定歯部11に対して図9の反時計方向に付勢されているため、図3の位置まで反時計方向に回動して使用状態まで復帰し、ラチェット機構10の可動歯部12の第1歯121が固定歯部11の第1谷112に噛合した状態となる。
ラチェット機構10の可動歯部12には、図4に示すように、固定歯部11と噛合する側に可動歯部12を付勢する小ばね14が設けられる。この小ばね14は、可動歯部12とベース部材4との間に掛止され、常時、可動歯部12を固定歯部11と噛合する側に付勢する。
これにより、ヘッドレスト本体2は、図9のように、その前垂れ部5を前方に突き出す最大傾動角度まで傾動(軸部9を軸とする回動)されたとき、可動歯部12の凸部123が固定歯部11の凸部117に接触し、可動歯部12の第1歯121はその噛合を外す側に回動し噛合を外した状態となる。このとき、ベース部材4つまりヘッドレスト本体2は、捻りコイルばね13により図9の反時計方向(前垂れ部5を後方に戻す側)に付勢されているため、ヘッドレストの使用状態(図2,3のように乗員の頭部を支持する角度状態)に戻るように動作する。
次に、上記構成のヘッドレスト1の使用態様を説明する。ヘッドレスト1は、例えば自動車の後部座席のシートバックS上に、1対のステー3を介して昇降可能に装着される。乗員がヘッドレスト1を使用する場合、図2のように、ヘッドレスト1は、シートバックS上の所定位置までステー3が引き出され、上昇位置にあり、このとき、ヘッドレスト本体2は、図2,3のように、その前垂れ部5が側面視でステー3と略平行な状態となり、使用状態となる。
このような状態で、座席シート上に着座した乗員は、図2に示す如く、その頭部がヘッドレスト1の前垂れ部5に後方から支持されることとなる。
一方、後部座席のヘッドレスト1が非使用の状態となり、自動車の後方視界を確保するために、ヘッドレスト1を押し下げると、1対のステー3がシートバックSの挿入孔内に進入して下降し、図7のように、前垂れ部5の内側(後側)がシートバックSの上部前側まで下降し、その上部の曲面に接触する状態となる。
このとき、ヘッドレスト本体2はシートバックSの上部曲面から前方に反力を受け、図7のように、前垂れ部5を前方に突き出す方向に傾動する。この際、ベース部材4内のラチェット機構10の可動歯部12の第1歯121は、固定歯部11の第1谷112から第2歯113を乗り越えて第2谷114に噛合する。
図7のように、可動歯部12の第1歯121が、固定歯部11の第1谷112から第2歯113を乗り越えて第2谷114に噛合する状態は、ヘッドレスト1が比較的弱い押し下げ力により押し下げられ、ヘッドレスト本体2の内側が適度にシートバックSの上部曲面に接触した状態であり、この状態で、押し下げ動作が完了すると、ヘッドレスト1は図7の非使用状態となる。
このとき、ラチェット機構10の可動歯部12の第1歯121が固定歯部11の第2谷114に噛合し、可動歯部12が固定歯部11に対し係止され、ヘッドレスト本体2はその傾動姿勢を保持してシートバックSを押圧することはなく、シートバックSの上部曲面が押圧により変形することはない。
この状態から、さらにヘッドレスト1が押し下げられると、ヘッドレスト本体2はシートバックSの上部曲面からさらに前方に反力を受け、図8のように、前垂れ部5を前方に突き出す方向にさらに傾動する。このとき、ラチェット機構10の可動歯部12の第1歯121は、固定歯部11の第2谷114から第3歯115を乗り越えて第3谷116に噛合する状態となる。
図8のように、可動歯部12の第1歯121が、固定歯部11の第2谷114から第3歯115を乗り越えて第3谷116に噛合する状態は、ヘッドレスト1が比較的強い押し下げ力により押し下げられ、ヘッドレスト本体2の内側が強くシートバックSの上部曲面に接触した状態であり、押し下げ動作が完了すると、ヘッドレスト1は図8の非使用状態となる。
この状態においても、上記と同様に、ラチェット機構10の可動歯部12の第1歯121が固定歯部11の第3谷116に噛合し、可動歯部12が固定歯部11に対し係止されるので、ヘッドレスト本体2はその傾動姿勢を保持してシートバックSをそれ以上過度に押圧することはなく、シートバックSの上部曲面が押圧により変形することは防止される。
一方、上記のような非使用状態から使用状態に戻す場合、図9のように、ヘッドレスト本体2の前垂れ部5を持って前方(上方)に引くと、ヘッドレスト1はステー3を摺動させて上昇するとともに、ヘッドレスト本体2が図9の時計方向に、軸部9を軸に回動し、このとき、ヘッドレスト本体2は、さらに前垂れ部5を前方に突き出す最大傾動角度まで傾動(軸部9を軸とする回動)し、可動歯部12の凸部123が固定歯部11の末端の凸部117に接触し、可動歯部12がその噛合を外す方向に回動し、第1歯121と第3谷116との噛合が外れる。
このとき、ベース部材4つまりヘッドレスト本体2は、捻りコイルばね13により図9の反時計方向(前垂れ部5を後方に戻す側)に付勢されているため、ヘッドレスト1の使用状態(図2,3のように乗員の頭部を支持する角度状態)に戻り、図3に示すように、ラチェット機構10の可動歯部12の第1歯121は、固定歯部11の第1谷112と噛合する状態に戻る。
このように、後方視界を確保するために、ヘッドレスト1をシートバックS上で押し下げたとき、ヘッドレスト本体2の前垂れ部5の内側がシートバックSの上部前側に接触し、その反力でヘッドレスト本体2がラチェット機構10を介して前垂れ部5を前側に突き出すように傾動し係止されるので、ヘッドレスト本体2はその傾動位置で保持され、シートバックSの上部を強く押し付けることがない。このため、シートバックSの上部を変形させずに、ヘッドレスト本体2を非使用位置まで良好に下降させることが可能で、良好な後方視界を確保することができる。
また、ヘッドレスト本体2は、ラチェット機構10を介して傾動可能となっているので、ヘッドレスト1をシートバックSの上方まで押し上げたとき、ヘッドレスト本体2の傾斜角度を、容易に適正な使用角度まで戻して、ヘッドレスト1を簡便に使用することができる。
なお、上記ラチェット機構10はその固定歯部11に、先端側から第1歯111、第2歯113、第3歯115が形成され、第1歯111と第2歯113の間に第1谷112が形成され、第2歯113と第3歯115の間に第2谷114が形成され、第3歯115の次に第3谷116が形成され、可動歯部12の第1歯121が噛合可能な谷の数を、第1谷112〜第3谷116の3ポジションとしたが、第1谷112のみの1ポジションとし、或いは第1谷112と第2谷114のみの2ポジションとすることもできる。その場合、ヘッドレスト本体2の前方への傾動は1段または2段となるが、ヘッドレスト本体2はその傾動位置で係止されるので、非使用時にヘッドレスト1を押し下げたときのシートバックSの変形は防止することができる。
1 ヘッドレスト
2 ヘッドレスト本体
3 ステー
4 ベース部材
5 前垂れ部
6 パッド部材
7 パッドカバー
8 内ケース
9 軸部
10 ラチェット機構
11 固定歯部
12 可動歯部
15 軸ピン
111 第1歯
112 第1谷
113 第2歯
114 第2谷
115 第3歯
116 第3谷
117 凸部
121 第1歯
122 第1谷
123 凸部

Claims (4)

  1. シートバックの上部に、突き出し長を調整可能に差し込まれるステーと、パッドカバーで覆われたパッド部材内にベース部材を設けたヘッドレスト本体と、を備え、該ステーに対し該ヘッドレスト本体が該ベース部材を介して前後に傾動可能に取り付けられてなるヘッドレストにおいて、
    該ヘッドレスト本体は、下降端近傍まで下降したとき該シートバックの上部前側に接触する前垂れ部を有した形状に形成されるとともに、該ステーの上部に該ベース部材及びラチェット機構を介して傾動可能に取り付けられ、
    ヘッドレストの非使用時に、該シートバックに対しヘッドレストを押し下げたとき、該シートバックの上部前側に該ヘッドレスト本体の前垂れ部の内側が接触して、該前垂れ部を前方に突き出すように該ヘッドレスト本体が傾動し、該ラチェット機構の動作により該ヘッドレスト本体が傾動状態で係止されることを特徴とするヘッドレスト。
  2. 前記ラチェット機構は、固定歯部が前記ステーの上部に水平横方向に設けた軸部に固定され、前記ベース部材が該軸部に対し回動可能に軸支され、該固定歯部と噛合する可動歯部が該ベース部材に対し回動可能に軸支され、該軸部には前記ヘッドレスト本体を前方から後方に付勢する捻りコイルばねが装着されたことを特徴とする請求項1記載のヘッドレスト。
  3. 前記ラチェット機構の該可動歯部には該固定歯部と噛合する側に該可動歯部を付勢する小ばねが掛けられ、該ヘッドレストがシートバックから離れる方向に略制限角度まで回動したとき、前記ヘッドレスト本体の前垂れ部が該シートバックの上部から離れる方向に該可動歯部を回動させ、該固定歯部と該可動歯部の噛合を解除して、前記捻りコイルばねの付勢力によって該ヘッドレスト本体の傾斜角度を使用角度まで戻すことを特徴とする請求項2記載のヘッドレスト。
  4. 前記ヘッドレスト本体内には、前記パッド部材の内側に内ケースが前記ベース部材及び前記軸部を包囲し且つ該ベース部材に固定されて配設され、該ベース部材は該軸部の回りで回動可能に軸支され、前記ラチェット機構の固定歯部は該軸部に固定され、前記可動歯部は該ベース部材に対し軸ピンを軸に回動可能に軸支されたことを特徴とする請求項3記載のヘッドレスト。
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