JP5954861B2 - 路面プロファイル測定装置と測定方法 - Google Patents

路面プロファイル測定装置と測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5954861B2
JP5954861B2 JP2012034359A JP2012034359A JP5954861B2 JP 5954861 B2 JP5954861 B2 JP 5954861B2 JP 2012034359 A JP2012034359 A JP 2012034359A JP 2012034359 A JP2012034359 A JP 2012034359A JP 5954861 B2 JP5954861 B2 JP 5954861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
points
road surface
profile data
measurement
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012034359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013170897A (ja
Inventor
隆 秋本
隆 秋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichireki Co Ltd
Original Assignee
Nichireki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichireki Co Ltd filed Critical Nichireki Co Ltd
Priority to JP2012034359A priority Critical patent/JP5954861B2/ja
Publication of JP2013170897A publication Critical patent/JP2013170897A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5954861B2 publication Critical patent/JP5954861B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Road Repair (AREA)

Description

本発明は路面プロファイル測定装置と測定方法に関し、より詳細には、車両を走行させながら、当該車両に搭載された距離センサを用いて路面までの距離を計測することによって、路面のプロファイルを連続して精度良く測定する路面プロファイル測定装置と測定方法に関する。
従来から路面のプロファイルを測定する装置は種々提案されている。例えば、特許文献1、2には、車両の前後方向に離間して配置された2個の変位計を用いて路面上の同一地点の鉛直方向変位を逐次計測することによって路面の縦断方向のプロファイルを求めるようにした逐次2点方式と呼ばれるプロファイル測定装置が開示されている。しかし、特許文献1、2に開示されたプロファイル測定装置においては、路面上の正確に同一地点までの距離を2個の変位計で順次計測する必要があり、勾配部などにおいて変位計の間隔に応じて計測のタイミングを正確に合わせないと求められるプロファイルの精度が低下するという不都合がある。
一方、特許文献3には、車両に搭載された距離センサによって車両から路面までの距離を計測するとともに、傾斜計によって車両の左右及び前後方向の傾斜角度を測定することにより、車両が左右方向に傾いた場合でも左右轍部における縦断プロファイルを測定できるようにしたプロファイル測定装置が開示されている。しかし、特許文献3に開示されたプロファイル測定装置においては、路面上の各地点までの距離が距離センサによって直線状に一度だけ計測されるだけであるので、例えば、路面に凹凸の大きな粗い部分やひび割れなどの特異部分が存在する場合には、それら特異部分の凹凸がそのまま縦断方向プロファイルに反映され、累積誤差が生じるという欠点がある。
また、特許文献4には、車両に路面までの距離を測定する距離センサと、車両の鉛直方向の加速度を測定する加速度計を搭載するとともに、この加速度計からの信号を積分して車両の鉛直方向の変位を求めることによって、路面のうねりや傾斜も含めて、路面の縦断プロファイルを測定するようにしたプロファイル測定装置が開示されている。しかしながら、加速度計は、通常、車両の走行速度が20km/h程度以上にならないと有効でないので、特許文献4に開示されたプロファイル測定装置によっては、低速での測定ができないという欠点がある。
特開平6−94445号公報 特開2000−180148号公報 特開平10−30919号公報 特開平10−168810号公報
本発明は、上記従来の路面プロファイル測定装置が有する欠点を解決するために為されたもので、路面上の正確に同一地点までの距離を2個の変位計で順次計測する必要がなく、かつ、車両が低速度で走行する場合でも、路面プロファイルを精度良く測定することができる路面プロファイル測定装置と路面プロファイル測定方法、並びにコンピュータに前記路面プロファイル測定方法を実行させる手順を記載したコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究努力を重ねた結果、車両に搭載した距離センサによって路面までの距離を計測して路面プロファイルを求めるに際し、距離センサによる測定区間を一部重複させながら少しずつずらしていくとともに、新たな測定区間について求められた路面プロファイルが既に得られている路面プロファイルと重なり合うように前記新たな測定区間について求められた路面プロファイルを補正して、既に求められている路面プロファイルと連結していくことにより、路面上の正確に同一地点までの距離を2個の変位計で順次計測する必要がなく、かつ、車両が低速度で走行する場合でも路面プロファイルを精度良く測定することができることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、車両と、前記車両に搭載された距離センサと、記憶装置と、制御装置とを備える路面プロファイル測定装置であって;
(ア)前記距離センサは、1回の測定によって、前記距離センサから前記車両の走行方向に沿った路面上のn個の地点Q〜Q(但し、nは整数でn≧3)までの距離L〜Lを計測する距離センサであり;
(イ)前記記憶装置は、路面上の各地点の鉛直方向位置と車両の走行方向に沿った走行方向位置とをそれぞれの地点のプロファイルデータとして記憶する記憶装置であり;
(ウ)前記制御装置は、
(a)m回目(但し、mは整数でm≧1)の測定で計測された距離L(m,1)〜L(m,n)に基づいて、対応する地点Q(m,1)〜Q(m,n)の鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,n)を求める手段;
(b)前記地点Q(m,1)〜Q(m,n)の走行方向位置X(m,1)〜X(m,n)を求める手段;
(c)(m+1)回目の測定によって計測されるn個の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち前記車両の走行方向に沿った後端側からr個(但し、rは整数で2≦r≦(n−1))の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)が、m回目の測定によって計測された地点Q(m,1)〜Q(m,n)の区間内に入るように、前記車両の走行速度に合わせて前記距離センサによる測定のタイミングを制御する手段;
(d)1回目の測定で計測された地点Q(1,1)〜Q(1,n)の鉛直方向位置Z(1,1)〜Z(1,n)と走行方向位置X(1,1)〜X(1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(1,1)〜P(1,n)として前記記憶装置に記憶する手段;
(e)(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間外に位置する地点Q(m+1,r+1)〜Q(m+1,n)の鉛直方向位置Z(m+1,r+1)〜Z(m+1,n)と走行方向位置X(m+1,r+1)〜X(m+1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)として前記記憶装置に記憶する手段;及び、
(f)前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を前記記憶装置に記憶するに際し、(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間内に位置する地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)及び走行方向位置X(m+1,1)〜XZ(m+1,r)と、前記記憶装置に既に記憶されている前記地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)を包含する区間のプロファイルデータとに基づいて、前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を補正する補正手段;
を備えている制御装置である、路面プロファイル測定装置を提供することによって、上記の課題を解決するものである。
また、本発明は、車両と、前記車両に搭載された距離センサとを用いて実行される路面プロファイル測定方法であって;
(ア)前記距離センサによって、前記距離センサから前記車両の走行方向に沿った路面上のn個の地点Q〜Q(但し、nは整数でn≧3)までの距離L〜Lを前記車両を走行させながらm回(但し、mは整数でm≧1)測定する工程であって、(m+1)回目の測定によって計測されるn個の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち前記車両の走行方向に沿った後端側からr個(但し、rは整数で2≦r≦(n−1))の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)が、m回目の測定によって計測された地点Q(m,1)〜Q(m,n)の区間内に入るタイミングで測定する工程;
(イ)m回目の測定で計測された距離L(m,1)〜L(m,n)に基づいて、対応する地点Q(m,1)〜Q(m,n)の鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,n)を求める工程;
(ウ)前記地点Q(m,1)〜Q(m,n)の走行方向位置X(m,1)〜X(m,n)を求める工程;
(エ)1回目の測定で計測された地点Q(1,1)〜Q(1,n)の鉛直方向位置Z(1,1)〜Z(1,n)と走行方向位置X(1,1)〜X(1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(1,1)〜P(1,n)として記憶装置に記憶する工程;
(オ)(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間外に位置する地点Q(m+1,r+1)〜Q(m+1,n)の鉛直方向位置Z(m+1,r+1)〜Z(m+1,n)と走行方向位置X(m+1,r+1)〜X(m+1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)として前記記憶装置に記憶する工程;及び、
(カ)前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を前記記憶装置に記憶するに際し、(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間内に位置する地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)及び走行方向位置X(m+1,1)〜X(m+1,r)と、前記記憶装置に既に記憶されている前記地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)を包含する区間のプロファイルデータとに基づいて、前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を補正する工程;
を有している路面プロファイル測定方法を提供することによって、上記の課題を解決するものである。
さらに、本発明は、コンピュータに本発明の路面プロファイル測定方法を実行させる手順を記載したコンピュータプログラムを提供することによって、上記の課題を解決するものである。
上記のとおり、本発明の路面プロファイル測定装置又は測定方法においては、(m+1)回目の測定で得られた新たな測定区間についてのプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を記憶装置に記憶するに際し、m回目の測定区間内に位置する地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の走行方向位置X(m+1,1)〜X(m+1,r)及び鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)と、前記記憶装置に既に記憶されているプロファイルデータに基づいて、(m+1)回目の測定で得られた新たな測定区間についてのプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)が補正されるので、m回目の測定時と(m+1)回目の測定時とで車両の走行方向に沿った傾斜角度が変化しても、路面のプロファイルが正確にトレースされ、精度の良い路面プロファイルの測定が可能となるものである。
本発明の路面プロファイル測定装置又は測定方法は、その好適な一態様において、前記補正手段(f)又は補正する工程(カ)が、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の走行方向位置X(m+1,1)〜X(m+1,r)と鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)とから求められる地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の区間の路面プロファイルと、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータから求められる対応区間の路面プロファイルとが重なりあうように、地点Q(m+1,r+1)〜Q(m+1,n)のプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を鉛直方向移動及び/又は鉛直面内で回転移動させる補正手段又は補正する工程である。
垂直移動としては、例えば、(m+1)回目の測定における車両の走行方向後端の地点Q(m+1,1)の鉛直方向位置Z(m+1,1)が、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータから求められる路面プロファイル上に位置するように、(m+1)回目の測定で得られた鉛直方向位置Z(m+1,r+1)〜Z(m+1,n)を、互いの相対的な位置関係を保持したまま垂直移動させれば良い。
また、回転移動としては、例えば、(m+1)回目の測定で得られた地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の走行方向位置X(m+1,1)〜X(m+1,r)と鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)との関係を一次式で近似し、この一次式の傾きが前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータから求められる対応する区間における各点の走行方向位置と鉛直方向位置との関係を近似した一次式の傾きと同じになるように、(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,r+1)〜Z(m+1,n)を鉛直面内で回転移動させれば良い。
さらに、本発明の路面プロファイル測定装置又は測定方法は、その好適な一態様において、m回目の測定で求められた連続する3地点Q(m,s)〜Q(m,s+2)の距離L(m,s)〜L(m,s+2)又は鉛直方向位置Z(m,s)〜Z(m,s+2)を比較して、いずれか1つの距離L又は鉛直方向位置Zと他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zとの差が予め定められた一定値以上である場合に、前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zの値を前記他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zに基づいて補正するフィルタリング手段又はフィルタリング工程を備えている。
前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zの値を前記他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zに基づいて補正する方法に特段の制限はないが、例えば、前記他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zを直線で結び、前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zがその直線上に位置するように前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zの値を補正するか、或いは、前記直線に代えて、通常路面上を走行する車両のタイヤの半径に相当する半径を有する円弧によって前記他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zを結び、前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zがその円弧上に位置するように前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zの値を補正すれば良い。
また、本発明の路面プロファイル測定装置又は測定方法は、その好適な一態様において、前記車両の走行方向に沿った勾配を計測する勾配計と、前記勾配計からの信号に基づいて、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータを修正する修正手段を備えているか、前記車両の走行方向に沿った勾配を計測する工程と、計測された勾配に基づいて、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータを修正する修正工程を備えている。
前述したとおり、本発明の路面プロファイル測定装置又は測定方法においては、新たに求められた路面プロファイルが、先に求められている対応区間の路面プロファイルと重なり合うように、新たに求められた路面プロファイルデータを補正しているので、基本的には、車両の走行方向前後の傾斜に関係なく路面プロファイルを精度良く測定することが可能である。しかし、路面プロファイルデータの補正における僅かな誤差が累積して無視できない大きさになることも想定されるので、勾配計からの信号と前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータとを適宜比較して、両者の間に無視できない差異が存在する場合には、勾配計からの信号に基づいて前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータを修正すれば良い。
本発明の路面プロファイル測定装置の好適な一態様において、前記距離センサは前記車両の走行方向と直交する方向に移動可能に取り付けられているか、前記車両の走行方向と直交する方向に沿って2組以上設けられている。距離センサが前記車両の走行方向と直交する方向に移動可能に取り付けられている場合には、例えば、距離センサを車両の走行方向と直交する方向に移動させて車両のタイヤよりも外側に位置させることにより、縁石や中央分離帯に近接した路面のプロファイルを測定することが可能となる。また、距離センサを車両の走行方向と直交する方向に沿って2組以上設けられている場合には、複数の走行ラインに沿った路面プロファイルを1回の車両の走行で同時に測定することが可能である。
本発明の路面プロファイル測定装置の好適な一態様において、前記距離センサはレーザスキャナーであり、又、本発明の路面プロファイル測定装置の好適な他の一態様においては、前記距離センサは前記車両の走行方向に沿って配置された複数個の距離センサである。いずれにせよ、距離センサは非接触式であるのが望ましく、レーザや赤外線或いは超音波などを用いるものが好適である。
本発明の路面プロファイル測定装置及び路面プロファイル測定方法によれば、簡単な構造で精度良く、かつ連続的に路面プロファイルを測定することができる。
本発明の路面プロファイル測定装置の一例を示す図である。 距離センサによって路面上のn個の点までの距離が計測される様子を示す図である。 計測された路面上の地点までの距離と当該地点の鉛直方向位置との関係を示す図である。 距離センサによる1回の測定状況を示す図である。 記憶装置に記憶されるデータの一例を示す図である。 距離センサによる測定のタイミングの一例を示す図である。 記憶装置に記憶されているプロファイルデータと新たに求められたプロファイルデータの関係の一例を示す図である。 鉛直方向移動によってプロファイルデータを補正する状況を示す図である。 回転移動によってプロファイルデータを補正する状況を示す図である。 記憶装置に記憶されるプロファイルデータの模式図である。 フィルタリング処理の一例を図である。 フィルタリング処理の他の一例を示す図である。 路面プロファイルと路面のうねりを表す図である。 本発明の路面プロファイル測定装置の他の一例を示す図である。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明が図示のものに限られないことは勿論である。
図1は本発明の路面プロファイル測定装置の一例を示す図である。図1において、1は路面プロファイル測定装置であり、2は路面プロファイル測定装置1を構成する車両、3は車両2に搭載された距離センサ、4は距離センサ3を取り付ける台座、5は台座4の傾きを検知する勾配計、6a、6bは、それぞれ車両2の前輪タイヤ及び後輪タイヤ、7は距離計、8はGPS用アンテナ、9はGPS装置、10は制御装置、11は記憶装置である。距離センサ3、勾配計5、距離計7、GPS装置9、及び記憶装置11は、制御装置10と接続されており、相互間で信号や情報のやり取りができるようになっている。
距離センサ3としては、1回の測定で、車両2の走行方向に沿った路面上のn個の地点までの距離を計測できるセンサであればどのようなものを用いても良く、例えば、赤外線やレーザ、超音波などを対象物に向かって照射して戻ってくるまでの時間や位相のズレに基づいて対象物までの距離を計測する非接触式のものが好ましい。距離センサ3としては、好適には、レーザスキャナーを用いることができる。距離センサ3が計測した車両2の走行方向に沿った路面上のn個の地点までの距離を表す信号は制御装置10に送信される。
上記nは整数であり、n≧3である。nが2以下の場合には、距離センサ3によって1回の測定で距離が計測される路面上の地点が2個以下となり、後述する鉛直方向位置の補正を行うことが難しくなるので好ましくない。路面のプロファイルの測定精度が高まるのでnは大きい程好ましく、通常は50以上であり、より好ましくは100以上、さらに好ましくは200以上である。nの上限には特段の制限はないが、車両2に搭載される距離センサ3の路面からの高さを考慮すると、400以下とするのが現実的で好ましい。
勾配計5は、少なくとも、距離センサ3が取り付けられている台座4の車両2の走行方向に直交する水平軸の回りの回転(傾き)を検知できるものであれば良く、台座4の車両2の走行方向に沿った水平軸の回りの回転(傾き)や、台座4の垂直軸の回りの回転を検知することができればより好ましい。勾配計5としては、好適には、例えばジャイロスコープを用いることができる。勾配計5で検知された信号は制御装置10に送信される。なお、本例においては、距離センサ3は台座4に取り付けられているが、車両2の車台に直接取り付けるようにしても良く、その場合には、勾配計5は車両2の車台に固定され、車台の傾きを検知することになる。
距離計7は、例えば車両2の後輪タイヤ6bの車軸に取り付けられたロータリーエンコーダで構成され、後輪タイヤ6bの車軸の回転角度を検出して、その回転角度と後輪タイヤ6bの直径とから、車両2の走行距離を計測し、距離センサ3の車両2の走行方向に沿った位置である走行方向位置Xを表す信号として制御装置10に送信する。また、距離計7としては、例えばレーザドップラ速度計を用いる非接触型の距離計を用いても良い。この場合には、レーザドップラ速度計によって後輪タイヤ6bの車軸又は後輪タイヤ6b自体の回転速度を検出し、検出した回転速度を時間に対して積分して、その積分値と後輪タイヤ6bの直径とから車両2の走行距離を計測して、走行方向位置Xを表す信号として制御装置10に送信すれば良い。距離計7としては、後輪タイヤ6bの磨り減りによる直径の変化に対応できるように、直径の設定値を変更できるものが望ましい。なお、後輪タイヤ6bの車軸の回転角度又は回転速度と後輪タイヤ6bの直径とに基づく車両2の走行距離の計算は距離計7において行っても良いし、制御装置10において行うようにしても良い。車両2の走行距離の計算を制御装置10において行う場合には、距離計7は後輪タイヤ6bの車軸の回転角度又は回転速度だけを検出して、その信号を制御装置10に送信すれば良い。一方、GPS用アンテナ8で受信されたGPS信号はGPS装置9で解析され、車両2の現在位置を表す信号として制御装置10に送信される。
図2は、距離センサ3がレーザスキャナーである場合を例に、距離センサ3によって1回の測定で路面上のn個の地点までの距離が計測される状態を示す図である。図2において、12は距離センサ3から照射されるレーザ光、13は路面である。距離センサ3は、図中矢印で示す車両2の走行方向に沿った路面上のn個の地点Q〜Qが順次走査されるように路面13に向かってレーザ光12を照射し、距離センサ3から路面上の各地点Q〜Qまでの距離を計測する。図2に示すとおり、地点Q〜Qの中では、地点Qが車両2の走行方向に沿った後端に位置しており、地点Qが前端に位置している。レーザ光12は地点Q〜Qを順次走査できれば良く、走査方向に特段の制限はない。車両2の前方から後方に向かって走査しても良いし、後方から前方に向かって走査しても良く、測定の回ごとに逆方向に走査するようにしても良い。
図2において、αはレーザ光12の全走査角度を示している。距離センサ3は、レーザ光12を車両2の走行方向に沿って角度αの範囲で移動させて路面13上を走査し、角度βごとに路面13までの距離を計測する。結果として、距離センサ3は1回の走査、すなわち1回の測定で路面13上のn個の地点Q〜Qまでの距離L〜Lを計測する。つまり、n個の地点Q〜Qのうち任意の1地点Q(但し、sは整数で、1≦s≦n)に当たるレーザ光12と、隣接する地点QS+1に当たるレーザ光12の間の角度は図に示すとおりβであり、α≧β×(n−1)の関係にある。全走査角度α、角度β、及び個数nは、作業者が図示しない入出力装置を介して制御装置10に指令することによって、適宜設定、変更が可能である。
1−2は地点Qと地点Q間の水平距離を示し、WS−(S+1)は任意の地点Qと隣接する地点QS+1間の水平距離を示している。角度βが同じであっても、レーザ光12の鉛直方向からの角度が異なると隣接する2地点間の水平距離WS−(S+1)は異なる。水平距離WS−(S+1)は距離センサ3の直下が最も狭く、距離センサ3の直下から離れるにつれて順次大きくなる。一例として、角度αを120度、角度βを0.5度、距離センサ3と路面13までの垂直距離を30cmとした場合には、レーザ光12によって照射される隣接する2地点間の水平距離WS−(S+1)は、距離センサ3の直下では約2.4mmであるが、距離センサ3の直下から最も遠い位置では約4.8mmと約2倍になる。このときのnは、n=120度/0.5度=240であり、1回のレーザ光12の走査によって測定される路面13上の測定区間の長さは約104cmとなる。
図3は、距離センサ3によって計測された路面13上のn個の地点Q〜Qまでの距離L〜Lと、各地点Q〜Qの鉛直方向位置Z〜Zとの関係を示す図である。図3に示すとおり、距離センサ3から地点Qまでの距離がLと計測され、そのときのレーザ光12の鉛直方向からの角度がγであるとすると、地点Qの鉛直方向位置Zは、Z=L×cosγ で求められる。なお、Hは鉛直方向位置の基準線である。基準線Hは台座4と平行であればその位置はどこに設定しても良く、例えば図示の例においては、距離センサ3の下面上を通過する台座4と平行な線が基準線として設定されている。
なお、距離センサ3としては、レーザスキャナーに代えて、車両2の走行方向に沿って台座4に取り付けられた少なくともn個の非接触式距離センサを用いても良い。距離センサ3として、台座4に取り付けられたn個の非接触式距離センサを用いる場合には、車両2の走行方向に沿った路面13上のn個の地点までの距離は、対応するn個の距離センサによって、同時に或いは逐次に計測されることになる。この場合には、n個の距離センサによって求められた路面上のn個の地点までの距離L〜Lを各地点Q〜Qの鉛直方向位置Z〜Zとして採用することができる。
再び距離センサ3としてレーザスキャナーを用いる場合に戻って、図4は、距離センサ3による1回の測定状況を示す図である。説明と図示の便宜上、n=7として、α=6×βの場合を想定している。距離センサ3は、例えばm回目(mは整数で、m≧1)の測定において、路面13上の7個の地点Q(m,1)〜Q(m,7)を走査し、距離センサ3から地点Q(m,1)〜Q(m,7)までの距離L(m,1)〜L(m,7)を計測する。計測された距離L(m,1)〜L(m,7)を表す信号は制御装置10に送信され、制御装置10は、距離センサ3から送信されてきた距離L(m,1)〜L(m,7)と、対応する地点を走査したときのレーザ光12の角度とから各地点Q(m,1)〜Q(m,7)の鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,7)を算出する。制御装置10は、算出した地点Q(m,1)〜Q(m,7)の鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,7)を、距離L(m,1)〜L(m,7)とともに記憶装置11に送信し、記憶装置11はそれらを記憶する。
一方、地点Q(m,1)〜Q(m,7)の走行方向位置X(m,1)〜X(m,7)は距離計7からの信号に基づいて制御装置10によって求められ、それぞれ対応する距離L(m,1)〜L(m,7)及び鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,7)と関連づけられて、記憶装置11に送信される。記憶装置11は、送信されてきた走行方向位置X(m,1)〜X(m,7)、距離L(m,1)〜L(m,7)、及び鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,7)を、例えば図5に示すようなテーブルとして記憶する。
図6は、図4に示したn=7の場合を例に、距離センサ3による測定のタイミングの一例を示す図である。便宜上、図6においてはm回目の測定における地点Q(m,1)〜Q(m,7)と(m+1)回目の測定における地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)とを上下にずらして描いてあるが、本来、両者はいずれも路面13上に位置している。Dは測定区間を表し、m回目の測定における測定区間Dは路面13上の地点Q(m,1)から地点Q(m,7)との間の区間となる。Mは距離センサ3の移動距離である。制御装置10は、m回目の測定後、車両2の走行に伴い距離センサ3が距離Mだけ移動した時点で(m+1)回目の測定の指示を距離センサ3に対して与え、距離センサ3は(m+1)回目の測定としてレーザ光12を走査して、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)までの距離を計測する。
(m+1)回目の測定を行うタイミングは、(m+1)回目の測定で計測される地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)のうち、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,4)がm回目の測定区間Dの区間内にあり、地点Q(m+1,5)〜Q(m+1,7)がm回目の測定区間Dの区間外にあるように選ばれている。すなわち、(m+1)回目の測定で計測される地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)のうち、車両2の走行方向に沿った後端側から4個の地点が測定区間D内にあり、先端側から3個が測定区間D外に位置している。後述する鉛直方向位置の補正を行うには、(m+1)回目の測定で計測される地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)のうち、後端側から少なくとも2個の地点がm回目の測定区間D内にある必要がある。一方、路面プロファイルの測定範囲を拡張していくには、先端側から少なくとも1個の地点は測定区間D外に位置している必要がある。したがって、一般的に(m+1)回目の測定で計測される地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうちr個の地点が測定区間D内に位置しているとすると、rを整数として、2≦r≦(n−1)であることが必要である。rはこの範囲内であれば幾つであっても良いが、nに比べてrが小さすぎると路面プロファイルの測定精度が低下し、逆にnに比べてrが大きすぎると測定精度は良いが、測定される路面プロファイルの範囲がなかなか伸びていかず、測定効率が低下する。したがって、(1/3)n≦r≦(2/3)nの範囲にあるのが好ましい。
個数rは、個数nと同様に、作業者が図示しない入出力装置を介して制御装置10に指令することによって、適宜設定、変更が可能である。制御装置10は、各回の測定における地点Q(m,1)〜Q(m,n)の間隔に基づいて、指定されたr個の地点が前回の測定における測定区間内に位置するに必要な距離センサ3の移動距離Mを求め、距離計7から送信されてくる車両2の走行速度を勘案して、適宜のタイミングで距離センサ3に測定命令を与える。車両2の走行速度が変化した場合には、距離センサ3による測定のタイミングも変化することになる。このように、本発明の路面プロファイル測定装置及び測定方法においては、m回目の測定区間と(m+1)回目の測定区間とを一部重複させれば良く、路面上の正確に同一地点までの距離を複数の距離センサによって計測する必要がないので、装置の構成が簡単になり、安価に構築することができるという利点が得られる。
次に図7〜図9を用いて、プロファイルデータの補正方法について説明する。図7は、記憶装置11に記憶されているプロファイルデータと、新たに求められたプロファイルデータとの関係の一例を示す図であり、横軸が走行方向位置X、縦軸が鉛直方向位置Zを示している。図中、黒丸で示す点が、m回目までの測定で既に得られている地点Q(m,7)までのプロファイルデータであり、記憶装置11にプロファイルデータとして既に記憶されているデータである。一方、図中、白丸で示す点は(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)であり、未だ補正がされていないプロファイルデータである。
図7に示すとおり、(m+1)回目の測定で得られた地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)のうち、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,4)が既に記憶装置11に記憶されている地点の区域内に位置しており、地点Q(m+1,5)〜Q(m+1,7)は区域外に位置している。前述したとおり、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,7)の間隔はレーザ光12の角度によって異なるので、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,4)の走行方向位置X(m+1,1)〜X(m+1,4)は、既に記憶装置11に記憶されている地点Q(m−1,5)〜Q(m,7)との走行方向位置X(m−1,5)〜X(m,7)とは一般的に異なっている。また、図示の例では、地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,4)の鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,4)は、既に記憶装置11に記憶されている地点Q(m−1,5)〜Q(m,7)の鉛直方向位置Z(m−1,5)〜Z(m,7)よりも全体的に上に位置している。
図8は、記憶装置11に既に記憶されている地点Q(m−1,5)及びQ(m−1,6)のプロファイルデータP(m−1,5)及びP(m−1,6)と、(m+1)回目の測定で得られた地点Q(m+1,1)のプロファイルデータP(m+1,1)だけを取り出して示す拡大図である。図に示すように、(m+1)回目の測定で求められた地点Q(m+1,1)のプロファイルデータP(m+1,1)が、既に記憶装置11に記憶されているプロファイルデータP(m−1,5)とP(m−1,6)とを結ぶ直線からずれている場合には、制御装置10は以下のようにして、(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)を補正する。
すなわち、制御装置10は、予め設定されているプログラムに従って、走行方向位置X(m+1,1)と、走行方向位置X(m−1,5)及びX(m−1,6)との関係から、プロファイルデータP(m−1,5)とP(m−1,6)とを結ぶ直線上で走行方向位置がX(m+1,1)にある点tの鉛直方向位置Zを求める。次に、制御装置10は、プロファイルデータP(m+1,1)の鉛直方向位置Z(m+1,1)と鉛直方向位置Zとの差分d(d=Z(m+1,1)−Z)を求め、(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)における鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,7)の各々から等しく差分dだけ減算し、プロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)を鉛直方向(Z方向)に差分dだけ移動させる。このようにして制御装置10はプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)を補正し、鉛直方向移動補正後のプロファイルデータP’(m+1,1)〜P’(m+1,7)を得る。
なお、以上の説明では、差分dを求めるに際して、(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)のうち、プロファイルデータP(m+1,1)を用いたが、既に記憶装置11にプロファイルデータが記憶されている地点の区間内の地点についてのプロファイルデータであればどのプロファイルデータを用いても良く、本例の場合でいえば、プロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,4)のうちのどのプロファイルデータを用いても良い。また、2又は3以上のプロファイルデータのそれぞれについて差分dを求め、それらの間に差異がある場合には、それらを平均して平均差分d’を求めて、鉛直方向(Z方向)に移動させる差分dとして採用するようにしても良い。
図9は、上記のようにして、鉛直方向に差分dだけ移動させた後のプロファイルデータP’(m+1,1)〜P’(m+1,4)と、それらのプロファイルデータに対応する地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,4)を包含する区間のプロファイルデータP(m−1,5)〜P(m,7)との関係の一例を示す図である。図9に示すように、鉛直方向に差分dだけ移動させた後でも、プロファイルデータP’(m+1,1)〜P’(m+1,4)が既に記憶装置11に記憶されている対応区間のプロファイルデータP(m−1,5)〜P(m,7)と一致しない場合には、制御装置10は以下のようにして、鉛直方向移動補正後のプロファイルデータP’(m+1,1)〜P’(m+1,7)をさらに補正する。
すなわち、制御装置10は、予め設定されているプログラムに従って、プロファイルデータP’(m+1,1)〜P’(m+1,4)の関係を例えば一次式で近似して近似式Z=aX+C1を求める。同様に、制御装置10は、プロファイルデータP’(m+1,1)〜P’(m+1,4)を包含する区間のプロファイルデータP(m−1,5)〜P(m,7)についても一次式で近似して近似式Z=bX+C2を求める。これらの近似式を求めるに際しては、例えば、最小二乗法を適用することができる。次に、制御装置10は、上記近似式Z=aX+C1の傾きが、上記近似式Z=bX+C2の傾きと同じになるように、例えば、プロファイルデータP’(m+1,1)を中心にして、P’(m+1,5)〜P’(m+1,7)を鉛直面内で回転させて補正し、補正されたプロファイルデータP’’(m+1,5)〜P’’(m+1,7)を得る。
なお、鉛直方向移動補正における差分dを求めるに際して、プロファイルデータP(m+1,1)以外のプロファイルデータを用いた場合には、そのプロファイルデータを鉛直方向移動補正した後のプロファイルデータを中心にして、P’(m+1,5)〜P’(m+1,7)を鉛直面内で回転させれば良い。また、前記回転移動は厳密な回転移動でなくても良く、前記差分dを求めるに際して基準としたプロファイルデータにおける走行方向位置Xからの距離に、上記2つの近似式における傾きの比(b/a)を乗じて、鉛直方向位置Zだけを補正し、走行方向位置としては元のX(m+1,5)〜X(m+1,7)後を採用するようにしても良い。
なお、上述した鉛直方向移動による補正は、(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,4)の鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,4)が、既に記憶装置11に記憶されている対応する区間のプロファイルデータにおける鉛直方向位置と良く一致している場合には行う必要はない。同様に、上述した鉛直面内での回転移動による補正も、プロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,4)の近似式における傾きと、既に記憶装置11に記憶されている対応する区間のプロファイルデータについての近似式における傾きとが良く一致している場合には行う必要がない。上記鉛直方向移動による補正や回転移動による補正を行う必要があるか否かの判断は、例えば、差分d及び/又は近似式の傾きの差について、予め許容限となる数値を制御装置10又は記憶装置11内に設定しておき、求められた差分d及び近似式の傾きの差をこれら予め記憶された数値と比較することによって、制御装置10が自動的に判断することができる。
いずれにせよ、制御装置10は、(m+1)回目の測定で得られたプロファイルデータP(m+1,1)〜P(m+1,7)のうち記憶装置11に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間外に位置する地点Q(m+1,5)〜Q(m+1,7)のプロファイルデータP(m+1,5)〜P(m+1,7)を上記のようにして補正し、補正後のプロファイルデータP’’(m+1,5)〜P’’(m+1,7)を地点Q(m+1,5)〜Q(m+1,7)のプロファイルデータとして記憶装置11に送信し、記憶装置11はこれを記憶する。
記憶装置11には、上記のようにして距離センサ3による測定ごとに、新たな測定区間についてのプロファイルデータが追加されていくことになる。図10は、記憶装置11に記憶されるプロファイルデータの状態を模式的にテーブルとして示した図である。すなわち、1回目の測定においては、記憶装置11にはプロファイルデータが記憶されている地点は存在しないので、地点Q(1,1)〜Q(1,n)の全てが新たな測定区間内の点となり、地点Q(1,1)〜Q(1,n)について求められたプロファイルデータP(1,1)〜P(1,n)の全てがプロファイルデータとして記憶装置11に記憶される。また、その際には、記憶装置11に既に記憶されているプロファイルデータは存在しないので、1回目の測定で求められるプロファイルデータP(1,1)〜P(1,n)については上述した補正は行われない。
次に2回目の測定では、地点Q(2,1)〜Q(2,r)が既にプロファイルデータが記憶装置11に記憶されている区間内の地点、地点Q(2,r+1)〜Q(2,n)が区間外の地点になるので、新たな測定区間についてのプロファイルデータであるP(2,r+1)〜P(2,n)だけが、必要に応じて補正された後、記憶装置11内にあるプロファイルデータの表に追加されることになる。同様に、3回目の測定ではプロファイルデータP(3,r+1)〜P(3,n)が、また、(m+1)回目の測定ではプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)が、それぞれ補正された後、記憶装置11内にあるプロファイルデータの表に追加されることになる。
制御装置10は、記憶装置11に記憶されているプロファイルデータを、外部からの指令に基づいて或いは自動的に外部に送信し、又は適宜の出力装置に出力する。
本発明の路面プロファイル測定装置及び測定方法においては、上記のような補正処理に加えて、必要に応じて、得られたデータのフィルタリング処理(スムージング処理)を行うことができる。すなわち、路面13上には、通常、ひび割れなどの凹部や、石、ゴミなどの凸部が存在するので、これら特異的な地点についての測定値が求められる路面プロファイルに悪影響を及ぼさないように、距離センサ3によって測定される距離Lや、距離Lから求められる鉛直方向位置Zに関し、以下に説明するフィルタリング処理を施すのが好ましい。なお、フィルタリング処理は、プロファイルデータについての上述した鉛直方向移動補正や回転移動補正を行う前に実行するのが望ましい。
図11はフィルタリング処理の一例を示す図であり、路面13上の連続する3地点Q(m,s)、Q(m,s+1)、Q(m,s+2)(但し、sは整数で、1≦s≦n)についての鉛直方向位置Z(m,s)、Z(m,s+1)、Z(m,s+2)を走行方向位置Xに対してプロットした図である。制御装置10は、距離Lが測定された路面上の連続する3地点Q(m,s)、Q(m,s+1)、Q(m,s+2)について、それらの鉛直方向位置Z(m,s)、Z(m,s+1)、Z(m,s+2)を比較して、例えば、図11に示すように、地点Q(m,s+1)の鉛直方向位置Z(m,s+1)と他の2地点の鉛直方向位置Z(m,s)及びZ(m,s+2)との差e又はeが予め設定された値よりも大きい場合には、地点Q(m,s+1)は路面13上のひび割れ、ゴミ、又は小石等の特異点であると判断し、図11に示すX−Z座標系において、地点Q(m,s+1)が地点Q(m,s)とQ(m,s+2)とを結ぶ直線14上に来るように、地点Q(m,s+1)について求められた鉛直方向位置Z(m,s+1)を修正する。なお、鉛直方向位置Z(m,s)、Z(m,s+1)、Z(m,s+2)ではなく、距離L(m,s)、L(m,s+1)、L(m,s+2)に対して同様の処理を施してフィルタリング処理を行うようにしても良い。
図12はフィルタリング処理の他の一例を示す図であり、図11におけると同様に路面13上の連続する3地点Q(m,s)、Q(m,s+1)、Q(m,s+2)についての鉛直方向位置Z(m,s)、Z(m,s+1)、Z(m,s+2)を走行方向位置Xに対してプロットした図である。制御装置10は、連続する3地点Q(m,s)、Q(m,s+1)、Q(m,s+2)について、それらの鉛直方向位置Z(m,s)、Z(m,s+1)、Z(m,s+2)を比較して、例えば、図12に示すように、地点Q(m,s+1)の鉛直方向位置Z(m,s+1)と他の2地点の鉛直方向位置Z(m,s)及びZ(m,s+2)との差e又はeが予め設定された値よりも大きい場合には、地点Q(m,s+1)は路面13上のひび割れ、ゴミ、又は小石等の特異点であると判断し、図12に示すX−Z座標系において、地点Q(m,s+1)が地点Q(m,s)とQ(m,s+2)とを結ぶ円弧15上に来るように、地点Q(m,s+1)について求められた鉛直方向位置Z(m,s+1)を修正する。円弧15の半径は、例えば、路面13上を走行する通常の車両のタイヤの半径が選ばれる。なお、鉛直方向位置Z(m,s)、Z(m,s+1)、Z(m,s+2)ではなく、距離L(m,s)、L(m,s+1)、L(m,s+2)に対して同様の処理を施してフィルタリング処理を行うようにしても良いのは図11の例におけると同様である。
本発明の路面プロファイル測定装置及び測定方法においては、上記のような補正処理やフィルタリング処理に加えて、必要に応じて、勾配計5からの信号に基づいてプロファイルデータPについて累積誤差の修正を行うのが望ましい。すなわち、図13は、記憶装置11に記憶されている路面プロファイル16の一例を、横軸を走行方向位置X、縦軸を鉛直方向位置ZとするX−Z座標系にプロットした図である。図13において、17は勾配計5からの信号に基づいて算出された路面13のうねりを表している。路面13のうねり17は、車両2の前輪タイヤ6aと後輪タイヤ6bとの間の距離をFとすると、ある地点から車両2が距離Fだけ走行した各時点における車両2の傾斜角、すなわち、台座4に取り付けられた勾配計5が示す車両2の走行方向に直交する水平軸の回りの傾斜角G、G、G・・・を順次計測し、上記X−Z座標系において、X軸方向に距離Fずつ離れた各点を傾斜角G、G、G・・・の直線で結ぶことによって求めることができる。うねり17の鉛直方向位置Zには基準点がないけれども、例えば、路面プロファイル測定開始時の地点Q(1,1)におけるプロファイルデータPの鉛直方向位置Z(1,1)を、同じく路面プロファイル測定開始時の地点Q(1,1)におけるうねり17の鉛直方向位置とすることによって、路面プロファイル16とうねり17とを比較することが可能となる。(なお、図13では、図示の便宜上、地点Q(1,1)における路面プロファイル16とうねり17とは上下にずらして描いてある。)
図13に示すように、路面プロファイル16とうねり17とは、本来、ほぼ一致した傾向で変化していくが、時として、路面プロファイル16とうねり17との間に差異Eが生じた場合、制御装置10は、これを累積誤差によるものであると判断し、プロファイルデータPを修正する。すなわち、制御装置10は、適宜のタイミングで同じ走行方向位置Xにおける路面プロファイル16とうねり17との鉛直方向位置Zの差Eを求め、その差Eが予め定められた一定値を超えた場合には、これをプロファイルデータPの累積誤差によるものであると判断し、プロファイルデータPを修正する。
プロファイルデータPの修正は、例えば、差Eが予め定められた上記一定値を超えた時点からX軸方向に遡って差Eが最小となる直近の地点のプロファイルデータPを基準にして、それ以降のプロファイルデータPを、上記プロファイルデータPの鉛直面内での回転移動による補正時と同様に、うねり16と重なるように鉛直面内で回転移動させれば良い。このような修正は、制御装置10を予めプログラムしておくことによって、制御装置10が自動的に行うことができる。制御装置10は、上記のようにして修正された一定区間のプロファイルデータPを記憶装置11に送信し、記憶装置11に記憶されているプロファイルデータを書き換える。以降は、書き換えられたプロファイルデータPに基づいて、新たな測定区間についてのプロファイルデータPの補正と追加が継続される。
本発明の路面プロファイル測定方法は、本発明の路面プロファイル測定装置を用いて実行されるものであり、具体的には、制御装置10による制御の下で、本発明の路面プロファイル測定装置を構成する各部材並びに装置が動作して、上述した各工程を含む本発明の路面プロファイル測定方法が実行されるものである。制御装置10は、通常、コンピュータで構成され、本発明の路面プロファイル測定装置を構成する各部材並びに装置に上述したような動作を実行させるようにプログラムされており、本発明は、制御装置10を構成するコンピュータに本発明の路面プロファイル測定方法を実行させる手順を記載したコンピュータプログラムも対象とするものである。また、プログラムに基づいて本発明の路面プロファイル測定方法を実行する制御装置10は、本発明の路面プロファイル測定方法を構成する各工程を実行する手段を備えているものである。
図14は、本発明の路面プロファイル測定装置1の他の一例を示す図である。これまでと同じ部材には同じ符号を付してある。図14において、18a、18bはスライド部材であり、スライド部材18a、18bは、それぞれ独立して車両2の走行方向と直交する方向、すなわち、車両2の車幅方向に移動自在に台座4に取り付けられている。3a、3b、3cはスライド部材18aに取り付けられた距離センサ、3d、3e、3fはスライド部材18bに取り付けられた距離センサである。距離センサ3a〜3fとしては、先の例におけると同様に、各種タイプの非接触式の距離センサが用いられ、例えばレーザスキャナーが好適に用いられる。19は縁石、20は中央分離帯である。
図14に示すとおり、本例の路面プロファイル測定装置1においては、距離センサ3a〜3fが車両2の幅方向に移動自在に取り付けられているので、最外側に位置する距離センサ3aを車両2の車幅よりも外側に位置させることにより、縁石19に沿ったぎりぎりの位置における路面プロファイルを測定することができる。また、反対側の最外側に位置する距離センサ3fを車両2の車幅よりも外側に位置させることにより、中央分離帯20に沿ったぎりぎりの位置における路面プロファイルを測定することも可能である。スライド部材18a、18bの移動は、図示しない入出力装置を介して作業者が制御装置10に指令を与えることによって行うようにしても良いし、作業者が手動で行うようにしても良い。
また、本例の路面プロファイル測定装置1においては、車両2の車幅方向に沿って複数の距離センサ3a〜3fが設けられているので、路面13の横断方向に沿った種々の位置における複数の縦断方向路面プロファイルを同時に測定することができるという利点が得られる。
以上説明したとおり、本発明の路面プロファイル測定装置及び測定方法、さらにはコンピュータプログラムによれば、車両を走行させることにより、路面のプロファイル、特に縦断方向のプロファイルを精度良く連続的に測定することができる。路面のプロファイルは道路の状態や性能を表す指標として極めて重要であり、本発明は、舗装の評価上並びに道路管理上、極めて有用な産業上の利用可能性を備えるものである。
1 路面プロファイル測定装置
2 車両
3 距離センサ
4 台座
5 勾配計
6a、6b タイヤ
7 距離計
8 GPS用アンテナ
9 GPS装置
10 制御装置
11 記憶装置
12 レーザ光
13 路面
16 プロファイル
17 うねり
18a、18b スライド部材
19 縁石
20 中央分離帯

Claims (10)

  1. 車両と、前記車両に搭載された距離センサと、記憶装置と、制御装置とを備える路面プロファイル測定装置であって;
    (ア)前記距離センサは、1回の測定によって、前記距離センサから前記車両の走行方向に沿った路面上のn個の地点Q〜Q(但し、nは整数でn≧3)までの距離L〜Lを計測する距離センサであり;
    (イ)前記記憶装置は、路面上の各地点の鉛直方向位置と車両の走行方向に沿った走行方向位置とをそれぞれの地点のプロファイルデータとして記憶する記憶装置であり;
    (ウ)前記制御装置は、
    (a)m回目(但し、mは整数でm≧1)の測定で計測された距離L(m,1)〜L(m,n)に基づいて、対応する地点Q(m,1)〜Q(m,n)の鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,n)を求める手段;
    (b)前記地点Q(m,1)〜Q(m,n)の走行方向位置X(m,1)〜X(m,n)を求める手段;
    (c)(m+1)回目の測定によって計測されるn個の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち前記車両の走行方向に沿った後端側からr個(但し、rは整数で2≦r≦(n−1))の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)が、m回目の測定によって計測された地点Q(m,1)〜Q(m,n)の区間内に入るように、前記車両の走行速度に合わせて前記距離センサによる測定のタイミングを制御する手段;
    (d)1回目の測定で計測された地点Q(1,1)〜Q(1,n)の鉛直方向位置Z(1,1)〜Z(1,n)と走行方向位置X(1,1)〜X(1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(1,1)〜P(1,n)として前記記憶装置に記憶する手段;
    (e)(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間外に位置する地点Q(m+1,r+1)〜Q(m+1,n)の鉛直方向位置Z(m+1,r+1)〜Z(m+1,n)と走行方向位置X(m+1,r+1)〜X(m+1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)として前記記憶装置に記憶する手段;及び、
    (f)前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を前記記憶装置に記憶するに際し、(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間内に位置する地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)及び走行方向位置X(m+1,1) (m+1,r)と、前記記憶装置に既に記憶されている前記地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)を包含する区間のプロファイルデータとに基づいて、前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を補正する補正手段;
    を備えている制御装置であり、
    前記補正手段(f)が、地点Q (m+1,1) 〜Q (m+1,r) の走行方向位置X (m+1,1) 〜X (m+1,r) と前記鉛直方向位置Z (m+1,1) 〜Z (m+1,r) とから求められる地点Q (m+1,1) 〜Q (m+1,r) の区間の路面プロファイルと、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータから求められる対応区間の路面プロファイルとが重なりあうように、地点Q (m+1,r+1) 〜Q (m+1,n) のプロファイルデータP (m+1,r+1) 〜P (m+1,n) を鉛直方向移動及び/又は鉛直面内で回転移動させる補正手段である、路面プロファイル測定装置。
  2. 前記制御装置が、m回目の測定で求められた連続する3地点Q(m,s)〜Q(m,s+2)の距離L(m,s)〜L(m,s+2)又は鉛直方向位置Z(m,s)〜Z(m,s+2)を比較して、いずれか1つの距離L又は鉛直方向位置Zと他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zとの差が予め定められた一定値以上である場合に、前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zの値を前記他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zに基づいて補正するフィルタリング手段を備えている請求項記載の路面プロファイル測定装置。
  3. さらに前記車両の走行方向に沿った勾配を計測する勾配計を備え、前記制御装置が前記勾配計からの信号に基づいて、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータを修正する修正手段を備えている請求項1又は2記載の路面プロファイル測定装置。
  4. 前記距離センサが前記車両の走行方向と直交する方向に移動可能に取り付けられているか、前記車両の走行方向と直交する方向に沿って2組以上設けられている請求項1〜のいずれかに記載の路面プロファイル測定装置。
  5. 前記距離センサがレーザスキャナーである請求項1〜のいずれかに記載の路面プロファイル測定装置。
  6. 前記距離センサが前記車両の走行方向に沿って配置された複数個の距離センサである請求項1〜5のいずれかに記載の路面プロファイル測定装置。
  7. 車両と、前記車両に搭載された距離センサとを用いて実行される路面プロファイル測定方法であって;
    (ア)前記距離センサによって、前記距離センサから前記車両の走行方向に沿った路面上のn個の地点Q〜Q(但し、nは整数でn≧3)までの距離L〜Lを前記車両を走行させながらm回(但し、mは整数でm≧1)測定する工程であって、(m+1)回目の測定によって計測されるn個の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち前記車両の走行方向に沿った後端側からr個(但し、rは整数で2≦r≦(n−1))の地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)が、m回目の測定によって計測された地点Q(m,1)〜Q(m,n)の区間内に入るタイミングで測定する工程;
    (イ)m回目の測定で計測された距離L(m,1)〜L(m,n)に基づいて、対応する地点Q(m,1)〜Q(m,n)の鉛直方向位置Z(m,1)〜Z(m,n)を求める工程;
    (ウ)前記地点Q(m,1)〜Q(m,n)の走行方向位置X(m,1)〜X(m,n)を求める工程;
    (エ)1回目の測定で計測された地点Q(1,1)〜Q(1,n)の鉛直方向位置Z(1,1)〜Z(1,n)と走行方向位置X(1,1)〜X(1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(1,1)〜P(1,n)として記憶装置に記憶する工程;
    (オ)(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間外に位置する地点Q(m+1,r+1)〜Q(m+1,n)の鉛直方向位置Z(m+1,r+1)〜Z(m+1,n)と走行方向位置X(m+1,r+1)〜X(m+1,n)とを、それぞれの地点のプロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)として前記記憶装置に記憶する工程;及び、
    (カ)前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を前記記憶装置に記憶するに際し、(m+1)回目の測定で計測された地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,n)のうち、前記記憶装置に既にプロファイルデータが記憶されている地点の区間内に位置する地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)の鉛直方向位置Z(m+1,1)〜Z(m+1,r)及び走行方向位置X(m+1,1)〜X(m+1,r)と、前記記憶装置に既に記憶されている前記地点Q(m+1,1)〜Q(m+1,r)を包含する区間のプロファイルデータとに基づいて、前記プロファイルデータP(m+1,r+1)〜P(m+1,n)を補正する工程;
    を有しており、前記補正する工程(カ)が、地点Q (m+1,1) 〜Q (m+1,r) の走行方向位置X (m+1,1) 〜X (m+1,r) と前記鉛直方向位置Z (m+1,1) 〜Z (m+1,r) とから求められる地点Q (m+1,1) 〜Q (m+1,r) の区間の路面プロファイルと、前記記憶装置に記憶されているプロファイルデータから求められる対応区間の路面プロファイルとが重なり合うように、地点Q (m+1,r+1) 〜Q (m+1,n) のプロファイルデータP (m+1,r+1) 〜P (m+1,n) を鉛直方向移動及び/又は回転移動させる工程である路面プロファイル測定方法。
  8. m回目の測定で求められた連続する3地点Q(m,s)〜Q(m,s+2)の距離L(m,s)〜L(m,s+2)又は鉛直方向位置Z(m,s)〜Z(m,s+2)を比較して、いずれか1つの距離L又は鉛直方向位置Zと他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zとの差が予め定められた一定値以上である場合に、前記1つの距離L又は鉛直方向位置Zの値を前記他の2つの距離L又は鉛直方向位置Zに基づいて補正するフィルタリング工程を備えている請求項記載の路面プロファイル測定方法。
  9. さらに前記車両の走行方向に沿った勾配を計測する工程と、計測された勾配に基づいて、前記路面プロファイルデータ記憶装置に記憶されているプロファイルデータを修正する修正工程を備えている請求項7又は8記載の路面プロファイル測定方法。
  10. コンピュータに請求項7〜9のいずれかに記載の路面プロファイル測定方法を実行させる手順を記載したコンピュータプログラム。
JP2012034359A 2012-02-20 2012-02-20 路面プロファイル測定装置と測定方法 Active JP5954861B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034359A JP5954861B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 路面プロファイル測定装置と測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034359A JP5954861B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 路面プロファイル測定装置と測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013170897A JP2013170897A (ja) 2013-09-02
JP5954861B2 true JP5954861B2 (ja) 2016-07-20

Family

ID=49264937

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012034359A Active JP5954861B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 路面プロファイル測定装置と測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5954861B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6272269B2 (ja) * 2015-04-28 2018-01-31 三菱電機株式会社 横断スキャンデータ補正装置および横断スキャンデータ補正プログラム
KR101787027B1 (ko) 2016-08-17 2017-10-17 주식회사 로드텍 노면 프로파일 측정 시스템 및 방법
KR101872431B1 (ko) * 2017-05-11 2018-06-28 한국도로공사 교량 신축 이음부 유간 측정 장치
JP6914104B2 (ja) * 2017-06-02 2021-08-04 清水建設株式会社 台車

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60233211A (ja) * 1984-05-01 1985-11-19 国際航業株式会社 路面縦断変位測定方法
JPH102727A (ja) * 1996-06-19 1998-01-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 路面性状測定装置用わだち掘れ測定装置
JPH11325892A (ja) * 1998-05-18 1999-11-26 Tokimec Inc 路面形状測定装置
JP2000180148A (ja) * 1998-12-10 2000-06-30 Tokimec Jido Kenki:Kk 路面縦断形状測定装置
JP3509005B2 (ja) * 1999-12-07 2004-03-22 株式会社ミツトヨ 形状測定方法
JP4760358B2 (ja) * 2005-12-19 2011-08-31 横浜ゴム株式会社 路面形状測定方法および測定システム
JP5285487B2 (ja) * 2009-03-31 2013-09-11 日本放送協会 画像記録システム及び画像記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013170897A (ja) 2013-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7044680B2 (en) Method and apparatus for calculating and using the profile of a surface
ES2205871T3 (es) Dispositivo para determinar el perfil de una superficie de carretera.
US7748264B2 (en) Measurement of pavement unevenness
US9057161B2 (en) Road construction machine, as well as method for controlling the distance of a road construction machine moved on a ground surface
US7850395B1 (en) Smoothness indicator analysis system
JP5954861B2 (ja) 路面プロファイル測定装置と測定方法
AU2018200145A1 (en) Method for optimizing a track position
CN109844224B (zh) 线路上部工程用机械和运行线路上部工程用机械的方法
US20200149885A1 (en) Structure measuring device, measurement point correcting device, and measurement point correcting method
JP2015210734A5 (ja)
JP6431157B1 (ja) 鉄道における建築限界の測定装置及び測定方法
JP6864500B2 (ja) 測定素子の補正方法、路面性状の評価方法、及び路面性状の評価装置
US8682622B1 (en) Smoothness indicator analysis system
JP2002188910A (ja) 走行型路面形状測定装置
JP2002168617A (ja) トンネル等の管状物計測装置及びシステム
CN111486796B (zh) 波形梁钢护栏横梁中心高度的检测装置及检测方法
AU2006298516B2 (en) Measurement of pavement unevenness
JP4758568B2 (ja) トンネル形状の三次元測定装置及び三次元測定方法
JP2009063541A (ja) 幾何学量計測方法及び幾何学量計測装置
JP7200780B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システム
JP2002161511A (ja) 路面縦断プロファイルの測定方法及び路面プロファイルの測定方法
JP2010262461A (ja) 移動体
JP3864277B2 (ja) 道路形状測定方法
JP2001221620A (ja) 構造物表面の光走査方法
US20230193571A1 (en) Leveling controller adaption by ground profile analysis

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160610

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5954861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250