以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾球遊技機(遊技機)1の斜視図である。以下、弾球遊技機(パチンコ機)1を例に挙げて説明するが、この発明は弾球遊技機に限られず、スロットマシンに代表される回胴式遊技機などの他の遊技機にも適用することができる。 弾球遊技機1は、遊技店内に配列された遊技島への取付け(設置)のための略四角枠状の外枠2と、この外枠2に対し片開き可能に取り付けられた内枠3とを備えている。外枠2の左右一方、たとえば左側部にヒンジ4が取り付けられており、内枠3はヒンジ4の回動軸まわりに回動可能に保持されている。
内枠3の上部分には、遊技盤5(図2参照)が収容保持されている。内枠3の下部分には、発射装置(図示しない)が収容保持されている。内枠3における遊技盤5の下方には、セーフ球回収部(図示しない)が配設されている。内枠3の手前側には、前扉6が開閉可能に設けられている。また、内枠3の手前側には、前扉6の下方に、下部開閉板7が開閉可能に設けられている。前扉6には、遊技盤5に対向する位置に略円形の開口8が形成されている。この開口8には、ガラス板などの透明板9が嵌められていて、前扉6を閉じた状態で、その透明板9を介して、透明板9の奥側の遊技盤5を視認することができるようになっている。前扉6の上部には、左右一対のスピーカ28が配設されている。また、前扉6の下部には、左右一対の遊技ランプ27が配設されている。
下部開閉板7には、遊技に使用する遊技球を貯留しておくための上皿10と、上皿10からオーバーフロー路(図示しない)を通して溢れた遊技球を受け止める下皿12とが上下に並んで設けられている。上皿10の上面には、遊技者が押操作(操作)可能な押ボタンタイプの演出ボタン(演出用操作手段)11が配設されている。また、下皿12の右側には、遊技球を遊技盤5に打ち出す際に操作されるハンドル13が配設されている。遊技者が、ハンドル13を把持して回転操作することにより、発射装置から遊技盤5の盤面に向けて遊技球を発射することができ、また、ハンドル13の回転角度を調整することにより、遊技盤5の盤面に向けて発射される遊技球の勢いを調節することができる。
図2は、弾球遊技機1の遊技盤5の正面図である。
遊技盤5の盤面には、発射装置から発射された遊技球を、遊技盤5の左側上部に導くためのガイドレール14が配設されている。遊技盤5の盤面には、多数本の障害釘16(図2には一部の障害釘16のみを図示)が配設されており、遊技盤5の左側上部からガイドレール14に沿って右斜め上方に向けて放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面に沿って多数本の障害釘16の間を通って流下していく。
遊技盤5の盤面の中央部には、液晶表示ユニット(演出表示ユニット)15が配設されている。液晶表示ユニット15は、演出図柄や所定のメッセージなどを表示するためのものである。
液晶表示ユニット15の下方には、第1特別図柄始動口18および第2特別図柄始動口28が上下に並べて配設されている。第1および第2特別図柄始動口18,28は、それぞれ、遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球を入球可能に設けられている。
遊技盤5の盤面には、第2特別図柄始動口28に関連して、1対の羽根を含む電動チューリップ役物(普通電動役物)19が配設されている。電動チューリップ役物19は、通常、各羽根の先端部が互いに接近した状態(狭窄状態)に窄められている。電動チューリップ役物19の狭窄状態では、遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球の第2特別図柄始動口28への入球が、第1特別図柄始動口18の入球役物と1対の羽根とにより阻止されている。そして、電動チューリップ役物19が拡開された状態では、電動チューリップ役物19の各羽根が拡開されることにより、第2特別図柄始動口28に遊技球が入球可能になって、第2特別図柄始動口28が開放される。
なお、電動チューリップ役物19の構成はこれに限定されるものではなく、たとえば、前後方向に出退する構成であってもよいし、次に述べる大入賞口開閉板(特別電動役物)21と同様に回動軸を中心として手前側に傾倒する構成であってもよい。
第1または第2特別図柄始動口18,28に遊技球が入ると、予め定める個数(たとえば、第1特別図柄始動口18への遊技球の入球に対しては3球、および第2特別図柄始動口28への遊技球の入球に対しては5球)の賞球が、賞球払出装置50(図3参照)から払い出される。また、第1または第2特別図柄始動口18,28への遊技球の入球に伴って、特別利益状態を実行するか否かを決定するための大当たり抽選(特別利益状態抽選)が実行される。
第2特別図柄始動口28の下方すなわち遊技盤5の盤面の下部には、たとえば、左右に長い長方形状をなす大入賞口20が配設されている。大入賞口20は、左右方向に関して、複数個(たとえば3〜4個)の遊技球が同時に入球可能なサイズに形成されている。大入賞口20に関連して、大入賞口20を開閉可能な大入賞口開閉板21が設けられている。大入賞口開閉板21は、遊技盤5の盤面に沿った状態で大入賞口20を閉塞して、大入賞口20に遊技球が入るのを阻止することができる一方、この状態から大入賞口20の下端縁に沿って配置された回動軸(図示しない)を中心に手前側に傾倒することにより大入賞口20を開放して、大入賞口20上に流下してくる遊技球を大入賞口20内に導き入れることができる。大入賞口20に遊技球が入ると、予め定める個数(たとえば10球)の賞球が、賞球払出装置50(図3参照)から払い出される。
液晶表示ユニット15の右方すなわち遊技盤5の盤面の右部には、遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球が通過可能な普通図柄ゲート17が配設されている。普通図柄ゲート17を遊技球が通過すると、電動チューリップ役物19を拡開するか否か(普通利益状態を実行するか否か)を決定するための普通図柄抽選が実行される。
遊技盤5の右上部におけるガイドレール14の外側領域には、第1特別図柄表示手段22、第2特別図柄表示手段23および普通図柄表示手段26が配設されている。これらの表示手段22,23,26は、遊技盤5の右上部から右下方向に向けて一列にこの順で並んでいる。
第1特別図柄表示手段22は、第1特別図柄始動口18への遊技球の入球に対して実行される大当たり抽選の結果を表示するためのものであり、たとえば7セグメント表示器によって構成されている。第1特別図柄表示手段22では、第1特別図柄始動口18へ遊技球が入球したことに関連して、たとえば、図柄が「8」と「−」との間で交互に高速で切り換わる図柄変動動作が、所定の図柄変動時間の間実行される。大当たり抽選の結果が大当たりである場合(特別利益状態を実行すると決定される場合)には、図柄変動時間の経過後、第1特別図柄表示手段22に大当たり用の特別図柄が停止表示され、大当たり抽選の結果がはずれである場合は、図柄変動時間の経過後、第1特別図柄表示手段22にはずれ用の特別図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示手段23は、第2特別図柄始動口28への遊技球の入球に対して実行される大当たり抽選の結果を表示するためのものであり、たとえば7セグメント表示器によって構成されている。第2特別図柄表示手段23では、第2特別図柄始動口28へ遊技球が入球したことに関連して、たとえば、図柄が「8」と「−」との間で交互に高速で切り換わる図柄変動動作が、所定の図柄変動時間の間実行される。大当たり抽選の結果が大当たりである場合(特別利益状態を実行すると決定される場合)には、図柄変動時間の経過後、第2特別図柄表示手段23に大当たり用の特別図柄が停止表示され、大当たり抽選の結果がはずれである場合は、図柄変動時間の経過後、第2特別図柄表示手段23にはずれ用の特別図柄が停止表示される。
普通図柄表示手段26は、普通図柄ゲート17への遊技球の通過に対して実行される普通図柄抽選の結果を表示するためのものであり、たとえば7セグメント表示器によって構成されている。普通図柄表示手段26では、普通図柄ゲート17を遊技球が通過したことに関連して、たとえば、図柄が「8」と「−」との間で交互に高速で切り換わる図柄変動動作が、所定の図柄変動時間の間実行される。普通図柄抽選の結果が当たりである場合(電動チューリップ役物19の拡開が決定される場合)には、図柄変動時間の経過後、普通図柄表示手段26に当たり用の普通図柄が停止表示され、普通図柄抽選の結果がはずれである場合は、図柄変動時間の経過後、普通図柄表示手段26にはずれ用の普通図柄が停止表示される。
大当たり抽選の結果は、第1および第2特別図柄表示手段22,23だけでなく、液晶表示ユニット15にも表示される。すなわち、特別図柄表示手段22,23における特別図柄の図柄変動動作中は、液晶表示ユニット15による演出図柄の変動動作が実行される。そして、大当たり抽選の結果が大当たりであるときは、演出図柄の変動動作の終了後、大当たり用の演出図柄が液晶表示ユニット15に停止表示される。また、大当たり抽選の結果がはずれであるときは、演出図柄の変動動作の終了後、はずれ用の演出図柄が液晶表示ユニット15に停止表示される。
また、遊技盤5の右上部におけるガイドレール14の外側領域には、第1特別図柄用保留球数表示手段(図示しない)と、第2特別図柄用保留球数表示手段(図示しない)と、普通図柄用保留球数表示手段(図示しない)とが配設されている。第1特別図柄用保留球数表示手段は、保留されている第1特別図柄表示手段22の図柄変動動作の数を表示するためのものである。第2特別図柄用保留球数表示手段は、保留されている第2特別図柄表示手段23の図柄変動動作の数を表示するためのものである。普通図柄用保留球数表示手段は、保留されている普通図柄表示手段26の図柄変動動作の数を表示するためのものである。
弾球遊技機1には確率変動遊技が用意されている。確率変動遊技中の大当たり抽選における大当たり確率はたとえば1/40に設定されている。また、確率変動遊技の非実行時における大当たり確率は、確率変動遊技中における大当たり確率よりも低い確率、たとえば1/400に設定されている。
また、確率変動遊技中はサポート遊技も併せて実行される。サポート遊技の非実行時、すなわち確率変動遊技の非実行時には、普通図柄ゲート17への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段26の図柄変動時間がたとえば27秒間であり、普通図柄抽選の当選確率がたとえば1/100であり、普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口28の開放回数(電動チューリップ役物19の拡開回数)がたとえば1回、各開放に要する時間がたとえば0.2秒間である。したがって、弾球遊技機1では、確率変動遊技の非実行時には電動チューリップ役物19はめったに拡開状態にならず、そのため、遊技盤5の盤面を流下する遊技球が、第2特別図柄始動口28にほとんど入球しない。
これに対し、サポート遊技中、すなわち確率変動遊技中には、普通図柄ゲート17への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段26の図柄変動時間がたとえば2.7秒間であり、普通図柄抽選の当選確率がたとえば1/1.1であり、普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口28の開放回数がたとえば2回、各開放に要する時間がたとえば2.0秒間である。このようにサポート遊技中では、サポート遊技の非実行時と比較して、普通図柄ゲート17への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段26の図柄変動時間が短く、普通図柄抽選の当選確率が高く、かつ普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口28の開放度合い(開放回数および各開放に要する時間を含む)が高い。したがって、確率変動遊技中には、電動チューリップ役物19が頻繁に拡開状態になり、遊技盤5の盤面を流下する遊技球が第2特別図柄始動口28に頻繁に入球し易くなる。
なお、前述のサポート遊技では、普通図柄表示手段26の図柄変動時間をサポート遊技の非実行時よりも短縮し、普通図柄抽選の当選確率をサポート遊技の非実行時よりも高くし、かつ普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口28の開放度合いをサポート遊技の非実行時よりも高くしている。しかしながら、サポート遊技はこれら3つ全てを行う必要はなく、このうちの少なくとも2つが行われていればよい。また、前述の実施形態で示されたサポート遊技中の当選確率、サポート遊技中における普通図柄表示手段26の図柄変動時間、ならびにサポート遊技中の第2特別図柄始動口28の開放回数および各開放に要する時間は一例であり、これらに限定されるものでないのは言うまでもない。なお、確率変動遊技およびサポート遊技は本願発明の特徴部分ではないので、確率変動遊技およびサポート遊技を行なうために遊技機1によって実行される処理についてはその説明を省略する。
特別利益状態中は、大入賞口開閉板21が揺動されることにより大入賞口20が開放される。特別利益状態では、所定時間(たとえば30秒間)が経過するまで、または大入賞口20に予め定める最大入賞口数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで、大入賞口20を開放するといった大入賞口開閉板21の動作を1ラウンドとして、このような動作が、インターバルを挟んで複数のラウンド(たとえば2ラウンドや、15ラウンドなど)だけ行われる。
また、遊技盤5の盤面には一または複数の普通入賞口25が配設されている。図2では、2つの普通入賞口25が、遊技盤5の盤面の左下部に配置されている。普通入賞口25に遊技球が入ると、予め定める個数(たとえば3球)の賞球が、賞球払出装置50(図3参照)から払い出される。
遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球のうち、第1および第2特別図柄始動口18,28、大入賞口20ならびに普通入賞口25のいずれにも入らなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤5の盤面の下部に形成されたアウト口24から機内に回収される。
図3は、弾球遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
弾球遊技機1は、遊技の動作制御を司る主制御基板30と、演出制御を司る演出制御基板31と、弾球遊技機1から遊技球を払い出すための払出制御基板32とを備えている。 払出制御基板32は、CPU32A、RAM32B、ROM32C等を含むマイクロコンピュータを備えており、主制御基板30に接続されている。払出制御基板32には、賞球払出装置50が制御対象として接続されている。
演出制御基板31は、演出インターフェイス基板33を介して主制御基板30に接続されている。演出制御基板31には、演出インターフェイス基板33を介して液晶表示制御基板34が接続されている。
液晶表示制御基板34はCPU34A、RAM34BおよびROM34Cを含むマイクロコンピュータを備えている。液晶表示制御基板34には液晶表示ユニット15が制御対象として接続されている。
主制御基板30は、CPU30A、RAM30BおよびROM30Cを含むマイクロコンピュータを備えている。主制御基板30には、第1および第2特別図柄表示手段22,23ならびに普通図柄表示手段26が制御対象として接続されている。また、主制御基板30には、第1および第2特別図柄始動口18,28(図2参照)への入球をそれぞれ検出するための特別図柄始動口入球センサ36,37からの検出出力が入力されるようになっている。
また、主制御基板30には、遊技盤中継基板35を介して、普通図柄ゲート17(図2参照)に遊技球が通過したことを検出するための普通ゲート通過センサ38からの検出出力、大入賞口20(図2参照)に遊技球が入ったことを検出するための大入賞口入球センサ39からの検出出力、および普通入賞口25(図2参照)に遊技球が入ったことを検出するための普通入賞口入球センサ40からの検出出力が入力されるようになっている。
また、主制御基板30には、遊技盤中継基板35を介して、電動チューリップ役物19(図2参照)を駆動するための電動チューリップ駆動機構(たとえばソレノイド類を含む。)41や、大入賞口開閉板21(図2参照)を開閉駆動するための大入賞口開閉機構(たとえばソレノイド類を含む)42が制御対象として接続されている。
演出インターフェイス基板33には、枠中継基板43を介してスピーカ28および遊技ランプ27が、制御対象としてそれぞれ接続されている。また、演出インターフェイス基板33には演出ボタン11が接続されている。
演出制御基板31は主制御基板30からの制御指令信号に基づいて、液晶表示ユニット15の具体的な演出内容を決定し、その演出内容を実行させるための演出情報(制御指令信号)を出力する。具体的には、演出制御基板31から出力される演出情報は、演出インターフェイス基板33を介して液晶表示制御基板34に与えられる。液晶表示制御基板34は、演出制御基板31から送出される演出情報の内容に基づいて液晶表示ユニット15の表示を制御する。
図4は、演出制御基板31および演出インターフェイス基板33に関連する部分における電気的構成を示すブロック図である。
演出制御基板31は、CPU31Aおよびメモリ31Bを含むマイクロコンピュータを備えている。演出インターフェイス基板33にはバッファ回路52,53,54が実装されている。
演出制御基板31には、主制御基板30から出力された制御指令信号が演出インターフェイス基板33のバッファ回路52を介して入力されるようになっている。演出制御基板31は、主制御基板30から送出される制御指令信号に含まれる変動パターン指令信号に基づいて具体的な演出内容を決定する。この演出内容は、液晶表示ユニット15への表示画像などの表示内容に限られず、ランプ類(遊技ランプ27を含む)の点灯や点滅によるランプ演出の内容や、スピーカ28からの音声出力などの音声内容を含む。
演出制御基板31から送信される演出情報(制御指令信号)は、演出インターフェイス基板33のバッファ回路53を経由して液晶表示制御基板34や枠中継基板43などにそれぞれ出力される。
演出制御基板31には、演出ボタン11からの操作入力信号が、演出インターフェイス基板33のバッファ回路54を介して入力されるようになっている。
弾球遊技機1には、演出モードの一例として、演出ボタン11を利用したボタン演出処理を行うためのボタン演出モードが用意されている。ボタン演出モード期間の長さは、例えば、5.0秒である。ボタン演出モード時には、演出ボタン11を連続して操作(連打)することが、遊技者に促される。ボタン演出モードは、たとえば液晶表示ユニット15
におけるリーチ演出などの実行中に設定され、当該ボタン演出モードの終了後に、液晶表示ユニット15でスーパーリーチA(特別演出)を実行するか否かを決定するための演出モードである。
ボタン演出モード時以外の期間では、演出ボタン11の操作は無効となる。つまり、演出ボタン11の操作の受付が禁止される状態(受付禁止状態)にされている。このため、演出ボタン11を操作しても、そのボタン操作は受け付けられない。一方、ボタン演出モード時には、原則的には、演出ボタン11の操作が有効となる。つまり、ボタン演出モード時には、原則的には、演出ボタン11の操作の受付が許可された状態(受付許可状態)にされている。ただし、ボタン演出モード時において、演出ボタン11の操作が受け付けられると、その直後から所定時間が経過するまで、演出ボタン11の操作の受付が禁止される受付禁止期間が設定される。この受付禁止期間においては、演出ボタン11の操作の受付が禁止された状態(受付禁止状態)となる。受付禁止期間が経過すると、演出ボタン11の操作の受付が許可された状態(受付許可状態)となる。
ボタン演出モード時には、演出ボタン11の操作が受け付けられる毎にボタン抽選(操作抽選)が実行される。そして、ボタン抽選結果に応じて演出内容が決定され、決定された演出内容が実行される。演出時間は、演出内容に応じて予め設定されている。この実施形態では、演出内容として、ボタン抽選に当選した場合に実行される「当選演出」(第1演出)と、ボタン抽選に落選した場合に実行される「はずれ演出」(第2演出)との2種類がある。この実施形態では、「当選演出」の演出時間(実行時間)は140msecであり、「はずれ演出」の演出時間は120msecである。なお、演出ボタン11の操作が受け付けられた直後に設定される受付禁止期間は、当該ボタン操作の受付に応答して実行される演出内容の演出時間より長い時間に設定される。
ボタン演出モードにおいて、「当選演出」または「はずれ演出」が実行されたときには、たとえば、図13E、図13Fに示すように、液晶表示ユニット15に、ボタン演出モードで演出されるゲームの進行度(以下、「ゲーム進行度」という)を示す進行度表示部55、ボタン抽選結果を示す画像61,62等が液晶表示ユニット15に表示される。特別演出の実行に至るまでのゲーム進行度は、複数段階(たとえば、段階「0」から段階「5」までの6段階)で表されるようになっており、ボタン抽選に当選する毎に段階が一段階だけ昇格する。
進行度表示部55は、いわゆるレベルメータによって構成されており、たとえば点灯表示/消灯表示可能な複数個(たとえば5個)の表示部分56を上方に積層することにより構成されている。進行度表示部55では、最下方の表示部分56から順に上方に向けて点灯可能であり、ゲーム進行度は、点灯する表示部分56の個数によって表されるようになっている。そのため、進行度表示部55は、ゲーム進行度を複数段階(たとえば、段階「0」〜段階「5」までの6段階)に表示可能である。
この実施形態では、ボタン演出モード時において、ボタン抽選の当選回数が予め定める回数(たとえば5回)に達したとき(特別演出実行条件を満たす場合)は、その後、液晶表示ユニット15ではスーパーリーチA(特別演出)が実行される。一方、ボタン演出モードが終了するまでに、ボタン抽選の当選回数が前記の回数(5回)に達しなかったときは、その後、液晶表示ユニット15では、スーパーリーチAよりも信頼度の低いスーパーリーチBが実行される。なお、ボタン演出モードが終了するまでに、ボタン抽選の当選回数が予め定める回数(たとえば5回)に達しなかった場合(特別演出実行条件を満たさない場合)にも、スーパーリーチAを実行可能としてもよい。
メモリ31Bには、受付禁止時間記憶部44、ボタン抽選の当選用数値を記憶したボタン抽選テーブル45、進行度値記憶部46などが設けられている。
受付禁止時間記憶部44には、図5に示すように、ボタン抽選結果によって決定される演出内容毎に、その直後に設定されるボタン操作の受付禁止期間の長さ(受付禁止時間)が記憶される。この実施形態では、演出時間が140msecの当選演出に対しては、150msecの受付禁止時間が設定され、演出時間が120msecのはずれ演出に対しては、130msecの受付禁止時間が設定されている。
ボタン抽選テーブル45には、ボタン抽選の当選用数値が記憶される。なお、ボタン抽選テーブル45に、ボタン演出モードが開始してからの経過時間が長くなるのに従ってボタン抽選の当選確率が高くなるように、ボタン演出モードが開始してからの経過時間に対応してボタン抽選の当選用数値が設定されていてもよい。
進行度値記憶部46には、ゲーム進行度(たとえば、段階「0」〜段階「5」までの6段階)を表す値(進行度値)が記憶される。進行度値記憶部46に記憶されている進行度値に基づいて、液晶表示ユニット15における進行度表示部55(図13E,図13F参照)が表示される。したがって、進行度値記憶部46に記憶されている進行度値がたとえば「3」であるときは、進行度表示部55の表示は「3」である。このとき、進行度表示部55では一番下の表示部分56、下から2番目の表示部分56および下から3番目の表示部分56が点灯される。
その他、演出制御基板31には、外付けのボタン抽選用乱数カウンタ47、受付禁止時間計時タイマ48、ボタン演出モード残期間タイマ(以下、「残期間タイマ49」という)などが設けられている。ボタン抽選用乱数カウンタ47は、たとえば「0」から「99」のボタン抽選用乱数(抽選用乱数)をランダムに発生している。CPU31Aはボタン抽選用乱数カウンタ47が発生するボタン抽選用乱数を取得することができるようになっている。
受付禁止時間計時タイマ48は、ボタン演出モード時において、演出ボタン11の操作の受付が禁止される受付禁止期間を設定するために設けられている。受付禁止時間計時タイマ48は、たとえば減算型のタイマである。受付禁止時間計時タイマ48には、ボタン抽選結果によって演出内容が決定されたときに、その演出内容に対応した受付禁止時間(この実施形態では、150msecまたは130msec)がセットされる。その後、所定時間毎に、受付禁止時間計時タイマ48の値が減算される。受付禁止時間計時タイマ48に受付禁止時間がセットされから、当該受付禁止時間が経過して受付禁止時間計時タイマ48の値が零になると、受付禁止時間計時タイマ48は零の値を保持する。
残期間タイマ49は、ボタン演出モードの残り時間を計時するためのものである。残期間タイマ49は、たとえば減算型のタイマである。残期間タイマ49には、ボタン演出モードの開始時に、ボタン演出モード期間として予め設定された時間(たとえば5.0秒)がセットされる。その後、所定時間毎に、残期間タイマ49の値が減算される。残期間タイマ49に所定の時間(5.0秒)がセットされてから、当該所定の時間が経過して残期間タイマ49の値が零になると、残期間タイマ49は零の値を保持する。
図6は、主制御基板30の制御プログラムを示す図である。主制御基板30の制御プログラムは、電源電圧の復旧や投入に基づいて起動されるシステムリセット処理(図6に示す電源投入時の処理)を含んでいる。
システムリセット処理の実行は、電源が投入され、主制御基板30に対し電源基板(図示しない)からのシステムリセット信号が入力されることに基づいて開始される。システムリセット処理が実行される場合として、停電状態からの復旧時のようにRAMクリアされずに電源が通電状態になる場合や、遊技店の開店時のようにRAMクリアが実行されつつ電源が通電状態になる場合を挙げることができる。
これらの場合に、CPU30Aは、最初に自らを割込み禁止状態に設定するとともにCPU30Aに内蔵されている各レジスタの値を初期設定する。次いで、CPU30Aは、周辺の基板(たとえば、払出制御基板32や演出制御基板31などの基板)の初期設定が完了するまで待機する(図6に示す各種初期設定)。
また、電源投入に伴い、電源基板(図示しない)から電源投入状態を示す電圧レベル(たとえばオン状態)の電圧降下信号が主制御基板30に入力される。電圧降下信号が電源
投入状態を示す電圧レベルであると、CPU30Aはその後、払出制御基板32が正常に立ち上がったことを示す電源投入時指令信号が払出制御基板32から入力されるか否かを監視する(図6に示す払出制御確認)。
電源投入時指令信号が入力されたCPU30Aは、次いで、電源基板(図示しない)から受信しているRAMクリア信号がLレベル(RAMクリア操作されつつ電源が投入された場合のレベル)であるか否かを判別し、RAMクリア信号がLレベルである場合はRAM30Bの全領域をゼロクリアするとともに、周辺の基板に対し、RAMクリア報知のためのRAMクリア指令信号を出力する。
一方、主制御基板30が受信したRAMクリア信号がHレベルである場合はRAM30Bに記憶されていたデータ(バックアップデータ)が有効であるか否かを判別する(図6に示すバックアップ確認)。具体的には、CPU30Aは、その時点でRAM30Bに記憶されているバックアップデータに基づいて算出したチェックサム(データ誤り検出符号)を、RAM30BのSUM記憶領域に記憶されているバックアップ用のチェックサムと照合する。そして、CPU30Aは、両チェックサムが一致すればバックアップデータが有効であると判別し、それらが一致しなければバックアップデータが無効であると判別する。
これら各処理の実行完了に伴いシステムリセット処理が終了され、メイン処理(メインループの処理)が無限ループで繰り返される。このメイン処理の無限ループ中には、CPU30Aを割込み禁止状態にセットした状態で、各種のカウンタについて更新処理を実行し、その実行終了後にCPU30Aを割込許可状態に戻す。
メイン処理の無限ループ中は、4msec毎に、マスク可能なタイマ割込処理が実行される。より詳しくは、CPU30Aでは、当該CPU30Aが割込許可状態にあることを条件に、4msec毎にメイン処理が中断され、タイマ割込処理が実行される。
図7は主制御基板30のタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。タイマ割込処理が開始されると、電源異常チェック処理が実行される(ステップS1)。この電源異常チェック処理では、主制御基板30に接続された電源基板(図示しない)から主制御基板30に供給されている電圧降下信号のレベルを判定する。この電圧降下信号のレベルが電源遮断を示すレベルであることを一又は複数のタイマ割込処理に跨って検出すると、その後バックアップ処理に移行する。
一方、電圧降下信号が電源遮断を示さないレベルであることが判定された場合は、遊技動作の時間を管理している各タイマについて、タイマ減算処理が行なわれる(ステップS2:タイマ管理処理)。ここで減算されるタイマは、主として、電動チューリップ役物19の拡開時間や大入賞口20の開放時間などの管理に使用されるためのものである。
次いで、入力管理処理が実行される(ステップS3)。入力管理処理は、弾球遊技機1に設けられた各種センサの検出出力の内容(たとえば、各種検出センサがオンオフ信号を出力する場合にはオン状態かオフ状態か)を記憶したり、その信号に基づくデータを定期的に更新したりする処理である。各種センサとして、たとえば特別図柄始動口入球センサ36,37、普通ゲート通過センサ38、大入賞口入球センサ39、普通入賞口入球センサ40等を例示することができる。
次いで、後述する普通図柄管理処理(ステップS7)における普通図柄判定で使用される普通図柄判定用乱数カウンタ(図示しない)の値や、後述する特別図柄管理処理(ステップS9)で使用される特別図柄判定用乱数カウンタ(図示しない)の値が更新される(ステップS4:タイマ割込内乱数管理処理)。なお、この実施形態では、大当たり判定で使用される大当たり判定用乱数カウンタ(図示しない)は、ハードカウンタであるため、その更新はプログラムによって行なわれない。
次いで、賞球払出装置50に遊技球を供給するための球供給機構(図示しない)に対する遊技球の補給停止の有無や遊技球の詰まりの有無を判定するエラー管理処理が行われる(ステップS5)。このエラー管理処理では、弾球遊技機1内部の異常発生の有無も判定される。
次いで、入賞口18,20,25,28へ入球(入賞)した遊技球の払出数に対応した賞球払出装置50への払出個数の指示を行うために、入賞情報の確認および指令信号データの作成を行う賞球管理処理が行われる(ステップS6)。
次いで、普通図柄管理処理が行われる(ステップS7)。この普通図柄管理処理では、遊技球の普通図柄ゲート17の通過に伴って、電動チューリップ役物19を拡開動作させるか否かを判定する普通図柄判定処理(前述の普通図柄抽選と同等)が実行される。より詳しくはステップS4のタイマ割込内乱数管理処理によって更新された普通図柄判定用乱数カウンタ(図示しない)から取得された普通図柄判定用乱数の値を普通図柄当たり数値と対比する。
そして、普通図柄判定処理で普通図柄判定用乱数の値が普通図柄当たり数値と一致する場合に、電動チューリップ役物19の拡開動作に向けた処理が実行されるとともに、その後電動チューリップ役物19の拡開動作を実現する処理が実行される(ステップS8:普通電動役物管理処理)。
次いで、特別図柄管理処理が行われる(ステップS9)。この特別図柄管理処理では、始動口18,28への遊技球の入球に伴って、特別利益状態を実行させるか否かを判定する大当たり判定処理が実行される。より詳しくは大当たり判定用乱数カウンタ(図示しない)から取得した大当たり判定用乱数の値を大当たり数値と対比する。
そして、大当たり判定処理で大当たり判定用乱数の値が大当たり数値と一致する場合に、大入賞口20の開放動作(大入賞口開閉板21の開閉動作)に向けた処理が実行されるとともに、その後大入賞口20の開放動作を実現する処理が実行される(ステップS10:特別電動役物管理処理)。
次いで、主制御基板30で管理する所定のランプに点灯や消灯を行うランプ管理処理が実行される(ステップS11)。
次いで、CPU30Aを割込許可状態に戻してタイマ割込処理を終える(ステップS12)。これにより、タイマ割込処理のルーチンを脱し、無限ループのメイン処理が実行される。
図7のステップS7の普通図柄管理処理およびステップS8の普通電動役物管理処理についてより具体的に説明する。
RAM30Bには、普通図柄保留記憶エリア(図示しない)が設けられている。普通図柄保留記憶エリアは、普通図柄判定用乱数を最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、普通図柄保留記憶エリアには、普通図柄判定用乱数を記憶するための記憶領域が5つ設けられている。これらの記憶領域を、それぞれ第1領域、第2領域、第3領域、第4領域、第5領域ということにする。
第2領域〜第5領域の4つの領域は、実行が保留されている普通図柄判定用乱数を記憶するための領域である。第2領域〜第5領域を総称する場合には、「保留データ用領域」ということにする。普通図柄ゲート17を遊技球が通過したときには、普通図柄保留記憶エリア内の保留データ用領域に、普通図柄判定用乱数が記憶される。具体的には、第2領域が空であれば第2領域に普通図柄判定用乱数が記憶され、第2領域が空でなく第3領域が空であれば第3領域に普通図柄判定用乱数が記憶され、第2および第3領域が空でなく第4領域が空であれば第4領域に普通図柄判定用乱数が記憶され、第2〜第4領域が空でなく第5領域が空であれば第5領域に普通図柄判定用乱数が記憶される。
第1領域は、実行対象となっている普通図柄判定用乱数を記憶するための領域(以下において、「実行データ用領域」という場合がある。)である。
普通図柄保留記憶エリア内の第2〜第4領域のうち、少なくとも第2領域に普通図柄判定用乱数が記憶されている場合には、電動チューリップ役物19が拡開動作中でないことを条件として、第2〜第5領域の記憶内容が、第1〜第4領域にそれぞれシフトされるとともに、第5領域が空にされる。そして、第1領域(実行データ用領域)にシフトされた普通図柄判定用乱数が実行される。
具体的には、その普通図柄判定用乱数値と普通図柄当たり数値とに基づいて普通図柄抽選が行なわれるとともに、その抽選結果に応じた普通図柄表示手段26の図柄変動動作が実行される。そして、普通図柄抽選に当選すると、普通図柄表示手段26における図柄変動動作の終了後、電動チューリップ役物19が拡開する。これにより、第2特別図柄始動口28が開放する。
なお、RAM30Bの普通図柄保留記憶エリアに対する普通図柄判定用乱数値の格納に代えて、取得した普通図柄判定用乱数値と普通図柄当たり数値とに基づく普通図柄抽選の結果自体を格納するようにしてもよい。
図8は、ステップS9の特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。
特別図柄管理処理においては、CPU30Aは、まず、第1始動口チェック処理を行う(ステップS21)。
図9は、第1始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。
RAM30Bには、第1保留記憶エリア(図示しない)が設けられている。第1保留記憶エリアには、大当たり判定用乱数、特別図柄用乱数、第1変動パターン用乱数および第2変動パターン用乱数(以上の各乱数をまとめて、「始動記憶」という。以下同じ。)が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、第1保留記憶エリアには、始動記憶を記憶するための記憶領域が5つ設けられている。これらの記憶領域を、それぞれ第1領域、第2領域、第3領域、第4領域、第5領域ということにする。
第2領域〜第5領域の4つの領域は、実行が保留されている始動記憶を記憶するための領域である。第2領域〜第5領域を総称する場合には、「保留データ用領域」ということにする。第1特別図柄始動口28に遊技球が入ったときには、第1保留記憶エリア内の保留データ用領域に、始動記憶が記憶される。具体的には、第2領域が空であれば第2領域に始動記憶が記憶され、第2領域が空でなく第3領域が空であれば第3領域に始動記憶が記憶され、第2および第3領域が空でなく第4領域が空であれば第4領域に始動記憶が記憶され、第2〜第4領域が空でなく第5領域が空であれば第5領域に始動記憶が記憶される。
第1保留記憶エリア内の保留データ用領域(第2〜第5領域)に記憶されている始動記憶の数(保留されている始動記憶の数。以下、「特別図柄1動作保留球数」という場合がある。)は、RAM30Bに設けられた第1特別図柄保留球数カウンタ(図示しない)に記憶される。
第1領域は、実行対象となっている始動記憶を記憶するための領域(以下において、「実行データ用領域」という場合がある)である。後述する図8のステップS27で説明するように、第2領域に記憶されている始動記憶を実行させる際には、第2〜第5領域の記憶内容が、第1〜第4領域にそれぞれシフトされるとともに、第5領域が空にされる。そして、第1領域(実行データ用領域)にシフトされた始動記憶が実行される。
図9において、第1特別図柄始動口(特図1始動口)18に遊技球が入球(入賞)したか否かが判別される(ステップS41)。この判別は、第1特別図柄始動口入球センサ36の検出出力に基づいて行なわれる。第1特別図柄始動口18に遊技球が入球したと判別された場合には(ステップS41でYES)、第1特別図柄保留球数カウンタの値(特別図柄1動作保留球数)が所定の保留球数上限値(保留球数MAX。たとえば4。)に達している否かが判別される(ステップS42)。
第1特別図柄保留球数カウンタの値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していない場合には(ステップS42でNO)、すなわち、第1特別図柄保留球数カウンタの値が3以下であれば、第1特別図柄保留球数カウンタの値が1だけインクリメント(+1)される(ステップS43)。また、始動記憶(乱数)が取得されて、第1保留記憶エリア内の保留データ用領域に記憶される(ステップS44)。
具体的には、CPU30Aは、大当たり判定用乱数カウンタ(図示しない)から大当たり判定用乱数を取得するとともに、特別図柄用乱数カウンタ(図示しない)から特別図柄用乱数を取得し、大当たり判定用乱数および特別図柄用乱数を第1保留記憶エリア内の保留データ用領域に格納する。また、CPU30Aは、第1変動パターン用乱数カウンタ(図示しない)から第1変動パターン用乱数を取得するとともに、第2変動パターン用乱数カウンタ(図示しない)から第2変動パターン用乱数を取得し、第1および第2変動パターン用乱数を、第1保留記憶エリア内の保留データ用領域に格納する。この後、図8のステップS22に移行する。
なお、第1保留記憶エリアに対する大当たり判定用乱数の格納に代えて、取得した大当たり判定用乱数を予め定める大当たり数値と比較判定することによる大当たり抽選の結果自体を格納するようにしてもよい。
前記ステップS41で第1特別図柄始動口18に遊技球が入球したと判別されなかった場合(ステップS41でNO)または前記ステップS42で、第1特別図柄保留球数カウンタの値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していると判別された場合(ステップS42でYES)には、図8のステップS22に移行する。
図8に戻り、ステップS22では、CPU30Aは、第2始動口チェック処理を行う。
図10は、第2始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。
RAM30Bには、第2保留記憶エリア(図示しない)が設けられている。第2保留記憶エリアには、始動記憶が最大でたとえば5つまで記憶可能である。第2保留記憶エリアには、第1保留記憶エリアと同様に、始動記憶を記憶するための5つの記憶領域(第1領域〜第5領域)が設けられている。第2領域〜第5領域の4つの領域は、実行が保留されている始動記憶を記憶するための領域「保留データ用領域」であり、第1領域は、実行対象となっている始動記憶を記憶するための領域(以下において、「実行データ用領域」という場合がある)である。
第2保留記憶エリア内の保留データ用領域(第2〜第5領域)に記憶されている始動記憶の数(保留されている始動記憶の数。以下、「特別図柄2動作保留球数」という場合がある。)は、RAM30Bに設けられた第2特別図柄保留球数カウンタ(図示しない)に記憶される。
図10において、第2特別図柄始動口(特図2始動口)28に遊技球が入球(入賞)したか否かが判別される(ステップS51)。この判別は、第2特別図柄始動口入球センサ37の検出出力に基づいて行なわれる。第2特別図柄始動口28に遊技球が入球したと判別された場合には(ステップS51でYES)、第2特別図柄保留球数カウンタの値(特別図柄2動作保留球数)が所定の保留球数上限値(保留球数MAX。たとえば4。)に達している否かが判別される(ステップS52)。
第2特別図柄保留球数カウンタの値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していない場合には(ステップS52でNO)、すなわち、第2特別図柄保留球数カウンタの値が3以下であれば、第2特別図柄保留球数カウンタの値が1だけインクリメント(+1)される(ステップS53)。また、始動記憶(乱数)が取得されて、第2保留記憶エリア内の保留データ用領域に記憶される(ステップS54)。
具体的には、CPU30Aは、大当たり判定用乱数カウンタ(図示しない)から大当たり判定用乱数を取得するとともに、特別図柄用乱数カウンタ(図示しない)から特別図柄用乱数を取得し、大当たり判定用乱数および特別図柄用乱数を第2保留記憶エリア内の保留データ用領域に格納する。また、CPU30Aは、第1変動パターン用乱数カウンタ(図示しない)から第1変動パターン用乱数を取得するとともに、第2変動パターン用乱数カウンタ(図示しない)から第2変動パターン用乱数を取得し、第1および第2変動パターン用乱数を、第2保留記憶エリア内の保留データ用領域に格納する。この後、図8のステップS24に移行する。
なお、第2保留記憶エリアに対する大当たり判定用乱数の格納に代えて、取得した大当たり判定用乱数を予め定める大当たり数値と比較判定することによる大当たり抽選の結果自体を格納するようにしてもよい。
前記ステップS51で第2特別図柄始動口28に遊技球が入球したと判別されなかった場合(ステップS51でNO)または前記ステップS52で、第2特別図柄保留球数カウンタの値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していると判別された場合(ステップS52でYES)には、図8のステップS24に移行する。
図8に戻り、ステップS24では、CPU30Aは、RAM30B内に設けられた条件装置作動フラグ(図示しない)の値を参照して、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中であるか否かを調べる。
この弾球遊技機1では、特別利益状態が実行されているときには、条件装置作動フラグ(2バイト構成)のフラグ値がたとえば「5A[H]」に設定され、特別利益状態が実行されていないときには、条件装置作動フラグのフラグ値がたとえば「00[H]」に設定されるようになっている。
弾球遊技機1が特別利益状態の実行中である場合には(ステップS24でYES)、ステップS30に移行する。ステップS30では、特別図柄表示手段22,23の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行なわれる。そして、図7のステップS10に移行する。
一方、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中でない場合には(ステップS24でNO)、特別図柄動作ステータスが判別される。特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば「00[H]」または「01[H]」)である場合には(ステップS25でYES)、CPU30Aは特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS27)。
ステップS27の特別図柄変動開始処理では、第2特別図柄保留球数カウンタの値が零であるか否かが判別され、第2特別図柄保留球数カウンタの値が零であれば、第1特別図柄保留球数カウンタの値が零であるか否かが判別される。第1特別図柄保留球数カウンタの値が零である場合には、特別図柄動作ステータスの値が「00[H]」に設定される。そして、ステップS30の特別図柄表示データの更新処理が行なわれた後、図7のステップS10に移行する。
第2特別図柄保留球数カウンタの値が零でないとき(1以上のとき)には、第2特別図柄の変動動作を開始させるための処理が行なわれる。すなわち、第2特別図柄保留球数カウンタの値が1だけデクリメント(−1)されるとともに、第2保留記憶エリア内の保留データ用領域(第2領域〜第5領域)の内容が、それぞれ第2保留記憶エリアの第1領域〜第4領域にシフトされる。これにより、第2保留記憶エリア内の第2領域に記憶されていた始動記憶が実行データ用領域(第1領域)に記憶される。この後、第2保留記憶エリア内の第5領域の内容が空にされる。
そして、第2保留記憶エリア内の実行データ用領域に記憶された始動記憶に含まれる大当たり判定用乱数の値と大当たり数値とが比較されることにより、特別利益状態が実行される大当たりか否かが判定される(大当たり判定)。
一方、第2特別図柄保留球数カウンタの値が零であり、第1特別図柄保留球数カウンタの値が零でないとき(1以上のとき)には、第1特別図柄の変動動作を開始させるための処理が行なわれる。すなわち、第1特別図柄保留球数カウンタの値が1だけデクリメント(−1)されるとともに、第1保留記憶エリア内の保留データ用領域(第2領域〜第5領域)の内容が、それぞれ第1保留記憶エリアの第1領域〜第4領域にシフトされる。これにより、第1保留記憶エリア内の第2領域に記憶されていた始動記憶が実行データ用領域(第1領域)に記憶される。この後、第1保留記憶エリア内の第5領域の内容が空にされる。
そして、第1保留記憶エリア内の実行データ用領域に記憶された始動記憶に含まれる大当たり判定用乱数の値と大当たり数値とが比較されることにより、特別利益状態が実行される大当たりか否かが判定される(大当たり判定)。
大当たり判定が行なわれた場合には、大当たり判定の結果および始動記憶に含まれる特別図柄用乱数の値に基づいて、図柄変動動作の後に特別図柄表示手段22,23に表示すべき特別図柄が決定される。また、大当たり判定の結果ならびに始動記憶に含まれる第1および第2変動パターン用乱数特別図柄用乱数の値に基づいて、液晶表示ユニット15における演出図柄の変動動作の態様である変動パターンが決定される。主制御基板30において決定された変動パターンは、変動パターン指令信号を介して演出制御基板31に付与される。これにより、液晶表示ユニット15において、演出図柄の変動動作が開始される。
さらに、特別図柄の変動時間等を計時するための特別図柄動作タイマ(図示しない)に変動時間がセットされる。特別図柄動作タイマは、減算型のタイマである。また、特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」に設定される。特別図柄変動開始処理が終了すると、ステップS30に移行し、特別図柄表示データの更新処理が行なわれる。そして、図7のステップS10に移行する。
前記ステップS25において、特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば「00[H]」または「01[H]」)でないと判別された場合には(ステップS25でNO)、特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)であるか否かが判別される(ステップS26)。
特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)であると判別された場合には(ステップS26でYES)、CPU30Aは特別図柄変動中処理を実行する(ステップS28)。
特別図柄変動中処理においては、特別図柄動作タイマの値が零になったか否かが監視される。そして、特別図柄動作タイマの値が零になると、特別図柄変動動作を停止させる処理が行なわれるともに、特別図柄動作タイマに所定時間(たとえば500msec)がセットされる。また、特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば「03[H]」)に設定される。特別図柄変動中処理が終了すると、ステップS30に移行し、特別図柄表示データの更新処理が行なわれる。そして、図7のステップS10に移行する。
前記ステップS26において、特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)でないと判別された場合には(ステップS26でN0)、CPU30Aは、特別図柄動作ステータスの値が、特別図柄変動中処理において特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば「03[H]」)であると判断し、特別図柄確認時間中処理を実行する(ステップS29)。
特別図柄確認時間中処理においては、特別図柄動作タイマの値が零になったか否かが監視される。そして、特別図柄動作タイマの値が零になると、特別図柄動作ステータスの値が「01[H]」に設定される等の処理が行われる。なお、大当たり判定の結果が大当たりの場合には、前述した条件装置作動フラグの値が「5A[H]」に設定される。特別図柄確認時間中処理終了すると、ステップS30に移行し、特別図柄表示データの更新処理が行なわれる。そして、図7のステップS10に移行する。特別図柄確認時間中処理において、条件装置作動フラグの値が「5A[H]」に設定された場合には、図7のステップS10の特別電動役物管理処理では、特別利益状態を実現させるための処理が実行される。
第1または第2特別図柄表示手段22,23の図柄変動動作中に、液晶表示ユニット15に表示される演出図柄について説明する。図13Aに示すように、液晶表示ユニット15の表示画面内には、たとえば3つの図柄表示位置15L,15C,15Rが左右に並んで設定されている。そして、第1または第2特別図柄表示手段22,23の図柄変動動作中は、3つの図柄表示位置15L,15C,15Rにおいて、複数種類の演出図柄(数字(たとえば「0」〜「9」)がたとえば上方から下方に向けてスクロール表示されることにより、演出図柄の変動動作が行われる。
演出図柄の変動動作には、第1の変動動作と、第2の変動動作と、第3の変動動作とがある。第1の変動動作は、いわゆるリーチ状態を経ないで、3つの図柄表示位置15L,15C,15Rにはずれ用の演出図柄が表示される変動動作である。リーチ状態とは、演出図柄がたとえば左側の図柄表示位置15L、右側の図柄表示位置15R、中央の図柄表示位置の順に停止する場合には、左側および右側の2つの図柄表示位置15L,15Rに停止した図柄の組み合わせが大当たりの可能性がある組み合わせ(たとえば、同じ図柄の組み合わせである場合)になった状態をいう。
第2の変動動作および第3の変動動作は、リーチ状態を経た後に、3つの図柄表示位置15L,15C,15Rに大当たり用の演出図柄またははずれ用の演出図柄が表示される変動動作である。
より具体的には、第2の変動動作は、ノーマルリーチを経た後に、3つの図柄表示位置15L,15C,15Rに大当たり用の演出図柄またははずれ用の演出図柄が表示される変動動作である。ノーマルリーチとは、たとえば、残り1つの図柄表示位置(たとえば15C)における演出図柄(最終停止図柄)がゆっくりとほぼ一定の速度で変動した後に停止するようなリーチである。
第3の変動動作は、スーパーリーチを経た後に、3つの図柄表示位置15L,15C,15Rに大当たり用の演出図柄またははずれ用の演出図柄が表示される変動動作である。スーパーリーチとは、たとえば、残り1つの図柄表示位置15Cにおける演出図柄(最終停止図柄)が、ノーマルリーチよりも長い期間にわたって種々の変動速度で変動した後に停止するようなリーチである。この弾球遊技機1では、スーパーリーチとして大当たりの信頼度(期待度)が高いスーパーリーチAと、スーパーリーチAよりも大当たりの信頼度(期待度)の低いスーパーリーチBとが用意されている。
図11は、演出制御基板31において実行される演出抽選処理の流れを示すフローチャートである。図12は、演出抽選処理に含まれるボタン演出モードの流れを示すフローチャートである。図13A〜図13Gは、ボタン演出モードに関連して液晶表示ユニット15に表示される画像を示す図である。
図11、図12および図13A〜図13Gを参照して、演出抽選処理、とくにボタン演出モードの流れを説明する。
図11を参照して、主制御基板30からの予め定められた変動パターン指令信号、たとえば所定のスーパーリーチの実行のための変動パターン指令信号が主制御基板30に入力されたときには、CPU31Aは、演出種別抽選を実行する(ステップS101)。この演出種別抽選でボタン演出モードが選択された場合(ボタン演出モード当選。ステップS102でYES)には、CPU31Aは、ボタン演出処理を実行するためにステップS103に移行する。一方、ボタン演出モード以外の演出モードが選択された場合には(ステップS102でNO)、CPU31Aは、それに対応した演出処理を実行する(ステップS105)。
以下、演出種別抽選でボタン演出モードが選択された場合について説明する。ステップS103では、予め設定されているボタン演出モード期間(たとえば5.0秒)が残期間タイマ49にセットされる(ステップS103)。その後、ボタン演出処理が実行される(ステップS104)。このボタン演出処理の開始に合わせて、残期間タイマ49による計時、すなわち残期間タイマ49の減算が開始される。
ボタン演出処理が実行される直前には、液晶表示ユニット15に、たとえば演出図柄のリーチ状態を示す画像(図13A参照)が表示されている。ボタン演出処理の実行開始に先立って、この液晶表示ユニット15の表示が、演出図柄のリーチ状態を示す画像(図13A参照)から、ボタン演出モードで演出されるゲーム(たとえば敵攻略ゲーム)に突入する旨を予告するボタン演出モード予告画像(図13B参照)に切り換えられる。
ボタン演出処理が開始されたときには、後述するように、ボタン演出モードの開始を遊技者に報知するボタン演出モード開始画像(図13C参照)が液晶表示ユニット15に表示される。このボタン演出モード開始画像は、演出ボタン11の操作を遊技者に促すためのイラスト57とボタン演出モードの開始を遊技者に報知するメッセージ58とを含んでいる。
その後、ボタン演出モード中であることを遊技者に報知するボタン演出モード中画像(図13D参照)が、背景画像として液晶表示ユニット15に表示される。このボタン演出モード中画像は、演出ボタン11の操作を遊技者に促すための操作案内を遊技者に提供するための画像であり、演出ボタン11の操作を遊技者に促すためのイラスト59と演出ボタン11の連続操作を遊技者に促すためのメッセージ60とを含んでいる。
図12を参照して、ボタン演出処理では、まず、CPU31Aは、ボタン演出モード開始画像(図13C参照)を液晶表示ユニット15に表示させるための演出情報を、液晶表示制御基板34に送信する(ステップS111)。これにより、ボタン演出モード開始画像が液晶表示ユニット15に表示される。
この後、CPU31Aは、ボタン演出モード中画像(図13D参照)を、ボタン演出モード期間にわたって、背景画像として液晶表示ユニット15に表示させるための演出情報を、液晶表示制御基板34に送信する(ステップS112)。これにより、ボタン演出モード中画像が背景画像として液晶表示ユニット15に表示される。
次に、CPU31Aは、ボタン演出モード期間が終了したか否かを判別する(ステップS113)。この判別は、残期間タイマ49の値が零であるか否かに基づいて、行なわれる。
ボタン演出モード期間が終了していないと判別された場合(残期間タイマ49の値が零でない場合)には(ステップS113でNO)、CPU31Aは、受付禁止時間計時タイマ48の値が零であるか否かを判別する(ステップS114)。受付禁止時間計時タイマ48の値の初期値は零である。受付禁止時間計時タイマ48は、後述するステップS122またはS126において受付禁止時間計時タイマ48に受付禁止時間がセットされたときに、当該受付禁止時間の計時を開始し、当該受付禁止時間が経過すると受付禁止時間計時タイマ48の値が零となる。受付禁止時間計時タイマ48の値となると、受付禁止時間計時タイマ48は、その後に受付禁止時間がセットされるまで零の値を保持する。
受付禁止時間計時タイマ48の値が零でない場合には(ステップS114でNO)、CPU31Aは、演出ボタン11の操作の受付が禁止されている状態(受付禁止状態)であると判断し、ステップS113に戻る。一方、受付禁止時間計時タイマ48の値が零である場合には(ステップS114でYES)、CPU31Aは、演出ボタン11の操作の受付が許可されている状態(受付許可状態)であると判断し、演出ボタン11が操作されたか否かを判別する(ステップS115)。
演出ボタン11が操作されたか否かの判別は、演出ボタン11の出力信号に基づいて行なわれる。演出ボタン11の出力信号は、たとえば、常時はLレベルであり、演出ボタン11が押されているときにはHレベルになるものとする。ステップS115では、たとえば、CPU31Aは、演出ボタン11の出力信号がHレベルであるか否かを判定し、演出ボタン11の出力信号がHレベルであれば、演出ボタン11が操作された(演出ボタン11の操作が受け付けられた)と判別する。
なお、CPU31Aは、次のようにして、演出ボタン11が操作されたか否かを判別してもよい。すなわち、ステップS115において、CPU31Aは、演出ボタン11の出力信号がHレベルであるか否かを判定し、その判定結果の履歴を記憶する。そして、演出ボタン11の出力信号が今回を含めて5回以上連続してHレベルであるときに、CPU31Aは、演出ボタン11が操作された(演出ボタン11の操作が受け付けられた)と判別する。たとえば、ボタン演出モード時おいて、図12のステップS113以降の処理が2msecの演算周期ごとに実行されるとすると、演出ボタン11の出力信号が10msec以上にわたってHレベルを維持しているときに、演出ボタン11が操作されたと判別される。
なお、前記ステップS114で受付禁止状態であると判断されたとき(ステップS114でNO)にも、CPU31Aは、演出ボタン11の出力信号のレベルを判定して、その判定結果の履歴を記憶するようにしてもよい。このようにすると、受付禁止期間が経過して(ステップS114でYES)、ステップS115に移行したときには、その前の受付禁止状態において記憶された判定結果履歴を考慮して、演出ボタン11が操作されたか否かを判別することが可能となる。具体的には、演出ボタン11が操作の受付状態が、受付禁止状態から受付許可状態に変化した後において、ステップS115において演出ボタン11の出力信号レベルがHレベルであると判定されたときには、CPU31Aは、その前の受付禁止状態を含めて、当該出力信号がHレベルである状態が5回以上継続しているか否かを判別する。そして、当該出力信号がHレベルである状態が5回以上継続していると判別された場合には、CPU31Aは、演出ボタン11が操作された(演出ボタン11の操作が受け付けられた)と判別する。
ステップS115において、演出ボタン11が操作されていないと判別された場合には(ステップS115でNO)、CPU31AはステップS113に戻る。一方、ステップS115において、演出ボタン11が操作されたと判別された場合には(ステップS115でYES)、CPU31Aは、ボタン抽選を実行する(ステップS116)。具体的には、CPU31Aはボタン抽選用乱数カウンタ47からボタン抽選用乱数を取得し、取得したボタン抽選用乱数とボタン抽選テーブル45に記憶されている当選用数値とを比較する。そして、両者が一致すればCPU31Aはボタン抽選に当選した判別し、両者が不一致であればボタン抽選に落選したと判別する。
ボタン抽選に当選したと判別した場合には(ステップS117でYES)、CPU31Aは、演出内容を「当選演出」に決定する(ステップS118)。また、CPU31Aは、メモリ31B内の進行度値記憶部46に記憶されている進行度値を1だけインクリメント(+1)する(ステップS119)。なお、ボタン演出処理の開始時には、進行度値記憶部46内の進行度値は零にされている。次に、CPU31Aは、進行度値が「5」に達したか否かを判別する(ステップS120)。
進行度値が「5」に達していないときには(ステップS120でNO)、CPU31Aは、それに応じた「当選演出」を実行させるために、「当選演出」を示す情報および進行度値記憶部46内の進行度値(この場合は「1」以上でかつ「4」以下の値)を含む演出情報を、液晶表示制御基板34に送信する(ステップ121)。
これにより、液晶表示制御基板34によって、「当選演出」(140msec)が実行される。この場合、液晶表示ユニット15には、たとえば、図13Eに示すような当選演出画像が表示される。この例では、当選演出画像は、図13Dの背景画像と、ボタン抽選結果を表す画像61と、進行度表示部55とを含んでいる。ボタン抽選結果を表す画像61は、ボタン抽選に当選したことを表すメッセージ「ヒット!」と、そのメッセージを取り囲む矩形枠とから構成されている。進行度表示部55によって表示される進行度は、進行度値記憶部46内の進行度値(この場合は「1」以上でかつ「4」以下の値)に対応したものとなる。
なお、当選演出画像は、図13Gに示すような画像であってもよい。図13Gに示される当選演出画像は、ボタン抽選結果を表す画像61Aを構成する矩形枠内に、メッセージ「ヒット!」だけではなく、斜線が入れられている点で、図13Eに示される当選演出画像と異なっている。
また、CPU31Aは、受付禁止時間記憶部44に記憶されている受付禁止時間のうち、「当選演出」に対応した受付禁止時間(150msec)を、受付禁止時間計時タイマ48にセットする(ステップS122)。これにより、受付禁止時間計時タイマ48がそれにセットされた受付禁止時間の計時を開始する。この後、ステップS113に戻る。この場合、ステップS122で受付禁止時間計時タイマ48に受付禁止時間(150msec)がセットされてから当該受付禁止時間が経過するまでの期間おいては、ステップS114でNOとなるため、演出ボタン11の操作の受付が禁止されることになる(受付禁止状態)。
前記ステップS120において、進行度値が「5」に達したと判別されたときには(ステップS120でYES)、CPU31Aは、それに応じた「当選演出」を実行させるために、「当選演出」を示す情報および進行度値記憶部46内の進行度値(この場合は「5」)を含む演出情報を、液晶表示制御基板34に送信する(ステップ123)。そして、CPU31Aは、ボタン演出処理を終了する。
ステップS123で演出情報が液晶表示制御基板34に送信されると、液晶表示制御基板34によって、「当選演出」(140msec)が実行される。この場合、液晶表示ユニット15には、たとえば、前述した図13Eに示すような当選演出画像が表示される。ただし、進行度表示部55に表示される進行度は、進行度値記憶部46内の進行度値(この場合は「5」)に対応したものとなる。具体的には、進行度表示部55の一番上の表示部分56(「成功」と記載された表示部分)が点灯する。その後、液晶表示制御基板34によって、図13Dの背景画像とともに図13Eの画面が消去され、図13Hに示されるように、ボタン演出モードで演出されるゲームに成功したことを表す画面が液晶表示ユニット15に表示される。この画面には、「成功!」というメッセージが含まれている。この場合には、液晶表示ユニット15では、スーパーリーチA(特別演出)が実行される。
前記ステップS117のボタン抽選の結果、ボタン抽選に落選した場合には(ステップS117でNO)、CPU31Aは、演出内容を「はずれ演出」に決定する(ステップS124)。そして、CPU31Aは、「はずれ演出」を実行させるために、「はずれ演出」を示す情報および進行度値記憶部46内の進行度値を含む演出情報を液晶表示制御基板34に送信する(ステップ125)。
これにより、液晶表示制御基板34によって、「はずれ演出」(120msec)が実行される。この場合、液晶表示ユニット15には、たとえば、図13Fに示すようなはずれ演出画像が表示される。この例では、はずれ演出画像は、図13Dの背景画像と、ボタン抽選結果を表す画像62と、進行度表示部55とを含んでいる。ボタン抽選結果を表す画像61は、ボタン抽選に落選したことを表すメッセージ「アウト!」と、そのメッセージを取り囲む矩形枠から構成されている。進行度表示部55に表示される進行度は、進行度値記憶部46内の進行度値に対応したものとなる。
また、CPU31Aは、受付禁止時間記憶部44に記憶されている受付禁止時間のうち、「はずれ演出」に対応した受付禁止時間(130msec)を、受付禁止時間計時タイマ48にセットする(ステップS126)。これにより、受付禁止時間計時タイマ48がそれにセットされた受付禁止時間計の計時を開始する。この後、ステップS113に戻る。この場合、ステップS126で受付禁止時間計時タイマ48に受付禁止時間(130msec)がセットされてから当該受付禁止時間が経過するまでの期間おいては、ステップS114でNOとなるため、演出ボタン11の操作の受付が禁止されることになる(受付禁止状態)。
前記ステップS113において、ボタン演出モード期間が終了したと判別された場合(残期間タイマ49の値が零である場合)には(ステップS113でYES)、CPU31Aは、ボタン演出モード期間が終了したことを示す情報(演出モード期間終了情報)を、液晶表示制御基板34に送信する(ステップS127)。そして、CPU31Aは、ボタン演出処理を終了する。
ステップS127で演出モード期間終了情報が液晶表示制御基板34に送信されると、液晶表示制御基板34によって、ボタン演出モード中画像が消去された後に、図13Iに示されるように、ボタン演出モードで演出されるゲームに失敗したことを表す画面が液晶表示ユニット15に表示される。この画面には、「失敗!」というメッセージが含まれている。この場合には、液晶表示ユニット15では、スーパーリーチB(特別演出)が実行される。
図14は、ボタン演出モード時(ボタン演出モード期間)における演出制御基板31および液晶表示制御基板34の動作を説明するためのタイムチャートである。ボタン演出モードが開始されると、演出ボタン11の操作の受付が許可された状態(受付許可状態)となる。また、ボタン演出モード開始画像(図13C参照)が表示された後に、演出ボタン11の操作(連打)を促すためのボタン演出モード中画像(図13D参照)が表示される。このボタン演出モード中画像は、ボタン演出モード期間にわたって(ボタン演出処理が終了するまで)表示される。
受付許可状態において、ボタン操作が行なわれると、そのボタン操作が受け付けられる。そして、ボタン抽選が行なわれるとともに、ボタン操作の受付を禁止するための受付禁止期間が設定される。ボタン抽選に当選した場合には、当選演出が実行される。当選演出の演出時間は、この例では140msecである。また、ボタン抽選に当選した場合に設定される受付禁止期間は、この例では150msecである。受付禁止期間中においては、ボタン操作の受付が禁止された状態(受付禁止状態)となる。受付禁止期間が経過すると、再び、受付許可状態となる。
一方、ボタン抽選に落選した場合には、はずれ演出が実行される。はずれ演出の演出時間は、この例では130msecである。また、ボタン抽選に落選した場合に設定される受付禁止期間は、この例では140msecである。受付禁止期間中においては、ボタン操作の受付が禁止された状態(受付禁止状態)となる。受付禁止期間が経過すると、再び、受付許可状態となる。
図14(a)に破線で示すように、受付禁止期間において、ボタン操作が行なわれても、ボタン操作は受け付けられないため、その操作は無効となる。
ボタン演出モードが終了(ボタン演出処理が終了)すると、演出ボタン11の操作の受付が禁止された状態(受付禁止状態)となる。また、演出ボタン11の操作(連打)を促すためのボタン演出モード中画像(図13D参照)の表示が消去される。
以上のように、この実施形態では、ボタン演出モード時において、演出ボタン11の操作が受け付けられると、ボタン抽選が実行され、ボタン抽選結果に応じた演出内容(「当選演出」または「はずれ演出」)が実行される(ステップS115〜S126参照)。また、演出ボタン11の操作が受け付けられると、受付禁止時間が受付禁止時間計時タイマ48にセットされ(ステップS122,S126参照)、この受付禁止時間が経過するまでは、演出ボタン11の操作の受付が禁止される(ステップS114参照)。
受付禁止時間は、ボタン抽選結果に応じた演出内容の演出時間より長い時間に設定されるので、ボタン抽選結果に応じた演出内容が実行されているときには、演出ボタン11の操作の受付が禁止される。このため、ボタン抽選結果に応じた演出内容が実行されているときに、演出ボタン11が操作されることに起因して、その演出内容が途中で停止されるといったことが防止される。
ボタン演出モード時において、演出ボタン11の操作の受付が禁止されている期間では、遊技者が演出ボタンを操作してもその操作が受け付けられなくなる。このため、ボタン演出モード時であっても、遊技者が演出ボタン11を操作しなくなるおそれがある。この実施形態では、ボタン演出モード時には、演出ボタン11の操作の受付が禁止されている期間においても、図13Dに示すような、演出ボタン11の操作を促すための画像(ボタン演出モード中画像)が表示される。このため、ボタン演出モード時に、遊技者が演出ボタン11を操作しなくなるのを抑制することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、前記実施形態では、演出ボタンの操作が受け付けられたときには、ボタン抽選を行ない、ボタン抽選結果に基づいて実行すべき演出内容を決定しているが、演出ボタンの操作が受け付けられたときに実行すべき演出内容を予め設定しておいてもよい。その場合には、ボタン抽選は不要である。
また、前記実施形態では、実行すべき演出内容に応じて受付禁止時間を決定しているが、受付禁止時間は、実行されうる演出内容の演出時間の最大値より長い時間であれば、実行すべき演出内容にかからず一定の時間に設定してもよい。
また、ボタン演出モードとして、複数種類のボタン演出モードが用意されている場合には、ボタン演出モードの種類毎に受付禁止時間を決定するようにしてもよい。
また、演出ボタン11の操作を促すための画像(図13Dに示されるボタン演出モード中画像)を、遊技盤5に液晶表示ユニット15とは別に設けられた表示器に表示するようにしてもよい。
また、進行度表示部55はレベルメータ表示でなく、デジタル表示であってもよい。
また、進行度表示部55を、遊技盤5に液晶表示手段とは別に設けられた表示器に表示するようにしてもよい。また、ボタン演出モード時のゲーム進行度を、遊技盤5の遊技ランプや遊技ランプ27による発光演出により報知するようにしてもよい。さらに、ボタン演出モード時のゲーム進行度を、スピーカ28から音声出力させるようにしてもよい。また、ボタン演出モード時のゲーム進行度を、表示器(液晶表示ユニット15を含む)による表示、遊技ランプ(遊技ランプ27を含む)による点灯、およびスピーカ28による音声出力のうち、2種類以上を組み合わせて実行するようにしてもよい。
また、進行度表示部55の表示が所定段階に到達するか否かのゲーム態様のボタン演出モードの一例を示したが、他のゲーム態様であってもよいのは言うまでもない。
また、特別演出として、前述の各実施形態では所定のスーパーリーチの実行を例に挙げて説明したが、特別演出として他のリーチや予告の実行を採用することもできる。その他、大当たり成立後における確率変動大当たりに昇格する昇格演出、大当たり成立時の大当たり演出、確率変動大当たり遊技を確定する確率変動大当たり確定演出、ラウンド数の多い大当たり遊技を確定する高ラウンド大当たり確定演出などを特別演出として採用することができる。
また、演出用操作手段の一例として演出ボタン11を挙げたが、外部から操作可能であれば、他のボタンや他のスイッチなどであってもよいし、たとえば、ハンドル操作の回動であってもよい。
また、第1および第2特別図柄表示手段22,23における特別図柄の変動順について、第1または第2特別図柄始動口18,28への入球順に図柄変動動作を実行する入球順変動の態様であってもよいし、双方が独立して図柄変動動作を実行する同時変動の態様であってもよい。
また、前述の説明では、第1および第2特別図柄始動口18,28を集約して配設した構成を例に挙げたが、第1および第2特別図柄始動口18,28が、遊技盤5上における互いに離間した位置に配設されていてもよい。また、第1および第2特別図柄始動口18,28の2つを設ける構成に限られず、特別図柄始動口18,28として1つを設けるものであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。