JP5954052B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような帯電、露光、現像、転写の一連の作像動作を繰り返し行う際、感光体ドラムに露光履歴が残った状態で次の作像動作を行うと、次の画像に、当該露光履歴に起因する残像(ゴースト)が現れ、画質が劣化するおそれがある。
しかしながら、特に、駆動系のトラブルの場合、その原因として駆動モーターの異常から、ジャムの発生、制御系統の異常などが考えられ、原因の特定が容易ではなく、ユーザーがトラブル対応したときは、例えばジャムの除去等の表面的な対応をするだけで、トラブルが本質的に解決しないまま装置を起動させてしまうことが少なくない。
(1)プリンターの全体の構成
図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す概略図である。
同図に示すように、このプリンター1は、画像形成部100、給紙部200、定着部300、制御部400、操作パネル500等を備えている。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、駆動ローラー31と従動ローラー32により水平に張架されて矢印A方向に周回駆動される。
タイミングローラー203は、中間転写ベルト30上に一次転写されたカラーのトナー像が二次転写位置41に搬送されるタイミングに合わせて、記録シートSを二次転写位置41に向けて搬送する。二次転写位置41において、二次転写ローラー40による静電力の作用により、中間転写ベルト30上のカラーのトナー像が、一括して記録シートS上に二次転写される。
操作パネル500は、複数の入力キーと液晶表示部を備え、液晶表示部の表面にはタッチパネルが設けられている。タッチパネルからのタッチ入力または入力キーからのキー入力により、ユーザーからの指示を受け付け、制御部400に通知する。
プリンター1の前面側(紙面手前側)には前カバー90が設けられており、前カバー90を開けることによって、トナーカートリッジ70Y、70M、70C、70Bの交換や、ジャム処理などのメンテナンス作業が行えるようになっている。
(2)作像ユニットの構成および作像動作について
作像ユニット10Y、10M、10C、10Kは、再現色が異なる点を除けばいずれも同様の構成になっているので、以下では、便宜上、再現色を表す添字を省略した、1個の作像ユニットについて説明する。
同図に示すように、作像ユニット10は、上記した感光体ドラム11と、その周囲に配設された帯電ローラー12、現像器13、一次転写ローラー14、および感光体ドラム11を清掃するためのクリーナー15などを有する。
感光体ドラム11は、感光体モーターM1により、不図示の駆動力伝達機構(ギア等)を介して回転駆動される(矢印B方向)。本実施の形態では、感光体モーターM1としてDCブラシレスモーターを用いている。
帯電バイアスV1が印加された帯電ローラー12の作用により感光体ドラム11の表面が帯電され、上記したように露光部20からレーザー光Lが照射され静電潜像が形成される。
攪拌スクリュー134および供給スクリュー135は、現像モーターM2(例えばDCブラシレスモーター)により不図示の駆動力伝達機構(ギア等)を介して回転駆動され、トナーカートリッジ70およびサブホッパ80(図1参照)から供給されるトナーを攪拌しつつ現像ローラー131側に供給する。
現像スリーブ132も、現像モーターM2により、不図示の駆動力伝達機構を介して回転駆動される。回転する現像スリーブ132の表面には、マグネット体133の磁力により引き付けられたキャリアによる磁気ブラシが形成され、この磁気ブラシによってトナーが感光体ドラム11側に搬送される。
現像バイアスV2が印加された現像スリーブ132の作用、言い換えると現像スリーブ132と感光体ドラム11表面の静電潜像の部分の電位差による静電力により、トナーが飛翔して感光体ドラム11表面の静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
こうして感光体ドラム11に対する帯電、露光、現像、転写およびクリーニングの一連の作像動作(作像プロセス)が行われている。
また、記録シート1枚分について一連の作像動作が終了した直後、次の記録シートが来るまでの間、または印刷ジョブの終了後に、感光体ドラム11の表面を一旦除電して露光履歴を消去し、次の作像時に、露光履歴に起因する残像が生じないようにしている。
このように構成された作像ユニット10の全部または一部が、プリンター1の筐体に着脱可能に取り付けられている。
図3は、制御部400の構成と制御部400の制御対象となる主構成要素との関係を示す図である。同図に示すように、制御部400は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、通信インターフェース(I/F)部404、画像データ記憶部405、タイマー406などを備える。
また、CPU401は、感光体モーター駆動部54を介して感光体モーターM1を回転駆動し、感光体ドラム11Y〜11Kの回転を制御する。また、現像モーター駆動部55を介して現像モーターM2を回転駆動し、現像器13Y〜13Kの現像スリーブ132、攪拌スクリュー134および供給スクリュー135の回転を制御する。
一方、回転子位置検出回路543は、回転子位置検出センサーM11による検出信号により、モーターの回転子の回転位置を検出し、その検出信号をマイコン541と回転数算出回路544に出力する。回転数算出回路544は、単位時間における検出信号をカウントして回転速度を求め、マイコン541に出力する。
ロック信号S1は、モーターの回転状態を示すものであってモーターが正常に回転(例えば、指示された回転速度の±0.5%の範囲内)しているときは「Hi」、そうでないときは「Low」として出力される。
すなわち、CPU401は、上記パルス信号S2のカウント値に基づき、感光体ドラム11Y〜11Kの回転角を算出し、それにより、作像時の帯電バイアスV1、現像バイアスV2、転写電流I3の印加タイミング、およびレーザー光Lの照射タイミングを取得する。そして、帯電電源部51、現像電源部52、転写定電流電源部53および露光部20を制御し、取得したタイミングに合わせて帯電バイアスV1、現像バイアスV2、転写電流I3を印加させ、レーザー光Lを照射させ、帯電、露光、現像、転写の作像動作を実行させる。
なお、当該作像動作起動処理は、通常時と、例えば上記したような感光体モーターM1のトラブルが発生した後とでは、少し内容が異なっており、以下、前者を「通常の作像動作起動処理」、後者を「トラブル処理後の作像動作起動処理」として、順に説明する。
通常の作像動作起動処理は、トラブルの無い状態でプリンター1の電源がオフにされ、その後、電源オンして立ち上げられたとき、またはトラブルの無い状態で待機状態に入り、その後印刷ジョブを受け付けるなどして立ち上げられたときに実行される。
図5(a)は、通常の作像動作起動処理の一例を示すタイムチャートであり、感光体モーターの駆動タイミングと、帯電バイアスV1および現像バイアスV2の印加タイミングが示されている。
なお、図示していないが、現像モーターM2は、感光体モーターM1と同じタイミングで駆動される。
図5(b)に示すように、感光体ドラム11の帯電位置P1から現像位置P3までの回転角をθ1とした場合、感光体モーター駆動部54のパルス信号S2の発信周期より、感光体ドラム11が回転角θ1回転する間に発信されるパルス信号S2の個数(n1)を算出し、例えばROM402に予め記憶しておく。制御部400は、感光体モーターM1の駆動開始と同時に帯電バイアスV1による帯電を開始し、発信されたパルス信号S2のカウント数がn1になれば、現像バイアスV2を印加するタイミングと判断する。図5(a)には、パルス信号S2のカウント数がn1になるまでの時間がTaで示されている。
このように感光体ドラム11の表面を帯電し、かつ現像バイアスを印加しておくことにより、次の露光、現像、転写の各動作が直ぐに行える状態にしている。
以上が、通常の作像動作起動処理である。前回の印刷ジョブ終了時の全露光により表面電位リセット処理が完了しているので、この通常の作像動作起動処理では表面電位リセット処理を実行する必要がない。
トラブル処理後の作像動作起動処理は、感光体ドラム11の駆動確認処理と、感光体ドラム11の表面電位リセット処理と、上記通常の作像動作起動処理とで構成される。
ここで、感光体ドラム11の表面電位リセット処理を行うのは、トラブル発生の際に作像動作が中断され、前の露光履歴が残っている可能性が高く、通常の作像動作起動処理の前に露光履歴を消去する必要があるからである。
まず、感光体ドラム11の駆動確認処理について説明する。
同図に示すように、感光体ドラム11の駆動確認処理においては、感光体モーターM1のみ駆動するよう制御し、帯電バイアスV1、現像バイアスV2の印加および露光を一切行わない。なお、本実施の形態では、画像形成時と同じ回転速度で駆動するように制御している。
本実施の形態では、駆動確認のための時間Tbは、正常であれば感光体モーターM1が予め設定された回転速度に達するのに要する時間(予め実験により求められる)以上であり、かつ、当該回転速度に達した後、感光体モーター駆動部54よりロック信号S1が少なくとも1回以上出力される長さの時間となっている。
本実施の形態では、感光体モーター駆動部54からロック信号S1の出力周期が約300ms、予め設定された回転速度に達するまでに要する時間が約200msであり、時間Tbが1000msとなっている。この時間Tb内に、感光体モーター駆動部54からのロック信号S1がHiになれば、感光体ドラム11が正常に回転駆動されていると判断し、そうでなれば異常であると判断している。
図7(a)は、感光体ドラム11の表面電位リセット処理の一例を示すタイムチャートである。
同図において、時刻t31に、上記感光体ドラム11の駆動確認処理において、正常であると判断されたとしている(時刻t31は、図6の時刻t21からt22に到るまでの間における時刻である)。
少なくとも感光体ドラム11を1回転以上させる間の時間Tdだけ全露光することにより、感光体ドラム11の周面の感光領域全体の電位がリセットされる。
この処理は、プリンター1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施されるものである。
制御部400は、印刷ジョブ実行中において、感光体モーター駆動部54からのロック信号S1がHiからLowに変われば、感光体ドラム11が正常に回転してない、つまりトラブルが発生したと判断して(ステップS101:Yes)、作像動作をすぐに停止させると共に(ステップS102)、操作パネル500にエラーメッセージを表示する(ステップS103)。
感光体ドラム11の回転トラブルの主な原因として、感光体モーターM1の故障や、感光体モーターM1の回転駆動を伝える駆動力伝達機構(不図示)との連結不良(例えばギアの噛み合い不良)が挙げられる。
このようなトラブル対応が行われた後、前カバー90が閉じられる。
本実施の形態では、制御部400が、前カバー90が開けられた状態から閉じられたことを検知すれば(ステップS104:Yes)、何らかのトラブル対応がなされたと判断し、感光体ドラムの駆動確認処理を行うようにしている(ステップS105)。
図9は、上記ステップS105の「感光体ドラムの駆動確認処理」の内容を示すサブルーチンである。
同図に示すように、制御部400は、まず感光体モーターM1を駆動すべく感光体モーター駆動部54に駆動信号を送り(ステップS201)、感光体モーター駆動部54からのロック信号S1を取得する(ステップS202)。
そうでない場合には(ステップS203:No)、感光体モーターM1の駆動開始から時間Tbが経過するまでの間(ステップS205:No)、ロック信号S1を取得しチェックする上記ステップS202およびS203を繰り返す。
そして、図8のステップS106においてFLG=0であるか否かを判定し、FLG=0でない場合には(ステップS106:No)、操作パネル500にエラー表示して(ステップS109)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
図10は、上記「感光体ドラムの表面電位リセット処理」の内容を示すサブルーチンである。
この露光走査開始から時間Tcが経過すれば(ステップS302:Yes)、まず、現像バイアスV2の印加を停止する(ステップS303)。
次に、全露光開始から感光体ドラム11の一回転に要する時間Tdが経過すれば(ステップS304:Yes)、全露光を停止(除電停止)して(ステップS305)、図8のトラブル処理後の作像動作起動処理にリターンする。
通常の作像動作起動処理については、図5(a)、(b)を用いて説明した内容なので、ここでの説明は省略する。
上記構成のプリンター1によれば、トラブル処理後の立ち上げの際、まず感光体ドラム11が正常に回転しているか否かを確認し、正常に回転していることが確認されれば、感光体ドラム11を除電して表面電位をリセットし、その後、作像動作を起動するように構成されている。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、トラブル処理後の作像動作起動処理の内容を、トラブル対応がユーザーにより行われた場合と、サービスマンなどの特定の者により行われた場合とで異ならせている点において、第1の実施の形態とは異なる。
また、感光体ドラムの駆動確認を行っている間は、現像を防止するため現像バイアスを印加していないので、感光体ドラム11表面の電荷が残っている部分に向かってキャリアが飛翔し付着する可能性がある。そのため、感光体ドラム11が正常に回転するのであれば、感光体ドラム11の駆動確認処理を行わずに、表面電位のリセット処理および通常の作像動作起動処理を実行するのが望ましい。
その他については、基本的に第1の実施の形態のプリンター1と同様であるので、以下では、主にフローチャートの異なる部分を中心に説明する。
当該メンテナンス担当入力画面510は、サービスマンがトラブル対応の際、操作パネル500の不図示のメニュー画面から、例えばユーザーに知られていない管理者コードを入力することによりアクセスできるように設定された画面である。
作業CD513の入力領域には、例えば、トナーカートリッジの交換、感光体ドラムの交換、感光体モーターの交換、ジャム対応、感光体モーターのメンテナンスなど各作業に対応して設けられた英数字のコードが入力される。そして、作業が無事完了すれば、完了ボタン514がオンされる。この完了ボタン514は、サービスマンによるトラブル対応後のトラブルを解除したことを示すトラブル解除受付ボタンとしても機能する。
そして、作業完了時に、サービスマンが作業CD513を入力するとともに完了ボタン514をオンする。入力された各種情報511〜513および完了ボタン514のオン情報は、例えば、制御部400に設けられたフラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーに記憶される。
図12は、本実施の形態において制御部400で実行される「トラブル処理後の作像動作起動処理」の制御を示すフローチャートであり、図8と同じ処理については、同じステップ番号を付してある。
そして、制御部400は、ステップS104において、前カバー90が開けられた状態から閉じられたことを検知すると(Yes)、次にメンテナンス担当入力画面510への入力がなされているか否かを確認する(ステップS110)。
完了ボタン514がオンされている場合には(ステップS111:Yes)、感光体モーターM1を駆動すべく感光体モーター駆動部54に駆動信号を送り(ステップS112)、それと同時に、感光体ドラムの表面電位リセット処理を開始する(ステップS113)。その後、通常の作像動作起動処理を行ってから(ステップS114)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
一方、完了ボタン514がオンされていない場合には(ステップS111:No)、感光体ドラムの駆動確認処理を行ってから(ステップS105)、以降のステップS106〜S109を実行する。
もっとも、ステップS111を削除して、サービスマンによりトラブル対応がなされた場合には、機械的に感光体ドラムの駆動確認処理をスキップするように構成しても構わない。
以上が、本実施の形態におけるトラブル処理後の作像動作起動処理である。
<変形例>
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、次のような変形例も考えることができる。
例えば、除電ランプまたは除電チャージャーなど専用の除電装置を設けた構成としても構わない。この場合、除電装置を、帯電ローラー12とクリーナー15との間に配することにより、トナー像を転写した後の感光体ドラム11表面のクリーニング、除電、帯電を連続して行うことができる利点を有する。
この場合には、例えばステッピングモーターの回転軸にエンコーダーを取り付けることにより、エンコーダーの出力信号(パルス信号)によってモーターが正常に回転しているか否かを確認することができ、それにより感光体ドラムが正常に回転駆動しているか否かを判断することができる。
例えば、感光体ドラム11の回転軸にエンコーダーを取り付けた場合には、エンコーダーの出力信号(パルス信号)によって、感光体ドラム11が正常に回転しているか否かを直接確認することができる。
例えば、プリンター1に、作像動作起動処理の開始を指示するための押しボタンを設けても構わない。そうすれば、トラブル対応中において、ユーザーが不用意に前カバー90を閉じてしまったことにより作像動作起動処理が開始されるのを防止することができる。
例えば、プリンター1に、ユーザーまたはサービスマンなどがトラブル対応した際に押下するボタン、つまり感光体駆動の異常の解除が試みられた旨を受け付けるボタンを設けた構成にすることもできる。
なお、この場合、キャリア付着の問題が生じないので、第2の実施の形態における、キャリア付着の抑制、それによるメンテナンス負荷やコストの軽減等の利点も生じないが、感光体ドラム11の駆動確認処理を行わない分、トラブル処理後の作像動作起動処理の短縮化を図ることができるという効果は得られる。
例えば、制御部400による感光体モーター駆動部54を介して感光体モーターM1の回転速度を印字ジョブ実行時の第1の回転速度と、これよりも低い第2の回転速度に切り換え可能に構成しておき、印刷ジョブ実行中は生産性を考慮して、感光体ドラム11を第1の回転速度で回転させる一方、感光体ドラムの駆動確認処理では、感光体ドラム11を低速の第2の回転速度で回転させるようにすれば、駆動確認に要する感光体ドラム11の回転量(駆動確認時間Tb内の回転角)を、第1の回転速度の場合と比べて小さくすることができ、その分キャリア付着を抑制することができるという効果が得られる。
なお、感光体ドラム、現像剤(キャリア)およびプリンターの仕様によっては、感光体ドラムの駆動確認処理における感光体ドラム11の回転速度を、印刷ジョブ実行中の回転速度と同じにしても構わない。
例えば、第2の実施の形態の説明でも記載したように、サービスマンなどプリンターの専門知識を有する特定の者がトラブル対応した場合には、トラブルを解決できないままプリンターを立ち上げるおそれはほとんどないと考えられることから、この場合に、感光体ドラムの駆動確認処理を実行させるか否かの選択をなくし(当該駆動確認処理の実行を禁止する)、感光体ドラムの表面電位のリセット処理と通常の作像動作起動処理を実行させる構成としても構わない。万が一、トラブルを解決できないままプリンターを立ち上げてしまう場合があったとしても、ユーザーが対応する場合と比べて、その頻度は極めて低いので、感光体ドラムに与えるダメージを抑制でき、寿命が短くなるのを防止できるからである。よって、この場合には、メンテナンス担当入力画面510に完了ボタン514がなくても構わない。
この場合、もし仮に、感光体ドラムの駆動確認処理で正常に回転していないと判断されたときには、再度トラブル対応が必要になるが、サービスマンは、このときの駆動確認処理の動作を確認することによりトラブル原因をほぼ確実に特定することができ解決することができるので、この後、再度トラブル対応してプリンターを立ち上げる際には、感光体ドラムの駆動確認処理を行う必要性は極めて低くなっている。よって、再度トラブル対応した後のプリンターの立ち上げの際は、感光体ドラムの駆動確認処理を実行させない(禁止する)構成としても構わない。
例えば、制御部400が、サービスマンによるメンテナンス担当入力画面510の入力後(解除担当者受付手段による受け付け後)の、前カバー90が開けられた状態から閉じられた回数をカウントするカウンターを有し、当該カウンターのカウント数が1回目のときには感光体ドラムの駆動確認処理を実行し、カウント数が2回目以降のときには、感光体ドラムの駆動確認処理を実行しないようにすることができる。
例えば、感光体ドラムの駆動確認処理を実行せずに行う感光体ドラムの表面電位のリセット処理(ステップS113)では、感光体モーター駆動部54のロック信号S1をチェックするようにしてLowが検出されれば、表面電位のリセット処理を中断するように構成するとより望ましい。この場合、サービスマンが予期せぬトラブルにより、感光体ドラム11が正常に回転しなかったとしても、すぐに表面電位のリセット処理を中断することができるので、表面電位のリセット処理のための露光が、感光体ドラム11の特定の箇所に集中して与えるダメージを最小限に抑えることができる。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
10 作像ユニット
11 感光体ドラム
12 帯電ローラー
13 現像器
14 一次転写ローラー
20 露光部
30 中間転写ベルト
51 帯電電源部
52 現像電源部
53 転写定電流電源部
54 感光体モーター駆動部
90 前カバー
91 カバー開閉検出センサー
100 画像形成部
131 現像ローラー
200 給紙部
300 定着部
400 制御部
500 操作パネル
500 操作パネル
510 メンテナンス担当入力画面
512 作業者ID
514 完了ボタン
M1 感光体モーター
S1 ロック信号
V1 帯電バイアス
V2 現像バイアス
I3 転写電流
P1 帯電位置
P2 露光位置
P3 現像位置
Claims (8)
- 回転駆動される感光体の表面を一様に帯電させ、画像データに基づいて露光して静電潜像を形成し、これを現像剤により顕像化し、被転写材に転写して作像する作像プロセス手段を有する画像形成装置であって、
感光体の駆動が異常であることを検出する異常検出手段と、
前記異常の解除が試みられた旨を受け付ける解除試行受付手段と、
前記解除試行受付手段により前記異常の解除が試みられた旨を受け付けた場合における前記作像プロセス手段の起動を制御する起動制御手段と、
前記異常の解除の試みの実行担当者が特定の者である旨を受け付ける解除担当者受付手段と、を備え、
前記起動制御手段は、
前記感光体が正常に回転することを確認する確認手段を有し、
前記確認手段により感光体が正常に回転していることが確認された場合に、当該感光体の表面の除電処理を含む作像プロセス手段の起動処理を実行させ、
前記確認手段により感光体が正常に回転していることが確認されない場合には、
前記起動処理を実行させない一方、
前記解除担当者受付手段により前記異常の解除の試みの実行担当者が特定の者である旨を受け付けている場合には、前記確認手段による確認動作の実行を禁止して、前記起動処理を実行させる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記起動制御手段は、
前記感光体の表面の除電を、前記起動処理における感光体の回転駆動と同時に開始し、1周以上回転した後に終了させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記作像プロセス手段は、前記感光体表面の静電潜像に現像剤を供給する現像器の現像ローラーに、現像バイアスを印加する現像電源部を含み、
前記起動制御手段は、
前記除電処理の開始と同時に、前記現像バイアスを印加し、前記感光体の表面の除電開始位置が、前記現像ローラーに対向して現像される現像位置に到達すると、当該現像バイアスの印加を停止する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記作像プロセス手段は、前記感光体を回転駆動させる駆動手段を含み、
当該駆動手段が、感光体の回転速度を、第1の回転速度と、第1の回転速度よりも低速の第2の回転速度とに切り換え可能であって、
前記起動制御手段は、
前記確認動作の実行中は、前記感光体の回転速度が第2の回転速度になるように前記駆動手段を制御し、
前記起動処理中は、前記感光体の回転速度が第1の回転速度になるように前記駆動手段を制御する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記作像プロセス手段は、前記感光体の表面を帯電する帯電器に帯電バイアスを印加する帯電電源部と、前記感光体表面の静電潜像に現像剤を供給する現像器の現像ローラーに、現像バイアスを印加する現像電源部を含み、
前記起動制御手段は、
前記確認手段による前記確認動作中は、帯電バイアスおよび現像バイアスを印加しないように前記帯電電源部および現像電源部を制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記解除担当者受付手段は、
前記確認手段による確認動作の実行を禁止するかしないかの選択を受け付ける選択受付手段を有し、
前記起動制御手段は、前記実行担当者が特定の者である旨を受け付けた場合であっても、前記選択受付手段によって前記確認動作を禁止しない旨の選択を受け付けたときには、前記確認動作の禁止を解除する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 回転駆動される感光体の表面を一様に帯電させ、画像データに基づいて露光して静電潜像を形成し、これを現像剤により顕像化し、被転写材に転写して作像する作像プロセス手段を有する画像形成装置であって、
感光体の駆動が異常であることを検出する異常検出手段と、
前記異常の解除が試みられた旨を受け付ける解除試行受付手段と、
前記解除試行受付手段により前記異常の解除が試みられた旨を受け付けた場合における前記作像プロセス手段の起動を制御する起動制御手段と、
前記異常の解除の試みの実行担当者が特定の者である旨を受け付ける解除担当者受付手段と、
前記解除担当者受付手段による前記実行担当者が特定の者である旨を受け付けた後に、前記解除試行受付手段で前記異常の解除が試みられた旨を受け付けた回数をカウントするカウント手段と、
を備え、
前記起動制御手段は、
前記感光体が正常に回転することを確認する確認手段を有し、
前記確認手段により感光体が正常に回転していることが確認された場合に、当該感光体の表面の除電処理を含む作像プロセス手段の起動処理を実行させ、
前記確認手段により感光体が正常に回転していることが確認されない場合には、
前記起動処理を実行させない一方、
前記解除試行受付手段による1回目の受付があったときは、
前記確認手段による前記確認動作を実行し、前記確認手段により感光体が正常に回転していることが確認された場合に、当該感光体の表面の除電処理を含む作像プロセス手段の起動処理を実行させ、前記確認手段により感光体が正常に回転していることが確認されない場合には、前記起動処理を実行させないように制御し、
前記解除試行受付手段による2回目以降の受付に対しては、
前記確認手段による確認動作を禁止して、前記起動処理を実行させる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記起動制御手段は、
前記確認手段により感光体が正常に回転していることを確認した時点で、前記起動処理に切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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