JP5953056B2 - 検電器及び検電方法 - Google Patents
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Description
また、高圧の送電システムに適用する場合、上記の接触型検電器であっても、充電部から電力を得ることができず、バッテリーなどの電力により動作させるため、低消費電力であることが必要とされる。
これらの方式のうち、「静電式検電器及び電気光学効果」を用いた方式のものは、必ずしも充電部に接触させて用いることを必要としないが、他の方式のものはいずれも接触させて用いることが必要とされる(例えば、特許文献1参照)。また、静電式検電器であっても、検出感度を向上させるには接地することが必要であり、直流1500V程度の電圧を検出する場合においても同様である。
「ピエゾ効果」を用いた方式のものは、機械的な変位を利用して検出することから、温度依存性があり、屋外で利用する場合には、環境温度変化、日射による温度上昇などの影響を受けることにより検出性能を維持しにくい。また、外部に仕事をする構成とする場合には、その分のエネルギーを消費する。
また、検電器では、検出する電圧が高圧の場合、安全性を高めるために充電部に非接触で検出することが望まれる。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、小型でかつ検出感度を高めることができる非接触型の検電器及び検電方法を提供することにある。
これにより、小型でかつ検出感度を高めることができる非接触型の検電器を提供することができる。
最初に、本発明の実施形態に示す非接地型の検電器の基本概念について説明する。
図1は、検電器の基本概念について説明するための図である。図1(A)は、電磁方式の非接地型検電器と電界方式の非接地型検電器とについて示す。また、図1(B)は、電磁方式の非接地型検電器の構成の一例を示す。また、図1(C)は、電界方式の非接地型検電器の構成の一例を示す。
次に、図2を参照して、本実施形態に示す非接触型検電器が検出する直流の充電状態について説明する。
図2は、充電状態にある架線の電圧を示す図である。
この図2に示されるように、大地(レール)920に対して架線910に所定の電圧が印加されている。検電器100は、架線910が充電されている状態を検出する。
ところで、図2に示すように、架線910に充電される充電電圧VDC(例えば、DC1500V)には脈流電圧Vrpl(t)(例えば、30V、周期1/720[s(秒)]或いは1/360[s])が含まれる。
この脈流電圧Vrpl(t)により、電界Eは変動し、電界Eに起因する変位電流(図1(B))も同様に変動する。また、変位電流(図1(B))の変動に伴い、交番磁界Hが誘導される。
検電器100は、上記変位電流(図1(B))により誘導される交番磁界Hを、電磁アンテナANTにより検出する方式の非接地型検電器である。すなわち、検電器100の検出方式は、脈流電圧の電界Eにより流れる変位電流が発生させる磁界Hを検出する方式であり、受信部とする電磁アンテナANTを用いた電磁結合により、磁界Hを検出する方式である。
一方、検電器200(図1(C))は、架線と対地間に発生する電界Eを検出する電界方式の非接地型検電器である。検電器200は、直流的に接地することを必要としないものの、交流的には浮遊容量等を介して接地することが必要とされる。
この検電器200は、図1(A)に示すように、例えば、c点とd点間のように架線と概ね直線になるような方向における電界E(c点とd点間電位差)を検出する方式である。
このように検電器100と検電器200とでは、検出方式が異なるものである。
磁界Hと電界Eの成分は直交することから、検電器100の最大感度を示す方向と、検電器200の最大感度を示す方向が異なる。例えば、検電器200では検出が困難な方向の成分が、検電器100では良好に検出できる成分となる。
また、検電器200では、隔離された2点間(c−d間(図1(A))の電界強度の差を検出する。検電器200では、検出感度を確保する上で、図1(A)におけるc−d間の距離を最小で約10cm程度は確保することが必要とされる。そのため、検電器200においては、この寸法(c−d間の距離)を狭めるためには、回路上のさらなる性能向上が必要とされる。よって、一体化された検電器200では、この寸法(c−d間の距離)より小型化することが困難である。
一方、検電器100では、受信部110を小型化することができる。例えば、検電器100の受信部110(電磁アンテナANT)では、脈流磁界に比例した脈流入力電流(あるいは電圧)を検出する。この受信部110の感度を高めることにより、受信部110を小型化することができる。これにより、受信部110を検電器100の本体に内蔵し、一体化することも可能となる。
上記条件に加え、LC共振回路の共振周波数fo=720Hz、C=22nF(ナノファラッド)とした場合のインダクタンスLの値を求めると、「L=2.221H(ヘンリー)」となる。LC共振回路として図示しない抵抗R=1MΩを並列に付加して品質係数Q=100の並列共振回路を構成した場合に、地上からの高さ5.0m(メートル)に敷設されている架線の直下の、地上高1.5mの高さにおいて、0.127Vrms(ボルト)の電圧(実効値)が得られる。この値は、非開示の実験結果から計算によって得た値であって、変位電流(図1(B))により誘導される交番磁界Hの大きさ及びコイルの直径2rに比例し、コイルのコア材料の比透磁率μrに概ね反比例する。図示しない並列抵抗Rは図6のR1とR2及びA/D変換部132の等価入力抵抗の3個を並列抵抗値に換算した値で代替されるので、A/D変換部132の等価入力抵抗が、例えば無視できるほど大きければ、R1とR2の値をうまく選定することで、実際に抵抗Rを付加する必要はない。抵抗Rは後述の段落[0059]に示す内部損失抵抗Rと意味は同じである。
なお、算出されるコイルの直径が、自己減磁力の影響により比透磁率μrに単純に反比例しない。自己減磁力を考慮した実効的な比透磁率をμeとする。
このように、自己減磁力を考慮した実効的な比透磁率μe=16000、直径2r=1.0mm、長さ300mmの電磁アンテナANT(インダクタンスL)に必要な巻き数Nは、以下の式(2)に従って算出できる。
なお、上記の説明においてLC共振回路の共振周波数を脈流の周波数に合わせるものとして説明したが、LC共振回路の中心周波数を脈流の周波数に合わせることとしてもよい。LC共振回路の中心周波数は、通過帯域の下限周波数f1(図8)と上限周波数f2(図8)とに基づいて算出することが知られている。LC共振回路の中心周波数は、LC共振回路の共振周波数と厳密には異なるが、同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第1実施形態に係わる非接地型の検電器の構成と動作について、図面を参照して説明する。
最初に、本実施形態の検電器の検出対象(充電の有無を検出する検出対象)となる直流送電システムの例について説明する。
図3は、本実施形態における直流送電システムの例を示す図であり、直流送電システムをモデル化して示したブロック図である。この図3に示される直流送電システムのモデルは、発電機700、直流変換装置800、及び負荷900を備えている。
発電機700は、所定の周波数fgを基本波とする三相交流電力を発電する。この図では、各相に接続されている電圧源として示す。直流変換装置800は、発電機700から出力される電力を直流に変換する。
直流変換装置800は、変圧器810及び整流器820を備える。変圧器810は、三相Y型結線の一次巻線811、三相Δ型結線の第1の二次巻線812、三相Y型結線の第2の二次巻線813を備える。
整流器822は、3相ごとに直列接続されたダイオードがそれぞれ設けられ、Δ型結線の第1の二次巻線812から供給される電力を整流する。整流器822は、Δ型結線の第1の二次巻線812と併せてΔ型整流回路を形成する。
整流器823は、3相ごとに直列接続されたダイオードがそれぞれ設けられ、Y型結線の第2の二次巻線813から供給される電力を整流する。整流器823は、Y型結線の第2の二次巻線813と併せてY型整流回路を形成する。
整流器822と整流器823は、直列に接続されており、整流器822のダイオードのアノードが接地され、整流器823のダイオードのカソードが負荷900に接続されている。
以下の記載では、発電機700が発電した電力(交流)の基本波の周波数fgを60Hzとした場合を例に説明する。
図4(a)に示されるグラフでは、縦軸が電圧(kV(キロボルト))であり、横軸が時間(ミリ秒)であり、波形g4aが12相整流された直流の電圧変動を示す。
波形g4aに示されるように、整流された直流の電圧は、1.5kVをピーク電圧とし、1.45kVから1.5kV間で変動する成分が重畳する脈流になる。
図4(c)に示されるグラフでは、縦軸が周波数成分の電圧(0dB(デシベル)=1V(ボルト))であり、横軸が周波数(Hz(ヘルツ))であり、波形g4cが12相整流方式により生成される脈流の周波数スペクトルを示す。
脈流には、発電機700が発電した電力の基本波の周波数fgに対応する成分が含まれる。周波数f1の周波数は、360Hzであり、基本波の周波数fg(60Hz)の6倍の周波数である。また、周波数f2の周波数は、720Hzであり、基本波の周波数fgの12倍の周波数である。
このように、負荷900に供給される直流電圧には、発電機700が発電した電力の基本波の周波数fgに依存する周波数成分が含まれている。
この図5に示される検電器100は、図1に示した負荷900の一部である架線910に、直流電圧が給電されている状態を検出する。
受信部110は、コイル状の電磁アンテナANTとコンデンサ(キャパシタ)C1とが並列に接続されて構成されている。この電磁アンテナANTは、架線910から大地に向かって流れる変位電流により発生する磁界Hを検出する。前述したとおり、上記架線910を充電している直流には、重畳されている脈流がある。この脈流があることにより、上述した磁界H(変位電流により発生する磁界)が変動する。電磁アンテナANTを用いることにより、上記の高調波周波数成分を含む信号を検出する。すなわち、電磁アンテナANTは、発電機700によって発電される交流の基本波の周波数fgに基づいて生じる高調波周波数成分を含む磁界から、上記の高調波周波数成分を含む信号を受信する。このようにして、電磁アンテナANTは、上述した磁界(変位電流により発生する磁界)の変動を検出する。
この受信部110は、架線910(充電部)に対しては、空間を介して絶縁されており、架線910に充電されている直流電圧が直接印加されない状態(直流電圧に非接触の状態)に保持される。
周波数抽出部141(抽出部)は、受信した信号に含まれる発電機700によって発電された交流を、直流変換装置800における整流器820が整流した際に発生する高調波周波数成分を抽出する。周波数抽出部141(抽出部)は、信号入力部130から入力された信号から、複数の高調波周波数成分を抽出する。これを行うために、周波数抽出部141(抽出部)は、A/D変換部132で時間領域の信号Vsを、例えば1/(720×2)秒間隔未満で数百個程度サンプリングしてデジタル値化した結果を保存しておくメモリ(記憶領域)を備えている。サンプリング時間間隔が例えば1/2000秒間隔でかつサンプル数500個の場合は、最小1/2000秒×500=0.25秒間隔で、これらのメモリは更新される。
本実施形態では、周波数抽出部141は、6相整流に起因する周波数(交流の基本波の周波数fgの6倍の360Hz)と12相整流に起因する周波数(交流の基本波の周波数fgの12倍の720Hz)の両方の周波数成分を抽出する。抽出結果は、高調波周波数成分の大きさを表すデジタル値として6相整流用のメモリ(記憶領域)、12相整流用のメモリ(記憶領域)にそれぞれ保持され、判定部142に引き渡される。また、周波数抽出部141は時間領域の信号Vsを周波数領域の信号に変換した結果として得るためのフーリエ変換器と見ることもできる。
判定部142は、抽出された高調波周波数成分のそれぞれの信号強度を予め定められる閾値に基づいて判定する。予め定められる閾値は、検出精度に応じて複数個が設けられており、信号強度に応じて複数の段階に分別することができる。
設定部144は、ユーザの操作を検出する操作入力検出部、検出した情報を記憶する記憶部を備え、検出したユーザの操作に基づいて、ユーザの意向に応じた動作モードを選択する。設定部144は、ユーザが選択した動作モードに応じた情報を記憶部に記憶させるとともに、その情報に基づいて検電器100の各部の動作を制御する。
このように、1つのカップリングコンデンサCsと、2つの抵抗R1及びR2とを用いた簡易な構成により、交流信号Vfを容易にレベルシフトすることができる。これにより、A/D変換部132では、正電位の信号Vsに対してA/D変換処理を行うことができる。
既述のように、この図7(B)に示す電磁アンテナANTは、コアに高透磁率材料を用いることで大幅に小型化できる。例えば、比透磁率が「μr=45000」のパーマロイを用いれば、空芯で構成したコイルの直径が12.6cmであったものが、比透磁率が「μr=45000」のパーマロイをコアの材料にした有芯コイルにおいては、その有芯コイルの直径を1mmとすることができる。
この図8(A)に示されるグラフでは、縦軸が交流信号Vfの電圧であり、横軸が周波数(Hz(ヘルツ))であり、波形g8aが受信部110における周波数特性を示している。また、この図8(b)に示されるグラフでは、縦軸が位相(°)であり、横軸が周波数(Hz(ヘルツ))であり、波形g8aが受信部110の位相特性を示している。
上述した第1実施形態では、受信部110をLC並列共振回路で構成する例について説明したが、本発明の第2実施形態として、受信部110AをLC直列共振回路で構成する例について説明する。
このように、受信部は、LC並列共振回路だけでなくLC直列共振回路で構成することもできる。LC並列共振回路を使用する場合は、電磁アンテナANTの両端にコンデンサC1を接続するだけで簡単に受信部110を構成できる。また、LC直列共振回路を使用する場合は、LC直列共振回路の出力信号を低入力インピーダンスの検出回路で受信することが可能となる。このように、用途と必要性に応じて、LC並列共振回路とLC直列共振回路とを使い分けることができる。
Vs=Vbias+Is×R11 ・・・(5)
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、受信部(LC並列共振回路)110及び受信部(LC直列共振回路)110Aで受信した信号を基に、充電状態検出部140により高調波成分を直接検出していた。これに対して、本発明の第3実施形態として、受信部110で受信した信号に対して周波数変換を行う例について説明する。
この図10に示す検電器100Bは、図5に示す検電器100と比較して、検出部120B内において周波数変換部180を信号入力部130の前段に新たに追加した点が異なり、他の構成は、図5に示す検電器100と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
周波数変換部180は、ローカル(Lo)発振器181、乗算器182、ローパスフィルタ(LPF)183を備える。
なお、基本周波数foは、直流成分に変換されるので回路構成をAC結合とすることにより除去することができる。
ローパスフィルタ(LPF)183は、周波数f1C’と周波数f2C’の両方の周波数成分を透過させる周波数帯域を確保できるカットオフ周波数を有している。また、LPF183は、周波数領域をさらに制限することにより、ノイズ成分をさらに低減することができる。本実施形態では、カットオフ周波数fcを1kHzとするローパスフィルタを例に示すが、上記周波数成分を透過するバンドパスフィルタとしてもよい。或は、乗算器182が、周波数f1(360Hz)を、周波数f1C”(860Hz(=500+360))に変換し、周波数f2(720Hz)を、周波数f2C”(1220Hz(=720+500))に変換し、周波数f1C”と周波数f2C”との周波数成分を通過させるバンドパスフィルタとしてもよい。
そして、この周波数変換部180により周波数変換された信号は、信号入力部130に送信される。信号入力部130では、周波数変換部180により周波数変換された信号を、直流バイアス部131により正電位の信号にバイアスし、この正電位の信号をA/D変換部132によりデジタル信号に変換して、充電状態検出部140に出力する。
検電器100(100A、100B)は、充電部(架線910)に直接接触させることなく、非接触の状態で充電状態(発電機700からの電力が印加されている状態)を検出することができる。検電器100(100A、100B)は、充電部に直接接触することなく充電状態の検出を行うことができる。測定対象電圧(例えば、高圧)により絶縁対策を施して作業することが必要とされるが、この検電器100(100A、100B)によれば、非接触で充電状態の検出を行うことができる。よって作業者は、ゴム手袋や長靴のような防護対策無しに充電状態を検出する作業を行うことができ、作業効率を高めることができる。
これにより、小型でかつ検出感度を高めることができる非接触型の電磁式の検電器100を提供することができる。
このような構成の検電器100では、受信部110(共振回路部)が充電部(架線910)と地表面(大地)との間に流れる変位電流が発生させる磁界Hを検出することから、小型の共振回路部により受信部110を形成することができる。これにより、小型でかつ検出感度を高めることができる非接触型の電磁式の検電器100を提供することができる。
これにより、さらに、交流の基本波の周波数fgの成分が減衰するように、共振回路部の通過帯域特性を定めることが、共振回路部を電磁アンテナANTとコンデンサC1とを組み合わせて形成することにより実現できる。さらに共振回路の品質係数Qを高めることで脈流に比較して極めて大きな基本波の周波数fgの成分を大きく減衰させることができる。
例えば、受信部110は、電磁アンテナANTと、この電磁アンテナANTに接続されるコンデンサC1とによりLC共振回路を構成する。この受信部(LC共振回路)110は、充電部(架線910)に充電されている電力の基本波の周波数fgに基づいて生じる高調波周波数成分を含む信号を、上記磁界Hを介して受信する。そして、検出部120は、受信部110により受信した信号に含まれる高調波周波数成分の信号強度に応じて、充電部(架線910)の充電状態を検出する。
これにより、小型でかつ検出感度を高めることができる非接触型の電磁式の検電器100を提供することができる。
これにより、電磁アンテナANTとして高透磁率材料のコアにコイルを巻き付けて電磁アンテナANTを構成することにより、電磁アンテナANTを大幅に小型化できる。このため、電磁アンテナANTを内蔵した検電器を製作することも可能になる。
120、120A、120B…検出部、130、130A…信号入力部、
140…充電状態検出部、150…表示部、160…電源部、
180…周波数変換部、700…発電機、
800…直流変換装置、810…変圧器、820…整流器、900…負荷、
910…架線、920…レール
Claims (4)
- 交流を整流することにより交流から変換された直流電圧によって充電される充電部の充電状態を検出する検電器であって、
前記整流により前記交流の基本波の周波数に基づいて生じる高調波周波数成分を含む磁界を共振回路で受信し、前記共振回路により前記交流の基本波の周波数を減衰させるとともに、前記整流の方式に対応する特定の次数の前記高調波周波数成分を検出して出力する受信部と、
前記出力された信号に対するフーリエ変換処理の結果から、前記出力された信号に含まれる前記特定の次数の高調波周波数成分の信号強度を算出し、前記算出した前記高調波周波数成分の信号強度に応じて、前記充電部の充電状態を検出する検出部と、
を備え、
前記受信部は、
前記特定の次数の前記高調波周波数成分以外を減衰させるように通過帯域特性が定められている
ことを特徴とする検電器。 - 交流を整流することにより交流から変換された直流電圧によって充電される充電部の充電状態を検出する検電器であって、
前記整流により前記交流の基本波の周波数に基づいて生じる高調波周波数成分を含む磁界を共振回路で受信し、前記共振回路により前記交流の基本波の周波数を減衰させるとともに、前記整流の方式に対応する特定の次数の前記高調波周波数成分を検出して出力する受信部と、
前記出力された信号に含まれる前記高調波周波数成分の信号強度に応じて、前記充電部の充電状態を検出する検出部と、
を備え、
前記受信部は、
前記磁界を検出する電磁アンテナと、
前記電磁アンテナに直列に接続され、前記共振回路としての直列共振回路を形成するコンデンサと、
前記直列共振回路から信号を受ける入力端子の入力インピーダンスが低くなるように構成され、前記直列共振回路に生じた信号を増幅して出力する増幅器と
を備えることを特徴とする検電器。 - 前記特定の次数を、6次又は12次とし、
前記検出部は、
前記出力された信号のフーリエ変換処理により、前記特定の次数に対応する係数から当該次数の前記高調波周波数成分の信号強度を算出し、前記算出した前記高調波周波数成分の信号強度に応じて、前記充電部の充電状態を検出し、
前記受信部は、
前記磁界を検出する電磁アンテナと、
前記電磁アンテナに直列に接続され、前記共振回路としての直列共振回路を形成するコンデンサと、
前記直列共振回路から信号を受ける入力端子の入力インピーダンスが低くなるように構成され、前記直列共振回路に生じた信号を増幅して出力する増幅器と
を含み、
前記電磁アンテナは、
高透磁率材料で形成されたコア部と、
前記コア部を芯にするコイル部と
を備え、
前記コア部は、長手方向に複数の領域に分割されており、前記複数の領域のうち一部の領域が棒状に形成され、他の領域がコイル状に形成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検電器。 - 交流を整流することにより交流から変換された直流電圧によって充電される充電部の充電状態を検出する検電方法であって、
前記整流により前記交流の基本波の周波数に基づいて生じる高調波周波数成分を含む磁界から、共振回路により前記整流の方式に対応する特定の次数の前記高調波周波数成分以外を減衰させて、前記共振回路により前記特定の次数の高調波周波数成分を検出して出力する受信過程と、
前記出力された信号に対するフーリエ変換処理の結果から、前記出力された信号に含まれる前記特定の次数の高調波周波数成分の信号強度を算出し、前記算出した前記高調波周波数成分の信号強度に応じて、前記充電部の充電状態を検出する検出過程と
を含むことを特徴とする検電方法。
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