JP5952477B1 - ワイパー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車のドアミラーや大型車両のバックミラーなどの鏡面部の全面の100%に近い面積を拭き取ることが可能なワイパー装置を提供する。【解決手段】 ワイパー装置1は、往復移動するスライダを備えた往復移動機構2と、一端がスライダ4に取り付けられたワイヤ6と、ワイヤ6を内部に挿通し、ワイヤ6の他端を車外に取り付けられたバックミラー200の所定位置まで案内するフレキシブルパイプ7と、ワイヤ6の他端に取り付けられたワイパー部材9であって、スライダ4の往復移動に伴ってバックミラー200の鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動してバックミラー200の鏡面部の全面にわたって拭き取り可能なワイパー部材9とを備えていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイパー装置に関し、さらに詳しくは、車外に配置された自動車のドアミラーや大型車両のバックミラーの拭き取りに好適なワイパー装置に関する。
自動車や大型車両の運転中には車外に取り付けられたドアミラーやバックミラーで後方の確認を幾度となく行っているが、降雨時や降雪時にはドアミラーやバックミラーの表面に雨水や雪が付着して良好な視界が妨げられる。このような状況で後方の確認に気を取られていると、今度は前方の注意が不十分となり、追突などの危険性が高まる。また、降雨時の夜間走行においては、後続車のヘッドライトの光がドアミラーやバックミラーに付着した雨水によって乱反射を越えてフラッシュ現象状態となり、ドアミラーやバックミラーの機能が失われることがある。
自動車のフロントガラスには1基又は複数基のワイパー装置が取り付けられているが、ドアミラーやバックミラーにワイパー装置が設けられているものは少ないが、ドアミラー用のワイパー装置としては、例えば、特許文献1に開示されたドアミラー用のワイパー装置がある。
特開平8−48215号公報
特許文献1に示すドアミラー用のワイパー装置は、フロントガラスに設けられたワイパー装置と同様に、扇状に拭き取るものであり、扇状に拭き取りが行われた場合、拭き取りが行われる面積は、拭き取り対象面となるドアミラーの鏡面部の面積の68%〜78%前後であり、22%〜32%もの拭き残しがあり、大きな拭き残しが生じている。
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、自動車のドアミラーや大型車両のバックミラーなどの鏡面部の全面の100%に近い面積を拭き取ることが可能なワイパー装置を提供することである。
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、一方側が動力源によって回転可能とされた一対のスプロケットと、前記スプロケットに架け渡されたチェーン又はベルト様の無端回転体と、前記無端回転体の任意の箇所に取り付けられた主柱と、底面に前記主柱が挿入される挿入部が設けられたスライダであって、前記挿入部に挿入された状態で前記無端回転体の回転によって移動する前記主柱が前記挿入部の周縁部を係止することによって往復移動するスライダと、前記無端回転体の内側に配置されて当該無端回転体の安定した回転をサポートするためのローラ分離壁であって、前記無端回転体を内側から案内するローラを備えたローラ分離壁を備え、前記無端回転体は、少なくとも前記主柱が移動する部分の上部が開口して形成された下部ケース内に収容され、前記スライダは、前記下部ケースの上に配置固定される上部ケースであって、底面側に前記下部ケースに形成された開口に対応する大きさの開口が形成されると共に、上面側に当該スライダの移動方向に沿って開口された開口溝から当該スライダに取り付けられた基盤を突出させた状態で移動可能とする上部ケース内に収容され、そして、当該スライダの側面に前記上部ケースの外側面に沿って案内されるブレ防止ガイドを設けた往復移動機構と、一端が前記スライダに取り付けられたワイヤと、前記ワイヤを内部に挿通し、当該ワイヤの他端を車外に取り付けられたバックミラーの所定位置まで案内するフレキシブルパイプと、前記ワイヤの前記他端に取り付けられたワイパー部材であって、前記スライダの往復移動に伴って前記バックミラーの鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動して前記バックミラーの鏡面部の全面にわたって拭き取り可能なワイパー部材とを備えていることを特徴とするワイパー装置を提供する。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のワイパー装置において、前記ワイヤを前記スライダの両側にそれぞれ取り付け、各ワイヤには前記フレキシブルパイプ及びワイパー部材をそれぞれ取り付けることにより、左右のバックミラーを同時に拭き取り可能としたことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のワイパー装置において、前記ワイパー部材は、前記ワイヤの前記他端が取り付けられたワイパー支持部材と、前記ワイパー支持部材を前記バックミラーの鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動可能に案内する案内部材と、前記ワイパー支持部材に取り付けられた拭き取り部材とを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載のワイパー装置において、前記ワイパー部材の先端に当該ワイパー支持部材の往復移動を補助するための案内補助部材が取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係るワイパー装置によれば、自動車の車外に取り付けられたドアミラーや大型車両の車外に取り付けられたバックミラーの鏡面部の全面の100%に近い拭き取り面積を実現することができるという効果がある。
本発明に係るワイパー装置の往復移動機構の一実施形態の概要を示し、(a)はスライダが右側に位置した状態を示す平面図、(b)はスライダが左側に位置した状態を示す平面図である。 本発明に係るワイパー装置に利用する往復移動機構の第一の実施形態を示す斜視図である。 図2に示す往復移動機構から基盤及びブレ防止ガイドを除いた状態を示す平面図である。 (a)はローラ分離壁の平面図、(b)はその側面図である。 主柱の構成を示す斜視図である。 往復移動機構の第一の実施形態におけるスライダの断面図である。 図6に示すスライダの正面図である。 図6に示すスライダの底面図である。 ワイパー部材の平面図であり、(a)はワイパー支持部材が右側に位置した状態の平面図、(b)はワイパー支持部材が中央に位置した状態を示す平面図、(c)はワイパー支持部材が左側に位置した状態を示す平面図、 ワイパー装置をバックミラーに取り付けた状態を示す正面図である。
以下、本発明に係るワイパー装置について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るワイパー装置の往復移動機構の一実施形態の概要を示し、(a)はスライダが右側に位置した状態を示す平面図、(b)はスライダが左側に位置した状態を示す平面図である。図示されたワイパー装置1は、往復移動するスライダ4を備えた往復移動機構2と、一端がスライダ4に取り付けられたワイヤ6と、ワイヤ6を内部に挿通し、ワイヤ6の他端を車外に取り付けられたバックミラー200の所定位置まで案内するフレキシブルパイプ7と、ワイヤ6の他端に取り付けられたワイパー部材9であって、スライダ4の往復移動に伴ってバックミラー200の鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動してバックミラー200の鏡面部の全面にわたって拭き取り可能なワイパー部材9を備えて構成されている。
[往復移動機構の構成]
本発明に係るワイパー装置に使用される往復移動機構2は、図3に示すように、概略として、所定の長さを有して形成された下部ケース10内に、無端回転体の一つであるチェーン11が所定の間隔を有して配置された一対のスプロケット12a,12bに巻回されると共に、下部ケース10の上に上部ケース20が配置されており、上部ケース20内にはチェーン11の回転に伴って往復移動するスライダ4が配置されて形成されている。
下部ケース10は、図3に示すように、内部空間を有する細長い略直方体形状をした容器であり、その内部にはチェーン11と、このチェーン11の両側の内側を歯合しつつ回動させる一対のスプロケット12a,12bと、このスプロケット12a,12bの回転中心となる回転軸13a,13bと、チェーン11の内側に長手方向に沿って配設されてチェーン11の回転時における横揺れを防止するローラ分離壁14が内装されている。ローラ分離壁14は、図3及び図4に示すように、分離壁本体の右側にスプロケット12aが取り付けられており、反対側のスプロケット12aは下部ケース10に取り付けられている。そして、ローラ分離壁14を下部ケース10に取り付けるためのネジ穴14b,14bは長孔となっており、分離壁本体に取り付けられたスプロケット12aと下部ケース10に取り付けられたスプロケット12aとの間隔を調整できるようになっている。これにより、一対のスプロケット12a,12aとの間に架け渡されたチェーン11の張力を調整することが可能とされている。また、ローラ分離壁14には回転するチェーン11に接触してチェーン11の弛みによるブレを制御するローラ14a,14aが複数箇所に設けられている。ローラ14a,14aは、図3における上下方向において交互に配置されている。尚、無端回転体はチェーン11に限定されるものではなく無端回転体であれば駆動ベルトのようなものであってもよい。
尚、ローラ分離壁14の長さを適宜に変えると共に、それに即した長さのチェーン11を用いることで、異なる大きさのバックミラー200に対応させることが可能となる。
また、図5に示すように、チェーン11は上下一対の外側プレート11a,11a及び内側プレート11b,11bを組み合わせることによって構成されているが、任意の箇所の一対の外側プレート11a,11aは、略三角形状に形成されて、その頂部を外側に突出させた膨出部を備えた一対の外側三角プレート15a,15aが取り付けられている。そして、一対の外側三角プレート15a,15aの膨出部に主柱16が取り付けられている。このように、主柱16を一対の外側三角プレート15a,15aの膨出部に取り付ける構造とすることにより、チェーン11の幅サイズに制限されることなく太く頑丈な主柱16を取り付けることが可能となる。尚、一対の内側プレートを外側三角プレート15a,15aのように形成することも可能である。
主柱16は、一対の外側三角プレート15a,15aの膨出部に固定された軸部材16bと、この軸部材16bに対して回転自在に外嵌されるようにして取り付けられた筒状の回転体16aを備えたベアリング構造とされ、回転体16aが軸部材16bに対して滑らかに回転するように形成されている。そして、この主柱16はスライダ4の底面に形成された後述する開口部48内に遊嵌される。主柱16は下部ケース10の上面よりも高く上部ケース20内部に至る長さに立設されており、下部ケース10の上面は少なくとも主柱16が移動する範囲は開口して形成されている。このように、主柱16をベアリング構造とすることにより、開口部48内での主柱16の移動をスムーズに行わせることが可能となるので開口部48から主柱16が外れることが防止される。尚、下部ケース10内に配置された一方側のスプロケット12aの回転軸13aには駆動源であるモータ17の図示しない出力軸が直結または図示しない減速機を介して連結されている。
上部ケース20は、下部ケース10と略同じ長さと幅サイズに形成されて下部ケース10の上に配置固定されており、上部ケース20の底面は主柱16が移動できる範囲が開口されている。そして、上部ケース20内にはスライダ4が配置されており、主柱16はスライダ4の底面に設けられた後述する開口部48に遊嵌された状態で配置される。一方、上部ケース20の上面には長手方向に沿って直線状の開口溝20aが設けられており、スライダ4を構成する基盤41がこの開口溝20a内から突出するようにして配置される。これにより、モータ17の駆動によってチェーン11が回転するとそれに伴って主柱16が移動し、主柱16はスライダ4の後述する開口部48を係止した状態でスライダ4を連動して移動させ、スライダ4を構成する基盤41がこの開口溝20a内を往復動することとなる。
上部ケース20と下部ケース10はボルト21,21などの締着部材により一体とされて本体3が形成される。また、本体3の両端部側にはワイヤ6を挿通するフレキシブルパイプ7の一端を固定するフレキシブルパイプ保持部材8,8が取り付けられている。
スライダ4は、図6に示すように、側面視略逆T字形状に形成され、下部側には上部ケース20内を走行する走行部40と上部側には板状の基盤41が立設された状態に形成されている。上部ケース20の内側壁と向かい合う走行部40の側面には上部ケース20との接触摩擦を軽減してスムーズな移動を可能とするための滑車によって形成された複数の側面スライド部材45,45が取り付けられている。また、上部ケース20の断面略L字状に形成された底面42,42上をスライドする複数の滑車によって形成された底面スライド部材43,43が取り付けられている。
さらに、側面スライド部材45,45が接触する上部ケース20の内側壁面には側面スライド部材45,45の走行をガイドする滑車溝44,44が形成されている。また、スライダ4の基盤41の両側面には上部ケース20の外側面の形状に即して形成された横倒略L字形状のブレ防止ガイド46が取り付けられている。そして、ブレ防止ガイド46には上部ケース20の上面上をスライドする滑車により形成された上部スライド部材47,47が取り付けられている。これにより、スライダ4はブレ防止ガイド46によって上部ケース20の上面に案内さるようにして横ブレを起こすことなくスムーズに走行移動することができる。尚、スライド部材はローラ様の滑車ではなく、摩擦抵抗を低減させた橇のような摺動部材とすることもできる。また、ローラ分離壁14はチェーン11の回転内側に一部がチェーン11と接触するローラを備えて配置されており、チェーン11の回転に伴うスライダ4の移動時の横ブレを防止してスライダ4の安定した走行を促す。
基盤41は平板状の部材であり、開口溝20aの上部に立設した状態で配置されている。そして、図2に示すように、基盤41の両側にはワイヤ6,6がそれぞれ取り付けられている。尚、図1ではワイヤ6,6は基盤41ではなく、スライダ4の下側に取付位置を相互にズラした状態で取り付けられているがワイヤ6,6の取り付けはどちらであっても構わない。また、走行部40の底面には、図7(a)〜(c)に示すように、両端が半円形状とされた長方形状、雲形状、楕円形状等に形成された主柱16の挿入部となる開口部48(48a〜48c)が設けられている。この各開口部48内に主柱16を遊嵌させることにより、チェーン11の往復動に伴ってスライダ4を図1の左右方向へ移動させる。尚、基盤41は略楕円形状に穿設された開口部48の長軸の中心部に立設されている。このようにして構成された往復移動機構2は自動車や大型車両の車内の所定の場所に配置される。
[往復移動機構2の動作]
次に、上述した往復移動機構2の動作について説明する。図示しない電源から供給される電力によってモータ17を回転させるとモータ17の回転軸に取り付けられたスプロケット12aが回転し、それによってチェーン11が所定の方向へ回転を始める。チェーン11が回転するとそれに伴って主柱16も回転する。その際、主柱16はスライダ4の開口部48に装入されているので主柱16はスライダ4を係止した状態で移動することから上部ケース20の開口溝20aから立設されたスライダ4の基盤41は開口溝20aに沿って直線的に走行することになる。
チェーン11が図3における右回りに回転したとすると、図3に示す位置にある主柱16が右から左へ移動して左側のスプロケット12a部分に至ると主柱16は半円を描きながらスプロケット12aの略半径分だけ位置が移動して移動方向が左から右方向(反対方向)となる。このとき主柱16はスライダ4の開口部48の縁部に案内されながら開口部48内をスプロケット12aの略半径分だけ移動して元の位置から対角線上の位置へ至り、その部分の開口部48の縁部を係止する。これにより、スライダ4の移動方向も左から右方向となるが、基盤41は開口溝20aの位置あることは変わらないので基盤41は開口溝20aに沿って今度は逆方向へ走行することとなる。そして、スライダ4が反対側のスプロケット12bに至ると同様の動作によって基盤41の走行方向が右から左へ切り替わる。走行方向の切り替えは瞬時に行われる。
上記した往復移動機構によれば、主柱16を一対の外側三角プレート15a,15aの膨出部に立設する構造としたのでチェーン11の幅サイズに制限されることなく太く頑丈な主柱16とすることができ、主柱16が折れたり開口部48から外れたりすることを防止することができる。また、主柱16をベアリング構造としたので開口部48内での主柱16の移動がスムーズとなり、主柱16が開口部48内で引っ掛かったり外れたりすることが防止される。また、チェーン11の回転内側にローラ分離壁14を設けたのでチェーン11の回転時におけるブレを抑制することができるので基盤41を安定して走行させることができる。
上述したように、往復移動機構1の左右の両端にはそれぞれフレキシブルパイプ保持部材8,8が取り付けられており、フレキシブルパイプ保持部材8,8内を貫通するようにして左右の両側からワイヤ6,6の一端がスライダ4を構成する基盤41に取り付けられている。スライダ4と反対側のフレキシブルパイプ保持部材8,8には中空状のフレキシブルパイプ7,7の端部側が保持固定されており、このフレキシブルパイプ7,7内をワイヤ6,6がそれぞれ挿通され、ワイヤ6,6の他端がバックミラー200の近傍まで延伸されている。
[ワイパー部材の構成]
ワイパー部材9は、図8(a)〜(c)に示すように、概略として、ワイヤ6,6の他端が取り付けられたワイパー支持部材30と、ワイパー支持部材30をバックミラー200の鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動可能に案内する案内部材31と、ワイパー支持部材30に取り付けられた拭き取り部材32を備えて構成されている。
図10に示すように、フレキシブルパイプ7によって車内から車外に延伸されてバックミラー200の近傍の所定箇所に配置されたワイヤ6,6の他端は、往復移動機構2の両サイドと同様に、フレキシブルパイプ保持部材8,8を介して支持部材30に取り付けられている。支持部材30にはバックミラー200の鏡面部に当接してその表面上を摺動しながら雨水や雪あるいは汚れを拭き取る拭き取り部材32が取り付けられている。そして、バックミラー200の上端、下端又は側端のいずれかの箇所には支持部材30の移動を案内する案内部材31が配置されており、ワイヤ6の移動に伴って、支持部材30が案内部材31に案内されながらバックミラー200の上端、下端又は側端に沿って移動可能とされている。尚、図10中の符号50は自動車のドアであり、符号51はドアミラー200を取り付けるヒンジである。案内部材31は、いわゆるレールのようなものであり、ワイヤ6,6の往復運動によって左右に移動する支持部材30の安定した往復運動をサポートする。拭き取り部材32は、例えば、ゴムなどによって形成され、スクレーパのようにバックミラー200の鏡面部上を摺動してバックミラー200の鏡面部に付着した雨水や雪あるいは汚れを拭き取る。そして、ワイパー装置6の往復移動機構2の本体3の長さを拭き取り方向における拭き取り面の全長と略同じ長さとし、拭き取り部材32の長さを拭き取り方向に対して直角方向における拭き取り面の全長と略同じ長さとすることで拭き取り面の略100%を拭き取ることが可能となる。尚、案内部材11とは反対側に案内部材と同様のレール状の図示しない案内補助部材を配置し、拭き取り部材32の先端がこのレール状案内補助部材上をスライドしながら案内されるように構成することで拭き取り部材32の安定した移動を確保することができる。
また、基盤41の走行幅はスプロケット12a,12b間の長さを適宜に調整することで拭き取り対象となる範囲を調整することができる。また、適宜の箇所にバックミラー200に向けてウィンドウォッシャー液を吐出するウォッシャーノズルを設置し、ウォッシャータンクに保持されたウィンドウォッシャー液を配管によってウォッシャーノズルに送るようにすることでガラス面に付着した汚れを除去するようにすることも可能である。ここで、往復移動機構2は、上述した構成のものに限定されるものではなく、例えば、ベアリングを利用した往復直動装置やボールスプライン、ボールネジ等を利用することも可能であり、スライダ4としてリニアレール上を往復移動するスライドユニットを利用することも可能である。
[ワイパー装置6の動作]
車内の図示しないスイッチをオンにすることによりモータ17に通電がなされると、基盤41はスライダ4の移動によって本体3の開口溝20aに沿って往復移動する。この基盤41の移動に伴ってワイヤ6,6も往復移動することにより、ワイヤ6,6の他端に接続された支持部材30がレール状の案内部材32に沿って左右に往復移動する(その移動面積は角形や長方形になる)。その過程でバックミラー200の鏡面部に接触している拭き取り部材32が鏡面部に付着している水滴や汚れを擦り取ることで鏡面部が綺麗になる。
本実施形態に係るワイパー装置によれば、従来の様な扇形では無く長方形などの四辺形に拭き取りが行えるという効果がある。そのため、本実施形態に係るワイパー装置によればバックミラーの鏡面部の100%に近い拭き取り面積を実現することができるという効果がある。
以上のように、好ましい各実施形態について説明したが、本発明に係るワイパー装置は、車外に配置された自動車のドアミラーや大型車両のバックミラーの他、窓ガラス、地上建物、水族館などの人がそれを通して外部を見通す拭き取り対象物の全般に採用可能である。
1 ワイパー装置
2 往復移動機構
3 本体
4 スライダ
6 ワイヤ
7 フレキシブルパイプ
8 フレキシブルパイプ保持部材
9 ワイパー部材
10 下部ケース
10a,10b 開口部
11 チェーン
12a,12b スプロケット
13a,13b 回転軸
14 ローラ分離壁
15a 外側三角プレート
16 主柱
17 モータ
20上部ケース
20a 開口溝
30 支持部材
31 案内部材
32拭き取り部材
41 基盤
42 底板
43 底部スライド部材
44 滑車溝
45 側面スライド部材
46 横触れ防止ガイド
47 上部スライド部材
48,48a,48b,48c 開口部
49 回転軸
50 ドア
51 ヒンジ
200 バックミラー

Claims (4)

  1. 一方側が動力源によって回転可能とされた一対のスプロケットと、前記スプロケットに架け渡されたチェーン又はベルト様の無端回転体と、前記無端回転体の任意の箇所に取り付けられた主柱と、底面に前記主柱が挿入される挿入部が設けられたスライダであって、前記挿入部に挿入された状態で前記無端回転体の回転によって移動する前記主柱が前記挿入部の周縁部を係止することによって往復移動するスライダと、前記無端回転体の内側に配置されて当該無端回転体の安定した回転をサポートするためのローラ分離壁であって、前記無端回転体を内側から案内するローラを備えたローラ分離壁を備え、前記無端回転体は、少なくとも前記主柱が移動する部分の上部が開口して形成された下部ケース内に収容され、前記スライダは、前記下部ケースの上に配置固定される上部ケースであって、底面側に前記下部ケースに形成された開口に対応する大きさの開口が形成されると共に、上面側に当該スライダの移動方向に沿って開口された開口溝から当該スライダに取り付けられた基盤を突出させた状態で移動可能とする上部ケース内に収容され、そして、当該スライダの側面に前記上部ケースの外側面に沿って案内されるブレ防止ガイドを設けた往復移動機構と、
    一端が前記スライダに取り付けられたワイヤと、
    前記ワイヤを内部に挿通し、当該ワイヤの他端を車外に取り付けられたバックミラーの所定位置まで案内するフレキシブルパイプと、
    前記ワイヤの前記他端に取り付けられたワイパー部材であって、前記スライダの往復移動に伴って前記バックミラーの鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動して前記バックミラーの鏡面部の全面にわたって拭き取り可能なワイパー部材と、
    を備えていることを特徴とするワイパー装置。
  2. 請求項1に記載のワイパー装置において、
    前記ワイヤを前記スライダの両側にそれぞれ取り付け、各ワイヤには前記フレキシブルパイプ及びワイパー部材をそれぞれ取り付けることにより、左右のバックミラーを同時に拭き取り可能としたことを特徴とするワイパー装置。
  3. 請求項1又は2に記載のワイパー装置において、
    前記ワイパー部材は、
    前記ワイヤの前記他端が取り付けられたワイパー支持部材と、
    前記ワイパー支持部材を前記バックミラーの鏡面部の上端、下端又は側端のいずれかに沿って往復移動可能に案内する案内部材と、
    前記ワイパー支持部材に取り付けられた拭き取り部材と、
    を備えていることを特徴とするワイパー装置。
  4. 請求項3に記載のワイパー装置において、
    前記ワイパー部材の先端に当該ワイパー支持部材の往復移動を補助するための案内補助部材が取り付けられていることを特徴とするワイパー装置。
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