JP5950552B2 - 撮像装置、及び撮像装置の制御方法 - Google Patents

撮像装置、及び撮像装置の制御方法 Download PDF

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本発明は撮像装置、及び撮像装置の制御方法に関し、特に、輝度シェーディング補正による画像周辺部の画像品質の低下度合い及び低下頻度を軽減する技術に関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置においては、撮像素子として主にCCDやCMOSが使用されている。これら撮像素子では、温度と蓄積時間に依存する暗電流が、温度が8℃から10℃で約2倍に増加し、蓄積時間に比例して増加することが知られている。そのため、撮像素子が受光していない場合でも、暗電流によるムラや固定パターン(以下「暗電流ムラ」という)が発生することがある。また、撮像素子周辺の回路が発熱、発光する場合があり、このような発熱、発光によって撮像素子の有効画素部(記録画素領域)の周辺に局所的な暗電流ムラが発生する場合がある。
図12は、暗電流ムラの一例を模式的示す図である。撮像素子の有効画素部において、領域Aは周辺回路部が発光することにより発生した暗電流ムラを示しており、領域Bは垂直転送路暗電流が高温時に有効画素部右側で顕著に発生したことに起因する暗電流ムラを示している。
ところで、撮像装置では、撮影された画像周辺部の光量が低下する現象、いわゆる輝度シェーディングが発生することも知られている。撮像装置の外部から光を入力する撮像レンズ等の特性が原因となって、撮影された画像に輝度のムラが生じる場合がある。例えば、白一色の均一な被写体を所定の光学機器で撮影して得られた画像について考える。この場合、理想的な撮像装置であれば、画像の全域が均一な白色となるはずである。しかし、実際には、画像の一部が他の部分よりも明るかったり暗かったりする場合がある。このような輝度のムラを、以降、「輝度シェーディング」と記す。
撮像レンズから撮像素子に入射する光束は、その撮像面に対して鉛直に入射する成分の他に、斜め方向から結像する光の成分が多くある。撮像面に画素に対応して配置されたマイクロレンズによって集光される光の錯乱円は、撮像素子の各画素の中心部分に均一に形成されるとは限らず、各画素の位置に応じて画素中心からずれる。そのため、撮像素子の撮像面の周辺部に配置された受光部では、均一照度の平面を撮影した場合でも、撮像レンズの光軸付近の撮像面中心部分における受光部よりも受光量が低下する。この結果、撮像素子から出力される撮像信号には、撮像面の位置によって明るさが均一とはならずに明暗のひずみを生ずる輝度シェーディングが発生し、画像品質が低下する。
近年、輝度シェーディングの発生量の多い撮像装置では、暗くなってしまった画像周辺部の信号を増幅して画像周辺部を明るくする輝度シェーディング補正を行うことが一般的になっている。
しかし、輝度シェーディング補正を行う場合に、画像周辺部に局所的な暗電流ムラが発生すると、輝度シェーディング補正により画像周辺部の暗電流ムラが増幅されてしまうため、暗電流ムラが強調されてしまい、画像品質を低下させてしまうという問題がある。そこで、画像周辺部の周波数成分と平均輝度レベルとにより、輝度シェーディング補正の実行/非実行を自動判定する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−050040号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術では以下のような問題がある。すなわち、被写体を撮影した撮影画像の画像周辺部の周波数成分と平均輝度レベルの情報からでは、撮像素子の暗電流ムラの発生量を検出することは困難である。そのため、撮像素子の暗電流ムラの発生量にかかわらずに輝度シェーディング補正が行われることになり、暗電流ムラが画像周辺部で多く発生している場合には、画像品質が低下してしまう。
本発明は、画像周辺部の画像品質の低下度合い、低下頻度を軽減した撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、被写体からの光を結像するレンズと、前記レンズにより結像された光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子に結像される光の透光/遮光を制御する遮光手段と、前記撮像素子から出力される電気信号を画像データに変換する信号処理手段と、前記信号処理手段により変換された画像データに対して輝度シェーディング補正を行う補正手段と、前記遮光手段により前記撮像素子が遮光された状態で遮光画像を撮影し、前記遮光画像に対応する画像データを複数の領域に分割し、各領域の画像データから暗電流量を求め、前記複数の領域のなかで前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の周辺部に位置する場合に、前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の中央部に位置する場合よりも前記補正手段が前記輝度シェーディング補正を行う際の補正量が小さくなるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る撮像装置の制御方法は、光学像を撮像素子により電気信号に変換し、前記撮像素子から出力される電気信号を画像データに変換する撮像装置の制御方法であって、
前記撮像素子に結像する光の透光/遮光を制御する遮光手段により、前記撮像素子が遮光された状態で遮光画像を撮影する撮影ステップと、前記撮影ステップで得られた遮光画像の画像データを複数の領域に分割し、各領域の画像データから暗電流量を求める演算ステップと、前記複数の領域のなかで前記演算ステップで求めた前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の周辺部に位置する場合に、前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の中央部に位置する場合よりも輝度シェーディング補正を行う際の補正量が小さくなるように前記補正量を決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定された前記補正量に基づいて前記画像データに対して輝度シェーディング補正を行う補正ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子で発生する画像周辺部の暗電流ムラの程度に応じて輝度シェーディング補正量を変化させる。これにより、画像周辺部の画像品質低下度合い、低下頻度を軽減することができるため、高品質な画像を得ることができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタルスチルカメラの概略構成を示すブロック図である。 図1に示すメモリ部の機能を模式的に示す図である。 輝度シェーディング補正方法の第1実施形態に係るフローチャートである。 図3中のステップS302の詳細な内容を示すフローチャートである。 輝度シェーディング補正方法の第2実施形態に係るフローチャートである。 撮像素子の記録画素領域をX軸方向で5分割し、Y軸方向で3分割した状態を模式的示す図である。 図6の通りに撮像素子を15分割した場合における、輝度シェーディング補正量の領域分けの例を示す例である。 図3のステップS303で用いられる輝度シェーディング補正テーブルの一例を示す図である。 図8の輝度シェーディング補正テーブルに示される輝度シェーディング補正カーブを説明する図である。 図5のステップS502で用いられる輝度シェーディング補正テーブルの例を示す図である。 図5のステップS502で用いられる輝度シェーディング補正テーブルの別の例を示す図である。 暗電流ムラの一例を模式的示す図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、撮像装置としてデジタルスチルカメラを取り上げることとするが、本発明はこれに限定されるものではなく、CCDやCMOS等の光電変換を行う固体撮像素子を用いた撮像装置全般に適用することができる。
<デジタルスチルカメラのブロック図>
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルスチルカメラの概略構成を示すブロック図である。このデジタルスチルカメラでは、レンズ101が被写体からの入射光を撮像素子106の撮像面に結像させ、その際に、レンズ駆動部102がレンズ101のズームやフォーカス、絞り等を駆動する。赤外カットフィルタ103は入射光の赤外領域の波長をカットする。
メカニカルシャッタ104は、撮像素子106に照射される光を遮断し、メカニカルシャッタ駆動部105は、被写体撮影時にメカニカルシャッタ104を駆動し、一定期間、被写体からの光を撮像素子106に露光させる。すなわち、メカニカルシャッタ104及びメカニカルシャッタ駆動部105は、レンズ101を通して撮像素子106に結像される光の透光/遮光を制御する遮光手段として機能する。
撮像素子106は、撮像素子106に結像した光学像を電気信号であるアナログ電圧に変換し、A/D変換器108へ出力する。なお、本実施形態では、撮像素子106はCCDであるものとする。サーミスタ107は、撮像素子106の周辺温度を検知し、A/D変換器108は、アナログ電圧を所定のビット数を持つデジタル信号に変換する。撮像信号処理回路109は、A/D変換器108で変換されたデジタル値に対して、ホワイトバランス制御等の補正や圧縮等の信号処理を行って、画像データを作成する。タイミング発生部110は、撮像素子106を駆動させるためのタイミング生成を行う。
メモリ部111は、画像データや撮影条件等を記憶し、全体制御演算部(CPU)112は、デジタルスチルカメラの全体的制御と各種演算を行う。記憶媒体制御インタフェース部113は、記憶媒体に対する画像データの書き込み/読み出しを行う。表示部114は、画像データの表示やユーザインタフェースの表示等を行う。
記憶媒体115は、例えば、デジタルスチルカメラの本体部に対して着脱自在な半導体メモリ等であり、画像データを最終フォーマットで記憶する。外部インタフェース部116は、外部装置であるPC等と通信を行うためのインタフェースである。測光部117は、被写体の明るさ情報を検出し、測距部118は、被写体までの距離情報を検出する。
図2は、メモリ部111の機能を模式的に示す図である。カメラ基本動作実行プログラム121は、デジタルスチルカメラの基本動作を行うプログラムであり、全体制御演算部112により実行される。輝度シェーディング補正プログラム122は、輝度シェーディング補正を実行するプログラムであり、全体制御演算部112により実行される。画像用一時記憶メモリ123は、撮像信号処理回路109での信号処理に際して一時的に使用されるメモリである。輝度シェーディング基本補正データ124は、輝度シェーディング補正プログラム122の実行時に必要となるデータである。撮影条件記憶メモリ125は、撮影条件を一時的に記憶するメモリである。
<輝度シェーディング補正の第1実施形態>
図3は、輝度シェーディング補正方法の第1実施形態に係るフローチャートであり、図4は、図3に示すステップS302(暗電流ムラの検出)の詳細な内容を示すフローチャートである。
撮影が開始されると、全体制御演算部112は、先ず、メカニカルシャッタ駆動部105を介してメカニカルシャッタ104を駆動して、一定期間、被写体の光を撮像素子106に露光して撮影を行う。そして、全体制御演算部112は、今回の被写体撮影時の撮影条件を撮影条件記憶メモリ125に記憶し(ステップS301)、続いて、撮像素子106の画面内の暗電流ムラの検出を行う(ステップS302)。
ここで、ステップS302の処理の詳細について、図4のフローチャートを参照して説明する。全体制御演算部112は、撮影条件記憶メモリ125に記憶されている撮影条件と同じ撮影条件で、メカニカルシャッタ104で光を遮光した状態、すなわち撮像素子106の暗電流成分のみの遮光画像(以後「黒画像」という)を撮影する(ステップS401)。
続いて、全体制御演算部112は、ステップS401で撮影した黒画像を複数の領域に分割する(ステップS402)。本実施形態では、升目状に、m×n(m,nは自然数)の領域に分割するものとし、CCD画面である撮像素子106の記録画素領域(有効画素部)を、X軸方向で5分割(m=5)し、Y軸方向で3分割(n=3)して、黒画像を15領域に分割する。図6は、撮像素子106の記録画素領域をX軸方向で5分割し、Y軸方向で3分割した状態を模式的示す図であり、xmn(m=1〜5、n=1〜3)で示される15領域に分割されていることがわかる。
なお、m×nの領域分割数を多くすることによって、輝度シェーディング補正の精度を高めることができるが、演算速度は遅くなる(演算時間が長くなる)ため、精度と演算速度とのバランスを取った領域数を設定することが好ましい。また、領域分割に代えて、任意の領域を設定するようにしてもよい。
次に、全体制御演算部112は、黒画像に対して設定した15領域のそれぞれについて、暗電流ムラ量を示す演算値としての輝度値を算出する(ステップS403)。本実施形態では、暗電流ムラ量Yを“Y=Gr+Gb+R+B”で求めるものとする。但し、これに限定されず、暗電流量を表現できる演算値、演算式であれば他の演算値、演算式を用いても構わない。
全体制御演算部112は、15領域のうち暗電流ムラ量Yの最も大きな値〔Ymax〕と、暗電流ムラ量〔Ymax〕が存在する領域である暗電流最大値領域〔xm(max)n(max)〕とを輝度シェーディング基本補正データ124に記憶する(ステップS404)。
ステップS404の処理の終了後、全体制御演算部112は、処理を図3のフローチャートのステップS303に進め、輝度シェーディング補正テーブルを参照する。そして、全体制御演算部112は、輝度シェーディング補正を実行するか否かを決定し、実行する場合には補正に用いる補正カーブを決定する(ステップS304)。
輝度シェーディング補正テーブルは、暗電流ムラ量〔Ymax〕と暗電流最大値領域〔xm(max)n(max)〕とによって輝度シェーディング補正カーブを決定するためのテーブルである。輝度シェーディング補正テーブル及び輝度シェーディング補正の実行/非実行についての詳細は後述する。
輝度シェーディング補正を実行しない場合(S304でNO)、全体制御演算部112は、処理をステップS306に進めて画像作成を行う。一方、輝度シェーディング補正を実行する場合(S304でYES)、全体制御演算部112は、ステップS304で決定した条件で輝度シェーディング補正を行い(ステップS305)、その後、画像作成を行う(ステップS306)。
ステップS306の画像作成では、全体制御演算部112は、より具体的には、ステップS301で撮影した画像信号に対して信号処理を行い、記憶媒体に最終フォーマットで記憶する。ステップS306が終了すると、処理は終了となる。
[ステップS303,304の詳細]
ステップS303で用いる輝度シェーディング補正テーブル及びステップS304での輝度シェーディング補正の実行/非実行の詳細について説明する。
輝度シェーディング補正テーブルは、製品設計段階で暗電流ムラ量〔Ymax〕と輝度シェーディング補正量の検討を行うことにより作成される。輝度シェーディング補正テーブルは、以下に説明する(1)〜(4)の4点を考慮して作成される。
(1)暗電流ムラ量〔Ymax〕が大きいときに輝度シェーディング補正を行う場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性が大きいため、画像品質を低下させないように輝度シェーディング補正量を小さく設定する。
(2)暗電流ムラ量〔Ymax〕が小さいときに輝度シェーディング補正を行う場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性が小さいため、輝度シェーディング補正量を本来の希望の補正量に近づける。なお、「本来の希望の補正量」とは、輝度シェーディング補正時に、画面周辺部の画質低下に影響を与える暗電流ムラ等の画質低下要因が無い場合に設定可能な理想的な輝度シェーディング補正量である。
(3)暗電流ムラ量〔Ymax〕の存在する領域が撮像素子106の記録画素領域の周辺部に対応する場合、輝度シェーディング補正量を小さく設定する。
(4)暗電流ムラ量〔Ymax〕の存在する領域が撮像素子106の記録画素領域の中央部に対応する場合、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正量に近づける。
図7は、撮像素子106の記録画素領域を上述の通りに15分割した場合における、輝度シェーディング補正量の領域分けの例を示す例である。図7では、上述の(3),(4)を考慮して、画面中心から対角までの像高に応じて領域A,領域B及び領域Cの3段階に領域設定を行っている。
図8及び図9を参照して後述する通り、本実施形態では、暗電流ムラ量〔Ymax〕の存在する領域に対応する撮像素子106の記録画素領域における位置に基づいて、輝度シェーディング補正量を決定する。例えば、撮像素子106の周辺部(像高が高い部分)である領域Cでは、輝度シェーディング補正量は小さく設定され、中央部(像高が低い部分)である領域Aでは、輝度シェーディング補正量は本来希望の補正量に設定される。
図8は、製品設計段階で作成され、上述したステップS303で用いられる輝度シェーディング補正テーブルの一例を示す図である。輝度シェーディング補正テーブルを用いて、暗電流ムラ量〔Ymax〕及びその暗電流最大値領域〔xm(max)n(max)〕が図7の領域A〜Cのどの領域に属しているかに基づいて、後述する図9に示すどの輝度シェーディング補正カーブを用いるかが決定される。
図9は、図8の輝度シェーディング補正テーブルに示される輝度シェーディング補正カーブを説明する図である。X軸は対角方向の像高であり、Y軸は輝度シェーディング補正量であり、撮像素子106の記録画素領域における周辺部の画素に対する増幅量を表している。本実施形態では、像高5割までは輝度シェーディング補正量を“1”としており、これは補正を行っていないことと等価である。像高5割から10割までは、補正無しから補正I〜Vまでの6種類の補正カーブが設けられており、補正Vが本来希望する輝度シェーディング補正量であり、補正Vから補正Iへ向かうにしたがって補正量は小さくなっている。
次に、図8の輝度シェーディング補正テーブルと暗電流ムラ量〔Ymax〕と暗電流最大値領域〔xm(max)n(max)〕とにより、輝度シェーディング補正カーブが決定される過程を説明する。例えば、暗電流ムラ量〔Ymax〕が30LSB、暗電流最大値領域〔xm(max)n(max)〕が領域Cであった場合、暗電流ムラ量〔Ymax〕が多く、領域も撮像素子106の記録画素領域の周辺部である。そのため、輝度シェーディング補正が画像品質を低下させる可能性が高いと判断し、輝度シェーディング補正を行わない補正無しのカーブとする。一方、暗電流ムラ量〔Ymax〕が5LSB、暗電流最大値領域〔xm(max)n(max)〕が領域Aであった場合、暗電流ムラ量が小さく、領域も撮像素子106の記録画素領域の中央部付近である。そのため、輝度シェーディング補正が画像品質を低下させる可能性が低いと判断し、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正カーブVとする。
このように、図3のステップS304では輝度シェーディング補正の必要性が判断され、輝度シェーディング補正を行うと判断された場合には、補正に用いる補正カーブを決定し、ステップS305で輝度シェーディング補正が行われる。輝度シェーディング補正は、図8で決定した補正カーブで、図9に示した通りに像高に応じて撮像素子106の記録画素領域の画素毎に補正量を乗算することで補正を行う。
<輝度シェーディング補正の第2実施形態>
図5は、輝度シェーディング補正方法の第2実施形態に係るフローチャートである。第1実施形態と同様に、全体制御演算部112は、メカニカルシャッタ104を駆動して、一定期間、被写体の光を撮像素子106に露光して撮影を行い、今回の被写体撮影時の撮影条件を撮影条件記憶メモリ125に記憶する(ステップS501)。そして、全体制御演算部112は、輝度シェーディング補正テーブルを参照する(ステップS502)。
第2実施形態で用いる輝度シェーディング補正テーブルは、被写体撮影時の撮影条件、特に暗電流ムラに影響を与える3つのパラメータ、すなわち、ISO感度、撮像素子106の周辺温度及びシャッタスピードにより算出される補正テーブルである。この輝度シェーディング補正テーブルは、製品設計段階でこれら3つのパラメータと暗電流ムラ量との関係について、以下の6点を考慮、検討して作成される。
(1)ISO感度設定が高い場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性があるため、画像品質を低下させないように輝度シェーディング補正量を低く設定する。
(2)ISO感度設定が低い場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性が小さいため、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正量に近づける。
(3)被写体撮影時の撮像素子106の周辺温度が高い場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性があるため、画像品質を低下させないように輝度シェーディング補正量を低く設定する。
(4)被写体撮影時の撮像素子106の周辺温度が低い場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性が小さいため、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正量に近づける。
(5)シャッタスピードが遅い場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性があるため、画像品質を低下させないように輝度シェーディング補正量を低く設定する。
(6)シャッタスピードが速い場合には、暗電流ムラが画像品質を低下させる可能性が小さいため、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正量に近づける。
図10は、ISO感度と被写体撮影時の撮像素子106の周辺温度Tとに基づいて輝度シェーディング補正量を決定する輝度シェーディング補正テーブルの例を示す図である。また、図11は、ISO感度とシャッタスピードTvとに基づいて輝度シェーディング補正量を決定する輝度シェーディング補正テーブルの例を示す図である。全体制御演算部112は、図10及び図11に示す輝度シェーディング補正テーブルを用いて、ISO感度、撮像素子106の周辺温度及びシャッタスピードにより、輝度シェーディング補正に用いる補正カーブを決定する(ステップS503)。
例えば、ISO感度設定が1600、撮像素子106の周辺温度が55℃であった場合、暗電流ムラ量が多いことが推定され、画像品質を低下させる可能性が高いと判断される。そのため、図10の輝度シェーディング補正テーブルから、補正を行わない補正無しの補正カーブが選択される。一方、ISO感度設定が200、撮像素子106の周辺温度が25℃であった場合、暗電流ムラ量が少ないことが推定され、画像品質を低下させる可能性が低いと判断される。そのため、図10の輝度シェーディング補正テーブルから、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正量とする補正カーブVが選択される。
同様に、ISO感度設定が1600、シャッタスピードが2sであった場合、暗電流ムラ量が多いことが推定され、画像品質を低下させる可能性が高いと判断される。そのため、図11の輝度シェーディング補正テーブルから、補正を行わない補正無しの補正カーブが選択される。一方、ISO感度設定が200、シャッタスピードが1/125sであった場合、暗電流ムラ量が少ないことが推定され、画像品質を低下させる可能性が低いと判断される。そのため、図11の輝度シェーディング補正テーブルから、輝度シェーディング補正量を本来希望の補正量とする補正カーブVが選択される。
こうして、全体制御演算部112は、ステップS503において輝度シェーディング補正の必要性を判断し、輝度シェーディング補正を実行しない場合(S503でNO)、処理をステップS505に進めて画像作成を行う。一方、輝度シェーディング補正を実行する場合(S503でYES)、全体制御演算部112は、ステップS503で決定した条件で輝度シェーディング補正を行い(ステップS504)、その後、画像作成を行う(ステップS505)。ステップS505の処理は、第1実施形態で説明したステップS306の画像作成に準じて行われ、その後、処理は終了となる。
以上に説明した輝度シェーディング補正の第1及び第2の本実施形態によれば、撮像素子106で発生する画像周辺部の暗電流ムラの程度に応じて輝度シェーディング補正量を変化させる。そのため、画像周辺部の画像品質低下度合い、低下頻度を軽減することができ、高品質な画像を得ることが可能になる。
<他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
例えば、輝度シェーディング補正の第1,第2実施形態のそれぞれにおいて、対角方向の像高に応じて輝度シェーディング補正を行うとしたが、水平方向と垂直方向のそれぞれの方向に応じて輝度シェーディング補正を行う構成としても構わない。また、輝度シェーディング補正の第2実施形態では、図10及び図11に示す2種類の輝度シェーディング補正テーブルを用いるとした。しかし、これに限定されず、ISO感度、撮像素子106の周辺温度及びシャッタスピードの組み合わせで1種類の輝度シェーディング補正テーブルを作成してもよいし、3種類以上の輝度シェーディング補正テーブルを作成しても構わない。
本発明は以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
101 レンズ
104 メカニカルシャッタ
105 メカニカルシャッタ駆動部
106 撮像素子
109 撮像信号処理回路
111 メモリ部
112 全体制御演算部

Claims (6)

  1. 被写体からの光を結像するレンズと、
    前記レンズにより結像された光学像を電気信号に変換する撮像素子と、
    前記撮像素子に結像される光の透光/遮光を制御する遮光手段と、
    前記撮像素子から出力される電気信号を画像データに変換する信号処理手段と、
    前記信号処理手段により変換された画像データに対して輝度シェーディング補正を行う補正手段と、
    前記遮光手段により前記撮像素子が遮光された状態で遮光画像を撮影し、前記遮光画像に対応する画像データを複数の領域に分割し、各領域の画像データから暗電流量を求め、前記複数の領域のなかで前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の周辺部に位置する場合に、前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の中央部に位置する場合よりも前記補正手段が前記輝度シェーディング補正を行う際の補正量が小さくなるように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記遮光画像の画像データを、m,nを自然数として、m×nの領域に分割することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記暗電流量の大きさと前記複数の領域のそれぞれに対応する前記撮像素子の記録画素領域における位置との関係から前記補正量を定めたテーブルを参照することにより、前記補正量を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 光学像を撮像素子により電気信号に変換し、前記撮像素子から出力される電気信号を画像データに変換する撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像素子に結像する光の透光/遮光を制御する遮光手段により、前記撮像素子が遮光された状態で遮光画像を撮影する撮影ステップと、
    前記撮影ステップで得られた遮光画像の画像データを複数の領域に分割し、各領域の画像データから暗電流を求める演算ステップと、
    前記複数の領域のなかで前記演算ステップで求めた前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の周辺部に位置する場合に、前記暗電流量が相対的に大きい領域が前記撮像素子の記録画素領域の中央部に位置する場合よりも輝度シェーディング補正を行う際の補正量が小さくなるように前記補正量を決定する決定ステップと、
    前記決定ステップで決定された前記補正量に基づいて前記画像データに対して輝度シェーディング補正を行う補正ステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  5. 前記決定ステップでは、前記遮光画像の画像データを、m,nを自然数として、m×nの領域に分割することを特徴とする請求項に記載の撮像装置の制御方法。
  6. 前記決定ステップでは、前記暗電流量の大きさと前記複数の領域のそれぞれに対応する前記撮像素子の記録画素領域における位置との関係から前記補正量を定めたテーブルを参照することにより、前記補正量を決定することを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像装置の制御方法。
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