JP2017076871A - 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法 - Google Patents

撮像装置、画像処理装置、画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動被写体が存在する場合にも画質の良い比較明画像を得ることができる撮像装置等を提供する。
【解決手段】複数フレームの画像データから比較明画像を合成する比較明合成部31と、比較明画像に対して、部分領域毎に、OB値減算部33の黒レベル減算処理に対する、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれ補正と、画素ゲイン補正部34による明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行うための置き換え対象フレーム数算出部31a、暗時ランダムノイズ傾向判定部32、および明時ランダムノイズ補正量算出部34aと、を備える撮像装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、時系列的に撮像された複数フレームの画像データを比較明合成する撮像装置、画像処理装置、画像処理方法に関する。
近年、比較明合成処理機能が搭載されたデジタルカメラ等の撮像装置が提案されている。ここに比較明合成処理とは、時系列的に撮像された複数フレームの画像における同一画素位置の画素値を比較して、値が大きい方の画素値で該当画素位置の画素値を置き換える処理である。
この比較明合成処理は、比較的明るく小さい移動体を含む撮影シーンにおいて、必要十分な短い一定のシャッタ速度(従って、シャッタ速度は各画像で共通)で時系列的に撮像(いわゆる連続撮影)して得られた複数フレームの画像に対して用いられ、移動体の軌跡をS/N比の高い良好な画像として取得することができる。
適用される撮影シーンの幾つかの例を挙げれば、花火、天体撮影、夜間の車等のヘッドライトの移動軌跡の撮影、などである。
例えば花火撮影の場合、花火を構成する輝点の数秒の流れを、数秒よりも短いシャッタ速度で時系列的に撮像して複数フレームの画像を取得する。また、天体撮影の場合、天体を構成する星々の非常にスローな動きを、短いシャッタ速度で時系列的に撮像して複数フレームの画像を取得する。さらに、夜間の車等のヘッドライトの移動軌跡の場合にも、同様に、撮影しようとする移動軌跡の長さに対応するシャッタ速度よりも短いシャッタ速度で時系列的に撮像して複数フレームの画像を取得する。
そして、何れの場合にも、得られた複数フレームの画像を比較明合成することにより、長時間のシャッタ速度で撮影した場合のような暗電流による画質劣化を避けて、S/Nの良い画像を得ることができる。
ところで、画像ノイズは、画素毎の特性に起因する固定パターンノイズと、画素位置との相関を持たないランダムノイズと、に分けられる。これらの内のランダムノイズは、概略、画素において入射光に応じて光電変換により発生する信号とは無関係に発生する(従って、遮光された状態でも発生する)暗時ランダムノイズと、光電変換により発生する信号に応じて発生する(従って、遮光された状態では発生しない)明時ランダムノイズと、に大別される。
これら暗時ランダムノイズと明時ランダムノイズとの大小関係は、カメラの露出制御を通して、電気的ゲインに依存する。具体的に、電気的ゲインによる増幅量が、小さい場合(露光量が大きく、増幅する必要があまりない場合)には各画素において光電変換して得られる画素値が比較的大きいことに起因して明時ランダムノイズが大きくなって支配的となり、大きい場合(露光量が小さく、増幅する必要がある場合)には各画素において光電変換して得られる画素値が比較的小さいことに起因して、明時ランダムノイズが小さくなって暗時ランダムノイズが支配的となる。
暗時ランダムノイズは、画素のフォトダイオードの暗電流に起因したノイズとして、あるいは回路ノイズ等として発生し、有効画素から得られる画素値に含まれているだけでなく、撮像素子の撮像面上において光学的に遮光されたオプティカルブラック(OB)領域から得られるOB成分にも含まれている。OB成分には入射光を光電変換することで発生する信号が含まれておらず、ひいては明時ランダムノイズも含まれていないために、有効画素から得られる画素値を用いるよりもOB成分を用いる方が、暗時ランダムノイズを容易に精度良く検出することができる。
この暗時ランダムノイズは、フレーム毎に値がランダムに変動する。比較明合成処理を行うと、撮影して得られた複数のフレームにおいて最も大きい画素値が採用された1つの比較明画像が生成されるが、最も大きいランダムノイズを含む画素値が最も大きい画素値になる確率が高いために、フレーム数が大きい程、大きいランダムノイズの影響を受けた大きい値に置き換わってしまう。
これに対して、OB領域から得られるOB成分に対しても、有効画素領域と同様に比較明合成処理を行えば、フレーム数の大きさに応じた大きさの画素値が採用されることになるために、比較明合成処理されたOB成分を有効画素領域の比較明画像から減算処理することで、ランダムノイズの影響を有効にキャンセルすることが可能である。
例えば、特開2013−240029号公報には、合成画像からオフセット成分を除去するデジタルクランプ処理において、デジタルクランプ量を撮影画像の合成枚数に基づいて制御することで、RAW画像による比較明合成および比較暗合成のような画像合成おける合成枚数に応じた黒レベルの変動に対処して、合成画像の画質低下を抑制する技術が記載されている。該公報にはさらに、撮影感度、ホワイトバランス、露光時間、周辺光量の補正量、および環境温度の少なくとも1つに応じてデジタルクランプ量を制御することが記載されている。
特開2013−240029号公報
ところで、画像中に移動被写体が存在する場合には、例えば、100フレームの画像を撮像したとしても移動被写体がある画素位置に存在するのは50フレームの画像のみである、といった状況が発生する。移動被写体が背景に比べて明るい場合には、移動被写体において比較明合成の対象として有効に使用されるのは50フレームの画像となるが、この場合には、移動被写体と、100フレームの画像を比較明合成して得られる背景とは、比較明画像の画素値がランダムノイズから影響を受ける程度が異なることになる。従って、50フレームの画像を合成して得られた移動被写体の画像部分から、100フレームの画像を合成して得られたOB成分(暗時ランダムノイズを含む)を減算すると、減算量が過剰となって減算ノイズが発生することになってしまう。こうして、移動被写体に対してはOB減算ずれ(黒レベルのオフセット補正ずれ)が発生するという課題がある。
また、暗時ランダムノイズを含むOB成分を減算した後であっても画素値には明時ランダムノイズの影響が残っている。この明時ランダムノイズは、例えば、光ショットノイズなどが該当する。光ショットノイズは、1回の電荷蓄積時間(露光時間)にフォトダイオードに入射する光子数がいつも同じではなく平均値を基準とした正負の揺らぎ(例えばポアソン分布で近似される揺らぎ)をもつことに起因するランダムノイズであり、光ショットノイズの統計的な大きさ(標準偏差など)はフォトダイオードに入射する光子(平均値)によって光電変換作用により生成された電子の数の平方根に比例する。つまり、平均値の光子数の光子が画素に入射したときに光電変換で得られる信号値を真の画素値とすると、光ショットノイズの大きさ(標準偏差など)は、真の画素値の平方根に比例する。
こうして、光ショットノイズなどの明時ランダムノイズ量は真の画素値に比例していない(例えば、真の画素値が小さくなると、画素値に対する光ショットノイズの寄与は相対的に大きくなる)。そして、比較明合成処理を行った結果として明時ランダムノイズの影響が合わさった画素値は、入射光量に対する線形性が崩れたものとなる。比較明合成処理を行う前の、例えばR≠G≠BとなるあるR,G,Bの画素値の第1の被写体部分と、α×R,α×G,α×B(αはα≠1の係数)の画素値の第2の被写体部分と、を考えたときに、比較明合成処理を行った後の画像の第1の被写体部分においてホワイトバランスをとったとすると、第2の被写体部分では、明時ランダムノイズの影響の大きさが第1の被写体部分とは異なるために、同じホワイトバランス係数を掛けたとしても明るさだけが異なる白色にはならず、色付き(色ずれ)が起きたものとなる。
さらに、比較明合成を行った結果の画素値に含まれるランダムノイズの影響は、合成に用いられる有効な画像フレーム数に応じて異なるために、静止被写体と移動被写体とではランダムノイズの影響が異なってしまい、カラーバランスの崩れの程度が静止被写体と移動被写体とで異なることになる。具体的に、合成に用いられる有効な画像フレーム数が、少ないと明時ランダムノイズの影響度は小さく、多いと明時ランダムノイズの影響度は大きくなるために、比較的早く移動する被写体が存在する場合には、静止被写体と比較したときの色付きが異なることになる。
上記特開2013−240029号公報では、こうした移動する被写体のオフセット補正ずれ(OB減算ずれ)や色付きについては記載がなく、考慮されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、移動被写体が存在する場合にも画質の良い比較明画像を得ることができる撮像装置、画像処理装置、画像処理方法を提供することを目的としている。
本発明のある態様による撮像装置は、被写体を撮像して画像データを取得する撮像部と、前記撮像部に撮像を時系列的に行わせて複数フレームの画像データを取得させる制御部と、前記複数フレームの画像データに基づき、対応する画素毎に、より明るい画素の画素値に置き換えて比較明画像を合成する比較明合成部と、前記比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正部と、を具備している。
本発明のある態様による画像処理装置は、被写体を時系列的に撮像して取得された複数フレームの画像データに基づき、対応する画素毎に、より明るい画素の画素値に置き換えて比較明画像を合成する比較明合成部と、前記比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正部と、を具備している。
本発明のある態様による画像処理方法は、被写体を時系列的に撮像して取得された複数フレームの画像データに基づき、対応する画素毎に、より明るい画素の画素値に置き換えて比較明画像を合成する比較明合成ステップと、前記比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正ステップと、を有している。
本発明の撮像装置、画像処理装置、画像処理方法によれば、移動被写体が存在する場合にも画質の良い比較明画像を得ることができる。
本発明の実施形態1における撮像装置の構成を示すブロック図。 上記実施形態1における撮像素子の構成を示す図。 上記実施形態1の撮像素子の有効画素部における画素の配列を示す図。 上記実施形態1における画像処理部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1の画像処理部により行われる比較明合成モード処理を示すフローチャート。 上記実施形態1の図5のステップS3における置き換え対象フレーム数算出の処理を示すフローチャート。 上記実施形態1において、ある画素iにおける画素値の複数フレーム間での暗時ランダムノイズによる画素値の揺らぎに起因した出現頻度のヒストグラムの例に、k=6のときの標準偏差σの範囲を示す線図。 上記実施形態1において、ある画素iに位置する被写体がOBJ1からOBJ2へ移行したときの、画素値の出現頻度のヒストグラムが変化する様子を示す図。 上記実施形態1において、1フレームの画像のOB部中の複数画素における画素値の出現頻度のヒストグラムの例を示す線図。 上記実施形態1において、比較明合成における画素の置き換え対象フレーム数が変化したときに、比較明合成されたOB部における複数画素の画素値の出現頻度のヒストグラムが変化する様子を示す線図。 上記実施形態1において、置き換え対象フレーム数に応じたOB補正レベルを、OB部のある画素iにおける画素値の標準偏差σdをパラメータとして示す線図。 上記実施形態1において、ゲインの設定値に応じた、1電子の量子化単位への変換係数の具体例を示す図表。 上記実施形態1において、平均画素値に応じた明時ランダムノイズ量の一例を示す図。 上記実施形態1において、置き換え対象フレーム数に応じた明時ランダムノイズ補正量を、暗時ランダムノイズ減算後の残存ノイズ量をパラメータとして示す線図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図14は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の撮像装置は、以下に説明するように、撮像して得られた画像を処理する画像処理装置としての機能を備えたものとなっている。
この撮像装置は、図1に示すように、レンズ1と、撮像素子2と、画像処理部3と、AF(オートフォーカス)評価値演算部4と、表示部5と、手振検出部7と、手振補正部8と、露光制御部9と、フォーカス制御部10と、カメラ操作部11と、カメラ制御部12と、を備えている。なお、図1にはメモリカード6も記載されているが、このメモリカード6は撮像装置に対して着脱可能に構成されているために、撮像装置に固有の構成でなくても構わない。
レンズ1は、被写体の光学像を撮像素子2の撮像領域に結像する撮像光学系である。このレンズ1は、焦点位置(ピント位置)を調節してフォーカシングを行うためのフォーカスレンズと、通過する光束の範囲を制御するための絞りと、を備え、さらに、本実施形態においては手振補正機能も備えたものとなっている。
撮像素子2は、レンズ1により結像された被写体の光学像を光電変換して撮像を行い、画像データを取得して出力する撮像部である。なお、本実施形態においては、撮像素子2が原色ベイヤー配列のカラーフィルタを備えたカラー撮像素子であるとして説明するが、もちろんその他の構成であっても構わない。また、撮像素子2は、レンズ1の撮影光軸に垂直な面内を移動可能に構成されていて、手振補正機能を備えたものとなっている。さらに、本実施形態では、撮像素子2がデジタル撮像素子であって、内部でA/D変換を行い、例えば12ビット(画素値0〜4095)のデジタル信号を出力する場合を例に挙げて説明する。
画像処理部3は、撮像素子2から出力される画像データに各種の画像処理を行い、表示用あるいは記録用の画像を作成する画像処理装置である。この画像処理部3は、比較明合成処理も行うようになっており、画像処理部3の構成については、後で図4を参照してより詳細に説明する。
AF評価値演算部4は、撮像素子2から出力された画像データに基づいてAF評価値を算出し、カメラ制御部12へ出力するものである。例えば、AF評価値演算部4は、撮像素子2から出力された画像データに基づいてコントラスト値を算出し、AF評価値として出力する。
表示部5は、画像処理部3により表示用に画像処理された信号に基づき、画像を表示するものである。この表示部5は、ライブビュー表示や静止画像表示、動画再生表示等を行うとともに、この撮像装置に係る各種の情報等も表示するようになっている。
メモリカード6は、画像処理部3により記録用に処理された画像データ(静止画像データ、動画像データなど)を保存するための記録媒体である。
手振検出部7は、加速度センサや角速度センサ等を有して構成され、この撮像装置の手振れを検出してカメラ制御部12へ出力するものである。
手振補正部8は、カメラ制御部12の制御に基づいて、検出された手振れを相殺するようにレンズ1と撮像素子2との少なくとも一方を移動させ、撮像素子2の撮像領域上に結像される光学的な被写体像に手振れの影響が生じるのを軽減するものである。
露光制御部9は、カメラ制御部12の指令に基づいて、該カメラ制御部12により決定されたシャッタ速度(露光時間)で撮像素子2の素子シャッタを制御し画像を取得させるものである。さらに、露光制御部9は、カメラ制御部12により決定された絞り値に基づいて、レンズ1に含まれる絞りの制御等も行うようになっている。また、露光制御部9は、撮像素子2の駆動情報をカメラ制御部12へ出力するようになっている。
フォーカス制御部10は、焦点を調節するためにレンズ1を駆動するものである。すなわち、フォーカス制御部10は、AF評価値演算部4からAF評価値を受けたカメラ制御部12の制御に基づいて、レンズ1に含まれるフォーカスレンズを駆動し、撮像素子2に結像される被写体像が合焦に至るようにする。また、フォーカス制御部10は、レンズ位置などのレンズ駆動情報をカメラ制御部12へ出力するようになっている。
カメラ操作部11は、この撮像装置に対する各種の操作入力を行うための操作部である。このカメラ操作部11には、撮像装置の電源をオン/オフするための電源スイッチ、静止画撮影、動画撮影などを指示入力するためのレリーズボタン、静止画撮影モード(この静止画撮影モードは、より詳細なモードとして、比較明合成モードを含む)や動画撮影モード、ライブビューモードなどを設定するためのモードボタン等の操作部材が含まれている。
カメラ制御部12は、フォーカス制御部10からのレンズ駆動情報やAF評価値演算部4からのAF評価値、露光制御部9からの駆動情報、画像処理部3からの処理情報、手振検出部7からの手振情報、カメラ操作部11からの操作入力などに基づいて、画像処理部3、メモリカード6、手振補正部8、露光制御部9、フォーカス制御部10等を含むこの撮像装置全体を制御するものである。
このカメラ制御部12は、自動露出制御に基づき、あるいはカメラ操作部11から入力された設定値に基づき、シャッタ速度(露光時間)および絞り値を決定して、決定したシャタ速度および絞り値の情報を露光制御部9へ出力する。
そして、カメラ制御部12は、比較明合成モードが設定されているときには、露光制御部9を介して撮像素子2に撮像を時系列的に行わせて複数フレームの画像データを取得させる制御部として機能する。
次に、図2は撮像素子2の構成を示す図である。
撮像素子2は、レンズ1からの光を受光して光電変換を行う画素が垂直方向および水平方向に配列された有効画素部21と、レンズ1からの光が遮光された画素が配列されたオプティカルブラック(OB)領域であるOB部22と、を備えている。ここにOB部22は、例えば、有効画素部21の上部や左部などに、垂直OB領域や水平OB領域などとして設けられている。
図3は、撮像素子2の有効画素部21における画素の配列を示す図である。
撮像素子2の有効画素部21には、図3に示すように、原色ベイヤー配列のカラーフィルタが配置されている。ここに原色ベイヤー配列は、よく知られているように、2×2画素配列を基本配列として、この基本配列の対角位置に緑色画素Gr,Gbを配置し、緑色画素Grと同一ライン上に赤色画素Rを、緑色画素Gbと同一ライン上に青色画素Bを配置したものとなっている。
なお、原色ベイヤー配列のカラーフィルタは、有効画素部21に配置するに限るものではなく、OB部22を含む、撮像素子2の撮像面全体に配置するようにしても構わない。
図4は画像処理部3の構成を示すブロック図である。
画像合成部である画像処理部3は、比較明合成部31と、OB補正レベル算出部32と、OB値減算部33と、画素ゲイン補正部34と、標準画像処理部35と、を備えている。
比較明合成部31は、カメラ制御部12の制御に基づき、比較明合成モードにおいて撮像素子2の有効画素部21から取得された複数フレームの画像データに対して、対応する画素毎により明るい画素の画素値に置き換える比較明合成処理を行って比較明画像を作成する。さらに、比較明合成部31は、OB部22から取得された画素値に対しても、必要に応じて、比較明合成処理を行う。
ここに、比較明画像の各画素の画素値は、被写体からの(光ショットノイズの影響を除去した)平均値の光子数の光子が画素に入射したときに光電変換で得られる真の画素値と、真の画素値以外のノイズと、を含む。そして、本実施形態においては、画素毎に発生するノイズとして、後述するような明時ランダムノイズおよび暗時ランダムノイズを含むランダムノイズの影響を考えるものとする。
比較明合成部31は、置き換え対象フレーム数算出部31aを備えている。この置き換え対象フレーム数算出部31aは、後で図6を参照して説明するように、各画素i(iは、有効画素部21から得られた画像の画素を、画素位置により区別するためのインデックスである)に対して、比較明合成部31が画素値を置き換える対象として有効なフレーム数である置き換え対象フレーム数n[i]をカウントする。
ここに、一例を挙げれば、比較明合成用に100フレームの画像が撮像された場合でも、ある画素位置において背景よりも明るい移動被写体が50フレーム分しか存在しない場合には、この50フレームが画素値を置き換える対象として有効なフレーム数となる。
そして、ランダムノイズの影響は、比較明合成処理において、画素値の実際の置き換え回数に応じて増加する傾向があるが、正確には置き換え対象フレーム数n[i]の増加に応じて確率的な作用を伴って増加すると考えて良い。そこで、本実施形態においては、後述するような、暗時ランダムノイズの影響を表すOB補正レベルCob[i]と、明時ランダムノイズの影響を表す明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]と、を算出するためのパラメータとして、置き換え対象フレーム数n[i]をカウントするようにしている(ただし、画素i毎に実際の置き換え回数をカウントするようにしても構わない)。
ここで得られる置き換え対象フレーム数n[i]は、後述するように、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正量と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれを補正する補正量と、を決定するのに用いられる。
OB補正レベル算出部32は、暗時ランダムノイズ傾向判定部32aを備えている。この暗時ランダムノイズ傾向判定部32aは、例えば、OB部22の各画素値の複数フレーム間での暗時ランダムノイズに起因する画素値のばらつきの度合いを示す標準偏差σdの平均値を算出する。
そして、OB補正レベル算出部32は、標準偏差σdと、置き換え対象フレーム数算出部31aにより算出された置き換え対象フレーム数n[i]とに基づいてOB補正レベルCob[i]を算出することを、有効画素部21の各画素位置に対して行う。ここに、OB補正レベルCob[i]は、画素iの黒レベルに含まれる暗時ランダムノイズの影響を補正するための黒レベル補正量である。
OB値減算部33は、比較明合成用として得られた複数フレームの撮像データの内の、任意の1フレームにおけるOB部22の画素値の平均値<OB>(例えば、図9に示した画素値の平均値)を、任意の画素iの黒レベルとして算出する。さらに、OB値減算部33は、算出した平均値<OB>を、OB補正レベル算出部32により算出された画素i毎のOB補正レベルCob[i]により補正して、画素i毎の補正された黒レベルとしてのOB値OB[i]を算出する。その後、OB値減算部33は、比較明画像における画素iの画素値PeakP[i]から、OB値OB[i]を減算する処理を、黒レベル減算処理として行う。
画素ゲイン補正部34は、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正を行うものであり、明時ランダムノイズ補正量算出部34aと、画素ゲイン算出部34bと、を備えている。
明時ランダムノイズ補正量算出部34aは、比較明合成の対象として取得された全ての画像(後述するNフレームの画像)についての処理を行った結果における画素iの平均画素値(後述するPave[i])に基づき明時ランダムノイズ量σb[i]を推定し、推定した明時ランダムノイズ量σb[i]および標準偏差σdに応じて、置き換え対象フレーム数n[i]に依存する明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を算出する。この明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]は、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正量である。
画素ゲイン算出部34bは、明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を用いて、画素iがR画素、G(GrおよびGb)画素、B画素の何れであるかに応じたゲインPG_P[i]を算出することを、各画素位置に対して行う。
こうして、画素ゲイン補正部34は、明時ランダムノイズに起因する画素iの画素値のずれに対する補正を、例えば、画素iに対して算出されたゲインPG_P[i]を用いたゲイン補正として行う。
そして、上述した置き換え対象フレーム数算出部31aとOB補正レベル算出部32とOB値減算部33と画素ゲイン補正部34とにより、比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正部が構成されている。
ここに、本実施形態では、部分領域が1画素で構成されているものとして説明するが、複数画素でなる部分領域(例えば、画素値がほぼ同一の複数画素でなる部分領域)毎に処理を行っても構わない。ある被写体の光学像は、一般的に複数画素に渡って結像されるために、複数画素でなる部分領域毎に処理を行うことで、全画素についての処理を行う場合よりも処理量を減らすことができ、処理負荷が軽減されて高速な処理が可能となる利点がある。
標準画像処理部35は、比較明合成部31〜画素ゲイン補正部34により上述するように作成され補正された比較明画像に対して(あるいは通常の撮影モードにより得られた画像に対して)、表示用画像または記録用画像を作成するための標準画像処理、いわゆる現像処理を行うものである。この標準画像処理としては、例えば、デモザイキング処理、ホワイトバランス補正、カラーマトリクス処理、ガンマ変換処理などが含まれている。
次に、図5は、画像処理部3により行われる比較明合成モード処理を示すフローチャートである。なお、比較明合成モードが設定されている場合には、この処理を開始する前に、カメラ制御部12の制御に基づき撮像処理が行われて、複数フレーム(Nフレームとする)の画像データが撮像素子2により取得され図示しない内部メモリに記憶されているものとする。ただし、これに限定されるものではなく、例えば撮像動作と並行して実行可能な処理については、撮像動作と並行して行っても構わない。
図示しないメイン処理からこの処理に入ると、比較明合成部31により比較明合成処理を行って比較明画像を作成する(ステップS1)。この比較明画像は、1フレーム目からNフレーム目の各画像における、画素iの画素値P[i](画素iが、R画素である場合にはP=R(画素値R[i])、G画素である場合にはP=G(画素値G[i])、B画素である場合にはP=B(画素値B[i])となる、以下、同様)の中の、最大の画素値PeakP[i]で構成される画像となる。
次に、暗時ランダムノイズ傾向判定部32aが暗時ランダムノイズ傾向の判定を行う(ステップS2)。
具体的に、暗時ランダムノイズ傾向判定部32aは、OB部22におけるある1つの画素の画素値(いわゆるOB成分)の、複数フレーム間での暗時ランダムノイズに起因するばらつきの度合いを示す標準偏差σdを算出する。ここに、図7は、複数フレーム間での暗時ランダムノイズによる画素値の揺らぎに起因した、OB部22の各画素値の出現頻度のヒストグラムの例を示している。ただし、画素毎に暗電流レベルが異なり、暗電流は暗時ショットノイズとして暗時ランダムノイズに寄与するために、より正確には、標準偏差σdは、画素毎に少し異なる値をとる。このために、複数画素において同じように標準偏差σdを求めて、求めた複数の標準偏差σdを平均化することで、暗電流のばらつきの影響を軽減すると良い。
なお、ここでは暗時ランダムノイズ傾向判定部32aは、例えば、複数フレーム間での暗時ランダムノイズに起因するばらつきの度合いを示す標準偏差σdを算出することをOB部22の複数の画素で行い、算出した複数の標準偏差σdの平均をとることで最終的な標準偏差σdを算出しているが、これに限るものではない。
例えば、比較明合成部31において、OB部22から読み出された画素値に対して所望のフレーム数分の比較明合成処理を行い、比較明合成処理後におけるOB部22の適宜のエリア(複数画素でなるエリア)の各画素値の平均値を求めることにより、所望のフレーム数分のOB補正レベルCob[i]を直接求めるようにしても良い。この方法は、図11に示すグラフを直接求める方法である。
すなわち、図11に示すように、OB補正レベルCob[i]は、所望のフレーム数(置き換え対象フレーム数)の対数に比例する傾向を示す。よって、比較的大きな値の置き換え対象フレーム数に対するOB補正レベルCob[i]を、少なくとも2つの異なる置き換え対象フレーム数において取得しておけば、所望の置き換え対象フレーム数に対するOB補正レベルCob[i]を求めるのに必要な近似直線を得ることができる。
このためには、少なくとも2つの異なる所望のフレーム数(置き換え対象フレーム数)分の比較明合成処理を、OB部22の適宜のエリアから読み出された画素値に対して行えば良い。これにより、画素i毎の置き換え対象フレーム数に応じた最適なOB補正レベルCob[i]を求めることができる。
なお、この方法では、OB補正レベルCob[i]を求めるに際して、予め標準偏差σdを求めておく必要がないが、標準偏差σdは次のステップS3の処理を行う際に必要となる。そこで例えば、図11に示す直線の傾きが標準偏差σd毎に異なることを利用して、OB補正レベルCob[i]を求めるのに用いる近似直線の傾きに基づいて、標準偏差σdを逆算しても良い。
すなわち、図11に示す直線は、後述するように、画像処理部3の図示しない記憶部に予め記憶されている。この記憶部に記憶されている各直線の傾き(σd=5の直線の傾き、σd=10の直線の傾き、σd=20の直線の傾き)と、比較明合成処理結果から実際に求めた近似直線の傾きと、を比較することにより、標準偏差σdを求めることができる。
ごくおおざっぱな値の一例を挙げれば、図11に示すようなグラフにおけるσd=5の直線の傾きが0.5、σd=10の直線の傾き1.0であり、比較明合成処理結果から実際に求めた近似直線の傾きが0.75であるときに、標準偏差σd=7.5とする、等である。
こうして暗時ランダムノイズ傾向判定部32aにより算出された標準偏差σdは、比較明合成部31の置き換え対象フレーム数算出部31aへ送信される。すると、置き換え対象フレーム数算出部31aは、受信した標準偏差σdを用いて、置き換え対象フレーム数n[i]を算出する(ステップS3)。
なお、図5には、ステップS2の暗時ランダムノイズ傾向の判定、および、ステップS3の置き換え対象フレーム数算出部31aによる置き換え対象フレーム数n[i]の算出を、ステップS1の比較明合成処理の後に行う例を示しているが、これに限るものではなく、例えば比較明合成処理の中で行っても構わない。
ここで、図6は、図5のステップS3における置き換え対象フレーム数算出の処理を示すフローチャートである。
この処理を開始すると、Nフレームの画像の中から、適宜の順序に従って(例えば、撮影順序に従って)1フレームの画像を選択する(ステップS21)。
そして、画素位置により画素を区別するためのインデックスiに1を代入して初期化する(ステップS22)。
続いて、現在処理している画像が、Nフレームの画像の中から1番目に選択された画像、つまり最初の画像であるか否かを判定する(ステップS23)。
ここで、最初の画像であると判定された場合には、置き換え対象フレーム数n[i]に1を設定し(ステップS24)、画素iの平均画素値を示すPave[i]にP[i]を設定する(ステップS25)。
ステップS23において最初の画像でないと判定された場合、またはステップS25の処理を行った場合には、置き換え対象フレーム数算出部31aは、画素iの画素値に含まれるランダムノイズの影響を示すランダムノイズ量σtotal[i]を算出する(ステップS26)。
ここで、ランダムノイズは、上述したように、概略、暗時ランダムノイズと明時ランダムノイズとに大別され、画素iのランダムノイズ量σtotal[i]は、暗時ランダムノイズ量を示す上述した標準偏差σdの2乗と明時ランダムノイズ量σb[i]の2乗との加算値の平方根として、次のように表される。
σtotal[i]=(σd^2+σb[i]^2)^0.5
ここに、記号「^」はべき乗を表している。
暗時ランダムノイズ量は、露光時間や撮影時の撮像素子2の温度等に依存して値が変化する量であり、上述したように、OB部22の画素値のランダムノイズに起因したばらつきの度合いを示す標準偏差σdとして算出される(つまり、被写体からの入射光を光電変換して発生する信号には依存せず、ひいては画素iの真の画素値には依存しない)。
また、明時ランダムノイズ量σb[i]は、撮像素子2の種類(あるいは、撮像素子2の特性)に応じて大きさが異なり、画素iに発生する真の画素値に応じた大きさとなる。ここで例えば、真の画素値が小さい場合には電気的ゲインによる増幅量が大きく設定され、真の画素値が大きい場合には電気的ゲインによる増幅量が小さく設定されるために、実用的には、明時ランダムノイズ量σb[i]が、撮像装置の露出制御を通して決定される撮影時の撮影条件に依存するということができる。
具体的に、電気的ゲインによる増幅量が、小さい場合(露光量が大きく、増幅する必要があまりない場合)には各画素において光電変換して得られる画素値が比較的大きいことに起因して明時ランダムノイズ量σb[i]が大きくなり、電気的ゲインによる増幅量が、大きい場合(露光量が小さく、増幅する必要がある場合)には各画素において光電変換して得られる画素値が比較的小さいことに起因して明時ランダムノイズ量σb[i]が小さくなる。
そして、画素iに発生する真の画素値の近似値は、後述するステップS30の処理を行うことにより、比較明合成部31が画素値を置き換える対象として有効なフレームに係る平均画素値Pave[i]として得られる(平均画素値Pave[i]の初期値は、後述するステップS25またはステップS32により設定される)。
この平均画素値Pave[i]は、置き換え対象フレーム数n[i]が1よりも大きければ、画素iの画素値P[i]と比べて、画素iの真の画素値に対するより精度の高い近似値となる。しかも、平均画素値Pave[i]は、置き換え対象フレーム数n[i]が大きくなればなる程、より高い精度で真の画素値に近付く。
従って、置き換え対象フレーム数算出部31aは、明時ランダムノイズ量σb[i]を、平均画素値Pave[i]に基づき、図13を参照することにより推定する。ここに、図13に示すようなグラフ、あるいは平均画素値から明時ランダムノイズ量を決定する計算式は、後述するように、撮像装置内の図示しない記憶部に予め記憶されている。
こうして、置き換え対象フレーム数算出部31aは、得られた標準偏差σdと明時ランダムノイズ量σb[i]とに基づいて、上述した数式により画素iのランダムノイズ量σtotal[i]を算出する。
そして、置き換え対象フレーム数算出部31aは、選択した画像における画素iの画素値P[i]に対して、次の条件式、
P[i]≧Pave[i]+k×σtotal[i]
が満たされるか否かを判定する(ステップS27)。
ここに、kはランダムノイズ量σtotal[i]に乗算する係数である。平均画素値Pave[i]の被写体が画素iに位置している状態が継続しているか否かを判別する際に、ランダムノイズ量σtotal[i]の影響をどの程度考慮するかを決定するのがこの係数kである。係数kは、被写体の明らかな移動があった場合を区別できる値とすること、すなわち、ランダムノイズの影響とは明らかに異なる被写体の移動に伴う画素値の変化を検知できる値とすることが必要であり、数値の具体的な例を挙げれば、k=4〜6程度である。
例えば、k=6は、ランダムノイズの影響を被写体の移動と誤認識する確率が2/(10億)程度となるようにした値であり、カメラで撮影する画像の実質的なフレーム数は5億よりも十分に小さいために、ランダムノイズの影響による誤認識が発生しないように十分に考慮した値である。
一方、この係数kの値が大きすぎた場合には、移動被写体があるフレーム以降にある画素に位置したとしても、その区別が適切にできなくなることが生じる。この場合には、ランダムノイズの影響を超えた変化が比較明処理で発生したにも関わらず、それを適切に判定することができないために、置き換え対象フレーム数n[i]がリセットされることなくカウントアップがそのまま引き続き行われて、画素iの置き換え対象フレーム数n[i]が本来の数よりも大きくなってしまう。これにより、ランダムノイズの影響を大きく見積もることとなって暗時補正レベルが比較的大きくなり、OB減算レベルが大きくなりすぎる等の場合が起き得る。
従って、これらの観点から、係数kの値を、ランダムノイズの大きさと比較明撮影フレーム数の相対において、小さすぎず大き過ぎない適切な値に決める必要がある。
さらに、本実施形態において後述するが、置き換え対象フレーム数n[i]を決定する際の判定スレッシュに含まれるσtotal[i]を算出するのに明時ランダムノイズ量σb[i]が用いられるが、明時ランダムノイズ量σb[i]は平均画素値Pave[i]から推定する。この平均画素値Pave[i]は、置き換え対象フレーム数n[i]を決定する処理(より詳しくは、後述するステップS30の平均画素値Pave[i]を算出するループ処理)を進めるに従って刻々と変化して精度が上がり、明時ランダムノイズ量σb[i]の推定値もそれに伴い変化して精度が上がる。つまり、ループ処理の比較的初期段階においては、平均画素値Pave[i]の精度に応じて明時ランダムノイズ量σb[i]の推定誤差がある。従って、この推定誤差が被写体の移動判定に影響を与えないように、係数kの値を考慮する必要もある。
図7は、ある画素iにおける画素値の複数フレーム間での暗時ランダムノイズによる画素値の揺らぎに起因した出現頻度のヒストグラムの例に、k=6のときの標準偏差σの範囲を示す線図である。
図7には、画素値P[i]が平均画素値Pave[i]を挟んだ±6×σtotal[i]の範囲内に入っているとき、つまり、
Pave[i]−6×σtotal[i]<P[i]
<Pave[i]+6×σtotal[i]
であるときに、平均画素値Pave[i]の被写体が画素iに位置している状態が継続していると判断する例を示している。なお、2つある不等号(<)は、一方もしくは両方を、等号付きの不等号(≦)に変更しても構わない(従って、ステップS27,S28においても同様)。
図8は、ある画素iに位置する被写体がOBJ1からOBJ2へ移行したときの、画素値の出現頻度のヒストグラムが変化する様子を示す図である。
この図8に示すように、ある画素iに結像している被写体の像がOBJ1から、OBJ1よりも明らかに明るい被写体であるOBJ2へ変化すると、Pave[i]±6×σtotal[i]の範囲内を超えた画素値の変化が生じる。そこで、ステップS27では、画素iの画素値P[i]がこの範囲の上限以上であるか否かを判定している。
ステップS27において条件式が満たされないと判定された場合には、さらに、画素iの画素値P[i]が上述した範囲の下限以下であるか否かを、次の条件式、
P[i]≦Pave[i]−k×σtotal[i]
が満たされるか否かにより判定する(ステップS28)。
この条件式も満たされない場合には、平均画素値Pave[i]の被写体が画素iに位置している状態が継続していると判定されて、置き換え対象フレーム数n[i]をインクリメントする(ステップS29)。
さらに、P[i]の画素値が含まれるように平均画素値Pave[i]を計算し直す(ステップS30)。
一方、ステップS27において条件式が満たされると判定された場合には、ランダムノイズを考慮した許容変化量k×σtotal[i]を超える変化幅で画素値が変化したことになるために、平均画素値Pave[i]の被写体が画素iから移動して、より明るい被写体が画素iに位置するようになったと判定して、置き換え対象フレーム数n[i]を1にリセットし(ステップS31)、平均画素値Pave[i]をP[i]に設定し直す(ステップS32)。
ステップS30もしくはステップS32の処理を行うか、またはステップS28において条件式が満たされると判定された場合には、i=imaxであるか否かを判定する(ステップS33)。ここに、imaxは1フレームの画像における有効画素部21の全画素数を示している。
移動被写体がある場合に、比較明合成の対象となるのは画素iに少なくとも1フレーム分は位置している最も明るい被写体であるために、最も明るい被写体でない被写体が画素iに位置した場合(ステップS28において条件式が満たされると判定された場合)には、置き換え対象フレーム数n[i]はインクリメントもリセットもされず、平均画素値Pave[i]は、計算のし直しも、設定し直しもされない。
ステップS33においてi=imaxでないと判定された場合には、ステップS21において選択した画像中に未処理の画素が存在することになるために、iをインクリメントして処理対象の画素位置を変更してから(ステップS34)、ステップS23へ戻って上述した処理を繰り返して行う。
こうして、ステップS33においてi=imaxであると判定された場合には、ステップS21において選択した画像の処理が終了したことになるために、次に、Nフレームの画像の全てについての処理が終了したか否かを判定する(ステップS35)。
ここで、全画像の処理が終了していないと判定された場合には、ステップS21へ行って次の画像を選択し、上述したような処理を行う。
こうして、ステップS35において全画像の処理が終了したと判定された場合には、この処理から図5に示した処理にリターンする。
図5の説明に戻って、比較明画像の全ての画素iについて置き換え対象フレーム数n[i]が算出されたら、ステップS2において暗時ランダムノイズ傾向判定部32aにより算出された標準偏差σdに基づいて、OB補正レベル算出部32が、置き換え対象フレーム数n[i]とOB補正レベルCob[i]との関係を示すグラフ(図11参照)を選択する。そして、OB補正レベル算出部32は、選択したグラフにおける置き換え対象フレーム数n[i]の部分を参照することで、OB部22の画素値の平均値<OB>を画素iに対応するように補正するためのOB補正レベルCob[i]を算出する(ステップS4)。
まず、図10は、比較明合成における画素の置き換え対象フレーム数が変化したときに、比較明合成されたOB部22における複数画素の画素値の出現頻度のヒストグラムが変化する様子を示す線図である。
置き換え対象フレーム数n[i]=1のときのグラフは図9に示したグラフと同一であるが、置き換え対象フレーム数n[i]が大きくなると、より大きな暗時ランダムノイズが選択される結果、比較明合成されたOB画像の平均画素値は高い画素値へシフトする。また、より大きな暗時ランダムノイズが選択される結果、置き換え対象フレーム数n[i]が大きくなるにつれて、比較明合成されたOB画像の画素値のばらつきの度合いが小さくなっている。
この図10に示したような、置き換え対象フレーム数n[i]の増加に従って比較明合成への暗時ランダムノイズの影響が増加する傾向(図10のヒストグラムのピーク位置の変化が、暗時ランダムノイズの影響によるOB値の、比較明合成による変化になる)をグラフ化したのが図11である。すなわち、図11は、置き換え対象フレーム数n[i]に応じたOB補正レベルCob[i]を、OB部22のある画素iにおける画素値の標準偏差σdをパラメータとして示す線図である。ここに、図11は、横軸が対数目盛となっている片対数グラフである。
そして、この図11に示すようなグラフ(もしくはテーブル、あるいは関数など)は、OB補正レベル算出部32内の図示しない記憶部(あるいは、OB補正レベル算出部32により随時参照可能な図示しない記憶部)等に予め記憶されている。
なお、図11に示すグラフ形状を記憶するのに代えて、グラフ上の幾つかの点の座標、例えばn[i]=1,10,100,1000,…に各対応するOB補正レベルCob[i]の座標を記憶しておき、補間を行うことにより、置き換え対象フレーム数n[i]に応じたOB補正レベルCob[i]を算出するようにしても構わない。
OB補正レベル算出部32は、置き換え対象フレーム数n[i]とOB補正レベルCob[i]との関係を示すグラフを、OB部22の画素値の標準偏差σdに応じて選択し、選択したグラフに基づいて置き換え対象フレーム数n[i]からOB補正レベルCob[i]を求める。
図11にはσd=5,10,20の各ケースにおける置き換え対象フレーム数n[i]とOB補正レベルCob[i]との関係を示す直線状のグラフの例が示されている。この直線状のグラフは、置き換え対象フレーム数n[i]が指数的に増加するのに比例して、OB補正レベルCob[i]、つまり図10に示したようなOB部22における平均画素値が増加することを示している。また、折れ線グラフは、σd=10の実測値の例を示している。図示のように、直線状のグラフは、実測値を良く近似していることが分かる。なお、算出された標準偏差σdが、σd=5,10,20の何れにも該当しない場合には、σd=5,10,20のグラフを補間することで、標準偏差σdに対応するグラフを作成すれば良い。
こうして、比較明合成用に撮像素子2から取得された画像データのフレーム数Nが例えばN=100であったとしても、画素iにおける置き換え対象フレーム数n[i]が例えばn[i]=50であれば、図11に基づき求められた画素iに対して適用されるOB補正レベルCob[i]は、静止被写体に対して適用されるOB補正レベルよりも低いレベルとなる。従って、移動被写体が存在する場合には、画素iにおける移動被写体の滞在時間に応じた適切なOB補正レベルCob[i]でOB値が補正されることになる。
すなわち、OB値減算部33は、撮像素子2から取得された複数フレームの画像データの内の1フレームの画像データにおけるOB部22の画素値の平均値<OB>を黒レベルとして算出する。さらに、OB値減算部33は、OB補正レベル算出部32により算出された画素i毎のOB補正レベルCob[i]を用いて、画素i毎のOB値OB[i]を、例えば、
OB[i]=<OB>+Cob[i]
により算出することで、黒レベルの補正を行う。この補正された黒レベルを用いて画素値の黒レベル減算処理を行うことにより、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正が行われる。
具体例を挙げれば、図9(および図10における置き換え対象フレーム数n[i]=1の場合)に示した例における画素値の平均値<OB>は例えば256である。ここに、図9は、1フレームの画像のOB部22中の複数画素における画素値の出現頻度のヒストグラムの例を示す線図である。そして、図11に示した例におけるσd=10で置き換え対象フレーム数n[i]=100のときのOB補正レベルCob[i]は例えば45である。従って、この場合には、OB値OB[i]=301として算出される。
一方、図11に示した例におけるσd=10で置き換え対象フレーム数n[i]=10のときのOB補正レベルCob[i]は例えば27であるために、この場合には、OB値OB[i]=283として算出される。
なお、上述では、1フレームの画像データにおけるOB部22の画素値の平均値<OB>を、OB補正レベルCob[i]により補正して画素i毎のOB値OB[i]を取得したが、これに限るものではない。
例えば、OB部22の画素値についても、比較明合成部31が比較明合成を順次行う。そして、1〜nフレームのOB部22のOBデータを比較明合成した比較明OBデータの画素値の平均値<OB_比較明(n)>をn=1,2,3,…について求めて、nを横軸、<OB_比較明(n)>を縦軸にプロットしたグラフを、図11に準じて作成する。ただし、図11と同様に横軸は対数目盛として構わないために、少なくとも2つの異なるn、例えばn=1,10,100,…における平均値<OB_比較明(n)>を求めておき、その他の任意のnに対する<OB_比較明(n)>は補間により求めるようにしても良い。
そして、置き換え対象フレーム数n[i]に基づきグラフを参照することで、画素i毎の黒レベルであるOB値OB[i]を、平均値<OB_比較明(n[i])>として直接取得するようにしても良い。
その後、OB値減算部33は、比較明合成部31により作成された比較明画像の画素iの画素値PeakP[i]から、OB値OB[i]を減算するOB減算処理
PeakP[i]←PeakP[i]−OB[i]
を全ての画素iについて行うことにより、黒レベル減算処理を実行する(ステップS5)。
続いて、明時ランダムノイズ補正量算出部34aが、Nフレームの画像の全てについての処理を行った結果における画素iの平均画素値Pave[i]に基づき明時ランダムノイズ量σb[i]を推定する(ステップS6)。ここでの推定は、置き換え対象フレーム数算出部31aが図6のステップS26において行う処理と基本的に同様である。従って、このステップS6の処理を省略して、図6のステップS26において最終的に得られた(つまり、Nフレームの画像の全てについての処理が終了した後の)明時ランダムノイズ量σb[i]を用いても構わない。
光ショットノイズは、上述したように、1回の電荷蓄積時間(露光時間)に画素内のフォトダイオードに入射する光子数がいつも同じではなく平均値を基準とした正負の揺らぎをもつことに起因するランダムノイズであり、光ショットノイズの統計的な大きさ(標準偏差など)はフォトダイオードに入射する光子(平均値)によって光電変換作用により生成された電子の数の平方根に比例する。
フォトダイオードで発生する電荷量は、設計により決められる撮像素子2の構造に依存する。さらに、露光時間(ひいてはフォトダイオードに入射する光子数)は、AE制御等によりゲインに応じて最適に制御されるために、フォトダイオードで発生する電荷量(ひいては真の画素値)はゲインにも依存する。従って、電荷量に応じて発生する光ショットノイズの大きさも、ゲインに依存することになる。
図12は、ゲインの設定値に応じた、1電子の量子化単位への変換係数の具体例を示す図表である。この図12に示す例では、ゲインの設定値が24(dB)であるときに、1電子当たりの量子化単位が3.04となっている。
また、図13は平均画素値に応じた明時ランダムノイズ量の一例を示す図である。
明時ランダムノイズにおいて支配的であるのが光ショットノイズであるとすると、上述したように、光ショットノイズの大きさは画素のフォトダイオードに入射する光子(平均値)によって光電変換作用により生成された電子の数(ひいては平均値の光子数の光子を光電変換して得られる真の画素値)の平方根に比例しており、真の画素値は上述したように平均画素値Pave[i]に近似するとして良いために、この図13に示すように、光ショットノイズの大きさ(明時ランダムノイズ量)を示すグラフは、平均画素値の平方根に比例した形状となっている。
この図13に示すようなグラフ(もしくはテーブル、あるいは関数など)は、明時ランダムノイズ補正量算出部34a内の図示しない記憶部(あるいは、明時ランダムノイズ補正量算出部34aにより随時参照可能な図示しない記憶部)等に予め記憶されている。
こうして明時ランダムノイズ補正量算出部34aは、図13を参照することにより、Nフレームの画像の全てについての処理を行った結果における画素iの平均画素値Pave[i]に基づいて画素iの明時ランダムノイズ量σb[i]を推定することを、全ての画素iについて行う。
明時ランダムノイズ補正量算出部34aは、さらに、推定した明時ランダムノイズ量σb[i]と、暗時ランダムノイズ量を示す標準偏差σdと、を用いて、上述した関係式、
σtotal[i]=(σd^2+σb[i]^2)^0.5
によりσtotal[i]を算出する。このσtotal[i]の算出も、置き換え対象フレーム数算出部31aが図6のステップS26において行う処理と基本的に同様であるために、図6のステップS26において最終的に得られた(つまり、Nフレームの画像の全てについての処理が終了した後の)σtotal[i]を用いても構わない。
そして、明時ランダムノイズ補正量算出部34aは、暗時ランダムノイズ減算後の残存ノイズ量(σtotal[i]−σd)を算出して、算出した残存ノイズ量(σtotal[i]−σd)に応じて、置き換え対象フレーム数n[i]に依存する明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を算出する(ステップS7)。
この明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]は、図14に示すように、残存ノイズ量(σtotal[i]−σd)に応じて大きくなり、さらに、置き換え対象フレーム数n[i]が多くなるに従って大きくなる。
ここに、図14は、置き換え対象フレーム数n[i]に応じた明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を、暗時ランダムノイズ減算後の残存ノイズ量(σtotal[i]−σd)をパラメータとして示す線図である。なお、図14は、横軸が対数目盛となっている片対数グラフである。
この図14に示すようなグラフ(もしくはテーブル、あるいは関数など)も、明時ランダムノイズ補正量算出部34a内の図示しない記憶部(あるいは、明時ランダムノイズ補正量算出部34aにより随時参照可能な図示しない記憶部)等に予め記憶されている。
明時ランダムノイズ補正量算出部34aは、置き換え対象フレーム数n[i]と明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]との関係を示すグラフを、パラメータである残存ノイズ量(σtotal[i]−σd)に応じて選択し、選択したグラフに基づいて、置き換え対象フレーム数n[i]から明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を求める。
図14には(σtotal[i]−σd)=3,5,10の各ケースにおける置き換え対象フレーム数n[i]と明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]との関係を示す直線状のグラフの例が示されている。この直線状のグラフは、置き換え対象フレーム数n[i]が指数的に増加するのに比例して、明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]が増加することを示している。また、折れ線グラフは、(σtotal[i]−σd)=5の実測値の例を示している。図示のように、直線状のグラフは、実測値を良く近似していることが分かる。
こうして、残存ノイズ量(σtotal[i]−σd)をパラメータとして、置き換え対象フレーム数n[i]に応じて明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]が求められるために、移動被写体が存在する場合には、画素iにおける移動被写体の滞在時間に応じた適切な明時ランダムノイズ補正が行われることになる。
次に、画素ゲイン算出部34bが、明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を用いて、画素iのゲインPG_P[i]を算出することを、全ての画素iに対して行う(ステップS8)。
まず、ゲインの基準となる画素値を、例えば、適正露光に対応する(つまり、最も高い精度が必要とされる)画素値Pproに設定する。なお、ホワイトバランス処理においてゲインの基準とされるのも、同様に、適正露光に対応する画素値Ppro付近の値である。また、ホワイトバランス係数の算出は、例えば、画像内の移動体を除いた領域で行うことが精度向上と演算の簡素化の観点で望ましい。適正露光に対応する画素値Pproは、メーカや製品に応じて予め決まった値であり、画素値が取り得るダイナミックレンジの例えば10%程度の値(12ビット(画素値0〜4095)でデジタル化された画素値であれば、例えば410程度の値)である。
画素値がPproであって置き換え対象フレーム数がNであるときの明時ランダムノイズ補正量をSft_Pproと記載することにすると、画素ゲイン算出部34bは、画素iのゲインPG_P[i]を例えば次のように算出することを、全ての画素iに対して行う。
PG_P[i]=[{(PeakP[i]−Sft_P[i])/Ppro}
/{(Sft_P[i]/Sft_Ppro)}−1]
×Sft_P[i]/PeakP[i]+1
具体的に、画素iが、R画素である場合のゲインPG_R[i]、G画素である場合のゲインPG_G[i]、B画素である場合のゲインPG_B[i]が、それぞれ以下のように算出される。
PG_R[i]=[{(PeakR[i]−Sft_R[i])/Ppro}
/{(Sft_R[i]/Sft_Ppro)}−1]
×Sft_R[i]/PeakR[i]+1
PG_G[i]=[{(PeakG[i]−Sft_G[i])/Ppro}
/{(Sft_G[i]/Sft_Ppro)}−1]
×Sft_G[i]/PeakG[i]+1
PG_B[i]=[{(PeakB[i]−Sft_B[i])/Ppro}
/{(Sft_B[i]/Sft_Ppro)}−1]
×Sft_B[i]/PeakB[i]+1
続いて、画素ゲイン補正部34が、ゲインPG_P[i]に基づき、
PeakP[i]←PeakP[i]×PG_P[i]
のように画素iの画素値PeakP[i]を補正する(ステップS9)。これにより、置き換え対象フレーム数n[i]に応じて明時ランダムノイズ量σb[i]が異なることに起因する色付き(色ずれ)が補正され、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正が行われる。
その後、標準画像処理部35が、比較明画像に標準画像処理を行って(ステップS10)、この処理から図示しないメイン処理へリターンする。
このような実施形態1によれば、比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行うようにしたために、移動被写体が存在する場合にも画質の良い比較明画像を得ることができる。
また、比較明合成処理における画素i毎の置き換え対象フレーム数n[i]に基づいてOB補正レベルCob[i]や明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i](ひいてはゲインPG_P[i])などの補正量を決定するようにしたために、置き換え対象フレーム数n[i]に応じてランダムノイズ量の影響が変化することを考慮したランダムノイズに起因するずれの補正が可能となる。
さらに、平均画素値Pave[i]と、平均画素値Pave[i]に重畳するランダムノイズ量σtotal[i]とに基づいて、置き換え対象フレーム数n[i]を算出するようにしたために、同一画素位置に入れ替わり複数の被写体が存在したとしても、比較明画像に残る被写体(対象となる画素位置に存在した最も明るい被写体)に関する置き換え対象フレーム数n[i]を正確に算出することが可能となる。
そして、置き換え対象フレーム数n[i]を算出する際のランダムノイズ量σtotal[i]として、暗時ランダムノイズ量を示す標準偏差σdと明時ランダムノイズ量σb[i]との両方を含むランダムノイズ量を用いることにより、同一被写体に係る画素値のランダムノイズによる変動を効果的に考慮することができる。
加えて、補正量をランダムノイズ量に基づき決定することで、ランダムノイズ量に応じた適切なランダムノイズ補正が可能となる。
また、置き換え対象フレーム数n[i]と、ランダムノイズ量に含まれる暗時ランダムノイズ量を示す標準偏差σdと、に基づいて黒レベル補正量としてのOB補正レベルCob[i]を求め、OB補正レベルCob[i]に基づき黒レベル<OB>の補正を行うことにより、黒レベルの減算処理を適切に行うことができる。
さらに、置き換え対象フレーム数n[i]と、ランダムノイズ量から暗時ランダムノイズ量を示す標準偏差σdを減算した量と、に基づいて明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]を求め、明時ランダムノイズ補正量Sft_P[i]に基づいてゲインPG_P[i]を算出して明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正を行うことにより、画素値のずれに基づく被写体の色付き等を適切に軽減することができる。
そして、有効画素部21における画素i毎の置き換え対象フレーム数n[i]を算出して、OB部から取得された画素値に基づいて暗時ランダムノイズ量を示す標準偏差σdを求めるようにしたために、実際に取得された画像データに基づき、置き換え対象フレーム数n[i]および標準偏差σdを適切に求めることができる。
なお、上述では主として撮像装置について説明したが、撮像装置と同様の画像処理を行う画像装置であっても構わない。また、撮像装置または画像処理装置と同様の画像処理を行う撮像方法または画像処理方法であっても良いし、コンピュータに撮像装置または画像処理装置と同様の処理を行わせるための処理プログラム、該処理プログラムを記録するコンピュータにより読み取り可能な一時的でない記録媒体、等であっても構わない。
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明の態様を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
1…レンズ
2…撮像素子
3…画像処理部
4…AF評価値演算部
5…表示部
6…メモリカード
7…手振検出部
8…手振補正部
9…露光制御部
10…フォーカス制御部
11…カメラ操作部
12…カメラ制御部
21…有効画素部
22…オプティカルブラック部(OB部)
31…比較明合成部
31a…置き換え対象フレーム数算出部
32…OB補正レベル算出部
32a…暗時ランダムノイズ傾向判定部
33…OB値減算部
34…画素ゲイン補正部
34a…明時ランダムノイズ補正量算出部
34b…画素ゲイン算出部
35…標準画像処理部

Claims (10)

  1. 被写体を撮像して画像データを取得する撮像部と、
    前記撮像部に撮像を時系列的に行わせて複数フレームの画像データを取得させる制御部と、
    前記複数フレームの画像データに基づき、対応する画素毎に、より明るい画素の画素値に置き換えて比較明画像を合成する比較明合成部と、
    前記比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正部と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記補正部は、画素毎に、前記比較明合成部が画素値を置き換える対象として有効なフレーム数を算出する置き換え対象フレーム数算出部を備え、算出された置き換え対象フレーム数に基づいて、補正量を決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記置き換え対象フレーム数算出部は、画素毎に、前記比較明合成部が画素値を置き換える対象として有効なフレームに係る平均画素値と、該平均画素値に重畳するランダムノイズ量とに基づいて、前記置き換え対象フレーム数を算出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記置き換え対象フレーム数算出部が用いるランダムノイズ量は、暗時ランダムノイズ量と明時ランダムノイズ量との両方を含むことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記補正部は、前記補正量を、さらにランダムノイズ量に基づき決定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  6. 前記補正部は、前記黒レベル減算処理への補正を行う場合には、前記置き換え対象フレーム数と、前記ランダムノイズ量に含まれる暗時ランダムノイズ量と、に基づいて前記補正量としての黒レベル補正量を求め、前記黒レベル補正量に基づき前記黒レベルのずれを補正することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記補正部は、さらに前記明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正を行う場合には、前記置き換え対象フレーム数と、前記ランダムノイズ量から前記暗時ランダムノイズ量を減算した量と、に基づいて前記補正量としての明時ランダムノイズ補正量を求め、前記明時ランダムノイズ補正量に基づき補正を行うことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記撮像部は、前記被写体の光学像を受光して撮像を行う有効画素部と、前記被写体の光学像が遮光されるOB部と、を有し、
    前記置き換え対象フレーム数算出部は、前記有効画素部における画素毎の前記置き換え対象フレーム数を算出し、
    前記補正部は、前記OB部から取得された画素値に基づいて前記暗時ランダムノイズ量を求めることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  9. 被写体を時系列的に撮像して取得された複数フレームの画像データに基づき、対応する画素毎に、より明るい画素の画素値に置き換えて比較明画像を合成する比較明合成部と、
    前記比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正部と、
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  10. 被写体を時系列的に撮像して取得された複数フレームの画像データに基づき、対応する画素毎に、より明るい画素の画素値に置き換えて比較明画像を合成する比較明合成ステップと、
    前記比較明画像に対して、1以上の画素で構成される部分領域毎に、暗時ランダムノイズに起因する黒レベルのずれを補正することによる黒レベル減算処理への補正と、明時ランダムノイズに起因する画素値のずれに対する補正と、の少なくとも一方を行う補正ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
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