JP5499853B2 - 電子カメラ - Google Patents

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Description

本発明は、主要被写体の追尾機能を有する電子カメラに関する。
従来から、動きのある主要被写体に追従して焦点調整や露出制御等を行うために、テンプレートマッチングによる被写体追尾機能を備えた電子カメラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の電子カメラでは、追尾対象(主要被写体)の検出精度を高めるため、探索エリア(追尾領域)を設定する前にその探索エリアの画像の明るさを、予め記憶された追尾対象の特徴を示すテンプレート画像の明るさに補正する。
特開2009−171191号公報
しかし、上記の従来技術では、画像内の探索エリアに追尾対象が存在するとは限らず、明るさの補正が不適正となる場合がある。そのため、上記の従来技術では、追尾対象の検出精度を下げるおそれが生じる。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、追尾対象の検出精度を高める電子カメラを提供することを目的とする。
第1の発明に係る電子カメラは、撮像素子と、メモリと、検出部と、算出部と、被写体追尾部とを備える。撮像素子は、撮影画面内の被写体像を撮像し、画像信号を出力する。メモリは、追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像を記録する。検出部は、画像信号に基づいて、撮影画面の明るさを検出する。算出部は、検出部の検出結果に基づいて、撮影画面内の空間的又は時間的な明るさの変化量を算出する。補正部は、算出部の算出結果に応じて、テンプレート画像の明るさを補正する。被写体追尾部は、補正されたテンプレート画像を用いて、追尾対象の被写体を撮影画面から継続的に検出する。また、検出部は、撮影画面を複数の領域に分割してその領域毎に測光値を検出する。算出部は、撮影画面内における追尾対象の現在位置を示す領域及び予測される移動先を示す領域との間での明るさの変化量を測光値に基づいて算出する。補正部は、算出部の算出結果により被写体追尾部が追尾対象を見失うと判定できる状態のときに、テンプレート画像の明るさを補正する。
第2の発明に係る電子カメラは、撮像素子と、メモリと、検出部と、算出部と、被写体追尾部とを備える。撮像素子は、撮影画面内の被写体像を撮像し、画像信号を出力する。メモリは、追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像を記録する。検出部は、画像信号に基づいて、撮影画面の明るさを検出する。算出部は、検出部の検出結果に基づいて、撮影画面内の空間的又は時間的な明るさの変化量を算出する。補正部は、算出部の算出結果に応じて、テンプレート画像の明るさを補正する。被写体追尾部は、補正されたテンプレート画像を用いて、追尾対象の被写体を撮影画面から継続的に検出する。また、検出部は、撮影画面を複数の領域に分割して領域毎の測光値を検出する。算出部は、測光値に基づいて、フレーム毎に撮影画面の適正露出値を算出する。補正部は、フレーム間で適正露出値が変化した場合、テンプレート画像の明るさを補正する。
第3の発明に係る電子カメラは、撮像素子と、メモリと、検出部と、算出部と、被写体追尾部と、動きセンサとを備える。撮像素子は、撮影画面内の被写体像を撮像し、画像信号を出力する。メモリは、追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像を記録する。検出部は、画像信号に基づいて、撮影画面の明るさを検出する。算出部は、検出部の検出結果に基づいて、撮影画面内の空間的又は時間的な明るさの変化量を算出する。補正部は、算出部の算出結果に応じて、テンプレート画像の明るさを補正する。被写体追尾部は、補正されたテンプレート画像を用いて、追尾対象の被写体を撮影画面から継続的に検出する。動きセンサは、電子カメラ筐体の動きを検出する。また、算出部は、電子カメラ筐体の動きが検出された期間を含む動き判定の期間、撮影画面内の時間的な明るさの変化量を算出する。
第4の発明は、第1から第3の何れか1の発明において、色温度推定部をさらに備える。色温度推定部は、画像信号に基づいて、フレーム毎に光源の色温度を推定する。補正部は、フレーム間で色温度が変化した場合、テンプレート画像のホワイトバランスを調整する。
本発明によれば、追尾対象の検出精度を高める電子カメラを提供することができる。
本実施形態の電子カメラ1の構成を説明するブロック図 撮影画面を多分割した一例を示す模式図 本実施形態の電子カメラ1の背面図 テンプレート画像の一例を示す図 本実施形態のテンプレートマッチング処理の一例を説明する図 被写体追尾モードにおける電子カメラ1の動作の一例を示すフローチャート 図6に示すフローの処理が行われる際の撮影シーンの一例を説明する図 補正部24fの補正処理の一例を説明する図 被写体追尾モードの変形例における電子カメラ1の動作の一例を示すフローチャート 図9に示すフローの処理が行われる際の撮影シーン100の一例を説明する図 AE算出部24aによる差分値の算出方法の変形例を説明する図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態の電子カメラ1の構成を説明するブロック図である。ここで、本実施形態の電子カメラ1は、撮影モードの一つとして、動きのある被写体の撮影に好適な被写体追尾モードを有している。被写体追尾モードでは、時系列に取得される複数の画像から追尾対象の被写体を電子カメラが継続的に検出することができる。
電子カメラ1は、図1に示す通り撮影光学系10と、レンズ駆動部11と、絞り12と、絞り駆動部13と、撮像素子14と、信号処理部15と、RAM(Random Access Memory)16と、画像処理部17と、ROM(Read Only Memory)18と、記録インターフェース部(以下「記録I/F部」という)19と、表示モニタ20と、タッチパネル21と、操作部22と、レリーズ釦23と、CPU(Central Processing Unit)24と、加速度センサ25と、データバス26とを備える。
このうちRAM16、画像処理部17、ROM18、記録I/F部19、表示モニタ20及びCPU24は、データバス26を介して互いに接続されている。また、タッチパネル21、操作部22、レリーズ釦23及び加速度センサ25は、CPU24に接続されている。
撮像光学系10は、ズームレンズと、フォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。レンズ駆動部11は、撮像光学系10内でズームレンズやフォーカスレンズのレンズ位置をCPU24の指示に応じて光軸方向に調整する。なお、簡単のため、図1では、撮像光学系11を1枚のレンズとして図示する。
絞り12は、撮像素子14に入射する単位時間当たりの光量を調節する。絞り駆動部13は、絞り12の開口量をCPU24の指示に応じて調整する。
撮像素子14は、撮像光学系11及び絞り12を通過した被写体像を撮像し、所定のフレームレートでアナログの画像信号を出力する。そして、撮像素子14が出力するアナログの画像信号は、信号処理部15に入力される。なお、撮像素子14の撮像面には、R(赤)、G(緑)B(青)の3種類のカラーフィルタが例えばベイヤー配列で配置されている。また、撮像素子14の電荷蓄積時間及び画像信号の読み出しは、タイミングジェネレータ(不図示)によって制御される。
ここで、撮像素子14は、電子カメラの撮影モードにおいて、後述のレリーズ釦23の全押し操作に応答して記録用の静止画像(本画像)を撮像する。また、撮像素子14は、撮影待機時にも所定間隔毎に観測用の画像(スルー画像)を連続的に撮像する。
なお、撮像素子14は、CCD(Charge Coupled Device)型又はCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型のイメージセンサである。
信号処理部15は、撮像素子14が出力する画像信号に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路(AFE)と、そのAFEでアナログ信号処理が施された画像信号に対して、デジタル信号処理を施すデジタルフロントエンド回路(DFE)とを有する。ここで、信号処理部15のAFEは、アナログの画像信号に対して相関二重サンプリングやゲイン調整をした後、アナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する(A/D変換)処理等を行う。また、信号処理部15のDFEは、A/D変換されたデジタルの画像信号におけるノイズ成分の除去等を行う。
この信号処理部15が出力する画像信号は、RGB信号の画像データとしてRAM16に一時的に記録される。RAM16は、画像データを一時的に記録するバッファメモリである。なお、RAM16は、CPU24の指示により後述するテンプレート画像のデータを記録する。
画像処理部17は、RAM16に記録されている画像データを読み出し、必要に応じて各種の画像処理(例えば、輪郭強調処理、色補間処理等)を施す。また、画像処理部17は、画像信号に基づいて、撮影画面の明るさを検出する。具体的には、画像処理部17は、撮影画面を複数の領域に分割してその領域毎に測光値を検出する多分割測光を行う。例えば、画像処理部17は、分割した領域毎にRGB信号の画像データを輝度信号(Y信号)と、色差信号(Cr、Cb信号)の画像データに変換(YC変換)することで多分割測光を行う。
図2は、撮影画面を多分割した一例を示す模式図である。図2に示す撮影画面は、撮像素子14の撮像面に対応しており、縦に6分割、横に8分割され、全体で48分割されている。例えば、画像処理部17は、B1〜B48の領域(ブロック)毎に輝度値(測光値)を積算して、後述するAE(Automatic Exposure)算出部24aに出力する。AE算出部24aは、積算された輝度値(以下「AE評価値」という)を用いて演算処理を行う(詳細は後述する)。なお、このAE評価値は一例であって、AE算出部24aは、積算された輝度値の平均値をAE評価値としても良い。
また、画像処理部17は、撮影待機時において、スルー画像を例えばモニタ表示用のNTSC方式のビデオ信号のビュー画像に変換する。そして、画像処理部17は、所定のフレームレート(例えば、30fps)でビュー画像を表示モニタ20に出力する。また、画像処理部17は、本画像の画像データの圧縮伸長処理を実行する。
ROM18は、電子カメラ1の制御を行うプログラム等を予め記憶している不揮発性のメモリである。また、記録I/F部19には、着脱自在の記録媒体30を接続するためのコネクタ(不図示)が形成されている。そして、記録I/F部19は、そのコネクタに接続された記録媒体30にアクセスして画像の記録処理等を行う。この記録媒体30は、例えば、不揮発性のメモリカードである。図1では、コネクタに接続された後の記録媒体30を示している。
表示モニタ20は、CPU24の指示に応じて各種画像や電子カメラ1の操作メニュー等を表示する。また、表示モニタ20は、例えば、ユーザがテンプレート画像を登録するための枠をビュー画像上に重畳表示する。表示モニタ20には、液晶のモニタ等を適宜選択して用いることができる。
タッチパネル21は、タッチパネル表面に接触した指先等の位置を検出する。そして、タッチパネル21は、検出した位置情報をCPU24に出力することでユーザからの操作を受け付ける。操作部22は、ユーザの操作を受け付ける複数の釦を有している。
レリーズ釦23は、半押し操作(撮影前における自動露出(AE)、自動焦点合わせ(AF:Auto Focus)等の動作開始)の指示入力と全押し操作(撮像動作開始)との指示入力とを受け付ける。
図3は、本実施形態の電子カメラ1の背面図である。本実施形態の操作部22は、広角ズーム釦22aと、望遠ズーム釦22bと、モード選択釦22cと、メニュー釦22dと、選択・決定釦22eと、電源釦26とを含む。なお、表示モニタ20の表示画面上には、透明のタッチパネル21(不図示)が配置されているものとする。
広角ズーム釦22aは、焦点距離を広角側に変更し、望遠ズーム釦22bは、焦点距離を望遠側に変更する。モード選択釦22cは、撮影モード若しくは再生モードに切り替える操作をユーザから受け付ける。メニュー釦22dは、メニュー画面を立ち上げるための操作をユーザから受け付ける。選択・決定釦22eは、電子カメラ1の操作メニューにおける設定条件等の項目選択又は項目決定をユーザから受け付ける。ここで、選択・決定釦22eは、決定釦22fとダイヤル22gとを有する。ダイヤル22gの全体形状は、環状であって、ダイヤル22gの内周側には決定釦22fが配置されている。そして、ダイヤル22gは、例えばメニュー画面等での項目選択の入力をユーザから受け付ける。また、決定釦22fは、メニュー画面等での項目決定の入力をユーザから受け付ける。例えば、被写体追尾モードでは、被写体追尾の開始する操作が決定釦22fに割り当てられている。また、レリーズ釦23と電源釦26とは、図3に示す通り、電子カメラ1の筐体の上面に備えられている。
再び、図1の説明に戻り、CPU24は、各種演算及び電子カメラ1の制御を行うプロセッサである。CPU24は、ROM18に予め格納されたシーケンスプログラムを実行することにより、電子カメラ1の各部の制御等を行う。また、CPU24は、AE算出部24a、パラメータ設定部24b、テンプレート生成部24c、被写体追尾部24d、判定部24e、補正部24f、色温度推定部24g、AWB(Auto White Balance)調整部24h及びフラグ制御部24iとしても機能する。
AE算出部24aは、画像処理部17が検出した領域毎のAE評価値に基づいて、撮影画面内に指定した領域間での明るさの変化量(輝度の変化量)を算出する。
具体的には、AE算出部24aは、撮影画面内における追尾対象の現在位置を示す領域及び予測される移動先を示す領域との間での明るさの変化量をAE評価値に基づいて算出する。例えば、AE算出部24aは、図2に示す領域B23(追尾対象の現在位置を示す領域)と、領域B22(予測される移動先を示す領域)との間でAE評価値の差分値を計算する。これにより、AE算出部24aは、差分の符号と差分値から移動先を示す領域の明暗の程度を算出することができる。
また、AE算出部24aは、領域毎のAE評価値をAPEX(Additive System of Photographic Exposure)単位であるBV値(Brightness Value)に変換する。そして、AE算出部24aは、領域毎のBV値に基づいて、シャッタ秒時、絞り値を決定するための制御EV(Exposure value)値の算出を行う。さらに、AE算出部24aは、制御EV値(被写体輝度値)に基づいて、適正露出値(AE値)を算出する。なお、B1〜B48の領域毎のAE評価値は、RAM16に一時的に記録され、後述する補正部24fの補正処理の演算に用いられる。
パラメータ設定部24bは、絞り12の絞り値、撮像素子14での電荷蓄積時間(シャッタスピード)、信号処理部15のゲイン(撮像感度)等の各パラメータをそれぞれ設定する。なお、CPU24は、レリーズ釦23を介して全押しの指示入力を受け付けた場合、上記のパラメータに基づいて本画像の撮像を実行する。
テンプレート生成部24cは、ユーザの指示入力によりスルー画像から追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像のデータを生成する。本実施形態では、人間、動物、乗物等の各種の物体を追尾対象としてテンプレート画像を生成することができる。なお、本実施形態では、説明の便宜上、人物の顔を含む領域をテンプレート画像とする。
例えば、テンプレート生成部24cは、ユーザがタッチパネル21を介して図3に示す人物Pの顔の領域を押圧した場合、枠50を重畳表示させる。そして、テンプレート生成部24cは、この枠50内の領域の画像をテンプレート画像として生成する。
図4は、テンプレート画像の一例を示す図である。テンプレート生成部24cは、図4(a)に示すテンプレート画像T(N)(Nは、初期値を1とする自然数)をRAM16に記録する。ここで、説明の便宜上、テンプレート生成部24cが、最初にテンプレート画像を生成したときの符号をT(1)とする。そして、後述する補正部24fは、テンプレート画像T(N)を上書きして補正する毎にNをインクリメントする。このテンプレート画像T(N)には、被写体の輝度情報、色差情報の画像データが含まれる。図4(b)では、テンプレート画像T(1)内の複数の領域が画素を表している。ここで、テンプレート画像T(1)内の各画素は、テンプレート画像T(1)内において、横方向の画素位置を示すxと縦方向の画素位置を示すyとを用いてT(1)xyで特定される。ただし、実際には、画素数は、数十〜数百万画素である。
なお、テンプレート画像T(1)の生成の方法は、上記の生成方法に限られず、例えば、以下の方法を用いても良い。CPU24は、スルー画像から人物の顔の領域を認識し、図3に示す人物Pの顔の領域に枠50を重畳表示させる。テンプレート生成部24cは、この状態でユーザが図3に示す決定釦22fを押した場合、枠50内の領域の画像をテンプレート画像T(1)として生成する。或いは、テンプレート生成部24cは、ユーザの指示入力を受け付けることなく、公知の顔検出処理により顔を検出した後、枠50内の領域の画像をテンプレート画像T(1)として生成しても良い。
被写体追尾部24dは、上記のテンプレート画像T(1)を最初に用いて、撮影画面内における追尾対象(主要被写体)の位置をテンプレートマッチング処理により継続的に検出する。
図5は、本実施形態のテンプレートマッチング処理の一例を説明する図である。図5(a)は、ターゲット画像について説明する図である。図5(a)に示すターゲット画像Aは、スルー画像上でテンプレートマッチング処理を行うための比較対象領域の画像である。
なお、図5(a)では、ターゲット画像A内の複数の領域が画素を表している。ここで、ターゲット画像A内の各画素は、横方向の画素位置を示すxと縦方向を示す画素位置を示すyとを用いてAxyで特定される。
被写体追尾部24dは、ターゲット画像Aをスルー画像上で1画素ずつ或いは予め設定された所定画素ずつ、ずらしながらテンプレートマッチング処理を行う。本実施形態では、テンプレート画像T(N)の面積とターゲット画像Aの面積とは同じとする。
図5(b)は、テンプレートマッチング処理における探索エリアの初期状態の一例を示した図である。図5(b)に点線枠で示す探索エリアSは、比較対象領域となるターゲット画像Aを例えば所定画素ずつ、ずらしながらテンプレート画像T(1)とのテンプレートマッチング処理を行う領域である。この探索エリアSは、スルー画像の領域よりも狭い領域である。
被写体追尾部24dは、テンプレートマッチング処理により、テンプレート画像T(1)とターゲット画像Aとの類似度を計算により求める。そして、被写体追尾部24dは、探索エリアS内で類似度が相対的に1番大きい条件を満たす位置を追尾対象の移動先とする。なお、被写体追尾部24dは、テンプレートマッチング処理により、フレーム間で動きベクトルを算出して探索エリアSを狭めていっても良い。つまり、被写体追尾部24dは、動きベクトルに基づいて追尾対象の移動先を推定し、探索エリアSを狭めることができる。本実施形態では、テンプレートマッチング処理による探索エリアSの最初の位置を、前フレームにおける追尾対象の位置から開始する。そのため、被写体追尾部24dは、例えば動きベクトルがゼロであれば、追尾対象に動きがないと推定できる。
判定部24eは、AE算出部24aの算出結果に基づいて、被写体追尾部24dが追尾対象を見失うか否かを判定する。ここで、AE算出部24aは、例えば、現フレームのターゲット画像Aの位置に対応するAE評価値と、次フレームのターゲット画像Aの予測位置に対応するAE評価値との差分値を算出する。判定部24eは、この差分値が予め設定した閾値以上の場合、被写体追尾部24dが追尾対象を見失うと判定する。
補正部24fは、この差分値が予め設定した閾値以上の場合、現フレームの探索に用いたテンプレート画像T(N)の明るさを補正する(詳細は後述する)。
なお、色温度推定部24g、AWB調整部24hについては、変形例で説明し、フラグ制御部24i、加速度センサ25については、補足説明の欄で説明する。
次に、本実施形態の被写体追尾モードにおける電子カメラ1の動作の一例を説明する。図6は、被写体追尾モードにおける電子カメラ1の動作の一例を示すフローチャートである。ここで、電子カメラ1の電源がオンされた後、図1に示す操作部22が、静止画撮影における被写体追尾モードの指示入力を受け付けると、CPU24は、図6に示すフローの処理を開始させる。なお、本実施形態では、スルー画像及び本画像の構図(撮影範囲)が共通であることとする。
図7は、図6に示すフローの処理が行われる際の構図の一例を説明する図である。図7(a)及び図7(b)では、追尾対象となる人物P(被写体)が、撮影画面内を紙面上、右から左の方向に走っている1コマをそれぞれ模式的に表している。図7(c)では、図7(a)の構図に対して、図2に示す撮影画面の各領域(B1〜B48)を対応付けている。
ステップS101:CPU24は、撮像素子14を駆動させてスルー画像の撮像を開始する。その後、CPU24は、所定のフレームレート(例えば、30fps)で撮像素子14にスルー画像を生成させると共にスルー画像から生成されたビュー画像を表示モニタ20に動画表示させる。
さらに、CPU24のテンプレート生成部24cは、ユーザがタッチパネル21を介して図7(a)に示す人物Pの顔の領域を押圧した場合、枠50を重畳表示させる(図3参照)。そして、テンプレート生成部24cは、追尾対象を設定するため、この枠50内の領域の画像をテンプレート画像T(1)(図4参照)として生成する。これにより、CPU24の被写体追尾部24dは、テンプレート画像T(1)を用いて人物Pの顔の領域を追尾することで人物P全体を追尾することとなる。
ステップS102:テンプレート生成部24cは、スルー画像の内からテンプレート生成範囲の部分画像としてテンプレート画像T(1)を切り出す。そして、CPU24は、テンプレート画像T(1)をRAM16に記録する。これにより、CPU24は、テンプレート画像T(1)を登録する。また、CPU24は、撮影画面内で人物Pを探索する探索エリアSの設定を初期化する。
ステップS103:CPU24は、レリーズ釦23による半押し操作に続く全押し操作の指示入力の有無に応じて、追尾処理を終了するか否かを判定する。CPU24は、全押し操作の指示入力を受け付けると、追尾処理を終了する判定を行う(ステップS103:Yes)。この場合、CPU24は、図6に示すフローを終了させて、本画像の撮像の処理に移行する。
具体的には、CPU24のパラメータ設定部24bは、AE値に基づいて、絞り12の絞り値、撮像素子14での電荷蓄積時間(シャッタスピード)、信号処理部15のゲイン等の各パラメータをそれぞれ設定する。その後、CPU24は、撮像素子14を駆動して本画像のアナログの画像信号を生成させる。信号処理部15は、アナログの画像信号のゲイン調整やA/D変換等を行う。この信号処理部15が出力するデジタルの画像信号は、RAM16に記録用の画像データとして一旦記録される。画像処理部17は、記録用の画像データに対して各種の画像処理を行う。そして、CPU24は、画像処理等を行った画像データを記録媒体30に記録する。
一方、CPU24は、半押し操作の指示入力を受け付けた後、全押し操作の指示入力を受け付けるまでは、追尾処理を継続する判定を行う(ステップS103:No)。そして、CPU24は、処理動作をステップS104に移行する。
ステップS104:被写体追尾部24dは、RAM16から次フレームを読み出す。
ステップS105:被写体追尾部24dは、テンプレートマッチング処理を行う。ここで、本実施形態では、テンプレート画像T(N)及びターゲット画像Aは、何れも被写体の輝度情報(Y)と、色差情報(Cb、Cr)とからなるYCbCr表色系の画像データであることとする。
テンプレートマッチング処理は、一例として、(1)式に示すテンプレート画像T(N)と比較対象領域となるターゲット画像Aとの残差rを演算し、残差rが小さいほど両画像の類似度が高いとする。
r=ΣΣ|T(N)xy−Axy| ・・・(1)
ここで、(1)式において、ΣΣは、テンプレート画像T(N)とターゲット画像Aの横(1〜x)画素、縦(1〜y)画素の画素単位の総和演算を表す。(1)式では、テンプレート画像T(N)(例えばT(1))とターゲット画像Aとの画素毎の差の絶対値の総和を残差rとする。すなわち、本実施形態では、被写体追尾部24dは、テンプレート画像T(N)とターゲット画像Aとの各画素におけるY成分の両画素の差の絶対和をY成分の残差rとして算出する。本実施形態では、残差rが小さいほど類似度が大きくなり、判定部24eは、テンプレート画像T(N)とターゲット画像Aは類似していると判定する。また、判定部24eは、残差rが大きいほど類似度が小さくなり、判定部24eは、テンプレート画像T(N)とターゲット画像Aは類似していないと判定する。なお、判定部24eは、残差rが予め設定した閾値以上の場合、被写体追尾部24dが追尾対象を見失うと判定する。なお、テンプレート画像T(N)とターゲット画像Aが完全に一致する場合、残差rはゼロの値となる。
ステップS106:被写体追尾部24dは、探索領域S内において比較対象領域を移動し、被写体追尾を終了したか否かを判定する。被写体追尾を終了していない場合(ステップS106:No)、CPU24は、ステップS105に戻り、探索領域S内で比較対象領域をずらし、新しい比較対象領域のターゲット画像Aとテンプレート画像T(1)とのテンプレートマッチング処理を行う。
一方、探索領域S内における被写体追尾を終了した場合(ステップS106:Yes)、CPU24は、ステップS107に移行する。
ステップS107:判定部24eは、追尾対象の消失の有無を判定する。すなわち、判定部24eは、探索領域S内で算出された残差rの内で、最も小さい残差rの値が予め設定した閾値以上の場合には、追尾対象を消失したと判定し(ステップS107:Yes)、CPU24は、図6に示すフローを終了させる。
なお、本実施形態では、ターゲット画像A(枠50に対応する範囲)の被写体が非合焦状態なった場合、判定部24eは、追尾対象を消失したと判定することとする。この場合も、CPU24は、図6に示すフローを終了させる。ここで、CPU24は、追尾対象を消失した場合、追尾対象を消失したことを示す表示を表示モニタ20に出力するようにしても良い。
一方、判定部24eは、探索領域S内で算出された残差rの内で、最も小さい残差rの値が予め設定した閾値未満の場合には、追尾対象を消失していないと判定し(ステップS107:Yes)、ステップS108に移行する。
ステップS108:被写体追尾部24dは、これまでに演算したテンプレート画像T(1)と比較対象領域のターゲット画像Aとの類似度の中で、最大の類似度(残差rが最小であることを意味する)が得られる比較対象領域を追尾対象の被写体位置として特定する。
ステップS109:CPU24は、現フレームにおける被写体追尾部24dが特定した追尾対象の被写体位置と、前フレームの追尾対象の被写体位置とに基づいて、動きベクトル(方向と大きさとを含む)を算出する。CPU24は、動きベクトルに基づいて追尾対象の動きが認められないと判定した場合には(ステップS109:No)、処理動作をステップS103に戻す。CPU24は、例えば動きベクトルがゼロであった場合、ステップS110以降の処理を行う必要がないためである。
ステップS110:CPU24は、動きベクトルに基づいて追尾対象の移動先を予測する。
ステップS111:CPU24のAE算出部24aは、現フレームのターゲット画像Aの位置に対応するAE評価値と、移動先のターゲット画像Aの予測位置に対応するAE評価値との差分値を算出する。
具体例として、図7(c)において、ターゲット画像Aが、図2に示す領域B23に位置している。そのため、AE算出部24aは、現フレームのターゲット画像Aの位置に対応するAE評価値として、領域B23のAE評価値をRAM16から読み出す。
そして、CPU24は、ステップS110の処理により、動きベクトルから追尾対象のターゲット画像Aの移動先として、例えば、図2に示す領域B22、B21、B20、B19、B18、B17へと移動していくことを予測することができる。そこで、AE算出部24aは、移動先のターゲット画像Aの予測位置に対応するAE評価値として、B22のAE評価値をRAM16から読み出す。そして、AE算出部24aは、B23のAE評価値とB22のAE評価値との差分値を算出する。
なお、AE算出部24aは、移動先のターゲット画像Aの予測位置が領域B23と領域B22とに重なる場合、領域B23と領域B22とのAE評価値の平均値を、移動先のターゲット画像Aの予測位置に対応するAE評価値とする。
ステップS112:判定部24eは、AE評価値の差分値が予め設定した閾値以上の場合(ステップS112:Yes)、被写体追尾部24dが追尾対象を見失うと判定する。そして、CPU24は、処理動作をステップS113に移行する。一方、判定部24eは、AE評価値の差分値が予め設定した閾値未満の場合(ステップS112:No)、被写体追尾部24dが追尾対象を消失していないと判定する。そして、CPU24は、処理動作をステップS103に戻す。
ステップS113:補正部24fは、現フレームの探索に用いたテンプレート画像T(1)の明るさを補正する。これにより、被写体追尾部24dは、次フレームの探索に、補正後のテンプレート画像T(2)を用いてテンプレートマッチング処理を行うことができる。具体的には、先ず、補正部24fは、追尾対象の現在位置を示す領域のAE評価値と、予測される移動先の領域のAE評価値との差分値を算出する。
図8は、補正部24fの補正処理の一例を説明する図である。図8(a)は、ステップS102の処理において、テンプレート生成部24cが登録したテンプレート画像T(1)を示している。例えば、図8(a)に示すテンプレート画像T(1)は、図7(c)における追尾対象のターゲット画像Aが領域B23でのテンプレートマッチング処理に適用される。
ここで、補正部24fは、例えば、B23のAE評価値とB22のAE評価値との差分値を補償するようにして、テンプレート画像T(1)の輝度レベルを補正する。図8(b)は、補正後のテンプレート画像T(2)を示している。つまり、補正部24fは、B22の位置におけるテンプレートマッチング処理を行う場合、図8(b)に示すテンプレート画像T(2)を用いる。これにより、補正後のテンプレート画像T(2)は、補正前のテンプレート画像T(1)に比べて、低輝度側の成分が多くなる。したがって、被写体追尾部24dは、(1)式において、補正後のテンプレート画像T(2)を用いた方が、残差rを小さくすることができ、類似度を高くすることができる。
そして、CPU24は、ステップS103に処理動作を戻す。なお、ステップS103で、全押しの指示入力を受け付けた場合、上述した通り、CPU24は、図6に示すフローを終了させて、本画像の撮像の処理に移行する。
以上より、本実施形態の電子カメラ1は、ターゲット画像の輝度成分の変化に追随して、テンプレート画像の輝度成分を補正するので、テンプレートマッチング処理において追尾対象の検出精度を高めることができる。また、本実施形態の電子カメラ1は、特許文献1のような探索エリアの明るさを補正するような処理は必要なくなり、不自然な明るさの画像を生成しないで済む。したがって、本実施形態の電子カメラ1は、撮影画面内の空間的な明るさの変化に応じて追尾対象の輝度や色が変わるに起因して、テンプレート画像とターゲット画像との差異が大きくなることによる追尾の失敗を抑制することができる。
<被写体追尾モードの変形例>
次に、被写体追尾モードの変形例を説明する。この変形例では、追尾中の構図が変化する場合を想定する。例えば、被写体追尾モードでは、構図が変化する場合、電子カメラ1が制御するAE値やAWB値(ホワイトバランス調整用のRGB信号のゲイン係数)がフレーム間で時間的に変化することにより、追尾対象の被写体の輝度や色が変わることがある。そのため、この変形例では、登録されたテンプレート画像とターゲット画像との輝度や色の差異がフレーム間で大きくなることによる追尾の失敗を抑制することを目的とする。
この変形例における電子カメラ1では、図1において、色温度推定部24gと、AWB調整部24hとをさらに用いる。
色温度推定部24gは、RGBの画像信号に基づいて光源の色温度を推定する。具体的には、色温度は、例えば、(R値の平均値/G値の平均値(以下、「R/G」と称する))を縦軸に取り、(B値の平均値/G値の平均値(以下、「B/G」と称する))を横軸に取った色空間内に対応付けられている。したがって、色温度推定部24gは、RGBの画像信号に基づいて、R/G及びB/Gを算出することにより、色温度を推定することができる。
AWB調整部24hは、推定した色温度(電球、晴天、曇天、日陰、閃光装置等)に合わせて、ゲイン係数(AWB値)を設定することにより、ホワイトバランスの調整を行う。本実施形態では、R/G及びB/Gと色温度との関係を示す情報と、色温度(電球、晴天、曇天、日陰、閃光装置等)に対応するホワイトバランスの調整用のゲイン係数(AWB値)がROM18に予め記録されている。なお、ホワイトバランスの調整の手段は、一例であって、AWB調整部24hは、他の公知のホワイトバランス調整の手段を採用しても良い。
次に、被写体追尾モードの変形例における電子カメラ1の動作について説明する。図9は、被写体追尾モードの変形例における電子カメラ1の動作の一例を示すフローチャートである。ここで、電子カメラ1の電源がオンされた後、図1に示す操作部22が、静止画撮影における被写体追尾モード(変形例)の指示入力を受け付けると、CPU24は、図9に示すフローの処理を開始させる。
図10は、図9に示すフローの処理が行われる際の撮影シーン100の一例を説明する図である。図10(a)は、海辺をヨット60が移動する様子を表している。そして、変形例では、このヨット60を追尾対象とする。
図10(b)は、被写体追尾モード(変形例)開始時の構図(図中、点線枠K)を表している。ここで、図10(b)は、曇り空で太陽が雲61に隠れている状態を表している。図10(c)は、被写体追尾モード(変形例)開始後に構図が変化した状態を表している。ここで、図10(c)は、雲61に隠れていた太陽62が現れた状態を表している。したがって、この変形例では、図10(b)と図10(c)との構図の変化で、色温度が変わる等により、AE値とAWB値とが変化することとなる。
ステップS201:CPU24は、撮像素子14を駆動させてスルー画像の撮像を開始する。その後、CPU24は、撮像素子14にスルー画像を生成させると共に、スルー画像から生成されたビュー画像を表示モニタ20に動画表示させる。CPU24のテンプレート生成部24cは、図10(b)に示すヨット60を追尾対象とする指示入力を受け付けると、テンプレート画像U(N)を生成する。ここで、Nは1を初期値とする自然数とする。
ステップS202:CPU24は、テンプレート画像U(1)をRAM16に記録し、ステップS203に移行する。なお、ステップS203〜ステップS208までの処理は、ステップS101〜ステップS108と同様であるので重複説明は省略する。なお、上記の(1)式において、符号T(N)を符号U(N)に置き換え、符号Aを符号Cに置き換えることする。
ステップS209:CPU24のAE算出部24aは、領域毎のAE評価値をBV値に変換する。そして、AE算出部24aは、領域毎のBV値に基づいて制御EV値を算出すると共に制御EV値に基づいて撮影画面のAE値を算出する。算出したAE値は、後続するステップS211においてフレーム間の比較が可能なように、次フレームの画像信号に基づくAE値との比較が完了するまでCPU24内もしくはRAM16で保持するようにする。
ステップS210:CPU24のAWB調整部24hは、RGBの画像信号に基づいて光源の色温度を推定し、AWB値を算出する。算出したAWB値は、後続するステップS211においてフレーム間の比較が可能なように、次フレームの画像信号に基づくAWB値との比較が完了するまでCPU24内もしくはRAM16で保持するようにする。
ステップS211:CPU24の判定部24eは、現フレームと前フレームとを比較して、AE値とAWB値との少なくとも一方が変化したか否かを判定する。AE値とAWB値の少なくとも一方が変化した場合(ステップS211:Yes)、ステップS212に移行する。一方、AE値とAWB値との両方の値に変化がなかった場合(ステップS211:No)、CPU24は、処理動作をステップS203に戻す。
ステップS212:CPU24の補正部24fは、テンプレート画像U(1)に対して補正処理を行うことにより、テンプレート画像U(2)を生成する。具体的には、補正部24fは、AE値に変化があった場合、いわゆるEV線図において、例えばテンプレート画像U(1)の登録時のAE値を基準に+1EV変化したのであれば、追尾対象の被写体も1EV明るくなったとみなす。そして、補正部24fは、その分を補償するようにして、テンプレート画像U(1)を補正する。
また、補正部24fは、AWB値に変化があった場合、例えば、テンプレート画像U(1)の登録時の色温度が曇りを示す色温度であって、その後晴天を示す色温度に変わったのであれば、その分を考慮して、テンプレート画像U(1)に対してAWB値で補正する。なお、補正部24fは、次フレームの画像データがRAM16に記録された際、その画像データに対して、テンプレート画像U(1)に行ったホワイトバランスの調整と同じAWB値でホワイトバランスの調整を行うこととする。したがって、次フレーム内のターゲット画像Cもホワイトバランス調整が行われることになる。
そして、CPU24は、ステップS203に処理動作を戻す。なお、ステップS203で、全押しの指示入力を受け付けた場合、上述した通り、CPU24は、図9に示すフローを終了させて、本画像の撮像の処理に移行する。
以上より、本実施形態の電子カメラ1は、フレーム間で構図が変わることに起因して、AE値とAWB値との少なくとも一方が変わる場合であっても、変化に応じてテンプレート画像を補正するので追尾対象の検出精度を高めることができる。
<実施形態の補足事項>
(1)上記実施形態では、構図(撮影範囲)が変わらない場合と変わる場合とに分けて説明した。そこで、本実施形態では、構図の変化に応じてAE算出部24aや補正部24fの処理を変更するようにしても良い。この場合、図1に示す加速度センサ25が、電子カメラ1の筐体の動きを検出することにより、CPU24が構図の変化を検出する。この加速度センサ25は、電子カメラ1に対する振動の方向及び大きさを検知することができる。
ここで、図1に示すCPU24のフラグ制御部24iは、加速度センサ25が電子カメラ1の筐体の動きを検出した場合、構図が変化したと判断する。そして、フラグ制御部24iは、制御切替え用のフラグをセットする。一方、フラグ制御部24iは、加速度センサ25が電子カメラ1の筐体の動きを所定時間検出しない場合、フラグをリセットする。そして、AE算出部24aは、電子カメラ筐体の動きが検出された期間を含む動き判定の期間、フレーム毎の撮影画面のAE値を算出する。具体的には、AE算出部24aは、フラグがセットされている間(動き判定の期間)、フレーム毎の撮影画面のAE値を算出する。また、AE算出部24aは、フラグがリセットされている間、撮影画面内の領域毎のAE評価値を算出する。
したがって、図6のフローにおいて、フラグ制御部24iによりフラグがセットされている間、ステップS109からステップS113の処理は、図9に示すステップS209からステップS212の処理に置き換わる。これにより、補正部24fは、撮影画面内における空間的な明るさの変化とフレーム間での時間的な明るさの変化とを考慮してテンプレート画像T(N)を補正することができる。
(2)上記実施形態では、AE算出部24aは、現フレームのターゲット画像Aの位置に対応するAE評価値と、次フレームのターゲット画像Aの予測位置に対応するAE評価値との差分値を算出した。しかし、AE算出部24aによる差分値の算出方法は、上記の方法に限られず、例えば、以下に説明する方法を採用しても良い。
図11は、AE算出部24aによる差分値の算出方法の変形例を説明する図である。図11(a)は、追尾対象のターゲット画像Aが、図2に示す領域B22に位置している状態を表している。ここで、被写体追尾部24dは、動きベクトルに基づいて、ターゲット画像Aが、領域B21に移動することが予測できる。したがって、AE算出部24aは、先ず、領域B21のAE評価値を算出する。続いて、AE算出部24aは、次フレームにおいて、ターゲット画像Aが領域21に移動したと推定できる状態下で領域B22のAE評価値を算出する。図11(b)は、追尾対象のターゲット画像Aが、図2に示す領域B21に位置している状態を表している。つまり、AE算出部24aは、前フレームでターゲット画像Aが存在していた領域(図11(a)のB22)のAE評価値を算出することとなる。この状態で、AE算出部24aは、テンプレートマッチング処理の対象となる領域21のAE評価値と領域B22のAE評価値との差分値を算出する。そして、被写体追尾部24dは、探索エリアSを設定して追尾処理を開始する。すなわち、AE算出部24aは、背景同士のAE評価値による差分値を算出するので、追尾対象の検出精度を高めることができる。
また、AE算出部24aは、差分値の算出方法の他の変形例として、以下の算出方法を採用しても良い。図7(c)において、ターゲット画像Aが図2に示す領域B23に位置している場合、被写体追尾部24dは、動きベクトルに基づいて、B22からB17へと移動することを予測する。そして、AE算出部24aは、例えば、予め領域B22及び領域B21のAE評価値の差分値を算出しても良い。AE算出部24aは、以下同様にして、先追いして順次AE評価値の差分値を算出しても良い。これにより、AE算出部24aは、背景同士のAE評価値による差分値を算出するので、追尾対照の検出精度を高めることができる。
(4)上記実施形態では、簡単のため、図2に示すAE評価値の検出用の領域(B1〜B48)の大きさと、テンプレート画像T(N)の大きさとを同じにして説明した。例えば、テンプレート画像T(1)の大きさが、図2に示す領域を複数含む場合には、AE算出部24aは、複数の領域のAE評価値の平均値を算出するようすれば良い。また、画像処理部17は、撮影画面をテンプレート画像T(1)より小さい領域に分割しても良い。この場合、AE算出部24aは、複数のAE評価値の積算値を算出すれば良い。また、画像処理部17は、テンプレート画像T(1)が生成された後に、テンプレート画像T(1)と同じサイズの領域に撮影画面を分割しても良い。
(5)上記実施形態では、テンプレートマッチング処理の一例を示したが、他のテンプレートマッチング処理を採用しても良い。例えば、被写体追尾部24dは、ターゲット画像Aとテンプレート画像T(1)とでそれぞれ対応位置にある注目画素間の階調差を求めるようにして類似度を算出するテンプレートマッチング処理を行っても良い。
(6)上記実施形態では、テンプレートマッチング処理において、被写体追尾部24dは、探索エリアS内で類似度が相対的に1番大きい条件を満たす位置を追尾対象の移動先とした。この状態で、補正部24fは、例えば、テンプレート画像T(1)の輝度レベルを段階的に変化させることにより、被写体追尾部24dは、類似度を再計算しても良い。そして、さらに類似度が高い(残差rが小さい)結果が得られた場合、CPU24は、さらに類似度が高い条件の補正後のテンプレート画像T(2)を次フレームのテンプレートマッチング処理に採用しても良い。これにより、検出精度が高められる。
(7)上記実施形態では、画像処理部17は、撮像素子14が出力する画像信号に基づいて、B1〜B48の領域(ブロック)毎に輝度値(測光値)を積算した。ここで、電子カメラ1が撮像素子14とは別に輝度値検出用の測光センサを備え、画像処理部17は、測光センサが出力する画像信号に基づいて、輝度値を積算しても良い。
(8)上記実施形態では、簡単のため、輝度信号のデータからなるテンプレート画像のみを用いたが、色差信号のデータからなるテンプレート画像を合わせて用いても良い。これにより、検出精度が高められる。
(9)上記実施形態では、ターゲット画像Aの現在位置におけるAE評価値と移動先予測位置におけるAE評価値との差分が所定閾値以上の場合にテンプレート画像Tの明るさを補正したが、ステップS105で求めるテンプレート画像Tとターゲット画像Aとの残差rに基づく類似度判定の閾値を変更するようにしても良い。
(10)上記実施形態では、現フレームのAE値,AWB値と前フレームのAE値,AWB値とを比較し、AE値とAWB値の少なくとも一方が変化した場合にテンプレート画像Uを補正したが、ステップS205で求めるテンプレート画像Tとターゲット画像Aとの残差rに基づく類似度判定の閾値を変更するようにしても良い。
1・・・電子カメラ、14・・・撮像素子、16・・・RAM、17・・・画像処理部、24a・・・AE算出部、24d・・・被写体追尾部、24f・・・補正部、24g・・・色温度推定部、24h・・・AWB調整部、24i・・・フラグ制御部、25・・・加速度センサ

Claims (4)

  1. 撮影画面内の被写体像を撮像し、画像信号を出力する撮像素子と、
    追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像を記録するメモリと、
    前記画像信号に基づいて、前記撮影画面の明るさを検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記撮影画面内の空間的又は時間的な明るさの変化量を算出する算出部と、
    前記算出部の算出結果に応じて、前記テンプレート画像の明るさを補正する補正部と、
    補正された前記テンプレート画像を用いて、前記追尾対象の被写体を前記撮影画面から継続的に検出する被写体追尾部と、
    を備え
    前記検出部は、前記撮影画面を複数の領域に分割して該領域毎に測光値を検出し、
    前記算出部は、前記撮影画面内における前記追尾対象の現在位置を示す領域及び予測される移動先を示す領域との間での前記明るさの変化量を前記測光値に基づいて算出し、
    前記補正部は、前記算出部の算出結果により前記被写体追尾部が前記追尾対象を見失うと判定できる状態のときに、前記テンプレート画像の明るさを補正することを特徴とする電子カメラ。
  2. 撮影画面内の被写体像を撮像し、画像信号を出力する撮像素子と、
    追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像を記録するメモリと、
    前記画像信号に基づいて、前記撮影画面の明るさを検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記撮影画面内の空間的又は時間的な明るさの変化量を算出する算出部と、
    前記算出部の算出結果に応じて、前記テンプレート画像の明るさを補正する補正部と、
    補正された前記テンプレート画像を用いて、前記追尾対象の被写体を前記撮影画面から継続的に検出する被写体追尾部と、
    を備え、
    前記検出部は、前記撮影画面を複数の領域に分割して領域毎の測光値を検出し、
    前記算出部は、前記測光値に基づいて、フレーム毎に前記撮影画面の適正露出値を算出し、
    前記補正部は、前記フレーム間で前記適正露出値が変化した場合、前記テンプレート画像の明るさを補正することを特徴とする電子カメラ。
  3. 撮影画面内の被写体像を撮像し、画像信号を出力する撮像素子と、
    追尾対象の被写体の特徴を示すテンプレート画像を記録するメモリと、
    前記画像信号に基づいて、前記撮影画面の明るさを検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて、前記撮影画面内の空間的又は時間的な明るさの変化量を算出する算出部と、
    前記算出部の算出結果に応じて、前記テンプレート画像の明るさを補正する補正部と、
    補正された前記テンプレート画像を用いて、前記追尾対象の被写体を前記撮影画面から継続的に検出する被写体追尾部と、
    電子カメラ筐体の動きを検出する動きセンサと、
    を備え、
    前記算出部は、前記電子カメラ筐体の動きが検出された期間を含む動き判定の期間、前記撮影画面内の時間的な明るさの変化量を算出することを特徴とする電子カメラ。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項記載の電子カメラにおいて、
    前記画像信号に基づいて、フレーム毎に光源の色温度を推定する色温度推定部をさらに備え、
    前記補正部は、前記フレーム間で前記色温度が変化した場合、前記テンプレート画像のホワイトバランスを調整することを特徴とする電子カメラ。
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