JP2008113236A - 撮像装置におけるシェーディング補正方法と装置 - Google Patents

撮像装置におけるシェーディング補正方法と装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ベイヤ配列におけるクロストークや、画素とマイクロレンズの光軸とのミスマッチ等が原因で生じ、同心円状の特性とならない(非同心円状)色シェーディングを、色バランスを崩すようなことなく正確に補正することができる、撮像装置におけるシェーディング補正方法と装置を提供することが課題である。
【解決手段】撮像光学系と、撮像素子を有する光電変換手段と、シェーディング補正量を算出する演算手段を有する制御部とを有し、撮像光学系によって撮像素子上に結像された被写体像から得られた画像データに対し、前記演算手段によって補正係数を乗じてシェーディングを補正するシェーディング補正方法において、前記補正係数のうち、最も小さな補正係数を1とする調整係数を前記補正係数に乗じて調整有り補正係数とし、この調整有り補正係数を画像データに乗じてシェーディングを補正するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は撮像装置におけるシェーディング補正方法と装置に関し、特に、撮像素子上に光学レンズ系によって被写体像を結像させ、画像データとして取り出してメモリなどに記憶させる撮像装置において、光学レンズに起因して生じる画像の中心部と周辺部との明るさが異なる現象や、撮像素子や赤外(IR)カットフィルタの特性に起因して生じる画像の中心部と周辺部とにおける明るさや色に対する感度の違い、撮像素子に光を集光するマイクロレンズの開口位置の偏倚による色感度特性の変化などにより生じるシェーディングを、適切に補正できるようにした撮像装置と該撮像装置を備えた携帯機器に関するものである。
一般的なカメラに用いられるレンズには図5(A)に一例を示したように、シェーディングと呼ばれて撮像光学系における周辺部の光量が光軸の中心近傍より減少してしまう現象がある。この図5(A)において、横軸は結像面における光軸中心(0の位置)を通る直線上の位置、縦軸は光量、点線の「入力」として示した線は後記する色シェーディングが無いときのシェーディングによりレンズ周辺で光量が減少した入力光量値で、光軸中心画面位置に比較して周辺の光量が少なくなっているのがわかる。
このシェーディングは、撮影光学系の焦点距離や焦点位置、絞り値によって影響を受け、一般的に、望遠(長焦点)側より広角(短焦点)側の方が、焦点位置が遠距離側より近距離側の方が程度が大きくなる。また、絞りの径が小さい場合より開放絞り側の方が周辺における光量減少率は大きくなり、一般的なカメラでは、このシェーディングを極力抑えるような光学設計がなされている。
他方、撮像素子上に光学レンズ系によって被写体像を結像させ、画像データとして取り出すようにしたデジタルカメラやビデオカメラ、または携帯電話などのカメラにおいては、撮像レンズにより撮像素子へ入射する光の角度により、撮像素子が受光できる光量に大きな影響を与える。例えば図6に示したように、50を撮像素子の1画素に相当するフォトダイオード部、51を撮像素子の遮光部、52を遮光部に開けた開口部、53をフォトダイオード50に垂直に入射する光の径、54を同じく斜めに入射したときの光の径とすると、個々の撮像素子の受光面に対して垂直に光が入射する場合は図6(A)に53で示したように効率良く光束を受けることができるが、図6(B)に示したように、入射光が垂直から傾くほど54で示したように光束が細くなって損失が増え、受光量が少なくなる。
そのため、デジタルカメラやビデオカメラ、または携帯電話などのカメラのように撮像素子を用いるカメラにおいて、こういった光学系や撮像素子に起因すると共に色シェーディングが無いときのシェーディングに対しては、例えば図5(B)に示したように、結像面における光軸中心位置を1とし、その光軸中心位置からの距離に応じた補正係数、または予め光量減少程度を測定することによって求めた補正係数を定め、光軸中心からの距離に対応させて入射光量に乗じてやることで、図5(A)に実線で「出力」として示したように、周辺部においても光量を略フラットな状態にすることができる。
また、撮像素子(光電変換手段)はカラー画像を撮影できるようにするため、一例を図7(A)に示したようなベイヤ配列と呼ばれるモザイク状のカラーフィルタを用い、入射した光を各画素単位でR(赤)、G(緑)、B(青)に振り分けて色毎に分離した撮像データを得るために用いるが、撮像素子におけるフォトダイオードには、図8に示したように光の波長によって内部への光の到達距離が異なるという特性があり、そのため色によって同じ光量が入射しても、光の入射角度が垂直から大きく傾く周辺部では、中心部に比較して光量が少なくなるという現象も生じる。なお、ベイヤ配列は、図7(A)に示した3種類の色別だけでなく、図7(B)に示したように、更に細分化してR(赤)画素の列にあるGr画素、、B(青)画素の列にあるGb画素という様に、同じG(緑)でも並びの違いで種類分けが必要な場合もある。
図8において70は撮像素子の1画素に相当するフォトダイオード部、71は遮光部、72の実線は赤(R)色の光のフォトダイオード部70への入射光束、73の点線は緑(G)色の光のフォトダイオード部70への入射光束、74の破線は青(B)色の光のフォトダイオード部70への入射光束を示しており、表における上段はフォトダイオード部70に垂直に入射する光束を、下段は周辺部でフォトダイオード70への光の入射角度が垂直から大きく傾いた場合のそれぞれの色の光束を表している。
このうち、青(B)色74と緑(G)色73のように、赤(R)色72に対して波長が短い光は、フォトダイオード70における深部まで侵入することがないため、表の下段に示したように例え光の入射角度が垂直から大きく傾いても光量に大きな変化は生じない。それに対し赤(R)色72の波長の長い光は、フォトダイオード70における深部まで侵入するため光の入射角度が垂直から大きく傾くと、表の下段の右端の「赤色・赤外の場合」に75で示したように、光束の一部がフォトダイオード70の側壁を通過してしまって光量に寄与しない光が生じる。従って、本来あるべき光量よりR成分の光を少なめに検知してしまうこととなり、垂直に入射した場合を示した上段とは光量が異なってしまう。そのため、光の色(波長)の違いによってシェーディング特性に差が生じるから、色成分の構成比率が変化し、画面内に色むらが生じてしまう。
さらに、撮像素子を構成するフォトダイオード70は、図9に示したように入射してくる光を効率良く捉えるためにマイクロレンズ77を備えているが、このマイクロレンズ77による屈折角度は光の波長、すなわち色によって異なっている。そのため、フォトダイオード70に斜めに光が入射した場合、赤(R)色72、緑(G)色73、青(B)色74で示したように色によって入射角に違いが生じ、フォトダイオード70に達する光量が異なることになり、これによってもシェーディング特性に違いが生じる。
また、色温度を検知するホワイトバランス制御において、画像周辺部のデータを用いた場合、この実際より赤(R)成分が少ない誤ったデータも加味されてホワイトバランス処理が行われる結果、本来正常なはずの中心部の赤(R)成分のデータまで修正が行われ、画面中心部が赤みを帯びて色むらが発生してしまう。
また、撮像装置に用いる一般的なCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconducter)を用いた撮像素子は、人間には見えない赤外線領域まで感度があるため、そのままでは得られる画像が人間に見えるものとは異なった色調となる。それを防止するため、一般的に赤外(IR)カットフィルタを用いて赤外線を遮断することが行われている。
このIRカットフィルタには吸収タイプや反射(蒸着)タイプなどがあり、それぞれ異なった特性を有するが、光学系の条件の違いによって、このうち吸収型は光透過特性が変化することで色むらが発生し易く、反射型は光の入射する角度によってカットオフ周波数の特性が変化することで色むらが発生する。このように、それぞれのタイプや素材などによって赤外光のカット特性がまちまちであるため、レンズやセンサの構成に合ったIRカットフィルタを選択する必要がある。
さらにIRカットフィルタには、図10に示したように完全に赤外線をカットできないものもあり、前記したように撮像装置の小型化・薄型化が進められる中で、画面周辺方向におけるIRカットフィルタや撮像素子への光の入射角度が垂直からより傾いていく傾向にあるため、画像の中心部と周辺部とで画像の赤みが異なって、自然な色調の画像を撮影することが難しい場合があり、このような問題が生じないIRカットフィルタを使用するとコストアップにつながることが多い。
このような問題点を解決するため従来では、撮像素子に対する入射光が極力垂直に入射するよう像側テレセントリックな光学系が良いとされてきたが、この像側テレセントリックな光学系はある程度の光路長を必要とするため小型化・薄型化が難しく、小型化・薄型化をめざす場合は周辺部に入射する光の或る程度の入射角は受け入れざるを得ない。そこで、撮像素子における画面周辺部の画素に対応させて設けるマイクロレンズの形状を、傾きのある入射光を効率よく集光できる形状にした撮像素子等も提案されている。
しかし、このようにマイクロレンズの形状を変えたものは、特定の傾きで入射する光に対しては有効であっても異なる傾きをもった入射光には対応できないから、ズームレンズのように光学系の焦点距離が変化することで撮像素子周辺に対する入射角が変化するものでは効果が得られなくなってしまう。
しかも、撮像装置は様々な分野・製品への組み込みが行なわれ、特に携帯電話等のモバイル機器への搭載にあたっては撮像装置の小型化・薄型化が求められる結果、必然的に光学系も小型化・薄型化し、撮像素子に入射する光の角度は周辺ほど垂直から大きく傾く事になって光軸の中心近傍と周辺との光量差がより大きくなる傾向にあり、対策の必要性が高くなっている。
そのため本願出願人は、現在は非公知である特許文献1において、光学レンズに起因するシェーディングや撮像素子の特性に起因するシェーディング、及びIRカットフィルタに起因するシェーディングなど、複数存在するシェーディング要因でトータルなシェーディング特性が複合的な曲線となり、さらに、レンズの焦点位置や焦点距離、及び絞り値や色温度によって変化していくシェーディングを、適切に補正できるようにした撮像装置を提案した。
それを簡単に説明すると、撮像光学系によって結像された被写体像を電気信号に変換するイメージセンサと、撮像光学系とイメージセンサとの間に設けられた赤外カットフィルタと、イメージセンサによって得られた画像データに対して演算処理を施すDSP(Digital Signal Processor)とを備えた撮像装置において、イメージセンサとDSPはそれぞれシェーディング補正機能を持ち、かつ、撮像光学系における焦点距離及び焦点位置の違いと絞り値との組み合わせと、撮像光学系における焦点距離及び焦点位置の違いと被写体の色温度の違いとの組み合わせとにより、シェーディング補正データをマトリックス状として配したシェーディング補正テーブルを作成し、光学系データ値と色温度とによって最適な組み合わせをこのシェーディング補正テーブルから選択できるようにすると共に、前記イメージセンサとDSPに設けた一のシェーディング補正機能で撮像光学系によって生じるシェーディングの補正を、他のシェーディング補正機能でイメージセンサおよび前記赤外カットフィルタによって生じるシェーディングの補正を行なうようにしたものである。
しかしながら、このようにして光学レンズに起因するシェーディングや撮像素子の特性に起因するシェーディング、及びIRカットフィルタに起因するシェーディングなど、複数存在するシェーディング要因でトータルなシェーディング特性が複合的な曲線となり、さらに、レンズの焦点位置や焦点距離、及び絞り値や色温度によって変化していくシェーディングを補正したにもかかわらず、なお、予期しない色シェーディングが発生することが判明した。
すなわち前記したデジタルカメラやビデオカメラ、または携帯電話などのカメラに用いられるCCDやCMOS等の撮像素子は、撮像した画像の高精細化を求めて画素数が飛躍的に増大している。一方、こういったデジタルカメラやビデオカメラ、または携帯電話などのカメラは小型化・薄型化が更に進み、撮像素子の周辺に入力する光線の焦点面に対する角度が更に大きくなる傾向にある。
そして前記した予期しない色シェーディングは、このように小型化・薄型化により、撮像素子の周辺に入力する光線の焦点面に対する角度が更に大きくなったことが一因となっている。これは、図11(A)に示したように、各撮像素子に入射する光の角度が大きくなることで、ベイヤ配列した別の色に対応した画素にまで光が入り込み、クロストークが発生することによる。
この図11において、80は前記した細分化したベイヤ配列であり、それぞれ対応するカラーフィルタを備えたGb画素、B画素、R画素、Gr画素が、例えばアルミ遮光膜81の中に納められて画素単位となり、この画素単位が多数配列されて撮像素子を形成している。82は光軸中心方向、83、84はクロストークを示す矢印で、図11(B)に示したように、光軸中心82からの入射光85が遮光部86から入ったとき、その入射角が大きいと、それぞれの画素の境界を越え、例えば図上最も左のGr画素(この図11(A)に示した画素単位の隣の画素単位になる)に入射した光は間にアルミ遮光膜81が有るため隣のR画素に入り込む光は少ないが、R画素に入射した光が隣のGr画素にも入射し、クロストークが生じることを示している。
このクロストークは、光軸中心82から外周方向に向かって生じるから、図11(C)に示したように、画面右側はB画素とGr画素の影響が、画面左側は側はGb画素とR画素の影響が大きく出ることになり、前記した光学レンズに起因するシェーディングや撮像素子の特性に起因するシェーディング、及びIRカットフィルタに起因するシェーディングなどとは異なったシェーディングになる。
また他の要因として、撮像素子の画素数が飛躍的に増大したことで、例えばCMOSにおける電荷検出部(FD:Floating Diffusion)91を2画素に1つ、または図12(A)に示したように4画素に1つと複数の画素で共有することが行われている。この図12において、90は前記した細分化したベイヤ配列、91は各ベイヤ配列毎、すなわち4画素毎に設けられた電荷検出部(FD)、92は各画素毎の光の入射する開口である。
そしてこの場合、各画素の開口部92が画素の境界部分に配置されることとなり、開口部92とマイクロレンズの光軸との位置関係が、図12(B)のように色フィルタ毎に異なってしまう(ミスマッチ)結果になる。そのため、同じ傾きを持った入射光に対し、色フィルタの種類によって入射光量に差が生じてしまい、カラーフィルタの配列の構造上、画面の右と左、上と下とでそれぞれ特性が逆転することになって、これらの要因により、色シェーディングは左右、上下で非対称な形状の特性を持つことになる。
そのためこの場合のシェーディングは、図13(A)に点線で示したように同心円状の特性とならず、前記図5に示した場合のように、画面中心からの距離を変数とした式による補正ができない。なお、この図13において横軸は前記図5の場合と同様、結像面における光軸中心(0の位置)を通る直線上の位置、縦軸は光量で、点線で示した「入力」は補正前の入力光量値、実線で示した「出力」は補正後の光量値であり、また図13(B)は、この(A)に示したシェーディングを補正するための補正係数で、図13(A)に点線で示した入射光量にこの図13(B)の補正係数を乗じてやることで、図13(A)に実線で「出力」として示したように光量が略フラットとなる状態にすることができる。
ところがこの図13(A)のように、同心円状の特性とならないシェーディングにおいては、前記したクロストークや、マイクロレンズ位置のミスマッチにより、Gb画素、B画素、R画素、Gr画素の各色の違いにより、例えば図13(A)の画角−3度の位置の入力値のように、画面中心、すなわち0度における入力値より出力値が高くなってしまう現象が発生する場合がある。この場合、予め出力値が最大となる位置が分かっているわけではないので、前記と同様画面中心の定点(0度の位置)を例えば基準補正係数=1として補正係数を算出すると、画面中心より出力が大きい値となるこの−3度の位置の補正係数は、図13(B)における−3度の位置に示したように1未満となってしまう。
従って、例えば図14に示したように、横軸に画角、縦軸に入/出力値を取り、簡単化のため撮像素子からの画像データに対する補正後の出力データが図のようにサインカーブであるとした場合、例えば入/出力値256を色の飽和値とすると、点線で示した「入力」値における画角−3度の値がこの飽和値256であると、色シェーディングがない場合は前記図5(B)に示した補正係数を乗じてやることでこの図14(A)に実線で示した「出力」値のようになって特に問題はない。しかし、色シェーディングがある場合は、図14(B)の入力1のように、センサの飽和値より大きな値が本来の画像にあると、図13(B)のような1より小さな補正係数を掛け合わせることにより、図14(A)の出力のようになるべきところが、図14(B)における入力1が飽和値を越えているため、実際は、入力2のような値しか入力されてこなくなる。そのため、この図14(B)に実線で示した出力値のように、画角−3度では出力値が飽和値のままでなければいけないところがそれ以下となってしまい、本来色ムラを補正するはずの処理で、逆に色バランスを崩して色ムラを生じさせてしまう事になる。
色シェーディングの補正については、例えば特許文献2に、画像のシェーディング補正を高速に行うため、撮像素子により撮像された画像のシェーディング補正をベイヤーデータの段階で行ない、各画素Pについて光軸に相当するベイヤー画像の補正中心Oとの間の水平距離Hと垂直距離Vとを取得し、それらを二次関数に当てはめることにより、各画素Pにおける補正中心Oとの距離Lに応じたシェーディング係数を算出し、算出した画素毎のシェーディング係数に応じて各画素の明るさを調整するようにした撮像装置が示されている。
特願2006−207222号(現在非公開) 特開2005−277618号公報
しかしながらこの特許文献2に示された方法では、色シェーディングの補正を行うため、各画素Pについて光軸に相当するベイヤー画像の補正中心Oとの間の水平距離Hと垂直距離Vとを取得し、それらを二次関数に当てはめ、各画素Pにおける補正中心Oとの距離Lに応じたシェーディング係数を算出しているが、前記したように図13(A)のように同心円状の特性とならないシェーディングでは、その特性は性質の特定が困難であり、このように二次関数で算出するなどのことはできない。
そのため本発明においては、ベイヤ配列した別の色の画素に光が入り込むことで生じるクロストークや、画素とマイクロレンズの光軸との位置関係が色フィルタ毎に異なってしまうミスマッチ等が原因で生じ、同心円状の特性とならない(非同心円状)色シェーディングを、色バランスを崩すようなことなく正確に補正することができる、撮像装置におけるシェーディング補正方法と装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になる撮像装置におけるシェーディング補正方法は、
撮像光学系と、撮像素子を有する光電変換部と、制御部を有する信号処理部とを有し、前記光電変換部と前記信号処理部の少なくとも一方にシェーディング補正の演算手段を備え、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に結像された画像データに対し、前記撮像光学系と撮像素子に起因するシェーディングを前記演算手段によって補正係数を乗じて補正する、撮像装置におけるシェーディング補正方法であって、
前記シェーディングはその特性が非同心円状であり、前記補正係数は、最も小さな補正係数が1となるような調整係数を前記演算手段によって乗じられて調整有り補正係数とされ、該調整有り補正係数を前記演算手段によって画像データに乗じてシェーディングを補正することを特徴とする。
そして、このシェーディング補正方法を実施するシェーディング補正装置は、
撮像光学系と、撮像素子を有する光電変換部と、制御部を有する信号処理部とを備え、前記撮像光学系と撮像素子とに起因するシェーディングの補正係数を記憶し、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に結像された画像データに対して前記補正係数を乗じて補正するシェーディング補正の演算手段を有する撮像装置におけるシェーディング補正装置において、
前記シェーディングはその特性が非同心円状であり、前記シェーディング補正手段は、前記補正係数のうち最も小さな補正係数を1とする調整係数を前記演算手段によって乗じて調整した調整有り補正係数を前記補正係数として記憶し、該調整有り補正係数を前記演算手段によって画像データに乗じてシェーディングを補正することを特徴とする。
このように特性が非同心円状のシェーディングを、補正係数のうち、最も小さな補正係数を1とする調整係数を補正係数に乗じて調整有り補正係数とし、該調整有り補正係数によって非同心円状のシェーディングを補正することで、ベイヤ配列した別の色の画素に光が入り込むことで生じるクロストークや、画素とマイクロレンズの光軸との位置関係が色フィルタ毎に異なってしまうミスマッチ等が原因で生じた色シェーディングも、前記したように補正係数が1以下になることによって本来飽和するはずの色が飽和せずに色バランスを崩すようなことがなくなり、正確に補正する撮像装置におけるシェーディング補正方法と装置を提供することができる。
そして、前記調整有り補正係数は、前記撮像素子上に設定した複数の定点に対応させて前記制御部に記憶させておくことで、容易に上記したシェーディング補正を実施することができ、さらに、前記調整有り補正係数を用いてシェーディング補正を行なう際に、前記撮像装置の露光量の目標値を前記調整係数の逆数を乗じた値に置き換えて露光制御を行なうことで、単純に調整有り補正係数を乗じると、前記補正係数に調整係数を乗じることで補正係数は調整係数分大きくなり、画像データは露出オーバーとなるが、このように画像データに予め調整係数の逆数を乗じることで、そういったことを防止することもできる。
また、前記光電変換部と信号処理部の両方がシェーディング補正の演算手段を有する場合は、前記シェーディング補正は前記光電変換部と信号処理部のうち、色に関するシェーディング補正を司る方で実施することにより、例えば従来用いられていた、光電変換手段または制御部のいずれかに備わったシェーディング補正機能単独では、レンズの焦点位置や焦点距離、絞り値などの光学系自体に起因するシェーディング、撮像素子へ入射する光の角度に起因するシェーディング、波長の長い光における撮像素子内部への侵入深さに起因するシェーディング、IRカットフィルタを用いた場合にフィルタ自体の特性に起因するシェーディング、特性が非同心円状のシェーディングなど、要因が複数存在してこれらの特性の組み合わせにより複合曲線となるシェーディングの総てを補正することが困難であったが、光電変換手段と制御部のそれぞれにシェーディング補正機能を持たせ、色に関するシェーディング補正機能を司る方で実施することで、シェーディングを適切に補正できる撮像装置を提供することができる。
本発明によれば、ベイヤ配列におけるクロストークやマイクロレンズの光軸がミスマッチすることで生じる同心円状の特性とならない色シェーディングを、色バランスを崩すようなことなく正確に補正することができ、撮像装置の色再現性を最大限引き出せるシェーディング補正方法と装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の相対的配置等は、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明になる撮像装置における制御部分のブロック図、図2は前記した同心円状の特性とならない(非同心円状)シェーディングを補正する、本発明になるシェーディング補正方法を実施するために補正係数を持たせる定点を示した図、図3は同心円状の特性とならないシェーディングを補正する補正係数が1以下になる点を持つ場合、(A)は全ての点の補正係数が1以上となるよう調整することを説明するためのグラフで、(B)はそれによって露出オーバーにならないよう撮像素子からの画像データを調整した場合(調整有)と、(調整無)の場合を示したグラフ、図4は同心円状の特性とならないシェーディングを補正する補正係数が1以下になる点を持つ場合、全ての点の補正係数が1以上となるよう調整し、かつ、露出オーバーにならないよう撮像素子からの画像データに補正係数の逆数を予め乗じた場合(調整有)と、補正係数が1以下のまま撮像素子からの画像データに補正係数を乗じた場合(調整無)のグラフである。
最初に図2乃至図4を用い、本発明になるシェーディング補正方法を簡単に説明する。まず図2は、前記した同心円状の特性とならないシェーディングを補正するため、補正係数を持たせる定点を示した図である。図中40は撮像画像を示し、41の小さな□で示したのが補正係数を持たせる定点である。
前記した図13(A)に示したように同心円状の特性とならない(非同心円状)シェーディングでは、その特性は性質の特定が困難であるため、補正係数は実測値に基づいて設定する必要がある。この場合、その補正係数を画素毎に持たせるのが理想であるが、そうするとデータ量が非常に大きくなってしまうため、例えばこの図2に示したように、画面上の格子状にした交点を定点として設定し、その定点毎に補正係数を持たせ、定点間については周辺の定点からの距離などに基づいて補正係数を導き出し、補間することで色シェーディングの補正を行なうようにする方法を取る。なお、この図2に示した定点の位置はあくまでも一例であり、この数、位置に限定されないことは明かである。
この補正係数は、まずホワイトバランスを合わせた状態で、面光源などの均一な画像を撮影し、画面の定点毎における各画素の出力値を求める。そして、定点毎のベイヤ配列を形成する4つの画素の平均値と各画素の平均値に対する割合を算出し、定点の一つを基準点として、基準点とそれ以外の定点の画素について割合を掛け合わせ、補正係数とする。
この図2において、例えば画面中心の画素41Cを基準定点とし、周辺の41Aの位置の定点の補正係数を算出する場合、画面中心の画素41Cの出力値をGr_C、R_C、B_C、Gb_Cとし、周辺の41Aの位置の定点の出力値をGr_0、R_0、B_0、Gb_0とする。前記した色シェーディングがある場合、各画素の出力バランスが崩れているため、画面中心41Cの平均値(Ave_C)と周辺41Aの平均値(Ave_0)をそれぞれ算出すると、下記(1)式のようになる。
(Ave_C)=(Gr_C+R_C+B_C+Gb_C)/4
(Ave_0)=(Gr_0+R_0+B_0+Gb_0)/4 ……(1)
そのため、周辺41Aの位置における各画素のシェーディング補正係数Coef_Gr_0、Coef_R_0、Coef_B_0、Coef_Gb_0を算出すると、下記(2)式のようになる(なお、(1)式、(2)式はそれぞれ2つの式と4つの式を纏めて指すものとする)。
Coef_Gr_0=(Ave_0/Gr_0)*(Gr_C/Ave_C)
Coef_R_0 =(Ave_0/ R_0)*( R_C/Ave_C)
Coef_B_0 =(Ave_0/ B_0)*( B_C/Ave_C)
Coef_Gb_0=(Ave_0/Gb_0)*(Gb_C/Ave_C) ……(2)
このようにして算出した補正係数をプロットしたのが、図3(A)に点線で「調整前」として示した線である。この図3(A)は前記図13(B)と同様、横軸が撮像素子の結像面における光軸中心(0の位置)を通る直線上の位置、縦軸は補正係数(補正値)で、点線で示した「調整前」は上記(2)式で算出した補正係数である。
しかしこうして算出した係数は、前記図13(B)と同様、1未満となることがあるから、そのままでは使えない。そのため本発明においては、前記(2)式によって図2の全ての定点について算出した補正係数の中から最小値を抽出し、その値の逆数を調整係数として各定点の補正係数に乗じたものを各定点の新しい補正係数とすることにしたものである。このようにすることにより、図3(A)に実線で「調整後」として示したように、全ての補正係数が1以上となり、前記図14(B)に示したように飽和値がシェーディング補正によって飽和値でなくなり、本来色ムラを補正するはずの処理で、逆に色バランスを崩して色ムラを生じさせてしまう、といったことを防ぐことができる。
しかしこのようにした場合、この値で色シェーディング補正を行なうと、全体のレベルが最小の補正係数の逆数、すなわち調整係数の割合でアップしてしまうことになり、それだけ露出オーバーになってしまう。そのため本発明においては、予め露光量の目標自体を前記抽出した最小の補正係数の割合(調整係数)分下げておくようにした。
このようにして撮像素子からの入力値を調整した場合を示したのが図3(B)のグラフである。この図3(B)において横軸は画角、縦軸は入/出力値であり、前記図14の場合と同様簡単化のために撮像素子からの画像データをサインカーブであるとしてある。この図3(B)において点線の「調整無入力」は、露光量の目標を下げていない状態の撮像素子からの画像データであり、実線の「調整有入力」は予め露光量の目標値を最小の補正係数の割合分下げた状態の撮像素子からの画像データである。
このように、露光量の目標値を最小の補正係数の割合分下げた状態の撮像素子からの画像データに前記図3(A)に「調整後」として示した補正係数を乗じてやることで、図4に「調整有」として示した実線のグラフのように、飽和値がシェーディング補正によっても飽和値のままとなり、色バランスを崩して色ムラを生じさせてしまう、といったことを防いだ撮像装置におけるシェーディング補正方法を提供することができる。
以下、図1を用い、本発明になるシェーディング補正方法を実施する撮像装置について説明する。図1において、10は撮像装置における光学系を構成するズームレンズ、11はオートフォーカス用レンズであり、この図1では簡単化のためにそれぞれ単レンズで示したが、一般的に用いられるズームレンズやオートフォーカス用レンズのように複数のレンズにより構成される。12は光学系の絞り、13はIR(赤外)カットフィルタ、14は、撮像素子15におけるアンプ雑音とリセット雑音を除去するCDS(Correlated Double Sampling)回路16、増幅率をコントロールするAGC(Automatic Gain Control)回路17、撮像素子からのアナログ信号をデジタル信号に変換するAD(Analog/Digital)変換回路18、そしてイメージセンサ側のシェーディング補正回路(1)19などが一体となった光電変換手段たるイメージセンサである。
20は、イメージセンサ14で得られた画像信号を処理する演算手段たるDSP(Digital Signal Processor)である。このDSP20の中には、イメージセンサ14で得られた画像信号を受けるセンサインターフェイス21、DSP20側でシェーディングの補正を行うシェーディング補正回路(2)22、シェーディング補正を行った画像信号を表示や記録が行なえる形に処理を施す信号処理部23、画像表示部・画像記録部33へ処理が済んだ画像信号を送り出す出力インターフェイス回路24が含まれる。また、信号処理部23からの信号によって露出値を取得する露出値取得回路26と、その露出値取得回路26が取得した露出値によって露出設定値を算出する露出設定値算出回路27と、この露出設定値算出回路27が算出した設定値を、前記した露光量の目標自体を前記抽出した最小の補正係数の割合分下げるため、前記(2)式によって図2の全ての定点について算出した補正係数の中から抽出した最小値の逆数を調整係数とし、その調整係数で除して結果をAGC回路17、駆動部インターフェイス(I/O)回路30に送り出す調整係数除算回路28と、同じく前記(2)式によって図2の全ての定点について算出した補正係数にこの調整係数を乗じてシェーディング補正回路(1)、シェーディング補正回路(2)に送る調整係数乗算回路29とで構成され、図示していないCPUを含む制御部25も含まれている。
またこの制御部25からは、調整係数除算回路28から送られる設定値を調整係数で除した値が駆動部インターフェイス(I/O)回路30に送られ、ズームレンズ10やオートフォーカス用レンズ11、絞り12等を動作させるモータ32、32、32を駆動する、モータドライバ31、31、31への信号となる。さらにこの駆動部インターフェイス(I/O)回路30は、逆にモータドライバ31、31、31からの信号を受け、ズームレンズ10やオートフォーカス用レンズ11における焦点距離、焦点位置、絞り12の状態を受け、図示していないCPUが、必要な情報をシェーディング補正回路(1)19、シェーディング補正回路(2)22に送る。
次にこの図1を用い、本発明になる撮像装置の動作について説明する。図示していない電源が投入されると、ズームレンズ10、オートフォーカス用レンズ11、絞り12、IRカットフィルタ13を通してイメージセンサ14内の撮像素子15に結像して得られた画像データは、CDS回路16によって撮像素子15におけるアンプ雑音とリセット雑音が除去され、AGC回路17で適正な信号レベルに増幅されてAD変換回路18でアナログ/デジタル変換が行われる。また、シェーディング補正回路(1)19では後記するように制御部25からの指示によってシェーディング補正処理(1)がなされ、DSP20に送り込まれる。
DSP20内では、センサインターフェイス21を介して送り込まれた画像信号が、シェーディング補正回路(2)22で、後記するように制御部25の指示に従うシェーディング補正処理(2)がなされ、信号処理部23でさらにカラー調整、ガンマ補正、輝度信号生成等の演算が施される。そして、出力インターフェイス回路24から画像表示部・画像記録部32に送られて画像表示や外部記憶装置などへの記録が行われる。
また、制御部25では、信号処理部23で処理された画像データから露出値取得回路26によって露出値が取得され、その取得した露出値によって露出設定値算出回路27が露出設定値を算出する。そしてこの露出設定値算出回路27が算出した設定値は、調整係数除算回路28により、前記した露光量の目標自体を前記抽出した最小の補正係数の割合分下げるため、前記(2)式によって図2の全ての定点について算出した補正係数の中から抽出した最小値の逆数を調整係数として、その調整係数によって除される。そして結果がAGC回路17、駆動部インターフェイス(I/O)回路30に送り出される。
AGC回路17はこの送られてきた結果を受け、CDS回路16によって撮像素子15におけるアンプ雑音とリセット雑音が除去されて送られてきた画像データの信号レベルを、前記図3(B)に「調整有入力」として示したように調整してAD変換回路18に送る。
一方、この制御部25を構成する調整係数乗算回路29では、前記図3(A)に点線で「調整前」として記した補正係数に上記した調整係数を乗じ、結果をシェーディング補正回路(1)、シェーディング補正回路(2)に送る。
また制御部25は、図示していないCPUにより駆動部インターフェイス(I/O)30を介し、レンズ駆動や絞りを制御すると共に、その時点のズームレンズ10とオートフォーカス用レンズ11の焦点位置、焦点距離等のレンズ状態、及び絞り12などの光学系データ値を、それぞれを駆動するモータ31、31、31のモータドライバ30、30、30から駆動部インターフェイス30を介して受け、例えばシェーディング補正回路(1)19に送る。
そしてシェーディング補正回路(1)19は、送られてきた現在のレンズ状態と絞り径に対応させ、AD変換回路18を介して送られてくる画像データ中の各画素における出力値に対し、前記調整係数乗算回路29で算出された調整済み補正係数を乗じ、現在のレンズ状態と絞り径に対応したシェーディング補正を実施する。
またシェーディング補正回路(2)22は、例えば制御部25により検出された色温度の情報や、先に取得したズームレンズ10とオートフォーカス用レンズ11の焦点位置、焦点距離等のレンズ状態、及び絞り12などを参照しながら、センサインターフェイス21を介して送られてくる画像データ中の各画素に対し、前記調整係数乗算回路29で算出された調整済み補正係数を乗じ、現在の色温度に応じたシェーディング補正を実施する。
このように、イメージセンサ14側とDSP20側の両方で別個にシェーディング補正を行うのは、一般的にイメージセンサ14側のシェーディング補正機能は自由度が少なく、複雑なシェーディング補正をすることが難しいのに対し、DSP20側のシェーディング補正機能は自由度が大きく、前記したような複合曲線に対しても対応可能であるからであり、このようにシェーディングが発生する要因によってシェーディングを補正する手段を分けることで、確実にシェーディング補正できる撮像装置を提供することができる。なお、光学レンズに起因して生じる画像の中心部と周辺部との明るさが異なる現象や、撮像素子や赤外(IR)カットフィルタの特性に起因して生じる画像の中心部と周辺部とにおける明るさや色に対する感度の違い、などによるシェーディングの補正については、前記特許文献1に詳述されているので省略する。
このようにしてシェーディング補正を行うことにより、前記したようにベイヤ配列した別の色の画素に光が入り込むことで生じるクロストークや、画素とマイクロレンズの光軸との位置関係が色フィルタ毎に異なってしまうミスマッチ等が原因で生じ、同心円状の特性とならない色シェーディングを、飽和値をシェーディング補正によっても飽和値のままとして、かつ、露光オーバーをも補正して、色バランスを崩して色ムラを生じさせてしまう、といったことを防いだシェーディング補正方法を実施する撮像装置を提供することができる。
なお、以上の説明では、絞り値を含むレンズ状態によるシェーディングの補正をシェーディング補正回路(1)19で、色温度によるシェーディングの補正をシェーディング補正回路(2)22で行うよう説明したが、これは逆であっても構わない。
本発明によれば、クロストークや撮像素子における画素とマイクロレンズの光軸とのミスマッチ等が原因で生じ、同心円状の特性とならない色シェーディングを、色バランスを崩すようなことなく正確に補正することができるから、小型化、薄型化したデジタルカメラ、または携帯電話などのカメラなどに用いて好適な撮像装置とシェーディング補正方法を提供することができる。
本発明になる撮像装置における制御部分のブロック図である。 同心円状の特性とならないシェーディングを補正する、本発明になるシェーディング補正方法を実施するために補正係数を持たせる定点を示した図である。 同心円状の特性とならないシェーディングを補正する補正係数が1以下になる点を持つ場合、(A)は全ての点の補正係数が1以上となるよう調整することを説明するためのグラフで、(B)はそれによって露出オーバーにならないよう撮像素子からの画像データを調整した場合「調整有」と、「調整無」の場合を示したグラフである。 同心円状の特性とならないシェーディングを補正する補正係数が1以下になる点を持つ場合、全ての点の補正係数が1以上となるよう調整し、かつ、露出オーバーにならないよう撮像素子からの画像データに補正係数の逆数を予め乗じた場合(調整有)と、補正係数が1以下のまま撮像素子からの画像データに補正係数を乗じた場合(調整無)のグラフである。 (A)は一般的なカメラに用いられるレンズにより生じる、色シェーディングが無いときのシェーディング例(点線)とその補正例(実線)、(B)は(A)に点線で示した色シェーディングが無いときのシェーディングを補正する係数の例である。 撮像素子へ入射する光の角度により受光できる光量が影響される状態を説明するための図で、(A)は撮像素子の受光面に対して光が垂直に入射する場合、(B)は入射光が垂直から傾いた状態では受光量が少なくなることを示した図である。 撮像素子によりカラー画像を撮影できるようにするために用いられる、ベイヤ配列と呼ばれるモザイク状のカラーフィルタの一例を示した図である。 波長によって撮像素子内部への光の到達距離が異なる事を説明するための図である。 マイクロレンズを備えたフォトダイオードにおける光の波長によってシェーディング特性が変化することを説明するための図である。 IRカットフィルタによる波長と透過特性との関係を示したグラフである。 各撮像素子に入射する光がベイヤ配列した別の色に対応した画素にまで入り込み、クロストークが発生することを説明する図である。 ベイヤ配列した各撮像素子に対してマイクロレンズがミスマッチした場合に、受講光量の変化が起こることを説明するための図である。 クロストークやマイクロレンズのミスマッチにより、同心円状の特性とならないシェーディング(A)と、それを補正する補正係数を示したグラフ(B)である。 撮像素子からの画像データをサインカーブであるとし、色シェーディング無しの時のシェーディング補正を示したグラフ(A)と、色シェーディング有りの時の従来の補正状態を示したグラフ(B)である。
符号の説明
10 ズームレンズ
11 オートフォーカス用レンズ
12 絞り
13 IR(赤外)カットフィルタ
14 イメージセンサ
15 撮像素子
16 CDS回路
17 AGC回路
18 AD変換回路
19 イメージセンサ側のシェーディング補正回路(1)
20 DSP(Digital Signal Processor)
21 センサインターフェイス
22 シェーディング補正回路(2)
23 信号処理部
24 出力インターフェイス回路
25 制御部
26 露出値取得回路
27 露出設定値算出回路
28 調整係数除算回路
29 調整係数乗算回路
30 駆動部インターフェイス(I/O)回路
31、31、31 モータドライバ
32、32、32 モータ
33 画像表示部・画像記録部

Claims (5)

  1. 撮像光学系と、撮像素子を有する光電変換部と、制御部を有する信号処理部とを有し、前記光電変換部と前記信号処理部の少なくとも一方にシェーディング補正の演算手段を備え、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に結像された画像データに対し、前記撮像光学系と撮像素子に起因するシェーディングを前記演算手段によって補正係数を乗じて補正する、撮像装置におけるシェーディング補正方法であって、
    前記シェーディングはその特性が非同心円状であり、前記補正係数は、最も小さな補正係数が1となるような調整係数を前記演算手段によって乗じられて調整有り補正係数とされ、該調整有り補正係数を前記演算手段によって画像データに乗じてシェーディングを補正することを特徴とする撮像装置におけるシェーディング補正方法。
  2. 前記調整有り補正係数は、前記撮像素子上に設定した複数の定点に対応させて前記制御部に記憶させていることを特徴とする請求項1に記載した撮像装置におけるシェーディング補正方法。
  3. 前記調整有り補正係数を用いてシェーディング補正を行なう際に、前記撮像装置の露光量の目標値を前記調整係数の逆数を乗じた値に置き換えて露光制御を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載した撮像装置におけるシェーディング補正方法。
  4. 前記光電変換部と信号処理部の両方がシェーディング補正の演算手段を有する場合は、前記シェーディング補正は前記光電変換部と信号処理部のうち、色に関するシェーディング補正を司る方で実施することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載した撮像装置におけるシェーディング補正方法。
  5. 撮像光学系と、撮像素子を有する光電変換部と、制御部を有する信号処理部とを備え、前記撮像光学系と撮像素子とに起因するシェーディングの補正係数を記憶し、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に結像された画像データに対して前記補正係数を乗じて補正するシェーディング補正の演算手段を有する撮像装置におけるシェーディング補正装置において、
    前記シェーディングはその特性が非同心円状であり、前記シェーディング補正手段は、前記補正係数のうち最も小さな補正係数を1とする調整係数を前記演算手段によって乗じて調整した調整有り補正係数を前記補正係数として記憶し、該調整有り補正係数を前記演算手段によって画像データに乗じてシェーディングを補正することを特徴とする撮像装置におけるシェーディング補正装置。
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