JP5950099B2 - 水中不分離型無収縮グラウト - Google Patents
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Description
本発明は、従来の無収縮グラウトにおける上記問題を解決したものであり、環境温度に対して各種物性の変動の小さい水中不分離型無収縮グラウトを提供する。
〔1〕モルタルに増粘剤、発泡剤、膨張材、減水剤、および作業性改善剤を含み、モルタルのセメントが早強ポルトランドセメントであり、上記増粘剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースからなり、上記作業性改善剤が有機変性したベントナイトからなる水中不分離型無収縮グラウトであって、上記増粘剤の含有量がセメント、膨張材および砂の合計量100重量部に対して0.15〜0.25重量部であり、上記作業性改善剤の含有量がセメント、膨張材および砂の合計量100重量部に対して0.10〜0.50重量部であることを特徴とする水中不分離型無収縮グラウト。
〔2〕材齢28日圧縮強度の水中気中強度比が94.9%以上である上記[1]に記載する水中不分離型無収縮グラウト。
〔3〕セメント、砂、増粘剤、発泡剤、膨張材、減水剤、および作業性改善剤を含有するプレミックス粉体からなる上記[1]または上記[2]に記載する水中不分離型無収縮グラウト。
本発明の無収縮グラウトは、モルタルに増粘剤、発泡剤、膨張材、減水剤、および作業性改善剤を含み、モルタルのセメントが早強ポルトランドセメントであり、上記増粘剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースからなり、上記作業性改善剤が有機変性したベントナイトからなる水中不分離型無収縮グラウトであって、上記増粘剤の含有量がセメント、膨張材および砂の合計量100重量部に対して0.15〜0.25重量部であり、上記作業性改善剤の含有量がセメント、膨張材および砂の合計量100重量部に対して0.10〜0.50重量部であることを特徴とする水中不分離型無収縮グラウトである。
〔使用材料〕
使用材料を表1に示す。ヒドロキシプルメチルセルロースを主成分とする水中不分離性混和材(商品名「アスカクリーンD」:信越化学工業社製)を用いた。作業性を改善するための混和剤「OPTIBENT987」東振化学社製(以下,OPBと略記)と,「NANOTHIXB1490」東振化学社製(以下,NTXと略記)を使用した。使用した珪砂の粒度分布を表2に示した。
〔材料組成〕
粉体の基本の材料組成を表3に示す。セメントと珪砂の比率を各々49重量部とし,セメントとしてはNまたはHを使用した。膨張材(P-CSA),消泡剤(14HP)および発泡剤(AL)および減水剤(PP)の添加率は固定し,混和剤(ACD,OPBおよびNTX)の添加率を変化させた。試料中の水粉体比は全ての粉体の合計量に対する水の割合を示す。試験の水準を表4に示す。
〔材料の混練〕
表1に示す材料を、表3および表4に示す組成になるように秤量してホバートミキサーに入れ、所定量の練混ぜ水を注水した後、低速で30秒間混練した後にミキサーを一時停止させ、掻き落しを行った後にさらに高速で90秒間混練した。
JIS R 5201-1999「セメントの物理試験方法」に準拠して,0打フローを測定した。
〔懸濁物質量〕
JSCE-D 104-2007「コンクリート用水中不分離性混和剤品質規格(案)付属書2(水中不分離性コンクリートの水中不分離度試験方法)」に準拠して測定した。
〔pH〕
JSCE-D 104-2007「コンクリート用水中不分離性混和剤品質規格(案)付属書2(水中不分離性コンクリートの水中不分離度試験方法)」に準拠して,作製した試験溶液200mLを用い,pH計(東亜ディーケーケー社製:HM-30G型)で測定した。
〔圧縮強度〕
JIS A 1108:2006「コンクリートの圧縮試験方法」に準じ,供試体寸法φ5×10cmの円柱供試体により測定した。なお,水中作製供試体は,JSCE-F 504-1999「水中不分離コンクリートの圧縮強度用水中作製供試体の作り方」に準じて作製した。供試体は材齢2日で脱型し,圧縮強度試験の材齢までそれぞれの試験温度で水中養生した。
表5に示すように,増粘剤ACDの添加量を変化させて試験を実施した。試験結果を表6に示す。ACDの添加率が0.15〜0.25重量部の範囲では,環境温度を5〜35℃まで変化させても同一配合でフロー値が200〜300mm,懸濁物質量が50mg/L以下,気中水中強度比が80%以上であった。
一方,ACDの添加率が0.10重量部および0.30重量部では(B1およびB3)環境温度20℃ではフロー値が200〜300mm,懸濁物質量が50mg/L以下,気中水中強度比が80%以上であるが,環境温度5℃および35℃では80%未満であった。
表7に示すように,増粘剤ACDの添加量0.20重量部の粉体について,水粉体比を変化させて試験を実施した。試験結果を表8に示す。水粉体比が22.0〜24.0%では,環境温度を5〜35℃まで変化させてもフロー値が200〜300mm,懸濁物質量が50mg/L以下,気中水中強度比が80%以上であった。水粉体比は22.0〜24.0%が好ましく,水粉体比が22.0%未満では,環境温度5℃におけるフロー値が200mm以下になる可能性があり好ましくない。また,水粉体比が24.0%を超えると,環境温度35℃におけるフロー値が300mm以上になる可能性があり好ましくない。
表9に示すように,増粘剤ACDの添加量0.20重量部の粉体について,作業性改善剤OPBの添加率を0〜0.70重量部まで変化させて,水粉体比23.0%で試験を実施した。試験結果を表10に示す。どの粉体についても水粉体比23.0%で,環境温度を5〜35℃まで変化させた場合のフロー値が200〜300mm、懸濁物質量が45mg/L以下,気中水中強度比が85%以上であった。さらに作業性改善剤OPBの添加量が0.10〜0.50重量部の粉体については,環境温度を5〜35℃まで変化させた場合のフロー値が220〜280mm,懸濁物質量が40mg/L以下,気中水中強度比が90%以上となり,温度依存性がさらに小さくなった。
表11に示すように,増粘剤ACDの添加量0.20重量部の粉体について,作業性改善剤NTXの添加率を0〜0.70重量部まで変化させて,水粉体比23.0%で試験を実施した。試験結果を表12に示す。どの粉体についても水粉体比23.0%で,環境温度を5〜35℃まで変化させた場合のフロー値が200〜300mm、懸濁物質量が45mg/L以下,気中水中強度比が85%以上であった。さらに作業性改善剤NTXの添加量が0.10〜0.50重量部の粉体については,環境温度を5〜35℃まで変化させた場合のフロー値が220〜280mm,懸濁物質量が40mg/L以下,気中水中強度比が90%以上となり,温度依存性がさらに小さくなった。
表13に示すように,B1(ACD添加量0.10重量部),A2−2(ACD添加量0.20重量部)およびA4−3(ACD添加量0.20重量部、OPB添加量0.30重量部)の粉体について,従来の普通ポルトランドセメントNに替えて早強ポルトランドセメントHを使用した。
試験結果を表14に示す。セメントとしてHを使用したA6−1およびA6−2は何れも、Nを使用した場合(A4−3およびA5−3)に比べて,環境温度が変化してもフロー値の変化が小さくなり,懸濁物質量も低く、A6−2は気中水中強度比も高くなった。
Claims (3)
- モルタルに増粘剤、発泡剤、膨張材、減水剤、および作業性改善剤を含み、モルタルのセメントが早強ポルトランドセメントであり、上記増粘剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースからなり、上記作業性改善剤が有機変性したベントナイトからなる水中不分離型無収縮グラウトであって、上記増粘剤の含有量がセメント、膨張材および砂の合計量100重量部に対して0.15〜0.25重量部であり、上記作業性改善剤の含有量がセメント、膨張材および砂の合計量100重量部に対して0.10〜0.50重量部であることを特徴とする水中不分離型無収縮グラウト。
- 材齢28日圧縮強度の水中気中強度比が94.9%以上である請求項1に記載する水中不分離型無収縮グラウト。
- セメント、砂、増粘剤、発泡剤、膨張材、減水剤、および作業性改善剤を含有するプレミックス粉体からなる請求項1または請求項2に記載する水中不分離型無収縮グラウト。
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