JP2020033207A - 水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタル - Google Patents

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Abstract

【課題】水中不分離性に優れ、充填可能な流動性及び可使時間を有し、且つ、軽量性を兼ね備える水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルを提供すること。【解決手段】セメントを少なくとも含む結合材と、無機フィラーと、増粘剤とを含み、無機フィラーの含有量が、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、65〜90質量部であり、増粘剤の含有量が、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、0.3〜0.8質量部である、水中不分離性モルタル組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルに関する。
地下水や海水、雨水等の水が存在する地下用水路、地下の採石場跡等の地下空洞への充填、或いは水槽や水中構築物等の構築や補修において、空洞を充填するための材料としてセメント系の水中不分離型のモルタルが使用されることがある。水中不分離型のモルタルとしては、セメント系モルタル材に水中不分離性混和剤等の増粘剤を混和させ、セメント系モルタル材に水中不分離性を付与した水中不分離性モルタルの技術が一般的に知られている(例えば特許文献1、2)。
また、地下水等が溜まっている大きな又は長い地下空洞等へ水中不分離性モルタルを充填する場合、充填作業に長時間を要することが考えられる。そのため、可使時間をできるだけ長く確保でき得る水中不分離性モルタルも開発されている(例えば特許文献3、4)。
一方で、地下空洞には水が存在した状態で軟弱地盤の空洞や経時劣化した埋設管等があり、そのような空洞への充填には、空洞が崩れたり、破損したりしないように軽量で強度発現性の低い空洞充填材が要望されている。
軽量性を伴う空洞充填材として、予めセメントなどと混合した場合でも長期安定性を有するエアミルクおよびエアモルタル用の空洞充填材が知られている(例えば特許文献5)。また、軽量グラウト材としては、セメント、軽量骨材、水中不分離性付与鉱物および混和材を必須成分とする粉粒体からなるグラウト材組成物から構成される下水管更生工法用グラウト材が知られている(例えば特許文献6)。
特開2009−184891号公報 特開2013−249214号公報 特開2013−014480号公報 特開2016−037406号公報 特開2014−051398号公報 特開2017−178669号公報
特許文献1〜4に記載の水中不分離性モルタルでは、何れも練上りの単位容積質量が2.0kg/L以上と重く、軟弱地盤の空洞や経時劣化した埋設管等の空洞へは適用しにくいという課題があった。また、特許文献5に記載の空洞充填材を配合したエアモルタルは水中不分離性に乏しく、特許文献6に記載の下水管更生工法用グラウト材は、水中不分離性を有しているものの軽量骨材を使用するとしているため、長距離圧送や長時間充填を行った場合に一部の軽量骨材が水面表面上に浮遊してしまうという課題があった。すなわち、従来の空洞充填用のモルタルにおいて、水中不分離性、可使時間及び流動性の確保、並びに軽量性という性質を発揮することは困難であった。
したがって、本発明は、水中不分離性に優れ、充填可能な流動性及び可使時間を有し、且つ、軽量性を兼ね備える水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、結合材と無機フィラーの割合と、増粘剤の含有量を調整することで、水中不分離性、流動性、可使時間及び軽量性に優れる水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルが得られることを見出した。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔7〕である。
〔1〕セメントを少なくとも含む結合材と、無機フィラーと、増粘剤とを含み、
前記無機フィラーの含有量が、前記結合材及び前記無機フィラーの合計100質量部に対し、65〜90質量部であり、
前記増粘剤の含有量が、前記結合材及び前記無機フィラーの合計100質量部に対し、0.3〜0.8質量部である、水中不分離性モルタル組成物。
〔2〕減水剤を更に含み、前記減水剤の含有量が、前記結合材及び前記無機フィラーの合計100質量部に対し、0.01〜0.4質量部である、〔1〕に記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔3〕前記セメントの質量割合が、前記結合材の総質量を基準として40〜100質量%である、〔1〕又は〔2〕に記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔4〕前記無機フィラーの粉末度が、ブレーン比表面積で3000〜9000cm2/gである、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔5〕モルタル調製時の水/セメント比(質量比)が1.3〜5.0である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の水中不分離性モルタル組成物と、水とを含み、
前記水の量が、単位水量で、500〜800kg/m3である、水中不分離性モルタル。
〔7〕単位容積質量が1.50〜1.90kg/Lである、〔6〕に記載の水中不分離性モルタル。
本発明によれば、水中不分離性に優れ、充填可能な流動性及び可使時間を有し、且つ、軽量性を兼ね備える水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物は、セメントを少なくとも含む結合材と、無機フィラーと、増粘剤とを含む。
本実施形態に係る結合材は、セメントを少なくとも含み、その他の成分としてセメント以外の水硬性を有するもの及び水和によりポゾラン反応を示すものを含んでもよい。結合材に含まれるセメント以外の成分としては、例えば、ポゾラン微粉末、高炉スラグ微粉末等が挙げられる。
セメントは種々のものを使用することができ、例えば、普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、エコセメント、速硬性セメント等が挙げられる。流動性に更に優れるという観点から、セメントは、普通ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントであることが好ましい。セメントは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併せて用いてもよい。
セメントの含有割合は、結合材全質量を基準として40〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましく、60〜100質量%であることが更に好ましい。セメントの含有割合が上記範囲内であれば、水中不分離性が更に優れる傾向にある。
ポゾラン微粉末としては、例えば、フライアッシュ、シリカフューム、火山灰、酸性白土や活性白土、カオリン鉱物等のアルミノケイ酸質の粘土鉱物やそれらの焼成物が挙げられる。ポゾラン微粉末は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併せて用いてもよい。また、高流動性及び水中不分離性が更に優れるという観点からポゾラン微粉末の粉末度は、3000〜9000cm2/gが好ましい。
無機フィラーとしては、水硬活性を示さない無機物であれば特に限定されないが、炭酸カルシウム微粉末、珪石粉、ステンレス微粉等が挙げられる。これらの中でも、材料分離抵抗性並びに流動性が一層優れるという観点から、炭酸カルシウム微粉末が好ましい。無機フィラーは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併せて用いてもよい。炭酸カルシウム微粉末は、炭酸カルシウムを主成分とするものであれば特に限定されず、化学的に精製された炭酸カルシウムであってもよく、石灰石を粉砕して微粉末に調製したものであってもよい。本明細書において、「無機フィラー」は、0.15mmのふるいを通過する無機粉末である。
無機フィラーの粉末度は、ブレーン比表面積で3000〜9000cm2/gであることが好ましく、3200〜8800cm2/gであることがより好ましく、3500〜8500cm2/gであることが更に好ましい。無機フィラーの粉末度が上記範囲内であれば、材料分離抵抗性並びに流動性が更に良好になる。
無機フィラーの含有量は、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、65〜90質量部である。無機フィラーの含有量が上記範囲外であると、流動性、材料分離抵抗性、水中不分離性等に劣る。流動性、材料分離抵抗性、水中不分離性が更に向上するという観点から、無機フィラーの含有量は、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、68〜88質量部であることが好ましく、70〜85質量部であることがより好ましい。
増粘剤の種類は特に限定されず、例えば、セルロース系増粘剤、アクリル系増粘剤、グアーガム系増粘剤等が挙げられる。増粘剤としては、水中不分離性に一層優れるという観点から、セルロース系増粘剤が好ましい。セルロース系増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。増粘剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併せて用いてもよい。
増粘剤の含有量は、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、0.3〜0.8質量部である。増粘剤の含有量が上記範囲外であると、良好な流動性及び可使時間が得られず、水中不分離性も得られない。可使時間が十分に確保でき、流動性及び水中不分離性に一層優れるという観点から、増粘剤の含有量は、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、0.35〜0.7質量部であることが好ましく、0.4〜0.65質量部であることがより好ましい。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物は、減水剤を含んでもよい。減水剤は、高性能減水剤、高性能AE減水剤、AE減水剤及び流動化剤を含む。このような減水剤としては、JIS A 6204:2011「コンクリート用化学混和剤」に規定される減水剤が挙げられる。減水剤としては、例えば、ポリカルボン酸系減水剤、ナフタレンスルホン酸系減水剤、リグニンスルホン酸系減水剤、メラミン系減水剤、アクリル系減水剤等が挙げられる。これらの中では、ポリカルボン酸系減水剤が好ましい。減水剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併せて用いてもよい。
減水剤の含有量は、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、0〜0.4質量部であることが好ましく、0.01〜0.35質量部であることがより好ましく、0.02〜0.3質量部であることが更に好ましい。減水剤の含有量が上記範囲内であれば、水中不分離性を維持した中で良好な流動性が得られやすく、可使時間も確保しやすい。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物は、細骨材を含んでもよい。細骨材としては、例えば、川砂、珪砂、砕砂、寒水石、石灰石砂、スラグ骨材等が挙げられる。細骨材は、これらの中から、微細な粉や粗い骨材を含まない粒度に調整した珪砂、石灰石砂等を用いることが好ましい。細骨材は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併せて用いてもよい。細骨材は、材料分離抵抗性に一層優れるという観点から、通常用いられる粒径5mm以下のもの(5mmふるい通過分)で且つ、粒径0.15mm以下の微粉末が5%未満のものを使用することが好ましい。なお、細骨材は、上述した無機フィラーとは異なるものである。
細骨材の含有量は、材料分離抵抗性に一層優れるという観点から、結合材及び無機フィラーの合計100質量部に対し、15質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、6質量部以下であることが更に好ましい。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物には、本発明の効果が損なわれない範囲で各種混和剤(材)を配合してもよい。混和剤(材)としては、例えば、生石灰系やエトリンガイト系、エトリンガイト・石灰複合系の膨張材、アルミニウム粉末や過炭酸塩等の発泡剤、硫酸第一鉄等の還元剤、防水剤、防錆剤、収縮低減剤、保水剤、顔料、撥水剤、白華防止剤、繊維等が挙げられる。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物は、通常用いられる混練器具により上記した各成分を混合することで調製でき、その器具は特に限定されるものではない。混練器具としては、例えば、ハンドミキサ、グラウトミキサ、傾胴ミキサ、パン型ミキサ、二軸ミキサ、ヘンシェルミキサ等が挙げられる。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物は、水と混合して水中不分離性モルタルとして調製することができ、粉体(水中不分離性モルタル組成物)と水の含有量は用途に応じて適宜調整すればよい。
本実施形態の水中不分離性モルタルの水/セメント比(質量比、[水の質量]/[セメントの質量])は、1.3〜5.0であることが好ましく、1.4〜4.5であることがより好ましく、1.5〜4.2であることが更に好ましい。
水中不分離性モルタル組成物の水の量は、単位水量で500〜800kg/m3であることが好ましく、500〜750kg/m3であることがより好ましく、500〜700kg/m3であることが更に好ましい。単位水量が上記範囲内であれば、より良好な流動性が得られ、水中不分離性も確保しやすい。
本実施形態の水中不分離性モルタルの単位容積質量は、1.50〜1.90kg/Lであることが好ましく、1.52〜1.80kg/Lであることがより好ましく、1.55〜1.75kg/Lであることが更に好ましい。単位容積質量が上記範囲内であれば、より一層軽量であるためモルタルの自重の影響が出にくく、施工箇所に負荷をかけにくい。
本実施形態の水中不分離性モルタルの調製は、通常のモルタルと同様の混練器具を使用することができ、特に限定されるものではない。混練器具としては、例えば上述したものを用いることができる。
本実施形態の水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルは、十分な流動性及び可使時間を備えながら、軽量且つ水中不分離性に優れるため、通常の打設箇所に加え、より高度の高い場所や水中にも使用することができる。このような水中不分離性モルタル組成物及びそのモルタルは、コンクリート構造物と鋼板との隙間等の狭所への充填、配管内の中込充填、シールド工法における裏込め、構造物背面充填、構造物床下空洞充填、道路下部の空隙充填等の各種空洞充填に好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例で用いる材料は以下のとおりである。
(セメント)
普通ポルトランドセメント(略号:NC)
早強ポルトランドセメント(略号:HC)
低熱ポルトランドセメント(略号:LC)
(ポゾラン微粉末)
フライアッシュ(略号:FA、フライアッシュII種品)
(無機フィラー)
炭酸カルシウム微粉末(略号:F1、ブレーン比表面積2760m/g)
炭酸カルシウム微粉末(略号:F2、ブレーン比表面積3550m/g)
炭酸カルシウム微粉末(略号:F3、ブレーン比表面積8160m/g)
珪石微粉末(略号:F4、ブレーン比表面積4310m/g)
(細骨材)
珪砂(略号:S、粒径1.2mm以下で且つ、粒径0.15mm以下が0.3%)
(増粘剤)
ヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤(略号:MC)
(減水剤)
ポリカルボン酸系減水剤(略号:AD)
<実施例1>
[水中不分離性モルタル組成物の配合設計]
各種材料を表1に示す量として配合設計し、これらをヘンシェルミキサで乾式混合することで、水中不分離性モルタル組成物を作製した。
[モルタルの作製]
表1に示す単位粉体量の水中不分離性モルタル組成物及び単位水量の水を、円筒容器に投入後、ハンドミキサ(回転数1000rpm、羽根直径100mm)を用いて20℃環境下で2分間練り混ぜ、水中不分離性モルタルを作製した。
Figure 2020033207
[評価方法]
下記の評価方法にて、各種モルタルの評価を行った。試験結果を表2に示す。
(流動性及び可使時間)
JIS R 5201:2015「セメントの物理試験方法」12.「フロー試験」(ただし、15打の落下運動は行わず、引き抜きフローとする)に準じて、テーブルフロー値(JIS静置フロー値)を測定した。高流動性の指標は、練り上り直後(混練直後)のフロー値が280mm以上とした。可使時間の指標は、練り上り直後から2時間経過後のテーブルフロー値が230mm以上のものを○(良好)、200mm未満のものを×(不良)とした。また、テーブルフロー値の測定は、20℃環境下で実施し、フローコーンを引き抜き後のテーブルフロー値とした。経時変化後の測定は、ハンドミキサにて5秒間再撹拌後に行った。
(水中不分離性)
JSCE−D−104−2007「コンクリート用水中不分離性混和剤品質規格」付随書2(規定)水中不分離性コンクリートの水中不分離度試験方法に準じて、懸濁物質量を測定した。水中不分離性は、同基準書の水中不分離性混和剤の性能規定である懸濁物質量50mg/L以下を指標とした。
(材料分離抵抗性)
JIS A 1123:2012「コンクリートのブリーディング試験方法」に準じて、専用容器に流し込んだモルタル表面に遊離した水の量を測定し、ブリーディング率を測定した。材料分離抵抗性の指標は、ブリーディングが概ね発生しないこと(0.3質量%以下)を指標とした。
(単位容積質量)
JIS A 1171:2016「ポリマーセメントモルタルの試験方法」6.4単位容積質量試験に準じて、単位容積質量を測定した。単位容積質量1.90kg/L未満を軽量性の指標とした。
(圧縮強度)
JIS A 1108:2006「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準じて、材齢28日における圧縮強度を測定した。供試体の寸法は、直径50mm、高さ100mmとした。圧縮強度発現性の指標は、水和発熱の抑制の観点から材齢28日の圧縮強度を0.2〜3.0N/mm2とした。
Figure 2020033207
本発明の実施例は、何れも練り上り直後のテーブルフロー値が286mm以上の高いフロー値で優れた高流動性であり、且つ練り上りから2時間経過後のテーブルフロー値も230mm以上の高フロー値であり、施工に十分な可使時間を確保することが確認された。水中不分離性は、何れも懸濁物質量が12mg/L以下と極めて低く、良好であることが確認された。また、何れもブリーディングの発生は認められず、単位容積質量は1.69kg/L以下と軽量性を有し、良好な圧縮強度発現性も確認された。
一方で、比較例では、水中不分離性や流動性に劣ることが確認された。
<実施例2>
表3に示す各種材料と配合割合を用いて、実施例1と同様に水中不分離性モルタル組成物及び水中不分離性モルタルを作製し、その性質を評価した。試験結果を表4に示す。
Figure 2020033207
Figure 2020033207
本発明の実施例は、実施例1と同様に何れも練り上り直後のテーブルフロー値が298mm以上の高いフロー値で、優れた高流動性であり、且つ練り上りから2時間経過後のテーブルフロー値も230mm以上の高フロー値を維持し、施工に十分な可使時間を確保することが確認された。水中不分離性も、何れも懸濁物質量が極めて低く、良好であることが確認された。また、何れもブリーディングの発生は認められず、単位容積質量は1.63kg/L以下と軽量性を有し、良好な圧縮強度発現性も確認された。
一方で、比較例では、水中不分離性や流動性に劣ることが確認された。

Claims (7)

  1. セメントを少なくとも含む結合材と、無機フィラーと、増粘剤とを含み、
    前記無機フィラーの含有量が、前記結合材及び前記無機フィラーの合計100質量部に対し、65〜90質量部であり、
    前記増粘剤の含有量が、前記結合材及び前記無機フィラーの合計100質量部に対し、0.3〜0.8質量部である、水中不分離性モルタル組成物。
  2. 減水剤を更に含み、前記減水剤の含有量が、前記結合材及び前記無機フィラーの合計100質量部に対し、0.01〜0.4質量部である、請求項1に記載の水中不分離性モルタル組成物。
  3. 前記セメントの質量割合が、前記結合材の総質量を基準として40〜100質量%である、請求項1又は2に記載の水中不分離性モルタル組成物。
  4. 前記無機フィラーの粉末度が、ブレーン比表面積で3000〜9000cm/gである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水中不分離性モルタル組成物。
  5. モルタル調製時の水/セメント比(質量比)が1.3〜5.0である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水中不分離性モルタル組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の水中不分離性モルタル組成物と、水とを含み、
    前記水の量が、単位水量で、500〜800kg/m3である、水中不分離性モルタル。
  7. 単位容積質量が1.50〜1.90kg/Lである、請求項6に記載の水中不分離性モルタル。
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