JP5949127B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に関し、特に、シリンダブロックの上方に配設された被潤滑部材から流下したオイルをシリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ流下させる内燃機関に関する。
従来、シリンダブロックの上方に配設された被潤滑部材から流下したオイル(潤滑油)をシリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ流下させる内燃機関が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、シリンダブロックに形成されたウォータジャケットを用いて、流下するオイルを冷却する種々の装置等が提案されている。
上記特許文献1には、シリンダブロックと、シリンダヘッドと、ヘッドカバーと、オイルパンとを備えた内燃機関が開示されている。この内燃機関のヘッドカバーは、シリンダヘッドとともに動弁機構(被潤滑部材)が設けられる動弁室を形成している。シリンダブロックには、複数のシリンダボアの列方向に沿って冷却水が流通可能なウォータジャケットが形成されている。シリンダブロックの下方には、オイルパンが固定されており、シリンダブロックとともにクランク室を形成している。
また、シリンダブロックの側方には、保油機構が配置されている。この保油機構は、動弁室およびクランク室と連通する保油室(オイル室)を有しており、動弁室から流下したオイルを一時的に貯留することが可能である。保油室には、保油室内を複数のシリンダボアの列方向に区切るようにオイルの排出部(隔壁部)が設けられている。この排出部によって区切られた各保油室の上方には、それぞれ、シリンダヘッドに設けられた動弁室などに供給されたオイルが流下する入口油路が配置されている。そして、入口油路から流下したオイルは、各保油室に貯留される。
特開2009−167984号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された内燃機関では、排出部(隔壁部)によって区切られた各保油室に対して、シリンダヘッドから流下するオイルが貯留される一方、各保油室に流下するオイルの流下量が異なることによりアンバランスになる場合には、いずれかの保油室の油面の高さが大幅に上昇して(比較的大きく上昇して)シリンダブロックとシリンダヘッドとの合わせ面からオイルがあふれる可能性がある。また、オイルがあふれた場合には、シリンダブロックとシリンダヘッドとの合わせ面に配置されたシリンダヘッドガスケットがオイルに浸かることにより、ガスケット表面に施されたシール性を高めるためのコーティングが劣化するおそれがある。このため、シリンダヘッドガスケットの信頼性に影響を与えるという問題点がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、シリンダヘッドガスケットの信頼性を向上することが可能な内燃機関を提供することを目的としている。
上述の課題を解決するための手段として、本発明による内燃機関は、以下のように構成されている。
すなわち、本発明による内燃機関は、シリンダブロックの上方に配設された被潤滑部材から流下したオイルをシリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ流下させる構成を前提とするものである。また、本発明による内燃機関では、前記シリンダブロックは、複数のシリンダボアの列方向に沿って前記被潤滑部材から流下したオイルを下方に流下させるオイル通路を備え、前記オイル通路内には、前記複数のシリンダボアの列方向に沿って複数のオイル室に区切るように隔壁部が設けられ、前記隔壁部には、前記隔壁部により区切られた前記オイル室同士を連通する連通路が設けられており、この連通路は、前記隔壁部における上下方向の中央付近に位置していることを特徴とするものである。
かかる構成を備える内燃機関によれば、隔壁部に設けられた連通路を介して各オイル室にオイルを流通(流動)させることができるので、隔壁部により区切られた(仕切られた)オイル室のいずれかにおいてオイルが偏るのを抑制することができる。これにより、隔壁部により区切られたいずれかのオイル室のオイルの油面の高さが大幅に上昇する(各オイル室に貯留されたオイルの油面の高さが異なる)ことにより、シリンダブロックとシリンダヘッドとの合わせ面からオイルがあふれるのを抑制することができるので、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に配置されたシリンダヘッドガスケットの信頼性を向上することができる。
本発明の具体的な構成として、以下の複数のものが挙げられる。
本発明による内燃機関において、好ましくは、前記オイル通路は、平面視において、前記複数のシリンダボアの列方向の長さよりも前記複数のシリンダボアの列方向の長さに略直交する方向の長さの方が小さい扁平な形状に形成されることを特徴とする。このように構成すれば、扁平な形状のオイル通路に設けられた各オイル室のいずれかにおいてオイルが偏るのを抑制することができるので、いずれかのオイル室のオイルの油面の高さが高くなるのを抑制することができる。これにより、扁平な形状に形成されたオイル通路からオイルがあふれるのを抑制することができる。
また、本発明による内燃機関において、好ましくは、前記シリンダブロックの前記隔壁部の下方に位置する部分には、シリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ前記オイルを流下させる排出路が設けられており、前記隔壁部の連通路は、前記シリンダブロックの排出路の上方に設けられていることを特徴とする。このように構成すれば、隔壁部の連通路により各オイル室のオイル量(貯留されるオイルの表面高さ)を平均化しながら、各オイル室から排出路を介してオイルパンへオイルを排出することができる。
また、本発明による内燃機関において、好ましくは、前記隔壁部は、前記オイル通路の前記複数のシリンダボアの列方向に対して中央部近傍に設けられていることを特徴とする。このように構成すれば、オイル通路の中央部近傍においてオイル通路が変形しないように隔壁部を補強部材として機能させることができるとともに、隔壁部の連通路により各オイル室のいずれかにおいてオイルが偏るのを抑制することができる。
本発明による内燃機関によれば、シリンダヘッドガスケットの信頼性を向上することができる。
本発明に係るエンジンにおけるオイルの循環系統の一例を示す構成図である。 図1に示すエンジンのエンジンブロックの一例を示す斜視図である。 図2に示すエンジンブロックに形成されたオイル通路の一例を示す透視斜視図である。 図3に示すシリンダヘッドのI−I断面等の一例を示す断面図である。 図2に示すシリンダブロックの一例を示す平面図である。 図5に示す本実施形態によるシリンダブロックのA−A断面を示す断面図である。 比較例によるシリンダブロックの断面の一例を示す図である。 図5に示すシリンダブロックのB−B断面の一例を示す断面図である。 図5に示すシリンダブロックにおけるオイル通路の接続状態の一例を示す部分拡大図である。
以下、本発明に係る内燃機関の実施形態について、図面を参照して説明する。
−オイル循環系統−
まず、図1を参照して、本発明に係る直列4気筒エンジンにおけるオイルの循環系統について説明する。図1は、本発明に係るエンジン1におけるオイルの循環系統の一例を示す構成図である。エンジン1は、ピストン11、クランクシャフト12、カムシャフト13等の種々の被潤滑機構が配設されるエンジンブロック2と、当該種々の被潤滑機構を潤滑するオイルをエンジン1内で循環させる潤滑系統3と、を備えている。なお、エンジン1は、本発明の「内燃機関」の一例である。
エンジンブロック2は、図2に示すように、シリンダヘッド21およびシリンダブロック22を備えている。また、シリンダヘッド21およびシリンダブロック22には、図1に示すように、ピストン11、クランクシャフト12、カムシャフト13等の種々の被潤滑部材が配設されている。エンジンブロック2の下端部には、これらの被潤滑部材に対して供給されるべきオイルを貯留する部材であるオイルパン30が配設されている。
潤滑系統3は、オイルパン30の内側に貯留されているオイルを上記の種々の被潤滑部材へ供給可能とするべく、以下の通り構成されている。
オイルパン30の内側には、オイルストレーナ31が配設されている。オイルストレーナ31は、オイル内の異物等を除去するものであって、オイルパン30に貯留されているオイルを吸い込むための吸込口31aを有し、ストレーナ流路33を介して、エンジンブロック2に設けられたオイルポンプ32に接続されている。
オイルポンプ32は、オイルパン30に収納されたオイルを吸い上げて、オイルフィルタ34を介して、被潤滑部材に対して、潤滑油として供給するポンプであって、例えば、ロータリーポンプ等から構成されている。また、オイルポンプ32のロータは、クランクシャフト12の回転に伴って回転するべく、クランクシャフト12に係合されている。更に、オイルポンプ32は、エンジンブロック2の外部に設けられたオイルフィルタ34のオイル入口と、オイル輸送管35を介して接続されている。オイルフィルタ34のオイル出口は、上記の種々の被潤滑部材に向かうオイル流路として設けられたオイル供給管36と接続されている。
エンジン1の運転が開始されると、クランクシャフト12の回転に伴ってオイルポンプ32が駆動される。そして、図1に矢印Vで示すように、オイルポンプ32は、オイルパン30に貯留されているオイルをオイルストレーナ31の吸込口31aから吸入し、吸入されたオイルを、オイル輸送管35、オイルフィルタ34、オイル供給管36を順次経由して、エンジンブロック2内の潤滑対象である被潤滑部材に供給する。このようにして被潤滑部材に供給されたオイルは、被潤滑部材にて潤滑油として機能すると共に、被潤滑部材の動作時に生じる摩擦熱等の熱を吸収した後、重力によって流下してオイルパン30に回収される。
−シリンダヘッド−
次に、図1および図2を参照して、エンジンブロック2の構造について説明する。図2は、図1に示すエンジン1のエンジンブロック2の一例を示す斜視図である。図2に示すように、エンジンブロック2は、シリンダヘッド21と、シリンダブロック22とを備えている。シリンダヘッド21と、シリンダブロック22との間には、燃焼ガス、冷却水およびオイル漏れを防止するシリンダヘッドガスケット23が組み付けられている。シリンダヘッドガスケット23は、耐熱性や耐圧性などが要求されるので、一般に1枚の軟鋼板や2枚の軟鋼板を組み合わせたものが使用される。シリンダヘッドガスケット23の表面には、フッ素系のゴムなどがシール材としてコーティングされることにより、シリンダヘッド21とシリンダブロック22との密着性を高めている。
シリンダヘッド21は、図1に示すように、その上部にカムシャフト13等の種々の被潤滑部材が配設されると共に、図2に示すように、その側面に4個の排気ポート214が配設されている。各排気ポート214は、それぞれ、シリンダボア223に接続され、図略のエキゾーストマニホールドに対して排気ガスを排出するものである。
−シリンダブロック−
次に、図2および図5を参照して、シリンダブロック22の構造について説明する。図5は、図2に示すシリンダブロック22の一例を示す平面図である。シリンダブロック22は、ウォータジャケット221、中部オイル通路222、および、シリンダボア223を備えている。なお、中部オイル通路222は、本発明の「オイル通路」の一例である。
シリンダボア223は、略円筒状に形成され、ピストン11(図1参照)が摺動自在に収納されて、上端部に燃焼室が形成されるものである。なお、燃焼室は、ピストン11の頂面、シリンダボア223の内周面、および、シリンダヘッド21の下側表面の一部によって構成される。
ウォータジャケット221は、冷却水によってシリンダボア223の壁面を冷却するものであって、図5に示すように、シリンダボア223(シリンダボア223a、シリンダボア223b、シリンダボア223c、シリンダボア223d)の外周に沿って形成されている。また、ウォータジャケット221には、図略の流入口および流出口が形成されている。
ウォータジャケット221の流入口は、図略のウォータポンプから冷却水が供給可能に構成されている。流入口から流入した冷却水は、シリンダボア223a、223b、223c、223dのそれぞれの外周に沿って順次矢印VWの向きに流れ、シリンダボア223dの外周に形成された流出口から排出される。流出口から排出された冷却水は、図略のラジエータに送出可能に構成され、当該ラジエータにおいて、冷却水によって回収された熱が大気に放出される。
−オイル通路の全体構成−
図3は、図2に示すエンジンブロック2に形成されたオイル通路の一例を示す透視斜視図である。図3に示すように、エンジンブロック2には、シリンダヘッド21に上部オイル通路211が形成され、シリンダブロック22に中部オイル通路222が形成されている。
上部オイル通路211は、シリンダヘッド21の上方に配設されたカムシャフト13(図1参照)等の被潤滑部材から流下したオイルを、シリンダブロック22の上端位置近傍まで流下させる通路である。
中部オイル通路222は、上部オイル通路211から流下したオイルを、オイルパン30(図1参照)まで流下させる通路である。
すなわち、シリンダヘッド21の上方に配設されたカムシャフト13(図1参照)等の被潤滑部材から流下したオイルは、シリンダヘッド21に形成された上部オイル通路211、および、シリンダブロック22に形成された中部オイル通路222を、順次経由して、オイルパン30(図1参照)まで流下する。
−上部オイル通路の構成−
次に、図3および図4を参照して、上部オイル通路211の構成について説明する。図4は、図3に示すシリンダヘッド21のI−I断面等の一例を示す断面図である。ここで、I−I断面とは、上部オイル通路211(211a、211b、211c、211d、211e)の中心線を含む平面(X−Z平面と平行な平面)で切断した断面である。
4個の排気ポート214のうちシリンダボア223の列方向(X軸方向)における一方端および他方端(両端)に配置された排気ポート214の外側には、それぞれ、上部オイル通路211aおよび上部オイル通路211bが形成されている。
また、4個の排気ポート214のうち、シリンダボア223の列方向(X軸方向)における各排気ポート214間には、それぞれ、上部オイル通路211c、上部オイル通路211dおよび上部オイル通路211eが配置されている。
また、上部オイル通路211a〜211eは、それぞれ、上下方向(Z軸方向)に形成された略長円(又は、楕円)柱状の孔である。
−中部オイル通路の構成−
次に、図3、図5〜図8を参照して、中部オイル通路222の構成について説明する。図5は、図2に示すシリンダブロック22の一例を示す平面図である。図6は、図5に示すシリンダブロック22のA−A断面の一例を示す断面図である。図8は、図5に示すシリンダブロック22のB−B断面の一例を示す断面図である。まず、図3を参照して、シリンダブロック22に形成されたオイル通路について説明する。
図3に示すように、シリンダブロック22には、中部オイル通路222が形成されている。中部オイル通路222は、シリンダヘッド21の上部オイル通路211から流下したオイルを、シリンダブロック22の下端部に配設されたオイルパン30(図1参照)まで流下させる通路であって、2つの第1オイル室222aおよび第2オイル室222bを備えている。また、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bの下方には、後述する接続通路225を介して下部オイル通路222cが接続されている。
また、図5に示すように、平面視において、中部オイル通路222のシリンダボア223の列方向(X軸方向)の中央部近傍には、シリンダブロック22の一部分である隔壁部24が配置されている。この隔壁部24は、図6に示すように、第1オイル室222aに貯留されるオイル量と、第2オイル室222bに貯留されるオイル量とが略等しくなるように中部オイル通路222を区切っている(仕切っている)。
また、本実施形態では、隔壁部24には、第1オイル室222aと第2オイル室222bとを連通する1つの連通路24aが形成されている。この連通路24aは、シリンダボア223の列方向(X軸方向)に沿った方向に形成されている。これにより、第1オイル室222aに貯留されるオイルと、第2オイル室222bに貯留されるオイルとを互いに流通(流動)させることが可能となる。また、連通路24aの形状は、丸穴形状、長穴形状、矩形形状などの任意の形状により形成することが可能である。
ここで、本実施形態では、図6に示すように、エンジン1の構造や運転状況などにより、第2オイル室222bに流下するオイル量が第1オイル室222aに流下するオイル量よりも多い場合には、第2オイル室222bに流下したオイルは、隔壁部24の連通路24aを介して第1オイル室222aへ流れる。また、第1オイル室222aに流下するオイル量が第2オイル室222bに流下するオイル量よりも多い場合には、第1オイル室222aに流下したオイルは、隔壁部24の連通路24aを介して第2オイル室222bへ流れる。これにより、第2オイル室222bに貯留されるオイル量と、第1オイル室222aに貯留されるオイル量とに差が生じた場合に、互いのオイル室に貯留されるオイル量を平均化して、オイルの油面の高さを略等しくすることが可能となる。
その一方で、図7に示す比較例のように、シリンダブロック22aの隔壁部24に連通路が形成されていない場合には、第1オイル室222aに貯留されるオイルと第2オイル室222bに貯留されるオイルとは、互いに流通することが不可能である。これにより、第1オイル室222aに貯留されるオイルの油面の高さは、第2オイル室222bに貯留されるオイルの油面の高さと異なる(アンバランスになる)。このため、第2オイル室222bに貯留されるオイルの油面の高さがシリンダブロック22aの上端面まで上昇した場合には、シリンダブロック22aとシリンダヘッド21との合わせ面に配置されたシリンダヘッドガスケット23がオイルに浸かることにより、シリンダヘッドガスケット23の表面に施されたシール性を高めるためのコーティングが劣化するという不都合がある。
この点に関して、本実施形態では、第1オイル室222aに貯留されるオイルと第2オイル室222bに貯留されるオイルとを互いに流通させることが可能であるので、第1オイル室222aに貯留されるオイルの油面の高さと、第2オイル室222bに貯留されるオイルの油面の高さとを平均化することが可能である。これにより、第1オイル室222aと第2オイル室222bとの一方のオイル室に貯留されるオイルの油面の高さが大幅に上昇するのを抑制することが可能となるので、シリンダブロック22とシリンダヘッド21との合わせ面からオイル漏れするのを抑制することが可能となる。
また、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、それぞれ、上部オイル通路211aおよび上部オイル通路211bから流下したオイルを、ウォータジャケット221の下端位置近傍まで流下させるオイル通路として機能する。そして、図3、図5に示すように、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、それぞれ、ウォータジャケット221に沿って4個のシリンダボア223(223a〜223d)の列方向(X軸方向、図5では左右方向)に延設されている。これにより、第1オイル室222aおよび第2オイル室222b内のオイルをウォータジャケット221内の冷却水と効率的に熱交換させることができるので、第1オイル室222aおよび第2オイル室222b内においてオイルを充分に冷却することが可能となる。
また、図6に示すように、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、オイルの流下する方向(下方向)に向かってオイル室の幅が狭くなるように形成されている。すなわち、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、オイルの流下する方向(下方向)に向かって先細りするテーパ形状を有している。また、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、それぞれ、傾斜面220aおよび傾斜面220bを有している。傾斜面220aおよび傾斜面220bは、それぞれ、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bから流下したオイルを下方向に導くように水平方向に対して所定の角度傾斜している。
また、図8に示すように、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、それぞれ、幅方向(Y軸方向:図5では上下方向)と比較して上下方向(Z軸方向:図6では上下方向)が長い扁平な形状に形成されている。更に、図3、図5に示すように、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、それぞれ、略水平に(X軸方向に沿って)形成されている。すなわち、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bは、概ねX軸方向と平行に形成されている。これにより、第1オイル室222aおよび第2オイル室222b内にオイルを長期間に亘って滞留させることができるので、第1オイル室222aおよび第2オイル室222b内においてオイルを更に充分に冷却することが可能である。
上部オイル通路211aおよび211eから第1オイル室222aへ流下したオイルは、ウォータジャケット221内を流れる冷却水で冷却されながら、X軸の負方向(図3の左下方向、図6の左側方向)に流れ、下部オイル通路222cへ流入する。その一方で、上部オイル通路211bおよび211cから第2オイル室222bへ流下したオイルは、ウォータジャケット221内を流れる冷却水で冷却されながら、X軸の正方向(図3の右上方向、図6の右側方向)に流れる。なお、上部オイル通路211dは、隔壁部24の上方に位置しているので、上部オイル通路211dから流下するオイルは、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bの両方に流れる。
そして、第1オイル室222a内を流下したオイルと第2オイル室222b内を流下したオイルとが下部オイル通路222cの上端位置において合流した後に、下部オイル通路222cへ流入する。
下部オイル通路222cは、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bから流下したオイルを、オイルパン30まで流下させる通路である。また、下部オイル通路222cは、ウォータジャケット221の下端位置近傍で、第1オイル室222aおよび第2オイル室222b内を流下したオイルを合流させて、その後、略垂直にオイルパン30まで流下させるべく形成されている(図3および図8参照)。これにより、ウォータジャケット221の下端位置を通過したオイルを速やかにオイルパン30まで流下させることができるので、下部オイル通路222c内を通過する際のオイルの受熱を抑制することが可能である。
−中部オイル通路と下部オイル通路との接続部の構造−
次に、図9を参照して、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bと、下部オイル通路222cとの接続部の構造について説明する。図9は、図5に示すシリンダブロック22におけるオイル通路の接続状態の一例を示す部分拡大図である。図9(a)は、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bと、下部オイル通路222cとの接続部近傍の上面図であり、図9(b)は、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bと、下部オイル通路222cとの接続部近傍の側面図である。
第1オイル室222aおよび第2オイル室222bの下端部と、下部オイル通路222cの上端部との間には、接続通路225が形成されている。なお、接続通路225は、便宜上、下部オイル通路222cの一部であるものとして説明する。接続通路225は、Y軸方向(紙面に対して手前方向および奥行方向)に略円柱状に形成されている。
また、接続通路225の上側面におけるY軸の負方向の端部には、2つの略方形状の孔224が形成されている。なお、孔224は、本発明の「排出路」の一例である。孔224は、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bから接続通路225へ、オイルを流下可能にするものである。すなわち、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bを流下したオイルは、それぞれ、孔224を通過して、接続通路225へ流入する。そして、孔224を通過して接続通路225へ流入したオイルは、接続通路225をY軸の正方向に流れる。
更に、接続通路225の下側面におけるY軸の正方向の端部には、略方形状の孔226が形成されている。孔226は、接続通路225から下部オイル通路222cの垂直通路へ、オイルが流下可能にするものである。すなわち、接続通路225をY軸の正方向に流れたオイルは、孔226を通過して、下部オイル通路222cの垂直通路へ流入する。
以上説明したように、本実施形態によるエンジン1によれば、以下に列記するような効果が得られる。
本実施形態では、上記のように、中部オイル通路222内に、4個のシリンダボア223(223a〜223d)の列方向(X方向)に沿って第1オイル室222aと第2オイル室222bとに区切るように隔壁部24を設け、隔壁部24に、隔壁部24により区切られた第1オイル室222aと第2オイル室222bとを連通する連通路24aを設ける。これにより、隔壁部24に設けられた連通路24aを介して第1オイル室222aと第2オイル室222bとにオイルを流通(流動)させることができるので、隔壁部24により区切られた(仕切られた)第1オイル室222aと第2オイル室222bとのいずれかにおいてオイルが偏るのを抑制することができる。その結果、隔壁部24により区切られた第1オイル室222aおよび第2オイル室222bのいずれかのオイルの油面の高さが大幅に上昇する(第1オイル室222aと第2オイル室222bとでオイルの油面の高さが異なる)ことにより、シリンダブロック22とシリンダヘッド21との合わせ面からオイルがあふれるのを抑制することができるので、シリンダブロック22とシリンダヘッド21との間に配置されたシリンダヘッドガスケット23の信頼性を向上することができる。
また、本実施形態では、上記のように、中部オイル通路222を、平面視において、4個のシリンダボア223(223a〜223d)の列方向(X方向)の長さよりも4個のシリンダボア223(223a〜223d)の列方向(X方向)に略直交する方向の長さの方が小さい扁平な形状に形成する。これにより、扁平な形状の第1オイル室222aと第2オイル室222bとのいずれかにおいてオイルが偏るのを抑制することができるので、いずれかのオイル室のオイルの油面の高さが高くなるのを抑制することができる。その結果、扁平な形状に形成された中部オイル通路222からオイルがあふれるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、隔壁部24の連通路24aを、シリンダブロック22の孔224の上方に設ける。これにより、隔壁部24の連通路24aにより第1オイル室222aと第2オイル室222bとのオイル量(貯留されるオイルの表面高さ)を平均化しながら、第1オイル室222aおよび第2オイル室222bから孔224を介してオイルパン30へオイルを排出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、隔壁部24を、中部オイル通路222の4個のシリンダボア223(223a〜223d)の列方向(X方向)に対して中央部近傍に設ける。これにより、中部オイル通路222の中央部近傍において中部オイル通路222が変形しないように隔壁部24を補強部材として機能させることができるとともに、隔壁部24の連通路24aにより第1オイル室222aおよび第2オイル室222bのいずれかにおいてオイルが偏るのを抑制することができる。
−他の実施形態−
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、隔壁部に第1オイル室と第2オイル室とを連通する1つの連通路を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、隔壁部に2つ以上の連通路を形成してもよい。
また、上記実施形態では、中部オイル通路に1つの隔壁部を設けて、2つのオイル室(第1オイル室および第2オイル室)を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、中部オイル通路に2つ以上の隔壁部を設けて、3つ以上のオイル室を設けてもよい。この場合、各隔壁部に連通路を設けることにより、各オイル室同士でオイルを流通させることができるので、各オイル室に貯留されるオイルの油面の高さを略等しくすることが可能となる。
また、上記実施形態では、本発明を直列4気筒エンジンに適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、直列4気筒以外の多気筒エンジン、V型エンジン、水平対向型エンジンなどにも本発明を適用可能である。
本発明は、内燃機関に利用することができ、特に、シリンダブロックの上方に配設された被潤滑部材から流下したオイルをシリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ流下させる内燃機関に利用することができる。
1 エンジン(内燃機関)
11 ピストン
12 クランクシャフト
13 カムシャフト
2 エンジンブロック
21 シリンダヘッド
211、211a、211b 上部オイル通路
214 排気ポート
22 シリンダブロック
221 ウォータジャケット
222 中部オイル通路(オイル通路)
222a 第1オイル室
222b 第2オイル室
222c 下部オイル通路
223、223a、223b、223c、223d シリンダボア
224 孔(排出路)
225 接続通路
24 隔壁部
24a 連通路
30 オイルパン

Claims (4)

  1. シリンダブロックの上方に配設された被潤滑部材から流下したオイルをシリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ流下させる内燃機関であって、
    前記シリンダブロックは、複数のシリンダボアの列方向に沿って前記被潤滑部材から流下したオイルを下方に流下させるオイル通路を備え、
    前記オイル通路内には、前記複数のシリンダボアの列方向に沿って複数のオイル室に区切るように隔壁部が設けられ、
    前記隔壁部には、前記隔壁部により区切られた前記オイル室同士を連通する連通路が設けられており、この連通路は、前記隔壁部における上下方向の中央付近に位置していることを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関において、
    前記オイル通路は、平面視において、前記複数のシリンダボアの列方向の長さよりも前記複数のシリンダボアの列方向に略直交する方向の長さの方が小さい扁平な形状に形成されることを特徴とする内燃機関。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関において、
    前記シリンダブロックの前記隔壁部の下方に位置する部分には、シリンダブロックの下方に配設されたオイルパンへ前記オイルを流下させる排出路が設けられており、
    前記隔壁部の連通路は、前記シリンダブロックの排出路の上方に設けられていることを特徴とする内燃機関。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関において、
    前記隔壁部は、前記オイル通路の前記複数のシリンダボアの列方向に対して中央部近傍に設けられていることを特徴とする内燃機関。
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