JP5948432B2 - 配線基板とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂基板上に電極、配線、受動素子を形成した配線基板とその製造方法に関する。
一般に、基板上に電極や配線パターンを形成する方法としては、めっき法を用いて導電層を形成する方法がよく用いられている。めっき法では、めっきに用いる薬品使用量が多いことや、その薬品を洗浄するために多くの水を使用すること、排水中和汚泥などの産業廃棄物が排出され、地球環境負荷が大きいという問題があった。まためっき工程はエッチング、穴あけ、めっき、洗浄など複数の工程を経るため、製造効率の向上が求められている。そこでめっきの代替となる手法として導電性のペーストによる電極/配線が検討されている。
例えば、特許文献1には、酸化物組成物における成分の酸化物換算で、V25を33〜45重量%、P25を22〜30重量%、MnOを5〜15重量%、BaOを10〜20重量%、R2Oを0〜8重量%(Rはアルカリ金属元素)、Sb23とTeO2とZnOとSiO2とAl23とNb25とLa23とを合計で0〜10重量%含有し、鉛とビスマスとを実質的に含有しないことを特徴とする酸化物組成物が開示されている。特許文献1によると、鉛とビスマスを使用せずとも、実用性の高い温度(600℃〜900℃)で焼成させることが可能な酸化物組成物を提供できるとされている。
特開2009-209032号公報
しかしながら、特許文献1の酸化物を導電性ペーストに用いても、耐熱性の低い樹脂基板上に電極/配線を形成すると樹脂基板が劣化するという課題がある。
本発明の目的は、電極/配線を形成する樹脂基板の劣化を防止することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、電極/配線を形成する樹脂基板の劣化を防止する。基板に電極と配線とを形成した配線基板において、前記基板は樹脂基板であり、前記電極と前記配線の少なくとも1つが、P又はAgの何れかとVとTeとを含む酸化物が前記樹脂基板上で軟化して形成されることを特徴とする。
また、基板に電極と配線とを形成した配線基板の製造方法において、前記基板は樹脂基板であり、前記樹脂基板にP又はAgの何れかとVとTeとを含む酸化物を供給する工程と、前記酸化物に電磁波を照射し前記樹脂基板上で前記酸化物が軟化して前記電極と前記配線の少なくとも1つが形成される工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、電極/配線を形成する樹脂基板の劣化を防止することができる。
酸化物の示差熱分析で得られるDTA曲線の1例である。 酸化物の透過率曲線の1例である。 複合部材の断面概略図の1例である。 樹脂基板上に電極と配線を形成した複合部材の斜視図と断面図である。 樹脂基板製造装置の概略図である。 樹脂基板上に電極と配線と抵抗を形成した複合部材の斜視図と断面図である。 樹脂基板製造装置の概略図である。
電極、配線、受動素子のうち、少なくとも1つを形成する酸化物は、V(バナジウム)、Te(テルル)及びP(リン)を含む。または、V、Te及びAg(銀)を含む。これらの酸化物にはPb(鉛)とBi(ビスマス)を実質的に含まない。
V、Te及びPを含む酸化物は、転移点Tgが350℃以下と比較的低温であるだけでなくレーザ吸収性が高いことによって、レーザの照射により容易に加熱されるので軟化流動しやすい。また、V、Te及びAgを含む酸化物は、V、Te及びPを含む酸化物よりもレーザ吸収性は劣るが、転移点Tgが270℃以下と更に低いために、レーザの照射によって容易に軟化流動させることができる。これらの酸化物を使用すれば、樹脂基板を劣化させない温度範囲で酸化物が軟化するので、電極、配線、受動素子として形成することができる。軟化流動した後の酸化物は非晶質(ガラス)、結晶質の少なくとも何れかを含む。
これらの酸化物にFe、Sb、W、Ba、Kの何れかを更に含有させることによって、酸化物の構造をより安定に保つことが可能になる。特に、Fe又はSbを含む場合は、レーザ、マイクロ波の吸収が大きく発熱しやすいため、更に良く軟化流動させることができる。軟化流動させるためには、酸化物がガラス状態であることが必要であり、特にW又はBa又はKを含む場合は、レーザ照射時の酸化物の結晶化を抑制することができる。
使用する電磁波の波長としては、この酸化物が効率的に吸収する2000nm以下(レーザ)又は1000mm以下(マイクロ波)が有効である。
Agが含まれていない酸化物の場合は、酸化物換算でV25が最も多く含有されるとよい。またFe23、Sb23を含有させることによって2000nmの波長範囲のレーザを吸収しやすくなる。
TeとPはガラス化させるための成分であり、これらを含むことで電磁波照射によっても容易に軟化流動させることができる。Pは低熱膨張化にも有効であるが、酸化物換算でP25の含有量(質量%)をTeO2よりも多くすると転移点Tgが高くなりやすいので、P25の含有量をTeO2の含有量以下にするとよい。
酸化物の有効な組成範囲は、上記条件を満たした上で、次の酸化物換算でV25が17〜50質量%、TeO2が20〜33質量%、P25が4〜12質量%である。レーザ吸収特性が更に良くなる組成範囲として、V25が37〜50質量%、TeO2が20〜32質量%、P25が6〜12質量%、Fe23が10〜19質量%が好ましい。
または、V25が17〜50質量%、TeO2が25〜40質量%、Ag2Oが20〜50質量%であり、V25+TeO2+Ag2Oが85質量%以上が好ましい。
上述した酸化物に対し、例えば、SiO2、ZrO2、Al23、Nb25、ZrSiO4、Zr2(WO4)(PO42、コージェライト、ムライト、ユークリプタイトなどの充填材を混合することで、基板の材質に応じて熱膨張係数を所定の値に調整して基板と酸化物との接着強度を高めたり、酸化物自体の強度を高めたりすることが可能である。接着する基板間に大きな熱膨張係数差がある場合、熱膨張係数の異なる酸化物を重ねることにより、接着強度を高めることが可能である。
上述した酸化物に対し、例えば、Ag、Au、Pt、Cu、Al、Sn、Zn、Bi、Inなどの導電材を混合することによって、必要に応じて接着する基板間の熱伝導性や電気伝導性を付与することが可能になる。また、導電材として金属粒子を加えると、金属粒子は塑性変形するため、樹脂基板ともう一方の接合材との間に大きな熱膨張係数がある場合には熱応力を緩和させることができ、接着強度を高めることが可能となる。
以下、実施例を用いて更に詳細に説明する。ただし、ここで取り上げた実施例の記載に限定されることはなく、適宜組み合わせてもよい。
本実施例では、基板にポリカーボネート基板、酸化物として次の酸化物換算で20V25−35TeO2−45Ag2O(質量%)を用い、電磁波照射実験を行い、酸化物の樹脂基板への接着を試みた。電磁波としては、波長が約400nm、600nm及び800nmのレーザを用いた。
上記酸化物の作製は、(株)高純度化学研究所製試薬V25、TeO2、Ag2Oを用い、合計200gになるように、所定量配合、混合し、白金ルツボに入れ、電気炉にて5〜10℃/分の昇温速度で900〜950℃まで加熱し、溶融した。この温度で均一にするために撹拌しながら1〜2時間保持した。その後、ルツボを取り出し、予め150℃程度に加熱しておいたステンレス板上に流し込んだ。
ステンレス板上に流し込んだ酸化物は、平均粒子径(D50)が20μm未満になるまで粉砕した。この酸化物を5℃/分の昇温速度で550℃まで示差熱分析(DTA)することによって、転移点(Tg)、屈伏点(Mg)、軟化点(Ts)及び結晶化温度(Tcry)を測定した。なお、標準サンプルとしてアルミナ(Al23)粉末を用いた。
図1に酸化物の代表的なDTA曲線を示す。図1に示すように、Tgは第一吸熱ピークの開始温度、Mgはそのピーク温度、Tsは第二吸熱ピーク温度、Tcryは結晶化による顕著な発熱ピークの開始温度とした。本実施例の酸化物のTgは163℃、Mgは172℃、Tsは208℃であった。Tcryは263℃までのDTAでは認められなかった。すなわち、この酸化物は、結晶化しにくいことが示唆された。結晶化は、電磁波照射による軟化流動性を劣化させる原因になることから、結晶化を抑制或いは防止することは重要である。TcryはTg、Mg及びTsに対し、極力高温側にあることが有効である。
酸化物の光学特性を、紫外可視分光光度計を用いて透過率によって評価した。評価サンプルは、酸化物をジェットミルで平均粒径(D50)が2μm以下になるまで粉砕し、その酸化物粉末に樹脂バインダー4%を溶解した溶剤を入れ、混合することによって、印刷用ペーストを作製した。ここで、樹脂バインダーにはエチルセルロース、溶剤にはブチルカルビトールアセテートを用いた。
ペーストをスクリーン印刷にてスライドガラスに塗布し、150℃で乾燥させた。その塗膜の平均厚みは、それぞれ約5μm、10μm、20μmになるようにペーストの粘度や印刷方法をコントロールした。スライドガラスに形成した塗膜を、紫外可視分光光度計を用いて300〜2000nmの波長域における透過率曲線を測定した。その際、スライドガラスのみの透過率曲線をベースラインとして差し引き、極力、酸化物の焼成塗膜のみの透過率曲線が得られるようにした。本実施例の酸化物の各膜厚における透過率曲線を図2に示す。この酸化物は、300〜2000nmの波長域において、波長が小さいほど透過率が小さく、波長が400nm未満の紫外線はほとんど透過しなかった。
電磁波照射実験では、上記同様に酸化物をジェットミルで平均粒径(D50)が2μm以下になるまで粉砕した。その酸化物粉末に樹脂バインダー1%を溶解した溶剤を入れ、混合することによって、スプレー噴霧用のスラリーを作製した。ここで、樹脂バインダーにはエチルセルロース、溶剤にはブチルカルビトールアセテートを用いた。このスラリーをスプレーによってポリカーボネート基板へ均一に噴霧し、約70℃で乾燥後した。その後、波長が約400nm、600nm、800nmの半導体レーザをそれぞれ照射した。図3に複合部材の断面概略図を示す。
レーザヘッドを動かすことによって樹脂基板1上のスラリーにレーザ3を照射した。酸化物がレーザを吸収し加熱されることによって比較的低温で軟化流動するので、樹脂基板1を劣化させることなく樹脂基板1上に酸化物2の膜を形成することができた。しかもこの膜は強固に樹脂基板に接着、密着していた。酸化物はどの波長のレーザを照射しても、ポリカーボネート基板に強固に接着、密着していた。また、破線で示すレーザ3のように基板側からレーザを照射しても、樹脂基板を透過したレーザが酸化物に吸収されるので、同様な結果が得られた。
スプレーを何度か噴霧することによって酸化物の膜厚を変化させ、酸化物の膜形状の膜厚依存性を評価した。酸化物の平均膜厚が1〜70μmの範囲に入るように膜を作製した。3μm未満では、均一な層状にはならなかったが、3〜20μmの範囲では均一に層状かつ緻密な膜がポリカーボネート基板に強固に接着、密着できていた。しかし、20μmを超えると、ポリカーボネート基板への接着性が減少した。そこで、ポリカーボネート基板側と酸化物側の両面からレーザを酸化物に照射した。その結果、平均膜厚が50μmまで、強固に接着、密着でき、しかも均一な層状かつ緻密な酸化物膜が形成できた。本実施例では、半導体レーザを用いたが、高出力のレーザを用いれば、より大きな膜厚に対応できる。
本実施例においては、実施例1の酸化物、樹脂バインダー、溶剤に更に導電材を混合して導電性酸化物ペーストを作製し、該導電性酸化物ペーストを用いて形成した電極/配線の電気抵抗率および各種基板との密着性を調査した。図4は、樹脂基板1上に電極21と配線22を形成した複合部材の斜視図と断面図である。配線22の部分の断面図を示す。配線22には酸化物2と金属粒子(導電材)23が含まれる。
(導電性酸化物ペーストの作製)
金属粒子としては福田金属箔粉工業(株)製の銀粒子:AGC−103(球状粒子、平均粒径1.4μm)を用いた。ペースト中の酸化物粉末の含有率は、銀粒子に対して10体積%とした。また、ペースト中の固形分(銀粒子、酸化物粉末)の含有率は80〜85質量%とした。なお、本実施例でのペーストは、基板との密着性(酸化物の軟化流動性)を観察するため、充填材を混合しなかった。
(電極/配線の形成)
上述で用意したペーストを用いて、ポリカーボネート基板及びポリイミド基板上へ印刷法により1mm×20mmのパターンを塗布した。150℃で乾燥した後の塗布厚は約20μmであった。乾燥したサンプルに対し、波長が約800nmの半導体レーザを用いて、塗膜にレーザ照射し、塗膜を軟化流動させ、電極/配線を形成した。
(電気抵抗率の評価)
ポリカーボネート基板及びポリイミド基板上に形成した電極/配線に対して、四端子法により電気抵抗率を測定した。測定された電気抵抗率(平均)が2〜10×10-6 Ωcmであり、優れた電気抵抗を示した。
上記のペーストは、酸化物の軟化点が従来よりも低く(従来よりも低温で軟化流動する)、波長が200〜2000nmのレーザを吸収することから従来よりも低温焼成で電極/配線を形成することができた。また、低温焼成が可能であることから、酸化物と銀粒子との化学反応をより一層抑制することができる。そのため、液相を介した銀粒子同士の焼結が促進されて10-5Ωcm未満(10-6Ωcmオーダー)という非常に低い電気抵抗率を有する電極/配線が実現された。言い換えると、酸化物およびそれを用いたペーストの化学的安定性が高いと言える。
本実施例では、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリサルホン、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フッ素ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム等の基板やフィルム上に実施例2の導電性酸化物ペーストを塗布し、レーザを照射して、電極/配線を作製した。照射する電磁波としては、波長が約800nmの半導体レーザを使用した。各種の基板やフィルムにおいて、本実施例の酸化物は、実施例2と同じように均一で緻密な層状となっていた。平均膜厚は3〜10μmであった。さらに、強固に接着、密着していた。
また形成した電極/配線に対して、四端子法により電気抵抗率を測定した。測定された電気抵抗率(平均)が2〜10×10-6Ωcmであり、優れた電気抵抗を示した。ペーストは、電極/配線を形成する樹脂基板として、本実施例のように幅広い種類の樹脂に対しても、レーザ照射条件を調整することで適用可能であることを確認した。
次に実施例2のペーストを塗布、乾燥したフッ素樹脂基板において、四国計測(株)製μリアクターを用い2.45GHz帯(波長:125mm)のマイクロ波を照射し、電極/配線を作製した。上記レーザの照射と同様に軟化流動でき、樹脂基板は劣化しなかった。また、均一で緻密な層状として得られ、平均膜厚は9μmであった。また、樹脂基板に強固に接着、密着していた。
形成した電極/配線に対して、四端子法により電気抵抗率を測定した。測定された電気抵抗率(平均)が2〜10×10-6 Ωcmであり、優れた電気抵抗を示した。酸化物は、半導体的な導電性を有しているために、2.45GHz帯(波長:125mm)のマイクロ波を吸収し、軟化流動することができる。また、波長が0.1〜1000mmの範囲にあるマイクロ波においても同様に酸化物を軟化流動させることができた。
本実施例では、酸化物の組成と特性について検討した。検討した酸化物の組成と特性を表1に示す。酸化物原料には、高純度化学研究所製試薬V25、TeO2、P25、Fe23、Ag2O、WO3、Sb23、BaO、及びK2Oを用い、実施例1と同様にして酸化物を作製した。作製した酸化物の転移点は、実施例1と同様にしてDTAにて測定した。作製した酸化物の軟化流動性は、酸化物粉末をハンドプレスにより圧粉成形し、そこにチタンサファイアレーザ(波長:808nm)、YAGレーザ(波長:1064nm)、及び2.45GHz帯(波長:125mm)のマイクロ波をそれぞれ照射した。
酸化物を良く流動させることができた場合には「◎」、流動させることができた場合には「○」、流動も軟化もできなかった場合には「×」と評価した。酸化物No.1〜35の実施例では、レーザ及びマイクロ波を良く吸収し、流動させることが可能であり、樹脂基板を劣化させることなく接着できた。また、導電材を含有させることで、樹脂基板上に電極配線を形成できた。
本実施例では、実勢例2の導電性酸化物ペーストを用いて電極/配線/受動素子を形成した樹脂基板を作製した。受動素子としては、例えば抵抗、コンデンサ、コイルなどがあり、本実施例では抵抗の場合を述べる。ペースト中の酸化物粉末の含有率が銀粒子に対して10体積%のものを電極と配線に使用し、100体積%のものを抵抗に使用した。
ペーストを樹脂基板に印刷する機構とペーストを乾燥させる機構と乾燥した酸化物塗膜にレーザを照射する機構を有する設備を構築した。図5に設備構成を示す。
4はYAGレーザ発振器、5は光ファイバ、6はレーザヘッド、7はレーザ、8はリフロー炉、9は印刷機、10はローラ、11はプリント型、12は導電性酸化物ペースト、13はポリイミド基板、14はレーンを示している。本実施例ではスクリーン印刷を用いた。またペーストの乾燥にはリフロー炉を用いた。レーザにはYAGレーザを用いた。
本設備を用いて、ポリイミド基板上に電極/配線/抵抗を形成した。図6は、樹脂基板1上に電極21と配線22と抵抗24を形成した複合部材の斜視図と断面図である。配線間に抵抗が設けられており、抵抗の部分の断面図を示す。まずポリイミド基板上に酸化物末の含有率が10体積%のペーストを配線形状に印刷し、リフロー炉を用いて150℃で乾燥を行った。乾燥後、配線形状に塗膜されたペーストにレーザを照射して軟化流動させ、基板上に電極/配線を形成した。
次に酸化物粉末の含有率100体積%のペーストを抵抗形状に印刷し、リフロー炉を用いて150℃で乾燥させた。乾燥後、抵抗の形状に塗膜されたペーストにレーザを照射して、軟化流動させて基板上に接着させた。同様に酸化物粉末の含有率100体積%のペーストを印刷、乾燥、接着を繰り返すことで、酸化物粉末の含有率100体積%が積層された抵抗を形成した。
本実施例では1層20μm厚を10層繰返して、200μm厚の抵抗を形成した。配線は4.8×10-6 Ωcmを示し、抵抗は5.6×106 Ωcmを示し、電極/配線/抵抗を形成することができた。本実施例では酸化物粉末の含有率が10体積%と100体積%のペーストを用いたが、含有率の調整や導電物質の変更により、抵抗値を調整することが可能である。また本実施例では熱源にYAGレーザを用いたが、マイクロ波を用いることも可能である。
本実施例では、実施例1の酸化物と実施例2の銀粒子を用いて電極/配線/受動素子を形成した樹脂基板を作製した。本実施例の受動素子も抵抗とする。酸化物と銀粒子を混合し、混合粉末中の酸化物粉末の含有率は、銀粒子に対して10体積%と100体積%とした。
混合粉末を樹脂基板に供給する機構と混合粉末にレーザを照射する機構を有する設備を構築した。図7に設備構成を示す。
15は粉末供給ノズル、16は粉末供給機、17は混合粉末、18は筐体、19は昇降機、20は粉末高さ調整冶具を示している。粉末は基板上に敷き詰めるベット方式を採用した。まず粉末供給機から粉末供給ノズルを通じて混合粉末を基板に供給する。昇降機により、基板を上下させ、粉末上で粉末高さ調整冶具を走査させることにより、基板上の混合粉末量を調整した。レーザにはYAGレーザを用いた。本設備を用いて、ポリイミド基板上に電極/配線/抵抗を形成した。上述した方法で、酸化物粉末の含有率が10体積%の混合粉末をポリイミド基板上に敷き詰めた。混合粉末に対して、レーザを配線形状に照射して軟化流動させ、基板上に電極/配線を形成した。次に酸化物粉末の含有率100体積%の混合粉末を基板上に敷き詰めた。混合粉末に対してレーザを抵抗形状に照射して、軟化流動させて基板上に接着させた。同様に酸化物粉末の含有率100体積%の混合粉末を敷き詰めてレーザ照射を繰り返すことで、酸化物粉末の含有率100体積%の抵抗を形成した。
本実施例では1層20μm厚を10層繰返して、200μm厚の抵抗を形成した。配線は4.8×10-6 Ωcmを示し、抵抗は5.6×106 Ωcmを示し、電極/配線/抵抗を形成することができた。本実施例では酸化物粉末の含有率が10体積%と100体積%の混合粉末を用いたが、含有率の調整や導電物質の変更により、抵抗値を調整することが可能である。また本実施例ではパウダ供給方法として、基板上に敷き詰めるベット方式を採用したが、粉末ノズルを用いて、レーザ照射部に供給して、軟化流動させ接着させることも可能である。
Figure 0005948432
1 樹脂基板
2 酸化物
3 電磁波(レーザ)
4 YAGレーザ発振器
5 光ファイバ
6 レーザヘッド
7 レーザ
8 リフロー炉
9 印刷機
10 ローラ
11 プリント型
12 導電性酸化物ペースト
13 ポリイミド基板
14 レーン
15 粉末供給ノズル
16 粉末供給機
17 混合粉末
18 筐体
19 昇降機
20 粉末高さ調整冶具
21 電極
22 配線
23 導電材(金属粒子)
24 抵抗

Claims (11)

  1. 基板に電極と配線とを形成した配線基板において、
    前記基板は樹脂基板であり、前記電極と前記配線の少なくとも1つが無鉛の酸化物からなり、
    前記酸化物がV 、TeO 、Ag Oを含み、前記TeO を25質量%以上40質量%以下含むことを特徴とする配線基板。
  2. 請求項1において、前記酸化物転移点が270℃以下であることを特徴とする配線基板。
  3. 請求項1又は2において、酸化物換算でV+TeO+AgO≧85質量%であることを特徴とする配線基板。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記酸化物は、Fe、Sb、W、Ba、Kのいずれかを含むことを特徴とする配線基板。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記電極又は前記配線に導電材が含まれ、前記導電材がAu、Ag、Al、Cu、Pt、Pd、Sn、Zn、Bi、Inの少なくとも一種であることを特徴とする配線基板。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記酸化物が電磁波の照射によって軟化する性質を有することを特徴とする配線基板。
  7. 請求項において、前記電磁波の波長が2000nm以下のレーザであることを特徴とする配線基板。
  8. 請求項において、前記電磁波の波長が0.1−1000mmのマイクロ波であることを特徴とする配線基板。
  9. 基板に電極と配線とを形成した配線基板の製造方法において、
    前記基板は樹脂基板であり、前記樹脂基板に酸化物を供給する工程と、前記酸化物に電磁波を照射し前記樹脂基板上で前記酸化物が軟化して前記電極と前記配線の少なくとも1つが形成される工程とを備え、
    前記酸化物はV 、TeO 、Ag Oを含み、前記TeO を25質量%以上40質量%以下含む無鉛の酸化物であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  10. 請求項において、前記電磁波の波長が2000nm以下のレーザであることを特徴とする配線基板の製造方法。
  11. 請求項において、前記電磁波の波長が0.1−1000mmのマイクロ波であることを特徴とする配線基板の製造方法。
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