JP5946381B2 - 液状化対策工法 - Google Patents

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この発明は、道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域(以下、街全体とも云う。)全体の液状化防止を効果的に実施する工法の技術分野に属し、更に云うと、地下水位の低下を多段的に行う液状化対策工法に関する。
従来より、既設の構造物を有する地盤の液状化対策としては、既設構造物の周囲の地盤内に壁体を構築して囲い込み、同地盤のせん断変形を抑止する工法や、既設構造物又は対象範囲を止水壁で囲い込み、囲い込んだ構造物直下地盤の地下水位を低下させることにより地盤強化を図る方法など、所謂囲い込み方式による液状化対策が公知であり、下記の特許文献1〜4に記載されている。
例えば、特許文献1には、既設構造物の外周地盤に、ソイルセメントによる周囲壁を構築し、同周囲壁の外面に沿って一定の間隔を空けて直交する控え壁を構築して、せん断変形を抑止して液状化を防止する構造が記載されている。また、特許文献2には既設構造物の外周地盤を、鋼矢板を連接してなるリング状の仕切り板で2重に囲い込み、これら内外の2重の仕切り板相互は連結板で連結してせん断変形を抑止する構造とされ、前記連結板で区画された内側の仕切り板と外側の仕切り板の間にドレーン等を配置して排水機能を持たせる点も記載されている。
下記の特許文献3には、既設構造物の外周地盤に、排水機能を付与した非対称U字型鋼矢板を連結して連続壁を構築する工法が記載されている。前記鋼矢板は、凹凸のあるU字型形状であるため、矢板壁厚内に圧入マシンのチャックを収めて地盤内へ圧入できる構造である。したがって、対象地盤が振動や騒音が問題となる市街地や住宅地と近隣する場合において圧入工法を適用する際に、既設構造物と連続壁との間に隙間を空けず、既設構造物とギリギリの位置に連続壁を構築して液状化の抑止効果を高めることができる。また、前記鋼矢板のウエブにフィルターを有する排水孔が設けられ、同ウエブの片面に溝型鋼を取り付けて中空閉断面の排水路を形成して、囲い込んだ地盤からの過剰間隙水を集排水して液状化を抑止し、矢板自身の剛性によるせん断強度も期待できる構造とした液状化対策工法が記載されている。
更に、特許文献4の液状化対策工法は、既設構造物の外周、又は設定した液状化防止範囲の地盤を鋼矢板などで成る止水壁で囲み込み、同止水壁の内側内周に沿って揚水井戸が設けられ、その下部に配置された水中ポンプにより地下水を吸入して地上に排水し、前記止水壁内の地盤中の地下水位低下による圧密により液状化対策を図る工法が記載されている。
特開平10−18308号公報 特開平6−158644号公報 特開平9−242100号公報 特開平9−195287号公報
上記特許文献1〜4の各液状化対策工法は、それぞれ対象となる既設構造物の外周地盤に連続壁を構築して囲い込むことにより、既設構造物の液状化対策に寄与している点は認められる。しかし、上記の工法を施工するには既設構造物の周囲には、連続壁を構築するに足りる構築スペースと、施工機器の設置や搬入及び作業エリアなどの充分な作業スペースが必要である。したがって、隣との間隔が数mしかない戸建て住宅やマンションなどの既設構造物が複数隣接する街区領域においては、そうした作業スペースを確保することは難しいため、実施できない工法である。
また、特許文献4は、囲い込んだ連続壁(止水壁)内の地盤中の地下水位を排出することで低下させて、地盤の圧密により液状化対策を行う点は認められる。しかし、地下水位を低下させた箇所にのみ圧密沈下を生じさせる工法であるので、周辺地盤との段差が生じてしまう。こうした観点で言うと、特許文献2や3も、連続壁(止水壁)内の地盤中の間隙水を集排水するので、周囲の地盤との段差を生じさせる工法であると言える。
周囲の地盤との段差が生じると、下水道や道路などのインフラ設備を損傷させてしまう問題があり、道路や街区領域を含む区域には実施することができない。
ところで、昨年地震のあった例えば千葉県浦安市などでは、限られた箇所の地盤沈下ではなく広範囲にわたる街全体の液状化対策が必要となっており、その方法が検討されている。
こうした、道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域全体の液状化対策として、例えば、上記特許文献1〜4を組み合わせて、既存建物の周辺地盤を連続壁(止水壁)で囲み込み、連続壁内の地下水位を下げることが考えられるが、広範囲に及ぶ液状化対策区域全体を囲っても、地盤が不均一であることや、地下水位を均一に下げることが難しいことから、不同沈下を起こしやすくなる。また、既存構造物が立設する街区領域毎に連続壁で囲み込んで、地下水位を低下させることも考えられるが、その場合、街区領域内の既存構造物に対しては圧密沈下により液状化対策を施せるが、周辺地盤である道路部分との段差が生じ下水道などのライフラインを保護することができなくなる。よって、道路部分については別の対策を講じなくてはならないという課題が増える。
要するに、現在、道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域全体(街全体)の広範囲にわたる液状化対策を不同沈下を起こすことなく効果的に行うことが求められているが、そうした液状化対策工法は開示されていないし、上記特許文献1〜4の技術を組み合わせても実施できなかった。
本発明の目的は、上記問題点を解決することであり、道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域の全体について、インフラ設備を損傷させることなく液状化対策の実効を高めることであり、止水壁に囲まれた街区領域と、液状化対策区域のそれぞれについて地下水位低下を別個に行うことを可能ならしめ、地下水位の低下を多段的に行って不同沈下を防止しつつ汎用性と順応性の高い液状化対策をならしめる液状化対策工法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る液状化対策工法は、
道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域全体の液状化対策工法であって、
前記道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域の地盤を、同液状化対策区域の外周縁に沿って不透水層まで構築した止水壁により囲い込み、
更に、街区領域の地盤を、同街区領域を形成する道路縁辺に沿って不透水層まで構築した止水壁により囲み込み、
前記液状化対策区域の外周縁に沿って構築した止水壁に囲まれた地盤、及び街区領域の道路縁辺に沿って構築した止水壁に囲まれた地盤それぞれの地下水位を低下させることを、多段的に行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した液状化対策工法において、
前記止水壁は複数の鋼矢板を連続して組み合わせた閉鎖空間に構築しており、同止水壁で囲まれた液状化対策区域及び街区領域は、それぞれ独立した閉鎖領域とされていることを特徴とする。
請求項1、2に記載した液状化対策工法は、以下の効果を奏する。
本発明の液状化対策工法は、液状化対策区域の地盤を、同液状化対策区域の外周縁に沿って不透水層まで構築した止水壁により囲い込み、更に、街区領域の地盤を、同街区領域を形成する道路縁辺に沿って不透水層まで構築した止水壁により囲み込む。前記液状化対策区域の外周縁に沿って構築した止水壁に囲まれた地盤、及び街区領域の道路縁辺に沿って構築した止水壁に囲まれた地盤それぞれの地下水位を低下させることを、多段的に行う工法である。
つまり、最も厳密な液状化対策が必要である、既設構造物が立設する街区領域内の地下水を、しかるべき水位に低下させて圧密沈下を生じさせても、大枠である街全体(液状化対策区域)の地下水位も適切に低下させているので、道路などの周辺地盤との段差が生じる虞がない。したがって、道路や下水道などのインフラ設備を損傷させることなく、道路に囲まれた街区領域を含む街(液状化対策区域)全体の液状化対策を効果的に行うことができる。
また、液状化対策区域全体を止水壁で囲み込むため、従来行うことができなかった道路などの周辺地盤の液状化対策も同時に行うことができる。したがって、予想を超える外的要因により道路の直下地盤に液状化現象が生じた場合でも、無対策状態と比べて被害が軽減され、且つ、地下水位を低下させる液状化対策を、周辺地盤への段差などの影響を抑止しつつ直ぐに行うことができ、道路やライフラインの復旧を早期に行うことができる。
また、止水壁による囲い込みの対象を街区領域とし、その外周地盤を道路縁辺に沿って囲い込む工法としたので、施工箇所を道路側にすることができる。したがって、隣接する既設構造物の隙間に侵入して作業する必要が一切無く、道路を作業スペースとして確実に確保でき、従来のように構築スペースや作業スペースが無いために実施できないという問題を排除でき、既設構造物が設置されていようと無かろうと、既設構造物が戸建て住宅であっても、対象区域の環境に一切影響されることない汎用性の高い液状化対策工法を実現できる。
本発明は特に、請求項2に記載したように、止水壁は鋼矢板を連続して組み合わせた閉鎖空間に構築し、同止水壁で囲まれた液状化対策区域及び街区領域は、それぞれ独立した閉鎖エリアとされている。したがって、地下水位低下は、止水壁により囲い込まれたそれぞれのエリア毎に適切に設定して行うことができるため、不同沈下を効果的に抑止すると共に、様々に異なる地盤の状況に臨機応変に対応して順応性の高い液状化対策を行える。
のみならず、液状化対策区域と街区領域の両方に止水壁を構築し地下水位低下を行った後、道路(周辺地盤)の液状化対策をするべく液状化対策区域全体の地下水位低下を行う場合には、街区領域が独立的につまり街区領域同士、または前記対策区域と一切繋がらない独立構造であるため、例えば液状化対策区域の適所に排水ポンプを設置すれば、街区領域に不同沈下の影響を与えることなく容易に道路(周辺地盤)の地下水位を適切に低下できるため作業効率がすこぶる良い利点もある。
本発明に係る液状化対策工法を実施した一例を示す平面図である。 図1において、一街区領域に対する液状化対策の要領を示す一部拡大平面図である。 A〜Cは液状化対策工法の要領を順に示した立面図である。 止水壁の異なる形態を示す平面図である。 排水機能を有する鋼矢板を用いて止水壁を構築する一例を示す斜視図である。
本発明は、道路3に囲まれた街区領域2を含む液状化対策区域1全体の液状化対策工法である。
その手順は、前記道路3に囲まれた街区領域2を含む液状化対策区域1の地盤を、同液状化対策区域1の外周縁に沿って不透水層Fまで構築した止水壁10により囲い込む。更に、街区領域2の地盤を、同街区領域2を形成する道路縁辺に沿って不透水層Fまで構築した止水壁21により囲み込む。
前記液状化対策区域1の外周縁に沿って構築した止水壁10に囲まれた地盤、及び街区領域2の道路3縁辺に沿って構築した止水壁21に囲まれた地盤それぞれの地下水位を低下させることを、多段的に行うことにより液状化対策を行う。
以下に、本発明を図示した実施例に基づいて説明する。
本発明は、図1に示すように、道路3に囲まれた街区領域2を含む液状対策区域1全体に液状化対策を行うことを特長とする。前記街区領域2とは、戸建て住宅やマンションなどの既設構造物20が立設する道路3に囲まれた区画のことを指しており、前記液状化対策区域1とは、道路3や複数の前記街区領域2を含む街全体のことを指している。したがって、街全体の液状化対策を行う際に好適に実施できるが、必ずしも上記構成とする街全体ではなく、街区領域2が一つであっても同様に実施することができる工法である。
図1は、本発明の液状化対策工法を実施した平面図を示し、図2には街区領域2に同液状化対策を実施した状態を拡大して示している。
以下に、液状化対策工法の手順を特に図3A〜Cに基づいて説明する。
先ず、図3Aに示すように、複数の既設構造物20が立設する街区領域2の地盤が、広範囲にわたって地下水位の高い液状化層Eを有する場合、液状化対策に必要な区画を液状化対策区域1として特定する。そして、図3Bに示すように、前記特定した液状化対策区域1の地盤を、同液状化対策区域1の外周縁に沿って不透水層Fまで構築した止水壁10により囲い込む(図1参照)。前記止水壁10は連続壁として地盤中に鋼矢板を不透水層Fまで構築して前記液状化対策区域1を独立した閉鎖空間に囲い込んでいる。
続いて、前記囲い込んだ液状化対策区域1内の地盤中に含有された地下水を低下させる工程がなされる。地下水を低下させる手法としては、例えば、液状化対策区域1内に揚水井戸を設け排水ポンプ11により地下水を吸入して地上に排水するポンプアップ方式により地下水低下を行うことができる。図示例では排水ポンプ11を3箇所に設置したが、状況によって適宜変更される。
この際、どの程度地下水位を低下させるかは、それぞれの地盤の性質や液状化の状態、また、他の周辺地盤との兼ね合いによって適切に決定される。
とは言え、地下水位の設定に関しては、後述する構造物が立設される街区領域2の地下水位の設定が重要で、優先して決定されるため、道路やその他上部に重量がさほどかからない前記対策区域1の地下水低下は、特に街区領域2との水位バランスを取り、圧密沈下が集中して生じない水位に設定される。
上記のように液状化対策区域1の地下水位を低下させた後、図3Cに示すように、街区領域2の地盤を、同街区領域2を形成する道路3縁辺に沿って構築した止水壁21で囲い込むことがなされる。前記止水壁21も上述した止水壁10の構築と同じであり地盤中に鋼矢板を連続して組み合わせた連続壁として不透水層Fまで構築して街区領域2を独立した閉鎖空間に囲い込む。
囲い込む方法としては、街区領域2の外周地盤を、道路3の縁辺に沿って鋼矢板を連続して打設して囲い込む工法としている。したがって、施工箇所が道路3側のみとなり、隣接する既設構造物の隙間に侵入して作業する必要が一切無く、道路を作業スペースとして確実に確保でき施工性が良い。
図示例では止水壁10と止水壁21は鋼矢板による連続壁に構築した場合を示したが、この限りではなく、ソイルセメントによる連続壁に構築して実施することも可能である。その場合も、作業スペースは道路3側に確保されているので、街区領域2内に複数既設構造物20が隣接していても、問題なく施工できる。
また、上記止水壁21(10も含む。)は、そのせん断剛性を高めるために、図4に示すように、相対峙する鋼矢板同士をタイロッド5で繋ぐことも、現場の状況に応じて好適に実施される。
その後、前記囲い込んだ街区領域2内の地盤中に含有されている地下水位を低下させる作業が行われる。地下水位低下の手法は上記したとおりであり、例えば排水ポンプ22によるポンプアップ方式で地上に排出して行われる。図示例では街区領域2内に排水ポンプ22を2箇所設置しているが、範囲が大きくなければ1箇所のみでも可能である。上記した地下水低下の手法は、この限りではなく水位を低下できるものであれば良く、例えば地下水を下水道に流し込むなど様々な方法が適宜実施される。
前記街区領域2は、重量のある構造物を有するため液状化による被害を最も受けるエリアとなる。したがって、地下水位と構造物の重量を鑑みて前もって適切な地下水位に設定しておく必要があり、上記設定した水位に低下させて街区領域2内の不飽和層を増加させると共に、地盤の有効応力を増加させることにより液状化対策を講じる。
上記した液状化対策工法は、先行して液状化対策区域1の止水壁10に囲まれた地盤内の地下水位の低下を行い、その後、街区領域2内の止水壁21に囲まれた地盤内の地下水位の低下を行う手順を示した。しかし、この限りではなく、液状化対策区域1の止水壁10による囲い込みと、街区領域2の止水壁21による囲い込みを行った後に、前記液状化対策区域1内の地下水位低下と、街区領域2内の地下水位低下とを、それぞれの水位バランスを取りながら多段的に行うことも好適に実施できる。
要するに、本発明の液状化対策工法は、街区領域2内の地下水位低下させる際に、大枠である道路3を含む液状化対策区域1の地下水位も、道路などの周辺地盤との段差が生じる虞がない適切な水位バランスに低下させるので、インフラ設備を損傷させることが無く効果的に行うことができる。且つ、一度圧密された地盤はその後地下水が上昇したとしても、その強度はかなり維持されるものであるし、水位が回復する要因としては降雨と難透水性地盤からの浸み出し程度であるため、排水ポンプ11、22による稼働が最低限に抑えられて有効な工法であると言える。
また、上記止水壁10、21で囲まれた液状化対策区域1及び街区領域2は、それぞれ独立した閉鎖エリアとされている。つまり街区領域2同士、または前記対策区域1と一切繋がらない独立構造である。したがって、地下水位低下は、止水壁10、21により囲い込まれたそれぞれのエリア毎に適切に設定して行うことができるため、不同沈下を効果的に抑止すると共に、様々に異なる地盤の状況に臨機応変に対応できる。
実施例1では、止水壁10と21は、鋼矢板を連続して組み合わせて連続壁に構築した工法を説明したが、使用する鋼矢板に関して図5に示す形態も実施可能である。
即ち、上記特許文献3に記載した排水機能を付与した非対称U字型鋼矢板4を用いて実施できる。つまり、前記鋼矢板4のウエブ40にフィルターを有する排水孔40aを設け、同ウエブ40の片面に溝型鋼41を取り付けて中空閉断面の排水路42を形成して、囲い込んだ地盤からの過剰間隙水を集排水する、所謂ドレーン機能を付与した止水壁に構築するのである。
この鋼矢板4を連続して組み合わせる際、排水孔40aが道路3側となるように配置することが好ましい。道路3は上記したように、液状化対策区域1に含まれており、道路3の直下地盤の地下水位は、街区領域2の地下水位に比して高くなっていることが殆どである。したがって、地震などが生じた際には、液状化が生じやすくなっているエリアとも言うことができる。
したがって、上記排水孔40aを道路3側に配置した鋼矢板4を組み合わせて止水壁10、21を構築しておけば、地震時においても地盤から浸み出した地下水が前記排水孔40aから排水路42を通って自動的に集排水されるので、道路3の液状化による損傷を抑止することができる。勿論、周辺地盤との水位バランスによっては排水孔40aを街区領域2側に配置することも適宜なされることも付言する。
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施例の構成に限定されない。その目的と要旨を逸脱しない範囲において、当業者が必要に応じて行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のため言及する。例えば、街区領域2が複数存在し且つ地下水位が相当に高い場合に、前記複数の街区領域2をそれぞれ止水壁21…により囲い込んだ後、更に幾つかの街区領域2の外周縁辺に沿って止水壁による囲み込みを行うことによって地盤沈下対策を向上させることも好適に実施される。
1 液状化対策区域(街)
10 止水壁
11 排水ポンプ
2 街区領域
20 既設構造物
21 止水壁
22 排水ポンプ
3 道路
4 非対称U字型鋼矢板
40 ウエブ
40a 排水孔
41 溝型鋼
42 排水路
5 タイロッド

Claims (2)

  1. 道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域全体の液状化対策工法であって、
    前記道路に囲まれた街区領域を含む液状化対策区域の地盤を、同液状化対策区域の外周縁に沿って不透水層まで構築した止水壁により囲い込み、
    更に、街区領域の地盤を、同街区領域を形成する道路縁辺に沿って不透水層まで構築した止水壁により囲み込み、
    前記液状化対策区域の外周縁に沿って構築した止水壁に囲まれた地盤、及び街区領域の道路縁辺に沿って構築した止水壁に囲まれた地盤それぞれの地下水位を低下させることを、多段的に行うことを特徴とする、液状化対策工法。
  2. 前記止水壁は複数の鋼矢板を連続して組み合わせた閉鎖空間に構築しており、同止水壁で囲まれた液状化対策区域及び街区領域は、それぞれ独立した閉鎖領域とされていることを特徴とする、請求項1に記載した液状化対策工法
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