JP5946352B2 - 梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材 - Google Patents

梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材 Download PDF

Info

Publication number
JP5946352B2
JP5946352B2 JP2012166083A JP2012166083A JP5946352B2 JP 5946352 B2 JP5946352 B2 JP 5946352B2 JP 2012166083 A JP2012166083 A JP 2012166083A JP 2012166083 A JP2012166083 A JP 2012166083A JP 5946352 B2 JP5946352 B2 JP 5946352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packing
cushioning material
side wall
article
peripheral side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012166083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014024576A (ja
Inventor
雅人 山口
雅人 山口
一色 隆
隆 一色
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Kasei Co Ltd filed Critical Sekisui Kasei Co Ltd
Priority to JP2012166083A priority Critical patent/JP5946352B2/ja
Publication of JP2014024576A publication Critical patent/JP2014024576A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5946352B2 publication Critical patent/JP5946352B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cartons (AREA)
  • Buffer Packaging (AREA)

Description

本発明は、発泡樹脂製の梱包用緩衝材、特に、衝撃や振動を受けるのを嫌う物品の多数個を梱包するための発泡樹脂製の梱包用緩衝材、および、該梱包用緩衝材とそれを収納する外装箱との組み合わせからなる梱包資材に関する。
電子機器のように物流中あるいは保管中に衝撃や振動を受けるのを嫌う物品の多数個を収容して物流や保管に供するための容器として、底面と該底面から上方に立ち上がる周側壁と該周側壁の内側面に形成された適数の隔壁とによって複数個の物品収容空間が形成されている発泡樹脂製の梱包用緩衝材が知られており、その一例が特許文献1に記載されている。合成樹脂製の梱包資材は緩衝性に優れているが、一般に、それ自体では堅牢ではなく、予期しない外力が作用したときに破損が生じやすい。そのために、発泡樹脂製の梱包用緩衝材は、通常、そのままで物流に供せられることはなく、適宜の外装箱に収納した状態で物流や保管に供される。前記特許文献1においても、発泡樹脂製の梱包用緩衝材をダンボール紙などで作成した外箱内に内装したうえで梱包する旨、記載されている。
特開2009−220825号公報
梱包用緩衝材とそれを収納する堅牢な外装箱とで構成される梱包資材では、物流時などおいて、梱包用緩衝材が自由に移動しない状態で外装箱内にしっかりと収納されることが必要である。また、外装箱に梱包用緩衝材を収納する作業は、手作業によりあるいは作業用ロボットにより行われるが、いずれで行う場合も、収納作業は容易でありながら、前記のように、収納後の梱包用緩衝材が自由には移動しない状態で外箱内に保持されることが望ましい。
このことは、電子機器のような物品を梱包用緩衝材に形成した物品収容空間内に収容するときも同じであり、収容が容易にでき、かつ収納後の物品は物品収容空間内で自由には移動しない状態に保持されている必要がある。
特許文献1に記載される梱包用緩衝材のように、周側壁の外側に適数の上下方向のリブを形成した形状の梱包用緩衝材では、外装箱に収納するときに外装箱の内周面との接触面積を少なくすることができ、そのようなリブを備えないものと比較して、収納作業は容易となる。しかし、外箱体がダンボール紙のように変形しやすいものではなく、金属製あるいは非発泡樹脂製のように、発泡樹脂材料と比較して変形し難い材料で作られたものである場合には、梱包用緩衝材の外形寸法に高い寸法精度が必要とされる。梱包用緩衝材の寸法が外装箱の内径寸法よりも大きいと収納し難くなり、無理に収納しようとすると発泡樹脂である梱包用緩衝材の外周に破壊が生じる。また、その際に、梱包用緩衝材に内側への変形が生じる恐れがあり、その変形により、物品収容空間も変形する。その変形により、すでに物品を収容している場合には、収容している物品に不必要な圧力が掛かって物品を損傷する恐れがあり、事後に物品を収容する場合には、収容が困難となる。また、梱包用緩衝材の外形寸法が外装箱の内径寸法より小さい場合には、収納は容易であるが、収納後に梱包用緩衝材にガタ、すなわち自由移動が生じる。
本発明は、外装箱の中に収納される発泡樹脂製の梱包用緩衝材であって、底面と該底面から上方に立ち上がる周側壁と該周側壁の内側面に形成された適数の隔壁とによって複数個の物品収容空間が形成されている梱包用緩衝材の持つ上記のような不都合を解消することを課題としており、より具体的には、外装箱への収納作業は容易でありながら、安定した状態で(ガタのない状態で)外装箱内へ収納することができ、かつ収納後に物品収容空間に変形が生じるのも確実に回避することのできる発泡樹脂製の梱包用緩衝材、および、該梱包用緩衝材とそれを収納する外装箱との組み合わせからなる梱包資材を提供することを課題とする。
本発明による梱包用緩衝材は、底面と該底面から上方に立ち上がる周側壁と該周側壁の内側面に形成された適数の隔壁とによって複数個の物品収容空間が形成されている発泡樹脂製の梱包用緩衝材であって、前記周側壁の外側面には上下方向に延びる適数本のリブが形成されており、該リブは前記周側壁外側面からの張り出し量が上方に向けて次第に大きくなる形状とされていることを特徴とする。
本発明による梱包資材は、上記した本発明による梱包用緩衝材とそれを内部に収納する外装箱との組み合わせからなる梱包資材であって、前記外装箱の内面側の形状および寸法が、前記梱包用緩衝材の周側壁に形成された前記各リブが部分的に変形しながら圧入される形状および寸法とされていることを特徴とする。
本発明による梱包用緩衝材および梱包資材では、梱包用緩衝材を外装箱内に収納するときに、梱包用緩衝材は外装箱の上から落とし込まれる。落とし込みの途中で、梱包用緩衝材の周側壁に形成したリブが外装箱の内側面に接した状態となり、その状態からさらに下方に向けて圧入することで、梱包用緩衝材は、リブの一部を扁平する方向に変形させながら、最終の収納位置にまで圧入される。
前記リブの下端側の寸法は、外装箱に収納するときの当初段階では、外装箱の内側面に接することのない寸法とされており、収納開始時(落とし込み開始時)での梱包用緩衝材の位置決めおよび収納作業はきわめて容易となる。一方、最終の収納位置では、扁平方向に変形したリブ面が外装箱の内側面に圧接した状態となっており、梱包用緩衝材が外装箱の中で自由に移動することはない。また、外装箱内に圧入される過程で、梱包用緩衝材が変形する部分は、主に適数本設けたリブの上位部の外側部分であり、部分的に徐々に変形していくので、梱包用緩衝材を外装箱内に圧入するのに大きな力は必要としない。そのことからも、梱包用緩衝材の外装箱への収納作業はきわめて容易となるとともに、収納後は安定した状態(ガタのない状態)での収納姿勢が得られる。
前記のように、本発明による梱包用緩衝材および梱包資材では、圧入時に生じる変形は周側壁の外側面に形成したリブの部分的変形のみであり、周側壁がそのようなリブを有しない場合には圧入時に周側壁全体が内側に向けて変形せざるを得ないのと比較して、圧入時の変形による影響が梱包用緩衝材に形成した物品収容空間に及ぶのを大きく低減することができる。それにより、物品収容空間内にすでに物品を収容している場合には、物品収容空間の変形によって収容している物品に不必要な圧力が掛かるのを回避することができ、収納後に物品を物品収容空間内に収容する場合には、物品収容空間の変形によって収容作業が困難となるのを回避することができる。
本発明による梱包用緩衝材および梱包資材において、前記リブの形成位置は基本的に任意である。より好ましい態様では、前記リブは前記隔壁に対向する周側壁の外側面位置に上下方向に形成される。この態様とすることで、リブ変形時にリブに作用する押圧力は前記隔壁部分によって受け止められるようになり、リブ変形時に生じる応力によって物品収容空間の形状が変形するのを一層確実に回避することができる。
本発明による梱包用緩衝材および梱包資材において、前記物品収容空間の水平断面形状および深さは、収容しようとする物品の形状に応じて適宜設定されるが、一態様として、どのような水平断面形状であるかにかかわらず、物品収容空間は上方に向けて次第に拡開する形状とされる。この態様では、上から物品を物品収容空間内に落とし込んで収容するときの作業が容易になると共に、万が一、外装箱への収納時にリブを変形させる応力によって物品収容空間に内側に向けた変形が生じた場合でも、その変形によって、収容している物品に不必要な圧力が掛かることを回避することができる。また、梱包用緩衝材を外装箱内に収納した後に物品収容空間内に後に物品を収容する場合にも、物品収容空間の開口部の寸法が所要の大きさより小さくなるのを回避することができ、物品の収容作業が困難となることもない。
上記したように、本発明による梱包用緩衝材および梱包資材を用いることにより、電子機器のように物流中あるいは保管中に衝撃や振動を受けるのを嫌う物品を、容易にかつ安定した状態で梱包することが可能となる。
本発明において、梱包用緩衝材に使用可能な素材としては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂などの各種合成樹脂の発泡体を用いることができる。中でも、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂を含む複合樹脂のビーズ発泡体による成形体が好適に用いられる。発泡体の発泡倍率は、収容する物品が要求する耐衝撃性などを考慮して適宜設定されるが、通常、5〜70倍程度である。
本発明において、梱包用緩衝材とともに用いられる外装箱は、任意の材料から作ることができるが、例として、金属材料、木質材料、合成樹脂材料などを挙げることができる。合成樹脂材料としては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂などの各種合成樹脂を用いることができる。中でも、コストの面や復元性がよくリターナブルで使用しやすいことから、ポリプロピレン系樹脂は特に好ましい。本発明による梱包資材において、梱包用緩衝材を圧入したときに、梱包用緩衝材に形成したリブは変形するが、外装箱はリブを変形させるときの反力によっては実質的に変形しない強度を備えた外装箱であることが好ましい。
本発明による梱包用緩衝材および梱包資材は、任意の物品を梱包するのに用いることができる。中でも、振動や衝撃の影響を受けやすい物品は好適な梱包物であり、その例として、CD、HD、ドライブユニットなどの電子機器、ガラス基板などの電子機器、リチウムイオン電池などの電気機器などを挙げることができる。
本発明によれば、外装箱への収納作業は容易でありながら、安定した状態で外装箱内に収納することができ、かつ収納後に物品収容空間が変形するのも確実に回避することのできる発泡樹脂製の梱包用緩衝材、および、該梱包用緩衝材とそれを収納する外装箱との組み合わせからなる梱包資材が提供される。本発明による梱包資材を用いることにより、電子機器のように物流中あるいは保管中に衝撃や振動を受けるのを嫌う物品の多数個を安定した状態でかつ容易に物流に供し、かつ保管することが可能となる。
本発明による梱包資材の一例を説明するための図。 本発明による梱包用緩衝材の一形態を示す部分拡大斜視図。 図3(a)は図2に示した梱包用緩衝材の平面図であり、図3(b)は他の形態の梱包用緩衝材を説明するための平面図。 図4(a)は図2のa−a線に沿う断面図であり、図3(b)は図2のb−b線に沿う断面図。 外装箱内に梱包用緩衝材を圧入した状態を示す平面図。 本発明による梱包資材における外装箱と梱包用緩衝材との形状および寸法の関係を説明するための模式的図。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明による梱包資材Aの一例を収容物品である梱包物Bとともに示している。この例において、梱包資材Aは、発泡樹脂製の梱包用緩衝材10と、該梱包用緩衝材10を収納する外装箱30と、蓋40とで構成される。なお、蓋40は本発明において必須のものではなく、省略することができる。また、この例において、梱包物Bは、図1に示すように、高さa×幅b×奥行きcの直方体形状のものと仮定する。
[発泡樹脂製の梱包用緩衝材10]
最初に、発泡樹脂製の梱包用緩衝材10について説明する。梱包用緩衝材10は、限定されないが、この例では、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂を含む複合樹脂のビーズ発泡体による一体成形品であり、底面11と、該底面11から上方に同じ高さに立ち上がる周側壁12と、該周側壁12の内側面に形成された好ましくは周側壁12と同じ高さの適数の隔壁13とを備える。この例において、底面11は略長方形であり、該底面11の対向する2つの短辺からは、対向する2つの短側壁12a、12aがほぼ垂直に立ち上がっており、対向する2つの長辺からは、対向する2つの長側壁12b、12bがほぼ垂直に立ち上がっている。
対向する2つの短側壁12a、12a間には、長側壁12bと平行に2つの第1の隔壁13aが設けられており、対向する2つの長側壁12b間には、短側壁12aと平行に9つの第2の隔壁13bが設けられている。そして、前記底面11と周側壁12と隔壁13(第1、第2の隔壁13a、13b)とによって、梱包用緩衝材10内には、同じ形状と大きさの3×9=27個の略直方体状の物品収容空間20が形成されている。図3(a)、図4に示すように、この例において、各物品収容空間20の底面21での幅b1は梱包物Bの幅bとほぼ等しく、奥行きc1は梱包物Bの奥行きcとほぼ等しい。また、高さa1(図4参照)は梱包物Bの高さaと等しいか、それよりも低い。なお、第1の隔壁13aおよび第2の隔壁13bの数はこれに限らず任意の数であってよい。また、形成される物品収容空間20は、略直方体形状に限らず、図示しないが、梱包物Bの形状に従って、略正立方体形状や略円筒体形状、略楕円筒体形状などであってもよい。
前記した物品収容空間20を形成する内周壁22は、底面21に垂直な壁であってもよい。しかし、図示の例では、物品収容空間20の内周壁22は、上方に向けて次第に拡開する方向にわずかに傾斜した傾斜壁とされている。すなわち、図3および図4に示すように、物品収容空間20の上端面での横幅b2は底面21での幅b1よりわずかに大きく、上端面での奥行きc2は底面21での奥行きc1よりわずかに大きい。どの程度大きいかは、求められる物品収容空間20への梱包物Bの入れやすさの程度および収容後での梱包物Bの安定性に応じて、梱包用緩衝材10ごとに設定されるが、例として、内周壁22の外側への傾斜勾配は1/100〜5/100程度である。
なお、物品収容空間20の内周壁22は、図示するもののように、底面21から開口部まで全体が拡開する方向に連続して傾斜する傾斜面であってもよく、図示しないが、底面21から所定高さ(例えば、底面21から1/3〜1/2までの高さ)は垂直な壁とし、該垂直壁部の上端から開口部までが前記のような傾斜面とするようにしてもよい。後者の場合には、梱包物Bの収容の容易性と収容した梱包物Bの姿勢の安定性の双方を満足した物品収容空間20が得られる。
周側壁12の外側には、底面11に対して垂直方向(上下方向)に適数本のリブ14が形成されている。リブ14の形成位置は任意であってよいが、図示の例では、前記した第1の隔壁13aおよび第2の隔壁13bに対向する周側壁12の外側、換言すれば、第1の隔壁13aおよび第2の隔壁13bの延長線上である周側壁12の外側面に形成されている。すなわち、対向する2つの短側壁12aの外側面のそれぞれには、各第1の隔壁13aの延長線上に2個のリブ14が形成されており、対向する2つの長側壁12bの外側面のそれぞれには、各第2の隔壁13bの延長線上に9個のリブ14が形成されている。
各リブ14はすべて同じ形状であり、周側壁12の隅取りされた下端12c(図4参照)から上端に亘って上下方向に形成されている。各リブ14の水平断面形状は略半楕円形であり、その頂部はリブ14の下端から上端に向けて次第に外側に張り出している。すなわち、各リブ14における周側壁12から外側への張り出し量は、リブ14の長手方向(上下方向)に均一ではなく、下端部で最も小さく、上端部で最も大きくなるようにされている。それにより、各リブ14の頂部(稜線)は外側に傾斜した姿勢となるが、その傾斜勾配は、好ましくは、1/100〜5/100程度の範囲である。
なお、図示のもののように、リブ14の上下方向の長さが周側壁12の上下方向幅の全域にわたる長さであることは好ましい態様であるが、周側壁12の上下方向幅の一部(例えば、上半分の領域など)のみに形成されていてもよい。その場合でも、当該リブ14の周側壁12の外側面からの張り出し量は、下端部で最も小さく上端部で最も大きくなるようにされる。なお、各リブ14の水平断面形状が略半楕円形状であるのは一例であって、半円形状、矩形状、多角形状などであってもよい。
[外装箱30]
次に、上記した梱包用緩衝材10を収納するための外装箱30について説明する。外装箱30は、底板31と4周の側壁32を備えた上方を開放した箱型容器であり、その形状と大きさは、前記した梱包用緩衝材10が、その周側壁12に形成したリブ14が部分的に押し潰された状態で、外装箱30の内部に収納される形状と大きさとされている。また、外装箱30は、梱包用緩衝材10が圧入されるときに、梱包用緩衝材10に形成されたリブ14は潰れるように変形するが、外装箱30の4周の側壁はほとんど変形しない強度を備えることが望ましい。外装箱30の材料としては、所定の厚みを備えた金属材料、木質材量、非発泡の樹脂材料などが挙げられる。
外装箱30の側壁32は、垂直壁であるかわずかに外側に向けた傾斜壁となっている。傾斜壁とされる場合は、その傾斜勾配、すなわち外側へ広がる傾斜勾配は、前記した梱包用緩衝材10の周側壁12に形成したリブ14の頂部の傾斜勾配と同じかわずかに小さくされる。
また、外装箱30の側壁32の内面33における上端34での内寸法は、梱包用緩衝材10の周側壁12の外側に形成した各リブ14の下端部の最外縁(稜線)を結んで形成される矩形の大きさよりは大きく、各リブ14の上端部の最外縁(稜線)を結んで形成される矩形の大きさよりは小さくされている。好ましくは、各リブの下から1/3〜2/3の間での最外縁(稜線)を結んで形成される矩形の大きさとほぼ同じ内寸法とされる。
外装箱30の側壁32の高さは、梱包用緩衝材10を収納した状態で、梱包用緩衝材10の周側壁12の上端と同じ位置となるか、それよりも高い位置となるようにされる。梱包用緩衝材10に形成した物品収容空間20内に梱包物Bを収容したときに、収容した梱包物Bが物品収容空間20よりも上方に飛び出している状態となる場合には、収容した梱包物Bの高さを超えることのできる高さであることが望ましい。
[蓋40]
蓋40は、発泡樹脂製の梱包用緩衝材10に収容された梱包物Bが、物流中あるいは保管中に、外部に露出しないようにするためのものであり、この例において、天板41と4周の側壁42とで構成されている。材料には、好ましくは、外装箱30と同じ材料が用いられる。
[梱包資材Aを用いての梱包物Bの梱包手順]
次に、梱包資材Aを用いて梱包物Bを梱包するときの手順を説明する。
[手順1]
最初に、所定位置に外装箱30をセットする。次に、適宜の搬送ロボット(不図示)を用いて、外装箱30内に梱包用緩衝材10を収納する。その際に、搬送ロボットは梱包用緩衝材10を外装箱30の直上位置に搬送した後、次第に下方に向けて梱包用緩衝材10を押し下げる。
外装箱30の側壁32の内面33における上端34の内寸法は、梱包用緩衝材10の周側壁12の外側に形成した各リブ14の下端部の最外縁を結んで形成される矩形の大きさよりは大きくされており、外装箱30に対する梱包用緩衝材10の位置決めは高い精度を要しない。また、梱包用緩衝材10はすべてのリブ14の最外縁部が外装箱30の側壁32の上端34の内側縁と接するまで、容易に外装箱30内に入り込むことができる。
すべてのリブ14の最外縁部が外装箱30の側壁32の上端34の内側縁に接した状態となった後、搬送ロボットは梱包用緩衝材10を下方に向けて圧入する。それにより、各リブ14は、外装箱30の側壁32から内側に向けて押圧力を受けるようになり、その押圧力により、リブ14は扁平する方向に次第に変形する。リブ14の変形を伴いながら、梱包用緩衝材10は、底面11が外装箱30の底板31に衝接するまで、搬送ロボットによって下方に向けて圧入される。
圧入後の状態が、図5の平面図および図6の部分断面図に示される。図示のように、梱包用緩衝材10が外装箱30の側壁32の内面33と接している領域は、リブ14の頂部近傍のみであり、圧入時の摩擦抵抗は小さく、このことからも収納作業は容易となる。また、収納された状態では、リブ14の変形した面が外装箱30の側壁32の内面33に接した状態となっており、梱包用緩衝材10は外装箱30内に安定した収納状態、すなわちガタのないしっかりとした収納状態となる。
また、梱包用緩衝材10において、各リブ14は、第1の隔壁13aおよび第2の隔壁13bの延長線上である周側壁12の外側面に形成されているので、リブ14が変形するときに受ける押圧力は、該隔壁13によって受け止めることができ、該押圧力によって梱包用緩衝材10の全体が変形するのを回避することができる。そのために、梱包用緩衝材10を外装箱30内に圧入することにより物品収容空間20が変形するのを回避することができる。万が一、物品収容空間20の内部空間を狭める方向にわずかな変形が生じたとしても、物品収容空間20の内周壁22は外側に拡開する傾斜壁とされており、その変形は内周壁22の傾斜角度内で吸収されるので、梱包物Bの収容に支障が生じることはほとんどない。
上記のようにして梱包用緩衝材10を外装箱30内に圧入した後、搬送ロボットは、梱包物Bを各物品収容空間20内に収容する。物品収容空間20は所期の形状をそのまま保持しており、収容作業も容易に行うことができる。収容後、蓋40を被せ、全体を図示しない梱包用バンドで締め付ける。その状態で、物流あるいは保管に供される。
[手順2]
他の梱包手順では、最初に、梱包用緩衝材10の物品収容空間20内に梱包物Bを収容する。次に、梱包物Bを収容した梱包用緩衝材10を外装箱30内に圧入しながら収納する。この手順であっても、外装箱30内に圧入時に、物品収容空間20が変形するのは回避できるので、物品収容空間20内に収容した梱包物Bに予期しない負荷が掛かるのを回避することができ、梱包物Bに変形や破損が生じることはない。
[他の実施の形態]
図3(b)は、本発明による梱包用緩衝材の他の実施の形態を示す、図3(a)に相当する図である。図3(b)に示す梱包用緩衝材10Aは、リブ14の形成位置を除いて、他の構成は図3(a)などを用いて説明した梱包用緩衝材10と同じである。また、梱包用緩衝材10Aと共に用いる外装箱30および蓋40も、梱包用緩衝材10におけると同じである。
図3(b)に示すように、梱包用緩衝材10Aでは、各リブ14は、第1の隔壁13aおよび第2の隔壁13bの延長線上である周側壁12の外側にではなく、物品収容空間20の内周壁22に対向する周側壁12の外側に形成されている。この形態の梱包用緩衝材10Aでも、外装箱30との関係では、その作用効果は梱包用緩衝材10の場合と同様である。ただし、外装箱30内に収納するときにリブ14に作用する押圧力によって、物品収容空間20の内周壁22が内側に変形する可能性が、梱包用緩衝材10と比較して高くなる。
図6(b)は梱包用緩衝材10Aを外装箱30内に収納したときの状態の一例を示す、図6(a)に相当する図であり、外装箱30の外装箱30の側壁32側に面している物品収容空間20の内周壁22の位置が、仮想線で示される元の位置22から、実線で示される内側の位置22aまで変位した状態を示している。この場合でも、その予測される変位量を考慮して、その変位が内周壁22の傾斜角度内に納まるように、内周壁22の傾斜角度を設定しておくことで、梱包物Bの収容に支障が生じるのを回避することができる。
なお、図6(b)は、外装箱30の大きさの関係から、収納時に、リブ14が、図6(a)に示す場合よりも、より大きく変形した状態を示している。これは、リブ14の変形量が大きくなれば、収容空間20の内周壁22の内側への変形が生じやすくなることを示している。また、梱包用緩衝材10および梱包用緩衝材10Aにおいて、外装箱30の大きさなどの関係で、外装箱30内に収納したときに収容空間20の内周壁22の内側への変形が生じないことが予測される場合には、収容空間20の内周壁22を垂直壁として形成することもできる。
A…本発明による梱包資材、
B…収容物品である梱包物、
10…発泡樹脂製の梱包用緩衝材、
11…底面、
12…周側壁、
13…隔壁、
14…リブ、
20…物品収容空間、
21…底面、
22…物品収容空間の内周壁、
30…該梱包用緩衝材を収納する外装箱、
31…底板、
32…側壁、
33…側壁の内面、
34…側壁の上端、
40…蓋。

Claims (2)

  1. 底面と該底面から上方に立ち上がる周側壁と該周側壁の内側面に形成された適数の隔壁とによって複数個の物品収容空間が形成されている発泡樹脂製の梱包用緩衝材であって、
    前記底面は略長方形であり、該底面の対向する2つの短辺からは対向する2つの短側壁が立ち上がっており、対向する2つの長辺からは対向する2つの長側壁が立ち上がっており、対向する2つの短側壁間には、長側壁と平行に適数の第1の隔壁が設けられており、対向する2つの長側壁間には、短側壁と平行に適数の第2の隔壁が設けられており、それにより、前記複数個の物品収容空間は同じ形状と大きさであってそれぞれ独立した収容空間として形成されており、
    前記周側壁の外側面には前記第1の隔壁および第2の隔壁に対向する位置において上下方向に延びる適数本のリブが形成されており、該リブは前記周側壁外側面からの張り出し量が上方に向けて次第に大きくなる形状とされており
    前記複数個の物品収容空間はそれぞれ上方に向けて次第に拡開する形状とされていることを特徴とする梱包用緩衝材。
  2. 請求項に記載の梱包用緩衝材とそれを内部に収納する外装箱との組み合わせからなる梱包資材であって、前記外装箱の内面側の形状および寸法が、前記梱包用緩衝材の周側壁に形成された前記各リブが部分的に変形しながら圧入される形状および寸法とされていることを特徴とする梱包資材。
JP2012166083A 2012-07-26 2012-07-26 梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材 Active JP5946352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012166083A JP5946352B2 (ja) 2012-07-26 2012-07-26 梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012166083A JP5946352B2 (ja) 2012-07-26 2012-07-26 梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014024576A JP2014024576A (ja) 2014-02-06
JP5946352B2 true JP5946352B2 (ja) 2016-07-06

Family

ID=50198619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012166083A Active JP5946352B2 (ja) 2012-07-26 2012-07-26 梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5946352B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6876428B2 (ja) * 2016-12-27 2021-05-26 株式会社カネカ 緩衝部材及び梱包容器
JP7205872B2 (ja) * 2018-10-08 2023-01-17 三甲株式会社 内装トレー
US11701776B2 (en) 2019-10-25 2023-07-18 Dexterity, Inc. Robotic kitting machine

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5742860Y2 (ja) * 1977-11-24 1982-09-21
JPS6423487U (ja) * 1987-08-03 1989-02-08
JPH08104368A (ja) * 1994-10-05 1996-04-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 集合包装用緩衝材
JP2007084142A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Fujifilm Corp 外装箱
JP5098717B2 (ja) * 2008-03-13 2012-12-12 株式会社カネカ 集合包装用発泡緩衝材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014024576A (ja) 2014-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5162341B2 (ja) ガラス基板搬送用トレイとガラス基板梱包体
JP5826569B2 (ja) 板状体の搬送用容器
KR102088108B1 (ko) 외부 충격에 대해 완충 기능을 갖는 포장상자
JP5946352B2 (ja) 梱包用緩衝材およびそれと外装箱との組み合わせからなる梱包資材
JP5165623B2 (ja) 緩衝包装材
WO2018199026A1 (ja) 包装トレイ
JP5340769B2 (ja) 緩衝包装材
GB2472434A (en) Packaging material for protecting articles
JP3198007U (ja) 梱包材及び梱包体
JP7005839B2 (ja) 緩衝体及び梱包体
JP6691413B2 (ja) 集合包装容器及びその積層体
JP6738633B2 (ja) 集合包装容器及びその積層体
JP3168347U (ja) 梱包用緩衝具
JP6175150B2 (ja) 集合包装容器及びその積層体
JP6758123B2 (ja) 集合包装容器
JP5959291B2 (ja) 保冷容器
JP3201446U (ja) 梱包材
JP7465117B2 (ja) 集合包装容器
JP2012180110A (ja) 発泡樹脂製容器
JP5980716B2 (ja) 梱包体
JP7381496B2 (ja) 異なったサイズの物品のための緩衝梱包体
JP6652100B2 (ja) 果菜類輸送容器
JP5550997B2 (ja) 果実用発泡樹脂製容器および該容器と容器搬送用トレーとの組み合わせ体
JP2004018098A (ja) 梱包用緩衝部材
JP3180302U (ja) 梱包材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5946352

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150