JP5945806B2 - フィンチューブ型熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、ルームエアコン、パッケージエアコン、カーエアコン等の空気調和機、ヒートポンプ式給湯機、冷蔵庫、及び冷凍庫等に用いられ、多数積層された平板状のフィンの間を流動する空気などの気体と伝熱管内を流動する水や冷媒などの流体との間で熱を授受するフィンチューブ型熱交換器に関するものである。
フィンチューブ型熱交換器は、一般に、多数積層された平板状のフィンと、伝熱管とで構成されたフィンアンドチューブ式の熱交換器である。図10は従来の熱交換器を示す斜視図である。図11は図10に示したフィンの一部分を示す正面図である。図10と図11に示すように、従来のフィンチューブ型熱交換器101は、一定の間隔を有して平行に積層された平板状のフィン110と、積層されたフィン110に対して貫通するように挿入された伝熱管130とで構成されている。フィン110には当該フィン110から垂直に立ち上げた円筒状のフィンカラー116が形成されており、フィンカラー116の内部が貫通孔116aとなっている。伝熱管130は、フィンカラー116の貫通孔116aを貫通して配設されており、フィンカラー116に密着接合されている。
上記のように構成された従来のフィンチューブ型熱交換器101においては、積層された平板状のフィン110の間に空気などの気体を流動させることにより、内部を水や冷媒などの流体が流動する伝熱管130からの熱を、フィン110を介して流動する気体に対して熱交換するよう構成されている。
従来のフィンチューブ型熱交換器101における各フィン110は、同様の形状に折り曲げられて積層されている。図11に示すフィン110の正面図(積層面を示す図)において、積層されたフィン110の間を流れる気流の主流方向Wを列方向(図11の左右方向)とし、その列方向に直交する方向を段方向(図11の上下方向)とする。
図10及び図11に示すように、フィン110には、段方向に延びる複数の折り曲げ線である複数の稜線112(山部)及び稜線114(谷部)が形成されている。以下の説明においては、一方の山部を形成する稜線112を山稜線とし、他方の谷部を形成する稜線114を谷稜線とする。上記のようにフィン110は、複数の山稜線112と、その山稜線112の間にある谷稜線114とにより山部と谷部が形成されており、山部と谷部とにより起伏部が構成されている。また、フィン110には、円筒状に突出したフィンカラー116に対して、その周りに同心円状に平坦な円環部分が形成された座部分118と、この座部分118から起伏部へ立ち上がる傾斜部120が形成されている。
図10及び図11に示したフィン110を有する従来の熱交換器101においては、フィン110に形成された起伏部における複数の山稜線112及び谷稜線114の近傍で気流の動きが曲げられている。このように気流の動きを曲げることにより、フィン110から気流に対する伝熱性能の向上が図られていた。しかし、このような構成の従来の熱交換器においては、一般的な熱交換において用いられているように、平坦な板材の一部分を切り起こして形成されたフィンにおいて生じる気流前縁効果による伝熱促進効果ほどの結果が得られず、熱交換器としての伝熱性能が期待するほど高くないという課題があった。
そこで、従来の熱交換器においては、伝熱効果を高めるために、フィンカラーの風下側における死水域の低減や、伝熱管への気流の誘導を狙って、平坦な座部分における風下側、又は風上側と風下側の両方の領域に、フィンの積層面と平行なフラット面を形成した構成が各種提案されている。図12から図15に示す従来の熱交換器におけるフィン110においては、フィン110の積層面と平行なフラット面Fが座部分の風下側に形成されており、図16及び図17に示す従来の熱交換器のフィン110においては、フィン110の積層面と平行なフラット面Fが風上側と風下側に形成されており、座部分の平坦面に続くフラット面Fを有するものが提案されている。(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
特許第3259510号公報 特開2005−077083号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のフィンチューブ型熱交換器は、フィン110の座部分に続く領域に大きなフラット面Fを形成したことにより、フィン110と気流との間での伝熱性能を高めるための起伏部の山稜線が短くなり、伝熱性能が低下するという課題を有していた。また、積層されたフィンの間に流れ込んだ気流が温度の高い伝熱管にスムーズに導かれていないという課題を有していた。
本発明は、従来技術が有する上記の課題に鑑みてなされたものであり、多数積層されるフィンを特殊形状に形成して、フィン間の気流の流れをスムーズにすると共に、フィンと気流との間での伝熱性能を高めるために、面と面との交線である稜線を増やすことにより、伝熱性能に優れたフィンチューブ型熱交換器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る一態様のフィンチューブ型熱交換器は、
所定の間隔を有して略並行に積層され、熱交換用気流の主流方向に沿うよう積層面が配置された複数の伝熱フィンと、
積層された前記伝熱フィンを貫通するように、前記伝熱フィンの積層面方向と略直交する方向に延設された伝熱管と、を備え、
前記伝熱フィンは、前記伝熱管が貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲に前記伝熱フィンの積層面方向と略直交する方向に延設された略円筒状のフィンカラーが形成され、前記伝熱管が前記フィンカラーに密着結合状態で前記貫通孔に挿入されて、前記伝熱フィンの積層面方向に流れる前記熱交換用気流と前記伝熱管の内部を流れる熱冷媒との間で熱交換を行うよう構成されたフィンチューブ型熱交換器であって、
前記伝熱フィンは、前記積層面において、前記熱交換用気流の主流方向(以降、列方向と呼ぶ)に対し直交する方向(以降、段方向と呼ぶ)に延びる複数の稜線により形成される複数の山部と当該山部の間にある谷部とで構成される起伏部と、前記フィンカラーに対して同心円状であり、前記積層面と平行な平坦面を有する座部分と、前記座部分から前記起伏部へ立ち上がる傾斜面と、前記フィンカラーの風上側と風下側に形成された楔状のくぼみと、を有し、
前記楔状のくぼみは、前記フィンカラーの風上側と風下側において列方向に延びる第1の稜線と、前記フィンカラーの風上側と風下側において段方向に延びる前記谷部を形成する稜線と前記第1の稜線との交点から、前記山部の稜線に向かってV字形状に2方向に導出する2本の第2の稜線と、により形成され、前記第1の稜線と前記第2の稜線との間に形成されたV字形状に配置された2つの斜面により前記フィンカラーの風下側と風上側の気流通路を構成し、
前記楔状のくぼみの前記第1の稜線は、前記座部分の平坦面と実質的同一面に形成され、当該第1の稜線の延長線が前記貫通孔の中心を通るよう構成されている。
本発明に係るフィンチューブ型熱交換器は、多数積層される伝熱フィンを、フィンカラーの風上側と風下側に楔状のくぼみを有する形状として、積層された伝熱フィン間における気流の流れをスムーズにすると共に、伝熱フィンと気流との間での伝熱性能を高めることができる。
本発明に係る実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器の概略構造を示す斜視図 図1に示したフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンの一部分を拡大して示す正面図 図2に示した積層された伝熱フィンにおけるIII−III線による断面図 図2に示した積層された伝熱フィンにおけるIV−IV線による断面図 実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンを気流の主流方向から見た側面図 本発明に係る実施の形態2のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンの積層面を示す正面図 本発明に係る実施の形態3のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンの積層面を示す正面図 (a)は本発明に係る実施の形態4のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンの積層面を示す正面図、(b)は図8の(a)に示した伝熱フィンにおけるA−A線による断面図、及び(c)は図8の(a)に示した伝熱フィンにおけるB−B線による断面図 本発明に係る実施の形態5のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンの積層面を示す正面図 従来の熱交換器を示す斜視図 図10に示した従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す正面図 従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す正面図 従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す斜視図 従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す正面図 従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す斜視図 従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す正面図 従来の熱交換器におけるフィンの一部分を示す斜視図
本発明に係る第1の態様のフィンチューブ型熱交換器においては、
所定の間隔を有して略並行に積層され、熱交換用気流の主流方向に沿うよう積層面が配置された複数の伝熱フィンと、
積層された前記伝熱フィンを貫通するように、前記伝熱フィンの積層面方向と略直交する方向に延設された伝熱管と、を備え、
前記伝熱フィンは、前記伝熱管が貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲に前記伝熱フィンの積層面方向と略直交する方向に延設された略円筒状のフィンカラーが形成され、前記伝熱管が前記フィンカラーに密着結合状態で前記貫通孔に挿入されて、前記伝熱フィンの積層面方向に流れる前記熱交換用気流と前記伝熱管の内部を流れる熱冷媒との間で熱交換を行うよう構成されたフィンチューブ型熱交換器であって、
前記伝熱フィンは、前記積層面において、前記熱交換用気流の主流方向(以降、列方向と呼ぶ)に対し直交する方向(以降、段方向と呼ぶ)に延びる複数の稜線により形成される複数の山部と当該山部の間にある谷部とで構成される起伏部と、前記フィンカラーに対して同心円状であり、前記積層面と平行な平坦面を有する座部分と、前記座部分から前記起伏部へ立ち上がる傾斜面と、前記フィンカラーの風上側と風下側に形成された楔状のくぼみと、を有し、
前記楔状のくぼみは、前記フィンカラーの風上側と風下側において列方向に延びる第1の稜線と、前記フィンカラーの風上側と風下側において段方向に延びる前記谷部を形成する稜線と前記第1の稜線との交点から、前記山部の稜線に向かってV字形状に2方向に導出する2本の第2の稜線と、により形成され、前記第1の稜線と前記第2の稜線との間に形成されたV字形状に配置された2つの斜面により前記フィンカラーの風下側と風上側の気流通路を構成し、
前記楔状のくぼみの前記第1の稜線は、前記座部分の平坦面と実質的同一面に形成され、当該第1の稜線の延長線が前記貫通孔の中心を通るよう構成されている。
このように構成された本発明に係る第1の態様のフィンチューブ型熱交換器は、積層された伝熱フィン間における気流の流れをスムーズにすると共に、伝熱フィンと気流との間での伝熱性能を高めることができる構成を有する。
上記のように構成された本発明に係る第1の態様のフィンチューブ型熱交換器は、積層された伝熱フィン間に流れ込んだ気流が楔状のくぼみにより確実に案内されて伝熱管を密着接合しているフィンカラーに導かれ、気流と伝熱管との間の熱交換を効率高く行うことができる。
本発明に係る第2の態様のフィンチューブ型熱交換器は、前記の第1の態様において、前記交点から前記山部の稜線に向かってV字形状に導出する前記2本の第2の稜線は、前記伝熱管の長手方向から見たとき、前記フィンカラーを挟むように配置されており、
前記2本の第2の稜線のそれぞれの延長線は、前記伝熱管の長手方向から見たとき、前記交点を出発点として、前記座部分の外側に形成された傾斜面の外周線との接線と、前記座部分の内側に配置された前記フィンカラーの外周線との接線との間の領域内の直線で構成されている。
このように構成された本発明に係る第2の態様のフィンチューブ型熱交換器は、積層された伝熱フィン間に流れ込んだ気流が伝熱管に案内されて、気流と伝熱管との間の熱交換が効率高く行われる。
本発明に係る第3の態様のフィンチューブ型熱交換器は、前記の第2の態様において、前記楔状のくぼみにおける前記第2の稜線の延長線が、前記伝熱管の長手方向から見たとき、前記座部分の最外周線との接線で構成してもよい。
本発明に係る第4の態様のフィンチューブ型熱交換器は、前記の第1乃至第3のいずれかの態様において、段方向に隣接するフィンカラーの間に配置され、且つ段方向に延びる谷部に形成された中間山部をさらに設けてもよい。
本発明に係る第5の態様のフィンチューブ型熱交換器は、前記の第1乃至第3のいずれかの態様において、段方向に隣接するフィンカラーの間に配置され、且つ段方向に延びる谷部に形成された中間山部をさらに有し、前記中間山部の前記座部分の平坦面からの高さは、段方向に延びる山部の前記平坦面からの高さより低く形成してもよく、前記山部の前記平坦面から高さの1/4から3/4の範囲内の高さに設定することが好ましい。
以下、本発明のフィンチューブ型熱交換器に係る好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態のフィンチューブ型熱交換器においては空気調和器に用いた具体例で説明するが、以下の実施の形態は例示であり、本発明のフィンチューブ型熱交換器の用途としては空気調和器に限定されるものではなく、熱交換器を使用する各種機器に用いられ、本発明の技術的範囲内において、その用途に応じて適宜変形される。したがって、本発明は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく各種構成を含むものである。
(実施の形態1)
以下、本発明に係る実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器の概略構造を示す斜視図である。図2は図1に示したフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィンの一部分を拡大して伝熱フィンの正面である積層面を示す正面図である。
図1に示すように、フィンチューブ型熱交換器1においては、同じ形状を有する多数の伝熱フィン20が一定の間隔Lを有して平行に積層された状態(積層状態)で熱交換ブロック10が構成されている。実施の形態1においては、各伝熱フィン20は約1.5mmの間隔Lを有して並設(積層)されている。各伝熱フィン20が配設される間隔Lとしては、用いられる熱交換器の仕様に応じて適宜変更されるものであり、例えば1.0mm〜3.0mmの範囲内において選択される。このように積層状態の多数の伝熱フィン20を貫通するように、水や冷媒などの流体が移動する伝熱管50が配設されている。伝熱管50と各伝熱フィン20とはフィンカラー60を介して効率高く伝熱するように密着接合されている。図1に示すように、伝熱管50は、積層状態の多数の伝熱フィン20で構成された熱交換ブロック10の内部を貫通して、蛇行するよう配置されており、伝熱管50と各伝熱フィン20とは複数箇所で密着接合されており、伝熱管50と各伝熱フィン20との間の伝熱性能が高められている。
各伝熱フィン20には当該伝熱フィン20の正面である積層面から垂直に立ち上げた複数の円筒状のフィンカラー60が形成されている。フィンカラー60の内部は貫通孔20a(図2参照)となっており、伝熱管50がフィンカラー60の貫通孔20aを貫通して配設される。伝熱管50とフィンカラー60とは後述するように伝熱可能に密着接合処理が施されている。
図1に示すように、熱交換ブロック10に対しては、熱交換用気流が流れるように構成されており、その気流の主流方向Wは、熱交換ブロック10において積層状態の各伝熱フィン20間の隙間に風が流れ込むよう、各伝熱フィン20の実質的な積層面と平行な方向、即ち伝熱管50の長手方向(貫通方向)に直交する方向である。
上記のように構成された実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器1においては、積層された多数の伝熱フィン20の間の隙間に対して、熱交換用気流による空気を流動させることにより、内部を水や冷媒などの流体が移動する伝熱管50から伝わった熱を、積層状態の多数の伝熱フィン20の間を流動する気体に対して熱交換を行っている。
実施の形態1において、図2に正面図で示す伝熱フィン20の積層面は、伝熱フィン20に対する伝熱管50の貫通方向に直交する面であり、気流の主流方向Wと平行な面である(図1参照)。また、実施の形態1において、気流の主流方向Wは、各伝熱フィン20における列方向(図2における左右方向)と同じであり、各伝熱フィン20において列方向に直交する方向を段方向(図2における上下方向)とする。
図3は図2に示した積層された伝熱フィン20におけるIII−III線による断面図であり、図4は図2に示した積層された伝熱フィン20におけるIV−IV線による断面図である。また、図5は、一枚の伝熱フィン20を気流の主流方向Wから見た側面図である。
上記のように、実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器1における熱交換ブロック10は、所定の間隔Lを有して並行に積層された多数の伝熱フィン20と、これら多数の伝熱フィン20の積層面と直交して伝熱フィン20を貫通する伝熱管50とを備えている。伝熱管50の内部を流動する冷媒等の熱媒体は、積層された伝熱フィン20間に流れ込んで伝熱フィン20の積層面に沿って流れる気体(空気)との間で熱交換が行われる。
図1から図5に示すように、各伝熱フィン20には、複数のフィンカラー60が形成されており、各フィンカラー60の内部は伝熱管50が貫通する貫通孔20a(図2では2つの貫通孔20aを示している)が形成されている。即ち、各貫通孔20aの周囲には、伝熱フィン20の積層面方向に対して、或いは気流の主流方向Wに対して略直交する方向に延設された略円筒状のフィンカラー60が形成されている。これらのフィンカラー60には伝熱管50が密着接合されており、例えば、伝熱管50の直径を広げるように後述する密着接合処理である拡径処理を行うことにより、伝熱管50はフィンカラー60に対して確実に密着した状態で貫通孔20aに挿通されている。なお、すべてのフィンカラー60は、伝熱フィン20から同一方向に突出し、同一の突出高さを有している。
以下、伝熱管50に対する密着接合処理である拡径処理について詳述する。
フィンチューブ型熱交換器1における熱交換ブロック10の製造において、複数のフィンカラー60を有する伝熱フィン20を積層して、伝熱管50がフィンカラー60に挿入される。この挿入作業の作業性を良好にするため、伝熱フィン20のプレス加工時においてフィンカラー60の内径D(図3参照)は、伝熱管50の外径より多少大きく加工される。そして、伝熱管50がフィンカラー60へ挿入された後、伝熱管内の液圧を利用することにより、或いは機械的な方法等により伝熱管50を拡径して、伝熱管50とフィンカラー60とを密着させて接合し、互いの伝熱性能を向上させている。
実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器1における各伝熱フィン20は、平板な金属板をプレス加工により一体成形したものであり、平行な複数の折り曲げ線(稜線を含む)を有して構成されている。図2に示すように、伝熱フィン20には、段方向に平行に延びる複数の山側と谷側の稜線40a,40bが形成されている。以下の説明において、段方向に延びる山側の稜線40aを山稜線とし、谷側の稜線40bを谷稜線とする。
なお、実施の形態1においては、1つのフィンカラー60に対して2つの山部を有する起伏部40が対応する構成であるが、この起伏部40の構成は、用いられる熱交換器の仕様に応じて適宜変更される。
上記のように、伝熱フィン20は、複数の山稜線40aと、隣接する山稜線40aの間の谷稜線40bと、により山部と谷部が形成されており、これらの山部と谷部とにより起伏部40が構成されている。また、伝熱フィン20においては、伝熱フィン20の積層面に対して垂直に突出した円筒状のフィンカラー60が一体成形により形成されている。また、円筒状のフィンカラー60の周りには、同心円上に形成され、平坦面を有する円環状の座部分30が形成されている。座部分30の平坦面は、伝熱フィン20における積層面と平行である。なお、伝熱フィン20には、円環状の座部分30から起伏部40へ立ち上がる傾斜面30aが形成されている。
また、上記のように形成された伝熱フィン20における各フィンカラー60の風上側と風下側には、楔状(逆三角形状)のくぼみ80が形成されている。即ち、楔状のくぼみ80は、伝熱フィン20における座部分30の平坦面の位置からフィンカラー60の突出方向に広がるように逆三角形形状に形成されている。
図1から図5に示すように、楔状のくぼみ80は、フィンカラー60の風上側と風下側であって、フィンカラー60の両側に形成された段方向に延びる谷稜線40bと山稜線40aとの間に形成されている。楔状のくぼみ80は、谷稜線40bに直交する列方向に延び、且つフィンカラー60の中心を通るように座部分30の両側に形成された谷側の稜線80aによりくぼみ80の底(逆三角形の頂点)が構成されている。この谷側の稜線80aを第1の稜線とする。また、楔状のくぼみ80は、フィンカラー60の風上側と風下側の両側に形成された段方向に延びる谷稜線40bと、くぼみ80の底を形成する谷側の稜線(第1の稜線)80aとの交点Pから山部の斜面に沿って山稜線40aの方向に導出する2本の山側の稜線80bを有している。この山側の稜線80bを第2の稜線とする。
上記のように、フィンカラー60の風上側と風下側に形成された楔状のくぼみ80は、フィンカラー60の風上側と風下側において列方向に延びる谷側の稜線(第1の稜線)80aと、フィンカラー60の風上側と風下側において段方向に延びる谷部を形成する谷稜線40bと前記の谷側の稜線(第1の稜線)80aとの交点Pから、山部の斜面に沿って山稜線40aに向かってV字形状に2方向に導出する2本の山側の稜線(第2の稜線)80bと、により形成されている。楔状のくぼみ80は、上記のように谷側の稜線(第1の稜線)80aと2本の山側の稜線(第2の稜線)80bとにより形成されるV字形状に配置された2つの斜面80cにより構成されており、フィンカラー60の風上側と風下側の気流通路を構成している。このように構成された楔状のくぼみ80は、伝熱フィン20の間に流れ込んだ気流をフィンカラー60に確実に導くとともに、フィンカラー60の風下側へスムーズに導く構成となる。
実施の形態1において、楔状のくぼみ80を構成する山側の稜線(第2の稜線)80bの延長線は、図2に示すように、伝熱管50の長手方向(貫通方向)から見て、当該フィンカラー60の周りに形成された座部分30の最外周線との接線T2の位置に形成されている。但し、山側の稜線80bの位置としては、座部分30の外側に形成される傾斜面30aの外周線との接線T1の位置と、座部分30の最内周線(フィンカラー60の外周線)との接線T3の位置との間の領域に設定されていても同様の効果を奏する。
上記のように、フィンチューブ型熱交換器においては、2本の第2の稜線80bのそれぞれの延長線は、伝熱管50の長手方向から見て(図2参照)、フィンカラー60の風上側と風下側において段方向に延びる谷部を形成する谷側の稜線40bと第1の稜線80aとの交点P(図2参照)を出発点として、座部分30の外側に形成された傾斜面30aの外周線との接線T1と、座部分30の内側に配置されたフィンカラー60の外周線との接線T3との間の領域内の直線で構成することが好ましい。実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器1においては、楔状のくぼみ80における第2の稜線80bの延長線が、伝熱管50の長手方向から見て(図2参照)、座部分30の最外周線との接線T2で構成されている。
上記のように、フィンカラー60の風上側と風下側の両側に形成されている楔状のくぼみ80の底を構成する谷側の稜線80a(第1の稜線)は、座部分30の平坦面と同じ平面上にあり、谷側の稜線80aの延長線はフィンカラー60の中心(即ち、伝熱管50の中心)を通り、列方向に伸びている。
一方、楔状のくぼみ80の側面を構成する山側の稜線80b(第2の稜線)は、フィンカラー60の両側に形成された起伏部40の谷稜線40bの所定の点(交点P)から延び、その延長線が、図2に示すように、伝熱管50の長手方向から伝熱フィン20を見た平面図において、例えば、座部分30の最外周線と接する接線T2の位置にある。したがって、楔状のくぼみ80は、列方向に延びる谷側の稜線(第1の稜線)80aにより逆三角形の底が形成され、谷側の稜線80aの両側に形成された山側の稜線(第2の稜線)80bにより逆三角形のV字状となる斜面80cが形成されている。即ち、楔状のくぼみ80は、フィンカラー60の突出方向に開口が広がる楔状(逆三角形状)となるよう形成されている。
上記のように、フィンカラー60の風上側と風下側の両側に楔状のくぼみ80を形成することにより、風上側の楔状のくぼみ80が熱交換用気流を空気との温度差が大きい伝熱管50へ確実に誘導して、その気流が伝熱管50の周りの座部分30に流れて、座部分30の外側に形成された傾斜面30aに案内されて、伝熱管50の後流にまわり込んでいく。さらに、風下側に形成された楔状のくぼみ80は、風上側から当該伝熱管50をまわり込んできた気流を誘導して、排出し、次に続く起伏部40へ流す構成である。
上記のように、フィンカラー60に密着接合された各伝熱管50に対して、気流を効率高く流して、伝熱管50の後流における死水域を低減し、伝熱に寄与する面積を増やしている。この結果、実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器1においては、伝熱管50と気流との間の熱交換量を増大させ、伝熱性能を向上させている。
さらに、フィンカラー60の風上側と風下側の両側に形成された楔状のくぼみ80は、風上側と風下側における気流を円滑に流し、通風抵抗を下げることができるという優れた通風特性を有している。
本発明のフィンチューブ型熱交換器においては、フィンカラー(60)の風上側と風下側に楔状のくぼみ(80)を設ける構成であり、楔状のくぼみ(80)においては、谷側の稜線(80a)の底が座部分(30)の平坦面と同じ平面上にあり、谷側の稜線(80a)の延長線が伝熱管(50)の中心を通り、列方向に伸びている。また、楔状のくぼみ(80)を構成する谷側の稜線(80a)の両側にV字状に配置された山側の稜線(80b)は、フィンカラー(60)の両側に形成された起伏部(40)の谷稜線(40b)から延びており、その延長線が、伝熱管(50)の長手方向から伝熱フィン(20)を見た平面図において、例えば、座部分(30)の最外周線と接する接線(T2)の位置に形成されている。なお、楔状のくぼみ(80)を構成する谷側の稜線(80a)の両側の山側の稜線(80b)は、座部分(30)の外側に形成される傾斜面(30a)の外周線と接する接線(T1)の位置と、座部分(30)の最内周線(フィンカラー(60)の外周線)と接する接線(T3)の位置との間の領域内に形成してもよい。このように構成された本発明は、伝熱性能に優れたフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
なお、前述の実施の形態においては、フィンカラーの風上側と風下側に楔状のくぼみ(80)を設けた構成例で説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成例に特定されるものではなく、本発明の構成が共存できる他の形態、例えば、特許第2661356号や特許第2834339号や特許第3367353号に本発明における楔状のくぼみ(80)を設けることが可能である。それぞれの場合においても、前述した伝熱性能の向上効果を付加することができ、さらには伝熱促進の相乗効果をもたらすことができる。
以下、本発明における楔状のくぼみを他の構成に用いた場合の具体的な構成例について説明する。
(実施の形態2)
本発明に係る実施の形態2のフィンチューブ型熱交換器について、添付の図面を参照しながら説明する。
図6は、実施の形態2のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィン20Aの積層面を示す正面図である。図6に示すように、フィンカラー60の周りには平坦な座部分30が環状に形成されており、その座部分30の周りには立ち上がり部(峰部)70が形成されている。
実施の形態2における伝熱フィン20Aにおいては、前述の実施の形態1と同様に、楔状のくぼみ80がフィンカラー60の風上側と風下側の両側に形成されている。したがって、伝熱フィン20Aにおいては、座部分30の周りに形成された立ち上がり部(峰部)70の一部が風上側と風下側において欠落するよう構成されている。この結果、実施の形態2のフィンチューブ型熱交換器においては、積層された伝熱フィン20Aの間に流れ込んだ気流が、風上側の楔状のくぼみ80によりフィンカラー60に密着結合された伝熱管50に導かれて、当該伝熱管50や伝熱フィン20Aの起伏部と接触し、当該伝熱管50の熱が伝熱フィン20Aなどを介して気流に対して効率高く熱交換される。
上記のように、実施の形態2のフィンチューブ型熱交換器においても、実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器と同様に、フィンカラー60の風上側と風下側の楔状のくぼみ80により、フィンカラー60に密着接合された各伝熱管50に対して、熱交換用気流を効率高く流して、伝熱管50の後流における死水域を低減して、伝熱に寄与する面積を増やし、伝熱管50と気流との間の熱交換量を増大させ、伝熱性能の向上が図られている。また、実施の形態2のフィンチューブ型熱交換器における楔状のくぼみ80は、風上側と風下側における気流を円滑に流し、通風抵抗を下げることができるという優れた通風特性を有している。
(実施の形態3)
本発明のフィンチューブ型熱交換器に係る実施の形態3について、添付の図面を参照しながら説明する。
図7は、実施の形態3のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィン20Bの積層面を示す正面図である。図7に示すように、フィンカラー60の周りには平坦な面を有する楕円状の座部分30が形成されており、その座部分30の周りには立ち上がり部(峰部)70が形成されている。
実施の形態3における伝熱フィン20Bにおいては、前述の実施の形態1と同様に、楔状のくぼみ80がフィンカラー60の風上側と風下側の両側に形成されている。したがって、伝熱フィン20Bにおいては、座部分30の周りに形成された立ち上がり部(峰部)70の一部が風上側と風下側において欠落するよう構成されている。この結果、実施の形態3のフィンチューブ型熱交換器においては、熱交換用気流が風上側の楔状のくぼみ80によりフィンカラー60に密着結合された伝熱管50に導かれて、当該伝熱管50と接触し、当該伝熱管50と気流との間の熱交換を効率高く行うことができる。
上記のように、実施の形態3のフィンチューブ型熱交換器においても、実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器と同様に、フィンカラー60の風上側と風下側の楔状のくぼみ80により、フィンカラー60に密着接合された各伝熱管50に対して、気流を効率高く流して、伝熱管50の後流における死水域を低減し、伝熱に寄与する面積を増やし、伝熱管50と気流との間の熱交換量を増大させ、伝熱性能の向上が図られている。また、実施の形態3のフィンチューブ型熱交換器における楔状のくぼみ80は、風上側と風下側における気流を円滑に流し、通風抵抗を下げることができるという優れた通風特性を有している。
(実施の形態4)
本発明のフィンチューブ型熱交換器に係る実施の形態4について、添付の図面を参照しながら説明する。
図8において、(a)は実施の形態4のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィン20Cの積層面を示す正面図であり、(b)は図8の(a)に示した伝熱フィン20CにおけるA−A線による断面図であり、(c)は図8の(a)に示した伝熱フィン20CにおけるB−B線による断面図である。
実施の形態4における伝熱フィン20Cにおいても、前述の実施の形態1と同様に、段方向に延びる山稜線40aと谷稜線40bが交互に形成されている。図8の(a)に示すように、伝熱フィン20Cは、熱交換用気流の主流方向Wに沿って、図8の(a)の左側から右側へ、谷稜線40b、山稜線40a、谷稜線40b、山稜線40a、及び谷稜線40bが順次形成された波型形状である。実施の形態4における伝熱フィン20Cにおいては、山稜線40aの座部分30からの高さ(H1)が、隣接する伝熱フィン20Cとの距離(Fp)より大きく、この距離(Fp)の2倍より小さく形成されている。
このように構成された実施の形態4における伝熱フィン20Cにおいても、前述の実施の形態1と同様に、楔状のくぼみ80がフィンカラー60の風上側と風下側の両側に形成されている。したがって、気流が風上側の楔状のくぼみ80によりフィンカラー60に密着結合された伝熱管50に導かれて、当該伝熱管50と接触し、当該伝熱管50と気流との間の熱交換が効率高く行われる。
上記のように、実施の形態4のフィンチューブ型熱交換器においても、実施の形態1のフィンチューブ型熱交換器と同様に、フィンカラー60の風上側と風下側の楔状のくぼみ80により、フィンカラー60に密着接合された各伝熱管50に対して、気流を効率高く流して、伝熱管50の後流における死水域を低減して、伝熱に寄与する面積を増やしている。この結果、実施の形態4のフィンチューブ型熱交換器においては、伝熱管50と気流との間の熱交換量を増大させることができ、伝熱性能の向上が図られている。また、実施の形態4のフィンチューブ型熱交換器における楔状のくぼみ80は、風上側と風下側における気流を円滑に流し、通風抵抗を下げることができるという優れた通風特性を有している。
(実施の形態5)
本発明に係る実施の形態5のフィンチューブ型熱交換器について、添付の図面を参照しながら説明する。
図9は実施の形態5のフィンチューブ型熱交換器における伝熱フィン20Dの積層面を示す正面図である。実施の形態5における伝熱フィン20Dは、実施の形態1における伝熱フィン20において、段方向に隣接するフィンカラー60の間に中間山部85を設けている。
図9に示すように、伝熱フィン20Dは、段方向に隣接するフィンカラー60の間であり、且つ段方向に延びる隣接する山側の稜線40a,40aにより構成される2つの山部45,45の間である谷部の位置に中間山部85を有している。即ち、中間山部85は、段方向に並設されたフィンカラー60の中心位置(伝熱管50の中心位置)に形成されている段方向に延びる谷稜線40b上の位置に形成されている。
中間山部85は、隣接する山部45,45の中腹部分を繋ぐ列方向に延びる山側の稜線85aにより構成されている。中間山部85の側面(図9における上下の位置にある面)を構成する谷側の稜線85bは、伝熱フィン20Dを伝熱管50の長手方向から見たと正面図において(図9に示す伝熱フィン20Dの積層面において)、山側の稜線85aの両端からその両側に、山側の稜線85aを中間位置として略90度の角度を有して略正方形に形成されている。中間山部85の座部分30の平坦面からの高さ(以下、中間山部85の高さと称す)は、段方向に延びる山稜線40aで頂上が構成される山部45の座部分30の平坦面から高さ(以下、山部45の高さと称す)より低く形成されており、中間山部85の高さが山部45の高さの約1/4から約3/4の範囲内の高さに形成されることが好ましい。
上記のように、1つの中間山部85は、列方向に延びる1本の山側の稜線85aと、その山側の稜線85aの両端から両側に延びる4本の谷側の稜線85bとにより構成されており、山側の稜線85aの両側に2つの斜面が形成されている。このように形成された1つの中間山部85において、4本の谷側の稜線85bは、段方向に延びる山稜線40aにより形成される隣り合う山部45の中腹部分に形成されている。このように構成された中間山部85を構成する谷側の稜線85bの近傍が、段方向に伸びる山稜線40aや谷稜線40bと同様に、熱交換用気流がスムーズに曲げられるため熱伝達率が高くなる。このため、実施の形態5のフィンチューブ型熱交換器においては、高性能化が図れるとともに、積層された伝熱フィン20Dの間の気流の流れを円滑するとともに、通風抵抗を低減し、さらに、空気との温度差が大きい伝熱管50へ気流を確実に誘導するという優れた伝熱特性を得ることができる。
本発明のフィンチューブ型熱交換器において、伝熱フィン(20)は、熱交換用気流の主流方向W(いわゆる列方向)に対して直交する方向(いわゆる段方向)に延びる稜線(40a,40b)を有する複数の山部とその間の谷部で形成される起伏部(40)と、伝熱管(50)が密着結合されるフィンカラー(60)に対して同心円状の座部分(30)と、その座部分(30)から起伏部へ立ち上がる傾斜面(30a)とを有する。また、伝熱フィン(20)は、フィンカラー(60)の風上側と風下側に楔状のくぼみ(80)を有している。楔状のくぼみ(80)を形成する谷側の稜線(80a)の延長線は、平坦な座部分(30)と同じ平面上に形成されており、伝熱管(50)の中心を通り、列方向に延びている。また、楔状のくぼみ(80)と段方向に伸びる山部(45)の斜面との境界線である稜線(80b)の延長線は、伝熱管(50)の長手方向から伝熱フィン(20)を見た積層面において、段方向に延びる谷側の稜線(40b)とフィンカラー(60)の列方向に延びる中心線との交点(P)から導出しており、座部分(30)の外側に形成された傾斜面(30a)の外周線との接線(T1)と、座部分(30)の最内周線との接線(T3)との間の領域内の直線で構成されている。なお、前記稜線(80b)の延長線は、好ましくは、前記交点(P)から導出する座部分(30)の最外周線との接線(T2)である。
本発明のフィンチューブ型熱交換器においては、熱交換ブロック(10)における隣接する伝熱フィン(20)の間の空間に気流が流れ込み、フィンカラー(60)の風上側にある楔状のくぼみ(80)は、流れ込んだ気流を、当該気流の空気との温度差が大きい伝熱管(50)へ誘導して、伝熱管(50)の後流にまわり込ませる。また、フィンカラー(60)の風下側の楔状のくぼみ(80)は、風上側からまわり込んできた気流を誘導して、排出し、伝熱管(50)の後流における死水域を低減している。
以上のように、本発明のフィンチューブ型熱交換器においては、気流と伝熱管との間の伝熱に寄与する面積を増やして、熱交換量を増大させ、風上側と風下側の楔状のくぼみの両方において気流を円滑に流し、熱交換ブロック内における通風抵抗を下げることができるという優れた伝熱特性を得ることができる。
本発明のフィンチューブ型熱交換器においては、気流と伝熱管との間の伝熱に寄与する面積を増やして、熱交換量を増大させ、優れた伝熱特性を有するため、空気調和機、ヒートポンプ式給湯機、冷蔵庫、冷凍庫等に用いられる熱交換器において有用である。
1 フィンチューブ型熱交換器
10 熱交換ブロック
20 伝熱フィン
30 座部分
30a 傾斜面
40 起伏部
40a 山稜線
40b 谷稜線
45 山部
50 伝熱管
60 フィンカラー
80 くぼみ
80a 谷側の稜線
80b 山側の稜線
80c 斜面
85 中間山部

Claims (5)

  1. 所定の間隔を有して略並行に積層され、熱交換用気流の主流方向に沿うよう積層面が配置された複数の伝熱フィンと、
    積層された前記伝熱フィンを貫通するように、前記伝熱フィンの積層面方向と略直交する方向に延設された伝熱管と、を備え、
    前記伝熱フィンは、前記伝熱管が貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲に前記伝熱フィンの積層面方向と略直交する方向に延設された略円筒状のフィンカラーが形成され、前記伝熱管が前記フィンカラーに密着結合状態で前記貫通孔に挿入されて、前記伝熱フィンの積層面方向に流れる前記熱交換用気流と前記伝熱管の内部を流れる熱冷媒との間で熱交換を行うよう構成されたフィンチューブ型熱交換器であって、
    前記伝熱フィンは、前記積層面において、前記熱交換用気流の主流方向(以降、列方向と呼ぶ)に対し直交する方向(以降、段方向と呼ぶ)に延びる複数の稜線により形成される複数の山部と当該山部の間にある谷部とで構成される起伏部と、前記フィンカラーに対して同心円状であり、前記積層面と平行な平坦面を有する座部分と、前記座部分から前記起伏部へ立ち上がる傾斜面と、前記フィンカラーの風上側と風下側に形成された楔状のくぼみと、を有し、
    前記楔状のくぼみは、前記フィンカラーの風上側と風下側において列方向に延びる第1の稜線と、前記フィンカラーの風上側と風下側において段方向に延びる前記谷部を形成する稜線と前記第1の稜線との交点から、前記山部の稜線に向かってV字形状に2方向に導出する2本の第2の稜線と、により形成され、前記第1の稜線と前記第2の稜線との間に形成されたV字形状に配置された2つの斜面により前記フィンカラーの風下側と風上側の気流通路を構成し、
    前記楔状のくぼみの前記第1の稜線は、前記座部分の平坦面と実質的同一面に形成され、当該第1の稜線の延長線が前記貫通孔の中心を通るよう構成されたフィンチューブ型熱交換器。
  2. 前記交点から前記山部の稜線に向かってV字形状に導出する前記2本の第2の稜線は、前記伝熱管の長手方向から見たとき、前記フィンカラーを挟むように配置されており、
    前記2本の第2の稜線のそれぞれの延長線は、前記伝熱管の長手方向から見たとき、前記交点を出発点として、前記座部分の外側に形成された傾斜面の外周線との接線と、前記座部分の内側に配置された前記フィンカラーの外周線との接線との間の領域内の直線で構成された請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  3. 前記楔状のくぼみにおける前記第2の稜線の延長線が、前記伝熱管の長手方向から見たとき、前記座部分の最外周線との接線で構成された請求項2に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  4. 段方向に隣接するフィンカラーの間に配置され、且つ段方向に延びる谷部に形成された中間山部をさらに有する請求項1乃至のいずれか一項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  5. 段方向に隣接するフィンカラーの間に配置され、且つ段方向に延びる谷部に形成された中間山部をさらに有し、前記中間山部の前記座部分の平坦面からの高さは、段方向に延びる山部の前記平坦面からの高さの1/4から3/4の範囲内の高さに形成されている請求項1乃至のいずれか一項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
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