JP2007139376A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 両端部におけるコルゲートフィンが座屈することなく、熱交換管とのろう付けを確実にして脱落を防止でき、かつ製品品質の向上を図れるようにした熱交換器を提供すること。
【解決手段】 一対のヘッダーパイプ1a,1bと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管2と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィン3と、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシート4を具備する熱交換器において、両端に位置するコルゲートフィン3Aを、他のコルゲートフィンの高さHに対して0.4〜0.6に形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、熱交換器に関するもので、更に詳細には、例えば家屋や自動車等の空調等に利用され、熱交換管間に熱交換用コルゲートフィンを介設してなる熱交換器に関するものである。
一般に、家屋や自動車の空調機器に使用される熱交換器の一種として、パラレルフロー型のものが知られている。この種のパラレルフロー型の熱交換器は、図6に示すように、一対のアルミニウム合金製のヘッダーパイプ1a,1bと、これらヘッダーパイプ1a,1b間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状のアルミニウム合金製の熱交換管2と、これら熱交換管2に介在されると共に、熱交換管2にろう付けされる複数のアルミニウム合金製のコルゲートフィン3と、両端における上記コルゲートフィン3の外部にろう付けされる、コルゲートフィン3の保護部材としてのアルミニウム合金製のサイドシート4を具備している(例えば、特許文献1参照)。
上記のように構成される熱交換器を組み立てるには、上記熱交換管2及びサイドシート4間にコルゲートフィン3を介在させて圧縮機で圧縮した状態で側方からヘッダーパイプ1a,1bを押し付けて、ヘッダーパイプ1a,1bに穿設されたスリット(図示せず)に熱交換管2を挿入固定して組み付ける。そして、焼成治具を使って組み付け状態を拘束維持して炉の中に載置し、約600℃程度で加熱することによりろう付けする。
特開平11−83377号公報(段落番号0003,0021,0022、図1,図3,図9)
しかしながら、この種の熱交換器におけるコルゲートフィン3の厚さは、できる限り薄くして軽量にする必要があることから、例えば0.06〜0.12mm程度である。したがって、ろう付けする際の焼成治具の拘束力が強すぎるとコルゲートフィン3が座屈してしまい、製品品質が損なわれると共に、熱交換率が低下するという問題がある。また、焼成治具の拘束力を弱めると、図7に示すように、両端部の熱交換管2が外側に凸状に変形し、コルゲートフィン3の両側部と熱交換管2とのろう付けが不十分となり、コルゲートフィン3の両側端部が熱交換管2から浮き上がり脱落する虞があった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、両端部におけるコルゲートフィンが座屈することなく、熱交換管とのろう付けを確実にして脱落を防止でき、かつ製品品質の向上を図れるようにした熱交換器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィンと、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシートを具備する熱交換器において、 両端に位置する上記コルゲートフィンは、該コルゲートフィンの高さが、他のコルゲートフィンに対して0.4〜0.6に形成される、ことを特徴とする。両端に位置するコルゲートフィンの高さが他のコルゲートフィンに対して0.4より低いと、空気側放熱面積が減少し、熱交換能力が低下するからであり、また、0.6より高いと、ろう付け時に端部に変形が生じろう付け不良となり、また、熱交換管から離れたフィン効率の低いフィン部を有することにより、熱交換能力に対してコア寸法が大きくなるからである。
このように構成することにより、両端に位置するコルゲートフィンの高さが、他のコルゲートフィンに対して0.4〜0.6に形成されるので、コルゲートフィンの重量を軽減することができると共に、外方への変形量を少なくすることができる。
また、請求項2記載の発明は、一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィンと、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシートを具備する熱交換器において、 両端に位置する上記コルゲートフィンは、少なくともコルゲートフィンの両側端部のピッチが、他のコルゲートフィンに対して小さく形成される、ことを特徴とする。
このように構成することにより、両端に位置するコルゲートフィンの少なくともコルゲートフィンの両側端部のピッチが、他のコルゲートフィンに対して小さく形成されるので、コルゲートフィンの両側端部のろう付け面積を増大することができる。
また、請求項3記載の発明は、一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィンと、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシートを具備する熱交換器において、 両端に位置する上記コルゲートフィンは、該コルゲートフィンの高さが、他のコルゲートフィンに対して0.4〜0.6に形成されると共に、少なくともコルゲートフィンの両側端部のピッチが、他のコルゲートフィンに対して小さく形成される、ことを特徴とする。
このように構成することにより、両端に位置するコルゲートフィンの高さが、他のコルゲートフィンに対して約半分に形成されるので、コルゲートフィンの重量を軽減することができると共に、外方への変形量を少なくすることができる。更に、少なくともコルゲートフィンの両側端部のピッチが、他のコルゲートフィンに対して小さく形成されるので、コルゲートフィンの両側端部のろう付け面積を増大することができ、かつ、コルゲートフィンの両側端部のろう付け面積を増大することができる。
(1)請求項1記載の発明によれば、両端に位置するコルゲートフィンの重量を軽減することができると共に、外方への変形量を少なくすることができるので、ろう付け時のコルゲートフィンのろう付けを確実にして脱落を防止することができると共に、製品品質の向上を図ることができ、かつ、熱交換効率を損なうことなく熱交換器の面積(容積)を小さくすることができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、コルゲートフィンの両側端部のろう付け面積を増大することができるので、ろう付け時のコルゲートフィンのろう付けを確実にして脱落を防止することができると共に、製品品質の向上を図ることができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、コルゲートフィンの重量を軽減することができると共に、外方への変形量を少なくすることができ、更に、コルゲートフィンの両側端部のろう付け面積を増大することができ、かつ、コルゲートフィンの両側端部のろう付け面積を増大することができる。
以下に、この発明に係る熱交換器の最良の実施形態例について詳細に説明する。ここでは、従来の熱交換器と同じ部分には、同一符号を付して説明する。
◎第1実施形態
図1は、この発明に係る熱交換器の第1実施形態を示す概略側面図、図2は、第1実施形態の熱交換器の要部を示す断面斜視図である。
上記熱交換器は、一対のヘッダーパイプ1a,1bと、これらヘッダーパイプ1a,1b間に連結される互いに平行な複数の熱交換管2と、これら熱交換管2に介在されると共に、熱交換管2にろう付けされる複数のコルゲートフィン3と、両端におけるコルゲートフィン3Aの外部にろう付けされる、コルゲートフィン3Aの保護部材としてのサイドシート4とを具備している。
上記ヘッダーパイプ1a,1bは、例えばアルミニウム合金製の押出形材にて略円筒状に形成されており、その上下端部にはキャップ部材5が被着固定されている。また、一方のヘッダーパイプ1a(図1では左側)の例えば外方側上端付近には、熱媒体の流入口6が設けられており、他方のヘッダーパイプ1b(図1では右側)の外方側下端付近には、熱媒体の流出口7が設けられている。更に両ヘッダーパイプ1a,1bにおける側面の対向する側には、適当な間隔をおいて平行かつ多段状に配列される複数のスリット(図示せず)が穿設されている。
上記熱交換管2は、アルミニウム合金製の押出形材にて例えば断面略偏平状に形成されており、その内部には長手方向に向かって貫通する複数に区画された熱媒体の流路2a(図2参照)が形成されている。このように形成される熱交換管2の両端部は、両ヘッダーパイプ1a,1bに設けられた上記スリットに挿入固着されている。
上記コルゲートフィン3は、アルミニウム合金製の板材を屈曲することにより、山部と谷部を有する連続波形状に形成されており、各熱交換管2の間に介設されてろう付されている。この場合、連続波形の山部は上側に隣接する熱交換管2に接触し、また、谷部は下側に隣接する熱交換管2に接触して、ろう付されている。また、端部に位置するコルゲートフィン3Aは、コルゲートフィン3と同様に、アルミニウム合金製の板材を屈曲することにより、山部と谷部を有する連続波形状に形成されており、コルゲートフィン3の高さH例えば8mmの0.4〜0.6例えば3.2〜4.8mmに形成されている(図1参照)。この場合、上端に位置するコルゲートフィン3Aの連続波形の山部と谷部は最上端に位置するサイドシート4とその下方に位置する熱交換管2に接触してろう付され、下端に位置するコルゲートフィン3Aの連続波形の山部と谷部は最下端に位置するサイドシート4とその上方に位置する熱交換管2に接触してろう付されている。なお、サイドシート4は、アルミニウム合金製の押出形材によって形成されている。また、コルゲートフィン3,3Aは同じ材質であり、例えばフィンピッチは1.4mm,フィン幅は16mm,フィン板厚は0.1mmである。
上記のように構成される熱交換器によれば、両端に位置するコルゲートフィン3Aの高さが、他のコルゲートフィン3に対して約半分に形成されるので、コルゲートフィン3Aの重量を軽減することができると共に、外方への変形量を少なくすることができる。したがって、ろう付け時のコルゲートフィン3Aと熱交換管2及びサイドシート4のろう付けを確実にして脱落を防止することができる。しかも、コルゲートフィン3Aは座屈することがないので、製品品質の向上を図ることができると共に、熱交換効率を損なうことなく熱交換器の面積(容積)を小さくすることができる。
◎第2実施形態
図3は、この発明に係る熱交換器の第2実施形態を示す概略側面図である。
第2実施形態の熱交換器は、両端に位置するコルゲートフィン3Bを、その他のコルゲートフィン3に対して同じ高さHに形成すると共に、コルゲートフィン3のピッチPに対して小さいピッチpに形成した場合である。
なお、第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように、両端に位置するコルゲートフィン3Bを、その他のコルゲートフィン3のピッチP例えば1.8mmに対して小さいピッチp例えば1.4mmに形成することにより、コルゲートフィン3B全体における熱交換管2及びサイドシート4とのろう付け面積を増大することができるので、ろう付け時のコルゲートフィン3Bのろう付けを確実にして脱落を防止することができると共に、製品品質の向上を図ることができる。
◎第3実施形態
図4は、この発明に係る熱交換器の第3実施形態を示す概略側面図である。
第3実施形態は、第1実施形態と同様に、両端に位置するコルゲートフィン3Cを、その他のコルゲートフィン3の高さHに対して0.4〜0.6に形成し、更に、コルゲートフィン3Cにおける両側端部の領域8例えばコルゲートフィン3Cの長さに対して1/3〜1/10の範囲をコルゲートフィン3のピッチP例えば1.6mmに対して小さいピッチp例え1.2mmに形成した場合である。
なお、第3実施形態において、その他の部分は第1及び第2実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように構成することにより、第1実施形態及び第2実施形態と同じ効果が得られる。すなわち、両端に位置するコルゲートフィン3Cの高さが、他のコルゲートフィン3に対して約半分に形成されるので、コルゲートフィン3Cの重量を軽減することができると共に、外方への変形量を少なくすることができる。また、コルゲートフィン3Cの両側端部における熱交換管2及びサイドシート4とのろう付け面積を増大することができるので、ろう付け時のコルゲートフィン3Bのろう付けを確実にして脱落を防止することができる。
したがって、ろう付け時のコルゲートフィン3Cと熱交換管2及びサイドシート4のろう付けを確実にして脱落を防止することができる。しかも、コルゲートフィン3Cは座屈することがないので、製品品質の向上を図ることができると共に、熱交換効率を損なうことなく熱交換器の面積(容積)を小さくすることができる。
なお、コルゲートフィン3Cにおける両側端部の領域8をコルゲートフィン3のピッチPに対して小さいピッチpに形成し、コルゲートフィン3Cの両側以外の部分をその他のコルゲートフィン3と同じピッチPにすることにより、コルゲートフィン3C全体を小ピッチpにする場合に比べて熱交換される流体の流れ抵抗を低減することができるので、熱交換効率の向上を図ることができる。
◎第4実施形態
図5は、この発明に係る熱交換器の第4実施形態を示す概略側面図である。
第4実施形態は、両端に位置するコルゲートフィン3Dを、第2実施形態と同様に、その他のコルゲートフィン3の高さH例えば8mmと同じに形成すると共に、コルゲートフィン3Dにおける両側端部の領域8A例えばコルゲートフィン3Dの長さに対して1/3〜1/10の範囲をコルゲートフィン3のピッチP例えば1.4mmに対して小さいピッチp例えば1.0mmに形成した場合である。
なお、第4実施形態において、その他の部分は第1ないし第3実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように、両端に位置するコルゲートフィン3Dにおける両側端部の領域8を、その他のコルゲートフィン3のピッチPに対して小さいピッチpに形成することにより、コルゲートフィン3の両側端部における熱交換管2及びサイドシート4とのろう付け面積を増大することができるので、ろう付け時のコルゲートフィン3Dのろう付けを確実にして脱落を防止することができると共に、製品品質の向上を図ることができる。また、第2実施形態のようにコルゲートフィン3B全体を小ピッチpにする場合に比べて熱交換される流体の流れ抵抗を低減することができるので、熱交換効率の向上を図ることができる。
この発明に係る熱交換器の第1実施形態を示す概略側面図である。 第1実施形態の熱交換器の要部を示す断面斜視図である。 この発明に係る熱交換器の第2実施形態を示す概略側面図である。 この発明に係る熱交換器の第3実施形態を示す概略側面図である。 この発明に係る熱交換器の第4実施形態を示す概略側面図である。 従来の熱交換器を示す概略側面図である。 従来の熱交換器におけるろう付け時の状態を示す概略側面図である。
符号の説明
1a,1b ヘッダーパイプ
2 熱交換管
3,3A,3B,3C,3D コルゲートフィン
4 サイドシート
H コルゲートフィンの高さ
P,p コルゲートフィンのピッチ

Claims (3)

  1. 一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィンと、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシートを具備する熱交換器において、
    両端に位置する上記コルゲートフィンは、該コルゲートフィンの高さが、他のコルゲートフィンに対して0.4〜0.6に形成される、ことを特徴とする熱交換器。
  2. 一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィンと、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシートを具備する熱交換器において、
    両端に位置する上記コルゲートフィンは、少なくともコルゲートフィンの両側端部のピッチが、他のコルゲートフィンに対して小さく形成される、ことを特徴とする熱交換器。
  3. 一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に連結される互いに平行な複数の断面略偏平状の熱交換管と、これら熱交換管に介在されると共に、熱交換管にろう付けされる複数のコルゲートフィンと、両端における上記コルゲートフィンの外部にろう付けされるサイドシートを具備する熱交換器において、
    両端に位置する上記コルゲートフィンは、該コルゲートフィンの高さが、他のコルゲートフィンに対して0.4〜0.6に形成されると共に、少なくともコルゲートフィンの両側端部のピッチが、他のコルゲートフィンに対して小さく形成される、ことを特徴とする熱交換器。
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