<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態による製造管理装置を図面を参照して説明する。
図1は第1の実施形態による製造管理装置の構成を示すブロック図である。
この図において、符号1は製造管理装置である。当該製造管理装置1は、各処理部を制御する制御部11、制御部11によって制御される稼働時間算出部12、構成部品振分部13、外注部品決定部14、画面出力部16を備えている。また製造管理装置1は、各処理に必要な情報を記憶するデータベース15を備えている。制御部11、稼働時間算出部12、構成部品振分部13、外注部品決定部14、画面出力部16は、製造管理装置1のコンピュータが、メモリ等に記録されているプログラムを実行することにより、当該製造管理装置1に備えられることとなる。
製造管理装置1においては、まず、製造対象品の構成部品それぞれを製造する製造設備ごとの所定期間内での稼働時間を、少なくとも、製造対象品の所定期間での製造必要数に基づく構成部品の製造数と、当該構成部品を製造する製造設備の単位時間あたりの製造数と、に基づいて算出する。また、製造管理装置1は、稼働時間の算出対象となった製造設備のうち、所定期間における最大稼働可能時間を超える稼働時間を算出した振分元の製造設備の製造する構成部品を、最大稼働可能時間を超えない稼働時間と算出された振分先の製造設備の製造する構成部品として振り分ける。そして製造管理装置1は、振り分け後に算出された稼働時間が、未だ最大稼働可能時間を超える製造設備の製造する構成部品を、外部製造業者に発注する構成部品と決定する処理を行う。
このような処理により、過剰な外部発注コストを抑制し、自社内の製造設備の稼働率の低下を防ぐことができるような、発注管理計画作業を支援することのできる製造管理装置を提供する。
以下、製造管理装置1の処理の詳細について順を追って説明する。
図2は製造必要数記憶テーブルのデータ例である。
図3は構成部品必要数記憶テーブルのデータ例である。
図4は製造設備能力記憶テーブルのデータ例である。
図5は同時製造構成部品記憶テーブルのデータ例である。
まず、図2で示す製造必要数記憶テーブルについて説明する。
当該製造必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番と、当該製造対象品の所用期間(本実施形態においては1ヶ月)ごとの製造必要数と、を対応付けて記憶するデータテーブルである。この製造必要数記憶テーブルには、例えば、今後数ヶ月間において必要な製造対象品ごとの製造必要数が、1ヶ月ごとに記録されている。
図3で示す構成部品必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番と、当該製造対象品を構成する構成部品の番号と、製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量とを対応付けて記憶するデータテーブルである。例えば、図3の例において構成部品必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番であるモデルAと、当該モデルAの製造対象品を構成するために必要な構成部品Aと、モデルAを構成するために構成部品Aが3つ必要であることを示す情報とを記憶している。また図3の例においては、構成部品必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番であるモデルAと、当該モデルAの製造対象品を構成するために必要な構成部品Bと、モデルAを構成するために構成部品Bが1つ必要であることを示す情報とを記憶している。
図4で示す製造設備能力記憶テーブルは、製造対象品を構成する構成部品の番号と、当該構成部品を製造設備で作る際に必要な治具(形成型)の種別と、製造設備で当該構成部品を製造する際の単位時間(1時間)あたりの製造数と、当該構成部品を製造する製造設備の番号と、当該製造設備番号の製造設備が属するグループ番号を示す製造設備グループ番号とを、対応付けて記憶している。
図4の例においては、製造設備能力記憶テーブルは、構成部品Aが、治具Aを利用して、1時間当たりの製造数が40個である製造設備(製造設備番号850A,製造設備グループ番号0850)によって製造されることが記録されている。つまり、製造設備番号850A,製造設備グループ番号0850の製造設備は、1時間に構成部品Aを40個作成する能力を有していることが分かる。
図5で示す同時製造構成部品記憶テーブルは、治具の種別と、当該治具によって同時製造することができる複数の構成部品番号とを対応付けて記憶している。図5で示す例においては、治具Bによって、構成部品Bと構成部品Cとが、同じ製造設備を用いて同時に製造できることがわかる。治具Bを用いれば、構成部品Bと構成部品Cとを別々に製造せずに、同時に製造することができるため、製造時間の短縮を行うことが可能となる。
図6は稼働時間算出部の作成するデータテーブルを示す第1の図である。
図7は稼働時間算出部の作成するデータテーブルを示す第2の図である。
図8は稼働時間算出部の作成するデータテーブルを示す第3の図である。
図9は製造管理装置の処理フローを示す第1の図である。
次に、製造管理装置の処理フローについて順を追って説明する。
まず、担当者は上述した図2〜図5で示すデータテーブル(製造必要数記憶テーブル、構成部品必要数記憶テーブル、製造設備能力記憶テーブル、同時作成構成部品記憶テーブル)を作成してデータベース15に記録する。そして、担当者は製造管理装置1に対して処理の開始指示を入力する。当該処理の開始指示の入力を検出した製造管理装置1の制御部11は、稼働時間算出部12へ制御開始を指示する(ステップS101)。すると、稼働時間算出部12は、製造必要数記憶テーブル(図2)に記録されている製造対象品の、構成部品を特定し、当該構成部品ごとの所定期間内(本実施形態においては今月の1ヶ月内)での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる稼働時間(以下、必要数製造稼働時間と呼ぶ)とを算出する(ステップS102)。
より具体的には、稼働時間算出部12は、製造必要記憶テーブル(図2)より1つ目の製造対象品の型番“モデルA”を読み取り、当該モデルAを構成する構成部品の番号と、モデルAの製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量を、構成部品必要数記憶テーブル(図3)より読み取る。構成部品必要数記憶テーブル(図3)より、モデルAを構成する構成部品の番号は、構成部品Aおよび構成部品Bの2つである。また構成部品必要数記憶テーブル(図3)より、モデルAを構成するために必要な構成部品Aの数量は3つ、モデルAを構成するために必要な構成部品Bの数量は1つである。そして、稼働時間算出部12は、モデルAの所定期間内必要数100を製造必要数記憶テーブル(図2)から読み取り、当該モデルAの所定期間内必要数100を構成部品Aの数量に乗じて、構成部品Aの所定期間内必要数を算出する。100×3=300であるため、構成部品Aの所定期間内必要数は300である。また同様に、稼働時間算出部12は、モデルAの所定期間内必要数100を構成部品Bの数量に乗じて、構成部品Bの所定期間内必要数を算出する。100×1=100であるため、構成部品Bの所定期間内必要数は100である。
また、稼働時間算出部12は、製造設備能力記憶テーブル(図4)より、構成部品Aを製造するために利用する製造設備の1時間あたりの製造数“40”を読み取る。そして、稼働時間算出部12は、所定期間内必要数“300”の数の構成部品Aに関し、当該構成部品Aを製造するために利用する製造設備で製造するためにかかる必要数製造稼働時間を算出する。算出式は(構成部品Aの所定期間内必要数)÷(1時間あたりの製造数)となる。ここで、構成部品Aを製造するために利用する製造設備で製造するためにかかる必要数製造稼働時間は、300÷40=7.5時間である。また、稼働時間算出部12は同様に、構成部品Bを製造するために利用する製造設備で、当該構成部品Bを製造するためにかかる必要数製造稼働時間を、100÷40=2.5時間と算出する。
そして、稼働時間算出部12は、モデルAを構成する構成部品Aおよび構成部品Bの、所定期間内(今月1ヶ月内)での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる必要数製造稼働時間とを対応付けて記録した、稼働時間算出処理時第1作成テーブルを生成する(ステップS103)。そして稼働時間算出部12は当該稼働時間算出処理時第1作成テーブルをデータベース15に記録する。また、稼働時間算出部12は、同様の処理により、モデルBを構成する構成部品Cの、所定期間内での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる必要数製造稼働時間を算出して、データベース15内の稼働時間算出処理時第1作成テーブルに記録する。また、稼働時間算出部12は、同様の処理により、モデルCを構成する構成部品Dの、所定期間内での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる必要数製造稼働時間を算出して、データベース15内の稼働時間算出処理時第1作成テーブルに記録する。
稼働時間算出部12は、製造必要数記憶テーブル(図2)に記録されている全ての製造対象品型番の製造対象品を構成する構成部品について、所定期間内必要数と、必要数製造稼働時間を算出したかを判定する(ステップS104)。そして、全ての製造対象品型番の製造対象品を構成する構成部品について、所定期間内必要数と、必要数製造稼働時間を算出したと判定した場合には、次に稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図6)に記録されている構成部品Aが、同時製造構成部品記録テーブル(図5)に記録されているかを判断する。この判断は、構成部品Aと共に1つの治具により同時製造ができる他の構成部品があるかの判断である。そして、同時製造できる他の構成部品がない場合には、当該構成部品Aに対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録されている製造設備番号“850A”を読み取り、構成部品Aの製造に利用する製造設備“850A”を特定する。
また、稼働時間算出部12は、「構成部品Aの所定期間内必要数」および、「必要数製造稼働時間」とを、そのまま、「構成部品Aの製造に利用される製造設備“850A”が所定期間内において製造の必要となる所定期間内製造数」および、「その製造に必要な稼働時間を示す必要数製造稼働時間」と特定する。そして、稼働時間算出部12は、特定した製造設備を識別する「製造設備番号“850A”」と、構成部品Aの製造に利用する製造設備“850A”が所定期間内に製造が必要となる「所定期間内製造数“300”」と、その製造に必要な稼働時間を示す「必要数製造稼働時間“7.5時間”」とを対応付けた稼働時間算出処理時第2テーブルを生成して、データベース15に記録する(ステップS105)。
稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図6)に記録されている構成部品が、同時製造構成部品記録テーブル(図5)に記録されているかの上述の判断において、記録されていると判断した場合には、その構成部品に対応付けられて当該同時製造構成部品記録テーブル(図5)に記録されている他の構成部品を読み取る。そして、それら複数の構成部品に対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録されている、共通の製造設備番号を読み取り、それら複数の構成部品の製造に利用する製造設備を特定する。例えば、同時製造構成部品記録テーブル(図5)には、構成部品Bと構成部品Cとが対応付けられて登録されている。従って、稼働時間算出部12は、構成部品Bと構成部品Cに対応付けられている共通の製造設備番号“650A”を製造設備能力記憶テーブル(図4)から読み取り、構成部品Bと構成部品Cの製造に利用する製造設備を特定する。
また、このとき、稼働時間算出部12は、構成部品Bの所定期間内必要数と構成部品Cの所定期間内必要数のうち大きい値を、稼働時間算出処理時第1作成テーブルから読み取る。そして稼働時間算出部12は、構成部品Bの所定期間内必要数と構成部品Cの所定期間内必要数のうち大きい値を、構成部品B,Cの同時製造に利用する製造設備“650A”の所定期間内製造数と特定する。また稼働時間算出部12は、構成部品Bの製造に必要な稼働時間を示す必要数製造稼働時間と、構成部品Cの製造に必要な稼働時間を示す必要数製造稼働時間のうち大きい値を、稼働時間算出処理時第1作成テーブルから読み取る。そして稼働時間算出部12は、構成部品Bの製造に必要な稼働時間を示す必要数製造稼働時間と、構成部品Cの製造に必要な稼働時間を示す必要数製造稼働時間のうち大きい値を、構成部品B,Cの同時製造に必要な稼働時間を示す必要数製造稼働時間と特定する。そして、稼働時間算出部12は、特定した製造設備を識別する「製造設備番号“650A”」と、構成部品B,Cの製造に利用する製造設備“650A”において所定期間内に製造が必要となる「所定期間内製造数“200”」と、その製造に必要な稼働時間を示す「必要数製造稼働時間“5時間”」との情報を、データベース15の稼働時間算出処理時第2テーブルへ記録する。
稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図6)に記録されている全ての構成部品についての、製造設備の番号と、その製造設備における所定期間内製造数と、必要数製造稼働時間と、の特定を終了したかを判定する。そして、全ての構成部品について、当該構成部品の製造に利用する製造設備の番号と、その所定期間内製造数と、必要数製造稼働時間の特定を終了したと判断した場合には、稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第2作成テーブルに記録されている製造設備番号を1つ読み取る。また、稼働時間算出部12は、当該読み取った製造設備番号に対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録されている製造設備グループ番号を読み取る。例えば、稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第2作成テーブルから製造設備番号“850A”を読み取り、当該番号に対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録されている製造設備グループ番号“0850”を読み取る。
そして、稼働時間算出部12は、その製造設備グループ番号“0850”に対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録されている製造設備番号“850A”以外の他の製造設備番号が存在するかを判定する。ここで、製造設備能力記憶テーブル(図4)には製造設備グループ番号“0850”に対応付けられて、製造設備番号“850A”の他に、製造設備番号“850B”が対応付けられて登録されている。従って、稼働時間算出部12は、1つの製造設備グループ番号に対応付けられて登録されている複数の製造設備番号を、当該1つの製造設備グループ番号が示す製造設備グループに属するものと判定する。
そして、稼働時間算出部12は、1つの製造設備グループに属する複数の製造設備の番号それぞれに対応付けられて稼働時間算出処理時第2作成テーブルに登録されている所定期間内製造数を読み取って、それらの合計値を、1つの製造設備グループ番号で示される製造設備グループの所定期間内製造数と特定する。なお、1つの製造設備グループに属する製造設備の番号が1つの場合には、その製造設備の番号に対応付けられて稼働時間算出処理時第2作成テーブルに登録されている所定期間内製造数を、1つの製造設備グループ番号で示される製造設備グループの所定期間内製造数と特定する。
また、稼働時間算出部12は、1つの製造設備グループに属する複数の製造設備の番号に対応付けられて稼働時間算出処理時第2作成テーブルに登録されている必要数製造稼働時間を読み取って、それらの合計値を、1つの製造設備グループ番号で示される製造設備グループの必要数製造稼働時間と特定する。1つの製造設備グループに属する製造設備の番号が1つの場合には、製造設備の番号に対応付けられて稼働時間算出処理時第2作成テーブルに登録されている必要数製造稼働時間を、1つの製造設備グループ番号で示される製造設備グループの必要数製造稼働時間と特定する。
そして、稼働時間算出部12は、1つの製造設備グループの番号と、当該製造設備グループの所定期間内製造数と、当該製造設備グループの必要数製造稼働時間とを対応付けた稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成して、データベース15に記録する(ステップS106)。
稼働時間算出処理時第2作成テーブル(図7)に記録されている製造設備番号“850A”と製造設備番号“850B”の製造設備は、同一の製造設備グループ番号“0850”のグループに属する。従って、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図8)においては、それら、製造設備番号“850A”の製造設備の所定期間内製造数“300”と製造設備番号“850B”の製造設備の所定期間内製造数“100”の合計値“400”が、製造設備グループ番号“0850”に対応付けられて記録されることとなる。
また、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図8)においては、製造設備番号“850A”の製造設備の必要数製造稼働時間“7.5”と製造設備番号“850B”の製造設備の必要数製造稼働時間“2”の合計値“9.5”が、製造設備グループ番号“0850”に対応付けられて記録されることとなる。
稼働時間算出処理時第2作成テーブル(図7)に記録されている製造設備番号“650A”の製造設備については、同一の製造設備グループに属する製造設備がない。従って、図7に記録されている、当該製造設備番号“650A”の製造設備についての所定期間内製造数と、必要数製造稼働時間とが、製造設備番号“650A”の製造設備の属する製造設備グループの番号“0650”に対応付けられて稼働時間算出処理時第3テーブルに対応付けられて記録されることとなる。
以上の処理により、稼働時間算出部12の処理が終了する。以降の処理において、製造設備グループ毎に、当該製造設備グループについて算出した必要数製造稼働時間が、当該製造設備グループについての最大稼働可能時間を超えたかどうかを判定する。そしてこの判定において必要数製造稼働時間が最大稼働可能時間を超えた場合には、その製造設備グループが製造する構成部品を、他の製造設備グループの製造する構成部品として振り分ける処理を行う。
しかしながら、製造設備グループではなく、製造設備グループに属する製造設備毎に、当該製造設備について算出した必要数製造稼働時間が、当該製造設備についての最大稼働可能時間を超えたかどうかを判定し、超えた場合には、その製造設備が製造する構成部品を、他の製造設備の製造する構成部品として振り分ける処理を行うようにしてもよい。この場合、稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第2作成テーブルまでを生成し、稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成する必要はない。
図10は製造管理装置の処理フローを示す第2の図である。
稼働時間算出部12が、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図8)により、製造設備グループ毎の、構成部品製造のための必要数製造稼働時間の算出を終了すると、制御部11の制御に基づいて、次に、構成部品振分部13が処理を開始する(ステップS201)。構成部品振分部13は、まず、稼働時間算出処理時第3作成テーブルに記録されている1つの製造設備グループ番号を選択して(ステップS202)、当該製造設備グループ番号が示す製造設備グループの必要数製造稼働時間を読み取る。そして、構成部品振分部13は、当該製造設備グループについて予め算出されてデータベース15に記録されている、構成部品を製造するための所定期間における最大稼働可能時間を読み取る。最大稼働可能時間は1日の稼働可能時間に所定期間(1ヶ月なら営業日の20日など)を乗じて算出される値である。
そして、構成部品振分部13は、必要数製造稼働時間が最大稼働可能時間を超えるか(「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるか)を判定する(ステップS203)。そして、構成部品振分部13は、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定した場合には、当該製造設備グループ番号が示す製造設備グループの番号を、振分元と特定し(ステップS204)、当該振分元の製造設備グループの番号としてメモリ等に記録する。そして、構成部品振分部13は、全ての製造設備グループについて同様に「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるかを判定する(ステップS205)。また、構成部品振分部13は、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定されなかった製造設備グループの番号を、振分先の候補と特定し(ステップS206)、当該振分先の候補とする製造設備グループの番号としてメモリ等に記録する。
全ての製造設備グループについて「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるかの判定が終了すると、次に、構成部品振分部13は、振分元の製造設備グループとしてメモリに記録した、当該振分元の製造設備グループの番号を読み取る。そして、当該読み取った製造設備グループ番号の示す製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品のうち、何れかの構成部品について、自社内の他の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品として振り分ける処理を行う。この振分処理においては、構成部品振分部13は、振分元の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品のうち、1つの振分対象の構成部品を特定する。そして、構成部品振分部13は、当該構成部品の全数量を製造するための稼働時間が確保できる、振分先の製造設備グループを決定できるかを判定する(ステップS207)。
具体的には、振分先の製造設備グループ内の製造設備において、振分元の製造設備グループ内の、振分対象の構成部品を製造する製造設備と同じ番号の製造設備が存在するとデータベースに記録されている情報から判定できる場合には、構成部品振分部13は、振分対象の構成部品の必要数製造稼働時間を稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図3)から読み取る。そして、構成部品振分部13は、当該読み取った振分対象の構成部品の必要数製造稼働時間が、振分先の候補の製造設備グループについての最大稼働可能時間と必要数製造稼働時間との差分以下であれば、その製造設備グループを、特定した振分対象の構成部品の全数量を振り分ける振分先の製造設備グループと決定する。
また、振分先の候補とする製造設備グループ内の製造設備において、振分元の製造設備グループ内の振分対象の構成部品を製造できる製造設備は存在するが、当該製造設備は、振分対象の構成部品を製造する振分元の製造設備とは、能力が異なるものであると(同じ番号の製造設備でない場合など)データベースに記録されている情報から判定できる場合がある。このような場合には、構成部品振分部13は、振分先の候補とする製造設備グループ内の製造設備のうち、振分対象の構成部品を製造できる製造設備の、当該振分対象の構成部品についての必要数製造稼働時間を算出する。そして、構成部品振分部13は、当該算出した振分対象の構成部品の必要数製造稼働時間が、振分先の候補の製造設備グループについての最大稼働可能時間と必要数製造稼働時間との差分以下であれば、その製造設備グループを、特定した振分対象の構成部品の全数量を振り分ける振分先の製造設備グループと決定する。
図11は構成部品振分処理の概要を示す第1の図である。
この図においては、説明の便宜上、製造設備グループ1(図中、設備Gr1)と、製造設備グループ2(図中、設備Gr2)との間で構成部品の振分処理を行う場合の例を示している。今、製造設備グループ1が「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定されることによって振分元と特定されているものとする。また製造設備グループ2が「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」でないと判定された振分先の候補となる製造設備グループのうち、振分対象の構成部品を振り分けることのできる振分先の製造設備グループであるとする。
構成部品振分部13は、振分元と特定した製造設備グループに属する製造設備の製造する複数の構成部品のうち、いずれかの構成部品を、振分先と特定された製造設備グループ2へ振り分ける(ステップS208)。振分対象の構成部品を振り分けることのできる振分先の製造設備グループは、例えば、振分対象の構成部品を製造できる製造設備を有する振分先の候補の製造設備グループであって、かつ、振分先の候補となる製造設備グループのうち、当該製造設備グループについて算出した「最大稼働可能時間−必要数製造稼働時間」が最も大きい値となる製造設備グループを振分先と決定する。または、振分対象の構成部品を製造できる製造設備を有する振分先の候補の製造設備グループであって、その中からランダムに振分先の製造設備グループと決定するようにしてもよい。
また、例えばデータベース15内の管理テーブルに、製造設備グループの番号と、当該番号のグループに属する製造設備の番号と、当該製造設備が製造する構成部品の番号とが対応付けて記録されているとする。そして、当該振分処理の具体例としては、構成部品振分部13が、振分元の製造設備グループ番号と製造設備番号に対応付けられている構成部品番号を、当該振分元についての管理テーブルから削除するとともに、当該構成部品番号を、振分先の製造設備グループ番号と製造設備番号に対応付けて記録するように更新するなどの処理を行う。
また、振分元の製造設備グループ1に属する製造設備において製造される複数の構成部品のどの構成部品を振分対象とするかは、ランダムに決定、または、最も製造コストの高い構成部品から順に振分対象と決定するなどの方法がある。製造コストは、例えばデータベース15に構成部品番号毎の製造コストが記録されていれば、各構成部品の製造コストを特定することができる。製造コストの高い構成部品を振分対象とすることで、その振分対象の構成部品については自社で製造することとなる。ある設備グループ内で製造する構成部品について、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」となっているにもかかわらず、他の製造設備グループの稼働時間が「必要数製造稼働時間=最大稼働可能時間」となっている場合など、振り分けることができない場合には、当該構成部品については外部製造業者へ発注することとなる。従って、製造コストの高い構成部品を、自社の他の製造設備グループへの振分対象とすることで、その構成部品については自社で製造することとなる。つまり、当該製造コストの高い構成部品の外部製造業者への発注を行わずに済み、これにより、過剰な外部発注コストを抑制することができるようになる。
図11(A)においては、製造設備グループ1に属する製造設備の製造する構成部品1(図11中においては部品1と記載)の全数量を製造設備グループ2の製造する構成部品として振り分けた場合の例を表している。1つの構成部品について振分処理を行う際、構成部品振分部13は、当該振分処理によって振分対象とした構成部品の番号と、それに対応付けられた情報(製造対象品型番や、当該製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量)を、構成部品必要数記憶テーブル(図3)から削除する。そして稼働時間算出部12は、振分対象となった構成部品の削除後の構成部品必要数記憶テーブル(図3)を用いて、再度、上述の処理と同様に、製造設備グループ1の必要数製造稼働時間を算出して稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成する。そして、構成部品振分部13は、現在処理対象としている製造設備グループ1について、再度、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるかを判定する。そして「必要数製造稼働時間≦最大稼働可能時間」となるまで、上述の、振分元の製造設備グループから振分先の製造設備グループへの振分処理を繰り返す。
構成部品振分部13は、振分対象とした構成部品の全数量を製造するための稼働時間が確保できる振分先の製造設備グループを決定することができない場合には、振分対象の構成部品の一部のみを製造するための稼働時間が確保できる、振分先の製造設備グループを決定することができるかを判定する(ステップS209)。
具体的には、構成部品振分部13は、振分元の製造設備グループの必要数製造稼働時間から、当該振分元の製造設備グループの最大稼働可能時間を減じた差分(以下、超過差分と呼ぶ)を算出する。また、構成部品振分部13は、振分先の製造設備グループの最大稼働可能時間から、当該振分先の製造設備グループの必要数製造稼働時間を減じた差分(以下、未達差分と呼ぶ)を算出する。そして、構成部品振分部13は、算出した超過差分と、未達差分とを比較して小さい値が示す稼働時間分に相当する、振分対象とする構成部品の一部の数量を、振分先の製造設備グループへ振り分けると決定する。超過差分と未達差分のうち小さい値が示す稼働時間分に相当する、振分対象とする構成部品の一部の数量は、超過差分と未達差分のうち小さい値が示す稼働時間に、振分対象の構成部品の1時間あたりの製造数(製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録)を乗じることにより算出することができる。
そして、構成部品振分部13は、振分対象とする構成部品の一部の数量と、振分先の製造設備グループ内における振分対象の構成部品を製造できる製造設備の、当該構成部品についての“1時間あたりの製造数”(振分先の製造設備グループについての製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録)とを用いて、「振分対象とする構成部品の一部の数量÷1時間あたりの製造数」を算出する。これにより、構成部品振分部13は、振分対象とする構成部品の一部の数量に相当する、振分先における稼働時間を算出する。
図11(B)で示すような、振分対象とする構成部品の一部の数量のみを振分処理する場合には、構成部品振分部13は、振分対象の構成部品の番号と、当該振分対象の構成部品の一部の振分を行う数量とを、振分先の製造設備グループの番号や、その製造設備グループにおいて振分対象の構成部品を製造する製造設備の番号に対応付けた振分管理テーブルを生成する等の処理を行う。また、当該振分対象とする構成部品の一部の数量のみを振分処理する場合においては、構成部品振分部13は、振分対象とする構成部品の一部の数量や、振分対象とする構成部品の一部の数量に相当する振分先における稼働時間に基づいて、振分先の製造設備グループについて生成する、稼働時間算出処理時第1〜第3テーブルにおける、振分対象の構成部品の番号や、所定期間内必要数や、必要数製造稼働時間の情報を更新する。
図12は構成部品振分処理の概要を示す第2の図である。
上述の稼働時間算出処理において、稼働時間算出部12は、製造必要数記憶テーブル(図2)に記録されている製造対象品を構成する構成部品ごとの、所定期間内(本実施形態においては今月の1ヶ月内)での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる稼働時間の算出を、連続する複数の所定期間ごとについて算出するようにしてもよい。そしてこの場合、構成部品振分部13は、連続する所定期間のうち後の所定期間(例えば、翌月)に、振分元の製造設備グループに属する製造設備によって製造される振分対象の構成部品を、先の所定期間(今月)に、同一の製造設備グループに属する製造設備によって製造される構成部品として振り分けるようにしてもよい。
図12(A)は、ある製造設備グループについて算出された翌月の必要数製造稼働時間が、当該製造設備グループについての最大稼働可能時間を超える場合に、翌月に製造する構成部品の全数量を、同一の製造設備グループが今月製造する構成部品として振り分ける場合の例を示している。
また図12(B)は、図12(A)で示す処理を行った後も、ある製造設備グループについて算出された翌月の必要数製造稼働時間が、当該製造設備グループについての最大稼働可能時間を未だ超える状況である場合に、振分対象とした構成部品の一部を、同一の製造設備グループが今月製造する構成部品として振り分ける場合の例を示している。
例えば、翌月の各製造設備グループの必要数製造稼働時間について稼働時間算出部12が算出した結果を用いて、図11で示す振分処理を行った結果、未だ、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」となる製造設備グループが存在する場合には、図12(A)、図12(B)で示すような、同一の製造設備グループにおいて今月製造する構成部品として振り分ける処理を行う。
具体的な振分処理としては、翌月分について算出された振分元の製造設備グループについての図2〜図8のうちの何れかの各種データテーブル更新と、今月分について算出された振分先となる同一の製造設備グループについての図2〜図8のうちの何れかの各種データテーブルの更新とを、図11を用いて説明した振分処理の手順と同様に行えばよい。このとき、翌月分を今月分として振り分けるこの処理の場合、構成部品振分部13は、振分対象の構成部品として、1時間あたりの製造数が最も少ない構成部品を製造設備能力記憶部(図4)に記録されている情報に基づいて選択するようにしてもよい。
または、翌月分を今月分に製造する構成部品として振り分けるにあたり、構成部品について製造する数量の、1時間当たりの製造数(製造設備の能力)に対する割合が最も少ない構成部品を、振分対象と決定するようにしてもよい。これにより、今月の製造能力に影響が出ないよう、翌月分の構成部品の製造数を今月分として振り分けることができる。
また、上述の処理によれば、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」となっている製造設備グループについては、当該製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品を、外部製造業者へ発注する構成部品を決定する前に、自社の他の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品として振分処理をしている。従って、自社内の製造設備を有効に利用することができ、自社内の製造設備の稼働率の低下を防ぐような計画を支援することができる。
そして、構成部品振分部13は、以上の処理により、1つの振分元の製造設備グループについての振分処理を完了すると、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」となっている次の振分元の製造設備グループがあるかを判定し、同様の振分処理を行う。ここで、構成部品振分部13は、全ての振分先の候補の製造設備グループについて、「必要数製造稼働時間≦最大稼働可能時間」となった場合には、振分処理を終了する。または構成部品振分部13は、振分対象となった構成部品を製造できる製造設備が、全ての振分先の候補の製造設備グループにおいて存在しない場合には、振分処理を終了する。このとき、振分元の製造設備グループにおいて、未だ「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定できる場合には、制御部11は、振分元の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品の何れかについて、外注部品決定処理を行うと決定し(ステップS210)、外注部品決定部14へ処理の開始を指示する。そして、全ての振分元と特定した製造設備グループにおいて、振分対象と特定した構成部品についての振分先を決定できたかを判定し(ステップS211)、出来ない場合にはステップS207からの処理を繰り返す。
図13は製造管理装置の処理フローを示す第3の図である。
図14は外注部品決定処理の概要を示す第1の図である。
外注部品決定部14は、未だ「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」である振分元の製造設備グループに属する製造設備の製造する何れかの構成部品について、外部発注を行うと決定する(ステップS301)。このとき、外注部品決定部14は、外部発注対象となる製造設備グループ内の製造設備が製造する各構成部品のそれぞれについて、外部発注コストと、自社製造コストとを算出する(ステップS302)。例えば、外部発注コストについては、構成部品1個あたりの材料費、外部製造業者に発注する構成部品の数量、材料単価、製造対象の構成部品が射出形成を行う部品であれば治具に対する樹脂の流し込みに利用されるランナー単価、労務費、外部発注マージンなどを考慮して算出する。具体的には、式(1)により外部発注コストを算出する。
また、自社製造コストについては、構成部品1個あたりの材料費、材料単価、製造対象の構成部品が射出形成を行う部品であれば治具に対する樹脂の流し込みに利用されるランナー単価やリサイクル費、構成部品の数量、労務費、外部発注マージンなどを考慮して算出する。具体的には、式(2)により自社製造コストを算出する。
そして、外注部品決定部14は、各構成部品について「外部発注コスト−自社製造コスト」を算出し、その中で最も「外部発注コスト−自社製造コスト」の値が小さい構成部品を外部製造業者へ発注する対象(外部発注対象)の構成部品として決定する(ステップS303)。このような処理により、なるべく外部発注について費用のかからない構成部品を、外部発注対象と決定するため、過剰な外部発注コストを抑制することができる。
外注部品決定部14は、外部発注対象の構成部品を他の処理によって決定するようにしてもよい。例えば、外部発注対象となる製造設備グループ内の製造設備が製造する各構成部品のうち、最も必要数製造稼働時間が長い製造設備の番号を稼働時間算出処理時第2テーブル(図7)から読み取って、その製造設備番号に対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録されている構成部品を、外部発注対象の構成部品と決定するようにしてもよい。これにより、自社製造の能力を超えた数量の構成部品の製造労力を大きく軽減することができる。例えば、自社内で製造する能力を著しく超えているような状況においては、製造労力を大きく軽減して、他の業者へ分散することで、顧客からの大量の発注依頼に迅速に答えることができるようになる。
または外注部品決定部14は、外部発注対象の構成部品をランダムに決定したり、必要数製造稼働時間の短い構成部品を外部発注対象と決定したりするようにしてもよい。
外注部品決定部14は、外部発注対象の構成部品を決定すると、当該決定した構成部品の番号と、それに対応付けられた情報(製造対象品型番や当該製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量)を、構成部品必要数記憶テーブル(図3)から削除し、それら削除した情報と外部発注先の外部製造業者の識別番号を対応付けて記録した外部発注部品管理テーブルを生成する(ステップS304)。そして構成部品振分部が、外注発注対象となった構成部品の削除後の構成部品必要数記憶テーブル(図3)を用いて、再度、製造設備グループの必要数製造稼働時間を算出して稼働時間算出処理時第1作成テーブルを生成する。そして、外注部品決定部14は、現在処理対象としている製造設備グループについて、再度、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるかを判定する(ステップS305)。そして「必要数製造稼働時間≦最大稼働可能時間」となるまで、上述の、外注部品決定処理を繰り返す。また外注部品決定部14は、未だ「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」である全ての振分元の製造設備グループについて外注部品決定処理を終了したかを判定し(ステップS306)、終了していない場合には、ステップS301からの処理を繰り返す。
図14においては、製造設備グループ1(図中においては設備Gr1と記載)について算出された必要数製造稼働時間が、最大稼働可能時間Hmaxを上回っていることを(a)において示している。そして、1回目の外注部品決定処理において構成部品3(図中においては部品3と記載)を外部発注対象として決定したことを(b)において示している。また、2回目の外注部品決定処理において構成部品4(図中においては部品4と記載)を外部発注対象として決定したことを(c)において示している。また、3回目の外注部品決定処理において構成部品5(図中においては部品5と記載)を外部発注対象として決定したことを(d)において示している。
図15は外注部品決定処理の概要を示す第2の図である。
図14を用いて説明した外注部品決定処理においては、製造設備グループ1において構成部品3、構成部品4、構成部品5の各構成部品を順に、外注発注対象として決定している。しかしながら、図15(A)で示すように、構成部品5を外注発注対象と決定することにより、製造設備グループ1の稼働時間が短くなり、これにより製造設備グループ1の稼働率が低下する。従って、このような場合には図15(B)で示すように、同一の製造設備グループ1に属する製造設備が翌月に製造する構成部品について、製造設備グループ1が今月製造する構成部品となるよう振分処理を行うようにしてもよい。製造設備グループ1の稼働時間に余裕がある場合には、更に、今月について算出した必要数製造稼働時間が「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」となっている他の製造設備グループ2を振分元、製造設備グループ1を振分先として、上記と同様の振分処理を行うようにしてもよい。このように、外注部品決定処理をした後に、再度、振分処理を行うことにより、自社内の製造設備の稼働率の低下を防ぐような計画を支援することができる。
そして画面出力部16は、外注部品決定部14による外部発注対象の構成部品の決定終了を検知すると、外部発注部品管理テーブルに記録した情報の一覧を画面に出力する。これにより、発注担当者は、どの構成部品を発注すればよいのかの情報を把握することが可能となる。また、画面出力部16は、どの設備グループが、どれだけの必要数製造稼働時間であるのかのグラフを生成して、画面に出力するようにしてもよい。
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態による製造管理装置を図面を参照して説明する。
ここで、第2の実施形態による製造管理装置は、図1で示した製造管理装置の構成と同様である。
第1の実施形態においては、プラスチック成型品など、1つの製造設備によって製造される構成部品が製造される場合の例を示している。しかしながら、板金部品など、複数の異なる製造設備によって製造される構成部品については、当該複数の製造設備のそれぞれに構成部品をセットアップする時間などの段取り時間が必要となる。従って段取り時間などを稼働時間として含める必要がある。また、複数の異なる製造設備によって製造される構成部品については、その構成部品を外部製造業者に発注すると決定した場合、それら複数の異なる製造設備の全てにおいて、稼働時間が削減されることとなる。従って、複数の異なる製造設備によって製造される構成部品については、細かい処理において第1の実施形態とは若干異なる。
以下、第2製造管理装置1の処理の詳細について順を追って説明する。
図16は第2の実施形態による製造必要数記憶テーブルのデータ例である。
図17は第2の実施形態による構成部品必要数記憶テーブルのデータ例である。
図18は第2の実施形態による製造設備能力記憶テーブルのデータ例である。
図19は第2の実施形態による同時製造構成部品記憶テーブルのデータ例である。
まず、図16で示す製造必要数記憶テーブルは、図2で説明したテーブルと同様のテーブルである。板金部品等の構成部品によって構成される製造対象品の型番と、当該製造対象品の所用期間(本実施形態においては1ヶ月)ごとの製造必要数と、を対応付けて記憶する。この製造必要数記憶テーブルには、例えば、今後数ヶ月間において必要な製造対象品ごとの製造必要数が、1ヶ月ごとに記録されている。
図17示す構成部品必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番と、当該製造対象品を構成する構成部品の番号と、製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量とを対応付けて記憶するデータテーブルである。例えば、図17の例において構成部品必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番であるモデルAと、当該モデルAの製造対象品を構成するために必要な構成部品Aと、モデルAを構成するために構成部品Aが3つ必要であることを示す情報とを記憶している。また図17の例においては、構成部品必要数記憶テーブルは、製造対象品の型番であるモデルAと、当該モデルAの製造対象品を構成するために必要な構成部品Bと、モデルAを構成するために構成部品Bが1つ必要であることを示す情報とを記憶している。
図18で示す製造設備能力記憶テーブルは、製造対象品を構成する構成部品の番号と、当該構成部品を製造設備で作る際に必要な治具(形成型)の種別と、製造設備で当該構成部品を製造する際の単位時間(1時間)あたりの製造数と、1回の段取り(段取り単位)で製造できる製造数(段取り単位製造数)と、1回の段取りに係る時間(段取り時間)と、構成部品の製造のために利用される製造設備番号と、対応付けて記憶している。なお段取り時間とは、板金の型を製造設備にセットする時間や当該型を製造設備から外す時間、試し打ちなどの時間などを含めた時間である。また、第2の実施形態による構成部品は、複数の製造ステップに応じてそれぞれ異なる製造設備を用いて製造され得る。例えば図18に図示するように、構成部品Aは、第1ステップにおいて製造設備850A、第2ステップにおいて850B、第3ステップにおいて製造設備850Cを用いて製造される。各ステップでは各製造設備において治具Aが用いられる。
また図18の製造設備能力記憶テーブルの例によれば、構成部品Aが、治具Aを利用して、1時間当たりの製造数が40個である製造設備(製造設備番号850A,製造設備番号850B,製造設備番号850C)によって製造されることが記録されている。つまり、製造設備番号850A,製造設備番号850B,製造設備番号850Cの各製造設備によって、1時間に構成部品Aを40個作成されることが分かる。
図19で示す同時製造構成部品記憶テーブルは、治具の種別と、当該治具によって同時製造することができる複数の構成部品番号とを対応付けて記憶している。図19で示す例においては、治具Cによって、構成部品Eと構成部品Fとが、同じ製造設備を用いて同時に製造できることがわかる。治具Cを用いれば、構成部品Eと構成部品Fとを別々に製造せずに、同時に製造することができるため、製造時間の短縮を行うことが可能となる。
図20は第2の実施形態による稼働時間算出処理時第1作成テーブルを示す図である。
図21は第2の実施形態による稼働時間算出処理時第2作成テーブルを示す図である。
図22は第2の実施形態による稼働時間算出処理時第3作成テーブルを示す図である。
次に、製造管理装置の処理フローについて順を追って説明する。
なお、基本的な処理フローについては、第1の実施形態と同様であるため、その処理のフローチャートについては図示を省略する。
まず、担当者は上述した図16〜図19で示すデータテーブル(製造必要数記憶テーブル、構成部品必要数記憶テーブル、製造設備能力記憶テーブル、同時作成構成部品記憶テーブル)を作成してデータベース15に記録する。そして、担当者は製造管理装置1に対して処理の開始指示を入力する。当該処理の開始指示の入力を検出した製造管理装置1の制御部11は、稼働時間算出部12へ制御開始を指示する(ステップS101)。すると、稼働時間算出部12は、製造必要数記憶テーブル(図16)に記録されている製造対象品の、構成部品を構成部品必要数記憶テーブル(図17)から特定する。そして稼動時間算出部12は、当該構成部品ごとの所定期間内(本実施形態においては今月の1ヶ月内)での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる稼働時間(以下、必要数製造稼働時間と呼ぶ)とを算出する(ステップS102)。
より具体的には、稼働時間算出部12は、製造必要記憶テーブル(図16)より1つ目の製造対象品の型番“モデルA”を読み取り、当該モデルAを構成する構成部品の番号と、モデルAの製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量を、構成部品必要数記憶テーブル(図17)より読み取る。構成部品必要数記憶テーブル(図17)より、モデルAを構成する構成部品の番号は、構成部品Aおよび構成部品Bの2つである。また構成部品必要数記憶テーブル(図17)より、モデルAを構成するために必要な構成部品Aの数量は3つ、モデルAを構成するために必要な構成部品Bの数量は1つである。そして、稼働時間算出部12は、モデルAの所定期間内必要数100を製造必要数記憶テーブル(図16)から読み取り、当該モデルAの所定期間内必要数100を構成部品Aの数量に乗じて、構成部品Aの所定期間内必要数を算出する。100×3=300であるため、構成部品Aの所定期間内必要数は300である。また同様に、稼働時間算出部12は、モデルAの所定期間内必要数100を構成部品Bの数量に乗じて、構成部品Bの所定期間内必要数を算出する。100×1=100であるため、構成部品Bの所定期間内必要数は100である。
次に稼働時間算出部12は、製造設備能力記憶テーブル(図18)より、構成部品Aを製造するために利用する複数台の製造設備による1時間あたりの製造数“40”を読み取る。そして、稼働時間算出部12は、所定期間内必要数“300”の数の構成部品Aに関し、当該構成部品Aを製造するために利用する製造設備で製造するためにかかる必要数製造稼働時間を算出する。算出式は(構成部品Aの所定期間内必要数)÷(1時間あたりの製造数)となる。ここで、構成部品Aを製造するために利用する複数台の製造設備で製造するためにかかる必要数製造稼働時間は、300÷40=7.5時間である。また、稼働時間算出部12は同様に、モデルAを構成する構成部品Bの製造に利用する複数台の製造設備で、当該構成部品Bを製造するためにかかる必要数製造稼働時間を、100÷40=2.5時間と算出する。
また、稼動時間算出部12は、製造設備能力記憶テーブル(図18)より、構成部品Aの段取り単位製造数“100”と段取り時間“0.5”とを読み取り、当該段取り単位製造数“100”と、段取り時間“0.5”と、構成部品Aの所定期間内必要数“300”とを用いて、セットアップ時間を算出する。当該セットアップ時間は、1つの構成部品の所定期間内必要数を複数の異なる製造装置で製造するにあたり必要となる段取り時間の合計である。具体的には、
{(所定期間内必要数÷段取り単位数)−1}×段取り時間
により算出する。つまり、構成部品Aについては
{(300÷100)−1}×0.5=1(時間)と算出される。
同様に、稼働時間算出部12は、モデルAを構成する構成部品Bについてのセットアップ時間を算出する。
そして、稼働時間算出部12は、モデルAを構成する構成部品Aおよび構成部品Bの、所定期間内(今月1ヶ月内)での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる必要数製造稼働時間と、当該構成部品のセットアップ時間とを対応付けて記録した、稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図20)を生成する(ステップS103)。そして稼働時間算出部12は当該稼働時間算出処理時第1作成テーブルをデータベース15に記録する。また、稼働時間算出部12は、同様の処理により、モデルBを構成する構成部品Cの、所定期間内での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる必要数製造稼働時間と、当該構成部品Cのセットアップ時間とを算出して、データベース15内の稼働時間算出処理時第1作成テーブルに記録する。また、稼働時間算出部12は、同様の処理により、モデルCを構成する構成部品D,E,Fの、所定期間内での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる必要数製造稼働時間と、当該構成部品D,E,Fのセットアップ時間とを算出して、データベース15内の稼働時間算出処理時第1作成テーブルに記録する。
なお、稼働時間算出部12は、稼動時間算出処理時第1作成テーブルを生成するにあたり、同時製造構成部品記憶テーブル(図19)を参照し、1つの治具で製造できる構成部品がある場合には、当該1つの治具で製造できるそれらの複数の構成部品が1つの構成部品であるとして、所定期間内必要数や必要数製造稼動時間やセットアップ時間を算出する。第2の実施形態においては、1つの治具の種別(治具C)に構成部品Eと構成部品Fが対応付けて登録されているため、これら構成部品Eと構成部品Fについては、それらの構成部品が1つの構成部品であるとして、所定期間内必要数や必要数製造稼動時間やセットアップ時間を算出する。
稼働時間算出部12は、製造必要数記憶テーブル(図16)に記録されている全ての製造対象品型番の製造対象品を構成する構成部品について、所定期間内必要数と、必要数製造稼働時間とセットアップ時間を算出したかを判定する(ステップS104)。そして、全ての製造対象品型番の製造対象品を構成する構成部品について、所定期間内必要数と、必要数製造稼働時間とセットアップ時間を算出したと判定した場合には、次の処理に移行する。次に稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図20)に記録されている構成部品Aが、同時製造構成部品記録テーブル(図19)に記録されているかを判断する。この判断は、構成部品Aと共に1つの治具により同時製造ができる他の構成部品があるかの判断である。そして、同時製造できる他の構成部品がない場合には、当該構成部品Aに対応付けられて製造設備能力記憶テーブル(図18)に記録されている複数の各製造ステップで用いられる製造設備番号“850A”,“850B”,“850C”を読み取る。そしてそれら製造設備番号を、構成部品Aの製造に利用する製造設備の番号と特定する。また同様に、稼働時間算出部12は、構成部品B〜Fの製造に利用する製造設備の番号を特定する。
そして、稼働時間算出部12は、構成部品A〜Fの何れかの構成部品の製造に利用される製造設備全てについての必要数製造稼働時間を算出する。ここで、構成部品A〜Fの何れかの構成部品の製造に利用される製造設備は850A,850B,850C,650A,650B,450A,450B,450C,300Aである。まず稼働時間算出部12は、製造設備能力記憶テーブル(図18)に基づいて、製造設備850Aに対応付けて登録されている構成部品の情報を抽出することによって、当該製造設備850Aによって製造される構成部品が、構成部品A、構成部品E、構成部品Fであることを検出する。なお、構成部品E,Fは、製造設備850Aによって、治具Cを用いて同時に作成することが同時製造構成部品記憶テーブル(図19)から判定できるため1つの構成部品と判断する。
稼動時間算出部12は、「構成部品Aの所定期間内必要数」と、「構成部品E,Fの所定期間内必要数」とを合計する。そしてその合計値を、構成部品A,E,Fの製造に利用される製造設備“850A”の「所定期間内において製造の必要とする所定期間内製造数」と特定する。「構成部品Aの所定期間内必要数」は“300”であり、「構成部品E,Fの所定期間内必要数」は“100”であるため、それらを合計して、「製造設備“850A”の所定期間内において製造の必要とする所定期間内製造数」は“400”となる。
また稼働時間算出部12は、「構成部品Aの必要数製造稼働時間」と、「構成部品E,Fの必要数製造稼働時間」とを合計して、その値を、構成部品A,E,Fの製造に必要な製造設備“850Aの稼働時間(「必要数製造稼働時間」)と特定する。「構成部品Aの必要数製造稼働時間」は“7.5時間(h)”であり、「構成部品E,Fの必要数製造稼働時間」は“2時間(h)”であるため、それらを合計して「製造設備“850Aの必要数製造稼働時間」は“9.5時間(h)”となる。
また稼働時間算出部12は、構成部品A,E,Fを製造する製造設備850Aにおけるセットアップ総時間を算出する。当該セットアップ総時間の算出において稼働時間算出部12は、製造設備850Aによって製造される際の構成部品Aのセットアップ時間(1時間)と、製造設備850Aによって製造される構成部品E,Fのセットアップ時間(0.5時間)とを、稼働時間算出処理時第1作成テーブル(図20)から読み取る。また、稼働時間算出部12は、当該製造設備850Aによって製造される構成部品A,E,Fの段取り時間を読み取る。なお、構成部品E,Fについては図19で示すテーブルにより同時に作成されることが分かっているため、構成部品E,Fで1つの段取り時間と判断される。製造設備能力記憶テーブル(図18)より、構成部品Aの段取り時間は0.5時間、構成部品E,Fの段取り時間も0.5時間である。そして、稼働時間算出部12は、それら読み取った構成部品Aのセットアップ時間“1時間”、構成部品E,Fのセットアップ時間“0.5時間”、構成部品Aの段取り時間“0.5時間”、構成部品E,Fの段取り時間“0.5時間”を合計した値“2.5時間”を、セットアップ総時間として算出する。
そして、稼働時間算出部12は、特定した製造設備を識別する「製造設備番号“850A”」と、構成部品A,E,Fの製造に利用する製造設備“850A”の所定期間内に製造の必要とする「所定期間内製造数“400”」と、その製造に必要な稼働時間を示す「必要数製造稼働時間“9.5時間”」と「セットアップ総時間“2.5時間”」を対応付けた稼働時間算出処理時第2テーブルを生成して、データベース15に記録する(ステップS105)。
稼働時間算出部12は、同様の処理により、全ての製造設備についての「所定期間内製造数」と、その製造に必要な稼働時間を示す「必要数製造稼働時間」と「セットアップ総時間」を算出して、各製造設備番号に対応付けた稼働時間算出処理時第2テーブルを生成し、データベース15に記録する。
次に稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第2作成テーブルを、製造設備グループ毎に纏めた稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成する。当該処理において稼働時間算出部12は、製造設備850A,850B,850Cが同一の製造設備グループ850に属することをデータベース等から判定し、その製造設備グループ850の所定期間内製造数と、必要数製造稼働時間と、グループ毎セットアップ総時間とを算出する。
例えば、稼働時間算出部12は、製造設備グループ850の所定期間内製造数については、製造設備グループ850に属する製造設備850A,850B,850Cの各所定期間内製造数を稼働時間算出処理時第2作成テーブルから読み取って、その合計により算出する。また稼働時間算出部12は、製造設備グループ850の必要数製造稼動時間については、製造設備グループ850に属する製造設備850A,850B,850Cの各必要数製造稼動時間を稼働時間算出処理時第2作成テーブルから読み取って、その合計により算出する。また稼働時間算出部12は、製造設備グループ850のグループ毎セットアップ総時間については、製造設備グループ850に属する製造設備850A,850B,850Cの各セットアップ総時間を稼働時間算出処理時第2作成テーブルから読み取って、その合計により算出する。
稼働時間算出部12は、全ての製造設備グループについて、同様に、所定期間内製造数と、必要数製造稼動時間と、グループ毎セットアップ総時間とを算出する。そして、稼働時間算出部12は、1つの製造設備グループの番号と、当該製造設備グループの所定期間内製造数と、当該製造設備グループの必要数製造稼働時間とを対応付けた稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成して、データベース15に記録する(ステップS106)。
より具体的には、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図22)において、製造設備番号“850A”の製造設備の所定期間内製造数“400”と、製造設備番号“850B”の製造設備の所定期間内製造数“300”と、製造設備番号“850C”の製造設備の所定期間内製造数“300”の合計値“1000”が、製造設備グループ番号“850”に対応付けられて記録されることとなる。
また、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図22)において、製造設備番号“850A”の製造設備の必要数製造稼働時間“9.5”と、製造設備番号“850B”の製造設備の必要数製造稼働時間“7.5”と、製造設備番号“850C”の製造設備の必要数製造稼働時間“7.5”の合計値“24.5”が、製造設備グループ番号“850”に対応付けられて記録されることとなる。
また、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図22)において、製造設備番号“850A”の製造設備のセットアップ総時間“2.5”と、製造設備番号“850B”の製造設備のセットアップ総時間“1.5”と、製造設備番号“850C”の製造設備のセットアップ総時間“1.5”の合計値“5.5”が、製造設備グループ番号“850”に対応付けられて記録されることとなる。
以上の処理により、稼働時間算出部12の処理が終了する。以降の処理において、製造設備グループ毎に、当該製造設備グループについて算出した必要数製造稼働時間が、当該製造設備グループについての最大稼働可能時間を超えたかどうかを判定する。そしてこの判定において必要数製造稼働時間が最大稼働可能時間を超えた場合には、その製造設備グループが製造する構成部品を、他の製造設備グループの製造する構成部品として振り分ける処理を行う。
しかしながら、製造設備グループではなく、製造設備グループに属する製造設備毎に、当該製造設備について算出した必要数製造稼働時間が、当該製造設備についての最大稼働可能時間を超えたかどうかを判定し、超えた場合には、その製造設備が製造する構成部品を、他の製造設備の製造する構成部品として振り分ける処理を行うようにしてもよい。この場合、稼働時間算出部12は、稼働時間算出処理時第2作成テーブルまでを生成し、稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成する必要はない。
以下の処理は、図10で示した第1の実施形態による製造管理装置の処理フローと同様である。
稼働時間算出部12が、稼働時間算出処理時第3作成テーブル(図22)により、製造設備グループ毎の、構成部品製造のための必要数製造稼働時間の算出を終了すると、制御部11の制御に基づいて、次に、構成部品振分部13が処理を開始する(ステップS201)。構成部品振分部13は、まず、稼働時間算出処理時第3作成テーブルに記録されている1つの製造設備グループ番号を選択して(ステップS202)、当該製造設備グループ番号が示す製造設備グループの必要数製造稼働時間を読み取る。そして、構成部品振分部13は、当該製造設備グループについて予め算出されてデータベース15に記録されている、構成部品を製造するための所定期間における最大稼働可能時間を読み取る。最大稼働可能時間は1日の稼働可能時間に所定期間(1ヶ月なら営業日の20日など)を乗じて算出される値である。
そして、構成部品振分部13は、必要数製造稼働時間が最大稼働可能時間を超えるか(「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるか)を判定する(ステップS203)。そして、構成部品振分部13は、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定した場合には、当該製造設備グループ番号が示す製造設備グループの番号を、振分元と特定し(ステップS204)、当該振分元の製造設備グループの番号としてメモリ等に記録する。そして、構成部品振分部13は、全ての製造設備グループについて同様に「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるかを判定する(ステップS205)。また、構成部品振分部13は、「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定されなかった製造設備グループの番号を、振分先の候補と特定し(ステップS206)、当該振分先の候補とする製造設備グループの番号としてメモリ等に記録する。
全ての製造設備グループについて「必要数製造稼働時間>最大稼働可能時間」であるかの判定が終了すると、次に、構成部品振分部13は、振分元の製造設備グループとしてメモリに記録した、当該振分元の製造設備グループの番号を読み取る。そして、当該読み取った製造設備グループ番号の示す製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品のうち、何れかの構成部品について、自社内の他の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品として振り分ける処理を行う。この振分処理においては、構成部品振分部13は、振分元の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品のうち、1つの振分対象の構成部品を特定する。そして、構成部品振分部13は、当該構成部品の全数量を製造するための稼働時間が確保できる、振分先の製造設備グループを決定できるかを判定する(ステップS207)。
具体的にこの判定において構成部品振分部13は、振分対象の構成部品を製造するために各製造ステップにおいて利用される複数の異なる全ての製造設備グループを示す製造設備グループ番号を特定する。そして構成部品振分部13は、その製造設備グループ番号で示される製造設備グループと同等(振分対象の構成部品を製造できる製造設備を有する)の他の製造設備グループを特定する。例えば、構成部品振分部13は、振分対象の構成部品が構成部品Bであるとすると、当該構成部品Bを製造するために各製造ステップにおいて利用される製造設備グループ650,450を特定する。そして構成部品振分部13は、その製造設備グループ650,450と同等の他の製造設備グループ651,451(図示せず)を振分先の候補の製造設備グループと特定する。
そして構成部品振分部13は、振分対象の構成部品の振分元の製造設備グループにおける必要数製造稼働時間とグループ毎セットアップ総時間の合計である稼働時間が、振分先の候補の製造設備グループについての最大稼働可能時間と稼働時間(振分先の製造設備グループにおける必要数製造稼働時間とグループ毎セットアップ総時間の合計)との差分以下であれば、その振分先の候補と特定した製造設備グループ651,451を、特定した振分対象の構成部品の全数量を振り分ける振分先の製造設備グループと決定する。
図23は構成部品振分処理の概要を示す第3の図である。
この図においては、説明の便宜上、振分対象の構成部品の製造に利用される製造設備を含む製造設備グループ1(図中、設備Gr1),製造設備グループ2(図中、設備Gr2),製造設備グループ3(図中、設備Gr3)と、振分先と特定された製造設備グループ4(図中、設備Gr4),製造設備グループ5(図中、設備Gr5),製造設備グループ6(図中、設備Gr6)との間で構成部品1の振分処理を行う場合の例を示している。
今、製造設備グループGr1が「稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定されることによって振分元と特定されているものとする。また当該製造設備グループGr1内の製造設備で製造される構成部品1が振分対象として特定されることにより、当該構成部品1の各製造ステップにおいて利用される製造設備グループGr2,Gr3についても振分元と特定されているものとする。また製造設備グループGr4,Gr5,Gr6が「稼働時間>最大稼働可能時間」でないと判定された振分先の候補となる製造設備グループのうち、振分対象の構成部品を振り分けることのできる振分先の製造設備グループであるとする。
構成部品振分部13は、振分元と特定した製造設備グループに属する製造設備の製造する複数の構成部品のうち、いずれかの構成部品を、振分先と特定された製造設備グループ2へ振り分ける(ステップS208)。振分対象の構成部品を振り分けることのできる振分先の製造設備グループは、例えば、振分対象の構成部品を製造できる製造設備を有する振分先の候補の製造設備グループであって、かつ、振分先の候補となる製造設備グループのうち、当該製造設備グループについて算出した「最大稼働可能時間−稼働時間」が最も大きい値となる製造設備グループを振分先と決定する。または、振分対象の構成部品を製造できる製造設備を有する振分先の候補の製造設備グループであって、その中からランダムに振分先の製造設備グループと決定するようにしてもよい。
また、例えばデータベース15内の管理テーブルに、製造設備グループの番号と、当該番号のグループに属する製造設備の番号と、当該製造設備が製造する構成部品の番号とが対応付けて記録されているとする。そして、当該振分処理の具体例としては、構成部品振分部13が、振分元の製造設備グループ番号と製造設備番号に対応付けられている構成部品番号を、当該振分元についての管理テーブルから削除するとともに、当該構成部品番号を、振分先の製造設備グループ番号と製造設備番号に対応付けて記録するように更新するなどの処理を行う。
また、振分元の製造設備グループGr1に属する製造設備において製造される複数の構成部品のどの構成部品を振分対象とするかは、ランダムに決定、または、最も製造コストの高い構成部品から順に振分対象と決定するなどの方法がある。製造コストは、例えばデータベース15に構成部品番号毎の製造コストが記録されていれば、各構成部品の製造コストを特定することができる。製造コストの高い構成部品を振分対象とすることで、その振分対象の構成部品については自社で製造することとなる。ある設備グループ内で製造する構成部品について、「稼働時間>最大稼働可能時間」となっているにもかかわらず、他の製造設備グループの稼働時間が「稼働時間=最大稼働可能時間」となっている場合など、振り分けることができない場合には、当該構成部品については外部製造業者へ発注することとなる。従って、製造コストの高い構成部品を、自社の他の製造設備グループへの振分対象とすることで、その構成部品については自社で製造することとなる。つまり、当該製造コストの高い構成部品の外部製造業者への発注を行わずに済み、これにより、過剰な外部発注コストを抑制することができるようになる。
図23においては、製造設備グループGr1に属する製造設備の製造する構成部品1(図23中においては部品1と記載)の全数量を製造設備グループGr4に属する製造設備の製造する構成部品として振り分け、また、製造設備グループGr2に属する製造設備の製造する構成部品1の全数量を製造設備グループGr5に属する製造設備の製造する構成部品として振り分け、また、製造設備グループGr3に属する製造設備の製造する構成部品1の全数量を製造設備グループGr6に属する製造設備の製造する構成部品として振り分けた場合の例を表している。1つの構成部品について振分処理を行う際、構成部品振分部13は、当該振分処理によって振分対象とした構成部品の番号と、それに対応付けられた情報(製造対象品型番や、当該製造対象品を構成するために必要な構成部品の数量)を、構成部品必要数記憶テーブル(図17)から削除する。そして稼働時間算出部12は、振分対象となった構成部品の削除後の構成部品必要数記憶テーブル(図17)を用いて、再度、上述の処理と同様に、製造設備グループGr1,Gr2,Gr3の必要数製造稼働時間と、セットアップ時間とを算出して稼働時間算出処理時第3作成テーブルを生成する。そして、構成部品振分部13は、現在、処理対象としている製造設備グループGr1,Gr2,Gr3について、再度、「稼働時間>最大稼働可能時間」であるかを判定する。そして「稼働時間≦最大稼働可能時間」となるまで、上述の、振分元の製造設備グループから振分先の製造設備グループへの振分処理を繰り返す。
構成部品振分部13は、振分対象とした構成部品の全数量を製造するための稼働時間が確保できる振分先の製造設備グループを決定することができない場合には、振分対象の構成部品の一部のみを製造するための稼働時間が確保できる、振分先の製造設備グループを決定することができるかを判定する(ステップS209)。
具体的には、構成部品振分部13は、振分元の製造設備グループの稼働時間から、当該振分元の製造設備グループの最大稼働可能時間を減じた差分(以下、超過差分と呼ぶ)を算出する。また、構成部品振分部13は、振分先の製造設備グループの最大稼働可能時間から、当該振分先の製造設備グループの稼働時間を減じた差分(以下、未達差分と呼ぶ)を算出する。そして、構成部品振分部13は、算出した超過差分と、未達差分とを比較して小さい値が示す稼働時間分に相当する、振分対象とする構成部品の一部の数量を、振分先の製造設備グループへ振り分けると決定する。超過差分と未達差分のうち小さい値が示す稼働時間分に相当する、振分対象とする構成部品の一部の数量は、超過差分と未達差分のうち小さい値が示す稼働時間に、振分対象の構成部品の1時間あたりの製造数(製造設備能力記憶テーブル(図4)に記録)を乗じることにより算出することができる。
そして、構成部品振分部13は、振分対象とする構成部品の一部の数量と、振分先の製造設備グループ内における振分対象の構成部品を製造できる製造設備の、当該構成部品についての“1時間あたりの製造数”(振分先の製造設備グループについての製造設備能力記憶テーブル(図18)に記録)とを用いて、「振分対象とする構成部品の一部の数量÷1時間あたりの製造数」を算出する。これにより、構成部品振分部13は、振分対象とする構成部品の一部の数量に相当する、振分先における稼働時間を算出する。
図24は構成部品振分処理の概要を示す第4の図である。
図24で示すような、振分対象とする構成部品の一部の数量のみを振分処理する場合には、構成部品振分部13は、振分対象の構成部品の番号と、当該振分対象の構成部品の一部の振分を行う数量とを、振分先の製造設備グループの番号や、その製造設備グループにおいて振分対象の構成部品を製造する製造設備の番号に対応付けた振分管理テーブルを生成する等の処理を行う。また、当該振分対象とする構成部品の一部の数量のみを振分処理する場合においては、構成部品振分部13は、振分対象とする構成部品の一部の数量や、振分対象とする構成部品の一部の数量に相当する振分先における稼働時間に基づいて、振分先の製造設備グループについて生成する、稼働時間算出処理時第1〜第3テーブルにおける、振分対象の構成部品の番号や、所定期間内必要数や、必要数製造稼働時間の情報を更新する。
図25は構成部品振分処理の概要を示す第5の図である。
上述の稼働時間算出処理において、稼働時間算出部12は、製造必要数記憶テーブル(図16)に記録されている製造対象品を構成する構成部品ごとの、所定期間内(本実施形態においては今月の1ヶ月内)での製造必要数と、当該製造必要数を製造するためにかかる稼働時間の算出を、連続する複数の所定期間ごとについて算出するようにしてもよい。そしてこの場合、構成部品振分部13は、連続する所定期間のうち後の所定期間(例えば、翌月)に、振分元の製造設備グループに属する製造設備によって製造される振分対象の構成部品を、先の所定期間(今月)に、同一の製造設備グループに属する製造設備によって製造される構成部品として振り分けるようにしてもよい。
図25は、ある製造設備グループについて算出された翌月の必要数製造稼働時間が、当該製造設備グループについての最大稼働可能時間を超える場合に、翌月に製造する構成部品の全数量を、同一の製造設備グループが今月製造する構成部品として振り分ける場合の例を示している。図25の例では、翌月に、設備グループGr1に属する製造設備と、設備グループGr2に属する製造設備と,設備グループGr3に属する製造設備のそれぞれによって、各製造ステップで製造される構成部品1の全数量を、今月製造する構成部品として振り分ける例を示している。
図26は構成部品振分処理の概要を示す第6の図である。
図26は、振分対象とした構成部品の一部を、同一の製造設備グループが今月製造する構成部品として振り分ける場合の例を示している。
例えば、翌月の各製造設備グループの必要数製造稼働時間について稼働時間算出部12が算出した結果を用いて、「稼働時間>最大稼働可能時間」となる製造設備グループが存在する場合には、図26で示すように、同一の製造設備グループにおいて今月製造する構成部品として振り分ける処理を行う。
具体的な振分処理としては、翌月分について算出された振分元の製造設備グループについての図16〜図22のうちの何れかの各種データテーブル更新と、今月分について算出された振分先となる同一の製造設備グループについての図16〜図22のうちの何れかの各種データテーブルの更新とを、図23を用いて説明した振分処理の手順と同様に行えばよい。このとき、翌月分を今月分として振り分けるこの処理の場合、構成部品振分部13は、振分対象の構成部品として、1時間あたりの製造数が最も少ない構成部品を製造設備能力記憶部(図18)に記録されている情報に基づいて選択するようにしてもよい。
または、翌月分を今月分に製造する構成部品として振り分けるにあたり、構成部品について製造する数量の、1時間当たりの製造数(製造設備の能力)に対する割合が最も少ない構成部品を、振分対象と決定するようにしてもよい。これにより、今月の製造能力に影響が出ないよう、翌月分の構成部品の製造数を今月分として振り分けることができる。
また、上述の処理によれば、「稼働時間>最大稼働可能時間」となっている製造設備グループについては、当該製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品を、外部製造業者へ発注する構成部品を決定する前に、自社の他の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品として振分処理をしている。従って、自社内の製造設備を有効に利用することができ、自社内の製造設備の稼働率の低下を防ぐような計画を支援することができる。
そして、構成部品振分部13は、以上の処理により、1つの振分元の製造設備グループについての振分処理を完了すると、「稼働時間>最大稼働可能時間」となっている次の振分元の製造設備グループがあるかを判定し、同様の振分処理を行う。ここで、構成部品振分部13は、全ての振分先の候補の製造設備グループについて、「稼働時間≦最大稼働可能時間」となった場合には、振分処理を終了する。または構成部品振分部13は、振分対象となった構成部品を製造できる製造設備が、全ての振分先の候補の製造設備グループにおいて存在しない場合には、振分処理を終了する。このとき、振分元の製造設備グループにおいて、未だ「稼働時間>最大稼働可能時間」であると判定できる場合には、制御部11は、振分元の製造設備グループに属する製造設備の製造する構成部品の何れかについて、外注部品決定処理を行うと決定し(ステップS210)、外注部品決定部14へ処理の開始を指示する。そして、全ての振分元と特定した製造設備グループにおいて、振分対象と特定した構成部品についての振分先を決定できたかを判定し(ステップS211)、出来ない場合にはステップS207からの処理を繰り返す。
図27は外注部品決定処理の概要を示す第3の図である。
なお、第2の実施形態による外注部品決定処理の処理フローと、そのフローチャートは、図13と同様であるため図示を省略する。
ここで、図27においては、製造設備グループGr1〜製造設備グループGr3の全てについて算出された必要数製造稼働時間が、それぞれ最大稼働可能時間Hmaxを上回っていることを(a)において示している。そして、1回目の外注部品決定処理において、製造設備グループGr2に属する製造設備と、製造設備グループGr3に属する製造設備によって製造される構成部品10(図中においては部品10と記載)を外部発注対象として決定したことを(b)において示している。また、2回目の外注部品決定処理において、製造設備グループGr1に属する製造設備と、製造設備グループGr2に属する製造設備によって製造される構成部品9(図中においては部品9と記載)を外部発注対象として決定したことを(c)において示している。また、3回目の外注部品決定処理において、製造設備グループGr1に属する製造設備と、製造設備グループGr2に属する製造設備と、製造設備グループGr3に属する製造設備によって製造される構成部品1(図中においては部品1と記載)を外部発注対象として決定したことを(d)において示している。
図28は外注部品決定処理の概要を示す第4の図である。
図27を用いて説明した外注部品決定処理においては、製造設備グループGr1において構成部品1と構成部品9、製造設備グループGr2において構成部品1と構成部品9と構成部品10、製造設備グループGr3において構成部品1と構成部品10を、外注発注対象として決定している。しかしながら、図28(a)で示すこのような外注発注対象の決定により、製造設備グループGr1,Gr2,Gr3の稼働時間が短くなり、これにより製造設備グループGr1,Gr2,Gr3それぞれの稼働率が低下する。従って、このような場合には図15(b),(c)で示すように、同一の製造設備グループに属する製造設備が翌月に製造する構成部品について、今月製造する構成部品となるよう振分処理を行うようにしてもよい。例えば、図28(b)に図示するように、製造設備グループGr1の稼働時間に余裕がある場合には、更に、翌月について算出した必要数製造稼働時間が「造稼働時間>最大稼働可能時間」となっている他の製造設備グループGr2を振分元、製造設備グループGr1を振分先として、上記と同様の振分処理を行うようにしてもよい。また、図28(b)に図示するように、製造設備グループGr2の稼働時間に余裕がある場合には、今月について算出した必要数製造稼働時間が「稼働時間>最大稼働可能時間」となっている他の製造設備グループGr7を振分元、製造設備グループGr2を振分先として、上記と同様の振分処理を行うようにしてもよい。このように、外注部品決定処理をした後に、再度、振分処理を行うことにより、自社内の製造設備の稼働率の低下を防ぐような計画を支援することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の製造管理装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。