JP5942507B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents
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Description
また同様にセパレータとして、塩化ビニリデン系共重合体膜で被覆した紙を用いる技術(例えば、特許文献2参照)や、セラミックスと紙からなる複合材料を用いる技術(例えば、特許文献3参照)が開示され、耐リフロー性、耐洗浄性、打ち抜き性に優れるとされている。
さらにセパレータとしてガラスやセラミックスを用いる技術が開示され、耐熱性や耐エッチング性に優れるとされている(例えば、特許文献4参照)。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、筐体に貼り付ける際の作業性に優れる電子部品の製造方法、および電子部品を提供することを課題とする。
<1> 回路形成用の第一の金属層、絶縁層及び第二の金属層がこの順に積層された配線板材料における前記第二の金属層に、耐熱性セパレータ付き粘着剤層を積層する、または粘着剤層を積層した後に耐熱性セパレータを積層する粘着剤層積層工程と、
前記粘着剤層積層工程の後で、前記回路形成用の第一の金属層から回路を形成して金属回路層を作製し、配線板材料から配線板とする工程と、
前記金属回路層上に半導体部品を実装する半導体部品実装工程と、
前記耐熱性セパレータを剥離して、前記粘着剤層上に筐体を貼付する貼付工程と、
を含む電子部品の製造方法。
前記金属回路層上に半導体部品を実装する半導体部品実装工程と、
前記耐熱性セパレータを剥離して、前記粘着剤層上に筐体を貼付する貼付工程と、
を含む電子部品の製造方法。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明の電子部品の製造方法は、回路形成用の第一の金属層、絶縁層及び第二の金属層がこの順に積層された配線板材料、又は前記第一の金属層から回路が形成された金属回路層、絶縁層及び第二の金属層がこの順に積層された配線板、における前記第二の金属層に、耐熱性セパレータ付き粘着剤層を積層する、または粘着剤層を積層した後に耐熱性セパレータを積層する粘着剤層積層工程と、前記粘着剤層積層工程において、配線板材料を用いた場合には、前記粘着剤層積層工程の後で、前記回路形成用の第一の金属層から回路を形成して金属回路層を作製し、配線板材料から配線板とする工程と、前記金属回路層上に半導体部品を実装する半導体部品実装工程と、前記耐熱性セパレータを前記粘着剤層との界面で剥離して、前記粘着剤層上に筐体を貼付する貼付工程と、をこの順に含む。この一連の製造工程の一例を図4に示す。
なお、耐熱性セパレータ付き粘着剤層とは、耐熱性セパレータに粘着剤層を予め積層させたものをいい、この場合の耐熱性セパレータを基材とも称する。本発明では、耐熱性セパレータ付き粘着剤層を用いても、耐熱性セパレータと粘着剤層とを別々に準備して用いてもよい。
また、配線板材料30又は配線板31が第二の金属層14を有することで熱伝導性に優れる配線板31を構成できる。また第二の金属層14が耐熱性セパレータ22で被覆されていることで、配線板31に半導体部品40を実装する際に第二の金属層14が酸化等されることを抑制し、熱伝導性が低下することを抑制できる。
従来の電子部品の製造方法では、図12(A)に示すように、まず、配線板31に半導体部品40が実装された回路基板32を準備する。図示しないが、配線板31は、半導体部品40が設けられた側から順に、金属回路層、絶縁層及び第二の金属層がこの順に積層されている。回路基板32では、半導体部品40が実装されているため、この半導体部品40が突出して設置されている。
そして、図12(B)に示すように、回路基板32の半導体部品40側を下向きとし、配線板31の第二の金属層側を上向きとして台50の上に配置させ、次いで、図12(C)に示すように、第二の金属層にセパレータ付き粘着剤層19を積層させる。セパレータ付き粘着剤層19は、粘着剤層16およびセパレータ23が積層されている。
なお、粘着剤層16の位置ずれや粘着剤層16の気泡巻き込み等は、粘着剤層16の除去及び再積層が必要となるため、作業性がさらに低下することがあった。
以下では、本発明の電子部品の製造方法に用いる部材を説明する。
図1に示すように、配線板材料30は、回路形成用の第一の金属層10と、絶縁層12と、及び第二の金属層14とがこの順に積層され、必要に応じてその他の層をさらに含んで構成される。
金属箔としては、銅、アルミ、鉄、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロム、モリブデン又はこれらの合金の箔が好適に用いられる。これらの中でも銅箔が好ましい。
第一の金属層10の厚みは回路を形成可能である限り特に制限されない。例えば、熱伝導性、加工性及び軽量化の観点から、平均厚みは5μm〜500μmであることが好ましく、30μm〜200μmであることがより好ましい。
第一の金属層10は絶縁層12の全面に設けられていても、一部の領域にのみ設けられていてもよい。
第二の金属層14は一般的には金属箔を用いて構成される。第二の金属箔としては、第一の金属層10における金属箔と同様のものを挙げることができ、銅箔が好適に用いられる。なお、加工性や軽量化の観点からは、アルミニウムが好適に用いられる。
第二の金属層14は絶縁層12の全面に設けられていても、一部の領域にのみ設けられていてもよいが、熱伝導性と加工性の観点から、絶縁層12の全面に設けられていることが好ましい。
尚、配線板材料30の平均厚さは、5点の厚さを測定しその算術平均値として与えられる。
図2に示すように、配線板31は、金属回路層11と、絶縁層12と、及び第二の金属層14とがこの順に積層され、必要に応じてその他の層をさらに含んで構成される。
その他の構成は、配線板材料30と同様であるため説明を省略する。
耐熱性セパレータ22において、耐熱性とは250℃の雰囲気下で1分間熱処理した後の収縮率が、長さ基準で3%以下であることを意味する。具体的には、以下のようにして収縮率が算出される。
長さ10cm×10cm、厚さ20μm〜100μmのシート状に加工した評価用の樹脂シートを用意する。評価用の樹脂シートについて25℃で対角線の長さを測定する。次いで250℃の雰囲気下で1分間熱処理した後、室温で放冷した評価用の樹脂シートについて25℃で対角線の長さを測定し、熱処理後の対角線の長さを熱処理前の対角線の長さで除して収縮率を算出する。
本発明で使用する粘着剤層16は、回路基板32を筐体70に固定できるものであれば特に制限はないが、膜厚が均一な点で両面粘着テープの形態で使用されることが好ましい。このような両面テープは粘着剤だけで形成されていてよく、また粘着剤層16が基材を含んで形成されたものでもよい。熱抵抗が低い観点から粘着剤層16は基材を含まないことが好ましい。粘着剤層16は粘着剤の少なくとも1種を含んで構成される。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも1種とこれらと共重合可能な不飽和モノマーを材料として構成される。(メタ)アクリル酸エステルの例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびそれらの混合物を意味する。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量が20万以上であると、通常の架橋剤配合量を添加した場合にも、粘着剤の凝集力が十分に得られ、良好な粘着特性が得られる。また重量平均分子量が150万以下であると良好な粘着特性が得られる。
尚、アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
粘着剤層16の膜厚が1μm以上の場合、十分な粘着性が得られる傾向があり、回路加工時のエッチング工程で第二の金属層14を適切に保護することが可能である。また100μm以下であると、良好な熱伝導性が得られる傾向があり、さらに生産性に優れる。
支持用金属層として100mm×25mm、105μm厚の銅箔に、粘着剤層16を貼り付け、さらに、粘着剤層16の上に、1mm厚のアルミ基板(A5052)を、ゴムロールを用いて50Nの応力にて貼り付けて剥離用サンプルを作製する。
剥離用サンプル作製後に室温で72時間放置した後に、引張試験機(テンシロン万能試験機RTA−100、オリエンテック社製)により、測定温度25℃、剥離角度90°、剥離速度0.2m/minでピール強度を測定する。
高温加熱後のピール強度は、上記剥離用サンプルの作製において、粘着剤層16を空気中に露出させた状態で260℃のホットプレートに2分間のせた後、室温にて放冷し、その後、アルミ基板を貼り付ける以外は、上記方法と同様にして測定される。
粘着剤に含まれる無機フィラーの体積比率は特に制限はないが、20体積%以下であることが好ましく、15体積%以下であることがより好ましく、10体積%以下であることがさらに好ましく、5体積%以下がさらに好ましい。粘着剤層16の粘着力は、空気中の実装温度での加熱により低下しやすいため、粘着力に寄与しない無機フィラーの含有量は高すぎないことが好ましく、また、20体積%以下の場合は実装温度での加熱により粘着剤層16の粘着力の低下が抑えられる。
本発明における耐熱性セパレータ付き粘着剤層18は、耐熱性セパレータ22と粘着剤層16とを含んで構成される。耐熱性セパレータ付き粘着剤層18は、更に、耐熱性セパレータ22の一方の面又は両面に耐熱性や耐薬品性を有する樹脂層20を有していてもよい。耐熱性セパレータ付き粘着剤層18が樹脂層20を含む場合、耐熱性セパレータ22における粘着剤層16に対向する面とは反対側の面上に樹脂層20を少なくとも有することが好ましく、耐熱性セパレータ22の両面に樹脂層20を有することがより好ましい。
耐熱性セパレータ22の粘着剤層16に対向する面に剥離性を付与する方法は特に制限されない。例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤、フッ素樹脂等の離型剤、あるいはそれら離型剤を含有する樹脂等の離型剤で表面処理する方法を挙げることができる。
本発明における粘着剤層積層工程では、前記配線板材料30又は前記配線板31における第二の金属層14に、耐熱性セパレータ付き粘着剤層18を積層する。または、前記配線板材料30又は前記配線板31における第二の金属層14に、粘着剤層16を積層し、その後に耐熱性セパレータ22を積層する。半導体部品40の実装に先立って、耐熱性セパレータ付き粘着剤層18、又は粘着剤層16及び耐熱性セパレータ22が積層されることで、保護フィルム等の貼付・剥離工程を設ける必要がなく生産性が向上する。またリフロー処理時に第二の金属層14が耐熱性セパレータ22で保護されているため、第二の金属層14の熱抵抗の上昇を抑制でき、優れた放熱性を達成することができる。
プレス、ラミネート方法は当該技術分野で通常行なわれる方法から適宜選択して行うことができる。例えば、ラミネート方法としては、シリコーンゴム被覆ロールを備えたラミネータを用いて、20℃〜50℃という条件で行うことができる。
さらに半導体部品40等の実装に先立って粘着剤層16が設けられることで、第二の金属層14と粘着剤層16の密着性に優れ、回路基板32と筐体70との熱伝導性により優れた電子部品を生産性よく製造することができる。
半導体部品実装工程では、金属回路層11上に半導体部品40を実装する。図10に、半導体部品実装工程により得られる部品実装配線板積層体100の断面図例を示す。
貼付工程では、金属回路層11上に半導体部品40が実装された後、耐熱性セパレータ22を粘着剤層16との界面で剥離して、粘着剤層16を露出させ、この粘着剤層16の面上に筐体70を貼付し、電子部品が製造される。図11に、電子部品の断面図例を示す。
粘着剤層16上に筐体70を貼付する方法は、粘着剤層16と筐体70とを接触させ、実装された半導体部品40以外の領域に圧力を加える方法であることが好ましい。加える圧力は特に制限されず粘着剤層16の構成に応じて適宜選択される。
このように積層、剥離の工程が、本発明の電子部品の製造方法よりも多くなるため、工程が煩雑になる。また従来の方法では、リフロー処理時に第二の金属層が酸化し、熱抵抗が悪化する場合があるが、本発明においてはリフロー処理時においても第二の金属層14が保護されているため、熱抵抗の上昇を抑制することができる。
回路形成用の第一の金属層として35μm厚の銅箔、15μm厚の絶縁層12、第二の金属層として105μm厚の銅箔がこの順に積層されてなる配線板材料(日立化成工業社製、HT−9000IMC)における105μm厚の銅箔面に、耐熱性セパレータ付き両面粘着テープ(耐熱性セパレータ:片面に5μmのエポキシ樹脂層が設けられた耐熱性樹脂被覆アルミ箔、厚み35μm、エポキシ樹脂の収縮率0.1%;粘着剤層:アクリル系粘着剤、厚さ50μm)の耐熱性セパレータと反対面のセパレータを剥離した後、ホットロールラミネータを用いて、温度25℃の条件で貼り付けて、配線板材料積層体を得た。
その後、セパレータを剥離し、露出した粘着剤層をアルミ筐体(大きさ10mm×430mm×2mm)に貼付して半導体装置を得た。尚、貼付時にはLEDチップ及びコネクタが実装されていない基板部分に圧力を加えて固定した。
得られた半導体装置の通電時のLEDチップの表面温度を測定したところ、80℃であった。
実施例1において、耐熱性セパレータとして片面に5μmのポリイミド樹脂層(ポリイミド樹脂の収縮率0.1%)が設けられた耐熱性樹脂被覆アルミ箔を用いたこと以外は、実施例1と同様にして半導体装置を得た。
得られた半導体装置の通電時のLEDチップの表面温度を測定したところ、80℃であった。
<耐熱性樹脂層を有する銅セパレータの作製>
35μm厚の銅箔、15μm厚のポリイミド層が積層されてなる配線板材料(日立化成工業社製、MCF−5000IS)を150℃で1時間焼成した。次いで、配線板材料の銅箔面にフッ素含有珪素化合物を固形分濃度0.2質量%含有したフッ素含有珪素化合物の処理液(住友スリーエム社製、EGC−1720)を塗布し、室温で6時間乾燥させた。その後、前記配線板材料を100℃で1時間熱処理し、アセトンを浸したキムワイプ(登録商標)で銅箔面をこすることで、耐熱性樹脂層を有する銅セパレータを作製した。
回路形成用の第一の金属層として35μm厚の銅箔、10μm厚の絶縁層12、第二の金属層として105μm厚の銅箔がこの順に積層されてなる配線板材料(日立化成工業社製、HT−9000IMC)の回路形成用の第一の金属層にエッチングレジストを設けた後、塩化第二鉄水溶液中で銅を溶解することで回路加工し、金属回路層とした。その後、金属回路層面上の所定箇所にソルダーレジストを印刷し、120℃90分間の熱処理により硬化した。次いで、6mm幅、100mm長に外形加工し、配線板を製造した。
配線板と同形の両面粘着テープ(日立化成工業社製、ヒタレックスDA−3050、50μm)を準備した。配線板の第二の金属層を上向きにし、この両面粘着テープの一方の面の離型PETフィルムを剥がして、上記配線板の第二の金属層に貼り付けることで粘着剤層を積層した。
なお、粘着剤層の熱伝導率は0.2W/mK、熱抵抗は2.5℃・cm2/Wであった。粘着剤層の熱伝導率および熱抵抗の測定は、下記の方法により行った。
まず、粘着剤層の熱伝導率をレーザーフラッシュ法にて評価した。キセノンフラッシュアナライザー(NETZSCH社製NanoflashLFA447)を用いて、粘着剤層を0.6MPaで挟んだ2枚の銅板(1mm厚)にキセノンフラッシュ光を照射し、裏面銅板の温度の時間依存性を測定し、3層モデルを解析することで粘着剤層の熱伝導率[W/mK]を評価した。
配線板積層体の金属回路層に複数のはんだ(千住金属工業社製、ECO SOLDER PASTE Lead Free、M705、Sn−3.0Ag−0.5Cu、溶融温度220℃)、LED部品(Philips Lumileds Lighting社製、LXML−PWC1−0080、4.6mm長×3.2mm幅×2.1mm高)、コネクタ等を載せ、リフロー処理(最大260℃)することで、片面実装した部品実装配線板積層体が良好に得られた。
得られた部品実装配線板積層体における粘着剤層から銅セパレータは容易に剥離できた。これは銅セパレータが耐熱性を有しており、リフロー炉の搬送器に溶融接着しなかったためである。
回路形成用の第一の金属層として35μm厚の銅箔、100μm厚の絶縁層、第二の金属層として1mm厚のアルミニウム板がこの順に積層されてなる配線板材料(日立化成工業社製、HT−5100M)を用いた以外は、実施例3と同様に配線板の作製、セパレータ付き粘着剤層の積層、部品実装を行うことで、部品実装配線板積層体が良好に得られた。
得られた部品実装配線板積層体における粘着剤層から銅セパレータは容易に剥離できた。
<耐熱性樹脂層を有するアルミセパレータの作製>
エポキシ樹脂(リファインテック社製、エポマウント主剤27−771、100部とエポマウント硬化剤27−772、9部の混合物)を35μm厚のアルミ箔に塗布した。エポキシ樹脂を塗布したアルミ箔を室温(25℃)で24時間放置した後、150℃で1時間焼成し、5μmのエポキシ樹脂層と35μmのアルミ箔が積層されてなる積層物を得た。
回路形成用の第一の金属層として35μm厚の銅箔、10μm厚の絶縁層、第二の金属層として105μm厚の銅箔がこの順に積層されてなる配線板材料(日立化成工業社製、HT−9000IMC)の第二の金属層に、配線板材料と同形の両面粘着テープ(日立化成工業社製、ヒタレックスDA−3050、50μm)を貼り付けることで粘着剤層を積層した。なお、粘着剤層の熱伝導率は0.2W/mK、熱抵抗は2.5℃・cm2/Wであった。
次いで、両面粘着テープのPET離型フィルムを剥離して粘着剤層を露出させ、ここに耐熱性樹脂層を有するアルミセパレータを積層した。
配線板材料に粘着剤層、耐熱性樹脂層を有するアルミセパレータをこの順に積層させた配線板材料積層体の回路形成用の第一の金属層にエッチングレジストを設けた後、塩化第二鉄水溶液中で銅を溶解することで回路加工し、金属回路層11とした。その後、金属回路層面上の所定箇所にソルダーレジストを印刷し、120℃90分間の熱処理により硬化した。次いで、6mm幅、100mm長に外形加工し、配線板積層体を製造した。
実施例3と同様にして部品実装を行うことで、部品実装配線板積層体が良好に得られた。得られた部品実装配線板積層体における粘着剤層からセパレータは容易に剥離できた。
回路形成用の第一の金属層として35μm厚の銅箔、15μm厚の絶縁層12、第二の金属層として105μm厚の銅箔がこの順に積層されてなる配線板材料(日立化成工業社製、HT−9000IMC)の105μm厚の銅箔面に、保護フィルム(片面に粘着剤層(厚さ50μm)が設けられた非耐熱性のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm、収縮率20%)を貼り付けて、配線板形成用積層体を得た。
その後、両面セパレータ付き粘着テープ(セパレータ:ポリエチレンテレフタレートフィルム;粘着剤層:アクリル系粘着剤、厚さ50μm)の片面のセパレータを剥離した後、LEDチップが実装された配線板の実装面とは反対側の面上に粘着テープを貼り付けた。粘着テープは、LEDチップが実装されていない基板部分に圧力を加えて貼り付けたため、配線板の銅箔面と粘着テープの間に部分的に空隙が生じた。
次いで粘着テープのポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層をアルミ筐体に貼付して半導体装置を得た。尚、筐体への貼付時にはLEDチップ及びコネクタが実装されていない基板部分に圧力を加えて固定した。
得られた半導体装置の通電時のLEDチップの表面温度を測定したところ、88℃であった。
まず、実施例3と同様に配線板の作製まで行った。次いで、配線板の第二の金属層を上向きにし、第二の金属層に配線板と同形の両面粘着テープ(日立化成工業社製、ヒタレックスDA−3050)を貼り付けることで粘着剤層を積層した。しかし、セパレータにはPET離型フィルムをそのまま使用した。
まず、実施例3と同様に配線板の作製を行い、次いで実施例3と同様に部品実装を行った。次に、実施例3と同様に耐熱性セパレータ付き粘着剤層の積層を行った。その際、セパレータ付き粘着剤層を指で強く加圧し、素早く配線板に積層した。その結果、セパレータ付き粘着剤層を積層させる時の応力により、図12(D)に示すように配線板が変形した。
まず、実施例3と同様に配線板の作製を行い、次いで実施例3と同様に部品実装を行った。次に、実施例3と同様に耐熱性セパレータ付き粘着剤層の積層を行った。その際、セパレータ付き粘着剤層を指で弱く加圧し、素早く配線板に積層した。その結果、粘着剤層と配線板の間に気泡が巻き込まれた。
まず、実施例3と同様に配線板の作製を行い、次いで実施例3と同様に部品実装を行った。次に、実施例3と同様に耐熱性セパレータ付き粘着剤層の積層を行った。その際、セパレータ付き粘着剤層を指で弱く加圧し、ゆっくりと配線板に積層した。その結果、図12(E)のように、積層したセパレータ付き粘着剤層が回路基板からずれた。
11 金属回路層
12 絶縁層
14 第二の金属層
16 粘着剤層
18 耐熱性セパレータ付き粘着剤層
20 樹脂層
22 耐熱性セパレータ(基材)
30 配線板材料
31 配線板
40 半導体部品
42 導電性接続材料
44 コネクタ
70 筐体
90 配線板材料積層体
92 配線板積層体
100 部品実装配線板積層体
Claims (7)
- 回路形成用の第一の金属層、絶縁層及び第二の金属層がこの順に積層された配線板材料における前記第二の金属層に、耐熱性セパレータ付き粘着剤層を積層する、または粘着剤層を積層した後に耐熱性セパレータを積層する粘着剤層積層工程と、
前記粘着剤層積層工程の後で、前記回路形成用の第一の金属層から回路を形成して金属回路層を作製し、配線板材料から配線板とする工程と、
前記金属回路層上に半導体部品を実装する半導体部品実装工程と、
前記耐熱性セパレータを剥離して、前記粘着剤層上に筐体を貼付する貼付工程と、
を含む電子部品の製造方法。 - 金属回路、絶縁層及び第二の金属層がこの順に積層された配線板における前記第二の金属層に、耐熱性セパレータ付き粘着剤層を積層する、または粘着剤層を積層した後に耐熱性セパレータを積層する粘着剤層積層工程と、
前記金属回路層上に半導体部品を実装する半導体部品実装工程と、
前記耐熱性セパレータを剥離して、前記粘着剤層上に筐体を貼付する貼付工程と、
を含む電子部品の製造方法。 - 前記貼付工程において、前記配線板に付された前記粘着剤層と前記筐体とを対向させ、前記配線板の長尺方向の一方の端部を前記筐体に付け、もう一方の他端部は前記筐体から離し、前記他端部を徐々に前記筐体に近づけながら、前記一方の端部から前記他端部に向けて加圧し、前記粘着剤層と前記筐体とを貼付する請求項1または請求項2に記載の電子部品の製造方法。
- 前記耐熱性セパレータが、更に耐熱性樹脂層を有する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
- 前記耐熱性セパレータが、基材として紙を有する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
- 前記耐熱性セパレータが、基材としてアルミニウム箔及び銅箔から選択される少なくとも1種の金属箔を有する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
- 前記配線板の平均厚さが50μm以上500μm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
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