JP5941242B1 - 締結具 - Google Patents
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Abstract
締結していたい時には締結状態を確実に保持し、緩めたい時には容易に緩めることができる締結具を提供する。第1ナット9を覆うように外周が六角形の第2ナット11が配設されている。空洞13の底面11bからは水平となす角α(>0度)で、軸部7A回りに半弧状の傾斜面11cが第2ナット11の左端11dまで形成されている。この傾斜面11cは第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニを覆う範囲に形成されている。一方、角部ホ、ヘを覆う第2ナット11の下半分には傾斜面は形成されておらず、この範囲には底面11bから水平となす角α=0度の半弧状の円筒内周面11eを有する半円筒部11Bが第2ナット11の左端11dまで形成されている。角部ホ、ヘとこの半弧状の円筒内周面11eとは接触していない状態である。
Description
本発明は締結具に係わり、特に締結していたい時には締結状態を確実に保持し、緩めたい時には容易に緩めることができる締結具に関する。
従来、普通のナットはもとより緩み止め機能を持つナットの多くもが、ナット座面と締結される物体が接する面に生じる摩擦力、あるいはボルトとナットが接する面に生じる摩擦力を利用することによってナットの緩む向きの回転を抑止する構造を持つものであった。
そのため、締結後に振動や衝撃が生じる場合等においては、時間の経過とともにナットに緩みが生じやすかった。
このため、従来より緩み防止を目的としたナットやボルト等の改良が行われている。
このため、従来より緩み防止を目的としたナットやボルト等の改良が行われている。
例えば、この改良の例として特許文献1のボルトとナットによる締結具を説明する。この例では、ボルトの頭部とナットの間にワッシャー又は機械器具面が挟まれている。そして、このワッシャー又は機械器具面に対し面するナットの一端面には予め小さい半球状の突起部が形成されている。
かかる構成において、ボルトとナット間を締めつけて行くと、ワッシャー又は機械器具面に対し最初にこの半球状の突起部が接触するようになっている。
即ち、ナットの一端面の全面がワッシャー又は機械器具面に対し接触するという通常の用法とは異なり、ナットの一端面はワッシャー又は機械器具面間に対し半球状の突起部の高さにより傾きを生じる。このとき、雄ねじと雌ねじの正常な螺合状態に逆らってナットが強く締めつけられるので、両者のネジ山が不正に絡み接合することになり緩み止めの作用が生ずる。
即ち、ナットの一端面の全面がワッシャー又は機械器具面に対し接触するという通常の用法とは異なり、ナットの一端面はワッシャー又は機械器具面間に対し半球状の突起部の高さにより傾きを生じる。このとき、雄ねじと雌ねじの正常な螺合状態に逆らってナットが強く締めつけられるので、両者のネジ山が不正に絡み接合することになり緩み止めの作用が生ずる。
ところで、特許文献1の締結具では、ワッシャー又は機械器具面間がボルトの軸足方向に対して垂直に配設されている。このため、半球状の突起部がワッシャー又は機械器具面に対し接触し始めてからねじ込むのにいきなり大きな力が必要となる。このため、ナットを軸足回りに回せる軌跡が短い。従って、締結後に強い振動や衝撃があった場合には一旦掛けられた力が容易に緩む恐れがあった。
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、締結していたい時には締結状態を確実に保持し、緩めたい時には容易に緩めることができる締結具を提供することを目的とする。
このため本発明(請求項1)は、ボルトと、該ボルトに対し締結の対象となる被締結部材を間に挟むように配設された第1ナットと、前記ボルトと前記第1ナット間の締結を確実にさせる第2ナットを備えた締結具であって、前記第1ナットが、前記ボルトの軸部に対して螺合され螺進退自在であり、外周囲にn個の角部を有し、前記第2ナットが、前記ボルトの軸部に対して螺合され螺進退自在であり、前記第1ナットの角部の内の少なくとも一つが接触する傾斜面が内側に形成された壁部を有し、該傾斜面が前記軸部回りの全周の内の一部角度範囲内に形成されたことを特徴とする。
第2ナットのボルトの軸部回りの全周の内の一部角度範囲内には、第1ナットの角部の内の少なくとも一つが接触する傾斜面が内側に形成された壁部を有する。この傾斜面により、第2ナットがねじ込みされると第1ナットの角部は傾斜面に沿って渦巻き状に長い軌跡を描きながら少しずつ奥の方にねじ込まれて行く。第1ナットの角部は渦巻き状に長い軌跡を描きながら進むため第2ナットを回す力は小さい力で済む。このとき、第1ナットの角部の一部と第2ナットの傾斜面間に力が働く。一方、傾斜面と接触しない第1ナットの角部は何らの力を受けないため第1ナットとボルトの軸部間及び第2ナットとボルトの軸部間には不均衡な力が働く。
この不均衡な力により、第1ナットと第2ナットとは共にわずかに形状が傾けられる。
以上により、第1ナットと第2ナットは共に固定され、締結後に強い振動や衝撃があった場合であってもナットが緩むことは無くなる。
この不均衡な力により、第1ナットと第2ナットとは共にわずかに形状が傾けられる。
以上により、第1ナットと第2ナットは共に固定され、締結後に強い振動や衝撃があった場合であってもナットが緩むことは無くなる。
また、本発明(請求項2)は、前記第2ナットの前記軸部回りの全周の内の一部角度範囲以外の部分には前記角部が接触しない壁部が形成されたことを特徴とする。
角部が接触しない部分を壁部としたことで構造が強固になる。
更に、本発明(請求項3)は、前記第2ナットの前記軸部回りの全周の内の一部角度範囲以外の部分が切り欠かかれていることを特徴とする。
このことにより、第2ナットは軽量で容易に形成でき、内部構造の一部を見えるようにもできる。
更に、本発明(請求項4)は、前記第2ナットの端部には外周囲が前記第1ナットと同じサイズで前記第1ナットと同じ個数の角部を有するナット突設部が形成されたことを特徴とする。
第1ナットとナット突設部とが同じサイズなので、第1ナットを締結する際に用いたレンチと同じレンチを使ってナット突設部を螺入できる。従って、用意するレンチは一つで済む。
更に、本発明(請求項5)は、前記傾斜面の形成された軸部回りの角度範囲が、(360/n)度以上で、かつ、n/2+1を演算した結果の小数点以下を切り捨てして得られた整数bに(360/n)を乗じて得られる積の値の角度未満であることを特徴とする。
以上説明したように本発明(請求項1)によれば、第2ナットが、第1ナットの角部の内の少なくとも一つが接触する傾斜面が内側に形成された壁部を有し、この傾斜面がボルトの軸部回りの全周の内の一部角度範囲内となるように構成したので、第1ナットと第2ナットは共に締結をした位置で固定され、締結後に強い振動や衝撃があった場合であってもナットが緩むことは無くなる。また、構造がシンプルで製造・生産が容易である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態である締結具の構成図を図1〜図3に示す。図1は第1実施形態の締結具の側面断面図を示し、図2はこの締結具の側面外形図を示す。また、図3は図1中の矢視線A−Aよりみた正面図を示す。
図1において、板等の被締結部材1とこの被締結部材1に対して固定される被締結部材3には外周に雄ねじ5の刻設された軸部7Aと六角形の頭部7Bとを有するボルト7が通されている。そして、この軸部7Aに対し、内側部分9aに図示しない雌ねじの刻設された外周が六角形の第1ナット9が螺合され螺進退自在なようになっている。ボルト7及び第1ナット9は市販の一般的に広く普及しているものでよい。
図1において、第1ナット9を覆うように外周が六角形の第2ナット11が配設されている。第2ナット11の軸部7Aと接触する内側部分11aには第1ナット9の内側部分9aと同様に図示しない雌ねじが刻設されている。第2ナット11の軸部7Aと接触しない内側部分には空洞13が形成されている。そして、この空洞13の底面11bからは水平となす角α(>0度)で、軸部7A回りに半弧状の傾斜面11cが第2ナット11の左端11dまで形成されている。従って、図1においては、傾斜面11cと軸部7A間の距離が底面11bから左端11d側に向けて次第に大きくなっている。
この傾斜面11cは図3中に点線で示すように第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニを覆う範囲に形成されている。即ち、第1ナット9の角部イより角部ニまでの図3中の上半分に点線で示した軸部7Aの軸中心O点から見て180度の範囲に傾斜面11cは形成されている。以後、この傾斜面11cの形成された第2ナット11の180度の範囲の壁をストッパー部11Aと呼ぶ。
一方、図3中の角部ホ、ヘを覆う第2ナット11の下半分の軸部7Aの軸中心O点から見て180度未満の範囲には傾斜面は形成されておらず、この180度未満の範囲には底面11bから水平となす角α=0度の半弧状の円筒内周面11eを有する半円筒部11Bが第2ナット11の左端11dまで形成されている。角部ホ、ヘとこの半弧状の円筒内周面11eの間には円筒内周面11eと軸部7A間の距離が軸方向に向けて一定の隙間が形成されており、角部ホ、ヘとこの半弧状の円筒内周面11eとは接触していない状態である。
次に、本発明の第1実施形態の動作を説明する。
まず、被締結部材1と被締結部材3を図示しないレンチを使いボルト7と第1ナット9で挟みしっかりと締結する。その後、口幅寸法の大きいレンチを使って第2ナット11を螺入する。図1に示すように、第2ナット11のストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11cが第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニの右端側頂部と接触をした後、更にレンチを回し第2ナット11を少しずつねじ込む。
まず、被締結部材1と被締結部材3を図示しないレンチを使いボルト7と第1ナット9で挟みしっかりと締結する。その後、口幅寸法の大きいレンチを使って第2ナット11を螺入する。図1に示すように、第2ナット11のストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11cが第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニの右端側頂部と接触をした後、更にレンチを回し第2ナット11を少しずつねじ込む。
半弧状の傾斜面11cは水平より角α(>0度)だけ傾斜しているので、第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニの右端側頂部は傾斜面11cに沿って渦巻き状に長い軌跡を描きながら少しずつ奥の方にねじ込まれて行く。渦巻き状に長い軌跡を描きながら進むため第2ナット11を回す力は小さい力で済む。このとき、第1ナット9の角部イ、ロと第2ナット11のストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11c間に力が働き、図1に示す通り、第1ナット9の右端より軸部7Aに向けて下向きの力F1が作用する。
また、第2ナット11の右端より軸部7Aに向けて下向きの力F2が作用する。これに対し、第1ナット9の角部ホ、ヘと、この角部ホ、ヘに対峙する半弧状の円筒内周面11eとは接触していない状態であるので、第1ナット9の角部ホ、ヘと半弧状の円筒内周面11e間に力は生じていない。
このため、第1ナット9の右端と第2ナット11の右端には軸部7Aに向けて不均衡な力が生じ第1ナット9と第2ナット11は共に右回りにわずかに形状が傾けられる。
このとき力F1の反動により第1ナット9の左端側はわずかに軸部7Aより浮かされる状態となる。また、力F2の反動により第2ナット11の左端側はわずかに軸部7Aより浮かされる状態となる。
このとき力F1の反動により第1ナット9の左端側はわずかに軸部7Aより浮かされる状態となる。また、力F2の反動により第2ナット11の左端側はわずかに軸部7Aより浮かされる状態となる。
そして、この第1ナット9と第2ナット11の形状の傾きは第2ナット11のねじ込みを止めた後も維持される。
以上により、第1ナット9と第2ナット11は共にこの位置で固定され、締結後に強い振動や衝撃があった場合であってもナットが緩むことは無くなる。なお、角αが小さいほど、小さい力で第2ナット11を締めることができ、かつ摺動する軌跡の延長が長くなるため、ナットが緩み難くできる。締結による固定を解除したい場合には、第2ナット11を緩める方向に回転させればよい。第2ナット11は構造がシンプルで製造・生産が容易である。
なお、ストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11cは図3から分かるように軸部7Aの軸中心O点から見て180度以上240度未満の範囲内に形成されれば、第1ナット9の角部が常に3カ所〜4カ所接触した状態となっている。このため、第2ナット11がどの回転位置にあっても軸部7Aに向けて常に力F1と力F2が作用することになり、第1ナット9と第2ナット11の固定は安定し好ましい。この場合には、ねじ込み中にがたつくことも無く滑らかにねじ込める。
但し、半弧状の傾斜面11cは必ずしも軸部7Aの軸中心O点から見て180度以上に形成される必要はなく、60度以上180度未満であっても本実施形態の緩み防止の効果を得ることは可能である。六角形のナットの場合には最低限第1ナット9の角部の一つが半弧状の傾斜面11cと接触してさえいれば力F1と力F2が得られるからである。この場合、力F1と力F2の作用方向は第2ナット11の回転角により変動し、また、接触する第1ナット9の角部の数により力の大きさも変動するため多少のがたつきは生ずるが、第2ナット11がどの回転位置にあっても軸部7Aに向けて常に力F1と力F2が作用する。
なお、六角形のナットの場合にはストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11cは軸部7Aの軸中心O点から見て60度未満に形成されることはできない。この場合には、第2ナット11の回転位置によっては第1ナット9の角部が一つも半弧状の傾斜面11cと接触しない状態ができるためである。
また、六角形のナットの場合にはストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11cは軸部7Aの軸中心O点から見て240度以上に形成することもできない。この場合には、第1ナット9の角部が5つ以上半弧状の傾斜面11cと接触する状態があり、このときには、力F1と力F2の作用が図1の下向きだけの状態とは異なり、上向きと下向きの両方現れ相殺されることになるためである。
以上の結果、六角形のナットの場合にはストッパー部11Aの半弧状の傾斜面11cは軸部7Aの軸中心O点から見て60度以上240度未満の範囲内に形成されれば本実施形態として実施が可能である。
この間の事情を図4に基づきナットの形状をn角形としたときの実施可能な要件を説明する。図4において、例えば第1ナット9が六角形でn=6の場合には1角当りの中心角aは60度であり、このとき半円(180度)以内に収まる角部の数bは4個である。この場合、角部の5番目は半円内に収まらない。そして、ストッパー部11Aとしての半弧状の傾斜面11cの必要角θの範囲は60度以上240度未満である。
また、例えば第1ナット9が八角形でn=8の場合には図4より、1角当りの中心角aは45度であり、このとき半円(180度)以内に収まる角部の数bは5個である。この場合、角部の6番目は半円内に収まらない。そして、ストッパー部11Aとしての半弧状の傾斜面11cの必要角θの範囲は45度以上225度未満である。
第1ナット9をn角形として一般化すると、1角当りの中心角aは360度/nであり、このとき半円(180度)以内に収まる角部の数bは(n/2)+1個(但し、小数点以下は切り捨て)である。この場合、角部のb+1番目は半円内に収まらない。そして、ストッパー部11Aとしての半弧状の傾斜面11cの必要角θの範囲はa度以上a×b度未満である。
なお、ねじ込み中にがたつくことを防止するにはnによらずストッパー部11Aとしての半弧状の傾斜面11cの必要角θの範囲は180度以上が望ましい。
更に、図1において第1ナット9の端面は必ずしも被締結部材3に接触させる必要は無く、軸部7Aの任意の箇所であっても第1ナット9と第2ナット11を固定させることができる。
更に、図5に示すように、図2の場合とは逆に、第2ナット11の端部11fを被締結部材3に接触させ第1ナット9をレンチを使って螺入し第2ナット11側に向けて押し込むようにされてもよい。
更に、半弧状の傾斜面11cの水平からの角α(>0度)は、軸部7Aの軸方向距離に応じて一定とはせずに変化させるようにされてもよい。
更に、半弧状の傾斜面11cの水平からの角α(>0度)は、軸部7Aの軸方向距離に応じて一定とはせずに変化させるようにされてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態である締結具の構成図を図6〜図8に示す。図6は第2実施形態の締結具の側面断面図を示し、図7はこの締結具の側面外形図を示す。また、図8は図6中の矢視線B−Bよりみた正面図を示す。なお、図1〜図3と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図6において、第1ナット9を覆うように外周が六角形の第2ナット21が配設されている。第2ナット21の軸部7Aと接触する内側部分21aには第1ナット9の内側部分9aと同様に図示しない雌ねじが刻設されている。第2ナット21の軸部7Aと接触しない内側上半部には図6と図8に示すように空洞23が形成されている。この空洞23は図1の空洞13の上半分と同じ形状である。
また、図1の内側下半部には半円筒部11Bが形成されていたのに対して、図6ではこの半円筒部11Bに相当するものは無く、底面21bにより半円筒部は切欠かれた状態である。
即ち、内側上半部の空洞23に連設して内側下半部には切欠部25が形成されている。半弧状の傾斜面21cは図1の半弧状の傾斜面11cと同一の構造、作用である。
即ち、内側上半部の空洞23に連設して内側下半部には切欠部25が形成されている。半弧状の傾斜面21cは図1の半弧状の傾斜面11cと同一の構造、作用である。
傾斜面21cは図8中に点線で示すように図3と同様に第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニを覆う範囲に形成されている。即ち、第1ナット9の角部イより角部ニまでの図8中の上半分に点線で示した軸部7Aの軸中心O点から見て180度の範囲に半弧状の傾斜面21cは形成されている。そして、この傾斜面21cは第2ナット11の底面21bより左端21dまで形成されている。以後、この傾斜面21cの形成された第2ナット21の180度の範囲の壁をストッパー部21Aと呼ぶ。
一方、図8中の角部ホ、ヘと対峙する第2ナット21の下半分の軸部7Aの軸中心O点から見て180度未満の範囲が切欠かれており、角部ホ、ヘは接触していない状態である。
かかる構成において、第1ナット9の角部イ、ロ、ハ、ニが半弧状の傾斜面21cと接触している一方で、角部ホ、ヘは壁部との接触が無く、第1実施形態と同じ作用、効果が得られる。この第2実施形態の場合には第2ナット21が軽量で安価であり、内部の構造も一部が見えるという反面、構造的には第1実施形態よりも弱くなる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態である締結具の構成図を図9〜図10に示す。図9は第3実施形態の締結具の側面断面図を示し、図10はこの締結具の側面外形図を示す。なお、図1〜図3と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図9、図10において、六角形の第2ナット11の右端には第2ナット11の外形よりも小さく、第1ナット9の外形と同じ寸法の六角形のナット突設部31が形成されている。
かかる構成において、第1ナット9とナット突設部31とが同じサイズなので、第1ナット9を締結する際に用いたレンチと同じレンチを使ってナット突設部31を螺入できる。従って、用意するレンチは一つで済む。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態である締結具の構成図を図11〜図12に示す。図11は第4実施形態の締結具の側面断面図を示し、図12はこの締結具の側面外形図を示す。なお、図1〜図3と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図11、図12において、六角形の第2ナット21の右端には第2ナット21の外形よりも小さく、第1ナット9の外形と同じ寸法の六角形のナット突設部31が形成されている。
かかる構成において、第3実施形態と同様に第1ナット9とナット突設部31とが同じサイズなので、第1ナット9を締結する際に用いたレンチと同じレンチを使ってナット突設部31を螺入できる。従って、用意するレンチは一つで済む。
なお、本発明の各実施形態は、ボルトとナットにより締結しうるすべてのものに利用できる。特に従来、緩みやすいが故に緩み止め機能を持つ締結具が用いられてきた分野において有用である。
1 、3 被締結部材
7 ボルト
7A 軸部
7B 頭部
9、11、21 ナット
11A 、21A ストッパー部
11B 半円筒部
11b、21b ナット底面
11c、21c ナット傾斜面
11d 、21d ナット左端
11e 円筒内周面
11f ナット端面
13、23 空洞
25 切欠部
31 ナット突設部
7 ボルト
7A 軸部
7B 頭部
9、11、21 ナット
11A 、21A ストッパー部
11B 半円筒部
11b、21b ナット底面
11c、21c ナット傾斜面
11d 、21d ナット左端
11e 円筒内周面
11f ナット端面
13、23 空洞
25 切欠部
31 ナット突設部
Claims (5)
- ボルト(7)と、
該ボルト(7)に対し締結の対象となる被締結部材(1,3)を間に挟むように配設された第1ナット(9)と、
前記ボルト(7)と前記第1ナット(9)間の締結を確実にさせる第2ナット(11)を備えた締結具であって、
前記第1ナット(9)が、前記ボルト(7)の軸部(7A)に対して螺合され螺進退自在であり、外周囲にn個の角部を有し、
前記第2ナット(11)が、前記ボルト(7)の軸部(7A)に対して螺合され螺進退自在であり、前記第1ナット(9)の角部の内の少なくとも一つが接触する傾斜面(11c)が内側に形成された壁部を有し、該傾斜面(11c)が前記軸部(7A)回りの全周の内の一部角度範囲内に形成されたことを特徴とする締結具。 - 前記第2ナット(11)の前記軸部(7A)回りの全周の内の一部角度範囲以外の部分には前記角部が接触しない壁部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の締結具。
- 前記第2ナット(11)の前記軸部(7A)回りの全周の内の一部角度範囲以外の部分が切り欠かかれていることを特徴とする請求項1記載の締結具。
- 前記第2ナット(11)の端部には外周囲が前記第1ナット(9)と同じサイズで前記第1ナット(9)と同じ個数の角部を有するナット突設部(31)が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の締結具。
- 前記傾斜面の形成された軸部回りの角度範囲が、(360/n)度以上で、かつ、n/2+1を演算した結果の小数点以下を切り捨てして得られた整数bに(360/n)を乗じて得られる積の値の角度未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の締結具。
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JP2014126159A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Yoshitaka Akino | ナットの緩み止め装置 |
JP5866572B1 (ja) * | 2014-09-16 | 2016-02-17 | 有限会社Sgg研究所 | ホイールナットセットの取り付け方法 |
JP2016027270A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-18 | 木下 輝雄 | 緩止めペアーナット |
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2016
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Patent Citations (4)
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