JP5940774B2 - ジヒドロキシプロピルアミド変性ポリシロキサン化合物 - Google Patents
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Description
で表される変性ポリシロキサン化合物を提供する。
で表されるシロキサン単位全体に対する、式(a)中のAが上記式(3)で表される基であるシロキサン単位の割合は、1モル%以上であることが好ましい。
で表されるポリシロキサン化合物に、下記式(5)で表される化合物、及び、下記式(6)で表される化合物をヒドロシリル化反応によりグラフトする工程を有する変性ポリシロキサン化合物の製造方法を提供する。
本発明に係る変性ポリシロキサン化合物は、上記式(1)で表され、下記式(a)で表されるシロキサン単位と、下記式(b)で表されるシロキサン単位からなるランダム又はブロック共重合体である。下記式中、R7、R8、R9、Aは前記に同じ。
上記式(1)で表される変性ポリシロキサン化合物は、上記式(4)で表されるポリシロキサン化合物に、上記式(5)で表される化合物、及び、上記式(6)表される化合物をヒドロシリル化反応によりグラフトする工程を経て製造される。
で表される化合物が副生する場合があるが、本発明の式(1)で表される変性ポリシロキサン化合物を化粧料用組成物として使用する場合は、上記式(9)で表される化合物は化粧料用組成物の調製工程(特に、溶解混合工程)において、極性基同士の相互作用による架橋を弱めてハンドリング性を向上することができ、また、式(1)で表される変性ポリシロキサン化合物が他の配合材料と共に高次構造を形成してゲル化する際に、前記高次構造の隙間に入り込んで構造をより強固なものとすることができ、ゲル状態をより安定に保つことができるため有用である。
還流管、3方コック付き窒素導入口、3方コック付きベント、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた容量1リットルの5ツ口フラスコに10−ウンデセン酸メチル 333.15g(1.68mol)、3−アミノプロパン−1,2−ジオール 157.66g(1.73mol)、24% ナトリウムメトキサイドメタノール溶液 3.78g(16.8ミリmol)を添加し、250hPa〜40hPaで減圧しつつ110℃〜115℃で加熱撹拌して、生成するメタノールを留去しながら9時間反応して室温に冷却し、単黄色常温固体の粗生成物を得た。これにエタノール396gを加えて80℃で加熱撹拌したのち、冷却して生成した結晶をろ過してエタノールそれぞれ100gおよび150gで2回洗浄した後、恒量値まで乾燥して、白色粉末として3−(10−ウンデセノイルアミド)プロパン−1,2−ジオール 328.15g(収率:75.9%)を得た。尚、得られた反応生成物の構造は、1H−NMRスペクトル、及びIRスペクトルにより確認した(図1、2参照)。
還流管、3方コック付き窒素導入口、3方コック付きベント、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた容量1リットルの5ツ口フラスコに10−ウンデセン酸メチル 317.29g(1.60mol)、3−(N−メチルアミノ)プロパン−1,2−ジオール 173.27g(1.65mol)、24% ナトリウムメトキサイドメタノール溶液 3.78g(16.0ミリmol)を添加し、500hPa〜50hPaで減圧しつつ108℃〜117℃で加熱撹拌して、生成するメタノールを留去しながら24.5時間反応して室温に冷却し、エタノール 290gを加えて撹拌、希釈したのち、無機合成吸着剤(商品名「キョーワード700」、協和化学工業(株)製)を50g添加して75℃で2時間過熱撹拌してろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮して減圧デシケーター中で恒量値まで乾燥して、白色ペーストとして3−[N−メチル(10−ウンデセノイルアミド)]プロパン−1,2−ジオール 382.80g(収率:77.5%)を得た。尚、得られた反応生成物の構造は、1H−NMRスペクトル、及びIRスペクトルにより確認した(図3、4参照)。
3方コック付き水素導入口付きの還流管、3方コック付き窒素導入口、滴下ロート、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた300mlの5ツ口フラスコに、ジメチルシロキサン−メチルヒドロシロキサン共重合ポリマー(商品名「KF−9901」、信越化学(株)製、式(4)で表され、式中のR1〜R9がメチル基である化合物、以後、「KF−9901」と称する場合がある)2.93g、0.2重量%塩化白金酸6水和物のイソプロパノール溶液 0.17gを入れ、滴下ロートには1−デセン 2.28g(16.2ミリmol)、3−[N−メチル(10−ウンデセノイルアミド)]プロパン−1,2−ジオール 0.54g(1.8ミリmol)、イソプロパノール 5.8gの混合溶液を入れて反応器内部を窒素置換した。40℃で撹拌しつつ滴下ロート内の混合溶液を1時間かけて滴下した後、3時間かけて80℃まで加熱し、6時間後に1−デセン 0.390g(2.78ミリmol)と12時間後に1−デセン 0.196g(1.40ミリmol)を追加しつつ、19時間撹拌した。反応溶液をサンプリングして0.1N KOH水溶液で水素発生が認められなくなり、かつ1H−NMR(重クロロホルム)でδ4.65〜4.70ppmに観測されるSi−Hプロトン由来のNMRシグナルが消失したことを確認の上、冷却した。
次に10% パラジウム担持カーボン(エヌイーケムキャット(株)製、PEタイプ)0.030gを添加し、反応器内を水素雰囲気に置換して80℃で加熱撹拌し、反応溶液を適宜サンプリングして1H−NMR(重クロロホルム)でδ5.3ppm〜δ5.5ppmに観測されるオレフィンプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで加熱撹拌した後、冷却した。反応混合物をメンブレンフィルターでろ過してロータリーエバポレーターで濃縮し無色透明オイル状化合物 4.30gを得た。1H−NMRシグナルの積分値より、式(b)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a1)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a2)で表されるシロキサン単位(mol%)=59.4:37.0:3.6であることが計算により求められた。また、3−(N−メチル−ウンデカノイルアミド)プロパン−1,2−ジオールの含有量は3.4重量%であった。尚、得られた反応生成物の構造は、1H−NMRスペクトル、及びIRスペクトルにより確認した(図5、6参照)。
3方コック付き水素導入口付き還流管、3方コック付き窒素導入口、滴下ロート、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた300ml 5ツ口フラスコに、「KF−9901」 58.67g、0.2重量%塩化白金酸6水和物のイソプロパノール溶液 2.07gを入れ、滴下ロートには1−デセン 50.67g(360ミリmol)、3−(10−ウンデセノイルアミド)プロパン−1,2−ジオール 10.31g(40ミリmol)、イソプロパノール 119.47gの混合溶液を入れて反応器内部を窒素置換した。40℃で撹拌しつつ滴下ロート内の混合溶液を1時間かけて滴下した後、3時間かけて80℃まで加熱し、5時間後に1−デセン 7.87g(56ミリmol)と12.5時間後に1−デセン3.37g(24ミリmol)を追加して、反応溶液を適宜サンプリングして0.1N KOH水溶液で水素発生が認められなくなり、かつ1H−NMR(重クロロホルム)でδ4.65〜4.70ppmに観測されるSi−Hプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで過熱撹拌して22時間後に室温まで冷却した。
次に10% パラジウム担持カーボン(エヌイーケムキャット(株)製、PEタイプ)0.6gを添加し、反応器内を水素雰囲気に置換して撹拌しながら80℃に加熱し、反応溶液を適宜サンプリングして1H−NMR(重クロロホルム)でδ5.3ppm〜δ5.5ppmに観測されるオレフィンプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで加熱撹拌した後、冷却した。反応混合物をメンブレンフィルターでろ過してロータリーエバポレーターで濃縮・脱低沸して無色透明オイル状化合物 111.53gを得た。1H−NMRより、式(b)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a1)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a2)で表されるシロキサン単位(mol%)=57.4:40.7:1.9であることが判明した。また、3−(ウンデカノイルアミド)プロパン−1,2−ジオールの含有量は5.0重量%であった。
3方コック付き水素導入口付き還流管、3方コック付き窒素導入口、滴下ロート、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた300ml 5ツ口フラスコに、「KF−9901」 58.67g、0.2重量%塩化白金酸6水和物のイソプロパノール溶液 2.07gを入れ、滴下ロートには1−デセン 44.90g(320ミリmol)、3−(10−ウンデセノイルアミド)プロパン−1,2−ジオール 20.53g(80ミリmol)、イソプロパノール 124.04gの混合溶液を入れて反応器内部を窒素置換した。40℃で撹拌しつつ滴下ロート内の混合溶液を1時間かけて滴下した後、3時間かけて80℃まで加熱し、5時間後に1−デセン 7.86g(56ミリmol)と12.5時間後に1−デセン 3.37g(24ミリmol)を追加して、反応溶液を適宜サンプリングして0.1N KOH水溶液で水素発生が認められなくなり、かつ1H−NMR(重クロロホルム)でδ4.65〜4.70ppmに観測されるSi−Hプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで過熱撹拌して22時間後に室温まで冷却した。
次に10% パラジウム担持カーボン(エヌイーケムキャット(株)製、PEタイプ)0.6gを添加し、反応器内を水素雰囲気に置換して撹拌しながら80℃に加熱し、反応溶液を適宜サンプリングして1H−NMR(重クロロホルム)でδ5.3ppm〜δ5.5ppmに観測されるオレフィンプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで加熱撹拌した後、冷却した。反応混合物をメンブレンフィルターでろ過してロータリーエバポレーターで濃縮・脱低沸して無色透明オイル状化合物 110.92gを得た。1H−NMRシグナルの積分値より、式(b)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a1)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a2)で表されるシロキサン単位(mol%)=57.8:36.8:5.4であることが計算により求められた。また、3−(ウンデカノイルアミド)プロパン−1,2−ジオールの含有量は8.9重量%であった。
3方コック付き水素導入口付き還流管、3方コック付き窒素導入口、滴下ロート、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた300ml 5ツ口フラスコに、「KF−9901」 58.76g、0.2重量%塩化白金酸6水和物のイソプロパノール溶液 2.081gを入れ、滴下ロートには1−デセン 50.50g(360ミリmol)、3−[N−メチル(10−ウンデセノイルアミド)]プロパン−1,2−ジオール 10.83g(40ミリmol)、イソプロパノール 120.07gの混合溶液を入れて反応器内部を窒素置換した。40℃で撹拌しつつ滴下ロート内の混合溶液を1時間かけて滴下した後、3時間かけて80℃まで加熱し、5時間後に1−デセン 7.86g(56ミリmol)と12時間後に1−デセン 3.37g(24ミリmol)を追加して、反応溶液を適宜サンプリングして0.1N KOH水溶液で水素発生が認められなくなり、かつ1H−NMR(重クロロホルム)でδ4.65〜4.70ppmに観測されるSi−Hプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで過熱撹拌して22時間後に室温まで冷却した。
次に10% パラジウム担持カーボン(エヌイーケムキャット(株)製、PEタイプ)0.6gを添加し、反応器内を水素雰囲気に置換して撹拌しながら80℃に加熱し、反応溶液を適宜サンプリングして1H−NMR(重クロロホルム)でδ5.3ppm〜δ5.5ppmに観測されるオレフィンプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで加熱撹拌した後、冷却した。反応混合物をメンブレンフィルターでろ過してロータリーエバポレーターで濃縮・脱低沸して無色透明オイル状化合物 122.25gを得た。1H−NMRシグナルの積分値より、式(b)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a1)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a2)で表されるシロキサン単位(mol%)=57.6:39.6:2.8であることが計算により求められた。また、3−(N−メチル−ウンデカノイルアミド)プロパン−1,2−ジオールの含有量は3.9重量%であった。
3方コック付き水素導入口付き還流管、3方コック付き窒素導入口、滴下ロート、減圧シール付き撹拌翼、温度計を備えた300ml 5ツ口フラスコに、「KF−9901」 58.67g、0.2重量%塩化白金酸6水和物のイソプロパノール溶液 2.075gを入れ、滴下ロートには1−デセン 44.89g(320ミリmol)、3−[N−メチル(10−ウンデセノイルアミド)]プロパン−1,2−ジオール 21.63g(80ミリmol)、イソプロパノール 125.18gの混合溶液を入れて反応器内部を窒素置換した。40℃で撹拌しつつ滴下ロート内の混合溶液を1時間かけて滴下した後、3時間かけて80℃まで加熱し、5時間後に1−デセン 7.86g(56ミリmol)と12.5時間後に1−デセン 3.37g(24ミリmol)を追加して、反応溶液を適宜サンプリングして0.1N KOH水溶液で水素発生が認められなくなり、かつ1H−NMR(重クロロホルム)でδ4.65〜4.70ppmに観測されるSi−Hプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで過熱撹拌して19時間後に室温まで冷却した。
次に10% パラジウム担持カーボン(エヌイーケムキャット(株)製、PEタイプ)0.6gを添加し、反応器内を水素雰囲気に置換して撹拌しながら80℃に加熱し、反応溶液を適宜サンプリングして1H−NMR(重クロロホルム)でδ5.3ppm〜δ5.5ppmに観測されるオレフィンプロトン由来のNMRシグナルが消失したことが確認されるまで加熱撹拌した後、冷却した。反応混合物をメンブレンフィルターでろ過してロータリーエバポレーターで濃縮・脱低沸して無色透明オイル状化合物 128.87gを得た。1H−NMRシグナルの積分値より、式(b)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a1)で表されるシロキサン単位(mol%):式(a2)で表されるシロキサン単位(mol%)=59.4:33.6:6.9であることが計算により求められた。また、3−(N−メチル−ウンデカノイルアミド)プロパン−1,2−ジオールの含有量は5.9重量%であった。
ポリプロピレン製遠沈管に、下記表1に示した配合比で水(イオン交換水)、油(ジメチルポリシロキサン、商品名「SH200」、東レ・ダウコーニング(株)製)、及び界面活性剤を入れ、スパチュラで混合後さらにボルテックスミキサーで5分間撹拌して、高含水W/O型乳液を得た。得られた乳液を室温(25℃)で1日静置したものについて、水相と油相の分離度合いを観察し、以下の基準で乳化安定性を評価した。
評価基準
○:明確な分離は見られず
△:体積10%未満の分離層あり
×:体積10%以上の分離層あり
変性ポリシロキサン化合物1:実施例7で得られた化合物
変性ポリシロキサン化合物2:実施例4で得られた化合物
シリコーン乳化用ポリマー:グリセリルエーテル変性シリコーン、商品名「ペネトールSI−U」、花王(株)製
Claims (6)
- 下記式(1)
で表される変性ポリシロキサン化合物。
- (p+q)が4〜5000であり、且つ、p/(p+q)が0.05〜0.9である請求項1又は2に記載の変性ポリシロキサン化合物。
- (p+q)が10〜30である請求項1〜3の何れかの項に記載の変性ポリシロキサン化合物。
- R1〜R9がメチル基であり、R12が水素原子又はメチル基である請求項1〜4の何れかの項に記載の変性ポリシロキサン化合物。
- 請求項1〜5の何れかの項に記載の変性ポリシロキサン化合物の製造方法であって、下記式(4)
で表されるポリシロキサン化合物に、下記式(5)で表される化合物、及び、下記式(6)で表される化合物をヒドロシリル化反応によりグラフトする工程を有する変性ポリシロキサン化合物の製造方法。
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