JP5939520B2 - 新規な化合物及びこれを用いた重合体 - Google Patents
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本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格の構造を有機電界発光の機能を活用する以外の目的において、より有用に活用できるように設計された新規な化合物及びこれを用いた重合体を提供することを目的とする。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Nを含む1価の官能基であり、
前記Nを含む1価の官能基が、−NH 2 であることを要旨とする。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Nを含む1価の官能基であり、
前記Nを含む1価の官能基が、下記式(C2)で示されることを要旨とする。
(1)R 1 〜R 4 の全てがH(水素原子)である。
(2)R 1 が2位においてBrであり、R 3 が10位においてBrであり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph) 2 である。
(4)R 1 が3位においてヒドロキシル基であり、R 3 が11位においてヒドロキシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(5)R 1 が3位においてメトキシ基であり、R 3 が11位においてメトキシ基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(6)R 1 が3位においてトシル基であり、R 3 が11位においてトシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Nを含む1価の官能基であり、
前記Nを含む1価の官能基が、−NO 2 である化合物。
(1)R 1 〜R 4 の全てがH(水素原子)である。
(2)R 1 が2位においてBrであり、R 3 が10位においてBrであり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph) 2 である。
(4)R 1 が3位においてヒドロキシル基であり、R 3 が11位においてヒドロキシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(5)R 1 が3位においてメトキシ基であり、R 3 が11位においてメトキシ基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(6)R 1 が3位においてトシル基であり、R 3 が11位においてトシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Oを含む1価の官能基であり、
前記Oを含む1価の官能基が、−OHである化合物。
(1)R 1 〜R 4 の全てがH(水素原子)である。
(2)R 1 が2位においてBrであり、R 3 が10位においてBrであり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph) 2 である。
(4)R 1 が3位においてヒドロキシル基であり、R 3 が11位においてヒドロキシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(5)R 1 が3位においてメトキシ基であり、R 3 が11位においてメトキシ基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(6)R 1 が3位においてトシル基であり、R 3 が11位においてトシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Oを含む1価の官能基であり、
前記Oを含む1価の官能基が、下記式(C3)で示されることを要旨とする。
(1)R 1 〜R 4 の全てがH(水素原子)である。
(2)R 1 が2位においてBrであり、R 3 が10位においてBrであり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph) 2 である。
(4)R 1 が3位においてヒドロキシル基であり、R 3 が11位においてヒドロキシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(5)R 1 が3位においてメトキシ基であり、R 3 が11位においてメトキシ基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(6)R 1 が3位においてトシル基であり、R 3 が11位においてトシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Sを含む1価の官能基であることを要旨とする。
(1)R 1 〜R 4 の全てがH(水素原子)である。
(2)R 1 が2位においてBrであり、R 3 が10位においてBrであり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph) 2 である。
(4)R 1 が3位においてヒドロキシル基であり、R 3 が11位においてヒドロキシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(5)R 1 が3位においてメトキシ基であり、R 3 が11位においてメトキシ基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(6)R 1 が3位においてトシル基であり、R 3 が11位においてトシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
請求項8に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、下記式(C82)で示されることを要旨とする。
請求項9に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、−S−CO−CH=CH 2 であることを要旨とする。
請求項10に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、−S−CO−C(CH 3 )=CH 2 であることを要旨とする。
請求項11に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −CH(OH)−CH 2 −O−CO−CH=CH 2 であることを要旨とする。
請求項12に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −CH(OH)−CH 2 −O−CO−C(CH 3 )=CH 2 であることを要旨とする。
請求項13に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −CH=CH 2 であることを要旨とする。
請求項14に記載の化合物は、請求項6に記載の化合物において、前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −C(CH 3 )=CH 2 であることを要旨とする。
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Xであることを要旨とする。
(1)R 1 〜R 4 の全てがH(水素原子)である。
(2)R 1 が2位においてBrであり、R 3 が10位においてBrであり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph) 2 である。
(4)R 1 が3位においてヒドロキシル基であり、R 3 が11位においてヒドロキシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(5)R 1 が3位においてメトキシ基であり、R 3 が11位においてメトキシ基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
(6)R 1 が3位においてトシル基であり、R 3 が11位においてトシル基であり、且つR 2 及びR 4 がHである。
請求項17に記載の化合物は、請求項15に記載の化合物において、前記Xが、Clであることを要旨とする。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)上記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。
この式(C1−1)において、上記R1は1位、2位、3位及び4位のうちのいずれに置換されていてもよい。
この式(C1−2)において、R1とR2との置換位置の組合せとしては、[1,9]、[1,10]、[1,11]、[1,12]、[2,9]、[2,10]、[2,11]、[2,12]、[3,9]、[3,10]、[3,11]、[3,12]、[4,9]、[4,10]、[4,11]、[4,12]が挙げられる。
この式(C1−3)において、R1とR2との置換位置の組合せとしては、[1,5]、[1,6]、[1,7]、[1,8]、[2,5]、[2,6]、[2,7]、[2,8]、[3,5]、[3,6]、[3,7]、[3,8]、[4,5]、[4,6]、[4,7]、[4,8]が挙げられる。
この式(C1−4)において、R1とR2との置換位置の組合せとしては、[1,13]、[1,14]、[1,15]、[1,16]、[2,13]、[2,14]、[2,15]、[2,16]、[3,13]、[3,14]、[3,15]、[3,16]、[4,13]、[4,14]、[4,15]、[4,16]が挙げられる。
上記式(C1)におけるX(ハロゲン原子)には、Br、I、Cl及びFが挙げられる。R1〜R4のいずれの置換基もXである場合において、R1〜R4は異なっていてもよいが、通常、同じハロゲン原子である。
上記式(C1)におけるR1〜R4が、Nを含む1価の官能基である場合、この官能基としては、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格を構成する炭素原子にN(窒素原子)が直接結合した形態の官能基であることが好ましい。このようなNを含む1価の官能基としては、ニトロ基(−NO2)、アミノ基(−NH2)、ジアゾ基(−N2 +)、下記式(C4)で表される官能基、下記式(C5)で表される官能基等が挙げられる。
とりわけ上記(1)単量体としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリウレアなどの重合体を得るための単量体として利用できる。即ち、これらの重合体を得る際に用いられるジアミン単量体等のアミノ基を供給する単量体として利用できる。アミノジベンゾ[g,p]クリセンは、アミノ基を供給する単量体として単用してもよいし、他のアミノ基を供給する単量体と併用してもよい。他のアミノ基を供給する単量体としては、例えば、ポリイミドにおけるジアミノベンゼンや4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等のジアミン単量体が挙げられる。また、ポリアミドにおけるヘキサメチレンジアミンやフェニレンジアミン等のジアミン単量体が挙げられる。
とりわけ上記(1)としては、エポキシ重合体を得るための、エポキシ末端を供給する単量体(エポキシ単量体)や、エポキシ末端を供給するオリゴマー(エポキシオリゴマー)等として利用できる。ジグリシジルアミノ基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物は、エポキシ単量体やエポキシオリゴマーとして単用してもよいし、他のエポキシ単量体やエポキシオリゴマーと併用してもよい。他のエポキシ単量体やエポキシオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシオリゴマー、ビフェニル型エポキシオリゴマー、ナフタレン型エポキシオリゴマー、フルオレン型エポキシオリゴマー等が挙げられる。
上記式(C1)におけるR1〜R4が、Oを含む1価の官能基である場合、この官能基としては、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格を構成する炭素原子にO(酸素原子)が直接結合した形態の官能基であることが好ましい。このようなOを含む1価の官能基としては、ヒドロキシル基(−OH)、下記式(C7)で表される官能基等が挙げられる。
とりわけ上記(1)単量体として用いる場合には、例えば、エポキシ末端(−C2H3O)を有する単量体、アミノ末端(−NH3)を有する単量体、カルボキシル基末端(−COOH)を有する単量体等の他の単量体と共重合することができる。他の単量体は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
具体的には、ポリエステル、ポリエーテル系重合体(ポリエーテルケトン等)、ポリカーボネート、ポリウレタンなどの重合体を得るための単量体として利用できる。ヒドロキシルジベンゾ[g,p]クリセンは、ヒドロキシル基を供給する単量体として単用してもよいし、ヒドロキシル基を供給する他の単量体と併用してもよい。
とりわけ上記(1)としては、エポキシ重合体を得るための、エポキシ末端を供給する単量体(エポキシ単量体)や、エポキシ末端を供給するオリゴマー(エポキシオリゴマー)等として利用できる。グリシジルエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物は、エポキシ単量体やエポキシオリゴマーとして単用してもよいし、他のエポキシ単量体やエポキシオリゴマーと併用してもよい。他のエポキシ単量体やエポキシオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシオリゴマー、ビフェニル型エポキシオリゴマー、ナフタレン型エポキシオリゴマー、フルオレン型エポキシオリゴマー等が挙げられる。
上記式(C1)におけるR1〜R4が、Sを含む1価の官能基である場合、この官能基としては、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格を構成する炭素原子にS(硫黄原子)が直接結合した形態の官能基であることが好ましい。このようなSを含む1価の官能基としては、チオール基(−SH)が挙げられる。
とりわけ、単量体として用いる場合には、例えば、エポキシ末端(−C2H3O)を有する単量体、アミノ末端(−NH3)を有する単量体、カルボキシル基末端(−COOH)を有する単量体等の他の単量体と共重合することができる。他の単量体は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、チオール基を有する化合物は一般に臭気を有するが、上記のチオール基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物はほとんど臭気を有さない。このため、生活用品の構成材料等、臭気を有さないことが要求される分野における利用に有用である。また、このチオール基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物は、上述のように、単量体、硬化剤及び架橋剤として利用できる他、光酸発生剤を合成するための合成原料として利用することができる。
Sを含む1価の官能基が、グリシジルチオエーテル基であるジベンゾ[g,p]クリセン化合物としては、1つのグリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン{化合物(C1−55)}、2つのグリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン{化合物(C1−56)、化合物(C1−57)及び化合物(C1−58)}、3つのグリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン{化合物(C1−59)}、4つのグリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン{化合物(C1−60)}が挙げられる。
とりわけ上記(1)としては、エポキシ重合体を得るための、エポキシ末端を供給する単量体(エポキシ単量体)や、エポキシ末端を供給するオリゴマー(エポキシオリゴマー)等として利用できる。グリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物は、エポキシ単量体やエポキシオリゴマーとして単用してもよいし、他のエポキシ単量体やエポキシオリゴマーと併用してもよい。他のエポキシ単量体やエポキシオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシオリゴマー、ビフェニル型エポキシオリゴマー、ナフタレン型エポキシオリゴマー、フルオレン型エポキシオリゴマー等が挙げられる。
更に、グリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物及びこれを単量体として含む重合体(オリゴマー等)は、とりわけ金属に対する接着力に優れた接着剤に用いることができる。
また、同様に、グリシジルチオエーテル基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物である化合物(C1−55)〜化合物(C1−60)を用いて、これらの化合物が有するグリシジルチオエーテル基を利用して、重合性不飽和基を得ることができる。
以下、これらの化合物を用いて、重合性不飽和基を有するジベンゾ[g,p]クリセン化合物を得る方法について説明する。
本発明のジベンゾ[g,p]クリセン骨格を有する化合物を単量体として利用した場合には、得られる重合体の主鎖に共役縮合多環構造(ジベンゾ[g,p]クリセン骨格)を導入できる。ジベンゾ[g,p]クリセン骨格が導入された重合体は、従来の汎用単量体のみを利用して得られた重合体に比べて高いガラス転移温度を得ることができる。即ち、高い耐熱性を有する重合体とすることができる。
また、得られる重合体には、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格同士のスタッキング構造が存在することによって、熱伝導性に優れた重合体とすることができる。
更に、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格を有する重合体は、この骨格を構成する3位、6位、11位及び14位の各炭素原子が同一平面に配置されないねじれた構造を呈し、多種の光学異性体を有する。このために、ジベンゾ[g,p]クリセン骨格を有する本発明の化合物のなかから、異なる光学活性を有した化合物を併用することで、高い靱性の重合体を得ることができる。
即ち、式(C6)及び/又は式(81)を含む本発明のジベンゾ[g,p]クリセン化合物としては、式(C2)、式(C3)及び/又は式(C82)で示されるグリシジル末端を有する基が挙げられる。このような基を有する本発明の化合物としては、式(C1−31)〜式(C1−36)に示す化合物が挙げられる。具体的には、後述する実施例において示す化合物51、化合物52及び化合物53が例示される。加えて、式(C1−43)〜式(C1−48)に示す化合物が挙げられる。具体的には、後述する実施例において示す化合物91及び化合物92が例示される。更に、式(C1−55)〜式(C1−60)に示す化合物が挙げられる。
尚、上記5%Br2−CHCl3溶液は、クロロホルム(和光純薬工業株式会社製)に臭素を溶解して予め調製した溶液である。950gの5%Br2−CHCl3溶液には、臭素(分子量158.91)49.6g(0.311mol)が含まれている。
尚、LC/MS分析は、液体クロマトグラフ質量分析計(Agilent Technologies社製、型式「6220 Accurate−Mass TOF LC/MS」)を用いて行った。以下のLC/MS分析においても同様である。
尚、この(2−2)の操作で得られた析出物をLC/MS分析に供した結果、モノニトロジベンゾクリセン(化合物31)が主成分であり、ジニトロジベンゾクリセン(化合物32)の生成はほとんど認められない。モノニトロジベンゾクリセン(化合物31)を合成する観点では、反応系を25℃以下に維持することが好ましい。
上記各化合物のマススペクトルを図1(化合物31)、図2(化合物32)、図3(化合物33)に示した。更に、混合物から微量検出されたテトラニトロジベンゾクリセン(化合物34)のマススペクトルを図4(化合物34)に示した。
尚、アミノ基の置換数が多いトリアミノジベンゾクリセンは液相(THF+水)へ溶解し易いものと考えられる一方、アミノ基の置換数が少ないモノアミノジベンゾクリセンは液相(THF+水)への溶解量が少ないものと考えられる。このため、この上記(3−3)の操作においてトリアミノジベンゾクリセンは水相へ溶出したものと考えられる。
下記スキーム(S4)に示す合成を下記(4−1)〜(4−3)の工程に従って行い、グリシジルアミノジベンゾクリセンを得た。
次いで、アスピレ−ターで減圧しながら溶媒(エタノール+水)を除去した後、トルエン100gを添加して内容物を溶解して、蒸留水50gを用いた水洗を三回行い、水洗浄後の有機相を、温度100℃且つ1mmHgの減圧下で溶媒を除去して、赤褐色塊状物12.1g(収率68%)を得た。
更に、上記各化合物のマススペクトルを図9(化合物51)、図10(化合物52)に示した。また、混合物から微量検出されたトリス(ジグリシジルアミノ)ジベンゾクリセン(化合物53)のマススペクトルを図11(化合物53)に示した。
その後、得られたスラリーに、アミド硫酸(和光純薬工業株式会社製)0.041g(4.18×10−4mol)を投入して亜硝酸成分を分解した(KIでんぷん紙により亜硝酸成分の消失を確認した)。
その後、ブフナーロートとNo.2ろ紙とを用いて固液分離を行い、固形物を取り出した。次いで、得られた固形物から酸分を除去する目的で蒸留水を利用して洗浄を行った後、温度70℃且つ10mmHgの減圧下で12時間乾燥し、黒灰色粉末1g(収率99%)を得た。
更に、上記各化合物のマススペクトルを図12(化合物71)、図13(化合物72)に示した。また、混合物から微量検出されたトリヒドロキシジベンゾクリセン(化合物73)のマススペクトルを図14(化合物73)に、テトラヒドロキシジベンゾクリセン(化合物74)のマススペクトルを図15(化合物74)に示した。
ジベンゾクリセン(化合物10)を用いて下記スキーム(S7)に示す合成によってジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩(混合物8)を得た。更に、得られたジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩(混合物8)を用いて下記スキーム(S8)に示す合成によってヒドロキシジベンゾクリセン(混合物7’)を得た。
以下、(7−1)及び(7−2)において各々詳しく説明する。
(7−11)メカニカル撹拌装置を備えた容量1Lの四つ口フラスコに、DBC(化合物10)20g(0.06mol)と、95%硫酸(和光純薬工業株式会社製)200g(1.94mol)と、を仕込み、湯浴を用いて保温しながら内温80℃で2時間撹拌しながら反応させた。その結果、内容物は、均一な灰色粘調液体となった。
尚、上記DBC(分子量328.41)は、社内合成品であり、HPLC分析による純度は99.8%である。
次いで、上記蒸留水を添加したフラスコに、粉末状の水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)154.4g(2.08mol)を添加した。尚、この添加の際には、発熱により内温が45℃を超えないように、測温しながら45℃以下の内温を維持しながら添加を行った。この添加によって、硫酸カルシウムが白色固体として析出するとともに、内容物はスラリーとなった。また、その液性はアルカリ性であった。
(7−21)ニッケル製の容積100mlである筒状容器に85%水酸化カリウム粒(和光純薬工業株式会社製)14.0g(0.212mol)を投入し、ホットプレート(400℃)上で熱溶融させた。続いて、上記(7−1)で得られたジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩(混合物8)4.0g(0.0055mol)を添加した。この添加に際しては、ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩を、30分間でかけて上記のニッケル製筒状容器に投入するとともに、投入時にステンレス製さじで撹拌することによって反応を促した。更に、ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩の添加終了後30分間撹拌を継続した。その結果、赤褐色の粘調な液体が得られた。
次いで、上記赤褐色の液体を、ガラス製の容積200mlビーカーに移し、マグネット式撹拌装置を用いて撹拌しながら、35%塩酸(和光純薬工業株式会社)を添加して褐色固体を含む内容物を得た。この添加に際しては、pHメーターでpH計測を行いながら内容物のpHがpH3となるまで添加を継続した。上記褐色固体は、中和時点で析出されるのが確認された。
先に実施例1〜実施例3及び実施例6において示したように、DBCにニトロ基を導入し、導入したニトロ基をアミノ基に還元し、得られたアミノ基をジアゾ化した後、得られたジアゾニウム塩を分解してヒドロキシDBCを得ることができる。この場合には、2置換されたヒドロキシDBCが主成分となる。一方、実施例7の方法では、先の方法に比べて工程数を少なく抑えることができるとともに、4置換されたヒドロキシDBCを主成分として得やすいことが分かる。これらの方法は適宜目的に応じて使い分けることができる。
上記実施例7で得られたヒドロキシジベンゾクリセン(混合物7’)を用いて下記スキーム(S9)に示す合成を行ってジベンゾクリセングリシジルエーテル(混合物9)を得た。
4置換ジベンゾクリセングリシジルエーテル(化合物91)のマススペクトルを図16に、3置換ジベンゾクリセングリシジルエーテル(化合物92)のマススペクトルを図17に、各々示した。
(1)硬化エポキシ樹脂の作製
下記表1に示す〈実施例9−1〉〜〈実施例9−4〉のエポキシ樹脂用単量体とエポキシ樹脂用硬化剤との組合せによって硬化エポキシ樹脂を作製し、これらの硬化エポキシ樹脂について熱特性を測定した。
上記実施例4で得られたグリシジルアミノジベンゾクリセン(グリシジルアミノDBC、化合物51−53の混合物)を単量体とし、ジアミノジフェニルメタン(DDM)を硬化剤として、反応当量が1:1となるように測り取り乳鉢で粉砕混合した。次いで、得られた粉末混合物をアルミ皿上で、温度150℃下で溶融混合した。更に、真空脱泡を行った後、150℃で30分間、200℃で30分間維持して、硬化された茶褐色の樹脂塊状物を得た。
上記実施例8で得られたジベンゾクリセングリシジルエーテル(DBCグリシジルエーテル、化合物91−化合物92の混合物)を単量体とし、ジアミノジフェニルメタン(DDM)を硬化剤として、反応当量が1:1となるように測り取り乳鉢で粉砕混合した。その後、実施例9−1と同条件で硬化して、淡黄色の樹脂塊状物を得た。
上記実施例8で得られたジベンゾクリセングリシジルエーテル(DBCグリシジルエーテル、化合物91−化合物92の混合物)を単量体とし、実施例3で得られたアミノジベンゾクリセン(アミノDBC、化合物41−化合物44の混合物)を硬化剤として、反応当量が1:1となるように測り取り乳鉢で粉砕混合した。その後、実施例9−1と同条件で硬化して、淡黄色の樹脂塊状物を得た。
上記実施例8で得られたジベンゾクリセングリシジルエーテル(DBCグリシジルエーテル、化合物91−化合物92の混合物)を単量体とし、実施例7で得られた
ヒドロキシジベンゾクリセン(ヒドロキシDBC、化合物73−化合物74の混合物)を硬化剤として、反応当量が1:1となるように測り取り乳鉢で粉砕混合した。その後、実施例9−1と同条件で硬化して、淡黄色の樹脂塊状物を得た。
上記〈実施例9−1〉〜〈実施例9−4〉で得られた各硬化エポキシ樹脂から各3mgずつを秤量して、各々DSC測定用のアルミニウムクリンプセルに充填した。その後、示差走査熱量測定装置(株式会社島津製作所製、型式「DSC−50」)を用いて、室温から昇温速度10℃/分で450℃まで加熱を行った際の熱特性を測定した。得られたDSC分析チャートを多重表示した多重チャートを図18に示した。
この図18の結果から、〈実施例9−1〉の硬化エポキシ樹脂は、温度210.93℃に、〈実施例9−2〉の硬化エポキシ樹脂は、温度335.98℃に、〈実施例9−3〉の硬化エポキシ樹脂は、温度321.95℃に、〈実施例9−4〉の硬化エポキシ樹脂は、温度368.24℃及び温度382.27℃に、各々熱特性の変化点が認められた。
尚、〈実施例9−1〉〜〈実施例9−3〉の硬化エポキシ樹脂のDSCチャートには、ガラス転移点や融点などを読み取ることができる有意な吸熱挙動が認められないことから、これらの硬化エポキシ樹脂では、上記熱分解開始領域にガラス転移及び融解が重なっているか、又は、ガラス転移及び融解を示さない硬化物である場合がある。
一般的なビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂を、ジアミノジフェニルメタン(DDM)を硬化剤として硬化させた硬化エポキシ樹脂のガラス転移温度は170℃以下である。このことから、本発明の化合物を単量体に用いた本発明の重合体(〈実施例9−1〉〜〈実施例9−4〉)は、いずれも通常考えられるエポキシ樹脂に比べて極めて高い耐熱特性を有していることが分かる。
とりわけ、〈実施例9−4〉に示す硬化エポキシ樹脂が示すガラス転移温度は368.2℃と非常に高い。このガラス転移温度は、現在知られているエポキシ樹脂として最も高い耐熱性を有すると考えられるナフタレン骨格エポキシ樹脂が呈するガラス転位温度350℃よりも更に高い温度である。このことから、本発明の化合物が、耐熱樹脂の単量体及び硬化剤等として著しく優れた特性を示すことが分かる。当然のことながら、単量体及び硬化剤は、本発明の化合物を用いて種々変更・組み合わせることが可能である。
同様に、〈実施例9−3〉に用いた硬化剤であるアミノDBCは2置換体を主成分とするのに対して、〈実施例9−4〉に用いた硬化剤であるヒドロキシDBCは4置換体を主成分とする。この違いに起因して、置換数が多いジベンゾクリセン化合物を用いた方がより高い耐熱性が得られているものと考えられる。
(10−1)ジベンゾクリセンスルホン酸の製造
メカニカル撹拌装置を備えた容量300mlの四つ口フラスコに、実施例7の「ヒドロキシジベンゾクリセンの製造(2)」における(7−13)までに得られた混合物8(ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩、スキームS7参照)20g(0.0276mol)と、イオン交換水80gを仕込み80℃で溶解させた。続いて25℃まで冷却した後、35%塩酸(和光純薬工業社製)62.5g(0.60mol)を仕込み、更に、塩化カルシウム(和光純薬工業社製)を固体の析出が始まるまで添加した。その後、ブフナーロートとNo.2ろ紙とを用いて固液分離を行い、固形物を取り出した。次いで、温度90℃且つ10mmHgの減圧下で12時間乾燥し、白色粉末であるジベンゾクリセンスルホン酸を13.3g(収率74%)得た(スキームS19参照)。
メカニカル撹拌装置を備えた容量300mlの四つ口フラスコに、上記(10−1)で得られたジベンゾクリセンスルホン酸10g(0.015mol)と、塩化チオニル(和光純薬工業社製)53.5g(0.45mol)と、N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製)5gと、を仕込み、湯浴を用いて保温しながら内温80℃で12時間撹拌を行った。その後、20mmHgの減圧下で余剰の塩化チオニルを留去した。その結果、褐色固体であるスルホニルクロライド基を有するジベンゾクリセン化合物を9.8g(収率90%)得た(スキームS20参照)。
メカニカル撹拌装置を備えた容量500mlの四つ口フラスコに、上記(10−2)で得られたスルホニルクロライド基を有するジベンゾクリセン化合物5.5g(0.0076mol)と、アセトニトリル(関東化学社製)250gと、亜鉛末(本荘ケミカル社製)24.8g(0.38mol)と、を仕込んだ。次いで、水浴を用いて冷却しながら内温40℃で35%塩酸(和光純薬工業社製)83.4g(0.80mol)を2時間かけてフラスコに撹拌しながら滴下した。更に、湯浴を用いて保温しながら内温70℃で8時間撹拌を継続した。その後、内容物を室温まで冷却した後、不溶解物をろ過により取り除いて溶液を得た。次いで、得られた溶液が、その半量となるまで減圧濃縮した後、イオン交換水100gを添加して固形物を析出させた。その後、ブフナーロートとNo.2ろ紙とを用いて固液分離を行った。その結果、褐色粉状固体であるチオール基を有するジベンゾクリセン化合物1.8gを(収率53%)得た(スキームS21参照)。
実施例7(7−23)までに得られた混合物7’(ヒドロキシジベンゾクリセン)のうち、その主成分である4置換ヒドロキシジベンゾクリセン(化合物74)のヒドロキシル基の付加数及び付加位置の観察を以下の方法により行った。
このFT−NMR測定における測定条件は、以下の通りである。
観測周波数;1H−NMRが600MHz、13C−NMRが150MHz
測定溶媒 ;CDCl3、DMSO−d6
測定温度 ;300K
化学シフト基準 ;CDCl3 1H;7.25ppm、13C;77.05ppm
;DMSO−d6 1H;2.50ppm、13C;39.50ppm
カラム;インタクト株式会社製 形式「Cadenza CD−C18 4.6×150」、カラム温度;40℃、移動相;メタノール(A)及び0.01%ギ酸(B)、グラジエント;A:B=6:4、流量;1mL/分、検出器;UV254nm。
更に、1H−NMRスペクトルのピークパターンから、ヒドロキシル基は、1位、2位、4位、5位、8位、9位、12位及び13位の位置には付加されていないことが分かった。従って、化合物74は、ヒドロキシル基の付加位置が[3,6,11,14]、[3,6,11,15]、[3,6,10,15]、[2,7,10,14]、[2,7,10,15]、[3,7,10,14]、[3,7,11,15]のである7種の異性体の全部又はその一部の混合物である確認された。
更に、得られたクロマトグラムから、化合物74に係るピークが4種(ピーク1;保持時間4.425、ピーク2;保持時間4.842、ピーク3;保持時間5.062、ピーク4;保持時間5.419)認められた。このことから、化合物74は、上記7種の異性体のうちの少なくとも4種以上が含まれた混合物であることが確認された。
Claims (18)
- 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Nを含む1価の官能基であり、
前記Nを含む1価の官能基が、−NH 2 である化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。 - 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Nを含む1価の官能基であり、
前記Nを含む1価の官能基が、下記式(C2)で示される化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。
- 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Nを含む1価の官能基であり、
前記Nを含む1価の官能基が、−NO 2 である化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。 - 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Oを含む1価の官能基であり、
前記Oを含む1価の官能基が、−OHである化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。 - 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Oを含む1価の官能基であり、
前記Oを含む1価の官能基が、下記式(C3)で示される化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。
- 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Sを含む1価の官能基である化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。 - 前記Sを含む1価の官能基が、−SHである請求項6に記載の化合物。
- 前記Sを含む1価の官能基が、−S−CO−CH=CH 2 である請求項6に記載の化合物。
- 前記Sを含む1価の官能基が、−S−CO−C(CH 3 )=CH 2 である請求項6に記載の化合物。
- 前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −CH(OH)−CH 2 −O−CO−CH=CH 2 である請求項6に記載の化合物。
- 前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −CH(OH)−CH 2 −O−CO−C(CH 3 )=CH 2 である請求項6に記載の化合物。
- 前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −CH=CH 2 である請求項6に記載の化合物。
- 前記Sを含む1価の官能基が、−S−CH 2 −C(CH 3 )=CH 2 である請求項6に記載の化合物。
- 下記式(C1)で表される化合物であって、
下記R 1 〜R 4 のうちの少なくともいずれかが、下記Xである化合物。
(1)R1〜R4の全てがH(水素原子)である。
(2)R1が2位においてBrであり、R3が10位においてBrであり、且つR2及びR4がHである。
(3)前記Nを含む1価の官能基が−N(Ph)2である。
(4)R1が3位においてヒドロキシル基であり、R3が11位においてヒドロキシル基であり、且つR2及びR4がHである。
(5)R1が3位においてメトキシ基であり、R3が11位においてメトキシ基であり、且つR2及びR4がHである。
(6)R1が3位においてトシル基であり、R3が11位においてトシル基であり、且つR2及びR4がHである。 - 前記Xが、Brである請求項15に記載の化合物。
- 前記Xが、Clである請求項15に記載の化合物。
- 請求項1、2、4、5、及び、7乃至14のうちのいずれかに記載の化合物を用いて得られたことを特徴とする重合体。
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