JP5936375B2 - 難燃剤組成物およびポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

難燃剤組成物およびポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、難燃剤組成物およびポリカーボネート樹脂組成物に関する。
難燃化される樹脂に添加される難燃剤もしくはその組成物として、従来はハロゲン系難燃剤が主に使用されている。しかしながら近時、環境汚染、環境破壊の問題からハロゲン系化合物の使用に関してきびしい見直しがなされるようになり、さまざまな規制が設けられるようになっている。ハロゲン系難燃剤についても、一部の国ではジフェニルエーテル系ハロゲン難燃剤の製造や使用を規制するようになっており、さらに規制を公的に設けない国でも、ユーザー段階で、自主的に該難燃剤の使用を控えようとする動きがでている。さらにハロゲン系難燃剤を使用した難燃性樹脂組成物は燃焼時に、大量の腐食性有害ガスを発生し、また黒煙をも発生するため、火災時や樹脂の焼却処理時等に多くの問題を引き起こしている。そのため、ハロゲン系難燃剤に代わるより安全性の高い難燃剤およびその難燃剤を用いた難燃性樹脂組成物の提供が強く望まれるようになっている。
ハロゲン系難燃剤に代わる、より安全性の高い難燃剤として、リン系難燃剤と窒素含有化合物もしくは多価水酸基含有化合物を組み合わせた発泡炭化層形成型の難燃剤組成物が開発されてきており、またその難燃剤組成物を使用した難燃性樹脂組成物も開発、提供されてきている。
有機リン系難燃剤は、ノンハロゲン系の難燃剤として、特に注目されている。その難燃機構は、揮発性が高いものは、加熱によって気化したリン化合物が気相における燃焼の抑制剤として、酸素ガスの希釈効果、揮発による燃焼系の冷却効果、燃焼の化学反応の抑制効果などによってプラスチックの燃焼を抑制する。一方、揮発性が低いものは、加熱により熱分解してリン酸を生成し、これが、メタリン酸、ポリメタリン酸となって、焼成するプラスチックの固相または溶融層面に不揮発性のリン酸ポリマーを形成する。また、リン酸の脱水反応によりプラスチックを炭化させ、炭化層を形成し、それによって空気の進入を遮断し、外部からの熱エネルギーの供給を遮断して燃焼を抑制する。
現在、有機リン系難燃剤は、リン酸エステル、ホスファイト系が各種提案されているものの、それらの化合物の多くは水溶性のため樹脂に対する親和性が低く、また化合物中のP含有量が低いため、難燃効果を高めるためには多量に樹脂中に含有させなければならず、機械的物性が損なわれる。
一方、下記化7の(VII)に示す環状カーボネート化合物は、たとえば、k=0、m=1、R=アルキル基のもの等が、リチウム電池の非水電解質や、半導体製造工程やリソグラフィーの工程で溶剤としての用途で利用が検討されている。
Figure 0005936375
ただし(VII)中、
kは0以上の整数、
mは1以上の整数
Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基より選択される一価の基である。
また、本願では、Rを除く残基を環状カーボネート構造(CycCar)と呼ぶ。
また、このような環状カーボネート化合物は、たとえば、下記化8の(VIII)に示す合成方法によって合成するに際してCO2の固定化を行うことができることも知られており、活用の機会が望まれている。(たとえば特許文献1)
Figure 0005936375
(Rは化7のRに同じ)
特表2002−513787号公報
そこで、本発明者らは、種々の用途に有用に用いられる環状カーボネート化合物を提供する目的で、種々構造の環状カーボネート化合物を検討した結果、新規に合成した環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物に代表される環状カーボネート構造を有する有機リン化合物が、樹脂の難燃剤として特に有用に利用可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、難燃性に優れた難燃剤を提供することを目的とする。
〔構成1〕
上記目的を達成するための本発明の難燃剤組成物の特徴構成は、
化9に示す環状カーボネート構造を有する有機リン化合物(I)を含有してなる点にある。
Figure 0005936375
ただし(I)中、
kは0以上の整数、
mは1以上の整数
n1は1以上の整数
n2は1以上の整数
Raは、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基であり、アルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
Rbは、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基、またはオキソ基。アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良く、複数のRbが存在する場合、同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
〔作用効果1〕
上記化9の環状カーボネート構造を有する有機リン化合物(I)は、リン化合物としての構造を有するとともに、環状カーボネート構造を有している。環状カーボネート構造を有する有機リン化合物(I)を添加した樹脂組成物が加熱されると、環状カーボネートが分解して炭酸ガスが発生して発泡層を形成することと、リン元素のもつ難燃性により、イントメッセント系の難燃剤と同様の難燃化効果を発揮すると考えられる。このため、環状カーボネート構造を有する有機リン化合物(I)は高い難燃性を発揮することが期待できる。
ここにいうイントメッセント系の難燃剤とは、難燃剤による発泡作用によりできた発泡層が基材の断熱性を高め、熱伝導を抑制することにより、その基材の燃焼を遅延させる効果を発揮する難燃剤を指す。
難燃化される樹脂としてはたとえば成形用に通常用いられている、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。なかでも、上記化合物は、環状カーボネート構造を備えるので、ポリカーボネート樹脂との相溶性が高いので好ましい。
〔構成2〕
また、前記環状カーボネート構造を有する有機リン化合物が、化10に示す環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物(II)であってもよい。
Figure 0005936375
ただし(II)中、
CycCarは環状カーボネート構造である。
nは1以上の自然数である。
R1は、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基であり、ここでリン原子に酸素原子が直接結合していない限り、アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
R2は、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基であり、ここで酸素原子にヘテロ原子が直接結合していない限り、アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
R1、R2の間には結合が存在して、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基となっていてもよく、ここでアルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
R3は、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基であり、ここでリン原子に酸素原子が直接結合していない限り、アルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
〔作用効果2〕
また、上記化10の化合物(II)は、環状カーボネート構造を有するから、ポリカーボネート樹脂との相溶性が高い。そのため、ポリカーボネート樹脂に上記化10の化合物(II)を含有させる場合に、充分量を均一に混合することができ、ポリカーボネート樹脂の難燃性を大きく向上させるのに寄与することができる。また、上記化10の化合物(II)は、一分子内に環状カーボネート構造を2つ有するので、イントメッセント系難燃剤としての機能も高く、樹脂の難燃化に大きく寄与するものと考えられる。
〔構成3〕
前記環状カーボネート構造としては、化11に示す5員環カーボネート構造(III)を採用することができる。
Figure 0005936375
〔作用効果3〕
すなわち、前記環状カーボネート構造としては、前記化7の(VII)に示す構造が知られており、これらいずれの構造を備えた化合物であっても、加熱分解により二酸化炭素ガスを発生することが期待できる。この二酸化炭素ガスの発生を生起するカーボネート結合を備えることにより、前記化7の(VII)は、イントメッセント系の難燃剤として働くのであるが、前記化7の(VII)としては、エポキシ基に対する二酸化炭素付加により容易に合成することのできる、前記化11の基(III)が特に有用であると考えられる。
〔構成4〕
前記化10におけるR1−R2を下記化12の(IV)に示される2,2’−ジフェニレン基とするホスファフェナントレン骨格としてもよい。
Figure 0005936375
〔作用効果4〕
前記化10における前記R1には、任意の置換基を用いることができ、
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基
フェニル基、ナフチル基、ジフェニル基等のアリール基
ピリジル基等のヘテロアリール基、
ベンジル基等のアラルキル基、
ビニル基、アリル基等のアルケニル基、
アクリル酸エステルなどのアクリロイル基、
ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基、
パラヒドロキシフェニル基等のヒドロキシアリール基
等の一価の基から構成することができ、さらにこれらの基に他の基が結合したものも用いることができる。
前記R2には、任意の置換基を用いることができ、
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基
フェニル基、ナフチル基、ジフェニル基等のアリール基
ピリジル基等のヘテロアリール基、
ベンジル基等のアラルキル基、
ビニル基、アリル基等のアルケニル基、
アクリル酸エステルなどのアクリロイル基、
ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基、
パラヒドロキシフェニル基等のヒドロキシアリール基
等の一価の基から構成することができ、さらにこれらの基に他の基が結合したものも用いることができる。
また、さらに、前記R1、R2には、結合が存在していてもよく、
ヘキサメチレン基等のアルキレン基、
シクロヘキシレン等のシクロアルキレン基、
ジフェニレン基等のアリーレン基、
フェニルピリジレン等のヘテロアリーレン基、
エチルフェニレン等のアラルキレン基、
2,3−ブテニレン等のアルケニレン基、
等の二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基となっていてもよい。
なかでも、R1、R2=ジフェニレンであるホスファフェナントレン骨格は、既存の難燃剤としても用いられており、さらに難燃性の向上された物質として期待できるので好ましい。
〔構成5〕
前記R3が、下記化13の(V)破線に示されるヒドロキノンから誘導される構造を含むものとすることができる。
Figure 0005936375
〔作用効果5〕
前記R3には、
直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基が用いられ、ここでリン原子に酸素原子が直接結合していない限り、アルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団であってもよいのであるが、環状カーボネート構造がオキシメチレン基に結合する構造は、R3としてヒドロキシ基を有する化合物にエピクロロヒドリンでグリシジルエーテル化した後、エポキシ基に二酸化炭素ガスを付加する反応で合成でき、合成が容易であるという特徴を有する。また、ヒドロキシ基がフェノール性であれば、特にエピクロロヒドリンの付加反応が進行しやすい。また、下記化14の(IV)の構成では、環状カーボネート構造を2単位備えるので、加熱分解時に1分子あたりの二酸化炭素ガス発生量が多く、好ましいと考えられる。
〔構成6〕
また、下記化14に示される環状カーボネート化合物ホスフィン酸エステル(VI)を含有してもよい。
Figure 0005936375
R4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基より選択される一価の基である。
R5は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基より選択される一価の基である。
また、R4,R5ともに複数有してもよい。
〔作用効果6〕
すなわち、前記化14に示す環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物(VI)は、ホスフィン酸エステルの難燃性に加え、環状カーボネート化合物のイントメッセント系難燃剤としての機能を併せ持つので、樹脂の難燃剤として高い性能を発揮する。
なお、上記化14の化合物(VI)は、対応するエポキシ化合物に、二酸化炭素を付加することにより合成することができる。
すなわち、上記化14の化合物(VI)は、原料となるエポキシ基を有するホスフィン酸エステル化合物に触媒下で二酸化炭素を接触させるだけの簡単な反応で目的とする化合物を得ることができ、安価、簡便に目的物を得ることができる。また、この反応は、二酸化炭素ガスの固定化に寄与するため、燃焼装置等に付随する設備として適用することで、少ない設備投資で有価物としての環状カーボネートを生産できるとともに、温室効果ガスの低減に寄与することができる。
〔構成7〕
本願のポリカーボネート樹脂組成物の特徴構成は、上記難燃剤組成物を含有してなる点にある。
〔作用効果7〕
上記難燃剤組成物は、カーボネート構造を備えるので、特にポリカーボネート樹脂との相溶性が高く、ポリカーボネート樹脂の難燃性を高め、難燃性が要求される用途でのポリカーボネート樹脂の利用に役立てることができる。
なお、難燃剤組成物と樹脂との混合は、前述にしたがって一旦難燃剤組成物を調製し、押出機やニーダーを用いて溶融樹脂と混合する方法、樹脂溶液や硬化性樹脂前駆体溶液と液状難燃剤組成物を混合する方法が挙げられる。混合操作の煩雑さを軽減するには、前記化9の化合物(I)とポリカーボネート樹脂原料とを、押出機を用いて一回の溶融混合操作によって最終難燃樹脂組成物とする方法を選択しても良い。
樹脂は単独でも、また複数組み合わせて用いても、さらにはフィラーや充填材を含んでも良い。フィラーとしてはガラス繊維、ガラスクロス、ガラスフレーク、カーボン繊維、タルクなどが例示できる。これらの配合比率は材料の使用目的に応じて当業者公知の方法で設定すればよく、特に制約されるものではない。
難燃性組成物と難燃化される樹脂の割合には特に制限はないが、通常重量比で0.1〜20:100である。
また、ポリカーボネート樹脂の難燃性を高めるために、前記化9の化合物(I)のほかにさらに任意の環状カーボネート構造を有する化合物を混合しても良い。すなわち、前記化9の化合物(I)でリン元素のもつ難燃性に加えて、イントメッセント系の難燃剤と同様の難燃化効果を得るとともに、さらに任意の環状カーボネート構造を有する化合物を混合することで、環状カーボネートが分解して発生する炭酸ガスの量を増加させて難燃性を向上させることができる。このように任意の環状カーボネート構造を有する化合物を混合することは、コストを抑えたり、難燃性以外の樹脂性能を制御したりする上でも有効な手段となりえる。
これにより、本発明の環状カーボネート構造を有する有機リン化合物を含有する難燃剤組成物により、ポリカーボネート樹脂組成物の難燃性を向上することができるとともに、そのポリカーボネート樹脂組成物より成形されるポリカーボネート樹脂は、高い難燃性が要求される種々の用途に利用範囲を拡張することができるようになった。
以下に、本発明の難燃剤組成物を説明する。なお、以下に好適な実施例を記すが、これら実施例はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
本発明の難燃剤組成物に含有される環状カーボネート構造を有する有機リン化合物は、前記化9の(I)に示される化合物であって、
ただし(I)中、
kは0以上の整数、
mは1以上の整数
n1は1以上の整数
n2は1以上の整数
Raは、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基であり、アルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
Rbは、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基、またはオキソ基。アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良く、複数のRbが存在する場合、同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
ここで、具体例として、比較的基本的な構造の下記化合物(XV)については、たとえば、
CycCar=2−オキソ−1,3−ジオキソリル基
R1=フェニル基
R2=エチル基
R3=メチレン基
であれば、下記化15の反応式15にしたがって合成することができる。
Figure 0005936375
また、
CycCar=2−オキソ−1,3ージオキソリル基
R1=フェニル基
R2=エチル基
R3=化13に示した基(V)
である場合、下記化16の反応式16にしたがって合成を行うことができる。またR1=フェニル基に代えて、ヘテロ環、アルキルフェニル、ヒドロキシフェニル等とした場合や、R2=エチル基に代えて、メチル基、プロピル基とした場合であっても同様の反応が行えることは明らかである。なお、出発物質である化合物(A)フェニルホスフィン酸エチル、および、ヒドロキノン、エピクロロヒドリンは、商業的に入手可能な一般物質である。
Figure 0005936375
なお、前記触媒としては、第4級アルキルアンモニウム塩もしくはイミダゾリウム塩もしくはピリジニウム塩もしくはピロリジニウム塩からなる有機系イオン性化合物や、無機系イオン性化合物(LiBrやLiClなど)が用いられることが知られており、好適には、有機系イオン性化合物が用いられる。有機系イオン性化合物は分子内に末端水酸基のようなプロトンドナーがあっても良く、そのような構造があると触媒として効果的である。
以下前記化14における前記化合物(VI)として、R4=R5=Hの化合物(XVII)について具体的合成方法について詳述する。
〔環状カーボネート構造を有する有機リン化合物〕
本願の難燃剤組成物は、環状カーボネート構造を有する有機リン化合物として、下記化17の(XVII)の環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物を含有する。前記化17の化合物(XVII)は、触媒の存在下に反応式17にしたがった反応を行うことによって得られる。
Figure 0005936375
〔合成例〕
フラスコにアンモニウム系イオン性化合物(触媒)としてN,N,N−トリエチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムブロマイドを0.50mmolを入れ、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(溶媒)10.0gを加える。また、この液に上記化合物(B)(10−(2’,5’−ジグリシジルエーテルフェニル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド)29.71g(68.1mmol)を加える。
この反応容器を還流管に取り付け、CO2を流しながら20分間反応液中に導入して室温、常圧でバブリングした。次いで玉栓で反応溶器を密閉した後、還流管の頭頂部の三方コックにおいて前記模擬排ガスを流しながら80℃で24時間加熱撹拌した。
反応終了後、反応溶液を蒸留水2Lに投入して得られた白色固体をガラスフィルターでろ過し、アセトンで洗浄することにより前記化17の(XVII)に示される環状カーボネートが32.20g、収率99%で得られた。
得られた環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物の1HNMR(CDCl3)スペクトルは、8.3−6.2,m,(芳香族プロトン),4.94,bs,(環状カーボネート構造のプロトン),4.48,m,(環状カーボネート構造のプロトン),4.2−2.8,m,(環状カーボネート構造のプロトンとオキシメチレン部分のプロトン),1.82,s,(水酸基のプロトン)であった。
また、得られた環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物のC=O伸縮振動(IR)は1793cm-1であった。
これらのデータより、得られた化合物が、前記化合物(XVII):10−[4−ジ(2−オキソ−1,3−ジオキソリルメチルオキシ)フェニル]−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−カーボネートであることが確認できた。
〔使用例〕
上記化17に示す反応式17にて得られた化合物(XVII)および出発原料とした化合物(B)をポリカーボネート樹脂に添加し(添加割合0〜8質量%)、250℃で混合し、得られた組成物を厚さ3mmの板状に成形し、難燃性試験サンプルを得た。
得られたサンプルをUL94規格難燃性試験に供したところ、いずれの添加割合においても、上記化17の反応式17にて得られた化合物(XVII)を添加したポリカーボネート樹脂は燃焼継続時間が減少することがわかった。
化合物(B)をポリカーボネート樹脂に添加する場合でも、添加割合によっては燃焼継続時間が減少する場合もあるが、同じ添加割合で比較した場合においてはいずれの添加割合でも上記化17の反応式17にて得られた化合物(XVII)を添加したポリカーボネート樹脂のほうが燃焼継続が減少し、すなわち、高い難燃性を発揮することがわかった。
なお、UL94規格難燃性試験においてポリカーボネート樹脂(添加割合0)はV2であったが、上記化17の反応式17にて得られた化合物(XVII)の添加割合が4〜8質量%の間でV0に到達した。
なお、UL94規格難燃性試験は、サンプルに対して接炎着火(10秒)後の燃焼継続時間(t1)、t1後直ちに接炎着火(10秒)後の燃焼継続時間(t2)、t2後赤熱燃焼(無炎)時間(t3)および燃焼時のドリップが脱脂綿に着火するか否かによって樹脂の難燃性をクラス分けする性能評価試験である。
また、各サンプルについて燃焼試験を行ったところLOI(%)は表1のようになり、化合物(B)よりも上記化17の反応式17にて得られた化合物(XVII)のほうがより少ない添加量で高いLOI値が得られることが明らかになった。
なお、燃焼試験は、東洋精機製作所製D型キャンドル式燃焼試験機を用い、サンプルにロウソク様の着火を行い、燃焼が3分間継続できるもしくは50mm高さで継続できる雰囲気の酸素濃度を測定し、限界酸素濃度(LOI(%))を求めたものである。
Figure 0005936375
〔その他の合成手順〕
上記合成反応のほかに、上記合成例に従えば、出発原料を異ならせるだけで、下記化18、19の反応式18、反応式19によっても種々構造の環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物を合成することができる。
なお、下記化18の反応式18の出発原料のBis−Aジグリシジルエーテルは、商用的に入手可能であり、下記化19の反応式19の出発原料のホスファフェナントレンは三光株式会社よりHCAとして商用的に入手可能であり、フェノール、4アセチルフェノール等についても商用的に入手可能である。
Figure 0005936375
Figure 0005936375
本発明の環状カーボネート構造を有する有機リン化合物を含有する難燃剤組成物により、カーボネート樹脂組成物の難燃性を向上することができるとともに、そのカーボネート樹脂組成物より成形されるカーボネート樹脂は、高い難燃性が要求される種々の用途に利用範囲を拡張することができるようになった。

Claims (7)

  1. 化1に示す環状カーボネート構造を有する有機リン化合物(I)を含有してなる難燃剤組成物。
    Figure 0005936375
    ただし(I)中、
    kは0以上の整数、
    mは1以上の整数
    n1は1以上の整数
    n2は1以上の整数
    Raは、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基であり、アルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良い。
    Rbは、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基、またはオキソ基。アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があっても良く、複数のRbが存在する場合、同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
    破線部が環状カーボネート構造(CycCar)である。
  2. 前記環状カーボネート構造を有する有機リン化合物が、化2に示す環状カーボネート構造を有するホスフィン酸エステル化合物(II)である請求項1に記載の難燃剤組成物。
    Figure 0005936375
    ただし(II)中、
    CycCarは環状カーボネート構造である。
    nは1以上の自然数である。
    R1は、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基であり、ここでリン原子に酸素原子が直接結合していない限り、アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があってもよい。
    R2は、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキル基およびアリール基より選択される一価の基であり、ここで酸素原子にヘテロ原子が直接結合していない限り、アルキル基中およびシクロアルキル基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリール基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団であってもよい。
    R1、R2の間には結合が存在して、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基となっていてもよく、ここでアルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団であってもよい。
    R3は、直鎖もしくは枝分かれ状の、飽和もしくは不飽和のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはメチレン基もしくはエチレン基を介して結合したシクロアルキレン基およびアリーレン基より選択される二価の基もしくは前記二価の基にさらに置換基部を有する三価以上の基であり、ここでリン原子に酸素原子が直接結合していない限り、アルキレン基中およびシクロアルキレン基中のメチン基、メチレン基がヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団によって置き換えられても良く、アリーレン基中にヘテロ原子もしくはヘテロ原子を含む原子団があってもよい。
  3. 前記環状カーボネート構造が化3に示す5員環カーボネート構造である請求項1または2に記載の難燃剤組成物。
    Figure 0005936375
  4. 前記R1−R2を下記化4の(IV)に示される2,2’−ジフェニレン基とするホスファフェナントレン骨格を有する請求項2に記載の環状カーボネート構造を有する難燃剤組成物。
    Figure 0005936375
  5. 前記R3が、下記化5の(V)破線に示されるヒドロキノンから誘導される構造を含む請求項2または4に記載の環状カーボネート構造を有する難燃剤組成物。
    Figure 0005936375
  6. 下記化6に示される環状カーボネート化合物ホスフィン酸エステル(VI)を含有してなる難燃剤組成物。
    Figure 0005936375
    R4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基より選択される一価の基である。
    R5は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基より選択される一価の基である。
    また、R4,R5ともに複数有してもよい。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の難燃剤組成物を含有してなるポリカーボネート樹脂組成物。
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