以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。
<<1.写真撮影遊戯機の構成>>
<1.1.全体構成>
図1は、本実施形態に係る画像編集装置を含む写真撮影遊戯機の外観を表す模式図である。写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、事前接客部3と、編集ブース4と、事後接客部5(図4参照)と、を備えている。
<1.2.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、図1に示すように、正面筐体20A及び背面筐体20Bによって区画された空間である。撮影ブース2内では、被写体である利用者の写真撮影が行われる。なお、説明の便宜上、正面筐体20A側を前、背面筐体20B側を後ろといい、正面筐体20Aに向かって右を単に右、正面筐体20Aに向かって左を単に左という。
図2は、正面筐体20Aを表す斜視図である。図2に示すように、正面筐体20Aの内側には、撮影ユニット20が設けられている。撮影ユニット20は、カメラ21と、正面ディスプレイ22と、照明装置23A及び23Bと、後述するスピーカ450(図5参照)と、を備えている。
カメラ21は、正面筐体20Aの内側前面の幅方向中央付近に配置されている。カメラ21は、撮影ブース2内の利用者(被写体)を撮影し、所定のタイミングで静止画像として記録する。
正面ディスプレイ22は、カメラ21の下方に配置されている。正面ディスプレイ22は、カメラ21によって撮影された利用者の映像を左右反転させ、リアルタイムにライブ表示する。また、正面ディスプレイ22上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が正面ディスプレイ22にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。
照明装置23Aは、ストロボ光源及び蛍光灯光源を有している。ストロボ光源は、カメラ21が利用者のライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内の利用者に光を照射する。照明装置23Bは、蛍光灯光源のみを有しており、撮影ブース2内を常時照明する。
図3は、背面筐体20Bを表す斜視図である。図3に示すように、背面筐体20Bにおいて、正面筐体20Aと向かい合う内側の面には、背面パネル24が設けられている。背面パネル24は、クロマキー合成用のパネルであってもよいし、クロマキー合成用のカーテンを備えていてもよい。背面筐体20Bの床面25上には、クロマキー合成用の床マットや床板等の床部材(図示略)が設けられる。床部材の色は、背面パネル24の色と同じであり、例えば黄緑色等とされる。特に図示しないが、撮影ブース2内側において、背面筐体20Bの天井や左右側面に、照明装置(図示略)が設けられていてもよい。
<1.3.事前接客部の構成>
事前接客部3は、図1及び図2に示すように、撮影ブース2の外に設けられており、受付装置30を備える。受付装置30は、正面筐体20Aの左側の側面に配置されている。ただし、受付装置30は、正面筐体20Aの右側の側面に設けられていてもよいし、正面筐体20Aの左右両方の側面に設けられていてもよい。
受付装置30は、受付用ディスプレイ31と、コイン投入口32と、スピーカ33と、を備えている。
受付用ディスプレイ31は、利用者がプレイに関する各種設定を入力するための画面等を表示する。受付用ディスプレイ31上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が受付用ディスプレイ31にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。コイン投入口32には、利用者によってコインが投入される。スピーカ33は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<1.4.編集ブースの構成>
編集ブース4は、図1及び図4に示すように、正面筐体20Aの前方に設けられており、編集ユニット40を備えている。編集ユニット40は、2つの画像編集装置41と、各画像編集装置41を支持する編集筐体43とを備えている。
2つの画像編集装置41は、左右対称となるよう背中合わせに配置されている。図4では、2つの画像編集装置41のうち、左側に配置された画像編集装置41のみが示されている。各画像編集装置41は、編集用ディスプレイ411と、2本のタッチペン412と、後述するスピーカ413(図5参照)と、非接触通信装置97とを備えている。
編集用ディスプレイ411には、利用者に画像編集を行わせるために、撮影ブース2での撮影によって生成された写真画像が表示される。編集用ディスプレイ411上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、写真画像に対する利用者による編集操作が受け付けられる。
2本のタッチペン412は、編集用ディスプレイ411の両側に配置されている。利用者による編集操作は、利用者が各タッチペン412で編集用ディスプレイ411にタッチすることによって受け付けられる。ただし、利用者による編集操作は、利用者が編集用ディスプレイ411に指で直接タッチすることによって受け付けられてもよい。
スピーカ413は、操作案内やBGM等の音声を出力する。非接触通信装置97は、画像の取得に必要な情報等を利用者の端末装置に送信する際に用いられる。
<1.5.事後接客部の構成>
事後接客部5は、図4に示すように、編集ユニット40に設けられており、受付装置50を備えている。
受付装置50は、受付用ディスプレイ51と、写真シール排出口52と、スピーカ53と、を備えている。
受付用ディスプレイ51は、画像送信に際して、送信する画像を選択したり、画像を携帯電話機等で受け取るためのメールアドレスを入力したりするための画面等を表示する。受付用ディスプレイ51上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、指で直接タッチすることによって受け付けられるが、タッチペンによってタッチすることによって受け付けられてもよい。写真シール排出口52は、受付装置50に設けられており、編集筐体43内に備わるプリンタ650(図5参照)で印刷された写真シールが排出される。スピーカ53は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<1.6.写真撮影遊戯機の機能構成>
次に、写真撮影遊戯機1の機能構成について、図5を参照しつつ説明する。
<1.6.1.制御装置の構成>
図5に示すように、写真撮影遊戯機1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータ装置101と、制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17と、を備えている。
コンピュータ装置101は、撮影ユニット20、受付装置30、編集ユニット40の各画像編集装置41、受付装置50、及びプリンタ650と接続されている。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、発光制御部110、蛍光灯14、コイン制御部112、及びサービスパネル113と接続されている。
コンピュータ装置101は、Central Processing Unit(CPU)103と、ハードディスク(HDD)104と、メモリ105と、通信部106と、を備えている。
CPU103は、HDD104に記憶されている制御プログラムを実行することにより、後述する写真撮影遊戯機1の各機能を実現する。
HDD104は、CPU103によって実行される制御プログラム、各処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、生成された写真画像を示す写真画像データ、及び、写真画像に対する編集に際して予め用意された編集用画像データ、予め用意された撮影コースを示す情報、予め用意された複数の背景画像を示す背景画像データ等の各種設定データを記憶する。なお、編集用画像データとしては、後述する編集画面(図10参照)において表示されるアイコンを構成する画像データ、アイコンに対応する編集画像データ、アイコンごとのカーソルの画像データ等が含まれる。なお、これら編集用画像データの詳細は後述の画像編集処理において説明する。
メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103が制御プログラムを実行する際の一時的な作業領域である。通信部106は、ネットワークを介してサーバ(図示略)及び非接触通信装置97との通信を行う。
制御基板(デジタル入出力ボード(DIO))102は、コンピュータ装置101と接続され、コンピュータ装置101との間で信号の入出力を行う。また、制御基板102は、コイン制御部112、発光制御部110、蛍光灯14、及びサービスパネル113とも接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
<1.6.2.事前接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事前接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ31に表示し、事前接客処理において予め定められた音声をスピーカ33から出力させる。
<1.6.3.写真画像生成処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、写真画像生成処理において予め定められた情報を正面ディスプレイ22に表示し、写真画像生成処理において予め定められた音声をスピーカ450から出力させる。
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、発光制御部110によって照明装置23A及び23Bを制御する。発光制御部110は、例えば、照明装置23A及び23Bの発光タイミングや発光量を制御する。
クロマキーキャプチャボード17は、撮影ユニット20及びコンピュータ装置101と接続されている。クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で写真画像データとして取り込む。クロマキーキャプチャボード17は、各写真画像データから被写体である利用者の領域を抽出し、コンピュータ装置101に転送する。
<1.6.4.画像編集処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、画像編集処理において予め定められた情報を編集用ディスプレイ411に表示し、画像編集処理において予め定められた音声をスピーカ413から出力させる。
コンピュータ装置101は、プリンタ650と接続されている。CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、プリンタ650に印刷処理を行わせる。
<1.6.5.事後接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事後接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ51に表示し、事後接客処理において予め定められた音声をスピーカ53から出力させる。
<<2.写真撮影遊戯機の動作>>
次に、写真撮影遊戯機1の動作について説明する。以下で説明する各処理は、図5に示すCPU103が制御プログラムを実行することにより行う。
図6は、写真撮影遊戯機1の全体動作を示すフロー図である。写真撮影遊戯機1は、まず、プレイの開始を受け付けるための事前接客処理を行う(ステップS10)。次に、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理で受け付けたプレイごとに撮影処理を行う(ステップS20)。その後、写真撮影遊戯機1は、撮影処理で生成された写真画像に対する画像編集処理を行う(ステップS30)。最後に、写真撮影遊戯機1は、画像編集処理後の写真画像について事後接客処理を行う(ステップS40)。以下、各処理について詳述する。
<2.1.事前接客処理>
まず、事前接客処理(ステップS10)について説明する。図7は、事前接客処理のフロー図である。
CPU103は、プレイのデモンストレーション映像を表すデモ画面を受付用ディスプレイ31に表示する(ステップS111)。CPU103は、利用者が1プレイ分のコインを投入口32に投入するまで、デモ画面の表示を継続する(ステップS112でNoの場合)。
コイン投入口32に1コインが投入されると、コイン制御部112(図5参照)により、コインが投入されたことを示す情報が制御基板102を介してコンピュータ装置101に出力される。CPU103は、コイン制御部112からの情報ごとにコインカウントを1つインクリメントする。CPU103は、コインカウントが1プレイ分に達すると、1プレイ分のコインが受け付けられたと判断し(ステップS112でYesの場合)、プレイを開始し、ステップS113以下の処理を行う。
CPU103は、撮影コース選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による撮影コースの選択を受け付ける(ステップS113)。
本実施形態では、撮影コースとして、利用者の上半身を撮影するアップ撮影コースと、利用者の上半身と全身とを撮影するアップ全身撮影コースとが用意されており、利用者はいずれか一方を選択することができる。アップ撮影コースは、利用者の上半身を6回撮影し、アップ全身撮影コースは、利用者の上半身を4回撮影するとともに、利用者の全身を2回撮影する。以下、ステップS113において、アップ撮影コースが選択されたものとし、利用者の上半身を撮影した写真画像をアップ画像と称する。
次に、CPU103は、名前入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による名前の入力を受け付ける(ステップS114)。
続いて、CPU103は、写り選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による写りの選択を受け付ける(ステップS115)。写り選択画面には、例えば「ふんわり」又は「くっきり」等、仕上がりの写真画像のイメージを表す選択肢が表示され、利用者の選択に応じてストロボ光源の発光量や発光箇所等が調整される。
CPU103は、生成される写真画像に合成する背景画像の選択を受け付けるための背景画像選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、撮影回ごとの背景画像の選択を受け付ける(ステップS116)。
利用者による背景画像の選択が終了すると、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS117)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS117でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS118)。撮影ブース2が空いている場合(ステップS117でYesの場合)、CPU103は、撮影ブース2への移動を誘導する誘導画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS119)。
CPU103は、利用者によって入力された名前を示す名前データ、選択された写りを示す写り選択データ、選択された撮影コース、及び、撮影回数ごとの背景画像を示す背景画像データをメモリ105に記憶する(ステップS120)。
<2.2.撮影処理>
次に、撮影処理(ステップS20)について説明する。図8は、撮影処理のフロー図である。
CPU103は、撮影ブース2内の正面ディスプレイ22に、撮影開始を案内する撮影開始画面(図示略)を表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、撮影開始ボタンが表示されており、利用者がこの撮影開始ボタンにタッチすることにより以降の処理が開始される。
利用者が撮影開始ボタンにタッチすると、CPU103は、選択された撮影コースに応じた撮影処理を行う(ステップS212)。具体的には、この例では「アップ撮影コース」が選択されているため、「アップ撮影コース」に応じた画角となるようにカメラ21のズーム設定がなされ、所定のフレームレートで利用者の映像が撮影される。なお、撮影の際、クロマキーキャプチャボード17によるクロマキー処理により、カメラ21で撮影された映像における背面パネル24の部分を透明にした映像と、ステップS116で選択された背景画像とが重ね合わされて正面ディスプレイ22にライブ表示される。そして、カメラ21による6回の撮影によって6枚のアップ画像が生成され、メモリ105に記憶される。
撮影処理後、CPU103は、編集ブース4が空いているか否かを判断する(ステップS213)。編集ブース4が空いていない場合(ステップS213でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS214)。編集ブース4が空いている場合(ステップS213でYesの場合)、CPU103は、編集ブース4への移動を誘導する誘導画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS215)。
<2.3.画像編集処理>
次に、画像編集処理(ステップS30)について説明する。図9は、画像編集処理のフロー図である。
CPU103は、撮影ブース2から編集ブース4へと利用者が移動する間、画像編集に関するデモンストレーション映像等を表示する待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411(図4参照)に表示させる(ステップS311)。
撮影ブース2から編集ブース4へ移動した利用者がタッチペン412(図4参照)で待機画面にタッチすると、CPU103は、ステップS212で生成された各アップ画像の仕上がりの目の大きさ及び画像の明るさを選択するための画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示し、利用者による選択を受け付ける(ステップS312)。
CPU103は、メモリ105から6枚のアップ画像を読み出し、各アップ画像に対して、ステップS312で選択された目の大きさ及び明るさに応じた画像処理を施し、所定の画像サイズとなるようにトリミングする。これにより、6枚のアップ画像を基とする6枚の写真画像が生成される(ステップS313)。
ステップS313の後、CPU103は、編集用ディスプレイ411に編集画面を表示して落書き処理(編集処理)を開始する(ステップS314)。
図10は、本実施形態における編集画面を例示した模式図である。図10に示すように、編集画面410の左右には、編集領域4101とサムネイル画像表示領域4102が各々配置されており、各編集領域4101の下方には、編集ツールが配置される編集ツール表示領域4103が配置されている。
サムネイル画像表示領域4102には、ステップS313で生成された6枚の写真画像を縮小したサムネイル画像S(S1〜S6)が撮影順に表示される。
各編集領域4101には、初期状態において、サムネイル画像Sのうち、互いに異なる1枚のサムネイル画像に対応する写真画像を元にクロマキー処理を行った被写体画像と、その写真画像に対応する背景画像とを重ねた写真画像が表示される。
編集画面410に向かって左側の利用者は、左側のタッチペン412(図4参照)を用い、左側の編集領域4101に表示される写真画像P1に対して編集を行う。編集画面410に向かって右側の利用者は、右側のタッチペン412(図4参照)を用い、右側の編集領域4101の写真画像P2に対して編集を行う。
各利用者が、それぞれ、サムネイル画像表示領域4102に表示されたサムネイル画像Sのいずれかをタッチペン412でタッチすると、CPU103は、各タッチペン412でタッチされたサムネイル画像に対応する写真画像を編集領域4101に表示させる。図10の例では、左側のサムネイル画像表示領域4102においてサムネイル画像S3が選択され、右側のサムネイル画像表示領域4102においてサムネイル画像S1が選択されている状態を示している。CPU103は、各サムネイル画像表示領域4102において、各編集領域4101に表示された写真画像のサムネイル画像S3,S1の表示領域に、「らくがき中」の文字を表示させる。
次に、編集ツール表示領域4103について説明する。図11は、編集画面410における一方の編集ツール表示領域4103を拡大した図である。本実施形態では、編集ツール表示領域4103の背景は、編集画面410の背景と同じ色で構成されている。つまり、サムネイル画像表示領域4102や編集領域4101等の編集操作に必要な画像が表示されていない領域の色と同じ色で構成されている。
編集ツール表示領域4103には、編集領域4101に表示される写真画像を装飾するための編集ツールが表示される。編集ツールは、編集領域4101に表示される写真画像を装飾するための編集画像418aを各々表した複数のアイコン418を含む。
アイコン418は、アイコン418に表された編集画像418aの用途、機能に応じて分類されている。図11の例では、アイコン418は、ツールタブ4131で示される「SPECIAL(スペシャル)」、「STAMP(スタンプ)」、「MESSAGE(メッセージ)」、「PEN(ペン)」、「CHANGE(変身)」のいずれかに分類されている。
図示を省略するが、「PEN(ペン)」ツールは、線種等を表す編集画像418aが描画されたアイコン418が分類されており、利用者の操作に応じて、選択されたアイコン418に対応する線種等で編集領域4101における写真画像上に描画する機能を有する。また、「PEN(ペン)」以外のツールは、例えば、図11の例に示すように、絵、文字、記号、又はこれら組み合わせを表す編集画像418aが描画されたアイコン418が分類されており、利用者の操作に応じて、選択されたアイコン418に対応する編集画像418aを写真画像に合成するスタンプ機能を有する。
利用者は、所望するツールタブ4131をタッチペン412で選択する。図11の例では、「SPECIAL(スペシャル)」が選択されている状態を示している。
各ツールのアイコン418は、ツールタブ4131の下に表示されるパレットタブ4132が示すカテゴリに分類されている。この例では、「SPECIAL(スペシャル)」ツールの各アイコン418は、「ネオン」、「グリッター」、「線画」、「マーカー」、「POP」、「モノクロ」のカテゴリに分類されている。カテゴリは、各アイコン418に表された編集画像418aの装飾イメージに応じて定められている。装飾イメージは、アイコン418に表された編集画像が表す内容や意味、編集画像の雰囲気やテイスト、装飾態様等のいずれかを示す。
利用者によっていずれかのパレットタブ4132がタッチされると、CPU103は、そのパレットタブ4132の下に、そのパレットタブ4132に対応するパレット4133を表示する。また、CPU103は、選択中のパレットタブ4132の下に画像4132aを表示して、パレット4133がどのパレットタブ4132に対応しているかを利用者に示す。図11の例では、「線画」に対応するパレット4133が表示されている状態を示している。
パレット4133には、アイコン群4133aと指示ボタン群4133bとが配置される。指示ボタン群4133bは、回転ボタン419、反転ボタン420、及びサイズ指示ボタン421を含む。指示ボタン群4133bは、選択されているアイコン418に対応する編集画像418aを、編集領域4101に配置するときの角度(回転)、向き(反転)、サイズを指示する指示ボタンである。回転ボタン419又は反転ボタン420がタッチ操作されると、パレット4133内の選択されているアイコン418に表された編集画像418aの表示態様が回転又は反転される。なお、利用者がタッチペン412で写真画像上に直接描画する「ペン」ツールでは、回転ボタン419及び反転ボタン420は表示されない。
本実施形態では、図10及び図11に例示するように、指示ボタンは、後述するアイコン418と同様、線の幅、濃淡、及び直線性の少なくとも1つが均一でない手書き風の線画で表されたフレームで囲われた態様で表示される。なお、図10の例では、便宜上、編集領域4101、サムネイル画像表示領域4102、及びENDボタン4107等のパレット4133以外の表示領域や各種ボタンは、直線的な線画のフレームで囲われているが、パレット4133におけるアイコン418や指示ボタンとのデザイン性を統一するべく、これらについても手書き風の線画のフレームで囲った態様で表示されているものとする。
回転ボタン419(419L,419R)は、選択されているアイコン418に対応する編集画像418aを編集領域4101に配置するときの編集画像418aの角度の指示をタッチペン412によるタッチ操作によって受け付ける。具体的には、回転ボタン419Lは、タッチ操作ごとに、編集画像418aを反時計周りに一定角度ずつ回転させた角度の指示を受け付ける。回転ボタン419Rは、タッチ操作ごとに、編集画像418aを時計周りに一定角度ずつ回転させた角度の指示を受け付ける。CPU103は、いずれかの回転ボタン419がタッチ操作されると、選択されているアイコン418における編集画像418aをタッチ操作された回転ボタン419に応じた角度で表示して、回転させた編集画像418aのイメージを利用者に示す。そして、CPU103は、その編集画像418aを編集領域4101に配置する際、編集画像418aをその角度で配置する。
反転ボタン420は、選択されているアイコン418に対応する編集画像418aを編集領域4101に配置するときの向きを反転させる指示をタッチペン412によるタッチ操作によって受け付ける。CPU103は、反転ボタン420がタッチ操作されると、選択されているアイコン418における編集画像418aの向きを反転させて表示して、反転させた編集画像418aのイメージを利用者に示す。そして、CPU103は、その編集画像418aを編集領域4101に配置する際、反転させて配置する。
サイズ指示ボタン421は、選択されているアイコン418に対応する編集画像418aを編集領域4101に配置するときのサイズの指示を受け付ける。CPU103は、サイズ指示ボタン421がタッチ操作されると、選択されたアイコン418に表された編集画像418aをサイズ指示ボタン421に応じたサイズで、利用者が指定した編集領域4101の位置に配置する。
次に、アイコン群4133aについて説明する。アイコン群4133aの各アイコン418は、図11に示すように、手書き風の線画で表されたフレーム4181aで囲われている。アイコン418のフレーム4181aの内側には、編集画像418aがドット柄の下地画像4183の上に重ねて表示される。なお、下地画像4183は、アイコン418における下地画像4183の部分が透過であることを示したものであり、アイコン418上で視認されるに過ぎず、編集領域4101における写真画像の合成対象ではない。
アイコン418がタッチペン412でタッチされると、タッチされたアイコン418の上に、そのアイコン418を囲うフレーム4181aと同様の形状を有するカーソル4134の画像が表示される。本実施形態では、アイコン418ごとのフレーム4181aの形状と略同じ形状のカーソル4134の画像データがHDD104に予め記憶されている。CPU103は、アイコン418がタッチされるごとに、タッチされたアイコン418に対応するカーソル4134の画像データをHDD104から読み出し、タッチされたアイコン418のフレーム4181aの上に重ね、カーソル4134の表示を更新する。
利用者により、アイコン418がタッチペン412でタッチされ、編集領域4101(図10参照)における写真画像上のいずれかの位置がタッチされると、CPU103は、タッチされたアイコン418に表された編集画像418aに対応する画像データをHDD104から読み出し、タッチされた写真画像上の位置にその画像データを表示する。
ここで、パレット4133におけるアイコン群4133aの表示方法について説明する。図12は、パレット4133においてアイコン群4133aが配置される領域4133R(以下、アイコン領域と称する)のレイヤ構成を模式的に表した図である。図12に示すように、アイコン領域4133Rには、フレーム画像4181、アイコン画像群4182、及びアイコン下地画像4183が上から順に重ねて配置されている。
図13は、フレーム画像4181を例示した上面図である。フレーム画像4181には、図11に示す各アイコン418のフレーム4181aが描画されている。各フレーム4181aは、縦(Y軸方向)及び横(X軸方向)の各々の幅が均一でない形状を有する。この例では、フレーム4181aは、手書き風の線画で表された略矩形形状を有するが、フレーム4181aは、手書き風の線画で表された楕円、ハート型、又は星形等の形状であってもよいし、直線的な線画でこれら形状が表されていてもよい。要は、フレーム4181aの形状は、縦及び横の各々の幅が均一でない形状であればよい。言い換えれば、フレーム4181aが、アイコン418の外形の輪郭を形成する線(矩形の輪郭線)とフレーム4181aの形状を形成する線との少なくとも一部が重ならないように構成するものであればよい。
フレーム画像4181において、各フレーム4181aの外側領域4181bは、編集画面410(図10参照)の背景と同じ色で構成されている。各フレーム4181aの内側領域4181cは、後述のフレーム用マスク情報(図示略)によって透過されるため、内側領域4181cの色は問わない。各フレーム4181aは、所定の色で構成されている。例えば、編集画面410の背景色が白色の場合、フレーム画像4181における外側領域4181bと内側領域4181cは白色で構成され、各フレーム4181aは黒色で構成される。
次に、フレーム画像4181を表示する際に用いられるフレーム用マスク情報について説明する。フレーム用マスク情報は、フレーム画像4181における外側領域4181b及びフレーム4181aの部分を不透過とし、内側領域4181cを透過するように設定されている。このフレーム用マスク情報を基にフレーム画像4181を描画すると、外側領域4181b及びフレーム4181aの部分は透過されず、内側領域4181cの部分だけが透過されて表示される。以下、フレーム画像4181における外側領域4181bの部分を不透過領域4181bと称する場合がある。
なお、フレーム画像4181における外側領域4181bの色は、編集画面410の背景と同色に限らない。例えば、外側領域4181bの色は、編集ツール表示領域4103を編集ツール表示領域4103以外の領域とデザイン的に区別する場合は、編集画面410の背景と異なる色であってもよい。
図14は、アイコン画像群4182を模式的に表した上面図である。アイコン画像群4182は、図11に示した各編集画像418aを各々表した複数のアイコン画像4182aを含む。各アイコン画像4182aは、アイコン領域4133R(図12)において、互いに一定の間隔を空けて設けられた各領域4182b(以下、基準領域と称する)に配置される。各アイコン画像4182aの外形とその基準領域4182bの縦及び横の幅は略同じである。各アイコン画像4182aは、当該アイコン画像4182aのサイズ、つまり、矩形の輪郭形状でクリッピングされて表示される。
各アイコン画像4182aには、対応する編集画像418aが描画されている。各アイコン画像4182aにおいて編集画像418a以外の領域4182Sは、アイコン画像用マスク情報(図示略)によって透過されるため、領域4182Sの色は問わない。各アイコン画像4182aに対応するアイコン画像用マスク情報は、アイコン画像4182aにおける編集画像418aの部分を不透過とし、領域4182Sの部分を透過するように設定されている。アイコン用マスク情報を基にアイコン画像4182aを描画すると、アイコン画像4182aにおける編集画像418aの部分は透過されず、領域4182Sが透過されて表示される。なお、編集画像418aには、例えば画像全体に透過性を持たせた半透明で表現する素材や、レンズ部分等、画像の一部に透過性を持たせたメガネ素材等を含む場合がある。この場合、透過性を表現したい部分は所定の透過率となるよう設定されている。以下、アイコン画像4182aにおける領域4182Sをアイコン透過領域4182Sと称する。
図15は、アイコン下地画像4183を模式的に表した上面図である。アイコン下地画像4183は、ドット柄が描画されて構成されている。下地画像4183は、図14に示す各アイコン画像4182aのアイコン透過領域4182Sに表示される。なお、アイコン下地画像4183は、ドット柄に限らず、格子柄等であってもよい。要は、全てのアイコン画像4182aに共通し、編集画像418aと区別可能な態様で表された画像であればよい。
ここで、アイコン画像4182aとフレーム4181aの画像サイズについて説明する。図16Aは、図12に示す一対のフレーム4181aとアイコン画像4182aをZ軸正方向から見た模式図である。図16Aは、編集画像418aとして矩形の図形が表されたアイコン画像4182aを、アイコン領域4133R(図12参照)における基準領域4182bに配置した状態を示している。基準領域4182bに配置されたアイコン画像4182aにおける編集画像418aの角度は、回転ボタン419(図11参照)がタッチされていない状態の正位置(デフォルト位置)である。なお、図16Aの例では、便宜上、アイコン画像4182aの背面に配置される下地画像4183(図15参照)の図示を省略しているが、フレーム4181a内の編集画像418a以外の部分には下地画像4183が現れているものとする。
本実施形態では、アイコン画像4182aは、対応するフレーム4181aの形状を含む画像サイズに設定されている。フレーム4181aの形状は、図16Aに示すように、縦(Y軸方向)及び横(X軸方向)の各々の幅が均一ではない。そのため、アイコン画像4182aは、フレーム4181aのX軸方向の端部X1及びX2と、Y軸方向の端部Y1及びY2とを含む矩形の画像サイズに設定されている。
図16Aに示すように、基準領域4182bにアイコン画像4182aを配置する場合、つまり、編集画像418aが正位置となるデフォルト状態の場合、CPU103は、アイコン画像4182aにおける編集画像418aがフレーム4181a内に収まるように編集画像418aを表示する。上述したように、アイコン画像4182aの上にフレーム画像4181(図12参照)が重ねて配置されるので、図16Aにおいて、フレーム4181aからはみ出たアイコン画像4182aの領域は、フレーム画像4181の不透過領域4181b(図13参照)によって視認されない。つまり、アイコン画像4182aにおいてフレーム4181a内の領域が表示され、フレーム4181aの外側の領域は表示されない。そのため、本実施形態では、デフォルト状態においてフレーム4181aからはみ出るアイコン画像4182aの領域を考慮し、アイコン画像4182aにおける編集画像418aをフレーム4181a内に収まるように調整されたアイコン画像4182aを予め作成してHDD104内に記憶している。
いずれかの回転ボタン419(図11参照)がタッチされると、CPU103は、回転ボタン419のタッチ操作に応じた角度だけアイコン画像4182aを回転させてアイコン418を表示する。なお、アイコン画像4182aを回転する際、アイコン画像4182aの回転に合わせて上述のアイコン画像用マスク情報(図示略)も回転される。図16Bは、図16Aに示すアイコン画像4182aを回転させた状態を示す模式図である。
図16Bに示すように、アイコン画像4182aの回転によって、基準領域4182bからアイコン画像4182aの一部4182rがはみ出している。基準領域4182bからはみ出したアイコン画像4182aの一部4182rが、隣接する他のアイコン画像4182aの領域(図示略)に配置される場合がある。そのため、基準領域4182bからはみ出したアイコン画像4182aの一部4182rは、アイコン画像4182aが回転していない場合のサイズと位置でクリッピングされ、表示されない。以下、基準領域4182bからはみ出したアイコン画像4182aが表示されないようにクリッピングする処理を所定のクリッピング処理と称する。
所定のクリッピング処理を行ったアイコン画像4182aにおいて、フレーム4181aからはみ出した部分418b(網掛け部分)は、クリッピング範囲内であり、フレーム画像4181の不透過領域4181b(図13参照)によって覆われる。従って、図16Cに示すように、フレーム4181aからはみ出した編集画像418aの部分418bは視認されず、フレーム4181aに沿うように編集画像418aが表示されたアイコン418が表示される。
ここで、従来の定型的なアイコンの表示例について説明する。図17Aは、従来のアイコンを構成する一対のフレームとアイコン画像とを示す模式図である。従来のアイコンは、図17Aに示すように、アイコン画像4182aとフレーム5181aは同じ矩形状を有し、アイコン画像4182aとフレーム5181aの縦及び横の幅が略同じに構成されており、フレーム5181aが描画されたフレーム画像(図示略)の上に、アイコン画像4182aが配置される。言い換えれば、フレーム5181aが、アイコン画像4182aの外形の輪郭を形成する線(矩形の輪郭線)とフレーム5181aの形状を形成する線とが重なるように構成されている。フレーム画像(図示略)におけるフレーム5181aの内側は、アイコンの下地画像5183が描画され、フレーム5181aの外側は不透過画像が描画されている。
図17Bは、図17Aを上面(Z軸正方向)から見た図である。図17Bにおいて、基準領域4182bに配置されているアイコン画像4182aを回転させると、図17Cに示すように、基準領域4182bからはみ出したアイコン画像4182aの一部4182rは所定のクリッピング処理によって除かれ、基準領域4182bの部分が切り抜かれる。その結果、図17Dに示すように、フレーム5181aから編集画像418aの一部がはみ出すことなく、フレーム5181aに沿って編集画像418aが表示される。
つまり、従来は、アイコン画像4182aとフレーム5181aとが略同じ画像サイズのため、アイコン画像4182aを回転したときに、基準領域4182bからアイコン画像4182aがはみ出す部分と、フレーム5181aからアイコン画像4182aがはみ出す部分は略同じになる。そのため、基準領域4182bからはみ出したアイコン画像4182aの部分に対して所定のクリッピング処理を施すだけで、フレーム5181aに沿って編集画像418aを表示させることができる。
しかしながら、従来のようにフレーム画像の上にアイコン画像が配置される場合(図17A参照)において、本実施形態のように、フレームがアイコン画像と同じ矩形形状ではなく、アイコン画像よりもフレームが小さい場合、つまり、アイコン画像の一部がフレームからはみ出す場合には、アイコン画像の回転時に以下の問題が生じる。
図18Aは、フレーム画像の上にアイコン画像が配置されている場合の一対のフレームとアイコン画像とを示す模式図である。図18Aに示すように、アイコン画像4182aを基準領域4182bに配置した状態において、フレーム4181aからアイコン画像4182aがはみ出した部分は、アイコン画像4182aにおけるアイコン透過領域4182S(図14参照)によって透過され、編集画像418aをフレーム4181a内に表示させることができる。しかしながら、アイコン画像4182aを回転させると、図18Bに示すように基準領域4182bからはみ出したアイコン画像4182aの部分4182rは所定のクリッピング処理によって除かれ、基準領域4182bの部分が切り抜かれる。そして、基準領域4182bとフレーム4181aとの間に配置されるアイコン画像4182aの一部418bはクリッピング範囲内のため、フレーム4181aからはみ出した状態で表示される。この場合、上述した編集画像418aの透過・不透過を表現するためのアイコン画像用マスク情報に加えて、アイコン画像4182aの一部418bをフレーム4181aの形状に合わせて透過させるためのマスク情報が必要となる。
また、アイコン画像の画像サイズがフレームの画像サイズよりも小さい場合、つまり、フレーム内にアイコン画像が収まる場合には以下の問題が生じる。
図19Aは、アイコン画像がフレームよりも小さい画像サイズである場合の一対のフレームとアイコン画像とを示す模式図である。図19Aに示すように、アイコン画像4182a’と基準領域4182b’は、フレーム4181a’よりも縦及び横の幅が小さく、アイコン画像4182a’は、フレーム4181a’よりも内側に配置される。
図19Aに示すように、アイコン画像4182a’が基準領域4182b’に配置されるデフォルト状態では、アイコン画像4182a’にアイコン透過領域4182S、及びフレーム4181a’とアイコン画像4182a’との間に、アイコン下地画像4183(図12及び図15参照)が表示され、フレーム4181a内に編集画像418aが収まるように表示される。
しかしながら、アイコン画像4182a’を回転させると、図19Bに示すように、基準領域4182b’からはみ出したアイコン画像4182a’の一部4182r’は、基準領域4182b’でクリッピングされるため、アイコン画像4182a’の一部4182r’におけるフレーム4181a’より内側の部分は表示されない。その結果、図19Cに示すように、アイコン画像4182aの編集画像418aと、フレーム4181a’の間に隙間Sが生じ、フレーム4181a’の形状に沿って編集画像418aを表示させることができない。そのため、この場合には、クリッピング領域として、アイコン画像4182a’より大きく、フレーム4181a’の形状を含む領域を設定し、かつ、上述した編集画像418aの透過・不透過を表現するためのアイコン画像用マスク情報に加えて、フレーム4181a’の形状からはみ出る部分を表示させないためのマスク情報を準備する必要がある。
本実施形態のようにフレーム4181aとアイコン画像4182aの形状が一致しない場合に、フレーム画像4181の上にアイコン画像4182を重ねて配置すると、アイコン画像4182aの回転時に、所定のクリッピング処理と、上述した編集画像418aの透過・不透過を表現するためのアイコン画像用マスク情報とに加え、フレーム4181aからはみ出したアイコン画像4182aの部分を透過させるためのマスク情報が必要になったり、アイコン画像4182aごとにクリッピング領域(位置及びサイズ)の設定が必要になったりする。
これに対し、図16Aに示したように、アイコン画像4182aの上にフレーム4181aを重ねて表示するとともに、アイコン画像4182aのサイズをフレーム4181aのサイズよりも大きく構成することで、アイコン画像4182aの回転によってフレーム4181aからはみ出したアイコン画像4182aの部分はフレーム画像4181の不透過領域4181bによって視認されず、フレーム4181aとアイコン画像4182aの間に隙間も生じない。
なお、反転ボタン420(図11参照)がタッチされた場合には、CPU103は、アイコン画像4182aにおける編集画像418aを反転して表示する。デフォルト状態では、フレーム4181a内に編集画像418aが収まって表示されていても、フレーム4181aの形状によって、アイコン画像4182aの反転時にフレーム4181aから編集画像418aの一部がはみ出す場合がある。しかしながら、アイコン画像4182aを反転させても、アイコン画像4182aはデフォルト状態と同様に基準領域4182bに配置される。そのため、反転時にフレーム4181aからはみ出したアイコン画像4182aの部分は、フレーム画像4181の不透過領域4181b(図13参照)に覆われ、視認されない。
図10において、利用者がタッチペン412で所望するアイコン418を選択し、回転ボタン419をタッチすると、CPU103は、選択されたアイコン418のアイコン画像4182aを、タッチされた回転ボタン419に応じて回転させ、所定のクリッピング処理を行い、その回転角度をメモリ105に記憶する。
その後、利用者が、編集領域4101の写真画像における所望する位置をタッチペン412でタッチすると、CPU103は、回転させたアイコン418に対応する編集画像418の画像データをHDD104から読み出し、メモリ105に記憶された回転角度を参照してその画像データを回転させ、タッチペン412でタッチされた写真画像の位置に表示する。
各利用者は、編集領域4101に表示中の写真画像に対する落書きを終えると、サムネイル画像表示領域4102の別のサムネイル画像を選択し、編集領域4101の写真画像の表示を切り替える。各利用者は、全ての写真画像に対して落書きを終えると、「END」ボタン4107をタッチする。
CPU103は、利用者による「END」ボタン4107のタッチ操作により、ステップS314の落書き処理を終了する。
CPU103は、シートレイアウト選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させ、利用者によるシートレイアウトの選択を受け付ける(ステップS315)。
CPU103は、利用者が選択したシートレイアウトに基づき、シール紙に印刷するためのシート画像を生成する(ステップS316)。具体的には、CPU103は、ステップS313において生成された6枚の各写真画像に対し、ステップS314の落書き処理においてメモリ105に記憶された各写真画像の編集内容に基づいて、編集画像418aの画像データを合成した合成写真画像をシートレイアウトの所定位置に配置する。
CPU103は、事後接客部5が空いているか否かを判断する(ステップS317)。事後接客部5が空いていない場合(ステップS317でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS318)。事後接客部5が空いている場合(ステップS317でYesの場合)、CPU103は、ステップS316で生成したシート画像をプリンタ650に送信し、印刷を開始する(ステップS319)。また、CPU103は、利用者を事後接客部5へ誘導する誘導画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS320)。CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を事後接客部5へ誘導する音声をスピーカ413から出力させてもよい。
<2.4.事後接客処理>
次に、事後接客処理(ステップS40)について説明する。図20は、事後接客処理のフロー図である。
CPU103は、開始画面を受付用ディスプレイ51に表示させる。編集ブース4から移動してきた利用者が開始画面を指でタッチすると、画像送信処理が開始される(ステップS411)。
画像送信処理が開始されると、CPU103は、利用者の携帯電話機に送信するための合成写真画像を選択する画像選択画面を受付用ディスプレイ51に表示させ、送信対象となる合成写真画像(以下、送信対象画像と称する)の選択を受け付ける。CPU103は、利用者ごとに選択された送信対象画像の情報をメモリ105に記憶する。
CPU103は、各利用者が選択した送信対象画像を取得するためのURLを記載した通知メールを利用者に送信するため、利用者にメールアドレスの入力を促す入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ51(図4参照)に表示する。各利用者は、入力画面の案内に従って各々のメールアドレスを入力する。
CPU103は、入力画面において各利用者のメールアドレスが入力されると、利用者ごとのメールアドレスと、利用者ごとに選択された送信対象画像の情報と、合成写真画像の画像データをサーバ(図示略)に送信する。サーバは、写真撮影遊戯機1から送信された各利用者のメールアドレスを宛先として、写真撮影遊戯機1から送信された画像データのうち、各利用者の送信対象画像の画像データを取得するためのURLが記載された通知メールを送信する。
各利用者は、各々の携帯電話機でサーバからの通知メールを受信し、通知メールに記載されたURLにアクセスすることにより、選択した送信対象画像を取得することができる。なお、各利用者は、所定の会員登録をすることにより、サーバを介して、画像選択画面510で選択しなかった全ての合成写真画像を取得することができる。
図9のステップS319におけるシート画像印刷処理が終了するまでの待ち時間に、上記ステップS411の処理が実行される。ステップS319においてシート画像の印刷が終了すると、CPU103は、シート画像が印刷されたシール紙(写真シール)を写真シール排出口52から排出する(ステップS412)。ここまでが、一組の利用者に対する一連のプレイである。
上述した実施形態では、各アイコン418は、アイコン418を構成するアイコン画像4182a(図14等参照)の上に、手書き風の線画で表されたフレーム4181aが描画されたフレーム画像4181(図13等参照)が重ねられて表示される。アイコン画像4182aは、フレーム4181aよりも縦及び横の幅が大きい画像サイズを有し、フレーム画像4181のフレーム4181aの内側は透過され、フレーム4181aの外側は不透過領域4181b(図13参照)で構成されている。従って、アイコン画像4182aにおいてフレーム4181aの内側の領域のみが表示されるので、個々のフレーム4181aの形状に合わせてアイコン画像4182aを表示するための調整処理を必要としない。そのため、開発工数や装置の処理能力を増加させることなく、従来の矩形のアイコンと比べて斬新な形状のアイコンを利用者に提供することができる。
また、編集画面410の回転ボタン419のタッチ操作によりアイコン画像4182aを回転したときに、フレーム4181aからアイコン画像4182aの一部がはみ出しても、はみ出した部分は、フレーム画像4181の不透過領域4181bによって視認されない。そのため、はみ出した部分をフレーム4181aの形状に合わせて透過させるマスク情報等が不要である。
また、不透過領域4181b(図13参照)は、編集画面410の背景色と同じ色で構成されているので、編集画面410においてアイコン群4133aが配置されるアイコン領域4133R(図12参照)の境界が視認されない。そのため、複数のアイコン418が画面上に無造作に置かれ、すっきりとした統一感のある印象の編集画面を利用者に提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例について説明する。
<変形例>
(1)上述した実施形態では、アイコン418の表示に際し、フレーム画像4181、アイコン画像群4182、アイコン下地画像4183の順に各画像を重ね合せる例を説明したが、以下のようにしてアイコン418を表示してもよい。
本変形例では、アイコン領域4133Rに、図21に示すように、アイコン画像群6182、フレーム画像6181、及び背景画像6183を上から順に重ねて表示する。背景画像6183は、編集画面410の背景と同じ色の画像データで構成されている。
フレーム画像6181は、図22に示すように、図11に示した各フレーム4181aと同様の線画で構成されたフレーム6181aと、各フレーム6181aの内側にアイコン418の下地となる下地画像6181cの画像データを含む。フレーム画像6181は、各フレーム6181aの外側の領域6181bを透過させ、フレーム6181a及び下地画像6181cを不透過とする所定のマスク情報に基づいて表示される。
次に、アイコン画像群6182におけるアイコン画像6182aの表示方法について説明する。図23の(a)は、上述した実施形態と同様のアイコン画像4182aが基準領域4182bに配置されたデフォルト状態を示している。アイコン画像4182aは、所定のマスク情報によってアイコン透過領域4182Sの部分が透過されて表示される。
本変形例では、図23の(a)に示すアイコン画像4182aを後述のアイコン用マスクデータでマスクすることにより、アイコン画像4182aに対応する位置に設けられるフレーム6181aと同じ形状のアイコン画像6182aを表示する。
図23の(b)は、アイコン用マスクデータのイメージを表す図である。図23の(b)に示す網掛け領域618Bは、アイコン画像4182aの上にフレーム6181aを配置したときに、アイコン画像4182aにおけるフレーム6181aの外側の領域に対応している。アイコン用マスタデータにおいて、網掛け領域618Bは透過される領域を示している。
従って、図23の(a)に示すアイコン画像4182aをアイコン用マスクデータ618Aでマスクすることにより、アイコン画像4182aにおいて、アイコン用マスクデータ618Aの網掛け領域618Bに対応する部分が透過され、図23の(c)に示すアイコン画像6182aが表示される。
次に、編集画面410において回転ボタン419がタッチされた際のアイコン画像6182aの表示方法について説明する。図24の(a)は、アイコン画像4182aを基準領域4182bに配置したデフォルト状態を示している。アイコン画像4182aを回転ボタン419のタッチ操作に応じて回転させると、図24の(b)に示すように、基準領域4182bからアイコン画像4182aの一部4182rがはみ出す。
はみ出したアイコン画像4182aの一部4182rは、所定のクリッピング処理によって除かれる。クリッピングされたアイコン画像4182aを、そのアイコン画像4182aに対応するアイコン用マスクデータ618A(図23の(b)参照)でマスクする。これにより、図24の(c)に示すように、編集画像418aをフレーム6181aに沿って表示させることができる。
上述した実施形態では、アイコン画像群4182の上にフレーム画像4181を重ねて表示する構成のため、各アイコン画像4182aを、そのアイコン画像4182aに対応するフレーム4181aの形状となるようにマスクする必要がない。
一方、本変形例では、アイコン画像6182aの表示に際し、各アイコン画像6182aの位置に設けられるフレーム6181aに対応するアイコン用マスクデータ618Aを用いてアイコン画像4182aをマスクする。そのため、本変形例では、アイコン画像4182aごとのアイコン用マスクデータ618Aを予め用意しなければならない。また、開発段階においてアイコン画像のサイズを調整する場合には、調整に際して各アイコン用マスクデータ618Aを作成しなければならず、上述した実施形態の構成と比べて開発工数が増加する。また、アイコン画像6182aを表示するごとにアイコン用マスクデータ618Aを読み出してマスク処理を行わなければならないので、上述した実施形態と比べて、アイコン画像6182aを表示する際の処理量が多くなる。
つまり、本変形例では、アイコン画像4182aの回転と合わせて、上述した編集画像418aの透過・不透過を表現するためのアイコン画像用マスク情報を回転させ、さらに、フレーム6181aの形状に応じたマスク情報(アイコン用マスクデータ618A)は回転させずに用いてアイコン画像6182aを表示しなければならない。従って、これら2種類のマスク情報によってアイコン画像を表示させる処理が必要となり、実施形態と比べて処理量が多くなる。
なお、本変形例では、デフォルト状態においても、アイコン用マスクデータ618Aを用いてアイコン画像4182aをマスクする例を説明したが、アイコン画像4182aの回転時のみアイコン画像4182aのマスク処理を行うようにしてもよい。図24の(a)に示したように、デフォルト状態では、フレーム6181aに収まるように編集画像418aが表示され、アイコン透過領域4182Sにはフレーム6181aの下地画像6181c(図22参照)が表示される。従って、デフォルト状態では、アイコン画像4182aをマスクする処理を省略することが可能である。
このように、アイコン画像の回転時だけアイコン画像をマスクする処理を行う場合、アイコン画像の回転の有無に限らずアイコン画像をマスクする場合と比べ、アイコン画像を表示する際の処理量は軽減される。しかしながら、アイコン画像の回転時だけアイコン画像をマスクする処理を行う場合には、アイコン画像を回転させる場合とデフォルト状態とでアイコン画像を表示するための処理プログラムを別々に作成する必要があり、そのための開発工数が増加してしまう。
(2)上述した実施形態では、選択されたアイコン418の上に、アイコン418に対応するフレーム4181aと同じ手書き風の線画で表されたカーソル4134を重ねて表示する例を説明したが、カーソル4134は、フレーム4181aと略同じ形状を有していればよく、直線的な線画で表されていてもよい。
(3)上述した実施形態では、回転させたアイコン画像4182aに対して所定のクリッピング処理を行う例を説明したが、以下の場合には所定のクリッピング処理を省略してもよい。つまり、例えば、アイコン画像4182aを回転させても、回転させたアイコン画像4182aの一部が、隣接するアイコン画像4182aの基準領域4182bに重ならない程度に、アイコン画像4182aのサイズが設定されている場合、又は、隣接するアイコン画像4182aとの間隔が設けられている場合には、所定のクリッピング処理を省略してもよい。
(4)上述した実施形態及び変形例(1)では、パレット4133に表示される全てのアイコン画像4182aにおいて、手書き風の線画で表されたフレーム4181a内を表示させ、フレーム4181aの外側を表示させないように構成する例を説明したが、少なくとも一部のアイコン画像に対してこのように構成されていればよい。
(5)上述した実施形態では、選択されたアイコン418に対応するアイコン画像4182aを回転ボタン419のタッチ操作に応じて回転させる例を説明したが、以下のようにしてもよい。例えば、アイコン418が選択されていない状態で回転ボタン419がタッチ操作された場合、パレット4133に表示されている全てのアイコン418に対応するアイコン画像4182aを回転させてもよい。
(6)上述した実施形態及び変形例(1)において、アイコン画像を表示させる方法を各々説明したが、アイコン画像の表示方法は、上記いずれの表示方法であってもよい。要は、アイコン画像4182aにおいて、アイコン画像4182aの外形の少なくとも一部が重ならない当該外形よりも小さい領域を表示させ、当該領域の外側の領域を表示させないように構成されていればよい。アイコン画像を表示させる領域がアイコン画像の外形のサイズそのものであれば、矩形状のアイコンしか表示させることはできない。この構成では、アイコン画像の外形と形状が異なる外形よりも小さい領域を、アイコン画像を表示させる領域とし、アイコン画像において、当該領域より外側領域を表示させないように構成しているため、非矩形状のアイコンを表示させることができる。
例えば、楕円状のアイコンを表示する場合には、図25Aに示すように、アイコン画像4182aにおいて、楕円形状を有するフレーム7181a内の領域4182Hを表示させ、フレーム7181aの外側の領域4182Gを表示させないように構成すればよい。また、四隅の角が円弧状を有するアイコンを表示する場合には、図25Bに示すように、アイコン画像4182aにおいて、四隅の角が円弧状を有するフレーム8181a内の領域4182Hを表示させ、フレーム7181aの外側の領域4182Gを表示させないように構成すればよい。