JP5935703B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
半導体装置(半導体デバイス、半導体素子)としては、窒化ガリウム(GaN)系の半導体装置が知られている。GaN系の半導体装置の構造として、オーミック性を有する電極(オーミック電極)をN型半導体層に設けた構造がある。一般的に、半導体層に形成されるオーミック電極には、半導体層に対する密着性を確保しつつ接触抵抗(コンタクト抵抗)を抑制することが要求される。
特許文献1には、チタン(Ti)から成る層にアルミニウム(Al)から成る層を積層した電極を、GaN系のN型半導体層に設けることが記載されている。特許文献2,3には、酸およびアルカリによる腐食に対する電極の耐性を向上させるために、3つの金属層を積層した電極を、GaN系のN型半導体層に設けることが記載されている。
特開平7−45867号公報 特開2010−212406号公報 特開2011−238866号公報
特許文献1におけるN型半導体層の電極では、電極の表層のAlがドライエッチングおよびウェットエッチングに対する十分な耐性を有しないため、半導体装置の製造工程の1つであるエッチングによって電極が損傷または剥離するという問題があった。特許文献2,3におけるN型半導体層の電極では、エッチングによって電極の接触抵抗が増大する場合があった。
そのため、エッチングによる接触抵抗の増大を抑制可能な電極をGaN系のN型半導体層に形成可能な技術が望まれていた。そのほか、半導体装置においては、低コスト化、微細化、製造の容易化、省資源化、使い勝手の向上、耐久性の向上などが望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、N型半導体層を備える半導体装置を製造する、半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、(a) 窒化ガリウム(GaN)から主に成る前記N型半導体層を形成する工程と;(b) 前記N型半導体層に電極を形成する工程とを備え、前記工程(b)は、(b1) 第1の金属層を前記N型半導体層に形成する工程と;(b2) 第2の金属層を前記第1の金属層に積層する工程と;(b3) 第3の金属層を前記第2の金属層に積層する工程であって、前記第2の金属層の厚みT2と前記第3の金属層の厚みT3との関係がT2/T3<10を満たすように前記第3の金属層を形成する工程と;(b4) 前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程とを含む。この形態によれば、エッチングによる接触抵抗の増大を抑制可能な電極をN型半導体層に形成できる。その結果、半導体装置を製造する工程の自由度を向上できる。
(2)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b3)は、T2/T3≦6を満たすように前記第3の金属層を形成する工程であってもよい。この形態によれば、エッチング工程による接触抵抗の増大をいっそう抑制可能な電極を形成できる。
(3)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b3)は、T2/T3≦4を満たすように前記第3の金属層を形成する工程であってもよい。この形態によれば、エッチング工程による接触抵抗の増大をいっそう抑制可能な電極を形成できる。
(4)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b1)は、チタン(Ti)とバナジウム(V)との少なくとも1つの金属または合金から成る前記第1の金属層を、前記N型半導体層に形成する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(5)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b2)は、アルミニウム(Al)またはアルミニウム(Al)を含有する合金から成る前記第2の金属層を、前記第1の金属層に積層する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(6)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b3)は、パラジウム(Pd)と白金(PT)とモリブデン(Mo)との少なくとも1つの金属または合金から成る前記第3の金属層を、前記第2の金属層に積層する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(7)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b1)は、前記第1の金属層の厚みが5nm以上になるように前記第1の金属層を形成する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(8)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b2)は、前記厚みT2が100nm以上になるように前記第2の金属層を形成する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(9)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b4)は、1分から10分までの間、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(10)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記工程(b4)は、窒素(N2)から主に成る450〜700℃の雰囲気ガスを用いて、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程であってもよい。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
(11)本発明の一形態によれば、上記形態の半導体装置の製造方法を用いて製造された半導体装置が提供される。この形態によれば、電極のオーミック性を十分に確保することができる。
本発明は、半導体装置およびその製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、上記形態の半導体装置を備える電気機器、上記形態の半導体装置を製造する装置などの形態で実現することができる。
本願発明によれば、エッチングによる接触抵抗の増大を抑制可能な電極を形成できる。その結果、半導体装置を製造する工程の自由度を向上できる。
半導体装置の構成を模式的に示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す工程図である。 N型半導体層に形成される電極の中間品を示す説明図である。 ドライエッチングによる接触抵抗の増加に膜厚比が及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。 ウェットエッチングによる接触抵抗の増加に膜厚比Tが及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。 焼成時間が電極の接触抵抗に及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。 焼成温度が電極の接触抵抗に及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。
A.実施形態:
A1.半導体装置の構成:
図1は、半導体装置10の構成を模式的に示す断面図である。半導体装置10は、窒化ガリウム(GaN)を用いて形成されたGaN系の半導体装置である。本実施形態では、半導体装置10は、トレンチ型MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。
半導体装置10は、基板110と、N型半導体層120と、P型半導体層130と、N型半導体層140とを備える。半導体装置10は、NPN型の半導体装置であり、N型半導体層120と、P型半導体層130と、N型半導体層140とが順に接合した構造を有する。
図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。図1のXYZ軸のうち、X軸は、基板110に対してN型半導体層120が積層する積層方向に沿った軸である。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、基板110からN型半導体層120に向かう方向であり、−X軸方向は、+X軸方向に対向する方向である。
図1のXYZ軸のうち、Y軸およびZ軸は、X軸に直交するとともに相互に直交する軸である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、図1の紙面左から紙面右に向かう方向であり、−Y軸方向は、+Y軸方向に対向する方向である。Z軸に沿ったZ軸方向のうち、+Z軸方向は、図1の紙面手前から紙面奥に向かう方向であり、−Z軸方向は、+Z軸方向に対向する方向である。
半導体装置10の基板110は、Y軸およびZ軸に沿って広がる板状をなす。本実施形態では、基板110は、窒化ガリウム(GaN)から主に成るとともに、N型半導体層120よりも高い濃度でケイ素(Si)をドナーとして含有する。
基板110は、界面111と、界面112とを有する。基板110の界面111は、Y軸およびZ軸に平行かつ−X軸方向を向いた面である。基板110の界面112は、Y軸およびZ軸に平行かつ+X軸方向を向いた面であり、界面111に背向する。界面112は、N型半導体層120に隣接する。
本実施形態では、基板110の界面111には、ドレイン電極とも呼ばれる電極210が形成されている。本実施形態では、電極210は、チタン(Ti)から成る層にアルミニウム(Al)から成る層を積層した電極である。
半導体装置10におけるN型半導体層120は、基板110に積層した状態で形成され、Y軸およびZ軸に沿って広がる層をなす。N型半導体層120は、窒化ガリウム(GaN)から主に成るとともに、ケイ素(Si)をドナーとして含有する。N型半導体層120は、「n-−GaN」とも呼ばれる。
N型半導体層120は、界面121と、界面122とを有する。N型半導体層120における界面121は、Y軸およびZ軸に平行かつ−X軸方向を向いた面である。界面121は、基板110に隣接する。N型半導体層120における界面122は、Y軸およびZ軸に平行かつ+X軸方向を向いた面であり、界面121に背向する。界面122は、P型半導体層130に隣接する。
半導体装置10のP型半導体層130は、N型半導体層120に積層した状態で形成され、Y軸およびZ軸に沿って広がる層をなす。P型半導体層130は、窒化ガリウム(GaN)から主に成るとともに、マグネシウム(Mg)をアクセプタとして含有する。P型半導体層130は、「p−GaN」とも呼ばれる。
P型半導体層130は、界面131と、界面132とを有する。P型半導体層130の界面131は、Y軸およびZ軸に平行かつ−X軸方向を向いた面である。界面131は、N型半導体層120に隣接する。P型半導体層130の界面132は、Y軸およびZ軸に平行かつ+X軸方向を向いた面であり、界面131に背向する。界面132におけるN型半導体層140に隣接する部位と、N型半導体層140に隣接しない部位との間は、平坦であってもよいし、段状であってもよい。
本実施形態では、P型半導体層130の界面132には、N型半導体層140よりも+Y軸方向側に、Pボディ電極とも呼ばれる電極230が形成されている。本実施形態では、電極230は、ニッケル(Ni)から成る層に金(Au)から成る層を積層した電極である。
半導体装置10におけるN型半導体層140は、P型半導体層130に積層した状態で形成され、Y軸およびZ軸に沿って広がる層をなす。N型半導体層140は、窒化ガリウム(GaN)から主に成るとともに、N型半導体層120よりも高い濃度でケイ素(Si)をドナーとして含有する。N型半導体層140は、「n+−GaN」とも呼ばれる。
N型半導体層140は、界面141と、界面142と、界面143とを有する。N型半導体層140における界面141は、Y軸およびZ軸に平行かつ−X軸方向を向いた面である。界面141は、P型半導体層130に隣接する。N型半導体層140における界面142は、Y軸およびZ軸に平行かつ+X軸方向を向いた面であり、界面141に背向する。N型半導体層140における界面143は、X軸およびZ軸に平行かつ+Y軸方向を向いた面である。界面143は、P型半導体層130の界面132と、N型半導体層140の界面142との間を繋ぐ面である。
N型半導体層140の界面142には、ソース電極とも呼ばれる電極240が形成されている。電極240は、N型半導体層140の界面142に対して、順に、チタン(Ti)から成る第1の金属層と、アルミニウム(Al)から成る第2の金属層と、パラジウム(Pd)から成る第3の金属層と、を積層した後、これらの金属層を焼成することによって形成される。電極240は、第1の成分であるチタン(Ti)と、第2の成分であるアルミニウム(Al)と、第3の成分であるパラジウム(Pd)とが相互に拡散した構造を有する。
本実施形態では、N型半導体層120とP型半導体層130との各表面にわたって絶縁膜330が形成され、N型半導体層120とP型半導体層130とN型半導体層140との各表面にわたって絶縁膜340が形成されている。本実施形態では、絶縁膜330,340は、二酸化ケイ素(SiO2)から成る層である。
本実施形態では、ゲート電極とも呼ばれる電極250が、N型半導体層120とP型半導体層130とN型半導体層140との各表面にわたって、絶縁膜340を間に挟む状態で形成されている。本実施形態では、電極250は、アルミニウム(Al)から主に成る電極である。
A2.半導体装置の製造方法:
図2は、半導体装置10の製造方法を示す工程図である。図3は、N型半導体層140に形成される電極240の中間品240sを示す説明図である。
半導体装置10を製造する際には、まず、製造者は、基板110上にN型半導体層120とP型半導体層130とN型半導体層140とが形成された半導体装置10の中間製品を用意する(工程P120)。本実施形態では、製造者は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、有機金属気相成長法)装置を用いた結晶成長によって、基板110上にN型半導体層120とP型半導体層130とN型半導体層140とを順に形成する。
半導体装置10の中間製品を用意した後(工程P120)、製造者は、半導体装置10の中間製品における+X軸方向を向く面にフォトレジストを塗布する(工程P130)。
フォトレジストを塗布した後(工程P130)、製造者は、電極240のパターンが形成されたフォトマスクを用いたフォトリソグラフィによって、電極240に対応する開口部をフォトレジストに形成する(工程P140)。
フォトリソグラフィの後(工程P140)、製造者は、半導体装置10の中間製品におけるフォトレジストが形成された側の面に対して、第1の金属層241を蒸着によって形成する(工程P152)。これによって、フォトレジストの開口部から露出した界面142に第1の金属層241が形成される。
第1の金属層241は、チタン(Ti)とバナジウム(V)との少なくとも1つの金属または合金から主になる金属層であることが好ましく、本実施形態では、Tiから成る金属層である。第1の金属層241の厚みT1は、5〜50nm(ナノメートル)であることが好ましく、本実施形態では、17.5nmである。他の実施形態では、厚みT1は、50nm以上であってもよい。
第1の金属層241の形成に続いて(工程P152)、製造者は、半導体装置10の中間製品における第1の金属層241が形成された側の面に対して、第2の金属層242を蒸着によって形成する(工程P154)。これによって、フォトレジストの開口部から露出した界面142に形成された第1の金属層241の上に、第2の金属層242が積層される。
第2の金属層242は、アルミニウム(Al)またはアルミニウム(Al)を含有する合金から成る金属層であることが好ましく、本実施形態では、Alから成る金属層である。第2の金属層242の厚みT2は、100〜300nmであることが好ましく、本実施形態では、200nmである。他の実施形態では、厚みT2は、300nm以上であってもよい。
第2の金属層242の形成に続いて(工程P154)、製造者は、半導体装置10の中間製品における第2の金属層242が形成された側の面に対して、第3の金属層243を蒸着によって形成する(工程P156)。これによって、フォトレジストの開口部から露出した界面142に形成された第2の金属層242の上に、第3の金属層243が積層される。
第3の金属層243は、パラジウム(Pd)と白金(PT)とモリブデン(Mo)との少なくとも1つの金属または合金から成る金属層であることが好ましく、本実施形態では、Pdから成る金属層である。
第3の金属層243の厚みT3は、第2の金属層242の厚みT2に対して、T2/T3≦6を満たすことが好ましく、T2/T3≦4を満たすことがさらに好ましく、T2/T3≦2を満たすことがいっそう好ましい。本実施形態では、厚みT3は、50nmであり、200nmの厚みT2に対して、T2/T3=4である。
第3の金属層243を形成した後(工程P156)、製造者は、半導体装置10の中間製品からフォトレジストを除去する(工程P160)。これによって、図3に示すように、電極240の中間品240sが、N型半導体層140の界面142に形成される。中間品240sは、第1の金属層241と、第2の金属層242と、第3の金属層243とを備える。
フォトレジストを除去した後(工程P160)、製造者は、焼成装置を用いて半導体装置10の中間製品を加熱処理し、第1の金属層241と第2の金属層242と第3の金属層243とを焼成することによって、中間品240sから電極240を形成する(工程P170)。本実施形態では、工程P170の加熱処理に用いられる雰囲気ガスは、窒素(N2)から主になり、酸素(O2)を含有してもよい。
工程P170の加熱処理を実施する時間(焼成時間)は、1分から10分までの間であることが好ましく、本実施形態では、5分間である。
工程P170の加熱処理に用いられる雰囲気ガスの温度(焼成温度)は、450〜700℃であることが好ましく、500〜650℃であることがいっそう好ましい。本実施形態では、工程P170における焼成温度は、550℃である。
本実施形態では、電極240を形成した後(工程P170)、製造者は、電極210,230,250と、絶縁膜330,340とを形成する。これによって、半導体装置10が完成する。
本実施形態では、電極240を形成した後(工程P170)、製造者は、半導体装置10の中間製品における+X軸方向側の全域に、SiO2から成る膜を形成する。その後、製造者は、SiO2から成る膜の全域に、Alから成る膜を形成する。その後、製造者は、ドライエッチングおよびウェットエッチングによって、電極240の上から、SiO2から成る膜とAlから成る膜とを除去する。これによって、電極250および絶縁膜330,340が形成される。他の実施形態では、製造者は、SiO2から成る膜とAlから成る膜とを除去するドライエッチングおよびウェットエッチングの後に、焼成(工程P170)を実施してもよい。
A3.電極の評価試験:
図4は、ドライエッチングによる接触抵抗の増加に膜厚比T2/T3が及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。図4の評価試験では、発明者は、膜厚比T2/T3が異なる複数の試料を用意し、ドライエッチングの前後で電極240の接触抵抗を測定した。これによって、発明者は、膜厚比T2/T3と、ドライエッチングによる接触抵抗の増加率との関係を確認した。
図4の評価試験では、各試料の膜厚比T2/T3は、第3の金属層243の厚みT3を変更することによって調整される。図4の評価試験で実施されるドライエッチングは、Cl2およびBCl3を利用したドライエッチングと、Cl2およびSiCl4を利用したドライエッチングとの2つの態様である。
図4のグラフでは、横軸は、膜厚比T2/T3を示し、縦軸は、ドライエッチングによる接触抵抗の増加率を、対数目盛を用いて示す。図4の結果によれば、ドライエッチングによる接触抵抗の増加率を抑制する観点から、第3の金属層243の厚みT3は、第2の金属層242の厚みT2に対して、T2/T3<10を満たすことが好ましく、T2/T3≦6を満たすことがさらに好ましく、T2/T3≦4を満たすことがいっそう好ましい。
図5は、ウェットエッチングによる接触抵抗の増加に膜厚比T2/T3が及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。図5の評価試験では、発明者は、膜厚比T2/T3が異なる複数の試料を用意し、ウェットエッチングの前後で電極240の接触抵抗を測定した。これによって、発明者は、膜厚比T2/T3と、ウェットエッチングによる接触抵抗の増加率との関係を確認した。
図5の評価試験では、各試料の膜厚比T2/T3は、第3の金属層243の厚みT3を変更することによって調整される。図5の評価試験で実施されるウェットエッチングは、バッファードフッ酸(BHF)を利用した30秒間のウェットエッチングを1回実施する態様と、BHFを利用した30秒間のウェットエッチングを2回実施する態様との2つの態様である。
図5のグラフでは、横軸は、膜厚比T2/T3を示し、縦軸は、ウェットエッチングによる接触抵抗の増加率を、対数目盛を用いて示す。
図5の結果によれば、ウェットエッチングによる接触抵抗の増加率を抑制する観点から、第3の金属層243の厚みT3は、第2の金属層242の厚みT2に対して、T2/T3<10を満たすことが好ましく、T2/T3≦6を満たすことがさらに好ましく、T2/T3≦4を満たすことがいっそう好ましい。
図6は、焼成時間が電極240の接触抵抗に及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。図6の評価試験では、発明者は、焼成時間を変えて焼成した電極240を備える6系統の試料を用意し、各試料の接触抵抗を測定した。図6の評価試験における各試料の電極240は、Tiから成る第1の金属層241と、Alから成る第2の金属層242と、Pdから成る第3の金属層243とを備える中間品240sから作製される。図6の評価試験では、発明者は、Tiから成る金属層にAlから成る金属層が積層された電極を備える試料についても、同様に、接触抵抗を測定した。
図6のグラフでは、横軸は、電極の焼成時間を示し、縦軸は、対数目盛を用いて、電極の接触抵抗を示す。図6の結果によれば、オーミック性を確保する観点から、電極240の焼成時間は、1〜10分が好ましく、2〜5分がいっそう好ましい。
図7は、焼成温度が電極240の接触抵抗に及ぼす影響を評価した結果を示すグラフである。図7の評価試験では、発明者は、焼成温度を変えて焼成した電極240を備える6系統の試料を用意し、各試料の接触抵抗を測定した。図7の評価試験における各試料の電極240は、Tiから成る第1の金属層241と、Alから成る第2の金属層242と、Pdから成る第3の金属層243とを備える中間品240sから作製される。図7の評価試験では、発明者は、Tiから成る金属層にAlから成る金属層が積層された電極を備える試料についても、同様に、接触抵抗を測定した。
図7のグラフでは、横軸は、電極の焼成温度を示し、縦軸は、対数目盛を用いて、電極の接触抵抗を示す。図7の結果によれば、オーミック性を確保する観点から、電極240の焼成温度は、450〜700℃が好ましく、550〜600℃がいっそう好ましい。
A4.効果:
以上説明した実施形態によれば、エッチングによる接触抵抗の増大を抑制可能な電極240をN型半導体層140に形成できる。その結果、半導体装置10を製造する工程の自由度を向上できる。
B.他の実施形態:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
例えば、上述の実施形態における電極240は、GAN系のN型半導体層に電極を設けた構造を有する他の半導体装置に適用されてもよい。
上述の実施形態において、基板とN型半導体層と間に真性半導体層(アンドープ半導体層)が形成されてもよいし、N型半導体層とP型半導体層との間に真性半導体層が形成されてもよい。
上述の実施形態において、基板の材質は、窒化ガリウム(GaN)に限らず、ケイ素(Si)、サファイア、炭化ケイ素(SiC)などであってもよい。
上述の実施形態において、基板とN型半導体層とに含まれるドナーは、ケイ素(Si)に限らず、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)などであってもよい。
上述の実施形態において、P型半導体層に含まれるアクセプタは、マグネシウム(Mg)に限らず、亜鉛(Zn)、炭素(C)などであってもよい。
上述の実施形態において、絶縁膜は、窒化ケイ素(SiN)、窒化酸化ケイ素(SiON)、酸化アルミニウム(Al23)、窒化酸化アルミニウム(AlON)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、五酸化タンタル(Ta25)、五酸化ニオブ(Nb25)、二酸化ハフニウム(HfO2)、窒化アルミニウム(AlN)などから成る層であってもよい。
半導体装置10を製造する際、製造者は、電極210を形成する工程の少なくとも一部を、電極240の形成に先立って、または、電極240の形成と同時に行ってもよい。
半導体装置10を製造する際、製造者は、電極230を形成する工程の少なくとも一部を、電極240の形成に先立って、または、電極240の形成と同時に行ってもよい。
半導体装置10を製造する際、製造者は、電極250を形成する工程の少なくとも一部を、電極240の形成に先立って、または、電極240の形成と同時に行ってもよい。
半導体装置10を製造する際、製造者は、絶縁膜330,340を形成する工程の少なくとも一部を、電極240の形成に先立って行ってもよい。
10…半導体装置
110…基板
111…界面
112…界面
120…N型半導体層
121…界面
122…界面
130…P型半導体層
131…界面
132…界面
140…N型半導体層
141…界面
142…界面
143…界面
210…電極
230…電極
240…電極
240s…中間品
241…第1の金属層
242…第2の金属層
243…第3の金属層
250…電極
260…電極
330…絶縁膜
340…絶縁膜

Claims (9)

  1. N型半導体層を備える半導体装置を製造する、半導体装置の製造方法であって、
    (a) 窒化ガリウム(GaN)から主に成る前記N型半導体層を形成する工程と、
    (b) 前記N型半導体層に電極を形成する工程と
    を備え、
    前記工程(b)は、
    (b1) チタン(Ti)とバナジウム(V)との少なくとも1つの金属または合金から成る第1の金属層を前記N型半導体層に形成する工程と、
    (b2) アルミニウム(Al)またはアルミニウム(Al)を含有する合金から成る第2の金属層を前記第1の金属層に積層する工程と、
    (b3) パラジウム(Pd)とモリブデン(Mo)との少なくとも1つの金属または合金から成る第3の金属層を前記第2の金属層に積層する工程であって、前記第2の金属層の厚みT2と前記第3の金属層の厚みT3との関係がT2/T3<10を満たすように前記第3の金属層を形成する工程と、
    (b4) 2分から10分までの間、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程と
    を含む、半導体装置の製造方法。
  2. 前記工程(b3)は、T2/T3≦6を満たすように前記第3の金属層を形成する工程である、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記工程(b3)は、T2/T3≦4を満たすように前記第3の金属層を形成する工程である、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記工程(b1)は、前記第1の金属層の厚みが5nm以上になるように前記第1の金属層を形成する工程である、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記工程(b2)は、前記厚みT2が100nm以上になるように前記第2の金属層を形成する工程である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記工程(b4)は、2分から5分までの間、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程である、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記工程(b4)は、窒素(N)から主に成る450〜700℃の雰囲気ガスを用いて、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程である、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記工程(b4)は、窒素(N )から主に成る500〜650℃の雰囲気ガスを用いて、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程である、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記工程(b4)は、窒素(N )から主に成る550〜600℃の雰囲気ガスを用いて、前記第1の金属層と前記第2の金属層と前記第3の金属層とを焼成することによって、前記電極を形成する工程である、請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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