(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかるマルチビュー配信システムを示したブロック図である。図1に示す例では、マルチビュー配信の番組1つに、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報が含まれている。図1に示す例では、放送局150が、任意の番組の主映像情報を含む放送信号を、デジタルテレビジョン放送受信端末100に対して配信する。一方、放送局150は、当該任意の番組の、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報を、配信サーバ151に提供する。そして、配信サーバ151が、放送局150が提供する放送信号に含まれている主映像情報に連動するように、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報を、IP通信網160を介して配信する。なお、放送信号は、衛星デジタルテレビジョン放送信号又は地上デジタルテレビジョン放送信号のどちらであっても良い。
これにより、デジタルテレビジョン放送受信端末100、第1の通信端末111、及び第2の通信端末112は、LANルータ161を介して、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報のうちいずれか1つ以上を受信し、表示することができる。なお、第1の通信端末111、及び第2の通信端末112とLANルータ161との間の接続は、無線又は有線とする。
そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間は、無線又は有線により接続されている。そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100が映像情報を切り替えた場合に、必要に応じて、第1の通信端末111に対して映像情報を切り替える命令を送信する。
同様に、デジタルテレビジョン放送受信端末100と第2の通信端末112との間は、無線又は有線により接続されている。そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100が映像情報を切り替えた場合に、必要に応じて、第2の通信端末112に対して映像情報を切り替える命令を送信する。
なお、本実施形態では、放送局150が主映像信号を放送信号に含めて配信し、配信サーバ151が主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報を、ネットワークを介して配信する例とするが、このような例に制限するものではない。例えば、放送信号を用いずに、ネットワークのみで主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報を配信しても良いし、放送信号に主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報を含めても良い。つまり、映像情報を表示する端末それぞれが、複数の映像情報を表示可能な配信形態であれば、どのような形態であっても良い。
続いて、デジタルテレビジョン放送受信端末100のハードウェア構成について説明する。図2は、上記したデジタルテレビジョン放送受信端末100の主要な信号処理系を示すブロック図である。
BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ121で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子201を介して衛星デジタル放送用のチューナ202aに供給される。
チューナ202aは、制御部205からの制御信号により所望のチャネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器202bに出力する。
PSK復調器202bは、制御部205からの制御信号により、チューナ202aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリーム(TS)を得て、TS復号器202cに出力する。
TS復号器202cは、制御部205からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部206内のSTDバッファ(図示せず)へ出力する。また、TS復号器202cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部206内のセクション処理部(図示せず)へ出力する。
地上波放送受信用のアンテナ122で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子203を介して地上デジタル放送用のチューナ204aに供給される。
チューナ204aは、制御部205からの制御信号により所望のチャネルの放送信号を選局可能とする。チューナ204aは、放送信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器204bに出力する。
本実施形態にかかるチューナ202a及びチューナ204aは、アンテナ121又はアンテナ122を介して、チャネルの放送信号として、複数の映像情報を提供するマルチビュー配信の放送信号を受信する。なお、マルチビュー配信の放送信号には、複数の映像情報が全て含まれている必要はなく、例えば映像情報としては主映像情報のみ含まれ、副映像情報については取得先のアドレス情報のみ埋め込まれていても良い。
OFDM復調器204bは、制御部205からの制御信号により、チューナ204aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器204cに出力する。
TS復号器204cは、制御部205からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部206内のSTDバッファへ出力する。また、TS復号器204cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部206内のセクション処理部へ出力する。
信号処理部206は、テレビ視聴時には、TS復号器202cおよびTS復号器204cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部207及び音声処理部208に出力している。一方、番組録画時には、TS復号器202cおよびTS復号器204cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施した信号を、制御部205を介して記憶装置(例えば、HDD)270に記録している。また、信号処理部206は、録画番組再生時には、制御部205を介して記憶装置(例えば、HDD)270から読み出された録画番組のデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部207及び音声処理部208に出力している。
制御部205には、信号処理部206から、番組を取得するための各種データ(B−CASデスクランブル用の鍵情報等)や電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部205は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部207へ出力する。
また、この制御部205は、番組録画および番組予約録画を制御する機能を有し、番組予約受付時には、外部の表示装置(例えば、デジタルテレビジョン放送受像器)に電子番組ガイド(EPG)情報を表示し、操作部220またはリモートコントローラ221を介した視聴者の入力により予約内容を所定の記憶手段に設定する。そして、設定された時刻に予約番組を録画するようチューナ202a,204a、PSK復調器202b、OFDM復調器204b、TS復号器202c,204cおよび信号処理部206を制御する。
セクション処理部は、TS復号器202c(204c)から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部205へ出力する。
グラフィック処理部207は、(1)信号処理部206内のAVデコーダ(図示せず)から供給されるデジタルの映像信号と、(2)OSD(On Screen Display)信号生成部209で生成されるOSD信号と、(3)データ放送による画像データと、(4)制御部205により生成されたEPG,字幕信号とを合成して映像処理部210へ出力する機能を有する。
また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部207は、制御部205からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
グラフィック処理部207から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部210に供給される。この映像処理部210は、入力されたデジタルの映像信号を、表示部214又は出力端子211を介して接続された外部機器で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、出力端子211又は表示部214に出力して映像表示させる。
また、上記音声処理部208は、入力されたデジタルの音声信号を、スピーカ213で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、出力端子212を介して接続された外部機器又はスピーカ213に出力して音声再生させる。
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信端末100は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部205によって統括的に制御されている。この制御部205は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、操作部220からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ221から送出された操作情報を、受光部222を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
この場合、制御部205は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)205aと、当該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)205bと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ205cとを利用している。
また、この制御部205は、カードI/F(Interface)223を介して、メモリカード224が装着可能なカードホルダ225に接続されている。これによって、制御部205は、カードホルダ225に装着されたメモリカード224と、カードI/F223を介して情報伝送することができる。
さらに、上記制御部205は、通信I/F231を介して第1のLAN端子232に接続されている。これにより、制御部205は、第1のLAN端子232に接続されたLAN対応の機器と、通信I/F231を介して情報伝送することができる。
また、上記制御部205は、USB I/F233を介してUSB端子234に接続されている。これにより、制御部205は、USB端子234に接続された各種機器(例えば、外付けハードディスク装置)と、USB I/F233を介して情報伝送することができる。
デジタルテレビジョン放送受信端末100の制御部205は、映像制御アプリケーション250を備えている。そして、制御部205のCPUが、映像制御アプリケーション250を読み込むことで、RAM205b上に、映像制御アプリケーション250の各構成が実現される。図3は、映像制御アプリケーション250の機能ブロックを示した図である。なお、図2の構成要素と共通する部分には同一の符号を付している。
図3に示す様に、映像制御アプリケーション250は、表示制御部301と、抽出部302と、生成部303と、操作受付部304と、端末通信制御部305と、を備える。さらに、図3に示す様に、記憶装置270は、対応関係管理テーブル350を備えている。
まず、チューナ202a及びチューナ204aが受信した、マルチビュー配信されている番組の放送信号に含まれている様々な制御情報が、映像制御アプリケーション250に入力される。なお、本実施形態では、放送信号に制御情報が含まれている例について説明するが、配信サーバ151から制御情報を取得しても良い。
抽出部302は、入力された制御情報から、当該番組が提供する複数の映像情報に関する情報を抽出する。抽出する情報としては、例えば、映像情報の取得先(当該映像情報の配信先を示すURLや、放送波のService_id)等がある。
生成部303は、放送信号から抽出された複数の映像情報に関する情報と、デジタルテレビジョン放送受信端末100と連動可能な通信端末と、に基づいて、表示部214が表示する映像情報と、当該映像情報を表示部214が表示する際に当該通信端末が表示する映像情報と、を対応付けた対応関係管理テーブル350を生成する。なお、本実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信端末100と連動可能な通信端末は、予めデジタルテレビジョン放送受信端末100に登録されているものとする。
そして、生成された対応関係管理テーブル350は、記憶装置270に記憶される。図4は、対応関係管理テーブル350のテーブル構造を示した図である。本実施形態では、マルチビュー配信として、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報が含まれ、連動可能な通信端末が2台ある場合について説明するが、このような実施態様に制限するものではない。例えば、副映像情報が1種類、又は3種類以上であっても良いし、連動可能な通信端末が1台又は3台以上存在しても良い。
図4に示す様に、対応関係管理テーブル350は、マスター(デジタルテレビジョン放送受信端末100)が表示する映像情報と、第1のスレーブ(第1の通信端末111)が表示する映像情報と、第2のスレーブ(第1の通信端末112)が表示する映像情報と、を対応付けて記憶している。また、対応関係管理テーブル350には、映像情報毎に、抽出部302により抽出された、各種映像情報の取得先を識別する(放送波の)Service_id又はURLが格納されている。これにより、各映像情報の取得先を特定できる。
映像情報の取得先は、デジタルテレビジョン放送受信端末100が映像情報を表示する際に利用される。さらには、映像情報の取得先は、連動可能な通信端末に当該映像情報を表示するために送信される。
そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100では、デジタルテレビジョン放送受信端末100が表示する映像情報が切り替えられた場合に、対応関係管理テーブル350を参照することで、第1の通信端末111及び第2の通信端末112が表示する映像情報を特定できる。
表示制御部301は、放送信号に基づいて、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報のうち、いずれか1つの映像情報を表示部214に表示する。このように、表示部214に表示される映像情報は、放送信号に含まれている主映像情報に制限するものではなく、放送信号に含まれているURLから配信された第1の副映像情報、又は第2の副映像情報でもよい。
端末通信制御部305は、連動している通信端末(例えば、第1の通信端末111、第2の通信端末112)に対して、映像情報を表示するための情報を送信する。送信する情報としては、例えば、表示する映像情報の配信元を示したURL等とする。
端末通信制御部305が、連動している通信端末に送信する映像情報のURL等は、表示部214が表示する映像情報と、対応関係管理テーブル350と、に基づいて定められる。
操作受付部304は、リモートコントローラ221を介して、ユーザの操作を受け付ける。
図5は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100及び第1の通信端末111による表示態様の例を示した図である。図5に示す様に、本実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信端末100が1の映像情報(例えば、主映像情報)を表示し、第1の通信端末111が他の映像情報(例えば、第1の副映像情報)を表示する。
つまり、従来は、デジタルテレビジョン放送受信端末が、ピクチャーinピクチャー形式等により、複数の映像情報を1つの画面に同時に表示していたが、現在、様々な携帯可能な通信端末が普及している。そこで、本実施形態では、これらの通信端末を用いて、マルチビューサービスの主/副映像を同時に表示することを実現した。
図5に示す例では、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、表示部214に主映像情報を表示している。その際に、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、主映像を表示している表示領域内に、主映像であることを示すマーク501を表示する。
さらに、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、表示領域内に、第1の副映像情報に切り替えるための選択項目(第1の副映像)502と、第2の副映像に切り替えるための選択項目(第2の副映像)503と、通信端末と連動して映像情報を表示させるか否かを示した選択項目(連動モードをON)504と、連動対象となる通信端末等を登録するための選択項目(連動モード登録)505と、を表示する。
そして、ユーザは、例えば、リモートコントローラ221に配置されたボタンのうち、矢印キーや決定キーを用いたり予め割り付けられたカラーキーを使って上述した選択項目に対応するボタンの押下を行うことで、各選択項目を選択できる。
図5に示す例では、操作受付部304が、選択項目(連動モードをON)504について、当該映像情報を表示させる旨の選択を受け付けているものとする。これにより、第1の通信端末111は、デジタルテレビジョン放送受信端末100と連動し、第1の副映像情報を表示する。
例えば、操作受付部304が、選択項目(連動モードをON)504について、当該映像情報を表示させる旨の選択を受け付けた際に、端末通信制御部305が、第1の通信端末111に対して、表示部214に表示されている映像情報と異なる映像情報を表示させる命令を送信する。なお、第1の通信端末111に表示させる映像情報は、映像制御アプリケーション250が対応関係管理テーブル350を参照して特定する。
また、操作受付部304は、選択項目502又は選択項目503の選択を受け付けることで、表示部214が表示している映像情報(主映像情報)から、他の映像情報(第1の副映像情報又は第2の副映像情報)に切り替える操作を受け付ける。
そして、端末通信制御部305は、操作受付部304が他の映像情報に切り替える操作を受け付けた場合に、通信端末(例えば第1の通信端末111又は第2の通信端末112)に対して、当該他の映像情報と異なる映像情報を表示させる命令を送信する。この異なる映像情報は、対応関係管理テーブル350に基づいて定められる。
例えば、選択受付部304が、第1の副映像を示す選択項目502の選択を受け付けた場合に、端末通信制御部305は、第1の副映像(マスター)と対応関係管理テーブル350で対応付けられている主映像を表示するように、第1の通信端末111に対して命令する。その際に、端末通信制御部305は、主映像情報を配信しているURLも第1の通信端末111に対して送信する。
例えば、選択受付部304が、第2の副映像を示す選択項目503の選択を受け付けた場合に、端末通信制御部305は、第2の副映像(マスター)と対応関係管理テーブル350で対応付けられている主映像を表示するように、第2の通信端末112に対して命令する。その際に、端末通信制御部305は、主映像情報を配信しているURLも第2の通信端末112に対して送信する。
このように、デジタルテレビジョン放送受信端末100の映像情報の切り替えをトリガーとして、第1の通信端末111及び第2の通信端末112のうちいずれか1つが表示する映像情報を切り替える。
本実施形態では、ユーザが、リモートコントローラ221を操作することで、デジタルテレビジョン放送受信端末100の映像情報を切り替えることができるが、当該切り替えに応じて、第1の通信端末111及び第2の通信端末112が表示する映像情報も切り替えられる。つまり、複数の機器を用いて複数の映像情報を同時に表示するため、従来であればユーザはそれぞれの機器に対して操作を行う必要があった。これに対して、本願実施形態では、リモートコントローラ221一つで、複数の機器の映像情報を操作できるため、ユーザの操作負担を軽減することができる。
図6は、デジタルテレビジョン放送受信端末100において、連動モードを示す選択項目505が選択された場合に表示するモード登録画面の例を示した図である。図6に示す表示画面は、デジタルテレビジョン放送受信端末100とマルチビューサービスで連動する通信端末を登録する画面とする。図6に示す画面例では、操作受付部304が、デジタルテレビジョン放送受信端末100と連動する通信端末のIPアドレスと、音声を出力するか否かの設定と、を、スレーブ毎(第1のスレーブの欄601、第2のスレーブの欄602)に受け付ける。そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、図6に示す画面例で設定されたIPアドレスで示される通信端末と連動して、マルチビューを実現する。
また、図6に示す画面例でミュートにする設定が行われた場合に、端末通信制御部305は、当該設定が行われた通信端末に対して、映像情報を表示する際に音を出力しない命令を送信する。これにより、複数の装置から音声が同時に出力されることが抑止される。これにより、ユーザは、1つの音声のみ聞けば良いため、内容の把握が容易になる。
これらの設定が行われることで、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、通信端末と連動して、複数の映像情報の同時表示を実現できる。
この複数の映像情報の同時表示を実現するためには、連動する通信端末に、予め連係するためのアプリケーションをインストールする必要がある。
図7は、第1の通信端末111のソフトウェア構成を示したブロック図である。図7に示す様に、第1の通信端末111には、連動するための連動表示アプリケーション701がインストールされている。
そして、連動表示アプリケーション701は、マスター通信制御部711と、配信サーバ通信制御部712と、表示制御部713と、音声制御部714と、を備えている。
マスター通信制御部711は、デジタルテレビジョン放送受信端末100との間で通信制御を行う。
配信サーバ通信制御部712は、映像情報を配信している配信サーバ151との間で通信制御を行う。本実施形態では、配信サーバ通信制御部712は、マスター通信制御部711が受信したURLで示される配信サーバ151に対して、映像情報の配信要求を送信することで、映像情報を受信できる。
表示制御部713は、配信サーバ151から配信された映像情報を、表示する制御を行う。
音声制御部714は、自装置から出力される音声の制御を行う。例えば、マスター通信制御部711が、デジタルテレビジョン放送受信端末100から音を出力しない命令を受信した場合に、音声制御部714は、映像情報を表示している間、ミュートにする制御を行う。
次に、本実施形態にかかるマルチビュー配信システムで、デジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間の連動を開始した際の処理について説明する。図8は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
図8に示す様に、まずデジタルテレビジョン放送受信端末100が、放送信号を受信する(ステップS801)。
そして、表示制御部301は、放送信号に含まれている主映像情報を、表示部214に表示の開始を制御する(ステップS802)。
次に、操作受付部304が、リモートコントローラ221を介して、ユーザから、連動モードをONにする設定を受け付ける(ステップS803)。これにより、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、連動するために登録されている通信機器との間で連動するための制御を開始する(ステップS804)。例えば、デジタルテレビジョン放送受信端末100が受信した放送信号から、抽出部302がマルチビュー配信に関する情報を抽出し、生成部303は、抽出された情報から対応関係管理テーブル350を生成する処理を行う。
その後、デジタルテレビジョン放送受信端末100の端末通信制御部305が、対応関係管理テーブル350を参照して、連動開始する通知を、第1の通信端末111に対して送信する(ステップS805)。その際に、端末通信制御部305は、第1の通信端末111が表示する第1の副映像情報を配信しているURLを送信する。
そして、第1の通信端末111のマスター通信制御部711が連動開始の通知を受信した場合に、連動モードをONにする制御を行う(ステップS806)。
次に、第1の通信端末111の配信サーバ通信制御部712は、第1の副映像情報配信要求を、受信したURLで示された配信サーバ151に対して送信する(ステップS807)。これにより、配信サーバ151が、第1の通信端末111に対して、第1の副映像情報の配信を開始する(ステップS808)。
そして、第1の通信端末111の配信サーバ通信制御部712が、配信サーバ151から、第1の副映像情報を受信する(ステップS809)。
その後、第1の通信端末111のマスター通信制御部711が、デジタルテレビジョン放送受信端末100に対して、第1の副映像情報を受信したことを通知する(ステップS810)。その後、第1の通信端末111の表示制御部713が受信した第1の副映像情報を表示する(ステップS811)。
上述した処理手順により、ユーザがデジタルテレビジョン放送受信端末100に対して操作を行うだけで、連動する第1の通信端末111の表示制御を開始することができる。なお、上述した処理手順では、第1の通信端末111とデジタルテレビジョン放送受信端末100との間の制御について説明したが、第2の通信端末112とデジタルテレビジョン放送受信端末100との間の制御も同様として説明を省略する。以降についても、第2の通信端末112は、第1の通信端末111と同様の処理が行われるものとする。
次に、本実施形態にかかるマルチビュー配信システムで、デジタルテレビジョン放送受信端末100が映像情報を切り替える際の処理について説明する。図9は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、連動モードをONにする設定を行っている(ステップS901)。このONにする設定は、図8で示した処理手順で行われている。これにより対応関係管理テーブル350がすでに生成されている。
同様に、第1の通信端末111も、連動モードをONにする設定を行っている(ステップS902)。これにより配信サーバ151に対して、映像情報の配信要求を送信している。
そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100の表示制御部301は、主映像情報を表示している(ステップS903)。第1の通信端末111の表示制御部713は、第1の副映像情報を表示している(ステップS904)。
次に、操作受付部304が、リモートコントローラ221を介して、ユーザから、第1の副映像情報の表示要求を受け付ける(ステップS905)。
そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100の端末通信制御部305が、対応関係管理テーブル350を参照して特定された配信サーバ151のURLに対して、第1の副映像情報の配信要求を送信する(ステップS906)。これにより、配信サーバ151が、デジタルテレビジョン放送受信端末100に対して、第1の副映像情報の配信を開始する(ステップS907)。
デジタルテレビジョン放送受信端末100の端末通信制御部305が、通信I/F231を介して、第1の副映像情報を受信する(ステップS908)。そして、表示制御部301が、受信した第1の副映像情報を表示部214に表示する制御を行う(ステップS909)。
次に、端末通信制御部305が、対応関係管理テーブル350を参照して、デジタルテレビジョン放送受信端末100が第1の副映像情報を表示する場合に、第1の通信端末111が主映像情報を表示することを認識する。そして、端末通信制御部305が、第1の通信端末111に対して、主映像情報の表示要求を送信する(ステップS910)。その際に、端末通信制御部305は、主映像情報を配信している配信サーバ151のURLも送信する。
次に、第1の通信端末111の配信サーバ通信制御部712は、主映像情報配信要求を、受信したURLで示された配信サーバ151に対して送信する(ステップS911)。これにより、配信サーバ151が、第1の通信端末111に対して、主映像情報の配信を開始する(ステップS912)。
そして、第1の通信端末111の配信サーバ通信制御部712が、配信サーバ151から、主映像情報を受信する(ステップS913)。
その後、第1の通信端末111のマスター通信制御部711が、デジタルテレビジョン放送受信端末100に対して、主映像情報を受信したことを通知する(ステップS914)。その後、第1の通信端末111の表示制御部713が受信した主映像情報を表示する(ステップS915)。
次に、本実施形態にかかるマルチビュー配信システムで、デジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間の連動を解除した際の処理について説明する。図10は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、連動モードをONにする設定を行っている(ステップS1001)。このONにする設定は、図8で示した処理手順で行われている。これにより対応関係管理テーブル350がすでに生成されている。
同様に、第1の通信端末111も、連動モードをONにする設定を行っている(ステップS1002)。これにより配信サーバ151に対して、映像情報の配信要求を送信している。
次に、操作受付部304が、リモートコントローラ221を介して、ユーザから、連動モードの解除要求を受け付ける(ステップS1003)。
これにより、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、連動モードをOFFにする設定を行う(ステップS1004)。次に、デジタルテレビジョン放送受信端末100の端末通信制御部305が、第1の通信端末111に対して、連動モードの解除通知を送信する(ステップS1005)。
そして、第1の通信端末111のマスター通信制御部711が連動モードの解除通知を受信した場合に、連動モードをOFFにする制御を行う(ステップS1006)。
次に、第1の通信端末111の配信サーバ通信制御部712は、第1の副映像情報の配信停止要求を、配信サーバ151に対して送信する(ステップS1007)。これにより、配信サーバ151が、第1の通信端末111に対して、第1の副映像情報の配信を停止し、その旨の通知を第1の通信端末111に送信する(ステップS1008)。
これにより、第1の通信端末111の表示制御部713が、第1の副映像情報の表示を停止する(ステップS1009)。そして、第1の通信端末111のマスター通信制御部711が、デジタルテレビジョン放送受信端末100に対して、映像情報の表示を停止した旨を送信する(ステップS1010)。
上述した処理手順により、デジタルテレビジョン放送受信端末100と第1の通信端末111との間の連動が解除される。
なお、マルチビューサービスの終了手法は、ユーザから操作を受け付けた場合に制限するものではなく、デジタルテレビジョン放送受信端末100が、マルチビューサービスの番組の終了を検出した場合に、通信端末に対して、連動モードの終了の通知を行っても良い。さらには、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、番組が終了する毎に、次に開始される番組がマルチビューであるか否かに拘わらず、一度連動モードを解除するための制御を行っても良い。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信端末100のリモートコントローラ221を操作する例について説明した。しかしながら、他の機器を用いて操作しても良い。例えば、タブレット端末である第1の通信端末111に、デジタルテレビジョン放送受信端末100を操作するためにアプリケーションをインストールして、第1の通信端末111で操作しても良い。
図11は、本変形例にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100及び第1の通信端末111による表示態様の例を示した図である。図11に示す様に、本実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信端末100が1の映像情報(例えば、主映像情報)を表示し、第1の通信端末111が他の映像情報(例えば、第1の副映像情報)を表示する。そして、リモートコントローラ221の代わりに、第1の通信端末111上で実行される、デジタルテレビジョン放送受信端末100を操作するリモートコントローラ・アプリケーション1101を利用することで、デジタルテレビジョン放送受信端末100が表示する映像情報を切り替える。そして、上述した実施形態と同様に、当該切り替えに応じて、第1の通信端末111が表示する映像情報も切り替わる。
本変形例でも、複数の機器を1つの操作端末で操作することができるので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、第1の通信端末111が表示する映像情報を、配信サーバ151から取得していた。しかしながら、第1の通信端末111に映像情報を配信する装置を、配信サーバ151に制限するものではない。第2の実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信端末100が、第1の通信端末111に対して映像情報を配信する場合とする。
つまり、第2の実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信端末100が、配信サーバ151の機能を有している例とする。なお、構成については、第1の実施形態のデジタルテレビジョン放送受信端末100と配信サーバ151とを組み合わせた構成のため、説明を省略する。
そして、第2の実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100では、主映像情報、第1の副映像情報、及び第2の副映像情報全てを受信している。これら映像情報は、放送波から受信しても良いし、IP通信網160を介して受信しても良い。
そして、デジタルテレビジョン放送受信端末100は、リモートコントローラ221からの操作に応じて、第1の通信端末111に対して配信する映像情報を切り替える。この切り替えられる映像情報は、第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
上述した実施形態及び変形例では、デジタルテレビジョン放送受信端末100と、通信端末(第1の通信端末111、及び第2の通信端末112)との間で連動可能としたことで、複数の映像情報をそれぞれ全画面で同時表示する状態を保持しながら、容易に各端末が表示する映像情報を切り替えることができる。これにより、ユーザの操作負担を軽減することができる。
上述した実施形態及び変形例では、デジタルテレビジョン放送受信端末100と、通信端末(第1の通信端末111、及び第2の通信端末112)とで構成されるマルチビュー配信システムにおいて、デジタルテレビジョン放送受信端末100の主/副映像選択に、通信端末(第1の通信端末111、及び第2の通信端末112)の主/副映像選択を連動させることとした。これにより、効率的で円滑なマルチビュー視聴を実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。