以下、図面を参照して、実施の一形態について説明する。
図1は、実施形態に係る電子機器(映像再生装置)の一例を示す概略図である。なお、以下に説明する要素や構成は、ハードウェアで実現するものであってもよいし、処理装置すなわちマイクロコンピュータ(CPU(Central Processing Unit))によりソフトウェアで実現するものであってもよい。また、以下の記載において、放送は、空間を伝播する電波として放送事業者(放送局)が提供するもの、あるいは光ファイバ等を用いる伝送網やIP(Internet Protocol)網等のネットワークを通じて配信事業者が配信するもの、もしくは情報提供元(デマンドサービス事業者)から視聴者が所望のコンテンツを取得するデマンドサービス等を含む。なお、放送は、映像と音声や音楽もしくはその両者、およびまたは文字データ、等を含み、一定時間(放送時間)を単位とする番組を提供する形態を示す。また、番組は、以下の記載において、ストリームあるいはコンテンツもしくは情報と称する場合もある。なお、番組は、映像のみあるいは映像に付属する音声や音楽からなる。また、映像は、動画と静止画あるいはテキスト(コード化された符号列で示される文字や記号等で表される情報)の少なくとも1つを含む。なお、以下の記載において、映像再生装置は、独立に、あるいは一体に設けられるディスプレイと所定の接続方式で接続することで、受信した映像あるいは既に記録した映像をディスプレイに表示できる。また、映像再生装置は、記録機能を有するテレビジョン受信装置(以下、テレビジョン装置と称する)であってもよい。なお、映像再生装置がテレビジョン装置として用意される場合においても、ディスプレイが別体であってもよく、その場合ディスプレイは、例えばテレビジョン装置と非接触で、映像再生装置からの表示信号を無線方式により取得するものであってもよい。
図1が示す映像再生装置1は、第1受信・復調部101、第2受信・復号部102、第3受信・復調部103、HDMI(登録商標)信号入力部104、主制御ブロック111、副制御ブロック121、を少なくとも含む。
主制御ブロック111は、GUI(Graphical User Interface)処理部112、多重分離部(第1多重分離部)113、MPEGハードウェア(HW)デコーダ(第1復号部)114、MPEGソフトウェア(SW)デコーダ(第2復号部)115、グラフィックプロセッサ116、表示信号出力部(画素品質制御部(Picture Quality Controller)と称する場合もある)117、CPU(Central Processing Unit)すなわち主制御部118およびネットワークコントローラ119、を少なくとも含む。なお、MPEGハードウェア(HW)デコーダ(第1復号部)114およびMPEGソフトウェア(SW)デコーダ(第2復号部)115は、いずれもMPEG(Moving Picture Experts Group)に準拠するコーデックを用いて圧縮した映像をデコード(復号)するものである。また、コーデックとして、例えばHEVC(High Efficiency Video Coding)/MPEG−H Part2を用いて圧縮した映像をデコードする場合は、HEVCデコーダを用意すればよい。
副制御ブロック121は、マルチストリーム多重分離部(第2多重分離部)122、TS解析部(パケット内データ解析部と称する場合もある)123、を少なくとも含む。なお、TSは、トランスポートストリームの略称であり、任意のCH(チャンネル)すなわち放送局が送信する放送信号を示す。
主制御ブロック111と副制御ブロック121とは、1つの要素として統合して用意することも可能である(図1Cに示すように、主制御ブロック111と副制御ブロック121は、一体に構成されるものであってもよい)。
第1受信・復調部(地上波受信部と称する場合もある)101は、例えば地上波のテレビジョン放送のうちの任意のCH(チャンネル)の周波数に同調して、そのチャンネルの放送を復調する。第1受信・復号部101は、例えばネットワークを経由して外部映像供給元が供給する放送信号を受信する、例えばSTB(Set Top Box)、等であってもよい。なお、CH(チャンネル)は、放送局と読み替える場合もある。
第2の受信・復調部(衛星波受信部と称する場合もある)102は、例えばBS(Broadcasting Satellite)衛星もしくはCS(Communication Satellite)衛星を用いるテレビジョン放送のうちの任意のCHの(放送)周波数に同調して、そのチャンネルの放送を復調する。
第3の受信・復調部(マルチストリーム受信部と称する場合もある)103は、地上波のテレビジョン放送のうちの複数チャンネル、例えば6CH(チャンネル)のそれぞれの(放送)周波数にそれぞれ同調して、個々のチャンネルの放送を復調する。なお、第3受信・復調部103は、1以上のCHにおいて、例えば配信事業者が配信する番組を受信することも可能である。
HDMI信号入力部104は、例えば番組やコンテンツを記憶可能なレコーダ装置、例えばBlu−ray(登録商標)ディスクレコーダ装置や映像(音声を含む)を記憶可能なビデオカメラ装置と接続し、レコーダ装置(もしくはビデオカメラ装置)からのHDMI(High-definition Digital Media Interface)規格に準拠する入力信号を受けつける。レコーダ装置やビデオカメラ装置は、画像撮影が可能な携帯可能な端末装置、例えばタブレットPC(Personal Computer)装置やスマートフォン、等であってもよい。
主制御ブロック111は、制御入力(操作指示)に基づいて所定の制御コマンドを出力し、以下に説明する要素や構成の動作あるいは制御する。制御入力(操作指示)は、例えばリモートコントローラ(リモコン端末あるいはリモコンと称する場合もある)や映像再生装置(電子機器)の本体の操作部が供給する。主制御ブロック111はまた、例えばタブレットPC(Personal Computer)やスマートフォン、等の携帯可能な端末装置からの制御入力(操作指示)に対応する所定の制御コマンドを出力する。制御コマンドは、例えば以下に説明する副映像の表示数の選択指示、フォーカスがあてられた(リモコン端末によりカーソルが移動された副映像表示領域が表示している)副映像と現在表示している主映像との間の表示の関連付け、番組の録画(記憶)、録画(記憶)した番組の再生あるいは削除もしくは編集、等を指示するコマンドを、少なくとも含む。
主制御ブロック111は、上述の制御コマンドに基づいて、第1受信・復調部101、第2受信・復調部102、第2多重分離部122を経由する第3受信・復調部103、HDMI信号入力部104、もしくはネットワークコントローラ119を経由して取得する放送の受信や映像信号の入力を制御する。
GUI(Graphical User Interface)処理部112は、ディスプレイ(表示装置)105が表示する画面(画像)表示において、リモコン端末装置からの制御入力(操作指示)ユーザインタフェース画面を表示可能に、ユーザインタフェース画面信号を出力する。
第1多重分離部113は、第1受信・復調部101および第2受信・復調部102が受信して復調し、抽出した任意のチャンネルの放送信号(TS)もしくはネットワークコントローラ119を経由して取得する番組やコンテンツを、映像(video)成分、音声/音響(audio)成分および制御情報に分離する。
制御情報は、例えばTSを分配するための分配規則、TSの内容、スケジュール(TSの再生順)、等を示すSI(Service Information、番組配列情報)を含む。SIは、例えばEPG(Electrical Program Guide、電子番組表)、視聴中のチャンネルに関連のある情報(過去・現在・未来の番組タイトルや番組内容、等の番組情報)の表示に利用可能な、さまざまな情報も含む。
第1復号部(MPEGハードウェア(HW)デコーダ)114は、多重分離部113が分離した映像成分をデコード(復号)し、表示信号出力部117に供給する。
第2復号部(MPEGソフトウェア(SW)デコーダ)115は、副制御ブロック121側の第2多重分離部122が抽出して分離したそれぞれのTSから、TS解析部123が識別した特定の映像成分すなわちI−フレーム画像をデコード(復号)し、グラフィックプロセッサ116に供給する。
より詳細には、第2復号部115は、第2多重分離部122が分離して復調した所定チャンネル数の放送信号(映像信号)のそれぞれからI−フレーム画像を復号し、同一チャンネルのI−フレーム画像が(副映像として)同じ位置に提示されるよう、グラフィックプロセッサ116に指示する。I−フレーム画像は、復号時に他の画像(フレーム)を参照する必要の無い1枚(コマ/フレーム)の圧縮された画像であり、復号時にCPU118が必要とする処理能力(リソース)を、例えば24コマ(フレーム)〜60コマ(フレーム)の動画全体を復号する処理に比較して、低く抑えることができる。すなわち、第2復号部115は、第2多重分離部122が分離して復調した映像信号(TS)のうちのI−フレーム画像のみを復号することで、CPU118が時分割処理で処理できる程度の負荷を実現できる。なお、現行の地上波デジタル放送(横方向の画素数が1920画素×縦方向の画素数が1080画素、フレーム周波数が30Hz)においては、I−フレーム画像は、秒間2コマ(フレーム)程度である。このため、横方向の画素数が1920画素×縦方向の画素数が1080画素、フレーム周波数が30Hzの放送においては、副映像として表示する各CHの映像は、概ね0.5秒毎に更新される。
グラフィックプロセッサ116は、第2復号部115が復号した特定の映像成分およびGUI処理部112からのユーザインタフェース画面信号を表示信号出力部117に供給する。グラフィックプロセッサ116はまた、第2復号部115が復号した特定の映像成分(I−フレーム画像)の表示サイズを設定するとともに表示信号出力部117と接続するディスプレイ105の画面表示内の表示領域(表示位置)を設定する。グラフィックプロセッサ116はさらに、図2、他により後段に説明する(画面表示内の)個々の副映像の表示位置12〜17および補助的表示を表示する表示領域18の表示位置を設定する。
なお、GUI処理部112および第2復号部115は、CPU118のファームウェアとしてCPU118と一体化されてもよいし、図1Bに示すように、CPU118と独立に用意されてもよい。また、第2復号部115がハードウェア(HW)デコーダであってもよいし、第1復号部114がソフトウェア(SW)デコーダであってもよい。なお、いずれか一方のデコーダをソフトウェアデコーダとすることなく、両者をハードウェアデコーダとしてもよい。
表示信号出力部117は、第1復号部114がデコードした映像成分(主映像表示信号)とグラフィックプロセッサ116からの特定の映像成分(副映像表示信号)とを重ね合わせる。表示信号出力部117はまた、第1受信・復調部101、第2受信・復号部102、第3受信・復調部103が受信する放送(番組)もしくはHDMI信号入力部104に入力のある映像信号に、画質調整、解像度変換、等を行い、ディスプレイ105が画面(画像)表示を表示可能な表示信号として出力する。なお、表示信号は、映像と表示する場合もある。
ネットワークコントローラ119は、外部ネットワークNTWを介して、例えばSNS(Social Networking Service)サーバや、コンテンツ配信元あるいは情報提供元と接続し、視聴者に呈示すべきさまざまな情報や、映像(コンテンツ)を取得する。ネットワークコントローラ119を経由して取得するコンテンツ配信元あるいは情報提供元からの映像(video)成分、音声/音響(audio)成分や情報は、第1復号部114が、直接デコードできる形式の映像(video)成分、あるいは音声/音響(audio)成分である場合もある。
副制御ブロック121は、上述した地上波マルチチャンネル受信部(第3の受信・復調部)103による放送の受信や以下に説明する要素や構成の動作を制御する。副制御ブロック121はまた、主制御ブロック111からの動作指示に対応して両ブロック間の映像信号の受け渡し(TS解析部123から第2復号部115へのI−フレームの出力)を制御する。なお、副制御ブロック121は、主制御ブロック111側のCPU118との間で、制御コマンドの出力を分担するサブ(副)CPUを含んでもよい。
第2多重分離部122は、上述したように、第3受信・復号部103が受信して復調した上述の所定チャンネル数の番組を、少なくとも映像成分、音響/音声成分、制御情報成分に分離する。
TS解析部(パケット内データ解析部)123は、第2多重分離部122が分離して復調した所定チャンネル数の放送信号(映像信号)のそれぞれから、I−フレーム画像(代表フレームあるいは特定の映像成分と称する場合もある)に関する情報を第2復号部115に供給する。より詳細には、TS解析部123は、第2多重分離部122が分離して復調した放送信号(映像信号)からI−フレーム画像を抽出して(抜き出して)第2復号部115に送信する。すなわち、通常、秒間24〜60コマの動画像を復号する処理をI−フレーム画像のみに限定し、秒間2コマ程度に間引くことで、CPU118の時分割処理で処理できる程度の負荷を実現できる。
なお、図1Bが示すように、例えば副制御ブロック120がGUI処理部112、第2復号部115、第2多重分離部122、TS解析部123を一体的に構成することも可能である。この場合、TS解析部123は、I−フレームであることを示す情報、例えばフレーム番号を第2復号部115に送出し、第2復号部115が映像成分のうちのI−フレームだけを抽出してデコードする、というような処理も可能である。また、図1Cが示すように、GUI処理部112、第2復号部115、グラフィックプロセッサ116、ネットワークコントローラ119、第2多重分離部122、TS解析部123を、主制御ブロック111に一体的に組み込んだ場合においても、第2復号部115においてI−フレーム画像のみを復号することで、CPU118の負荷を増大することなく、複数の副映像を表示できる。
ディスプレイ105は、表示信号出力部117の出力端と接続し、グラフィックプロセッサ116が設定した画面表示内の表示領域(表示位置)に、表示信号出力部117が出力する表示信号に対応する再生映像(画像表示)を表示する。ディスプレイ105は、より詳細には、主映像表示信号に対応する映像(主映像)と、UI画面信号に対応するGUI表示と、任意数のマルチチャンネル表示のための副映像表示信号に対応する映像(副映像)と、を同一画面表示内に表示する。主映像は、第1の映像と称する場合もある。副映像は、第2の映像と称する場合もある。
ディスプレイ105が同一画面表示内に表示する副映像表示領域(副映像)の個数、および個数により決まる表示サイズは任意であり、視聴者からの指示入力に対応するグラフィックプロセッサ116による処理に基づいて、例えば3〜7程度(図11A〜図11(図f)参照)に設定される。
副映像は、図2〜図9により例示するが、第2多重分離部がデコードした上述の所定チャンネル(CH)数の番組のそれぞれを、設定された個数、かつ、所定フレーム数/秒(1秒あたりに所定数のフレーム)で表示する映像表示である。個々の副映像は、上述したI−フレーム画像を第2復号部で復号して表示信号出力部により表示信号とする場合、秒間2コマ(フレーム)程度であり、それぞれの副映像として表示する各CHの映像は、概ね0.5秒毎に1コマ(フレーム)の動画となる。なお、第2多重分離部においては、例えばフォーカスが当てられた(リモコン端末によりカーソルが移動された副映像表示領域が表示している)副映像について、I−フレーム画像のみの再生から全てのフレームの画像もしくはI−フレーム画像とI−フレーム画像を参照するP−フレーム画像とを復号するよう、切り替えるものであってもよい。これにより、フォーカスが当たった(視聴者が)視聴対象の候補と考える可能性のある番組(CH)について、スムーズに再生される映像を表示でき、視聴者の視聴しようとする意欲を高めることができる。また、視聴者に、不必要に煩雑さを感じさせないために、副映像を数秒に1コマ(フレーム)程度の頻度で表示を切り替える静止画とし、フォーカスが当てられた副映像表示領域が表示している番組(CH)についてのみ、I−フレーム画像を表示(再生)してもよい。
ディスプレイ105はまた、グラフィックプロセッサ116が設定する表示領域18に、以下に説明する第1、第2、・・・、第N−1(Nは正の整数、実施形態においては第4)、第N(Nは正の整数、実施形態においては第5)のいずれかの1の補助的表示を、副映像表示領域と独立に表示する。表示領域18は、例えば副映像表示領域において表示していないCH(の番組)の情報(他CH番組説明)や、例えば時刻や曜日、等の受信中の放送とは直接の関連性が高いとは限らないが視聴者にとって有益な情報、あるいは他の視聴者が現在視聴している番組の視聴状況(視聴率、等)に関する表示を表示する補助的表示を表示する。第1〜第Nのいずれの補助的表示を表示するかは、視聴者による設定に基づいて任意に変更(設定)可能である。
第1の補助的表示は、例えば主映像に付属する(主映像の画面表示内に一体的に表示される)テキスト(文字情報)や、CH表示およびや放送局のロゴマークであることが好ましい。すなわち、第1の補助的表示は、上述の副影像を複数表示する『受信CH一覧表示』モードを適用しない全画面の表示を1つのCHの番組の映像のみで表示する通常表示時に、そのCHの映像表示が含む文字情報(テロップやCHロゴマーク)を、主映像表示領域の外に移動して表示するものであることが好ましい。これにより、『受信CH一覧表示』モードを適用することにより全画面で1つのCHの番組の映像を表示する場合に比較して表示サイズが小さくなる主映像の一部が文字情報により部分的に隠れることを抑止できる(図4参照)。なお、『受信CH一覧表示』モードは、例えば『まるごとCH表示』モード、等と称する場合もある。
第2の補助的表示は、例えばテキスト(文字情報)とCH表示や放送局のロゴマークとを主体とし、主映像および副映像のいずれによっても表示していない他のCHの放送の情報を、所定時間毎に表示するものであることが好ましい(図5参照)。
第3の補助的表示は、例えば時刻や曜日、等の受信中の放送とは直接の関連性が高いとは限らないが、視聴者にとって有益な情報を表示するものであることが好ましい。第3の補助的表示は、映像再生装置1が設置されている地域の天気予報、等を含む表示であってもよい。
第4(N−1)の補助的表示は、主映像および副映像のいずれによっても表示していない他のCHの放送に関する情報であって、例えばSNSサーバから取得可能な他の視聴者が現在視聴している番組の視聴状況(視聴率、等)に関する表示であることが好ましい(図6参照)。
第5(N)の補助的表示は、例えば主映像で現在表示しているCH(放送局あるいは配信元)において次の時間帯(放送時間枠)において放送する番組の情報(広告)であることが好ましい。第5の補助的表示は、例えば任意の放送局あるいは配信元が放送する放送する番組の宣伝(広告)、等の表示であってもよい。
なお、図1A、図1Bあるいは図1Cが示す電子機器(映像再生装置)1は、映像の表示に関連する要素を主体として説明したが、音響/音声出力部(オーディオ処理部)とオーディオ処理部に接続する音響再生装置(スピーカ)とにより、スピーカから音声およびまたは音響出力が得られることは言うまでもない。
図2は、表示信号出力部(画素品質制御部)が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示(『受信CH一覧表示』モード起動時)の一例を示す。
図2が示す画面表示10は、主映像表示領域(主画面または主画面表示と称する場合もある)11、第1〜第6の副映像表示領域(副画面または副画面表示と称する場合もある)12〜17、補助的表示領域18、を含む。画面表示10はまた、少なくとも2つの副映像表示領域の所定の領域に位置するメッセージ(操作案内)表示領域10A、を含む。
メッセージ表示領域10Aは、画面表示10内が表示する副映像表示領域内の下方の所定の位置であって、例えば左右方向の概ね中央よりも右側、かつ上下方向の下部に位置する少なくとも2つの副映像表示領域に跨り、副映像表示領域内の下方の所定の位置に位置することが好ましい。メッセージ表示領域10Aはまた、画面表示10が表示する副映像表示領域内の下方の所定の位置であって、例えば画面表示10の左右方向の概ね中央に位置する2つの副映像表示内に位置するものであってもよい。メッセージ表示領域10Aはさらに、画面表示10の下方に位置する全ての副映像表示領域内の下方の所定の位置を連続的に占有する位置に位置するものであってもよい。メッセージ表示領域10Aが表示するメッセージ(操作案内)がメッセージ表示領域10Aの大きさを超える(表示領域内に全てのメッセージを表示できない)場合、表示対象である文字列をスクロールして全てのメッセージを表示することが好ましい。
主映像表示領域11は、例えば視聴者が選択した任意のCHの番組の映像、あるいは映像再生装置1の電源オン時において、映像再生装置1の電源がオフされた時点で受信していたCH(の番組)をレジュームした番組の映像を表示する。なお、図2においては、主映像表示領域11が表示する番組を『番組123』とする。
第1〜第6の副映像表示領域12〜17は、それぞれ、『番組A』、『番組B』、『番組C』、『番組D』、『番組E』、『番組F』、を表示する。
図2においては個々の副映像表示領域12〜17のそれぞれが、『番組A』、『番組B』、『番組C』、『番組D』、『番組E』、『番組F』、を表示するが、図3Aあるいは図3Bが示すように、任意の副映像表示領域が番組(CH)を表示しない(黒画面表示とする)ことも可能である。例えば、図3Aは、第1〜第3の副映像表示領域12〜14に、『番組A』、『番組B』、『番組C』を表示し、第6の副映像表示領域17に、『番組F』を表示する例を示す。すなわち、図3Aが示す例では、第4の副映像表示領域15と第5の副映像表示領域16は、黒画面表示(映像非表示)となる。図3Bは、第1〜第3の副映像表示領域12〜14のそれぞれに、『番組A』、『番組B』、『番組C』を表示し、第4の副映像表示領域15に、『番組F』を表示する例を示す。すなわち、図3Bが示す例では、第5の副映像表示領域16と第6の副映像表示領域17は、黒画面表示(映像非表示)となる。このように、それぞれのそれぞれと副映像表示領域が表示する番組(CH)は、非固定であり、同じ番組(CH)を同じ副映像表示領域に表示するように限定するものではない。
それぞれの副映像表示領域12〜17が表示する副映像の番組(CH)の配列(表示順)は、例えばCHの番号の小さい順(もしくは大きい順)、例えば視聴者が視聴した回数の多い順、例えばSNSサービス等において注目度の高い順、等、任意である。また、映像を表示しない(黒画面表示の)副映像表示領域は、副映像表示領域に表示する全ての番組(CH)の選択(設定)が終了した時点で、第1の副映像表示領域12から近い順に、あるいは第6の副映像表示領域17から近い順に、集約(ソート)されるものであってもよい。
副映像表示領域において番組(CH)を表示しない映像非表示領域は、例えば視聴者による設定に基づいて任意に変更可能である。副映像を表示しない副映像表示領域は、例えば図10Bにより後段に説明する設定画面により、選択したCHの表示位置を特定(表示CHを表示位置に固定)することにより任意に設定できる。なお、主映像表示領域と副映像表示領域のそれぞれにおいて表示する番組(CH)の数が主映像表示領域と副映像表示領域の数と一致しているような場合、任意の副映像表示領域が表示する番組(CH)を視聴者が視聴(表示)対象として選択することで、1つ以上の副映像表示領域が表示する番組(CH)が変化する場合もある(図9参照)。
但し、それぞれの副映像表示領域12〜17が表示する副映像の番組(CH)は、主映像表示領域11が表示する番組(CH)とは異なる番組(CH)を表示するものとする。なお、主映像として主映像表示領域11に表示する番組を放送するCHを除いて受信可能なCHの数が副映像表示領域の数よりも少ない場合、表示すべき番組(CH)が割り当てられていない副映像表示領域に、他の副映像表示領域が表示するCHの番組と同じCHの番組を表示してもよい。
表示すべき番組が割り当てられていない副映像表示領域は、サブCHにおいても番組を放送しているCHのサブCHの番組を表示するものであってもよい。その場合、サブCHとメインCHとが同じ番組を放送する時間帯においては、主映像表示領域11が表示する番組(の映像)と副映像表示領域の1つ以上が表示する番組(の映像)とが重複する。
それぞれの副映像表示領域12〜17が表示する副映像は、例えばレコーダ装置あるいはプレーヤ装置が再生する記憶済みの番組(コンテンツ)や、ネットワークを通じて取得可能な番組(コンテンツ)であってもよい。
第1〜第6の副映像表示領域12〜17は、それぞれ、番組情報表示領域12A、13A、14A、15A、16A、17A、CH番号表示領域12B、13B、14B、15B、16B、17BおよびCH(放送局/配信元/供給元)ロゴマーク表示領域12C、13C、14C、15C、16C、17C、を含む。
それぞれの番組情報表示領域12A〜17Aは、例えば個々の表示領域の下部に位置することが好ましい。それぞれの番組情報表示領域12A〜17Aは、受信中の(個々の表示領域が副映像として表示している)番組(CH)の、例えば番組名(タイトル)を表示する。それぞれの番組情報表示領域12A〜17Aは、副映像として表示している番組の番組説明、例えばジャンル、ストーリー概略(あらすじ)、出演者名、初回放送と再放送との識別、等)を表示するものであってもよい。番組説明が個々の表示領域12A〜17Aの大きさを超える(表示領域内に全ての説明(情報)を表示できない)場合は、表示対象である文字列をスクロールして全てのメッセージを表示することが好ましい。また、例えばフォーカスが当てられた副映像については、表示領域の大きさを、例えば3行程度のメッセージが表示可能に一時的に拡大し、視聴者が容易に番組説明を視認可能とすることが好ましい。これにより、フォーカスが当たった(視聴者が)視聴対象の候補と考える可能性のある番組(CH)について、視聴者の視聴しようとする意欲を高めることができる。なお、フォーカスが当てられた副映像の番組説明を、一時的に、主映像の画面表示内に、ポップアップにより表示してもよい。
また、副映像が含む表示領域においては、フォーカスが当てられた副映像(CH)について、そのCH(番組)に関わる関連情報、例えば過去に放送した時点の情報や次回の放送に関する情報を表示してもよい。この場合においても、表示領域の大きさを一時的に拡大してもよいし、主映像の画面表示内に、所定期間(時間)だけ、ポップアップ表示してもよい。なお、過去に放送した時点の情報は、例えば図9が示す過去番組表の表示に用いる番組情報を参照することができる。また、次回の放送に関する情報は、録画予約のためのEPGが含む番組情報を参照することができる。
それぞれのCH番号表示領域12B〜17Bは、受信している(個々の表示領域が副映像として表示している)の番組のCH番号を、例えば3桁の数字で表示する。
それぞれのCH(放送局/配信元/供給元)ロゴマーク表示領域12C〜17Cは、受信している(個々の表示領域が副映像として表示している)の番組の放送局や配信元あるいは供給元を(容易に)認識可能なロゴマークやCHアイコンを表示する。
CH番号表示領域12B〜17Bとロゴマーク表示領域12C〜17Cとは、個々の副映像表示領域12〜17内の任意の位置に位置する。CH番号表示領域12B〜17Bとロゴマーク表示領域12C〜17Cとは、多くの場合、一体的に(近接して)表示するが、別々の(独立した)位置に表示するものであってもよい。
補助的表示領域18は、上述の第1、第2、第3、第4(N−1)、第5(N)のいずれかの補助的表示を表示する。
図4は、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示の一例であり、『受信CH一覧表示』モードの起動前の1つのCHの番組の映像のみで表示する通常表示時の表示例を示す。なお、以下の説明においては、図2が示す表示と同じか、類似した表示について、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
リモコン装置からの『受信CH一覧表示』モードの操作指示(制御入力)を受けつけると、画面表示20において全画面表示状態21として示す通常表示(再生)中の『番組123』を、画面表示30の主映像表領域11に、縮小して表示する。このとき、第1〜第6の副映像表示領域12〜17のそれぞれは、主映像表示領域11が表示する番組(CH)を除く、最大6つの番組(CH)を表示する。また、補助的表示領域18は、全画面表示状態21と一体的に表示する番組説明(番組情報)表示21Aの内容を、補助的表示領域18が既定する表示サイズおよび行数(段組)で表示する(第1の補助的表示表示例)。
画面表示30においては、主映像表示領域が表示する番組に一体的に表示する番組説明を補助的表示領域18が表示することで、全画面表示状態に比較して大きさ(表示面積)が低減する視聴中のCHの番組の映像が番組説明により隠れることを抑止できる。これにより、視聴者に、番組の映像の細部まで視認してもらうことができる。
図5は、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示の一例であり、『受信CH一覧表示』モードの起動前の1つのCHの番組の映像のみで表示する通常表示時の表示例を示す。なお、以下の説明において、図2−図4が示す表示と同じか、類似した表示については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
リモコン装置からの『受信CH一覧表示』モードの操作指示(制御入力)を受けつけると、画面表示20において全画面表示状態21として示す通常表示(再生)中の『番組123』を、画面表示40の主映像表領域11に、縮小して表示する。また、第1〜第6の副映像表示領域12〜17のそれぞれは、図4により説明したと同様に、主映像表示領域21が表示する番組(CH)を除く、最大6つの番組(CH)を表示する。
一方、補助的表示領域18は、主映像表示領域11および副映像表示領域12〜17のいずれにおいても表示していない他の番組(CH)の情報を、例えばCH番号表示やCH(放送局)もしくは配信元のロゴマークとともに、表示することもできる(第2の補助的表示)。補助的表示領域18はまた、例えば現在の日時や曜日、等の主映像表示領域11が表示する番組(CH)との間の直接的な関連性が高いとは限らないが視聴者にとって有益な情報を表示するものであってもよい(第3の補助的表示)。
画面表示40においては、主映像表示領域が表示する番組とは異なる他の番組(CH)の情報や現在の日時や曜日、等の主映像表示領域11が表示する番組(CH)との間の直接的な関連性が高いとは限らないが視聴者にとって有益な情報(上述の第2または第3の補助的表示)を補助的表示領域18が表示することで、視聴者の利便性を高めることができる。
なお、補助的表示領域18が上述の第2または第3の補助的表示を表示している間に、主映像表示領域11が表示する『番組123』の映像信号に、番組説明(番組情報)表示21Aを表示する要求があった場合(映像信号に対してOSD処理すべき文字情報が付加された場合)は、が示す補助的表示を中断して(取り止めて)、番組説明(番組情報)表示の内容を、補助的表示領域18が表示することが好ましい。
図6は、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示の一例であり、『受信CH一覧表示』モードの起動前の1つのCHの番組の映像のみで表示する通常表示時の表示例を示す。なお、以下の説明において、図2〜図5が示す表示と同じか、類似した表示については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
リモコン装置からの『受信CH一覧表示』モードの操作指示(制御入力)を受けつけると、画面表示20において全画面表示21として示す通常表示(再生)中の『番組123』を、画面表示40の主映像表領域11に、縮小して表示する。また、第1〜第6の副映像表示領域12〜17のそれぞれは、図4により説明したと同様に、主映像表示領域21が表示する番組(CH)を除く、最大6つの番組(CH)を表示する。
一方、補助的表示領域18は、例えばSNSサーバから取得可能な他の視聴者が現在視聴している番組の視聴状況(視聴率、等)に関する表示を表示する(第N−1の補助的表示表示例)。補助的表示領域18はまた、例えば、現在、主映像表示領域11で表示しているCHにおいて次の時間帯(放送時間枠)に放送する番組の情報(広告)を表示してもよい(第Nの補助的表示表示例)。
画面表示50においては、補助的表示領域18が、他のCHの番組の視聴状況(視聴率、等)を表示することにより、他のCHの番組も含めて何らかの番組を視聴しよう、とする意欲を高めることができる。
なお、補助的表示領域18が上述の第4(N−1)または第5(N)の補助的表示を表示している間に、主映像表示領域11が表示する『番組123』の映像信号に、図4が示す番組説明(番組情報)表示21Aを表示する要求があった場合(映像信号に対してOSD処理すべき文字情報が付加された場合)は、図6が示す補助的表示を中断して(取り止めて)、番組説明(番組情報)表示の内容を、補助的表示領域18が表示することが好ましい。
図7は、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する(『受信CH一覧表示』モード起動中であり、副映像表示領域が表示する任意の番組にフォーカスをあてて、決定ボタンをオンした場合の画面表示の遷移を示す。なお、以下の説明において、図2〜図6が示す表示と同じか、類似した表示について、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
画面表示40において、例えば第2の副映像表示領域13が表示する『番組B』にフォーカスをあて(リモコン端末により副映像表示領域13にカーソルを移動し)、決定ボタンをオンすると、画面表示60に遷移する。
すなわち、画面表示60では、それまで第2の副映像表示領域13が表示している『番組B』(の映像)を、主映像表示領域11が表示する。また、画面表示60では、それまで主映像表示領域11が表示している『番組123』(の映像)を、補助的表示領域18が表示する。なお、第2の副映像表示領域13で表示していた『番組B』(の映像)の表示に代えて、例えば黒画面表示(映像非表示)とし、例えば『主画面表示中』というようなメッセージ63aを表示することが好ましい。また、第2の副映像表示領域13が表示するメッセージ63aに加えて、あるいはメッセージ63aに代えて、例えば主画面(主映像表示領域)11の方向を指す矢印表示63bを、表示してもよい。
画面表示60においては、第2の副映像表示領域13で表示していた『番組B』(の映像)を主映像表示領域11に表示した場合に、第2の副映像表示領域13の表示を黒画面表示(映像非表示)とすることは、副映像表示領域が表示する映像の再生位置(再生時間)が主映像表示領域11の再生位置(再生時間)よりも先行することを抑止できる。例えば、副映像表示領域13が表示する番組(CH)がタイムシフト録画機能により記憶した映像(番組)であるような場合に主映像表示領域11においてその番組の先頭から再生すると、例えばスポーツ中継等において副映像表示領域が表示する映像が、結果(再生時間中の後半)を表示してしまうことを抑止できる。
なお、図7が示す例は、補助的表示領域18が表示する補助的表示に代えて主映像表示領域11が表示している番組(CH)を表示する例である。しかしながら、その場合、次の副映像(2つ目またはそれ以降の副映像)を選択すると、もともと主映像表示領域が表示している番組(CH)は、第1〜第6の副映像表示領域12−17のいずれかに移動されることになる。このことは、視聴者が最初に視聴していた(最初に主画面が表示していた)番組を、もう一度表示しようとする場合に、副映像表示領域が表示する番組の注視(確認)を必要とする。このため、任意の副映像表示領域が表示する番組(CH)が選択された場合であっても、補助的表示領域18が表示する補助的表示をそのまま表示し、選択された番組(CH)を表示していた副映像表示領域に、主映像表示領域11がそれまで表示していた番組(CH)を表示してもよい。
図8は、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示の一例を示す(『受信CH一覧表示』モード起動中であり、副映像表示領域が表示する任意の番組にフォーカスをあてて、決定ボタンをオンした場合の画面表示の遷移を示す。なお、以下の説明において、図2〜図7が示す表示と同じか、類似した表示について、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
画面表示40において、例えば第3の副映像表示領域14が表示する『番組C』にフォーカスをあて(リモコン端末により副映像表示領域14にカーソルを移動し)、決定ボタンをオンすると、画面表示70に遷移する。
画面表示70では、それまで第3の副映像表示領域14が表示している『番組C』の映像に、『番組C』の音声に対応する文字列表示74を、OSD表示する。
文字列表示74は、例えばCPU118のファームウェアとして用意できる音声処理部(音声字幕化部)を用いて第2多重分離部122が分離した対象のCH(の番組)の音声信号を字幕化し、グラフィックプロセッサ116において、第2復号部115からの映像信号と重ねることで、容易に表示できる。なお、文字列表示74は、第1〜第6の副映像表示領域12〜17が表示する全ての番組(CH)において表示することも可能である。また、文字列表示74は、例えば『生字幕』が映像信号に付加されている番組(CH)においては、付加されている『生字幕』を、そのまま表示するものであってもよい。
画面表示70において、副映像表示領域14で表示している『番組C』の映像に『番組C』の音声に対応する文字列表示74をOSD表示することは、主映像表示領域11の表示面積に比較して表示面積が小さく、音声再生も無い他のチャンネル(番組)の進行状況を、視聴者が把握できるチャンスを増やすことになり、視聴者の視聴意欲を向上することができる。
図9は、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示の一例を示す(『受信CH一覧表示』モード起動中に副表示領域が表示する番組の表示例)。なお、以下の説明において、図2〜図8が示す表示と同じか、類似した表示について、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
画面表示80は、タイムシフト録画機能により記憶した番組を一覧表示する過去番組表から任意のCH(の番組)、例えば第7列のCHの『番組』G01を選択した場合の表示例である。画面表示80では、主画面(主映像表示領域)に、再生を指示(選択)した『番組C』G01の映像を表示する。また、再生を指示した『番組C』G01と同一の時間帯にタイムシフト録画機能により記憶した他の(6CH分の)番組の映像を、第1〜第6の副映像表示領域12〜17に、表示する。
これにより、タイムシフト録画機能により記憶した番組を再生(視聴)しようとする視聴者は、同一の時間帯に記憶した(最大で)6CH分の番組の内容を、ザッピングのように、確認できる。なお、タイムシフト録画機能により記憶した6CH分の番組のI−フレームは、図12に一例を示すが、副制御ブロック321において、記憶部330が保持する番組のそれぞれを読み出し部331により読み出し、TS解析部123を経由してMPEG(SW)デコーダ115に供給することで、容易に抽出できる。
画面表示80においては、タイムシフト録画機能により記憶した他のCHの番組を第1〜第6の副映像表示領域12−17に表示することで、主映像表示領域11が表示する番組の時間帯に放送された他のCHの番組の内容を視聴者が把握できるチャンスを増やすことになり、視聴者の視聴意欲を向上することができる。
なお、第1〜第6の副映像表示領域12−17が表示する番組(CH)は、例えば視聴者の視聴履歴に基づく『お好みのジャンル』の番組(CH)を主体としてもよいし、SNS、等の外部サービスからの情報に基づく『お勧め』の番組(CH)を主体としてもよい。
図10Aは、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示(設定画面)の一例を示す。
図10Aが示す画面表示90は、『受信CH一覧表示』モードを適用するCH(放送局)を視聴者が設定するための設定入力を受けつける。
例えば、リモコン端末の「設定」ボタンのオン、あるいは画面表示内からのメニュー表示の選択により、画面表示90を表示する。画面表示90は、『受信CH一覧表示』モード設定画面表示領域91を表示する。設定画面表示領域91は、行方向に、所定数、例えば8CH(チャンネル)分のCH(放送局)名を表示する。CH名の表示(行表示)は、上下方向にスクロールできる。
CH名の表示(行表示)は、それぞれ、チェックボックス列92、タイムシフト録画識別表示列93、プリセットCH番号(記号)表示列94、CHアイコン/ロゴマーク表示列95、CH番号(3桁番号)/放送局名(愛称)表示列96および『受信CH一覧表示』モードモニタ画面表示領域97、を含む。
チェックボックス列92は、『受信CH一覧表示』モード起動時に、副画面(副映像表示領域)12−17に、番組(CH)を表示するCHとして設定するためのチェックボックスを、CH行表示毎に含む。個々のチェックボックスは、チェックボックスへのチェックあり/チェックなし、がシーケンシャルに変化することが好ましい。チェックボックスへのチェックがある(チェックボックスがオンの)行表示のCHは、『受信CH一覧表示』モード起動時に、番組(CH)の内容を副映像表示領域(副画面)が表示する。チェックなし(チェックボックスがオフ)の行表示のCHは、『受信CH一覧表示』モード起動時であっても、番組(CH)の内容を副画面(副映像表示領域)に表示しない。なお、タイムシフト録画を適用するCHについては、自動的に『受信CH一覧表示』モードを適用するよう(チェックボックスにチェックが入っている状態)に設定される。また、個々のチェックボックスに、『受信CH一覧表示』モードを必ず適用するCHを固定する(チェックボックスへのチェックあり(オン)をロックする)ロックモード(チャンネルロック)が用意されてもよい。ロックモードは、チェックボックス列92と独立に、例えば『受信CH一覧表示』モードロックボタン、として行表示の任意の位置もしくはその近傍に用意されてもよい。なお、副映像表示領域の少なくとも1つ(1つ以上)に、例えばニュース番組や天気予報等の特定の内容を放送するCH(放送局)を受信中にはできるだけそのCHを表示することを実現する、例えば『ジャンル固定』モードと称するモードが用意されてもよい。
タイムシフト録画識別表示列93は、タイムシフト録画を適用するCHとして設定されていることを表示する。
プリセットCH番号(記号)表示列94は、例えばリモコン端末のCH番号(記号)ボタンの任意の1つと予め3桁のCH番号が示すCHとが関連付けられている場合に、3桁のCH番号の操作入力(制御指示)を必要としないワンタッチのCH選択が可能なCH番号を表示する。
アイコン/ロゴマーク表示列95およびCH番号(3桁番号)/放送局名(愛称)表示列96は、それぞれ、CH名称あるいは放送局名を特定するための識別に利用されるアイコンあるいロゴマーク、3桁のCH番号およびCH名称(放送局名あるいは愛称)を表示する。
『受信CH一覧表示』モードモニタ画面表示領域97は、『受信CH一覧表示』モード起動時の画面表示例を、縮小表示する。これにより、視聴者は、『受信CH一覧表示』モード起動時に副映像表示領域が表示する1つ以上のCHを、容易に認識できる。
なお、『受信CH一覧表示』モードモニタ画面表示領域97の近傍あるいは設定画面表示領域91の所定位置に、例えば副映像表示領域の個数(画面数)を設定するための数値入力部、が設けられてもよい。数値入力部の形態(入力方式)は任意であり、例えば数値を直接入力する方式、加算ボタン(アップキー)と減算ボタン(ダウンキー)とを組み合わせた入力ウインドウ形式であってもよい。
図10Bは、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示(設定画面)の一例を示す。なお、以下の説明において、図10Aが示す表示と同じか、類似した表示については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図10Bが示す画面表示90は、『受信CH一覧表示』モード設定画面表示領域191を表示する。設定画面表示領域191は、行方向に、所定数、例えば8CH(チャンネル)分のCH(放送局)名を表示する。
CH名の表示(行表示)は、上下方向にスクロールできる。CH名の表示(行表示)は、それぞれ、チェックボックス列92、タイムシフト録画識別表示列93、プリセットCH番号(記号)表示列94、CHアイコン/ロゴマーク表示列95、CH番号(3桁番号)/放送局名(愛称)表示列96、『受信CH一覧表示』モードモニタ画面表示領域97および副映像表示領域設定部198を含む。
副映像表示領域設定部198は、『受信CH一覧表示』モード起動時に、副画面に番組(CH)内容を表示するCHとして設定したCHを、第1〜第6の副映像表示領域12〜17のうちのどの表示領域に表示するか、を設定できる。例えば、最下行に表示するCH名の表示(行表示)について、「6」を設定することで、図3Aが示すように、番組Fを、第6の副映像表示領域17に表示することができる。
図11A−図11Fは、表示信号出力部が出力する表示信号に対応してディスプレイが表示する画面表示(設定画面)の一例を示す。なお、副映像表示領域が表示する副映像の番組(CH)が主映像表示領域が表示する番組(CH)とは異なる番組(CH)を表示する場合であって、番組が割り当てられていない副映像表示領域の表示を黒画面表示(映像非表示)とすることも可能であることは既に説明した通りである。しかしながら、図11A−図11Fに示すいくつかの表示形態を適用することで、例えば視聴者の好みとして、全ての副映像表示領域に、重複無く異なる番組(CH)を表示する要求に応えることも可能となる。なお、以下に示す図11A−図11Fのそれぞれにおいては、主映像表示領域11と補助的表示領域18とを、副映像表示領域の個数(副画面の表示数)に拘わりなく、必ず表示する例を示す。
図11Aは、主映像表示領域11と1つの副映像表示領域12とを表示する表示例を示す。副映像表示領域12が1つであるため、視聴者は、一度に(最大)7つの画面の表示を確認する要求から開放される。反面、主映像表示領域に表示する番組を放送するCHを除いて受信可能なCHの数が多い場合は、副映像表示領域で表示しない残りのCHで視聴者が好む番組が放送された場合に、(その番組を)見逃す可能性を高める恐れがある。このため、例えば5秒程度の周期で、受信可能な個々のCHの番組を順に表示することが好ましい。この場合、第3の受信・復調部(マルチチャンネル受信部)103が、単一のチャンネルを受信する受信・復調部であるような比較的廉価なモデル(映像再生装置)においても『受信CH一覧表示』モード機能を提供できる。
図11Bは、主映像表示領域11と第1および第2の副映像表示領域12−13とを表示する表示例を示す。副映像表示領域12が2つであるため、視聴者は、一度に(最大)7つの画面の表示を確認する要求から開放される。反面、主映像表示領域に表示する番組を放送するCHを除いて受信可能なCHの数が多い場合は、副映像表示領域で表示しない残りのCHで視聴者が好む番組が放送された場合に、(その番組を)見逃す可能性を高める恐れがある。このため、例えば第1の副映像表示領域12または第2の副映像表示領域13のいずれか一方の表示領域に、例えばニュース番組等を表示し、他の一方の表示領域13に、受信可能な個々のCHの番組を、例えば5秒程度の周期で順に表示することが好ましい。なお、第1の副映像表示領域12または第2の副映像表示領域13のいずれか一方の(受信可能な個々のCHの番組を、例えば5秒程度の周期で順に表示する表示領域とは異なる)表示領域においては、例えば主制御ブロック111の第1復号部114がデコードする(標準画質の)番組を表示するものであってもよい。
図11Cは、主映像表示領域11と第1および第2の副映像表示領域12−13とを表示する表示例を示す。なお、図11Cは、図11Bに示したと同様、副映像表示領域12が2つであるが、主映像表示領域11と2つの副映像表示領域12、13のそれぞれの表示面積が概ね等しいため、例えば3つの番組の内容を同時にチェックしよう、とする視聴者にとって有益である。また、図11Bにより説明したと同様に、例えば第1の副映像表示領域12または第2の副映像表示領域13のいずれか一方の表示領域に、例えばニュース番組等を表示し、他の一方の表示領域13に、受信可能な個々のCHの番組を、例えば5秒程度の周期で順に表示するものであってもよい。
図11Dは、主映像表示領域11と第1〜第3の副映像表示領域12−14とを表示する表示例を示す。なお、図11Dが示す表示例では、主映像表示領域11の大きさ(表示面積)と第1の副映像表示領域12の大きさ(表示面積)とを実質的に同一とし、第2および第3の副映像表示領域13−14の大きさ(表示面積)を、主表示領域の大きさ(表示面積)よりも小さくしている。これにより、例えば第1の副映像表示領域12に、例えばニュース番組、等の比較的視聴頻度が高いと予想される番組(CH)を表示し、第2および第3の副映像表示領域13−14に、受信可能な個々のCHの番組を、例えば5秒程度の周期で順に表示することができる。
図11Eは、主映像表示領域11と第1〜第4の副映像表示領域12−15とを表示する表示例を示す。図11Eが示す表示例は、副映像表示領域が表示する副映像の番組(CH)が、主映像表示領域が表示する番組(CH)とは異なる番組(CH)を表示する場合であって、主映像表示領域に表示する番組を放送するCHを除いて受信可能なCHの数が副映像表示領域の数よりも少ない場合に、全ての副映像表示領域に、重複無く異なる番組(CH)を表示する要求に応えることが可能となる。
図11Fは、主映像表示領域11と第1〜第5の副映像表示領域12−16とを表示する表示例を示す。図11Fが示す表示例は、図11Eが示す表示例と同様、副映像表示領域が表示する副映像の番組(CH)が、主映像表示領域が表示する番組(CH)とは異なる番組(CH)を表示する場合であって、主映像表示領域に表示する番組を放送するCHを除いて受信可能なCHの数が副映像表示領域の数よりも少ない場合に、全ての副映像表示領域に、重複無く異なる番組(CH)を表示する要求に好適である。
図12は、実施形態に係る電子機器(映像再生装置)の一例を示す概略図である。なお、以下の説明においては、図1Aにおいて説明した要素または構成と同じか、類似した要素または構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図12が示す電子機器(映像再生装置)201は、第1受信・復調部101、第2受信・復号部102、第3受信・復調部103、HDMI信号入力部104、主制御ブロック111、副制御ブロック321、を少なくとも含む。主制御ブロック111は、GUI処理部112、多重分離部(第1多重分離部)113、MPEGハードウェア(HW)デコーダ(第1復号部)114、MPEGソフトウェア(SW)デコーダ(第2復号部)115、グラフィックプロセッサ116、表示信号出力部117、主制御部(CPU)118、ネットワークコントローラ119、を少なくとも含む。
副制御ブロック321は、マルチストリーム多重分離部(第2多重分離部)122、TS解析部123、読み出し部331および書き込み部332、を少なくとも含む。読み出し部331および書き込み部332は、例えばUSB(Universal Serial Bus)を経由して接続する記憶部(HDD(Hard Disk Drive))330と接続する。
記憶部330は、書き込み部332による書き込み処理に従い、第1受信・復調部101、第2受信・復号部102、第3受信・復調部103からの番組、あるいはHDMI信号入力部104からの映像(コンテンツ)を所定の方式で記憶し、読み出しが指示されたコンテンツ(映像)の再生要求があった場合、読み出し部331による読み出しを可能に、コンテンツ(映像)に対応するデータを保持する。
TS解析部123は、記憶部330が保持する番組やコンテンツについても、副映像表示領域が表示するための特定の映像成分(I−フレーム画像)を特定し、そのフレームの情報をMPEG(SW)デコーダ115に供給する。これにより、図9に示したようなタイムシフト録画機能により記憶した番組を再生(視聴)しようとする視聴者は、同一の時間帯に記憶した最大で6CH分の番組の内容を、副映像表示領域に表示できる。
なお、TS解析部123は、例えば家庭内もしくはビル内あるいは事業所内のネットワーク(Local Area Network(LAN))や、Digital Living Network Alliance(DLNA(登録商標))を通じて接続する他の電子機器(映像記憶装置)が記憶している番組やコンテンツについても、各副映像表示領域が表示するための特定の映像成分(I−フレーム画像)を復号し、MPEG(SW)デコーダ115に供給する。これにより、図9に示したようなタイムシフト録画機能が他の電子機器(映像記憶装置)により実現されている(映像記憶装置が映像再生装置1と独立して設けられている)場合であっても、実施形態の副映像表示(『受信CH一覧表示』モード)を実現できる。
なお、図12が示す電子機器においても、図1Bにより説明したと同様に、GUI処理部112および第2復号部115は、CPU118と独立に用意されてもよい。また、図1Cが示すように、GUI処理部112、第2復号部115、グラフィックプロセッサ116、ネットワークコントローラ119、第2多重分離部122、TS解析部123を、主制御ブロック111に一体的に組み込んだ場合においても、第2復号部115においてI−フレーム画像のみを復号することで、CPU118の負荷を増大することなく、複数の副映像を表示できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。