JP5930293B2 - プリプレグ - Google Patents
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Description
また厚目付けのプリプレグの場合、マトリックス樹脂組成物を厚目付けの中心部にまで含浸させようと思うと低粘度であることが好ましい。そこでこれまでの技術では、まず含浸時の速度を遅くして含浸させる方法があるが、この場合、含浸に時間がかかりすぎ、プリプレグはコスト高となってしまう。また粘度の低いマトリックス樹脂組成物を使用する方法もあるが、タックの制御が難しいばかりでなく、一方向プリプレグの場合には繊維と繊維を繋ぎとめる力が弱く、プリプレグがばらばらになってしまう。
このような厚物プリプレグに関して、例えば特許文献1には樹脂含浸率を規定して取扱性に優れ、かつ硬化後の成形品にはボイドがほとんどなく、非常に良好な成形品を得られる発明について開示されているが、一方向プリプレグに応用する場合、調製工程が複雑になったり、未含浸部の強化繊維は全く拘束がないので、毛羽の発生原因となる可能性もあった。
前記強化基材の繊維目付けが400g/m2以上1500g/m2以下であり、
前記マトリックス樹脂組成物の30℃における粘度が30Pa・s〜500Pa・s、
前記マトリックス樹脂組成物に、粘着成分が1.0質量%〜5.0質量%の範囲で、溶解された状態で、含まれる一方向プリプレグである。
粘度の測定方法は次の方法による。すなわち、TAインスツルメント社製のAR−G2または同等の装置により、測定周波数10rad/sec、25mm直径の平プレート、プレート間ギャップは0.5mm、昇温速度2℃/分の条件で26℃〜34℃までの温度範囲で測定し、30℃での粘度を求める。
・炭素繊維糸条1 三菱レイヨン社製 TR50S−15L:フィラメント数15000本、繊維目付け 1.0g/m
・炭素繊維糸条2 三菱レイヨン社製 TRH50−60M:フィラメント数60000本、繊維目付け 3.2g/m
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:jER−828)
・ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:jER−1002)
・オキサゾリドン環を含むエポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ社製、製品名:AER4152)。
・ジシアンジアミド(三菱化学株式会社製、製品名:jERキュア DICY15)。
・ウレア基を有する芳香族化合物(保土ヶ谷化学社製、製品名:DCMU99)
・ポリビニルホルマール (JNC社製、製品名:ビニレックE)
・フェノキシ樹脂 (新日鐵化学社製、製品名:フェノトート YP−50)
・ポリアミドエラストマー (T&K TOKA株式会社、製品名:TPAE32)
測定装置:TAインスツルメント社製 AR−G2
測定条件:測定周波数10rad/sec.
25mm直径平プレート
プレート間ギャップ0.5mm
昇温速度2℃/分
測定温度:26℃〜34℃
マトリックス樹脂組成物として以下の樹脂組成1を用いた。すなわち、jER828を65質量部、jER1002を10質量部、AER4152を25質量部、均一に混合した樹脂にビニレックEを2.5質量部溶解させ、DICY15を5質量部、DCMU99を5質量部均一に分散させたものをマトリックス樹脂組成物とした。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は200Pa・sであった。
強化繊維として炭素繊維糸条1のTR50S−15Lを用い、400g/m2になるように一方向に引き揃えて並べ、樹脂組成1のマトリックス樹脂組成物を100℃、10m/分で含浸させた。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
強化繊維として炭素繊維糸条2のTRH50−60Mを用いる以外は実施例1と同様にして一方向プリプレグを調製した。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。尚、炭素繊維糸条2は炭素繊維糸条1の3倍以上の繊維目付けであるので、使用ボビンの本数が1/3以下になり、強化繊維のセッティングも含めたプリプレグ調製工程は非常に良好であった。
強化繊維の目付けを600g/m2とする以外は実施例2と同様にして一方向プリプレグを調製した。ただし含浸速度は8m/分とした。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
強化繊維の目付けを1500g/m2とする以外は実施例2と同様にして一方向プリプレグを調製した。ただし含浸速度は6m/分とした。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
マトリックス樹脂組成物として樹脂組成2を用いる以外は実施例3と同様にして一方向プリプレグ調製した。樹脂組成2は以下の通りである。すなわち、jER828を80質量部、jER1002を20質量部、均一に混合した樹脂にビニレックEを3.5質量部溶解させ、DICY15を5質量部、DCMU99を5質量部均一に分散させた。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は400Pa・sであった。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
マトリックス樹脂組成物として樹脂組成3を用いる以外は実施例3と同様にして一方向プリプレグ調製した。樹脂組成3は以下の通りである。すなわち、jER828を80質量部、jER1002を20質量部、均一に混合した樹脂にフェノトートYP−50を5.0質量部溶解させ、DICY15を6質量部、DCMU99を4質量部均一に分散させた。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は300Pa・sであった。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
マトリックス樹脂組成物として樹脂組成3を用いる以外は実施例3と同様にして一方向プリプレグ調製した。樹脂組成3は以下の通りである。すなわち、jER828を80質量部、jER1002を20質量部、均一に混合した樹脂にTPAE32を3.0質量部溶解させ、DICY15を6質量部、DCMU99を4質量部均一に分散させた。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は350Pa・sであった。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
マトリックス樹脂組成物として樹脂組成4を用いる以外は実施例3と同様にして一方向プリプレグ調製した。樹脂組成4は以下の通りである。すなわちjER828を72質量部、jER1002を10質量部、AER4152を30質量部、均一に混合した樹脂にビニレックEを3.0質量部溶解させ、DICY15を6質量部、DCMU99を4質量部均一に分散させたものをマトリックス樹脂組成物とした。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は100Pa・sであった。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であり、形態保持性に優れ、支持体なしでも形態を保持していた。
マトリックス樹脂組成物として樹脂組成3を用いる以外は実施例3と同様にして一方向プリプレグ調製した。樹脂組成3は以下の通りである。すなわち、jER828を100質量部にDICY15を5質量部、DCMU99を5質量部均一に分散させた。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は15Pa・sであった。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に良好であったが、形態保持性が悪く、支持体なしでは形態を保持することができず、非常に扱いづらいものであった。
マトリックス樹脂組成物として樹脂組成4を用いる以外は実施例3と同様にして一方向プリプレグ調製した。樹脂組成4は以下の通りである。すなわち、jER828を75質量部、jER1002を25質量部、均一に混合した樹脂にフェノトートYP−50を8.0質量部溶解させ、DICY15を5質量部、DCMU99を5質量部均一に分散させた。このマトリックス樹脂組成物の30℃での粘度は1000Pa・sであった。得られた一方向プリプレグの含浸の状態は非常に悪く、未含浸由来のボイドがプリプレグ内に多数見られた。
Claims (4)
- 強化繊維を一方向に引き揃えた強化基材にマトリックス樹脂組成物を含浸させてなる一方向プリプレグであって、
前記強化基材の繊維目付けが400g/m2以上1500g/m2以下であり、
前記マトリックス樹脂組成物の30℃における粘度が30Pa・s〜500Pa・s、
前記マトリックス樹脂組成物に、粘着成分が1.0質量%〜5.0質量%の範囲で、溶解された状態で、含まれる一方向プリプレグ。 - 前記強化繊維が炭素繊維である請求項1に記載の一方向プリプレグ。
- 前記繊維目付けが500g/m2以上1500g/m2以下である請求項1または2に記載の一方向プリプレグ。
- 前記繊維目付けが600g/m2以上1200g/m2以下である請求項3に記載の一方向プリプレグ。
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