JP5929493B2 - 受電装置、および、給電システム - Google Patents

受電装置、および、給電システム Download PDF

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Description

本技術は、受電装置、および、給電システムに関する。詳しくは、電気的に非接触で給電を行う非接触給電システム受電装置、および、給電システムに関する。
従来、電気的に非接触で給電を行う非接触給電システムにおいて、給電装置と受電装置との間の磁界内に混入した物体を異物として検出する回路が設けられることがあった。これは、導体の異物が磁界内に混入すると、異物内に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱の影響で異物が発熱する場合があるためである。異物の発熱量が大きいと、非接触給電システムにおける機器や筐体に損傷が生じるおそれがある。特に急速充電においては給電装置が出力する磁界の強度が大きくなるため、異物の発熱量も大きくなり、異物の存在が問題になることが多い。
異物を検出する回路として、例えば、受電側に誘導される電圧の振幅が基準値未満であるか否かにより、異物の有無を判断する回路が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。異物がある場合には異物の渦電流により電力の損失が生じて送電効率が低下するため、受電側の電圧の振幅が基準値未満に低下した場合に、異物があると判断される。
特開2012−16125号公報
しかしながら、上述の従来技術では、異物の存在を正確に検出することができないおそれがある。具体的には、上述の受電装置は、異物の混入以外の原因によって受電コイルの電圧の振幅が低下した場合に、異物を誤って検出してしまうおそれがある。電圧の振幅の低下は、異物の混入のほか、給電装置の故障や経年劣化などによる給電電力や給電効率の低下などによっても生じるが、上述の受電装置は、給電電力量や送電効率を取得していない。また、上述の受電装置は、給電コイルおよび受電コイルの互いの位置がずれてしまうことを想定していない。このため、電圧の振幅が低下した場合に、その低下が異物の混入によるものであるのか、給電電力や送電効率の低下によるのであるかを判断することができない。また、電圧の振幅が低下した場合に、給電コイルおよび受電コイルの互いの位置がずれてしまうことによるものであるのか、異物の混入によるものであるのかを判断することができない。この結果、異物の混入以外の要因により電圧の振幅が低下した場合に、異物が誤検出されるおそれがある。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、異物を正確に検出することができる受電装置を提供することを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、中心が上記受電コイルの中心と略一致し、かつ、上記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、上記測定コイルおよび上記受電コイルの測定値に基づいて上記磁界における異物の有無を判断する異物検出部とを具備する受電装置である。これにより、測定コイルおよび受電コイルの測定値に基づいて磁界における異物の有無が判断されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定コイルは、実質的に電流が流れないコイルであってもよい。これにより、測定コイルに実質的に電流が流れないという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定コイルの巻数は、上記受電コイルの巻数と異なっていてもよい。これにより、測定コイルの巻き数が受電コイルの巻き数と異なるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記磁界により発生する上記測定コイルの誘導電圧を上記測定コイルの測定値として取得する電圧取得回路と、上記磁界により発生する上記受電コイルの誘導電流を上記受電コイルの測定値として取得する前電流取得回路とをさらに具備し、上記異物検出部は、上記パラメータおよび上記誘導電流から上記受電コイルのインピーダンスを求めて当該インピーダンスの変化に基づいて上記異物の有無を判断してもよい。これにより、受電コイルのインピーダンスの変化に基づいて上記異物の有無が判断されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記異物検出部は、上記インピーダンスの変化量が所定の閾値より大きい場合に上記異物があると判断してもよい。これにより、インピーダンスの変化量が閾値より大きい場合に異物があると判断されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記異物の検出結果に応じて充電電流を制御する充電制御回路をさらに具備してもよい。これにより、異物の検出結果に応じて充電電流が制御されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定コイルは、上記測定コイルは、上記受電コイルの最外周または当該最外周より外側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回のコイルであってもよい。これにより、受電コイルの最外周または最外周より外側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回になるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定コイルは、上記受電コイルの最内周または当該最内周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回のコイルであってもよい。これにより、受電コイルの最内周または当該最内周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回になるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定値は、上記測定コイルおよび上記受電コイルのインピーダンスであり、上記異物検出部は、上記測定コイルのインピーダンスに対する上記受電コイルのインピーダンスの比率に基づいて上記磁界における異物の有無を判断してもよい。これにより、測定コイルのインピーダンスに対する受電コイルのインピーダンスの比率に基づいて磁界における異物の有無が判断されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定コイルに交流電圧を印加する第1の交流電圧印加部をさらに具備し、上記異物検出部は、上記第1の交流電圧が印加された上記測定コイルに生じた電流と上記第1の交流電圧とから上記測定コイルのインピーダンスを求めてもよい。これにより、第1の交流電圧が印加された測定コイルに生じた電流と第1の交流電圧とから上記測定コイルのインピーダンスが求められるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記受電コイルに第2の交流電圧を印加する第2の交流電圧印加部をさらに具備し、上記異物検出部は、上記第2の交流電圧が印加された上記受電コイルに生じた電流と上記第2の交流電圧とから上記受電コイルのインピーダンスを求めてもよい。これにより、第2の交流電圧が印加された測定コイルに生じた電流と第2の交流電圧とから上記受電コイルのインピーダンスが求められるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記異物検出部は、上記比率が所定の閾値より大きい場合に上記異物があると判断してもよい。これにより、比率が閾値より大きい場合に異物があると判断されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記受電コイルのインピーダンスは、上記受電コイルの抵抗およびインダクタンスのうちの少なくとも一方を含んでもよい。これにより、インピーダンスは、抵抗およびリアクタンスのうちの少なくとも一方を含むという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記受電コイルに接続された負荷の抵抗を負荷抵抗として取得する負荷抵抗取得回路と、上記磁界により発生する上記測定コイルの誘導電圧と上記磁界により発生する上記受電コイルの誘導電流と上記負荷抵抗とからなる組を少なくとも2組記憶する記憶部とをさらに具備し、上記異物検出部は、上記誘導電圧と上記誘導電流と上記抵抗とから上記インピーダンスを求めてもよい。誘導電圧と誘導電流と負荷抵抗とからインピーダンスが求められるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記異物の検出結果に基づいて上記給電装置を制御する電源制御部をさらに具備してもよい。これにより、異物の検出結果に基づいて給電装置が制御されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記異物の検出において上記異物があると判断された場合には上記電力の制御量を上記受電コイルのインピーダンスの増加量に基づいて決定する制御量決定部をさらに具備し、上記電源制御部は、上記制御量に応じて上記給電装置を制御してもよい。これにより、制御量に応じて上記給電装置が制御されるという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、磁界を介して電力を供給する給電装置と、上記磁界を介して上記給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、中心が上記受電コイルの中心と略一致し、かつ、上記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、上記測定コイルおよび上記受電コイルの測定値に基づいて上記磁界における異物の有無を判断する異物検出部とを具備する給電システムである。これにより、測定コイルおよび受電コイルの測定値に基づいて磁界における異物の有無が判断されるという作用をもたらす。
本技術によれば、異物を正確に検出することができるという優れた効果を奏し得る。
第1の実施の形態における非接触給電システムの一構成例を示す全体図である。 第1の実施の形態における受電コイルにおけるパラメータの変化の原因を説明するための図である。 第1の実施の形態における非接触給電システムの等価回路の一例を示す回路図である。 第1の実施の形態における給電制御部の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態における充電制御部の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態における異物検出部の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態における誘導電圧の算出方法を説明するための図である。 第1の実施の形態における給電制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における7mmの鉄の温度と受電コイルの抵抗値との関係の一例を示すグラフである。 第1の実施の形態における13mmの鉄の温度と受電コイルの抵抗値との関係の一例を示すグラフである。 第1の実施の形態における20mmの鉄の温度と受電コイルの抵抗値との関係の一例を示すグラフである。 第1の実施の形態の変形例における測定コイルの一例を示す図である。 第2の実施の形態における非接触給電システムの一構成例を示す全体図である。 第2の実施の形態における非接触給電システムの等価回路の一例を示す回路図である。 第2の実施の形態における充電制御部の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における受電コイル側電圧電流測定部の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における電源制御部の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における電源制御部の動作の一例を示す図である。 第2の実施の形態における測定コイル側電圧電流測定部の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における異物検出部の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における給電制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における充電制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における異物検出処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるコイルのインピーダンスの増加の一例を示す図である。 第3の実施の形態における異物検出部の一構成例を示すブロック図である。 第3の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における異物検出部の一構成例を示すブロック図である。 第4の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における給電制御処理の一例を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における非接触給電システムの一構成例を示す全体図である。 第5の実施の形態における充電制御部の一構成例を示すブロック図である。 第5の実施の形態における起電力比率取得部の一構成例を示すブロック図である。 第6の実施の形態における監視誘導電圧および誘導電流と2次抵抗との関係の一例を示すグラフである。 第6の実施の形態における異物検出部の一構成例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(受電コイルの抵抗およびインダクタンスの変化量に基づいて異物を検知する例)
2.第2の実施の形態(受電コイルの抵抗に対する測定コイルの抵抗の比率に基づいて異物を検出する例)
3.第3の実施の形態(受電コイルの抵抗の変化量に基づいて異物を検出する例)
4.第4の実施の形態(受電コイルの抵抗の変化量に基づいて異物の検出と制御量の算出とを行う例)
5.第5の実施の形態(起電力比率を求める例)
6.第6の実施の形態(負荷抵抗を変更して異物を検出する例)
<1.第1の実施の形態>
[非接触給電システムの構成例]
図1は、実施の形態における非接触給電システムの一構成例を示す全体図である。この非接触給電システムは、電気的に非接触の状態で装置に電力を供給するためのシステムである。非接触給電システムは、給電装置100および受電装置200を備える。
給電装置100は、電磁波により受電装置200に交流の電源を供給するものである。この給電装置100は、給電制御部110および給電コイル120を備える。
給電制御部110は、受電装置200に供給する電力量を制御するものである。この給電制御部110は、信号線128および129を介して給電コイル120に交流電力を供給するとともに、その電力量を制御する。また、給電制御部110は、受電装置200から、給電量を制御するための制御信号を受信する。給電制御部110は、制御信号を受信した場合には、その制御信号に従って給電量を制御する。この制御信号には、例えば、給電の停止を要求する停止制御信号が含まれる。
給電コイル120は、給電制御部110により電力が供給されると、アンペールの法則に従って電磁波を発生するものである。この電磁波を介して受電装置200に電源が供給される。
受電装置200は、電磁波により供給された電源を受電するものである。この受電装置200は、充電制御部210、受電コイル220、測定コイル230、および、異物検出部240を備える。
充電制御部210は、受電コイル220から配線228および229を介して受電した電源を二次電池などに充電するとともに、充電において電流や電圧を制御するものである。具体的には、充電制御部210は、受電した交流の電源を直流に変換する。そして、充電制御部210は、二次電池の特性や、充電時間などに基づいて電圧や電流を制御する。
また、充電制御部210は、受電コイル220における誘導電流I2を測定し、その測定値を異物検出部240に信号線219を介して供給する。誘導電流I2の単位として、例えば、アンペア(A)が用いられる。さらに、充電制御部210は、異物の検出における検出結果を異物検出部240から信号線249を介して受け取る。そして、充電制御部210は、その検出結果に基づいて制御信号を給電装置100に送信する。例えば、異物が検出された場合において、充電制御部210は、給電の停止を要求する制御信号を送信する。なお、充電制御部210は、異物が検出された場合に、電力量を一定量、減少させることを要求する制御信号を送信することもできる。これにより、異物検出時においても、継続して給電が行われる。
受電コイル220は、給電コイル120から電磁波を介して電力を受電するコイルである。この受電コイル220は、例えば、同一平面において、巻き線を同心円状に複数回巻くことにより生成されたコイルである。このように巻き線が渦巻状に巻かれたコイルは、渦巻き(スパイラル)コイルとも呼ばれる。なお、同心円状でなく、同心長方形状などの形状で巻き線を複数回巻いてもよい。
測定コイル230は、中心が受電コイル220の中心と略一致し、かつ、受電コイル220の最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回のコイルである。これにより、測定コイル230の磁束が、ほぼ受電コイル220を通過する磁束となる。前述したように巻き線を同心円状に複数回巻くことにより受電コイル220を生成した場合、巻き数が多くなるほど、また、巻き線の直径が大きいほど、受電コイル220において最外周の円環と最内周の円環との面積の差が大きくなる。このため、受電コイル220を通過する磁束の分布は不均一となる。コイルの磁束はコイルの面積に比例するため、磁束密度が均一であれば、受電コイル220の外側に近いほど、一巻き当たりの磁束が多くなり、内側に近いほど、一巻き当たりの磁束が少なくなる。これらの一巻き当たりの磁束の平均を、以下、コイルを通過する磁束として用いる。仮に、受電コイル220の外側に測定コイル230の全ての巻き線を巻くと、最外周および最内周の円環の面積の差が大きい場合に、受電コイル220および測定コイル230のそれぞれを通過する磁束の差が大きくなってしまう。しかし、測定コイル230において、受電コイル220の内側に1回以上巻いておけば、受電コイル220および測定コイル230のそれぞれを通過する磁束(すなわち、1巻き当たりの磁束の平均)が同一に近くなる。なお、受電コイル220の最外周より外側と、受電コイル220の最内周より内側とのそれぞれに少なくとも1回以上、測定コイル230の巻き線を巻いておくことが望ましい。これにより、測定コイル230を通過する磁束は、受電コイル220を通過する磁束により近くなる。また、通過する磁束が略一致するのであれば、測定コイル230は受電コイル220と同一平面上に配置しなくてもよく、受電コイル220のコイル面と測定コイル230のコイル面とは、若干離れていてもよい。
また、測定コイル230には、実質的に電流が流されていない。ここで、「実質的に電流が流されていない」とは、測定コイル230の端子が開放されており、電流が測定コイル230に流れないことを意味する。あるいは、開放されていなくても高い抵抗が配置されていることにより電圧が発生しても微量の電流しか流れないことを意味する。ただし、開放された端子には、信号線238および239を介して後述する異物検出部240が接続されている。測定コイル230の端子を開放しておくことにより、測定コイル230からの磁界が受電コイル220にほとんど作用しなくなる。これにより、受電装置200は、充電制御部210に影響を与えずに、異物を検出することができる。なお、測定コイル230の端子を開放するのでなく、端子間に高インピーダンスの抵抗を配置しておいてもよい。
ここで、ファラデーの電磁誘導の法則に基づく次の式1より、コイルに発生する誘導電圧Vは、磁束φの変化に比例する。この磁束の単位は、例えば、ウェーバー(wb)であり、誘導電圧Vの単位は、例えば、ボルト(V)である。式1において、Nは、コイルの巻き数である。tは、時間である。tの単位は、例えばセコンド(s)である。
Figure 0005929493
測定コイル230を通過する磁束と受電コイル220とを通過する磁束とがほぼ一致する場合、式1より、給電コイル120からの磁界による測定コイル230の誘導電圧V31と、受電コイル220の誘導電圧V21との比率は、それらのコイルの巻き数比にほぼ一致する。したがって、巻き数比が既知であれば、測定コイル230の誘導電圧V31から、受電コイル220の誘導電圧V21が正確に求められる。ただし、測定コイル230の誘導電圧Vmonには、給電コイル120からの磁界による誘導電圧V31のほか、受電コイル220からの磁界による誘導電圧V32も含まれるため、V31を得るには、Vmonの測定のほか、V32の算出が必要となる。V32およびVmonから誘導電圧V21を算出する方法の詳細については、後述する。
なお、誘導電圧V21を直接測定することは困難である。これは、受電コイル220に充電制御部210などの負荷が接続されており、その影響により受電コイル220の端子電圧が、誘導電圧V21とならないからである。もちろん、負荷を切り離して、受電コイル220の端子を開放状態にすれば、誘導電圧V21に近い値のみは測定できるが、誘導電流I2との関係が分からない限り、受電コイル220のインピーダンスを計算することはできない。測定コイル230を設けることにより、その誘導電圧Vmonから、充電中において正確な誘導電圧V21が求められる。
異物検出部240は、測定コイル230のパラメータから求めた受電コイル220のインピーダンスの変化に基づいて異物の有無を判断するものである。具体的には、異物検出部240は、測定コイル230のパラメータである誘導電圧Vmonと受電コイル220の誘導電流I2とから、受電コイル220において変動するインピーダンスを推定することにより、電磁波の受電を妨げる異物の有無を検出する。異物により、受電コイル220において変動するインピーダンスとしては、抵抗成分やリアクタンス成分などがある。異物検出部240は、異物の有無を検出した検出結果を充電制御部210に信号線249を介して出力する。
図2は、第1の実施の形態における受電コイル220におけるインピーダンスの変化の原因を説明するための図である。受電コイル220が発生させた電磁界において、金属などの導電性の異物300があった場合を想定する。電磁界が変化すると、この異物300において、電磁誘導効果により渦電流が発生する。この渦電流によるジュール熱により異物は発熱する。また、渦電流が発生させた磁界が受電コイル220に作用し、受電コイル220の等価回路における抵抗やリアクタンスを変化させる。したがって、受電装置200は、受電コイル220における抵抗やリアクタンスの変化量から、異物の有無を判断することができる。図2において、点線の矢印は、受電コイル220が発生させた磁界であり、実線の矢印は渦電流である。一点鎖線の矢印は、渦電流が発生させた磁界である。
図3は、第1の実施の形態における非接触給電システムの等価回路の一例を示す回路図である。給電コイル120は、1次インダクタンス(L1)121および1次キャパシタンス(C1)122を含む等価回路に置き換えられる。受電コイル220は、2次インダクタンス(L2)221、2次抵抗(r2)222、および、2次キャパシタンス(C2)223を含む等価回路に置き換えられる。充電制御部210は、負荷抵抗(R2)215を含む等価回路に置き換えられる。充電制御部210において、整流器は省略されている。測定コイル230は、インダクタンス(L)231および抵抗(r)232を含む等価回路に置き換えられる。前述したように異物が存在する場合には、受電コイル220の等価回路において、2次抵抗r2および2次インダクタンスL2のうちの少なくとも一方が変化するため、それらの変化量から異物が検出される。なお、この等価回路において、給電コイル120の抵抗は、省略されている。
この等価回路において、給電コイル120が発生させた磁界により受電コイル220の2次インダクタンス221において発生する誘導電圧をV21とする。また、給電コイル120が発生させた磁界により測定コイル230に発生する誘導電圧をV31とする。一方、受電コイル220が発生させた磁界により測定コイル230に発生する誘導電圧をV32とする。このため、測定コイル230における誘導電圧は、これらの誘導電圧V31およびV32を合成した電圧となる。異物検出部240は、この測定コイル230の誘導電圧を監視誘導電圧Vmonとして取得する。また、充電制御部210は、受電コイル220に流れる誘導電流I2を取得する。
[給電制御部の構成例]
図4は、第1の実施の形態における給電制御部110の一構成例を示すブロック図である。給電制御部110は、復調回路111および給電制御回路112を備える。
復調回路111は、受電装置200からの交流信号を復調して、その交流信号に重畳された制御信号を取り出すものである。復調回路111は、その制御信号を給電制御回路112に出力する。給電制御回路112は、制御信号に従って、受電装置200に供給する電力量を制御するものである。
[充電制御部の構成例]
図5は、第1の実施の形態における充電制御部210の一構成例を示すブロック図である。この充電制御部210は、変調回路211、整流器212、充電制御回路213、誘導電流取得回路214を備える。
変調回路211は、給電装置100への交流信号の振幅などを変調することにより制御信号を重畳するものである。変調回路211は、異物が検出されたことを通知する検出結果を異物検出部240から受け取ると、例えば、給電の停止を要求する制御信号を交流信号に重畳して給電装置100に送信する。
整流器212は、交流電力を直流に変換して充電制御回路213に供給するものである。充電制御回路213は、変換された直流電力の電圧や電流を制御して、二次電池などを充電するものである。
誘導電流取得回路214は、受電コイル220に流れる誘導電流I2を取得するものである。誘導電流取得回路214は、誘導電流I2を測定し、必要に応じて測定値をA/D(Analog to Digital)変換して異物検出部240に供給する。なお、誘導電流取得回路214は、特許請求の範囲に記載の電流取得回路の一例である。また、誘導電流取得回路214は、交流の誘導電流を取得しているが、交流の誘導電流の代わりに、整流器212により変換された後の直流の誘導電流を取得してもよい。
[異物検出部の構成例]
図6は、第1の実施の形態における異物検出部240の一構成例を示すブロック図である。この異物検出部240は、監視誘導電圧取得回路241、2次抵抗変化量取得回路242、2次インダクタンス変化量取得回路243、および、異物検出回路244を備える。
監視誘導電圧取得回路241は、測定コイル230における監視誘導電圧Vmonを取得するものである。例えば、監視誘導電圧取得回路241は、測定コイル230の端子に接続された交流電圧計により監視誘導電圧Vmonを測定する。監視誘導電圧取得回路241は、監視誘導電圧Vmonの測定値を必要に応じてA/D変換して2次抵抗変化量取得回路242および2次インダクタンス変化量取得回路243に供給する。なお、監視誘導電圧取得回路241は、特許請求の範囲に記載の電圧取得回路の一例である。
2次抵抗変化量取得回路242は、監視誘導電圧Vmonおよび誘導電流I2の測定値から、受電コイル220における抵抗の変化量を2次抵抗変化量Δr2として取得するものである。2次抵抗変化量取得回路242は、例えば、次の式2を使用して、2次抵抗 2 を算出する。
Figure 0005929493
式2において、「Re()」は、()内の複素数の実数部を返す関数である。V21は、給電コイル120が発生させた磁界の変化により受電コイル220に発生する交流の誘導電圧である。上部にドットを付した電圧Vまたは電流Iは、複素数で表記した交流電圧または交流電流を表している。R2は、充電制御部210における負荷の負荷抵抗である。R2の単位は、例えば、オーム(Ω)である。N2は、受電コイル220の巻き数であり、N3は、測定コイル230の巻き数である。式2の導出方法については後述する。
2次抵抗変化量取得回路242は、算出した2次抵抗r2から、次の式3を使用して、2次抵抗変化量Δr2を算出する。2次抵抗変化量取得回路242は、算出したΔr2を異物検出回路244に出力する。
Figure 0005929493
式3において、r0は、異物がない場合に測定された受電コイル220の本来の2次抵抗である。
2次インダクタンス変化量取得回路243は、監視誘導電圧Vmonおよび誘導電流I2の測定値から、受電コイル220の等価回路におけるインダクタンスの変化量を2次インダクタンス変化量ΔL2として取得するものである。2次インダクタンス変化量取得回路243は、例えば、次の式4を使用して、2次インダクタンスL2を算出する。
Figure 0005929493
式4において、「Im()」は、()内の複素数の虚数部を返す関数である。また、ωは角周波数であり、単位は、ラジアン/秒(rad/s)である。M32は、受電コイル220と測定コイル230との間の結合係数である。C2は、受電コイル220の等価回路におけるキャパシタンスであり、単位は、例えば、ファラド(F)である。式4の導出方法については後述する。
2次インダクタンス変化量取得回路243は、算出した2次インダクタンスL2から、次の式5を使用して、2次インダクタンス変化量ΔL2を算出する。2次抵抗変化量取得回路242は、算出したΔL2を異物検出回路244に出力する。
Figure 0005929493
この式5において、Lは、異物が存在しない場合に測定された受電コイル220本来のインダクタンスである。
異物検出回路244は、2次抵抗変化量Δr2と2次インダクタンス変化量ΔL2とから、異物の有無を検出するものである。例えば、異物検出回路244は、Δr2およびΔL2と閾値Th1およびTh2とを比較する。閾値Th1は、Δr2と比較するための閾値であり、閾値Th2は、ΔL2と比較するための閾値である。そして、異物検出回路244は、例えば、Δr2が閾値Th1より大きい場合、または、ΔL2が閾値Th2より大きい場合に、異物があると判断する。異物検出回路244は、異物の検出結果を充電制御部210に出力する。
なお、異物検出部240は、Δr2が閾値Th1より大きく、かつ、ΔL2が閾値Th2より大きい場合に、異物があると判断してもよい。また、異物検出部240は、第2の実施の形態において後述するように、ΔL2を取得せず、Δr2が閾値より大きい場合に異物があると判断してもよい。あるいは、異物検出部240は、Δr2を取得せず、ΔL2が閾値より大きい場合に異物があると判断してもよい。もしくは、異物検出部240は、Δr2とΔωL2との加算値が閾値より大きい場合に異物があると判断してもよい。
ここで、供給電圧に対するΔr2およびΔL2の値は、異物のサイズや物性により、異なる値となる。このため、これらの値により、物質の種類が特定される。特に、Δrの増加に応じて異物の温度が上昇するため、温度がある値未満になるように、受電する電流を制御することにより、温度上昇が抑制される。
図7は、第1の実施の形態における誘導電圧の算出方法を説明するための図である。図7において、縦軸は、複素表現した交流電圧の虚数部であり、横軸は実数部である。図3に例示した等価回路より、測定コイル230には、給電コイル120が発生させた磁界の変化による誘導電圧V31と、受電コイル220が発生させた磁界の変化による誘導電圧V32とが発生する。したがって、監視誘導電圧Vmonは、次の式6から求められる。
Figure 0005929493
ここで、受電コイル220と測定コイル230との間の結合係数M32に基づいて、誘導電圧V32は、次の式7から求められる。V32の算出においては、異物検出前に予め測定しておいたM32の値が用いられる。なお、M32の値を求めるには、測定コイル230を実装した状態において、給電装置100からの給電を停止し、受電装置200内の電源から受電コイル220に電流を供給して、Vmonを測定すればよい。この場合、測定コイル230には、受電コイル220からの磁界による誘導電圧しか生じないため、VmonはV32と等しくなる。受電コイル220に供給した電流と、Vmon(=V32)との間の関係から、式7を使用して、M32が求められる。
Figure 0005929493
式6および式7から次の式8が得られる。
Figure 0005929493
また、受電コイル220の誘導電圧V21は、そのコイルの巻き数N2等から次の式9により求められる。
Figure 0005929493
式9において、μは受電コイル220の透磁率である。Hd21は、受電コイル220のコイル面に生じる磁界の強さであり、単位は、例えばアンペア/メートル(A/m)である。nは法線ベクトルである。
一方、測定コイル230の誘導電圧V31は、そのコイルの巻き数N3等から次の式10により求められる。
Figure 0005929493
式10において、Hd31は、測定コイル230のコイル面に生じる磁界の強さである。
前述したように、測定コイル230は、中心が受電コイル220の中心と略一致し、かつ、受電コイル220の最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回のコイルである。このため、測定コイル230と受電コイル220との面積および磁界の強さがほぼ等しくなる。したがって、次の式11が成立する。
Figure 0005929493
この式11は、測定コイル230を通過する磁束と、受電コイル220を通過する磁束とがほぼ一致することを示している。
式9、式10および式11より、次の式12が得られる。
Figure 0005929493
式8および式12より、次の式13が得られる。
Figure 0005929493
また、図3に例示した等価回路から、次の式14が得られる。
Figure 0005929493
この式14に式13の右辺を代入して両辺の実数部を求めることにより、式2が導出される。また、式14に式13の右辺を代入して両辺の虚数部を求めることにより、式4が導出される。
[給電装置の動作例]
図8は、第1の実施の形態における給電制御処理の一例を示すフローチャートである。この給電制御処理は、例えば、給電装置100に電源が投入されたときに給電装置100により開始される。
給電装置100は、交流電源の給電を開始する(ステップS901)。給電装置100は、制御信号に基づいて給電停止の要求があったか否かを判断する(ステップS902)。給電停止の要求がない場合(ステップS902:No)、給電装置100は、ステップS902に戻り、給電を継続する。給電停止の要求があった場合(ステップS902:Yes)、給電装置100は、給電を停止する(ステップS903)。ステップS903の後、給電装置100は、給電制御処理を終了する。
[受電装置の動作例]
図9は、第1の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。この充電制御処理は、例えば、給電装置100から電源供給が開始されたときに受電装置200により開始される。
受電装置200は、誘導電流I2および監視誘導電圧Vmonを測定する(ステップS951)。受電装置200は、誘導電流I2および監視誘導電圧Vmonを式2および式3に代入して2次抵抗変化量Δr2を算出する(ステップS952)。また、受電装置200は、誘導電流I2および監視誘導電圧Vmonを式4および式5に代入して2次インダクタンス変化量ΔL2を算出する(ステップS953)。
受電装置200は、Δr2が閾値Th1より大きい条件またはΔL2が閾値Th2より大きい条件を満たすか否かにより、異物を検出したか否かを判断する(ステップS954)。異物を検出しなかった場合には(ステップS954:No)、受電装置200は、ステップS951に戻る。異物を検出した場合には(ステップS954:Yes)、受電装置200は、給電停止を要求する制御信号を給電装置100に送信する(ステップS955)。ステップS955の後、受電装置200は、充電制御処理を終了する。なお、受電装置200は、異物検出時に、2次電池等への充電電流の供給を制御(停止など)してもよい。この場合、受電装置200は、異物検出時に制御信号を給電装置100へ送信しなくてもよい。また、受電装置200は、異物検出時に、充電電流の供給を制御するとともに、制御信号を給電装置100へ送信してもよい。
図10乃至図12は、第1の実施の形態における異物の温度とコイルの抵抗値との関係の一例を示すグラフである。図10乃至図12の縦軸は、異物の温度またはコイルの抵抗値であり、横軸は異物の位置である。温度の単位は度(℃)であり、抵抗値の単位はミリオーム(mΩ)である。位置の単位はミリメートル(mm)である。横軸において、コイルの中央を原点として、その中央を含み、コイル面に平行な所定の直線上の位置が異物の位置として測定される。また、図10乃至12において、丸印は、異物の温度の測定結果をプロットしたものであり、四角形の印は、受電コイル220の抵抗値の測定結果をプロットしたものである。図10乃至12において三角形の印は、給電コイル120の抵抗値の測定結果をプロットしたものである。
図10乃至図12に例示するように、コイルの中央から少し離した位置に異物が置かれると、異物の温度が高くなり、コイル(120および220)の抵抗値も上昇する。一方、中央付近に異物が置かれると、異物の温度が低くなり、コイルの抵抗値も低くなる。これは、前述したように、異物内の渦電流によりジュール熱が発生し、また、その渦電流が発生させた磁界の作用により、コイルの抵抗値などのインピーダンスが変化するためである。
なお、図10乃至図12において、位置が負数である場合の温度は測定されていない。これは、位置が負数である場合の温度変化は、位置が正数である場合と同様の変化であると推定されるためである。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、中心が受電コイル220の中心と略一致し、かつ、受電コイル220の最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回の測定コイル230により、磁界を測定することができる。このため、受電装置200は、電磁界により発生する測定コイル230の誘導電圧と、受電コイル220の誘導電流とから、異物の存在によって変動するインピーダンス(抵抗やインダクタンス)を取得することにより、異物の有無を検出することができる。受電コイル220の抵抗やインダクタンスの値は、異物が存在しない場合には給電効率に関りなく一定であるが、コイル間に異物が混入すると変動する。したがって、抵抗やインダクタンスの変化量から、異物が正確に検出される。
なお、第1の実施の形態における非接触給電システムは、給電コイル120および受電コイル220を使用して給電するとともに、制御信号を送受信している。しかし、非接触給電システムに、給電コイル120および受電コイル220とは別途に、制御信号を送受信するためのコイルを設けて、そのコイルを使用して、給電装置100および受電装置200が制御信号を送受信する構成としてもよい。
[変形例]
図13は、第1の実施の形態の変形例における測定コイル230の一例を示す図である。第1の実施の形態では、測定コイル230において、受電コイル220の内側と外側とに巻き線を巻いていた。しかし、測定コイル230の巻き線は、最内周から最外周までの間に巻いてもよい。変形例の測定コイル230は、受電コイル220の最内周から最外周までの間に巻き線を巻いた点において第1の実施の形態と異なる。
図13(a)は、変形例の形態の測定コイル230の上面図の一例である。また、図13(b)は、変形例の測定コイル230の側面図の一例である。変形例においては、測定コイル230の巻き線は、受電コイル220の最内周から最外周までの間において、受電コイル220の巻き線に沿って巻かれている。なお、受電コイル220の最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回となるのであれば、測定コイル230の巻き方は任意である。例えば、測定コイル230の全ての巻き線を、受電コイル220の最外周より内側に巻いてもよい。また、測定コイル230の全ての巻き線を受電コイル220の最外周より内側であり、かつ、受電コイル220の最内周より外側の位置に巻いてもよい。
受電コイル220の巻き線に沿って測定コイル230の巻き線を巻くことにより、測定コイル230の磁界の分布を受電コイル220の磁界の分布により近似させることができる。このため、受電コイル220と給電コイル120との間の位置ずれにより、受電コイル220の磁界の分布が変動した場合であっても、式12においてV21/V31の起電力の比率が、巻き数比(N/N)や、コイルの厚みに応じた一定の値に近くなる。この結果、受電コイル220と給電コイル120との間に位置ずれが生じても、異物が正確に検出される。ただし、測定コイル230の巻き数を多くして受電コイル220の巻き数に近づけるほど、異物の検出精度が低下するため、測定コイル230の巻き数は受電コイル220より少ない方が望ましい。
このように、変形例によれば、受電コイル220の最内周から最外周までの間に、測定コイル230を巻くことにより、受電コイル220および測定コイル230の磁界分布をより近似させることができる。これにより、式12においてV21/V31の起電力の比率が、一定の値に近似するようになる。このため、位置ずれが生じた場合であっても、一定の起電力比率に基づいて異物を正確に検出することができる。
<2.第2の実施の形態>
[非接触給電システムの構成例]
図14は、第2の実施の形態における非接触給電システムの一構成例を示す全体図である。第2の実施の形態の非接触給電システムは、受電コイル220および測定コイル230のインピーダンスの比率に基づいて異物を検出する点において第1の実施の形態と異なる。具体的には、第2の実施の形態の非接触給電システムは、測定コイル側電圧電流測定部270をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。
第2の実施の形態の充電制御部210は、給電装置100に給電を停止させて異物を監視する動作と、給電装置100を制御して受電装置200に給電させる動作とを交互に繰り返す。それぞれの動作を実行する時間は、一定であるものとする。異物を監視する期間を、以下「監視期間」と称し、給電装置100に給電させる期間を「給電期間」と称する。監視期間内において給電装置200に給電を停止させるのは、異物検出のために受電コイル220および測定コイル230に交流電圧を順に印加する必要があり、この印加動作は給電装置100からの給電中には実行することができないためである。これらの交流電圧は、受電コイル220および測定コイル230の等価回路上のインピーダンスを求めるために印加される。以下、受電コイル220に印加される交流電圧を交流電圧Vとし、測定コイル230に印加される交流電圧を交流電圧Vとする。これらの交流電圧の振幅および位相は、同一であってもよく、また、異なる値であってもよい。
充電制御部210は、監視期間の開始時に、給電を停止させるための制御信号を給電装置100に送信することにより、給電を停止させる。給電が停止すると、充電制御部210は、ある程度充電された二次電池などからの直流電流を測定コイル側電圧電流測定部270に信号線21を介して供給する。そして、充電制御部210は、測定コイル230に対する交流電圧Vの印加を、測定コイル側電圧電流測定部270に一定時間の間、実行させる。測定コイル側電圧電流測定部270による交流電圧Vの印加は、信号線21を介して充電制御部210から供給されるイネーブル信号EN1により制御される。そして、測定コイル側電圧電流測定部270による交流電圧V3の印加が停止してから監視期間が終了するまでの間、充電制御部210は、受電コイル220に対して交流電圧Vを印加する。充電制御部210は、交流電圧Vの印加により受電コイル220に発生する電流Iの測定値を交流電圧Vの測定値ともに異物検出部240に信号線219を介して供給する。そして、充電制御部210は、給電装置100と受電装置200との間に異物があるか否かを判断した結果である検出結果を異物検出部240から信号線249を介して受け取る。
監視期間経過後に充電制御部210は、受電コイル220に対する交流電圧Vの印加を停止する。交流電圧Vの印加停止後において、充電制御部210は、給電装置100を制御して給電を再開させる。ただし、異物がある場合には、充電制御部210は、充電電流を停止または低下させる。そして、充電制御部210が充電電流を低下させると、充電電流の低下に応じて受電装置200が磁界強度を低下させる。この磁界強度の低下により、磁界内の異物に発生する渦電流が小さくなるため、その異物の温度上昇が抑制される。また、充電電流の制御によっては異物の温度上昇を抑制できない場合、例えば、充電電流をこれ以上低下できない場合、充電制御部210は、制御信号を給電装置100に送信しない。これにより、給電期間が開始したときに給電が再開されなくなる。なお、充電制御部210は、異物が検出された場合に給電を開始させる制御信号を送信しない構成としているが、それまでより一定量低い給電量で給電を開始させるための制御信号を監視期間が経過したときに送信することもできる。これにより、異物検出時においても、継続して給電が行われる。
第2の実施の形態において測定コイル230の巻き数は、受電コイル220の巻き数より少ないことが望ましい。これにより、測定コイル230の等価回路において、異物によるインピーダンスの増加量は受電コイル220と比較して小さくなる。ここで、異物によるインピーダンスの増加量とは、給電コイル120および受電コイル220の間に異物が存在する場合の受電コイル220または測定コイル230のインピーダンスから、異物が存在しない場合のインピーダンスを引いた量である。測定コイル230のインピーダンスは異物による増加量が小さいため、第2の実施の形態における測定コイル230のインピーダンスは、異物による受電コイル220のインピーダンスの増加量を求める際の基準値として用いられる。
なお、異物が存在しない場合における受電コイル220のインピーダンスは基準値として適切な値とは限らない。これは、工場出荷後における筐体内のコイルの設置位置のずれや、コイル面を覆うカバー等の部材の影響により、受電コイル220のインピーダンスが、工場出荷時や試験時の値と異なる値になることがあるためである。一方、測定コイル230は、受電コイル220を鎖交する磁束と同一の磁束が鎖交する位置に配置されているため、受電コイル220のインピーダンスが上記の要因により変化すると、その変化量に応じて測定コイル230のインピーダンスも変化する。したがって、異物がない場合において受電コイル220および測定コイル230のインピーダンスの比率は略一定になる。このため、測定コイル230のインピーダンスの値を基準値とすることが望ましい。
測定コイル側電圧電流測定部270は、充電制御部210の制御に従って信号線238および239を介して測定コイル230に交流電圧Vを印加し、その交流電圧Vの印加により生じた電流Iを測定するものである。この測定コイル側電圧電流測定部270は、例えば、交流電源を備え、その交流電源により生成した交流電圧を測定コイル230に印加する。測定コイル側電圧電流測定部270は、この交流電源の端子電圧を交流電圧Vとして電流Iとともに測定し、それらの測定値を異物検出部240に信号線279を介して供給する。
第2の実施の形態の異物検出部240は、測定コイル230のインピーダンスに対する受電コイル220のインピーダンスの比率に基づいて異物を検出する。例えば、異物検出部240は、測定コイル230のインピーダンスに対する受電コイル220のインピーダンスの比率が所定の閾値を超える場合に異物があると判断する。
図15は、第2の実施の形態における非接触給電システムの等価回路の一例を示す回路図である。第2の実施の形態の充電制御部210は、負荷抵抗(R2215と交流電圧(V)を供給する交流電源311とを含む等価回路に置き換えられる。また、測定コイル側電圧電流測定部270は、交流電圧(V)を供給する交流電源272を含む等価回路に置き換えられる。
受電装置200は、交流電圧VおよびVを順に印加し、交流電圧VおよびVと、それらの印加により生じた電流IおよびIとを測定する。受電装置200は、これらの測定値から受電コイル220および測定コイル230のインピーダンスの比率(r/rまたはL/L)を求めることができる。前述したように、異物の存在による測定コイル230のインピーダンス(r、L)の増加量は受電コイル220と比較して小さい。このため、受電装置200は、交流電圧VおよびVと電流IおよびIとから求めた測定コイル230および受電コイル220のインピーダンスの比率が所定の閾値より大きいか否かを判断することにより、異物を検出することができる。
図16は、第2の実施の形態における充電制御部210の一構成例を示すブロック図である。第2の実施の形態の充電制御部210は、切替器216、受電コイル側電圧電流測定部310および電源制御部320をさらに備える点において第1の実施の形態と異なる。また、充電制御部210は、受電装置200に二次電池253が装着された場合に、その二次電池253に接続される。なお、二次電池253は、受電装置200に内蔵される電池であってもよい。
切替器216は、電源制御部320の制御に従って直流電力の供給元を切り替えるものである。この切替器216には、2つの入力端子と1つの出力端子と制御端子とが設けられている。入力端子の一方は、整流器212に接続され、他方は二次電池253の高電位側の端子に接続される。出力端子は、受電コイル側電圧電流測定部310、電源制御部320、および、測定コイル側電圧電流測定部270に接続される。制御端子には切替信号が入力される。切替器216は、例えば、切替信号がローレベルの場合に、直流電力の供給元を整流器212に切り替え、ハイレベルの場合に、二次電池253に切り替える。
受電コイル側電圧電流測定部310は、電源制御部320の制御に従って受電コイルに交流電圧Vを印加し、その交流電圧Vにより生じた電流Iを交流電圧Vともに測定するものである。具体的には、受電コイル側電圧電流測定部310は、電源制御部320からのイネーブル信号EN2がハイレベルの場合に、交流電圧の印加と電流および電圧の測定とを開始し、ローレベルの場合に、それらの動作を停止する。受電コイル側電圧電流測定部310は、測定値を異物検出部240に供給する。
電源制御部320は、給電装置100、切替器216、受電コイル側電圧電流測定部310、および、測定コイル側電圧電流測定部270を異物の検出結果に基づいて制御するものである。この電源制御部320は、変調回路211を介して制御信号を給電装置100に送信することにより、給電装置100を制御する。また、電源制御部320は、切替信号を切替器216に出力することにより切替器216を制御する。さらに、電源制御部320は、イネーブル信号EN2およびEN1を、受電コイル側電圧電流測定部310および測定コイル側電圧電流測定部270に出力することにより、それらを制御する。電源制御部320の動作の詳細については、後述する。
第2の実施の形態の充電制御回路213は、異物検出時に二次電池253への充電電流の供給を制御(停止など)する。充電電流が低下することにより、受電装置200からの磁界による異物の温度上昇が抑制される。充電電流の制御によっては異物の温度上昇を抑制できない場合、充電制御回路213は、異物の検出結果を電源制御部320に供給する。なお、受電装置200は、異物検出時に、充電電流の制御結果を給電装置100に変調回路211を介して送信してもよい。
[受電コイル側電圧電流測定部の構成例]
図17は、第2の実施の形態における受電コイル側電圧電流測定部310の一構成例を示すブロック図である。この受電コイル側電圧電流測定部310は、交流電源311、電圧測定回路312、および、電流測定回路313を備える。
交流電源311は、電源制御部320の制御に従って、二次電池253からの直流電力を交流に変換して受電コイル220に供給するものである。交流電力の供給において、交流電圧の周波数および振幅は、一定の値であることが望ましい。交流電源311として、例えば、インバータが用いられる。交流電源311には、入力端子、出力端子、および、イネーブル端子ENが設けられている。入力端子は、切替器216を介して二次電池253に接続される。出力端子は、受電コイル220に接続される。イネーブル端子ENは、電源制御部320に接続される。イネーブル端子ENには、交流電源311を有効または無効にするためのイネーブル信号EN2が入力される。交流電源311に交流電力を供給させる(有効にする)場合には、イネーブル信号EN2は例えば、ハイレベルに設定される。一方、交流電源311に交流電力を供給させない(無効にする)場合には、イネーブル信号EN2は例えば、ローレベルに設定される。交流電源311が無効にされた場合、交流電源311のインピーダンスは、出力端子から交流電源311内へ電流が逆流しない程度に高くなる。なお、交流電源311は、特許請求の範囲に記載の第2の交流電圧印加部の一例である。
電圧測定回路312は、交流電源311の出力端子間の電圧を交流電圧Vとして測定するものである。この電圧測定回路312は、必要に応じて測定値をA/D(Analog to Digital)変換して異物検出部240および電源制御部320に供給する。電流測定回路313は、交流電圧Vの印加により受電コイル220に生じた交流電流Iを測定するものである。この電流測定回路313は、必要に応じて測定値をA/D変換して異物検出部240および電源制御部320に供給する。なお、電流測定回路313は、交流電流の代わりに、充電制御部210に直列に挿入された直流回路の電流を測定することもできる。
[電源制御部の構成例]
図18は、第2の実施の形態における電源制御部320の一構成例を示すブロック図である。電源制御部320は、受電電圧測定部321、監視期間タイマ322、給電装置制御部323、および、交流電源制御部324を備える。
受電電圧測定部321は、整流器212により直流に変換された電力における電圧を受電電圧Vmとして測定するものである。受電電圧測定部321は、測定値を必要に応じてA/D変換して給電装置制御部323および交流電源制御部324に供給する。
監視期間タイマ322は、給電期間および監視期間における経過時間を計時するものである。監視期間タイマ322は、タイマ値を給電装置制御部323および交流電源制御部324に供給する。
給電装置制御部323は、給電装置100を制御して交流電力を受電装置200に供給させるものである。この給電装置制御部323は、タイマ値が監視期間内の値である場合、給電を停止させるための停止制御信号を生成し、変調回路211を介して給電装置100へ送信する。また、給電装置制御部323は、充電制御回路213から検出結果を受け取る。
一方、タイマ値が給電期間内の値である場合、給電装置制御部323は、交流電圧Vの測定値を取得する。そして、給電装置制御部323は、交流電圧Vが所定値以下であるか否かにより交流電圧Vの印加が停止しているか否かを判断する。交流電圧Vの印加が停止した場合には、給電装置制御部323は、給電を開始させるための開始制御信号を生成して給電装置100へ送信する。ただし、異物が検出された場合には、給電装置制御部323は、開始制御信号を給電装置100へ送信しない。給電を開始させた後、監視期間が開始するまでの間、給電装置制御部323は、受電電圧Vmの値に基づいて給電量を制御するための給電量制御信号を送信する。例えば、給電装置制御部323は、受電電圧Vmが一定範囲内になるように、給電量を増減するための給電量制御信号を送信する。
なお、給電装置制御部323は、交流電圧Vの測定値に基づいて交流電圧Vの印加が停止したか否かを判断しているが、別の方法で交流電圧Vの印加が停止したか否かを判断することもできる。例えば、給電装置制御部323は、監視期間の終了時から一定期間が経過したときに交流電圧Vの印加が停止したと判断することもできる。
交流電源制御部324は、受電コイル側電圧電流測定部310および測定コイル側電圧電流測定部270における交流電源を制御して交流電圧を印加させるものである。この交流電源制御部324は、タイマ値が監視期間内の値である場合、受電電圧Vmの測定値を取得する。そして、交流電源制御部324は、受電電圧Vmが所定値以下であるか否かにより給電が停止したか否かを判断する。給電が停止したのであれば、交流電源制御部324は、切替信号をハイレベルにして切替器216に出力し、イネーブル信号EN1を一定期間ハイレベルにして測定コイル側電圧電流測定部270内の交流電源に交流電圧Vを印加させる。イネーブル信号EN1をローレベルにしてから監視期間が経過するまでの間、交流電源制御部324は、イネーブル信号EN2をハイレベルにして受電コイル側電圧電流測定部310内の交流電源に交流電圧Vを印加させる。一方、タイマ値が給電期間内の値である場合、交流電源制御部324は、切替信号をローレベルにするとともにイネーブル信号EN2をローレベルにして交流電圧Vの印加を停止させる。
なお、交流電源制御部324は、受電電圧Vmの測定値に基づいて給電が停止したか否かを判断しているが、別の方法で給電が停止したか否かを判断することもできる。例えば、交流電源制御部324は、監視期間の開始時から一定期間が経過したときに給電が停止したと判断することもできる。
図19は、第2の実施の形態における給電装置制御部323および交流電源制御部324の動作の一例を示す図である。監視期間タイマ322において、0乃至Teまでのタイマ値Tが繰り返し計数されるものとする。また、Tが0乃至Ts−1(Tsは、0より大きく、Te未満の値)の期間を給電期間とし、Ts乃至Teの期間を監視期間とする。監視期間において、Ts乃至Tm−1(Tmは、Tsより大きく、Te未満の値)の期間を、測定コイル230の電圧および電流の測定期間とし、Tm乃至Te−1の期間を、受電コイル220の電圧および電流の測定期間とする。
給電装置制御部323は、給電期間において交流電圧Vの印加が停止したならば、開始制御信号により給電装置100を制御して給電を開始させる。ただし、異物が検出され、充電制御回路213による充電電流の制御では対応できない場合には、給電装置制御部323は、開始制御信号を給電装置100へ送信しない。給電を開始させた後において、給電装置制御部323は、受電電圧Vmの値に基づいて、給電量を制御する。そして、監視期間の開始時(T=Ts)において、給電装置制御部323は、給電装置100を制御して給電を停止させる。
一方、監視期間において、交流電源制御部324は、給電が停止したならば、イネーブル信号EN1をハイレベルにして測定コイル230への交流電圧Vの印加を開始させる。そして、Tmの時刻において、交流電源制御部324は、イネーブル信号EN1をローレベルにして測定コイル230への印加を停止させ、イネーブル信号EN2をハイレベルにして受電コイル220への交流電圧Vの印加を開始させる。監視期間の終了時(T=Te)において、交流電源制御部324は、イネーブル信号EN2をローレベルにして交流電圧Vの印加を停止させる。
なお、電源制御部320は、異物が検出された後も、監視期間が開始するたびに、交流電圧の印加を開始させる構成としているが、異物が検出されたとき以降において交流電圧を印加させない構成とすることもできる。あるいは、電源制御部320は、異物が検出されたのであれば、監視頻度を低下させる構成としてもよい。
また、電源制御部320は、監視期間において、測定コイル230への交流電圧の印加の後に、受電コイル220への交流電圧の印加を開始させている。しかし、逆に、電源制御部320は、受電コイル220への交流電圧の印加の後に、測定コイル230への交流電圧の印加を開始させてもよい。また、電源制御部320は、測定コイル230および受電コイル220への交流電圧の印加を順に実行させる構成としているが、これらのコイルへの交流電圧の印加を同時に実行させる構成としてもよい。
また、最初に給電期間が開始する構成としているが、最初に監視期間が開始する構成としてもよい。また、電源制御部320が監視期間を繰り返し計時する構成としているが、監視期間を一回だけ計時する構成としてもよい。この構成において電源制御部320は、異物があった場合には、給電を停止させたままにし、異物がなかった場合には、給電を再開させればよい。
また、給電を制御することができるのであれば、制御信号は、給電を開始または終了させるための信号に限定されない。例えば、受電装置200は、給電を一定期間停止させるための制御信号、または、給電の再開を中止させるための制御信号を送信してもよい。この構成において、受電装置200は、監視期間開始時において、給電を一定期間停止させるための制御信号を送信し、異物があったのであれば、給電の再開を中止させるための制御信号を送信すればよい。
さらに、受電装置200が給電装置100を制御する構成としているが、給電装置100が受電装置200を制御する構成としてもよい。この構成では、給電装置100が、監視期間タイマを備え、監視期間開始時に給電を停止し、その後に交流電圧の印加開始を指示する制御信号を受電装置200に送信する。そして、受電装置200は、監視期間において異物の検出結果を示す信号を給電装置100に送信する。監視期間終了時に、給電装置100は、交流電圧の印加停止を指示する制御信号を受電装置200に送信する。給電装置100は、異物がない場合に給電期間において給電を開始し、異物がある場合は給電を開始しない。
[測定コイル側電圧電流測定部の構成例]
図20は、第2の実施の形態における測定コイル側電圧電流測定部270の一構成例を示すブロック図である。この測定コイル側電圧電流測定部270は、交流電源272、電圧測定回路273、および、電流測定回路274を備える。
交流電源272は、電源制御部320の制御に従って、二次電池253からの直流電力を交流に変換して測定コイル230に供給するものである。交流電源272の構成は、イネーブル信号EN1に従って動作する点と、測定コイル230に交流電圧を印加する点以外は、受電コイル側電圧電流測定部310における交流電源311と同様である。なお、受電コイル220に電源供給する交流電源(311)と、測定コイル230に電源供給する交流電源(272)とを別々に設けているが、この構成に限定されない。例えば、いずれか一方の交流電源のみを設けて、その交流電源が受電コイル220および測定コイル230に順に電源供給する構成としてもよい。また、交流電源311は、特許請求の範囲に記載の第2の交流電圧印加部の一例である。
電圧測定回路273は、交流電源272の出力端子間の電圧を交流電圧Vとして測定するものである。この電圧測定回路273は、必要に応じて測定値をA/D変換して異物検出部240に供給する。電流測定回路274は、交流電圧Vの印加により測定コイル230に生じた交流電流Iを測定するものである。この電流測定回路274は、必要に応じて測定値をA/D変換して異物検出部240に供給する。
[異物検出部の構成例]
図21は、第2の実施の形態における異物検出部240の一構成例を示すブロック図である。第2の実施の形態の異物検出部240は、誘導電圧取得回路241、2次抵抗変化量取得回路242および2次インダクタンス変化量取得回路243を備えない。それらの回路の代わりに、異物検出部240は、測定結果記憶部246、抵抗比率算出回路247、インダクタンス比率算出回路248を備える。
測定結果記憶部246は、交流電圧V、電流I、交流電圧V、および、電流Iの測定値を保持するものである。
抵抗比率算出回路247は、保持された交流電圧V、電流I、交流電圧V、および、電流Iの測定値から、測定コイル230および受電コイル220の抵抗の比率を抵抗比率 として取得するものである。抵抗比率算出回路247は、例えば、次の式15乃至式17を使用して、抵抗比率Prを算出して異物検出回路244に供給する。式16および式17の導出方法については後述する。
Figure 0005929493

Figure 0005929493

Figure 0005929493
インダクタンス比率算出回路248は、保持された交流電圧V、電流I、交流電圧V、および、電流Iの測定値から、測定コイル230および受電コイル220のインダクタンスの比率をインダクタンス比率Pとして取得するものである。インダクタンス比率算出回路248は、例えば、次の式18乃至式20を使用して、インダクタンス比率Pを算出して異物検出回路244に供給する。
Figure 0005929493
Figure 0005929493
Figure 0005929493
ここで、式16、式17、式19、および、式20の導出方法について説明する。図15に例示した受電コイル220および充電制御部210からなる等価回路におけるインピーダンスZは、次の式21から求められる。
Figure 0005929493
受電コイル220に交流電圧Vが印加された場合、式21と電流Iとから、次の式22が得られる。
Figure 0005929493
この式22の両辺の実数部を求めることにより式16が得られる。また、式22の両辺の虚数部を求めることにより式19が得られる。
同様に、図15に例示した測定コイル230および測定コイル側電圧電流測定部270からなる等価回路におけるインピーダンスZ3は、次の式23から求められる。
Figure 0005929493
測定コイル230に交流電圧V3が印加された場合、式23と電流I3とから、次の式24が得られる。
Figure 0005929493
この式24の両辺の実数部を求めることにより式17が得られる。また、式24の両辺の虚数部を求めることにより式20が得られる。
第2の実施の形態の異物検出回路244は、抵抗比率Pとインダクタンス比率Pとから、異物の有無を検出する。例えば、異物検出回路244は、抵抗比率Pおよびインダクタンス比率Pと閾値Th3およびTh4とを比較する。閾値Th3は、抵抗比率Pと比較するための閾値であり、閾値Th4は、インダクタンス比率Pと比較するための閾値である。そして、異物検出回路244は、例えば、抵抗比率Pが閾値Th3より大きい場合、または、インダクタンス比率Pが閾値Th4より大きい場合に、異物があると判断する。異物検出回路244は、異物の検出結果を充電制御部210に出力する。
なお、異物検出部240は、抵抗比率Pが閾値Th3より大きく、かつ、インダクタンス比率Pが閾値Th4より大きい場合に、異物があると判断してもよい。また、異物検出部240は、インダクタンス比率Pを取得せず、抵抗比率Pが閾値Th3より大きい場合に異物があると判断してもよい。あるいは、異物検出部240は、抵抗比率Pを取得せず、インダクタンス比率Pが閾値Th4より大きい場合に異物があると判断してもよい。もしくは、異物検出部240は、抵抗比率Pとインダクタンス比率Pとの加算値が閾値以上である場合に異物があると判断してもよい。
また、異物検出部240は、測定コイル230のインピーダンス(基準値)に対する受電コイル220のインピーダンスの比率の代わりに、基準値に対する受電コイル220のインピーダンスの差分を算出してもよい。この場合、差分が閾値より大きいか否かにより異物の有無が判断される。
[給電装置の動作例]
図22は、第の実施の形態における給電制御処理の一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態の給電制御処理は、ステップS911乃至S913をさらに実行する点において第1の実施の形態と異なる。
給電装置100は、交流電力の給電を開始する(ステップS901)。そして、給電装置100は、給電量を制御するための制御信号を受信したか否かを判断する(ステップS911)。給電量を制御するための給電量制御信号を受信した場合には(ステップS911:Yes)、その給電量制御信号に従って給電量を制御し(ステップS912)、ステップS911に戻る。一方、受信していない場合には(ステップS911:No)、給電装置100は、給電を停止させるための停止制御信号を受信したか否かを判断する(ステップS902)。停止制御信号を受信していない場合には(ステップS902:No)、給電装置100は、ステップS911に戻り、受信した場合には(ステップS902:Yes)、給電を停止する(ステップS903)。
給電停止後、給電装置100は、給電を開始させるための開始制御信号を受信したか否かを判断する(ステップS913)。開始制御信号を受信していない場合には(ステップS913:No)、給電装置100は、ステップS913に戻り、受信した場合には(ステップS913:Yes)、ステップS901に戻る。
[受電装置の動作例]
図23は、第2の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。この給電制御処理は、例えば、給電装置100から電源供給が開始されたときに受電装置200により開始される。
受電装置200は、監視期間が開始したか否かを判断する(ステップS971)。開始したのであれば(ステップS971:Yes)、受電装置200は、停止制御信号を給電装置100に送信する(ステップS972)。そして、給電停止後に受電装置200は、測定コイル230に交流電圧Vを印加して、交流電圧Vおよび電流Iを測定する(ステップS973)。次いで、受電装置200は、測定コイル230への交流電圧Vの印加を停止し、受電コイル220に交流電圧Vを印加して、交流電圧Vおよび電流Iを測定する(ステップS974)。受電装置200は、異物を検出するための異物検出処理を実行する(ステップS990)。
受電装置200は、監視期間が終了したか否かを判断する(ステップS975)。終了していなければ(ステップS975:No)、受電装置200はステップS975に戻る。一方、終了したのであれば(ステップS975:Yes)、受電装置200は、受電コイル220への交流電圧Vの印加を停止する(ステップS976)。受電装置200は、異物検出フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS977)。異物検出フラグは、異物の検出結果を示す変数であり、例えば、異物が検出された場合にオンが設定され、検出されなかった場合にオフが設定される。異物検出フラグがオフである場合(ステップS977:No)、受電装置200は、開始制御信号を給電装置100に送信する(ステップS978)。異物検出フラグがオンである場合(ステップS977:Yes)、受電装置200は、充電電流を制御する。そして、必要に応じて開始制御信号を送信する(ステップS979)。ステップS978またはステップS979の後、受電装置200は、ステップS971に戻る。
監視期間が開始していない場合(ステップS971:No)、受電装置200は、受電電圧Vmを測定する(ステップS980)。そして、受電装置200は、受電電圧Vmに基づいて給電量を増減するための給電量制御信号を給電装置100に送信する(ステップS981)。ステップS981の後、受電装置200は、ステップS971に戻る。
図24は、第2の実施の形態における異物検出処理の一例を示すフローチャートである。受電装置200は、式15乃至式17を使用して抵抗比率Pを算出する(ステップS991)。また、受電装置200は、式18乃至式20を使用してインダクタンス比率Pを算出する(ステップS992)。
受電装置200は、抵抗比率Pおよびインダクタンス比率Pと閾値Th3およびTh4との比較結果に基づいて異物を検出したか否かを判断する(ステップS993)。異物を検出した場合には(ステップS993:Yes)、受電装置200は、異物検出フラグをオンにする(ステップS994)。異物を検出しなった場合には(ステップS993:No)、受電装置200は、異物検出フラグをオフにする(ステップS995)。ステップS994またはS995の後、受電装置200は、異物検出処理を終了する。
図25は、第2の実施の形態におけるコイルのインピーダンスの増加の一例を示す図である。縦軸は、受電コイル220または測定コイル230の抵抗値であり、横軸は異物の位置である。である。抵抗値の単位はオーム(Ω)であり、位置の単位はミリメートル(mm)である。横軸においては、コイルの中央を原点として、その中央を含み、コイル面に平行な所定の直線上の位置が異物の位置として測定される。丸印は、受電コイル220の抵抗値の測定結果をプロットしたものであり、四角形の印は、測定コイル230の抵抗値の測定結果をプロットしたものである。
図25に示すように、コイルの中央から少し離した位置に異物が置かれると、受電コイル220の抵抗値も上昇し、中央付近に異物が置かれると、受電コイル220の抵抗値が低くなる。一方、測定コイル230の抵抗値は、異物の位置に関らず、略一定となる。これは、前述したように、測定コイル230の巻き数が受電コイル220より少ないためである。異物の混入による変動の少ない測定コイル230の抵抗値を基準値とすることにより、異物による受電コイル220の抵抗値の増加量が求められる。
このように、第2の実施の形態によれば、受電装置200は、測定コイル230のインピーダンスに対する受電コイル220のインピーダンスの比率に基づいて異物を検出することができる。異物による増加量の少ない測定コイル230のインピーダンスを基準値とすることにより、受電装置200は、異物による受電コイル220のインピーダンスの増加量を正確に求めることができる。したがって、異物が正確に検出される。
<3.第3の実施の形態>
[異物検出部の構成例]
図26は、第3の実施の形態における異物検出部240の一構成例を示すブロック図である。第3の実施の形態の異物検出部240は、ΔL2を取得せず、Δr2のみから異物の有無を検出する点において、第1の実施の形態と異なる。具体的には、第3の実施の形態の異物検出部240は、2次インダクタンス変化量取得回路243を備えない点において、第1の実施の形態と異なる。
第3の実施の形態の異物検出回路244は、2次抵抗変化量Δr2と、誘導電流I2とから、異物を検出する。例えば、異物検出回路244は、Δr2×I2×I2を算出し、その値が閾値Th1'より大きい場合に、異物があると判断する。これは、渦電流によるジュール熱の熱量が、Δr2×I2×I2に比例するためである。
[受電装置の動作例]
図27は、第3の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。第3の実施の形態の充電制御処理は、ステップS953およびS954の代わりにステップS961を実行する点において第1の実施の形態と異なる。
受電装置200は、2次抵抗変化量Δr2の算出後(ステップS952)、Δr2×I2×I2が閾値Th1'より大きい否かにより異物を検出したか否かを判断する(ステップS961)。異物を検出しなかった場合には(ステップS961:No)、受電装置200は、ステップS951に戻る。異物を検出した場合には(ステップS961:Yes)、受電装置200は、給電停止を要求する制御信号を給電装置100に送信する(ステップS955)。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、受電装置200は、2次抵抗変化量Δr2と、誘導電流I2とから、発熱しうる異物を検出することができる。このため、異物検出時に給電量を制御することにより、非接触給電システムは、異物の発熱を防止することができる。
<4.第4の実施の形態>
[異物検出部の構成例]
図28は、第4の実施の形態における異物検出部240の一構成例を示すブロック図である。第4の実施の形態の異物検出部240は、制御量決定回路244−1をさらに備える点において第2の実施の形態と異なる。制御量決定回路244−1は、異物があった場合に、給電量の制御量ΔWを算出する。一方、異物がない場合に、制御量決定回路244−1は、ΔWに「0」の値を設定する。制御量決定回路244−1は、制御量ΔWを検出結果として充電制御部210に出力する。なお、制御量決定回路244−1は、特許請求の範囲に記載の制御量決定部の一例である。
ここで、異物の温度上昇量ΔTは、一般に、異物の熱抵抗Rtから次の式25により求められる。Rtの単位は、例えば、度/ワット(℃/W)である。
Figure 0005929493
式25において、ドットを付していないI2は、交流の誘導電流I2の絶対値であることを表わす。
式25において、機器の損傷などが生じない程度のΔTとなる場合における受電コイル220の誘導電流の値をI2Lとする。このI2Lを発生させるのに必要な供給電力W1Lは、給電効率をηとした場合、次の式26から算出される。
Figure 0005929493
式26において、W2Lは、誘導電流がI2Lである場合の受電電力である。
一方、異物が検出された場合における受電コイル220の誘導電流をI2Hとすると、このI2Hを発生させるのに必要な供給電力W1Hは、次の式27から算出される。
Figure 0005929493
式27において、W2Hは、誘導電流がI2Hである場合の受電電力である。
式26および式27に基づいて、制御量ΔWは、次の式28から算出される。なお、受電装置200が想定した給電効率が、実際の値と異なる場合や、給電効率自体を受電装置200が取得できない場合もある。そこで、受電装置200は、ΔWの代わりに、W2HとΔWとの比率(ΔW/W2H)や、W2H−W2Lの値を給電装置100へ送信してもよい。給電装置100は、受信した値を式26乃至28に基づいて、ΔWに換算して、給電量を制御すればよい。
Figure 0005929493
[充電装置の動作例]
図29は、第4の実施の形態における充電制御処理の一例を示すフローチャートである。第4の実施の形態の充電制御処理は、ステップS955の代わりにステップS962乃至S964を実行する点において、第3の実施の形態と異なる。異物を検出した場合には(ステップS961:Yes)、受電装置200は、式28から、給電量の制御量ΔWを算出する(ステップS962)。受電装置200は、給電量をΔW低下させることを要求する制御信号を送信する(ステップS963)。受電装置200は、ΔWに応じて充電電流を制御する(ステップS964)。なお、受電装置200は、異物検出時に、充電電流の制御で対応することができるのであれば、給電装置100へ制御信号を送信する必要はない。
図30は、第4の実施の形態における給電制御処理の一例を示すフローチャートである。第4実施の形態の給電制御処理は、ステップS911およびS914をさらに実行する点において、第1の実施の形態と異なる。
給電開始後(ステップS901)、給電装置100は、給電量の制御の要求があるか否かを制御信号に基づいて判断する(ステップS911)。制御の要求がある場合には(ステップS911:Yes)、給電装置100は、制御信号に従って給電量をΔW制御する(ステップS914)。そして、給電装置100は、ステップS911に戻る。
制御の要求がない場合には(ステップS911:No)、給電装置100は、ステップS902以降の処理を実行する。
このように、本技術の第4の実施の形態によれば、受電装置200は、異物を検出するとともに、電力量の制御量を求めることができる。これにより、異物検出時においても、非接触給電システムは、適切な電力量により給電を継続することができる。
<5.第5の実施の形態>
[非接触給電システムの構成例]
図31は、第5の実施の形態における非接触給電システムの一構成例を示す全体図である。第1の実施の形態においては、受電コイル220の誘導電圧V21と測定コイル230の誘導電圧V31との比率(以下、「起電力比率」と称する。)が、これらのコイルの巻き数比に一致するとの前提のもとに、インピーダンスを算出していた。しかし、実際には、製造時におけるコイルの特性のばらつきや、位置ずれなどにより、起電力比率k(=V21/V31)が巻き数比に一致しない場合があった。第5の実施の形態は、受電装置200が、異物検出の前に起電力比率kの正確な値を取得しておく点において第1の実施の形態と異なる。具体的には、第5の実施の形態の非接触給電システムは、起電力比率取得部260をさらに具備する点において、第1の実施の形態と異なる。
また、第5の実施の形態の充電制御部210は、入力電圧Vinおよび入力電流Iinと2次電流I2とを起電力比率取得部260に信号線218および219を介して出力する。入力電圧Vinは、充電制御回路213の入力端子の電圧である。入力電流Iinは、充電制御回路213を流れる電流である。また、第5の実施の形態の異物検出部240は、監視誘導電圧Vmonを起電力比率取得部260に出力する。
起電力比率取得部260は、入力電圧Vinおよび入力電流Iinから負荷抵抗R2を算出する。起電力比率取得部260は、監視誘導電圧Vmon、2次電流I2、および、負荷抵抗R2からなる組を少なくとも2組取得する。起電力比率取得部260は、各組の値を、例えば、次の式29に代入して連立一次方程式を生成し、これを解くことにより、kの値を算出する。なお、起電力比率取得部260は、最小二乗法を使用して、最適なkの値を算出してもよい。また、kの算出の時期は、工場出荷時や修理時など、給電が開始される前であれば、任意である。
Figure 0005929493
式29は、式2の「N2/N3」を起電力比率kに置き換えたものである。式2は、kが「N2/N3」に一致することを前提とした式であるが、前述したように、kが「N2/N3」に一致しないことがあるため、式29に、各組のVmon、I2、および、R2を代入することにより、kの正確な値を算出することが望ましい。起電力比率取得部260は、算出した起電力比率kを異物検出部240に出力する。異物検出部240は、このkに基づいて式29を使用して、2次抵抗変化量Δr2を算出する。
なお、受電装置200内に起電力比率取得部260を設ける構成としているが、起電力比率取得部260を受電装置200の外部に設ける構成とすることもできる。また、第5の実施の形態の受電装置200は、起電力比率の取得時において異物検出部240を設けない構成とすることもできる。
[充電制御部の構成例]
図32は、第5の実施の形態における充電制御部210の一構成例を示すブロック図である。第5の実施の形態の充電制御回路213は、電圧制御回路251、電流制御回路252を備える。また、充電制御回路213には、二次電池253が接続される。
電圧制御回路251は、例えば、出力電圧を一定値に制御するシリーズレギュレータなどを使用して、直流電圧を制御するものである。また、電圧制御回路251は、例えば、シリーズレギュレータの入力端子の電圧および電流を入力電圧Vinおよび入力電流Iinとして測定して、その測定値を起電力比率取得部260に出力する。電流制御回路252は、二次電池253に電力を供給して充電するとともに充電電流を制御するものである。充電電流は、二次電池253の特性や、充電時間などに応じて制御される。
なお、値が異なる複数のVinおよびIinを測定するために、給電装置100は、起電力比率の測定時に、供給電力量の変更を要求する制御信号を変調回路211に出力してもよい。これにより、複数のVinおよびIinが効率的に測定される。
[起電力比率取得部の構成例]
図33は、第5の実施の形態における起電力比率取得部260の一構成例を示すブロック図である。起電力比率取得部260は、負荷抵抗取得回路261、測定結果記憶部262および起電力比率取得回路263を備える。
負荷抵抗取得回路261は、負荷抵抗R2を取得するものである。負荷抵抗取得回路261は、充電制御部210から入力電圧Vinおよび入力電流Iinを受け取る。そして、負荷抵抗取得回路261は、予め取得しておいたシリーズレギュレータの出力電圧Voutと、入力電圧Vinおよび入力電流Iinとから、シリーズレギュレータの抵抗を算出する。負荷抵抗取得回路261は、シリーズレギュレータの抵抗と、予め取得しておいた、シリーズレギュレータ以外の負荷の抵抗とを加算して、負荷全体の負荷抵抗R2を算出する。負荷抵抗取得回路261は、算出した負荷抵抗R2を測定結果記憶部262に保存する。
第5の実施の形態の測定結果記憶部262は、監視誘導電圧Vmon、2次電流I2、および、負荷抵抗R2からなる組を複数組、記憶する。起電力比率取得回路263は、測定値の各組と、式29とから、起電力比率kを取得するものである。起電力比率取得回路263は算出した起電力比率kを異物検出部240における2次抵抗変化量取得回路242に出力する。なお、測定結果記憶部262は、特許請求の範囲に記載の記憶部の一例である。
なお、起電力比率取得部260は、複数の入力電圧VinおよびIinから、複数の負荷抵抗R2を取得する構成としているが、複数の負荷抵抗R2を取得可能であれば、この構成に限定されない。例えば、充電制御部210に負荷を追加して接続する制御を行う接続制御部を受電装置200にさらに設けてもよい。この構成において、接続制御部は、作業者の操作などにより起電力比率の測定開始が指示されると、充電制御部210に直列または並列に負荷を接続するとともに、負荷を接続した旨を通知する信号を起電力比率取得部260に出力する。測定結果記憶部262には、予め、接続前後の負荷抵抗R2と、接続前のVmonおよびI2を記憶しておく。起電力比率取得部260は、負荷を接続した旨の通知を受けてから、接続後のVmonおよびI2を取得し、接続前後のVmon、I2およびR2から、kを算出する。
図34は、第5の実施の形態における監視誘導電圧Vmonおよび誘導電流I2と負荷抵抗R2との関係の一例を示すグラフである。図3において、縦軸は「R2」であり、横軸は「Re(Vmon/I2)」である。A点は、受電電力WAにおいて測定されたR2A、VmonA、および、I2Aに基づいてプロットした測定点であり、B点は、受電電力WBにおいて測定されたR2B、VmonB、および、I2Bに基づいてプロットした測定点である。A点およびB点を結ぶ直線の傾きが式29における起電力比率kに相当する。また、その直線の切片が2次抵抗r2に相当する。なお、測定誤差が生じる場合もあるため、各測定点から得られるR2xと、各測定点のVmonxおよびI2xから式29により得られるR2x'との差分dの二乗和Eが最小となるkを求める最小二乗法を使用して、kを求めてもよい。
このように、本技術の第5の実施の形態によれば、受電装置200は、Vmon、I2、および、R2から、起電力比率kの正確な値を取得することができる。これにより、異物がより正確に検出される。
<6.第6の実施の形態>
[異物検出部の構成例]
図35は、第6の実施の形態における異物検出部240の一構成例を示すブロック図である。第1の実施の形態においては、異物検出部240は、起電力比率kが一定であるとの前提でインピーダンスを算出していた。しかし、第5の実施の形態において説明したように、kは必ずしも一定であるとは限らない。第6の実施の形態の異物検出部240は、kを用いずに、Δrを算出する点において第1の実施の形態と異なる。第6の実施の形態の充電制御部210は第5の実施の形態と同様の構成であり、充電中に入力電圧Vinおよび入力電流Iinを測定し、それらの測定値を異物検出部240に出力する。また、第6の実施の形態の異物検出部240は、負荷抵抗取得回路245および測定結果記憶部246を備え、2次インダクタンス変化量取得回路243を備えない点において第1の実施の形態と異なる。
なお、値が異なる複数のVinおよびIinを測定するために、第6の実施の形態の充電制御部210は、充電中に、供給電力量の変更を要求する制御信号を給電装置100へ送信してもよい。これにより、複数のVinおよびIinが効率的に測定される。
負荷抵抗取得回路245の構成は、第5の実施の形態の負荷抵抗取得回路261と同様である。また、測定結果記憶部246の構成は、第5の実施の形態の測定結果記憶部262と同様である。第6の実施の形態の2次抵抗変化量取得回路242は、測定結果から、Δrを求める。図34において、説明したように、少なくとも2組の測定結果を式29に代入することにより、kが不明であっても、rが求められる。具体的には、図35に例示した直線の切片がrに等しい。2次抵抗変化量取得回路242は、求めたrから、式3を使用してΔrを算出して出力する。
このように、本技術の第6の実施の形態によれば、受電装置200は、Vmon、I2、および、R2から、正確なインピーダンスの変化量を取得することができる。これにより、kの値が変動しても、異物がより正確に検出される。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
を具備する受電装置。
(2)前記測定コイルは、実質的に電流が流れないコイルである
前記(1)記載の受電装置。
(3)前記測定コイルの巻数は、前記受電コイルの巻数と異なる
前記(1)または(2)記載の受電装置。
(4)前記磁界により発生する前記測定コイルの誘導電圧を前記測定コイルの測定値として取得する電圧取得回路と、
前記磁界により発生する前記受電コイルの誘導電流を前記受電コイルの測定値として取得する前電流取得回路と
をさらに具備し、
前記異物検出部は、前記パラメータおよび前記誘導電流から前記受電コイルのインピーダンスを求めて当該インピーダンスの変化に基づいて前記異物の有無を判断する
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の受電装置。
(5)前記異物検出部は、前記インピーダンスの変化量が所定の閾値より大きい場合に前記異物があると判断する
前記(4)記載の受電装置。
(6)前記異物の検出結果に応じて充電電流を制御する充電制御回路をさらに具備する前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の受電装置。
(7)前記測定コイルは、前記受電コイルの最外周または当該最外周より外側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回のコイルである
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の受電装置。
(8)前記測定コイルは、前記受電コイルの最内周または当該最内周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回のコイルである
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の受電装置。
(9)前記測定値は、前記測定コイルおよび前記受電コイルのインピーダンスであり、
前記異物検出部は、前記測定コイルのインピーダンスに対する前記受電コイルのインピーダンスの比率に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する
前記(1)記載の受電装置。
(10)前記測定コイルに交流電圧を印加する第1の交流電圧印加部をさらに具備し、
前記異物検出部は、前記第1の交流電圧が印加された前記測定コイルに生じた電流と前記第1の交流電圧とから前記測定コイルのインピーダンスを求める
前記(9)記載の受電装置。
(11)前記受電コイルに第2の交流電圧を印加する第2の交流電圧印加部をさらに具備し、
前記異物検出部は、前記第2の交流電圧が印加された前記受電コイルに生じた電流と前記第2の交流電圧とから前記受電コイルのインピーダンスを求める
前記(9)または(10)に記載の受電装置。
(12)前記異物検出部は、前記比率が所定の閾値より大きい場合に前記異物があると判断する
前記(9)乃至(11)のいずれかに記載の受電装置。
(13)前記受電コイルのインピーダンスは、前記受電コイルの抵抗およびインダクタンスのうちの少なくとも一方を含む
前記(4)乃至(12)のいずれかに記載の受電装置。
(14)前記受電コイルに接続された負荷の抵抗を負荷抵抗として取得する負荷抵抗取得回路と、
前記磁界により発生する前記測定コイルの誘導電圧と前記磁界により発生する前記受電コイルの誘導電流と前記負荷抵抗とからなる組を少なくとも2組記憶する記憶部と
をさらに具備し、
前記異物検出部は、前記誘導電圧と前記誘導電流と前記負荷抵抗とから前記インピーダンスを求める
前記(4)乃至(13)のいずれかに記載の受電装置。
(15)前記異物の検出結果に基づいて前記給電装置を制御する電源制御部をさらに具備する
前記(4)乃至(14)のいずれかに記載の受電装置。
(16)前記異物の検出において前記異物があると判断された場合には前記電力の制御量を前記受電コイルのインピーダンスの変化量に基づいて決定する制御量決定部をさらに具備し、
前記電源制御部は、前記制御量に応じて前記給電装置を制御する
前記(15)記載の受電装置。
(17)磁界を介して電力を供給する給電装置と、
前記磁界を介して前記給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
を具備する給電システム。
100 給電装置
110 給電制御部
111 復調回路
112 給電制御回路
120 給電コイル
121 1次インダクタンス
122 1次キャパシタンス
200 受電装置
210 充電制御部
211 変調回路
212 整流器
213 充電制御回路
214 誘導電流取得回路
215 負荷抵抗
216 切替器
220 受電コイル
221 2次インダクタンス
223 2次キャパシタンス
230 測定コイル
231 インダクタンス
232 抵抗
240 異物検出部
241 監視誘導電圧取得回路
242 2次抵抗変化量取得回路
243 2次インダクタンス変化量取得回路
244 異物検出回路
244−1 制御量決定回路
245、261負荷抵抗取得回路
246、262 測定結果記憶部
247 抵抗比率算出回路
248 インダクタンス比率算出回路
251 電圧制御回路
252 電流制御回路
253 二次電池
260 起電力比率取得部
263 起電力比率取得回路
270 測定コイル側電圧電流測定部
272 交流電源
273 電圧測定回路
274 電流測定回路
300 異物
310 受電コイル側電圧電流測定部
311 交流電源
312 電圧測定回路
313 電流測定回路
320 電源制御部
321 受電電圧測定部
322 監視期間タイマ
323 給電装置制御部
324 交流電源制御部

Claims (13)

  1. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
    を具備し、
    前記測定コイルは、実質的に電流が流れないコイルである
    受電装置。
  2. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
    を具備し、
    前記測定コイルの巻数は、前記受電コイルの巻数と異なる
    受電装置。
  3. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と、
    前記磁界により発生する前記測定コイルの誘導電圧を前記測定コイルの測定値として取得する電圧取得回路と、
    前記磁界により発生する前記受電コイルの誘導電流を前記受電コイルの測定値として取得する電流取得回路と
    を具備し、
    前記異物検出部は、前記誘導電圧および前記誘導電流から前記受電コイルのインピーダンスを求めて前記インピーダンスの変化量が所定の閾値より大きい場合に前記異物の有無を判断する
    受電装置。
  4. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と、
    前記異物の検出結果に応じて充電電流を制御する充電制御回路と
    を具備する受電装置。
  5. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
    を具備し、
    前記測定コイルは、前記受電コイルの最外周または当該最外周より外側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも一回のコイルである
    受電装置。
  6. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
    を具備し、
    前記測定値は、前記測定コイルおよび前記受電コイルのインピーダンスであり、
    前記異物検出部は、前記測定コイルのインピーダンスに対する前記受電コイルのインピーダンスの比率に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する
    受電装置。
  7. 前記測定コイルに交流電圧を印加する第1の交流電圧印加部をさらに具備し、
    前記異物検出部は、前記第1の交流電圧が印加された前記測定コイルに生じた電流と前記第1の交流電圧とから前記測定コイルのインピーダンスを求める
    請求項6記載の受電装置。
  8. 前記受電コイルに第2の交流電圧を印加する第2の交流電圧印加部をさらに具備し、
    前記異物検出部は、前記第2の交流電圧が印加された前記受電コイルに生じた電流と前記第2の交流電圧とから前記受電コイルのインピーダンスを求める
    請求項6記載の受電装置。
  9. 前記異物検出部は、前記比率が所定の閾値より大きい場合に前記異物があると判断する
    請求項6記載の受電装置。
  10. 前記受電コイルのインピーダンスは、前記受電コイルの抵抗およびインダクタンスのうちの少なくとも一方を含む
    請求項6記載の受電装置。
  11. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
    前記磁界により発生する前記測定コイルの誘導電圧を前記測定コイルの測定値として取得する電圧取得回路と、
    前記磁界により発生する前記受電コイルの誘導電流を前記受電コイルの測定値として取得する電流取得回路と
    を具備し、
    前記異物検出部は、前記誘導電圧および前記誘導電流から前記受電コイルのインピーダンスを求めて当該インピーダンスの変化に基づいて前記異物の有無を判断し、
    前記受電コイルに接続された負荷の抵抗を負荷抵抗として取得する負荷抵抗取得回路と、
    前記磁界により発生する前記測定コイルの誘導電圧と前記磁界により発生する前記受電コイルの誘導電流と前記負荷抵抗とからなる組を少なくとも2組記憶する記憶部と
    をさらに具備し、
    前記異物検出部は、前記誘導電圧と前記誘導電流と前記負荷抵抗とから前記インピーダンスを求める
    受電装置。
  12. 磁界を介して給電装置から給電される電力を受電する受電コイルと、
    中心が前記受電コイルの中心と略一致し、かつ、前記受電コイルの最外周より内側に巻かれた部分の巻き数が少なくとも1回である測定コイルと、
    前記測定コイルおよび前記受電コイルの測定値に基づいて前記磁界における異物の有無を判断する異物検出部と
    前記磁界により発生する前記測定コイルの誘導電圧を前記測定コイルの測定値として取得する電圧取得回路と、
    前記磁界により発生する前記受電コイルの誘導電流を前記受電コイルの測定値として取得する電流取得回路と、
    前記異物の検出結果に基づいて前記給電装置を制御する電源制御部と
    を具備し、
    前記異物検出部は、前記誘導電圧および前記誘導電流から前記受電コイルのインピーダンスを求めて当該インピーダンスの変化に基づいて前記異物の有無を判断する
    受電装置。
  13. 前記異物の検出において前記異物があると判断された場合には前記電力の制御量を前記受電コイルのインピーダンスの変化量に基づいて決定する制御量決定部をさらに具備し、
    前記電源制御部は、前記制御量に応じて前記給電装置を制御する
    請求項12記載の受電装置。
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