JP5926970B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

この発明は、像振れを補正するための複数の検出センサを備えた像振れ補正機能を備えた撮像装置、詳しくは、当該複数の振れ検出センサの配置に関するものである。
従来、撮影光学系により結像された光学像を光電変換素子等によって順次画像信号に変換し、これにより得られた画像信号を所定の形態の画像データとして記録媒体に記録し得ると共に、この記録媒体に記録された画像データを画像として再生表示する画像表示装置等を備えて構成された撮像装置、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等が一般に実用化され、広く普及している。
このような形態の撮像装置(以下、カメラという)においては、撮像動作時に発生する手振れ等によってカメラが微小に振れることに起因して像振れが生じることがある。そこで、従来のカメラにおいては、上記のような像振れに起因する画質の劣化を抑止するための種々の工夫がなされている。例えば、装置の振れを検出する複数の振れ検出センサを備え、これら複数の振れ検出センサによって得られる検出結果に基いて、撮像素子若しくは撮影光学系を所定方向に所定量だけ移動させて撮像面に投影される光学像の像振れを補正し得るように構成された像振れ補正機能を備えたカメラが実用化されている。
この種の像振れ補正機能を実現するために設けられる構成部材のうち、カメラ本体の振れを検出する複数の振れ検出センサは、撮影光学系(レンズ鏡筒)とカメラ本体とからなるカメラの重心位置若しくはその近傍になるべく集中して配設されるのが望ましい。
しかしながら、カメラ本体に対して撮影光学系(レンズ鏡筒)を着脱し得るように構成されたいわゆるレンズ交換式のカメラシステムにおいては、装着されたレンズ鏡筒の重量によって、カメラ本体とレンズ鏡筒とによって構成されるカメラの重心位置は異なる。したがって、上記複数の振れ検出センサを理想的な位置に配設することは困難である。
そこで、例えばレンズ鏡筒がカメラ本体に装着された場合のカメラの重心位置情報を、レンズ鏡筒の種類毎に記録しておき、その重心位置情報と上記複数の振れ検出センサとの距離情報に基いて像振れ補正を行う際の補正値を設定するようにするといった工夫がなされる。
一方、レンズ鏡筒の内部においては、上記複数の振れ検出センサを集中的に配置しているものが知られている。
例えば、上記特開2011−53240号公報等に開示されているレンズ鏡筒においては、互いに直交する三軸(X軸,Y軸,Z軸)のそれぞれに各平行な三平面からなり、その各面に振れ検出センサを配置したセンサ保持部材を有し、このセンサ保持部材は、レンズ鏡筒の外装部材の内側に形成される円弧状空間に配設するように構成している。この場合において、上記センサ保持部材は、外装部材の内壁面に対して振動吸収部材を介して固設されている。
一方、近年のデジタルカメラは、光学ファインダ装置や電子ビューファインダ装置の代わりに液晶モニタを備えたものが多く実用化されているが、写真の愛好家の中にはこの光学ファインダ装置や電子ビューファインダ装置を望む人も多い。従来の光学ファインダ装置の配設部位に電子ビューファインダ装置を配設するように構成すると、電子ビューファインダ装置のほかにも、各種の構成部材のための空間を確保し得る可能性が生じる。
特開2011−53240号公報
ところが、カメラの重心位置情報をレンズ鏡筒の種類毎に記録しておき、その重心位置情報と上記複数の振れ検出センサとの距離情報に基いて像振れ補正を行う際の補正値を設定するようにする方法では、レンズ鏡筒の種類毎にカメラの重心位置情報を記録記憶させるのが大変である。特に、新規のレンズ鏡筒に係るカメラの重心位置情報を記憶させることができない。
また、上記特開2011−53240号公報等によって開示されているレンズ鏡筒は、各振れ検出センサのそれぞれの検出軸が上記三平面に一致するように配置されているが、カメラ本体のようにスペースがないのでレンズの周辺部に配置するしかなく、複数の振れ検出センサのうちの少なくとも一つは離れた位置に配置せざるを得ない。
そのため、これらの複数の振れ検出センサは、当該レンズ鏡筒の重心でもカメラ本体に装着した場合の重心位置近傍に配置されない。また、レンズ鏡筒側に振れ検出センサ他に像振れ補正機構を構成する各種構成部材を配設しなければならない。このようなに振れ検出センサがカメラの重心から遠くはなれて配置しなくてはならず、カメラ本体に装着した場合に比べて正確な検出結果を得ることができず、確実に像振れを抑止することができないという問題点がある。
上述したように、カメラ本体の振れを検出する複数の振れ検出センサ等の構成部材は、カメラの重心位置またはその近傍に集中的に配設されるのが望ましい。通常、カメラの重心位置は、カメラ本体の内部における略中心部位となるのが普通である。
ところが、そのような部位には、カメラの主要構成部材が配設されているために、振れ検出センサ等は、必然的にカメラ本体内においても、外装部材に近い周縁部位の空き領域に別々に配設されることが多かった。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、像振れ補正可能な撮像装置において、装置の重心位置から離れた部位に当該複数の振れ検出センサ等を配置しても、当該センサ等を重心位置近傍に配置した場合と同様の精度の高い振れ検出データを得ることができ、よって確実な像振れ補正機能を備えた撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の撮像装置は、電子ビューファインダユニットと、互いに垂直となるように配置された三つの平面が空間を形成するように互いに隣接して形成され、上記三つの平面の内の一つの平面が撮影光軸に垂直な平面であるセンサ保持部材と、上記センサ保持部材の三つの平面の各々に対応する位置に加速度センサ及び角速度センサの内の少なくとも一つが配置されるように実装されたフレキシブルプリント基板と、カメラ本体の上面から上方に向けて突出する突出部を有し、当該突出部の内部空間には少なくとも上記電子ビューファインダユニットと上記フレキシブルプリント基板を配設した上記センサ保持部材とが配置された上面カバーと、上記センサ保持部材を上記上面カバーに支持する支持部材と、上記センサ保持部材と上記上面カバーとの間に配置された第1の振動吸収部材と、上記支持部材と上記センサ保持部材との間に配置されている第2の振動吸収部材と、を具備し、上記センサ保持部材において空間を形成する3つの平面部分は、上記第1及び第2の振動吸収部材にのみ接触することによって、上記支持部材と上記上面カバーの内面との間に浮いた状態で弾性的に配置されていることを具備している。
本発明によれば、電子ビューファインダユニットを備えた像振れ補正可能な撮像装置において、電子ビューファインダユニットによる空きスペースを効率的に利用して複数の振れ検出センサを集中的に効率よく浮く状態で配置したので、装置の重心位置から離れた部位に配置しても、当該センサ等を重心位置近傍に配置した場合と同様の精度の高い振れ検出データを得ることができ、よって確実な像振れ補正機能を備えた撮像装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の撮像装置の前面側の外観を示す前面側斜視図 図1の撮像装置からレンズ鏡筒を取り外した状態のカメラ本体のみの外観を示す前面側斜視図 図1の[3]−[3]線に沿う一部を拡大して示す要部拡大断面図 図1の撮像装置における電子ビューファインダユニット及び振れ検出センサユニットを取り出して示す要部拡大斜視図 図1の撮像装置における電子ビューファインダユニットのみを取り出して示す要部拡大斜視図 図1の撮像装置における振れ検出センサユニットのみを取り出して示す要部拡大斜視図 図6の振れ検出センサユニットにおいて、外面側の衝撃吸収部材を取り外した状態を示す斜視図 図6の振れ検出センサユニットの要部分解斜視図 図1の[3]−[3]線に沿って切断したカメラ本体突出部から電子ビューファインダユニットを取り除いた状態の内部構成を示し、カメラ本体背面側図から斜め右方向(図1の矢印[9]方向)を見た際の矢視図
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1〜図9は、本発明の一実施形態の構成を示す図である。このうち、図1は、本発明の一実施形態の撮像装置において、主にその前面側の外観を示す前面側斜視図である。図2は、図1の撮像装置からレンズ鏡筒を取り外した状態のカメラ本体のみの前面側の外観を示す前面側斜視図である。図3は、図1の[3]−[3]線に沿う断面であって、特にカメラ本体突出部の内部構成(電子ビューファインダユニット及び振れ検出センサユニット)を示す断面図である。図4は、図1の撮像装置における内部構成のうち電子ビューファインダユニット及び振れ検出センサユニットを取り出して示す要部拡大斜視図である。図5は、図1の撮像装置における電子ビューファインダユニットのみを取り出して示す要部拡大斜視図である。図6は、図1の撮像装置における振れ検出センサユニットのみを取り出して示す要部拡大斜視図である。図7は、図6の振れ検出センサユニットにおける外面側の衝撃吸収部材を取り外した状態を示す斜視図である。図8は、図6の振れ検出センサユニットの要部分解斜視図である。図9は、図1の撮像装置におけるカメラ本体を[3]−[3]線に沿って切断した場合において、電子ビューファインダユニットを取り除いた状態の突出部内部の構成(特に振れ検出センサユニット)を示す図である。図9においては、カメラ本体背面のやや斜め右方向(図1の矢印[9]方向)から上記突出部内部を見た際の斜視図である。
なお、図9においては、アクセサリーポート27の開口部を保護するポートカバー63と、アクセサリーシュー26のストロボ用電気接点26aを保護するシューカバー64を取り付けた状態を示している。
本発明の一実施形態は、撮影光学系により結像された光学像を光電変換素子等によって順次画像信号に変換し、これにより得られた画像信号を静止画像や動画像を表わすデジタルデータとして記録媒体に記録し得ると共に、記録媒体に記録されたデジタル画像データに基く静止画像や動画像を表示装置に再生表示し得るように構成された撮像装置(以下、単にカメラという)を例示するものである。
なお、本実施形態においては、カメラの使用時に被写体に対向する面をカメラの前面というものとする。カメラの使用時に使用者が対面する面をカメラの背面というものとする。また、操作部材のうちシャッターレリーズボタンが配設されている面を上面というものとする。そして、カメラの上面に対向する面を底面というものとする。さらに、カメラの通常の使用状態で両側に配置される面を左側面及び右側面というものとする。この場合における左右の判別は、被写体側からカメラの前面に向かって見たときの左側又は右側をそれぞれ左又は右として区別する。
また、本実施形態においては、レンズ鏡筒における撮影光学系の光軸を符号Oで表す。そして、この撮影光軸Oに沿う方向において、カメラの前面に対向する被写体のある側を前方というものとし、カメラの背面側に配置される撮像素子の受光面(結像面)のある側を後方というものとする。
また、本実施形態においては、撮影光軸Oに沿う方向をZ軸というものとする。撮影光軸Oに対して直交する方向であってカメラを通常状態に置いた時の水平方向をX軸というものとする。そして、上記Z軸(撮影光軸O方向)及び上記X軸のいずれに対しても直交する方向であってカメラを通常状態に置いた時の垂直方向をY軸というものとする(図1,図2等参照)。
以下の説明に用いる各図面においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これらの図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率及び各構成要素の相対的な位置関係は、図示の形態のみに限定されるものではない。
まず、本発明の一実施形態の撮像装置(カメラ)の概略構成について、図1,図2を用いて以下に説明する。
本実施形態のカメラ1は、カメラ本体2と、レンズ鏡筒3とによって構成されている。本カメラ1は、カメラ本体2に対してレンズ鏡筒3が着脱自在に構成されるいわゆるレンズ交換式のカメラシステムを構成している。
レンズ鏡筒3は、複数の光学レンズ3a等からなる撮影光学系を内部に有して構成される交換用レンズ鏡筒である。レンズ鏡筒3の外装上には、複数の操作部材、例えばフォーカスリング31,ズームリング32,マクロモード切換ボタン33,レンズファンクションボタン34等が配設されている。
フォーカスリング31は、手動による焦点調節操作を行うための操作部材である。ズームリング32は、手動ズームモード時に手動によるズーム操作を行ったり、電動ズームモード時に電動ズームの方向やズーミング速度を指示操作する際に使用する操作部材である。マクロモード切換ボタン33は、通常撮影モードからマクロモードへと切り換える際に押圧する操作部材である。レンズファンクションボタン34は、本レンズ鏡筒3の設定を行う際に操作する操作部材である。
カメラ本体2は、上面カバー11と、前面カバー12と、背面カバー13と、底面カバー14等によって構成される外装部材と、この外装部材の内部に配設される各種の構成ユニットと、外装部材の外面に配設される複数の操作部材等によって主に構成されている。
図1,図2に示すように、本カメラ本体2の外観形状は、従来一般に普及しているカメラ形状のうち、例えばペンタゴナルダハプリズム若しくはペンタミラー等によって構成される光学ファインダ装置を有して構成されるいわゆる一眼レフレックスカメラの一般的な形状を模して形成されている。しかしながら、本実施形態のカメラ本体2は、後述するように従来の光学ファインダ装置に代わる電子ビューファインダ装置を有して構成されているものである。
上面カバー11は、カメラ本体2の上面側に配設される内部構成部材を覆い保護し得るように内部空間を形成して構成される上面側外装部材である。上面カバー11の略中央部には、上方に向けて突出する突出部11aが形成されている。この突出部11aの左右領域には、それぞれ左平面部11b,右平面部11cが形成されている。
突出部11aは、特に図2に示すように、前面側から見た際の形状が略三角形状の頂点を水平に切り欠いた形状となっており、その頂上部に形成された頂上水平面11aaには閃光発光装置等のアクセサリ装置を装着するアクセサリーシュー26が配設されている。なお、アクセサリーシュー26の略中央部分には、内部に配設されるストロボ用電気接点26aの一部が外部に露呈している。突出部11aの頂上水平面11aaから左右両側方に向けて所定の角度で延出され左右両平面部11b,11cに連設される左右傾斜面11abが形成されている。この左右傾斜面11abには、左右のそれぞれの所定の部位に、後述するマイクユニット60用の開口11afが穿設されている。また、突出部11aの頂上水平面11aaからは前方に向けて所定の角度で所定寸法だけ延出される前側傾斜面11acが形成されている。この前側傾斜面11acからは略下方向きに所定寸法だけ延出され前面カバー12のマウントエプロン部12d(後述する)と係合する前面部11adが形成されている。なお、この前面部11adの下端は、上記マウントエプロン部12dの傾斜面12daの上端と係合している。なお、詳細は後述するが、前側傾斜面11acの内面側には、上端寄りの部位に若干の水平面からなる内側水平面11acaが形成されている(図3参照)。この内側水平面11acaは、後述の振動吸収部材のうちの一部(54b;図3)が当接する部位となっている。
ここで、上記前側傾斜面11ac,前面部11ad及び傾斜面12daとによって形成される部位は、後述する図3に示すように、前面カバー12の平面よりも前方に向けて突出したいわゆるオーバーハング状に形成され、かつその断面が後方側に下底を有する略台形状に形成されている。一方、上面カバー11の背面側には、後述するアクセサリーポート27の開口部が形成されている。
そして、後述する図3に示すように、突出部11aの内部には、電子ビューファインダユニット(以下、EVFユニットという)40と振れ検出センサユニット50等の構成ユニット等が所定の部位に固設されている。なお、突出部11aの内部構成についての詳細は後述する。
上面カバー11の左右両平面部11b,11cの外面上には、複数の操作部材が配設されている。例えば、左平面部11bの上面には、各種設定操作の際に使用するファンクションボタン19,動画撮影の開始操作及び停止操作時に使用する動画ボタン20,静止画撮影時に押圧操作するシャッターリリースボタン21,各種設定等を行う際に使用するコントロールダイヤルであるメインダイヤル23及びサブダイヤル22等が配設されている。また、右平面部11cの上面には、モード設定切換ダイヤル24等が配設されている。なお、図示されていないが、上面カバー11の背面側の所定の部位にも操作部材が配設されている。
前面カバー12は、カメラ本体2の前面を覆う前面側外装部材である。前面カバー12の略中央部には、マウントエプロン部12dが形成されている。このマウントエプロン部12dの略中央部には略円形状のマウント開口12cが形成されている。このマウント開口12cの周縁部にはボディマウントリング29が上記マウントエプロン部12dの前面に対してネジ止め固定されている。なお、本カメラ本体2においては、その内部において、上記マウント開口12cから露呈する部位に撮像素子2a等を含む撮像ユニットや、この撮像ユニットを撮像面(即ち撮影光軸Oに直交する平面)をX,Y方向に移動自在に支持する像振れ補正装置等が配設されている。また、カメラ本体2の内部であって、マウント開口12cの内周縁部近傍の所定部位には、レンズ鏡筒3を装着した時に、カメラ本体2とレンズ鏡筒3との間の電気的な接続を確保するための複数の電気接点部材であるボディ側マウント接点2bが配設されている。
前面カバー12において、マウントエプロン部12dの左右両側の平面には、例えば外観装飾用の貼革12a等が接着剤等によって固着されている。また、前面カバー12の右側平面には、マウントエプロン部12dに隣接する部位に装着されたレンズ鏡筒3の取り外し操作時に使用するレンズ開放用ボタン28等の操作部材が配設されている。
なお、上述したように、マウントエプロン部12dの上端縁部には、所定の角度を持って斜め前側上方に向けて所定寸法だけ延出され傾斜面12daが形成されている。この傾斜面12daの上端は、上面カバー11の突出部11aの前面部11adの下端に係合している。
また、前面カバー12の両側面のそれぞれにおいて上面カバー11との隣接部位近傍には、ストラップ等を取付るための略リング形状のストラップ取付部12bが、上記前面カバー12と一体に形成されている。
背面カバー13は、カメラ本体2の背面を覆う背面側外装部材である。背面カバー13の背面側には、後述する電子ビューファインダユニット40のファインダ接眼部25が嵌合配置される切り欠き部が形成されている(不図示)。また、背面カバー13には、これも図示を省略しているが、可動式の表示装置を支持する支持腕や該表示装置を収納する収納部位等が形成されているほか、複数の操作部材が、背面カバー13の外面上の所定の部位にそれぞれ配設されている。このような構成は、従来一般的なカメラと同様の構成であるものとして、図示及び詳細説明は省略する。
底面カバー14は、カメラ本体2の底面を覆う底面側外装部材である。底面カバー14には、例えばカメラ本体2の内部に対して着脱自在に配設される電源電池や記録媒体等の収納室の開口が形成されており、その開口を開閉するための蓋部材が配設されている。この底面カバー14についても、従来一般的なカメラと同様構成であるものとして図示及び詳細説明は省略する。
さらに、上記の構成のほかに、外装部材の所定の部位、例えば前面カバー12若しくは背面カバー13の左側面等には、本カメラ1と外部機器等との間でデータ通信を行うための各種の接続コネクタを設けるための開口や、その開口を開閉するための蓋部材等が設けられている。これらの構成についても、従来一般的なカメラと同様構成であるものとして図示及び詳細説明は省略する。さらに、上記以外の構成部材については、本発明に直接関連しないので、従来一般的なカメラと同様構成であるものとして、それらの詳細説明も省略する。
なお、本実施形態のカメラ本体2における外装部材、即ち上面,前面,背面,底面の各カバー11,12,13,14は、例えばマグネシウム合金等の金属材料を鋳造成形(ダイカスト),射出成形(チクソモールディング),鍛造,プレス加工等の各種の製造技術を用いて成形されているものである。また、外装部材の構成素材としては、金属素材以外にも合成樹脂素材等も適用できる。
次に、本実施形態のカメラ1の内部構成部材のうち、特に上面カバー11の内部に配設される構成部材の詳細について、図3〜図9を用いて以下に説明する。
図3等に示すように、上面カバー11の内部空間には、電子ビューファインダユニット40と、振れ検出センサユニット50と、マイクユニット60等の構成ユニットと、ストロボ用電気接点26aやフレキシブルプリント基板26b,アクセサリ用基板61及びアクセサリーポート27等、各種の電気配線部材等が、それぞれ所定の部位に配設されている。
上面カバー11の内部空間において、上方のアクセサリーシュー26に対応する部位には、上記ストロボ用電気接点26aが一部を外部に露呈させて配設されている。このストロボ用電気接点26aは、フレキシブルプリント基板26bに接続されている。フレキシブルプリント基板26bは、アクセサリ用基板61に接続されている。
また、上面カバー11の背面側のアクセサリーポート27用の開口部に対応する部位には、アクセサリーポート27が配設されている。このアクセサリーポート27は、アクセサリ用基板61上に実装されるコネクタによって構成される。そして、アクセサリ用基板61は、フレキシブルプリント基板62等を介してカメラ本体2の内部に設けられる不図示のメイン基板と電気的に接続されている。
電子ビューファインダユニット40は、上述したように従来の光学ファインダ装置に代わる被写体観察用のファインダ装置であって、撮像ユニットによって取得された画像データに基く画像を表示する小型表示装置を有して構成されている。
即ち、電子ビューファインダユニット40は、図3〜図5に示すように、ファインダ筐体部材43,44と、ファインダ接眼部25と、内部構成部材としてのファインダ表示装置41,ファインダ光学系42,視度調整機構部48等と、電子ビューファインダ用のフレキシブルプリント基板49等の電気配線部材等を有して構成されている。
ファインダ筐体部材43,44は、電子ビューファインダユニット40の外装部材であり、内部に配設される各種構成部材の外面を覆うように箱型形状に構成され、例えば樹脂素材などによって成形される筐体である。ファインダ筐体部材43,44は、ファインダ取付金具47a,47bによって保持され、ファインダ固定用ビス47aa,47bbによってカメラ本体2の内部の固定部に固設されている。ファインダ筐体部材43,44の後端部には、ファインダ接眼部25が配設されている。ファインダ接眼部25は、ファインダ接眼窓枠45と、ファインダ接眼ゴム枠46等によって構成され、上述したように上面カバー11の切り欠き部に嵌合配置されている。
ファインダ筐体部材43,44の内部構成部材のうち、ファインダ表示装置41は、上記撮像ユニットによって取得された画像データに基く画像を表示する小型表示装置である。ファインダ表示装置41としては、例えば高精細な液晶表示装置等が適用される。
ファインダ光学系42は、ファインダ表示装置41の表示を拡大表示するための光学系であり、複数の光学レンズ等によって構成されている。なお、本実施形態においては、このファインダ光学系42を構成する複数の光学レンズのうち、特に符号42aで示す光学レンズを後述の視度調整用レンズとしている(図3参照)。
視度調整機構部48は、視度調整用ダイヤル(不図示)と、上記視度調整用レンズ42aと、レンズ保持枠48aと、枠移動機構(不図示)等によって構成されている。この視度調整機構部48において、操作部材である視度調整用ダイヤル(不図示)はファインダ接眼部25の近傍に設けられており、使用者が手動操作し得るように構成される。レンズ保持枠48aは上記視度調整用レンズ42aを保持する枠部材である。このレンズ保持枠48aは、上記視度調整用ダイヤルの回動操作に連動してファインダ光軸O2に沿う方向に進退移動し得るように配設されている。そして、視度調整用ダイヤルとレンズ保持枠48aとの間には、ダイヤルの回転駆動力をレンズ保持枠48aへと伝達する機構等が配設されている。なお、視度調整機構部48は、公知のものが適用されるものとして、その詳細説明を省略する。
そして、ファインダ筐体部材43,44の外面上には、上記ファインダ表示装置41から延出されるフレキシブルプリント基板49等の電気配線部材が配設されている。フレキシブルプリント基板49は、カメラ本体2の内部に設けられる不図示のメイン基板と電気的に接続されている。
振れ検出センサユニット50は、像振れ補正装置(不図示)による像振れ補正機能を実現するために、カメラ1の三軸(X,Y,Z軸)上の角速度,加速度を計測するセンサ素子等を有して構成されている。
即ち、振れ検出センサユニット50は、センサ保持部材51と、支持部材53と、振動吸収部材(54a,54b,54c,54d;詳細後述)と、複数の振れ検出センサ(57x,57y,57z,57a;詳細後述)と、フレキシブルプリント基板52の電気配線部材等によって構成されている。
センサ保持部材51は、フレキシブルプリント基板52の所定の部位に実装された上記複数の振れ検出センサ(57x,57y,57z,57a)を、所定の位置に所定の方向を向くように固定保持するための保持部材である。そのために、センサ保持部材51は、互いに垂直となるように配置された少なくとも三つの平面、例えば図7,図8等に示すように、XZ軸を含む平面(XZ面という)とXY軸を含む平面(XY面という)とYZ軸を含む平面(YZ面という)との三つの平面によって所定の空間を形成するように、上記三つの平面が互いに隣接した形態で形成されている。ここで、三つの平面(XZ,XY,YZの各面)の内の一つの平面(XY面)は、撮影光軸Oに垂直な平面であり、かつ撮像面に平行な面である(図7参照)。
センサ保持部材51における上記三つの平面(XZ,XY,YZ面)のそれぞれの外面側には、上記複数の振れ検出センサが後述する形態で収納配置されるセンサ収納用凹部(51x,51y,51z,51a)が形成されている。これらのセンサ収納用凹部(51x,51y,51z,51a)は、内側に向けた凹形状に形成されている。
本実施形態においては、センサ収納用凹部51xはセンサ保持部材51のYZ面の外面側に、センサ収納用凹部51yはセンサ保持部材51のXZ面の外面側に、センサ収納用凹部51z,51aはセンサ保持部材51のXY面の外面側に、それぞれ形成されている。
そして、センサ収納用凹部51xにはピッチ検出用角速度センサ57xが、センサ収納用凹部51yにはヨー検出用角速度センサ57yが、センサ収納用凹部51zにはロール検出用角速度センサ57zが、センサ収納用凹部51aには加速度センサ57aが、それぞれ収納配置されている。
センサ保持部材51は、上面カバー11の内部空間において、電子ビューファインダユニット40の上方部位若しくは前方部位に配置されている。そして、センサ保持部材51の外形形状は、上面カバー11の内部空間を有効に利用し得るような形状に形成されている。即ち、本実施形態において適用されているセンサ保持部材51の形状は、上述したように、互いに垂直に配置される三つの平面(XZ,XY,YZの各面)が互いに隣接して配設されている。この場合において、センサ保持部材51のXZ面とXY面との間には、図7等に示すように、XZ面の前端縁から斜め下方に向けてXY面の上端縁まで形成される傾斜面Kが形成されている。
そして、センサ保持部材51のXZ面は、上面カバー11の突出部11aの頂上水平面11aaの内壁面、換言すればアクセサリーシュー26の配置部位の内壁面に対向するように配設される。また、センサ保持部材51のXY面は、上面カバー11の突出部11aの前面部11adの内壁面に対向するように配設される。さらに、センサ保持部材51の傾斜面Kは、上面カバー11の突出部11aの前側傾斜面11acの内壁面に対向するように配設される。なお、センサ保持部材51には、組み立て時の位置決め用孔部51b,51cが形成されている。
支持部材53は、センサ保持部材51の空間を形成するための3つの平面(XZ,XY,YZの各面)より下の部分を上面カバー11の内部空間の所定の部位に固定支持するための部材である。支持部材53は、例えば薄板状の金属製素材を板金加工等によって形成したものである。即ち、支持部材53は、図8等に示すように、センサユニット支持腕部53aと、上記センサ保持部材51の三つの平面(XZ,XY,YZの各面)に対応する三つの平面部(53x,53y,53z)とによって形成されている。
支持部材53のセンサユニット支持腕部53aは、左右方向(X軸方向)に細長にかつXZ面に平行な面を有し、両端部近傍にセンサユニット固定用ビス孔53aaとセンサユニット位置決め用孔部53abとを有して形成されている。なお、支持部材53は、二つのセンサユニット固定用ビス孔53aaを介してそれぞれ支持部材固定用のビス55によって、上面カバー11の所定の部位にビス止め固定される。
支持部材53の三つの平面部(53x,53y,53z)のうち符号53zで示される平面部は、センサユニット支持腕部53aの後端縁から上方に向けて角度略90度で(即ち略直角に)折り曲げられて形成され、センサ保持部材51のXY面に平行に形成されている。また、符号53yで示される平面部は、上記平面部53zの上端縁から後方に向けて角度略90度で(即ち略直角に)折り曲げられて形成され、センサ保持部材51のXZ面に平行に形成されている。そして、符号53xで示される平面部は、上記平面部53zの右側縁から後方に向けて角度略90度で(即ち略直角に)折り曲げられて形成され、センサ保持部材51のYZ面に平行に形成されている。
このように構成された支持部材53は、センサ保持部材51の内側空間に配設される。その場合において、支持部材53の三つの平面部(53x,53y,53z)は、センサ保持部材51の三つの平面(XZ,XY,YZの各面)にそれぞれ対応するように配設される。
支持部材53をセンサ保持部材51の内側空間に配設する時には、支持部材53の平面部53zの内側面とセンサ保持部材51のXY面の内側面との間には、図3,図8等に示すように、振動吸収部材である前面内側ダンパ部材54cが介在する構成となっている。また、支持部材53の平面部53yの内側面とセンサ保持部材51のXZ面の内側面との間には振動吸収部材である上面内側ダンパ部材54aが介在する構成となっている。
これにより、上面カバー11にビス止め固定されている支持部材53に対して、センサ保持部材51は各ダンパ部材54c,54aのみを介して弾性的に支持されている。これらの振動吸収部材としては、例えばウレタン樹脂素材等の弾力性を有する部材が適用される。
一方、センサ保持部材51の三つの平面(XY,XZ,YZの各面)のうちの所定の二面(XY,XZ面)には、後述するように、フレキシブルプリント基板52の所定の面が接着固定される。この状態で、振れ検出センサユニット50は、上面カバー11の内部空間の所定の位置に、上記支持部材53を介してネジ止め固定される。この場合において、センサ保持部材51と上面カバー11の内面との間にも振動吸収部材(54b,54d;後述する)が配設される。本実施形態においては、センサ保持部材51と上面カバー11との間に配設される振動吸収部材(54b,54d)を第1の振動吸収部材というものとする。なお、この第1の振動吸収部材の詳細については後述する。
また、これに対して、上記支持部材53と上記センサ保持部材51との間に配設される上述の振動吸収部材(54c,54a)を、第2の振動吸収部材というものとする。
上記複数の振れ検出センサは、三方向(ピッチ,ヨー,ロール)の角速度をそれぞれ検出する三つの角速度センサと、加速度を計測する加速度センサ57aとによって構成される。上記三つの角速度センサとしては、X軸周り(ピッチ方向)の角速度を検出するピッチ検出用角速度センサ57xと、Y軸周り(ヨー方向)の角速度を検出するヨー検出用角速度センサ57yと、Z軸周り(ロール方向)の角速度を検出するロール検出用角速度センサ57zとがある。また、加速度センサ57aとしては、例えばX,Y,Zの各軸の三方向の加速度を一つのセンサ素子で計測できる三軸加速度センサ等が適用される。
フレキシブルプリント基板52は、上記複数の振れ検出センサをそれぞれ所定の部位に実装し、振れ検出センサユニット50とメイン基板(不図示)との間を電気的に接続する配線部材である。
フレキシブルプリント基板52は、図6,図8等に示すように、
ピッチ検出用角速度センサ57xが実装されるピッチ検出センサ実装面52xと、
ヨー検出用角速度センサ57yが実装されるヨー検出センサ実装面52yと、
ロール検出用角速度センサ57z及び加速度センサ57aが並行して実装されるロール検出及び加速度センサ実装面52zと、
上記ヨー検出センサ実装面52yから略同一平面上を後方に向けて所定の距離だけ延出する後方延出部52bと、
後方延出部52bの後端部から略同一平面上を右方向に角度略90度(即ち略直角に)だけ曲折した方向に所定の距離だけ延出する側方延出部52cと、
側方延出部52cの端部から所定の角度(例えば角度略60度程度)を持って斜め下方向に所定の距離だけ延出する下斜方延出部52dと、
下斜方延出部52dの端部から下方鉛直方向に向けて所定の距離だけ延出する下方鉛直延出部52eと、
下方鉛直延出部52eの端部から右方向に所定の距離だけ延出する右方延出部52fと、
この右方延出部52fの端部からさらに下方鉛直方向に向けて所定の距離だけ延出する下方延出端部52gと、
この下方延出端部52gの最端部に形成される終端コネクタ部52hと、
上記ヨー検出センサ実装面52yと上記ロール検出及び加速度センサ実装面52zとを連結する斜行連結面52i、
等を有して形成されている。
このように形成されるフレキシブルプリント基板52のうち三つの検出センサ実装面(52x,52y,52z)のそれぞれは、センサ保持部材51の三つの平面(XZ,XY,YZの各面)の各々に対応する位置に、例えば両面テープ(56a,56b;図8参照)等の接着部材等を用いて接着固定される。
具体的には、ピッチ検出センサ実装面52xはセンサ保持部材51のYZ面に、ヨー検出センサ実装面52yはセンサ保持部材51のXZ面に、ロール検出及び加速度センサ実装面52zはセンサ保持部材51のXY面に、それぞれ接着固定される。なお、斜行連結面52iは、センサ保持部材51の傾斜面Kに沿わせて配設されている。
この場合において、ピッチ検出センサ実装面52xに実装されるピッチ検出用角速度センサ57xはセンサ保持部材51のYZ面のセンサ収納用凹部51xに収納配置される。ヨー検出センサ実装面52yに実装されるヨー検出用角速度センサ57yはセンサ保持部材51のXZ面のセンサ収納用凹部51yに収納配置される。ロール検出及び加速度センサ実装面52zに実装されるロール検出用角速度センサ57zはセンサ保持部材51のXY面のセンサ収納用凹部51zに収納配置される。同ロール検出及び加速度センサ実装面52zに実装される加速度センサ57aはセンサ保持部材51の同XY面のセンサ収納用凹部51aに収納配置される。
一方、フレキシブルプリント基板52の各延出部(52b,52c,52d,52e,52f,52g)は、本カメラ本体2の内部において、次のように配設されている。即ち、カメラ本体2の上面カバー11内において、図9等に示すように、ヨー検出センサ実装面52yから後方に向けて後方延出部52bが延出される。この後方延出部52bには側方延出部52cが連設されている。側方延出部52cに連設される下斜方延出部52dは、上面カバー11の右傾斜面11abの内面に沿って配設される。続いて、下斜方延出部52dの端部には下方鉛直延出部52eが連設されている。この場合において、下斜方延出部52dと下方鉛直延出部52eとの連設部位は、上面カバー11の右傾斜面11abと右平面部11cとが連設する内側部位の近傍に相当する。下方鉛直延出部52eは、この連設部位から下方鉛直方向に上面カバー11の内部に延出している。そして、下方鉛直延出部52eと右方延出部52fとの連設部位は、上面カバー11の下面に相当する部位にある。つまり、右方延出部52fは、上面カバー11の下面近傍(前面カバー12と背面カバー13とによって形成される箱体の上面近傍)に沿わせて配設される。続いて、右方延出部52fに連接する下方延出端部52gは、背面カバー13の内面近傍に沿わせて下方に向けて延出される。そして、下方延出端部52gの最端部に形成される終端コネクタ部52hは、背面カバー13の内部において、その内面に平行に直立配置されている不図示のメイン基板に形成される接続部に接続配置される。
このような形状とすることによって、フレキシブルプリント基板52は、カメラ本体2の内部空間の空き領域を有効に利用して配設されている。そして、このようにして、フレキシブルプリント基板52は、上記振れ検出センサユニット50と不図示のメイン基板との間を電気的に接続している。
なお、振れ検出センサユニット50は、上述したようにセンサ保持部材51の内側空間に支持部材53を配置した状態で、支持部材53を上面カバー11の所定の位置にネジ止め固定される。この場合において、センサ保持部材51の外面側には、上述したように、フレキシブルプリント基板52が接着固定された状態とする。即ち、センサ保持部材51のXZ面にフレキシブルプリント基板52のヨー検出センサ実装面52yが接着固定され、センサ保持部材51のXY面にフレキシブルプリント基板52のロール検出及び加速度センサ実装面52zが接着固定された状態とする。
そして、このように組み立てられた振れ検出センサユニット50がカメラ本体2の上面カバー11の内部空間における所定の位置に配設される時には、図6,図9等に示すように、センサ保持部材51のXZ面を覆うように固設されているヨー検出センサ実装面52yの外面側には第1の振動吸収部材である上面外側ダンパ部材54bが配設されている。この上面外側ダンパ部材54bは、センサ保持部材51と上面カバー11の突出部11aの前側傾斜面11acの内側水平面11acaとの間に介在している。また、センサ保持部材51のXY面を覆うように固設されているピッチ検出センサ実装面52xの外面側には第1の振動吸収部材である前面外側ダンパ部材54dが介在するように構成されている。これにより、カメラ本体2の固定部材である上面カバー11に対して、センサ保持部材51は各ダンパ部材(54b,54d)のみを介して浮いた状態で弾性的に支持されている。これらの第1の振動吸収部材としては、例えばウレタン樹脂素材等の弾力性を有する部材が適用される。
上述したように、本実施形態のカメラ1においては、カメラ本体2の上面カバー11の突出部11aの内部空間に振れ検出センサユニット50が固設されている。この突出部11aは、カメラ本体2の正面から見た場合において、上面カバー11の略中央部に形成されている。そして、振れ検出センサユニット50は、この突出部11aの内部空間において、左右方向に対して略中央部であってかつ前後方向に対して前方寄りの部位、即ち上面カバー11の突出部11aの前側傾斜面11acの内面に沿う部位に効率的に配設されている。
また、本実施形態のカメラ1においては、レンズ鏡筒3が取付られるボディ側マウント部(ボディマウントリング29)は、カメラ本体2の前面カバー12の略中央部に配設されている。そして、そのボディ側マウント部に取付られるレンズ鏡筒3の撮影光軸Oのカメラ本体2の左右方向に対する位置と、上面カバー11の突出部11aの略中央部位、即ち振れ検出センサユニット50の左右方向に対する位置とは、略同様の位置となっている。
さらに、本実施形態のカメラ1においては、レンズ鏡筒3の撮影光軸Oの近傍部位にカメラ本体2の重心があるものとする。したがって、振れ検出センサユニット50は、カメラ本体2の重心の上方に相当する部位に、複数の振れ検出センサを密集させるように纏めて配置している。
本実施形態のカメラ1におけるその他の構成については、本発明に直接関連しない部分であるので、その図示および説明は省略し、従来一般の撮像装置(カメラ)と同様の構成であるものとする。
以上説明したように上記一実施形態によれば、複数の振れ検出センサ(57a,57x,57y,57z;加速度センサ及び角速度センサ)を集中配置してなる振れ検出センサユニット50を、カメラ本体2の内部空間において重心位置の近傍となる撮影光軸Oの略真上に当たる部位であって、電子ビューファインダユニット40の近傍において、上面カバー11の内部空間を有効に利用して配設している。
この構成によって、本実施形態のカメラ1は、電子ビューファインダユニット40のファインダ接眼部25を覗いて撮影を行う際に発生する手振れ等に起因する振れデータを正確に測定することができ、よって高精度な像振れ補正機能を実現することができる。
なお、上記一実施形態においては、レンズ交換式のカメラシステムを例に挙げて説明したが、本発明はこの例に限られることはなく、例えばカメラ本体に対してレンズ鏡筒が固定されて構成されるカメラに対しても全く同様に適用することが可能である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明は、デジタルカメラ等の撮影機能に特化した電子機器である撮影機器に限られることはなく、撮影機能を備えた他の形態の電子機器、例えば携帯電話,録音機器,電子手帳,パーソナルコンピュータ,ゲーム機器,テレビ,時計,GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機器等、各種の撮影機能付き電子機器にも適用することができる。
1……カメラ,
2……カメラ本体,2a……撮像素子,2b……ボディ側マウント接点,
3……レンズ鏡筒,3a……光学レンズ,
11……上面カバー,11a……突出部,11aa……頂上水平面11ab……左傾斜面,右傾斜面,11ac……前側傾斜面,11aca……内側水平面,11ad……前面部,11af……開口,11b……左平面部,11c……右平面部,
12……前面カバー,12a……貼革,12b……ストラップ取付部,12c……マウント開口,12d……マウントエプロン部,12da……傾斜面,
13……背面カバー,
14……底面カバー,
19……ファンクションボタン,20……動画ボタン,21……シャッターリリースボタン,22……サブダイヤル,23……メインダイヤル,24……モード設定切換ダイヤル,
25……ファインダ接眼部,26……アクセサリーシュー,26a……ストロボ用電気接点,26b……フレキシブルプリント基板,27……アクセサリーポート,28……レンズ開放用ボタン,29 ボディマウントリング,
31……フォーカスリング,32……ズームリング,33……マクロモード切換ボタン,
34……レンズファンクションボタン,
40……電子ビューファインダユニット,
41……ファインダ表示装置,42……ファインダ光学系,42a……視度調整用レンズ,43,44……ファインダ筐体部材,45……ファインダ接眼窓枠,46……ファインダ接眼ゴム枠,47a,47b……ファインダ取付金具,47aa,47bb……ファインダ固定用ビス,48……視度調整機構部,48a……レンズ保持枠,49……フレキシブルプリント基板,
50……振れ検出センサユニット,51……センサ保持部材,51a,51x,51y,51z……センサ収納用凹部,51b,51c……位置決め用孔部,
52……フレキシブルプリント基板,52b……後方延出部,52c……側方延出部,52d……下斜方延出部,52e……下方鉛直延出部,52f……右方延出部,52g……下方延出端部,52h……終端コネクタ部,52i……斜行連結面,52x……ピッチ検出センサ実装面,52y……ヨー検出センサ実装面,52z……加速度センサ実装面,
53……支持部材,53a……センサユニット支持腕部,53aa……センサユニット固定用ビス孔,53ab……センサユニット位置決め用孔部,53x,53y,53z……平面部,
54a……上面内側ダンパ部材,54b……上面外側ダンパ部材,54c……前面内側ダンパ部材,54d……前面外側ダンパ部材,
55……ビス,
57a……加速度センサ,57x……ピッチ検出用角速度センサ,57y……ヨー検出用角速度センサ,57z……ロール検出用角速度センサ,
60……マイクユニット,61……アクセサリ用基板,62……フレキシブルプリント基板,63……ポートカバー,64……シューカバー

Claims (2)

  1. 電子ビューファインダユニットと、
    互いに垂直となるように配置された三つの平面が空間を形成するように互いに隣接して形成され、上記三つの平面の内の一つの平面が撮影光軸に垂直な平面であるセンサ保持部材と、
    上記センサ保持部材の三つの平面の各々に対応する位置に加速度センサ及び角速度センサの内の少なくとも一つが配置されるように実装されたフレキシブルプリント基板と、
    カメラ本体の上面から上方に向けて突出する突出部を有し、当該突出部の内部空間には
    少なくとも上記電子ビューファインダユニットと上記フレキシブルプリント基板を配設した上記センサ保持部材とが配置された上面カバーと、
    上記センサ保持部材を上記上面カバーに支持する支持部材と、
    上記センサ保持部材と上記上面カバーとの間に配置された第1の振動吸収部材と、
    上記支持部材と上記センサ保持部材との間に配置されている第2の振動吸収部材と、
    を具備し、
    上記センサ保持部材において空間を形成する3つの平面部分は、上記第1及び第2の振動吸収部材にのみ接触することによって、上記支持部材と上記上面カバーの内面との間に浮いた状態で弾性的に配置されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 上記角速度センサは、上記センサ保持部材の上記三つの平面の各々に配置され、
    上記加速度センサは、上記センサ保持部材の上記三つの平面の内、上記撮影光軸に垂直な平面上に上記角速度センサと並列に配置されていることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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