JP5926631B2 - エアバッグ装置及びエアバッグ装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグ装置及びエアバッグ装置の製造方法に関し、特に、エアバッグの折り畳み形状を保持するプロテクタクロスを有するエアバッグ装置及びエアバッグ装置の製造方法に関する。
自動車等の車両には、衝突時や急減速時等の緊急時にエアバッグを車内で膨張展開させて乗員に生ずる衝撃を吸収するためのエアバッグ装置が搭載されることが一般的になっている。例えば、自動車等の車両を操舵するステアリングは、回転操作を舵角操作に変換するステアリングシャフトに組み付けられるステアリングホイールと、該ステアリングホイールの略中央に配置されるパッド部と、を有し、該パッド部の内部にエアバッグモジュールが配置されている。
かかるエアバッグ装置は、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、前記エアバッグ及び前記インフレータを支持するリテーナと、前記エアバッグの折り畳み形状を保持するプロテクタクロスと、を有することが多い。ここで、プロテクタクロスは、プロテクタシート、パッキングクロス、パッキングシート、形状保持部材等と称されることもある。かかるプロテクタクロスは、折り畳まれたエアバッグの表面を覆う部材であり、通常時はエアバッグの折り畳み形状を保持する一方、緊急時には速やかにエアバッグを膨張展開させるように構成されていなければならない。そこで、プロテクタクロスの一部にスリット状又はミシン目状の破断予定部を形成することが多く、種々の形状の破断予定部が既に提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
例えば、特許文献1に記載されたプロテクタクロスは、織布の中心から放射状に形成された破断予定部と、その先端に形成された破断停止部と、を有している。また、特許文献2に記載されたプロテクタクロスは、略I字状又は略X字状に形成された破断予定部を有している。
特開2007−15542号公報 特開2011−116227号公報
ところで、運転席用エアバッグ装置では、環状のステアリングホイールを支持する複数のスポーク部との位置関係から、モジュールカバーを構成するパッド部の開裂形状に制限があるとともに、スポーク部間におけるパッド部の外周部は側面部を覆うように屈曲又は湾曲した外壁部を有している。そして、パッド部の開裂形状を決定するテアライン(薄肉部)は、開裂したパッド部の飛散防止の観点から、一般に、外壁部に向かって形成されることが多い。
また、近年のステアリングは、スポーク部が太く形成されることが多く、外壁部の幅が狭くなる傾向にある。その結果、パッド部の開裂形状は、略T字形状や略Y字形状を有し、エアバッグの開放部を形成する大きな扉部と、該扉部を支持する細長い支持部と、を有することになる。しかしながら、かかる開裂形状を有するパッド部(モジュールカバー)では、扉部と支持部との境界部に応力集中が生じやすいことから、テアラインの配置(開裂形状)やモジュールカバーの剛性等を調整しなければならず、パッド部の設計が複雑かつ煩雑になってしまうという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、パッド部(モジュールカバー)の設計条件を緩和することができる、エアバッグ装置及びエアバッグ装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、前記エアバッグ及び前記インフレータを支持するリテーナと、前記エアバッグの折り畳み形状を保持するプロテクタクロスと、前記エアバッグを被覆するモジュールカバーと、を有するエアバッグ装置において、前記モジュールカバーは、前記エアバッグの膨張展開時に開裂して前記エアバッグの開放部を形成する複数の扉部と、開裂時に前記扉部を支持する支持部と、を有し、前記モジュールカバーは、内面に前記扉部の開裂形状を決定するテアラインを有し、前記テアラインは、前記複数の扉部の境界部を構成する開裂分岐点を含み、前記プロテクタクロスは、折り畳まれた前記エアバッグの表面を覆う部分を有するとともに、前記開裂分岐点に対応する位置に形成された開孔部と、該開孔部の外縁近傍から放射状に形成された複数の破断予定部と、を有することを特徴とするエアバッグ装置が提供される。
また、前記破断予定部は、前記支持部の中心部に向かって形成されていてもよい。また、前記プロテクタクロスは、折り畳まれた前記エアバッグの表面を覆う部分を構成する帯状のメインクロスと、折り畳まれた前記エアバッグの側面を覆う部分を構成するサイドクロスと、を有し、前記メインクロスは、前記開孔部及び前記破断予定部を有するとともに、前記インフレータを挿通可能な開口部を有していてもよい。
また、本発明によれば、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、前記エアバッグ及び前記インフレータを支持するリテーナと、前記エアバッグの折り畳み形状を保持するプロテクタクロスと、前記エアバッグを被覆するモジュールカバーと、を有するエアバッグ装置の製造方法において、前記モジュールカバーは、前記エアバッグの膨張展開時に開裂して前記エアバッグの開放部を形成する三つの扉部と、開裂時に前記扉部を支持する支持部と、を有し、前記モジュールカバーは、内面に前記扉部の開裂形状を決定するテアラインを有し、前記テアラインは、前記三つ以上の扉部の境界部を構成する開裂分岐点を含み、前記プロテクタクロスは、前記開裂分岐点に対応する位置に形成された開孔部と、該開孔部の外縁近傍から放射状に形成された複数の破断予定部と、を有し、前記モジュールカバーは、ステアリングホイールを支持する複数のスポーク部に接続される接続部と、前記スポーク部間における側面部を覆うように形成された外壁部と、を有し、前記モジュールカバーを正面視したときの前記外壁部の外形に沿った基準円を設定し、該基準円を四つの均等な大きさの扇形に分割し、該扇形の円弧又は弦の中心点と前記開裂分岐点とを結ぶ線分上に前記破断予定部を形成した、ことを特徴とするエアバッグ装置の製造方法が提供される。

上述した本発明に係るエアバッグ装置によれば、プロテクタクロスに開孔部を形成したことにより、エアバッグの膨張展開時に開孔部を起点にしてプロテクタクロスを速やかに開裂させることができ、エアバッグを迅速に膨張展開させることができ、勢いよくモジュールカバーを開裂させることができる。また、破断予定部を放射状に形成することにより、応力集中が生じやすい扉部と支持部との境界部の近傍まで破断予定部を配置することができ、エアバッグの膨張展開時に破断予定部を起点にしてプロテクタクロスを速やかに開裂させることができ、エアバッグを迅速に膨張展開させることができ、勢いよくモジュールカバーを開裂させることができる。したがって、扉部と支持部との境界部に応力集中が生じやすい場合であっても、エアバッグの膨張力により応力集中に対抗することができ、テアラインの配置(開裂形状)やモジュールカバーの剛性等を調整する必要がなく、パッド部(モジュールカバー)の設計条件を緩和することができる。
特に、破断予定部を支持部の中心部に向かって形成したり、基準円を分割した扇形の形状に基づいて設定したりすることにより、効果的に、プロテクタクロスを速やかに開裂させることができ、エアバッグを迅速に膨張展開させることができ、勢いよくモジュールカバーを開裂させることができる。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を示す概略断面図である。 プロテクタクロスの詳細図であり、(A)は平面展開図、(B)はモジュールカバーの開裂形状と破断予定部との位置関係を示す正面図、である。 図2に示したプロテクタクロスの破断予定部の他の形成方法を示す図であり、(A)は第一例、(B)は第二例、を示している。 プロテクタクロスの変形例を示す詳細図であり、(A)は平面展開図、(B)はモジュールカバーの開裂形状と破断予定部との位置関係を示す正面図、である。 図4に示したプロテクタクロスの破断予定部の他の形成方法を示す図であり、(A)は第一例、(B)は第二例、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を示す概略断面図である。図2は、プロテクタクロスの詳細図であり、(A)は平面展開図、(B)はモジュールカバーの開裂形状と破断予定部との位置関係を示す正面図、である。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置は、図1及び図2に示したように、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグ1と、エアバッグ1にガスを供給するインフレータ2と、エアバッグ1及びインフレータ2を支持するリテーナ3と、エアバッグ1の折り畳み形状を保持するプロテクタクロス4と、エアバッグ1を被覆するモジュールカバー5と、を有し、モジュールカバー5は、エアバッグ1の膨張展開時に開裂してエアバッグ1の開放部を形成する複数の扉部5aと、開裂時に扉部5aを支持する支持部5bと、を有し、プロテクタクロス4は、扉部5aの開裂分岐点Pに対応する位置に形成された開孔部41と、開孔部41の外縁近傍から放射状に形成された破断予定部42と、を有することを特徴とする。
図1に示したエアバッグ装置は、例えば、運転席用エアバッグ装置であり、運転席の前面に配置されたステアリングの略中央部に配置されたステアリングボス部(図示せず)に接続されており、エアバッグ1を被覆するモジュールカバー5は、ステアリングのパッド部を構成している。そして、エアバッグ1は、インフレータ2の作動により内部にガスが供給されると膨張展開を開始し、モジュールカバー5を開裂させて車室内に放出され、運転席に着座した乗員の前方に膨張展開される。
前記エアバッグ1は、底部にインフレータ2を挿入可能な開口部(図示せず)を有し、この開口部にインフレータ2が挿入され、エアバッグ1の内側からバッグリング6が配置され、ボルト61及びナット62等の締結具によりリテーナ3に固定され、支持されている。なお、図1に示したエアバッグ1は、エアバッグ1の折り畳まれた状態を模式的に図示したものである。
また、バッグリング6は、例えば、リテーナ3に固定されるフランジ部63と、インフレータ2を覆うドーム部64と、インフレータ2から噴出されたガスをエアバッグ1内に放出する複数の開口部(図示せず)と、を有している。かかるバッグリング6は、エアバッグ1をリテーナ3に固定する機能だけでなく、折り畳まれたエアバッグ1とインフレータ2との間に一定の空間を形成する機能を有している。
前記インフレータ2は、エアバッグ1に供給されるガスを発生させるガス発生器であり、例えば、略円板形状の外形をなしている。かかるインフレータ2は、図示しないECU(電子制御ユニット)に接続されており、加速度センサ等の計測値に基づいて制御される。ECUが車両の衝突や急減速を感知又は予測すると、インフレータ2はECUからの点火電流により点火され、インフレータ2の内部に格納された薬剤を燃焼させてガスを発生させ、エアバッグ1にガスを供給する。
前記リテーナ3は、エアバッグ1及びインフレータ2を支持する部材であり、モジュールカバー5に接続可能に構成されている。具体的には、リテーナ3は、インフレータ2を挿通可能な開口部を有する平面部31と、平面部31の外周に形成された壁面部32と、備えている。壁面部32には、モジュールカバー5に形成された開口部に係合可能な爪部32aが形成されていてもよい。なお、図示したリテーナ3の構成は単なる一例であり、かかる構成に限定されるものではなく、リテーナ3にホーンプレートやダンパ等の他の構成部品が接続されていてもよいし、リテーナ3とモジュールカバー5とはボルトやリベット等の締結具により接続されていてもよい。
前記モジュールカバー5は、パッド部の表面を構成する表装部51と、エアバッグ1の外周を囲う側壁部52と、を有している。モジュールカバー5は、図2(B)に示したように、ステアリングホイール7の略中央部に配置されており、表装部51の外周部は、ステアリングホイール7を支持する複数のスポーク部71に接続される接続部51aと、スポーク部71間におけるパッド部の側面部を覆うように屈曲又は湾曲した外壁部51bと、を有している。また、表装部51の略中央部には、エンブレム等の装飾具51cが配置されることが多い。なお、図1において、装飾具51cの図は省略してある。
また、図1に示したように、モジュールカバー5の内部にはエアバッグ1が配置されていることから、緊急時にはモジュールカバー5を開裂させてエアバッグ1を外部に放出させる必要がある。そこで、モジュールカバー5の表装部51の内面には、パッド部の開裂形状を決定するテアライン51dが形成されている。テアライン51dは、他の部分よりも薄肉に形成された線状溝であり、例えば、図2(B)において破線で示した位置に形成される。かかるテアライン51dによって、エアバッグ1の膨張展開時に開裂してエアバッグ1の開放部を形成する複数(例えば、三つ)の扉部5aと、開裂時に扉部5aを支持する支持部5bと、が形成される。
扉部5aは、例えば、図2(B)に示したように、略円形状の開放部のうち、上半分の部分を形成する一つの上部扉部5a′と、下半分の部分を形成する一対の下部扉部5a″と、により構成される。すなわち、上部扉部5a′は略半円形状を有し、下部扉部5a″は略四分円形状を有している。ただし、図示したように、表装部51に装飾具51cが配置されている場合には、最も面積が大きい上部扉部5a′に装飾具51cが付属するように、テアライン51dは部分的に迂回されるように調整される。したがって、上部扉部5a′と下部扉部5a″との開裂分岐点Pは、モジュールカバー5の中央部から僅かに下方にずれた位置に形成される。
また、ステアリングホイール7は、図2(B)に示したように、三本のスポーク部71によって、一つの上部開口部7aと、一対の下部開口部7bと、を有している。この上部開口部7a及び下部開口部7bに面するモジュールカバー5の側面部には、図1に示したように、外壁部51bが形成されており、支持部5bを形成するテアライン51dは、外壁部51bに向かって形成されることが多い。このとき、下部開口部7bに面する外壁部51bの幅が狭いことから、この部分に形成される支持部5bの幅も狭くなってしまう。その結果、下部扉部5a″及び支持部5bによって形成されるパッド部の開裂形状は、略T字形状又は略Y字形状を有することとなり、下部扉部5a″と支持部5bとの境界部に括れが形成され、この部分に応力集中が生じやすい。
なお、上部扉部5a′及び支持部5bによって形成されるパッド部の開裂形状は、支持部5bの幅が上部扉部5a′の幅に対して十分に広く形成されていることから(例えば、60%以上)、上部扉部5a′と支持部5bとが滑らかに接続されており、上部扉部5a′と支持部5bとの境界部に大きな応力集中は生じにくい。
前記プロテクタクロス4は、例えば、エアバッグ1を構成する基布と同じ素材により形成されるシート状の織布である。プロテクタクロス4は、図2(A)に示したように、折り畳まれたエアバッグ1の表面を覆う部分を構成する略帯状のメインクロス4aと、折り畳まれたエアバッグ1の側面を覆う部分を構成するサイドクロス4bと、を有する。サイドクロス4bは、メインクロス4aの側部から外方に突出するように形成されており、必要がない場合には省略するようにしてもよい。
また、メインクロス4aの一端部には、インフレータ2を挿通可能な開口部4cが形成されており、その周縁部にはボルト61を挿通可能な係止孔4dが形成されている。メインクロス4aの他端部には、インフレータ2との干渉を回避可能な凹部4eが形成されており、その周縁部にはボルト61を挿通可能な係止孔4fが形成されている。また、サイドクロス4bの先端部には、ボルト61を挿通可能な係止孔4gが形成されている。
折り畳まれたエアバッグ1を覆う場合には、開口部4cにインフレータ2を挿通させるとともに係止孔4dをボルト61に挿通し、メインクロス4aの一端部側を固定する。次に、メインクロス4aの他端部側をエアバッグ1の上部を通過させて折り返し、係止孔4fをボルト61に挿通する。かかる工程により、折り畳まれたエアバッグ1の表面をメインクロス4aで覆うことができる。続いて、サイドクロス4bの係止孔4gボルト61に挿通する。かかる工程により、折り畳まれたエアバッグ1の側面をサイドクロス4bで覆うことができる。
また、メインクロス4aには、扉部5aの開裂分岐点Pに対応する位置に形成された開孔部41と、開孔部41の外縁近傍から放射状に形成された破断予定部42と、が形成されている。開孔部41は、エアバッグ1の膨張展開に伴ってプロテクタクロス4を開裂させやすくする程度の大きさであればよく、円形状であってもよいし、多角形状であってもよいが、一定の開孔面積を有していることが好ましい。また、破断予定部42の各々は、例えば、複数のスリットにより構成されていてもよいし、ミシン目のような複数の細かい切れ目によって構成されていてもよい。また、破断予定部42は、図示したように、開孔部41から僅かに離れた位置(外縁近傍)から形成され、下部扉部5a″と支持部5bとの境界部の延長線上に到達するまでの間に形成されることが好ましい。
ここで、図2(B)を参照しつつ、モジュールカバー5の開裂形状と破断予定部42との位置関係について説明する。なお、図2(B)において、説明の便宜上、開孔部41及び破断予定部42を実線、扉部5a及び支持部5bを形成するテアライン51dを点線、その他の構成を一点鎖線で図示している。
開孔部41は、上部扉部5a′及び下部扉部5a″の三つの扉部5aの境界部を構成する開裂分岐点Pと対応する位置に形成されており、正面から見た状態で、開孔部41が開裂分岐点Pを含むように形成されている。このように、プロテクタクロス4に開孔部41を形成することにより、エアバッグ1の膨張展開時に開孔部41を起点にしてプロテクタクロス4を速やかに開裂させることができ、エアバッグ1を迅速に膨張展開させることができ、勢いよくモジュールカバー5を開裂させることができる。
また、下部扉部5a″に接続された支持部5bの中心点をQとすれば、破断予定部42の一部は開孔部41から中心点Q(すなわち、中心部)に向かって形成される。この下部扉部5a″と対応する位置のプロテクタクロス4に形成される破断予定部42を下部破断予定部42″と呼ぶこととすれば、下部破断予定部42″は線分PQ上又は線分PQに沿って形成されると言い換えることができる。
このように、応力集中が生じやすい下部扉部5a″の支持部5bの中心部に向かって放射状に下部破断予定部42″を形成することにより、エアバッグ1の膨張展開時に下部破断予定部42″を起点にしてプロテクタクロス4を速やかに開裂させることができ、エアバッグ1を迅速に膨張展開させることができ、勢いよくモジュールカバー5を開裂させることができる。したがって、テアラインの配置(開裂形状)やモジュールカバー5の剛性等を調整する必要がなく、パッド部(モジュールカバー5)の設計条件を緩和することができる。
ところで、上部扉部5a′と支持部5bとの境界部には、下部扉部5a″ほどの応力集中が生じないものの、下部扉部5a″よりも面積が大きく、エンブレム等の装飾具51cが付属していることから下部扉部5a″よりも重量が重いという性質を有する。したがって、迅速にエアバッグ1を膨張展開させるためには、プロテクタクロス4を速やかに開裂させて勢いよく上部扉部5a′を回転させた方が好ましい。そこで、図示したように、上部扉部5a′と対応する位置のプロテクタクロス4に複数の破断予定部42(以下、上部破断予定部42′と呼ぶ)を開孔部41から放射状に形成するようにしてもよい。
次に、上述した破断予定部42の他の形成方法について、図3を参照しつつ説明する。ここで、図3は、図2に示したプロテクタクロスの破断予定部の他の形成方法を示す図であり、(A)は第一例、(B)は第二例、を示している。
図3(A)に示した破断予定部42の形成方法は、モジュールカバー5の外形に沿った基準円Cを設定し、基準円Cを最小の扉部5a(下部扉部5a″)の形状に合わせて四つの均等な大きさの扇形Sに分割し、扇形Sの弦の中心点Mと開裂分岐点Pとを結ぶ線分PM上に破断予定部42を形成するようにしたものである。かかる破断予定部42の形成方法によれば、上部破断予定部42′と下部破断予定部42″とを区別することなく、同じ条件で破断予定部42を形成することができ、プロテクタクロス4の製作を効率的に行うことができる。
図3(B)に示した破断予定部42の形成方法は、モジュールカバー5の外形に沿った基準円Cを設定し、基準円Cを最小の扉部5a(下部扉部5a″)の形状に合わせて四つの均等な大きさの扇形Sに分割し、扇形Sの円弧の中心点Nと開裂分岐点Pとを結ぶ線分PN上に破断予定部42を形成するようにしたものである。かかる破断予定部42の形成方法によっても上部破断予定部42′と下部破断予定部42″とを区別することなく、同じ条件で破断予定部42を形成することができる。
続いて、上述したプロテクタクロス4の変形例について、図4を参照しつつ説明する。ここで、図4は、プロテクタクロスの変形例を示す詳細図であり、(A)は平面展開図、(B)はモジュールカバーの開裂形状と破断予定部との位置関係を示す正面図、である。なお、図2に示したプロテクタクロス4と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図4(A)に示したプロテクタクロス4の変形例は、上部破断予定部42′を下部破断予定部42″と同じ条件で形成したものである。すなわち、図4(B)に示したように、上部扉部5a′に接続された支持部5bの中心点をQとすれば、上部破断予定部42′は開孔部41から中心点Q(すなわち、中心部)に向かって形成される。なお、上部破断予定部42′は線分PQ上又は線分PQに沿って形成されると言い換えることもできる。
次に、上述した破断予定部42の他の形成方法について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、図4に示したプロテクタクロスの破断予定部の他の形成方法を示す図であり、(A)は第一例、(B)は第二例、を示している。
図5(A)に示した破断予定部42の形成方法は、モジュールカバー5の外形に沿った基準円Cを設定し、基準円Cを扉部5a(上部扉部5a′及び下部扉部5a″)の形状に合わせて三つの扇形Sに分割し、扇形Sの弦の中心点Mと開裂分岐点Pとを結ぶ直線PM上に破断予定部42(上部破断予定部42′及び下部破断予定部42″)を形成するようにしたものである。かかる破断予定部42の形成方法によっても上部破断予定部42′と下部破断予定部42″とを区別することなく、同じ条件で破断予定部42を形成することができる。
図5(B)に示した破断予定部42の形成方法は、モジュールカバー5の外形に沿った基準円Cを設定し、基準円Cを扉部5a(上部扉部5a′及び下部扉部5a″)の形状に合わせて三つの扇形Sに分割し、扇形Sの円弧の中心点Nと開裂分岐点Pとを結ぶ線分PN上に破断予定部42(上部破断予定部42′及び下部破断予定部42″)を形成するようにしたものである。かかる破断予定部42の形成方法によっても上部破断予定部42′と下部破断予定部42″とを区別することなく、同じ条件で破断予定部42を形成することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、モジュールカバー5の分割形状は二分割であってもよいし四分割以上であってもよい、装飾具51cを有しないモジュールカバー5にも適用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 エアバッグ
2 インフレータ
3 リテーナ
4 プロテクタクロス
4a メインクロス
4b サイドクロス
4c 開口部
4d,4f,4g 係止孔
4e 凹部
5 モジュールカバー
5a 扉部
5a′ 上部扉部
5a″ 下部扉部
5b 支持部
6 バッグリング
7 ステアリングホイール
7a 上部開口部
7b 下部開口部
31 平面部
32 壁面部
32a 爪部
41 開孔部
42 破断予定部
42′ 上部破断予定部
42″ 下部破断予定部
51 表装部
51a 接続部
51b 外壁部
51c 装飾具
51d テアライン
52 側壁部
61 ボルト
62 ナット
63 フランジ部
64 ドーム部
71 スポーク部

Claims (4)

  1. 通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、前記エアバッグ及び前記インフレータを支持するリテーナと、前記エアバッグの折り畳み形状を保持するプロテクタクロスと、前記エアバッグを被覆するモジュールカバーと、を有するエアバッグ装置において、
    前記モジュールカバーは、前記エアバッグの膨張展開時に開裂して前記エアバッグの開放部を形成する複数の扉部と、開裂時に前記扉部を支持する支持部と、を有し、
    前記モジュールカバーは、内面に前記扉部の開裂形状を決定するテアラインを有し、
    前記テアラインは、前記複数の扉部の境界部を構成する開裂分岐点を含み、
    前記プロテクタクロスは、折り畳まれた前記エアバッグの表面を覆う部分を有するとともに、前記開裂分岐点に対応する位置に形成された開孔部と、該開孔部の外縁近傍から放射状に形成された複数の破断予定部と、を有する
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記破断予定部は、前記支持部の中心部に向かって形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記プロテクタクロスは、折り畳まれた前記エアバッグの表面を覆う部分を構成する帯状のメインクロスと、折り畳まれた前記エアバッグの側面を覆う部分を構成するサイドクロスと、を有し、前記メインクロスは、前記開孔部及び前記破断予定部を有するとともに、前記インフレータを挿通可能な開口部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  4. 通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、前記エアバッグ及び前記インフレータを支持するリテーナと、前記エアバッグの折り畳み形状を保持するプロテクタクロスと、前記エアバッグを被覆するモジュールカバーと、を有するエアバッグ装置の製造方法において、
    前記モジュールカバーは、前記エアバッグの膨張展開時に開裂して前記エアバッグの開放部を形成する三つの扉部と、開裂時に前記扉部を支持する支持部と、を有し、
    前記モジュールカバーは、内面に前記扉部の開裂形状を決定するテアラインを有し、
    前記テアラインは、前記三つ以上の扉部の境界部を構成する開裂分岐点を含み、
    前記プロテクタクロスは、前記開裂分岐点に対応する位置に形成された開孔部と、該開孔部の外縁近傍から放射状に形成された複数の破断予定部と、を有し、
    前記モジュールカバーは、ステアリングホイールを支持する複数のスポーク部に接続される接続部と、前記スポーク部間における側面部を覆うように形成された外壁部と、を有し、
    前記モジュールカバーを正面視したときの前記外壁部の外形に沿った基準円を設定し、該基準円を四つの均等な大きさの扇形に分割し、該扇形の円弧又は弦の中心点と前記開裂分岐点とを結ぶ線分上に前記破断予定部を形成した、
    ことを特徴とするエアバッグ装置の製造方法
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