JP5926499B2 - 有機薄膜、その製造方法、及びそれを有する有機トランジスタ - Google Patents

有機薄膜、その製造方法、及びそれを有する有機トランジスタ Download PDF

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Description

本発明は、光学補償膜、有機半導体膜等、種々の用途に有用な有機薄膜、並びにその製造方法及びそれを有する有機トランジスタに関する。
従来、重合性液晶化合物の配向を重合により固定して作製される有機薄膜が、液晶表示装置の光学補償膜等、種々の用途に用いられている。当該有機薄膜は、重合性液晶化合物を配向させた後、光や熱を照射して重合反応を進行させ、配向を固定して形成するのが一般的である。近年では、高機能化のために、有機薄膜を多層膜化する技術が求められている。有機薄膜の多層化では、上層と下層との混合が問題になる場合がある。上層と下層との混合を生じさせることなく多層化するためには、膜の硬度を改善する必要がある。しかし、形成される膜の硬度を改善するために重合開始剤の添加量を上げると、液晶の配向性が損なわれるという問題がある。また、重合反応の進行を阻害する酸素を排した不活性雰囲気下で上記製法を実施すると、液晶が完全に所望の配向状態になる前に重合反応が進行してしまい、液晶の配向性が損なわれることになる。この様に、従来の上記方法では、液晶の配向性を高く維持しつつ、膜の硬度を改善することは困難であった。
一方、重合反応に、プラズマを利用することが提案されている(例えば特許文献1及び2)。しかし、従来、配向制御された液晶化合物の重合に利用することについては提案されていない。
特開2009−25604号公報 特開2010−150372号公報
本発明は、重合性液晶化合物を利用して形成される有機薄膜の配向度及び硬膜度の双方の改善を可能にする技術を提供することを課題とする。
また、本発明は、高い配向度及び高い硬膜度の有機薄膜、並びにその製造方法及びそれを有する有機トランジスタを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 少なくとも1種の重合性液晶化合物を含有する組成物の配向を、プラズマ照射による重合により固定してなる有機薄膜。
[2] 前記組成物が、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方を含有する[1]の有機薄膜。
[3] 厚さが、50〜2500nmである[1]又は[2]の有機薄膜。
[4] 表面の水の接触角が80°以下である[1]〜[3]のいずれかの有機薄膜。
[5] 前記重合開始剤が光重合開始剤である[2]〜[4]のいずれかの有機薄膜。
[6] プラズマが窒素ガスからなる[1]〜[5]のいずれかの有機薄膜。
[7] 前記重合開始剤が、高分子アゾ系重合開始剤である[2]〜[6]のいずれかの有機薄膜。
[8] [1]〜[7]のいずれかの有機薄膜を有する有機トランジスタ。
[9] 少なくとも1種の重合性液晶化合物を含有する組成物を配向させること、
前記組成物を配向させるとともに、又は配向させた後に、前記組成物にプラズマを照射して重合を進行させて、配向を固定すること、
を含む有機薄膜の製造方法。
[10] 前記組成物が、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方を含有する[9]の方法。
[11] 前記重合開始剤が光重合開始剤である[9]又は[10]の方法。
[12] プラズマが窒素ガスからなる[9]〜[11]のいずれかの方法。
[13] [9]〜[12]のいずれかの方法によって有機薄膜を製造すること、及び
前記有機薄膜の表面上に、有機溶媒を含む塗布液を塗布することにより膜を形成すること、
を少なくとも含む積層膜の製造方法。
本発明によれば、重合性液晶化合物を利用して形成される有機薄膜の配向度及び硬膜度の双方の改善を可能にする技術を提供することができる。
また、本発明によれば、高い配向度性及び高い硬膜度の有機薄膜、並びにその製造方法、及びそれを有する有機トランジスタを提供することができる。
本発明の有機トランジスタの一例の断面模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書中、「有機薄膜」の用語は、自己支持性のある有機薄膜、及び支持体上に形成される層及び被膜のいずれも含む意味で用いられる。
また、本明細書中、「少なくとも1種の重合性液晶化合物を含有する組成物」とは、少なくとも1種の重合性液晶化合物のみからなる組成物、及び少なくとも1種の重合性液晶化合物とともに、重合開始剤、連鎖移動剤等の添加剤を1種以上含む組成物を含む意味で用いるものとする。また、「重合性液晶化合物」は、単独で液晶相を示す化合物のみならず、添加剤の存在下で液晶相を示す液晶性基(メソゲン基)を有する化合物も含む意味で用いるものとする。
本発明は、少なくとも1種の重合性液晶化合物を含有する組成物の配向を、プラズマ照射による重合により固定してなる有機薄膜に関する。プラズマ照射による重合では、放電空間に導入され、プラズマ化されたガスを照射することで重合を進行させる。プラズマには、放電空間に導入されたガスが分解、励起、活性化、ラジカル化、及びイオン化等されることによって生じた活性種が種々含まれているので、プラズマ照射することにより、組成物が重合開始剤を含有していなくても、又は組成物中の重合開始剤の割合が少なくても、重合性液晶化合物を活性化させて、重合反応を進行させ、高い硬膜度の膜を形成することができる。組成物中の重合開始剤の割合を軽減できるので、重合性液晶化合物の配向乱れを軽減でき、高い配向度で且つ高い硬膜度の有機薄膜を形成することができる。
本発明では、重合性液晶化合物を所定の配向状態にした後に、プラズマ照射により重合反応を進行させて、その配向を固定して有機薄膜を形成する。従来の光重合や熱重合とは異なるプラズマ重合により、液晶の配向状態維持したまま、重合反応を進行できることについては、従来知られていなかったことであり、本発明者によって見出された知見である。しかも、得られた有機薄膜が、光重合や熱重合によって形成される同材料の有機薄膜と比較して、配向性が改善されることについては、予期せぬ効果である。
本発明では、上記した通り、プラズマ照射により重合を進行させるので、重合開始剤はなくてもよい。特に、薄い膜厚、具体的には50nm以下の膜厚の有機薄膜の態様では、重合開始剤がなくても、十分に硬膜させることができる。一方、50nm以上、2.5μm以下の膜厚の有機膜の硬化の観点では、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方の存在下で、重合性液晶化合物をプラズマ重合させるのが好ましい。重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方の存在下で、重合性液晶化合物をプラズマ重合させる態様では、重合開始剤又は連鎖移動剤の添加量は、重合性液晶化合物に対して、10質量%以下でるのが好ましく、0.2〜5質量%であるのがより好ましく、0.2〜2質量%であるのがさらに好ましい。但し、この範囲に制限されるものではない。
使用する重合開始剤の種類については特に制限はない。照射されるプラズマの性質や、プラズマ生成用ガスの種類に応じて、適する種類を選択することができる。
熱によりラジカルを発生させる熱重合開始剤としては、有機過酸化物として、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、アゾ系重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の他、V−30、V−40、V−59、V−65、V−70、V−601、VF−096、VAm−110、VAm−111(和光純薬社製)等を利用できる。特に、窒素ガスを利用した窒素プラズマは、UV光を発光するので、UV光の照射によりラジカル等を発生するUV重合開始剤を利用するのが好ましい。UV重合開始剤としては、α−アミノケトン類、α−ヒドロキシケトン類、ホスフィンオキサイド類、オキシムエステル類、チタノセン類等種々のものを利用できる。市販品(例えば、IRGACURE907、DAROCURE1173、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE819、IRGACURE784、IRGACURE OXE01、IRGACURE OXE02等BASF社製等)を利用してもよい。
本発明では、プラズマ照射時には、重合性液晶化合物を含む組成物は、所定の配向状態に配向制御されている。一般的には、重合性液晶化合物を溶媒に溶解した塗布液を調製し、該塗布液を配向膜の表面に塗布することで、又はさらに所望により加熱して溶媒を除去することで、所望の配向状態に制御できる。従って、通常、重合性液晶化合物とともに溶媒を含む塗膜にプラズマ照射することになるが、塗膜に対してプラズマ照射を行うと、プラズマガスによって塗膜表面にムラが発生して、透明性が失われ、ヘイズが上昇する場合がある。プラズマガスによる表面ムラを軽減するためには、塗布液の粘度を高めるのが好ましく、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方として、塗布液の粘度上昇に寄与する高分子を用いるのが好ましい。高分子系重合開始剤の例には、高分子アゾ系熱重合開始剤が含まれ、具体例としては、「ファインケミカル Vol.39、No.9、47-52、2010」等に種々記載されていて、参照することができる。市販品(例えば、VPS−1001、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、和光純薬社製)を用いてもよい。
本発明に使用可能な連鎖移動剤については特に制限はない。併用する重合性液晶化合物に適する剤から選択することができる。例えば、メルカプト基を有する化合物から選択することができ、具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、β−メルカプトプロピオン酸、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
本発明に使用可能な重合性液晶化合物については特に制限はない。配向制御が容易である点で、サーモトロピック液晶が好ましい。また、液晶は一般的にはその分子形状から、棒状液晶及び円盤状液晶に分類されるが、本発明にはいずれの分子形状の液晶も用いることができる。また、液晶が呈する液晶相についても特に制限はない。ネマチック相、スメクチックA相及びC相、コレステリック相、ディスコティックネマチック相等、いずれの液晶相に転移する液晶化合物も用いることができる。上記した通り、プラズマ照射による重合反応では、液晶相の高い配向性を維持しつつ、重合反応を進行させることができるので、より配向性の高い液晶相に転移する液晶化合物を利用すると、当該液晶相の固定が可能であり、機能発現に有利な場合がある。具体的には、スメクチックA相又はC相に転移可能な棒状液晶化合物などが本発明に適する場合もあるが、但し、この例に限定されるものではない。
重合性液晶化合物は、一般的に、分子内に、液晶性を発現するための母核と、重合性基と、該母核と重合性基とを連結する連結基とを有する。母核はいわゆるメソゲン基であり、その例については、特許文献:特許3416638号、特開2006−259212、特許4493313号、特表2008−537634号、及びMakromolecular Chemie、 Die、Vol.190、2255-2268(1989)等に種々例示されているので、本発明において参照することができる。円盤状液晶の母核の例には、トリフェニレン環、3置換ベンゼン環等の円盤状母核が含まれ、棒状液晶の母核の例には、複数(例えば3以上5以下)の芳香族環(例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環等)又は非芳香族環(例えばシクロヘキサン環)が直接(例えば直接単結合で結合)又は連結基(例えば−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−CO−、アゾ基、−CH=CH−、又は−C≡C−等)を介して結合した棒状母核が含まれる。
以下に、本発明に使用可能な重合性液晶化合物が有する母核の例を示すが、以下の例に限定されるものではない。
Figure 0005926499
連結基は、母核に1又は2以上結合し、1又は2以上の重合性基と母核とを連結するための有機基である。連結基の例としては、C1〜C20のアルキレン基(但し、1つの炭素原子、又は隣り合わない2以上の炭素原子は、酸素原子、硫黄原子、−COO−、OCO−、−NHCO−、−CONH−、又は−CO−によって置換されていてもよく、また1の−CH2−CH2−又は隣り合わない2以上の−CH2−CH2−は、−CH=CH−、又は−C≡C−に置き換わっていてもよい)が挙げられる。
重合性基の例には、エチレン性重合性基、例えば、メタアクリロイル基、及びアクリロイル基等、アリル基、スチリル基等が含まれる。膜の形成のためには架橋構造の形成が必要であり、その観点では、一分子中に2以上の重合性基を有する重合性液晶化合物を用いるのが好ましい。また、重合性液晶化合物とともに、分子内に複数の重合性基を有する非液晶性の架橋剤を添加してもよい。
上記重合性液晶化合物としては、従来、液晶表示装置の光学補償膜の作製に利用されていた種々の重合性液晶化合物を利用することができる。
また、本発明では、上記重合性液晶化合物として、従来、有機半導体膜の形成に利用されている重合性液晶化合物を利用することができる。一例は、オリゴチオフェン系液晶化合物である。オリゴチオフェン系重合性液晶化合物の中には、スメクチック相を形成可能な化合物があり、本発明の材料として適する。
本発明の有機薄膜の製造に用いられる組成物は、1種の重合性液晶化合物のみを含んでいてもよいし、2種以上の重合性液晶化合物を含んでいてもよい。また上記した通り、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方を含有しているのが好ましい。また前記組成物は、液晶化合物の配向を制御する配向制御剤、塗布適性の良化のための界面活性剤等、1以上の添加剤を含んでいてもよい。但し、該組成物は、重合性液晶化合物を主成分として含有しているのが好ましく、95質量%以上、又は98質量%以上含有しているのがより好ましい。
本発明の有機薄膜の製造方法の一例は、
少なくとも1種の重合性液晶化合物を含有する組成物を配向させること、
前記組成物を配向させるとともに、又は配向させた後に、前記組成物にプラズマを照射して重合を進行させ、配向を固定すること、
を含む有機薄膜の製造方法である。
前記方法では、前記組成物は、塗布液として調製されるのが好ましい。塗布液の調製に用いられる溶媒については特に制限はない。有機溶媒を用いることができ、使用可能な有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド及びケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
次に、塗布液として調製された前記組成物を、所望の配向状態に配向制御する。例えば、ラビング処理配向膜等の配向膜上に前記組成物を塗布し、所望により加熱して乾燥することで、所望の配向状態にすることができる。配向膜については特に制限はない。ポリビニルアルコール系配向膜用ポリマー、及びポリイミド系配向膜用ポリマー等種々用いることができる。また、所望の配向状態に応じて、水平配向規制能を有する配向膜、及び垂直配向規制能を有する配向膜等、種々の配向規制能を有する配向膜を用いることができる。また、配向規制力の発現手段についても特に制限はなく、例えば、ラビング処理による配向規制能を示すラビング配向膜、及び光照射による配向規制能を示す光配向膜等、いずれも用いることができる。
前記組成物の塗布は、一般的な塗布方法により行うことができ、例えば、スピンコート法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法により実施できる。
前記組成物の配向は、用途に応じて、該用途に適する光学特性を発現可能な配向が選択される。水平配向、垂直配向、ハイブリッド配向、コレステリック配向等、種々の配向から選択することができる。
所望の配向状態を達成するためには、組成物の温度を制御するのが好ましい。一般的には、ネマチック相を形成する温度は、30〜250℃程度であるので、ネマチック相を固定する場合には、前記温度範囲内で加熱するのが好ましい。また、一般的には、スメクチック相を形成する温度は、スメクチック相を固定する場合には、30〜200℃程度であるので、前記温度範囲内で加熱するのが好ましい。但し、相転移温度は、液晶の種類によって異なるので、これらの範囲に制限されるものではない。また、配向制御時間、即ち加熱時間、については、膜厚及び膜面積等に応じて、適切な時間が選択される。一般的には、1分間〜60分間程度である。
光重合又は熱重合では、従来、前記範囲まで加温して配向制御すると、配向制御中に重合反応が一部進行してしまい、高い配向度の膜を形成できないという問題があった。本発明では、組成物中の重合開始剤の割合を低下させる(具体的には、重合性液晶化合物に対して2質量%以下にする)ことができるので、高い配向度の膜を形成できる。
前記組成物を配向させるとともに、又は配向させた後に、塗膜にプラズマ照射して、重合反応を進行させる。大気圧近傍の条件下で生成された大気圧プラズマを利用するのが好ましい。例えば、非平衡プラズマジェット、交流パルス放電による低温プラズマなどを用いることができ、いずれも大気圧近傍の条件下で生成されたプラズマを用いるのが好ましい。
プラズマ照射には、種々の大気圧プラズマ装置を用いることができる。例えば、誘電体で覆われた電極間に大気圧近傍の圧力の不活性気体を通じつつ間欠放電を行うことにより低温プラズマを発生させることができる装置等が好ましく、いずれの装置も用いることができ、使用目的等に応じて種々の変型例を選択できる。より具体的には、特開2008−60115公報において、基盤プラズマ処理に用いられる装置、特開2004−228136公報に記載の常圧プラズマ装置、特開2006−21972公報、特開2007−188690公報、及び国際公開WO2005/062338、WO2007/024134、WO2007/145513などの明細書に記載のプラズマ装置などが挙げられる。また、大気圧プラズマ装置は市販品としても入手可能であり、例えば、アリオス(株)のATMP−1000、株式会社ハイデン研究所の大気圧プラズマ装置、(株)魁半導体のS5000型大気圧低温プラズマジェット装置、(株)ウェルのMyPL100、ILP−1500 、積水化学工業(株)のRD550 など、現在上市されている大気圧プラズマ装置もまた好適に使用しうる。しかし、プラズマの不均一な集中(ストリーマ)を避けて塗膜へのダメージを軽減するために、例えば、WO/2005/062338およびWO2007/024134の各明細書に記載された、放電部への通電をパルス制御素子経由で行なうなどの電気回路の工夫をした装置を用いることが好ましい。
なお、本発明における「大気圧プラズマ」における「大気圧近傍の圧力」とは、70kPa以上130kPa以下の範囲を指し、好ましくは90kPa以上110kPa以下の範囲である。
大気圧プラズマの生成時に用いられる放電ガスとしては、大気等の混合気体を用いることもできるが、不活性気体であるHe及びAr等の希ガス、あるいは窒素ガス(N2)を用いることが好ましく、HeまたはN2が特に好ましい。プラズマを前記塗膜表面に適用することで、プラズマにより塗膜中の重合性液晶化合物が重合、硬化して、硬化膜である有機薄膜が形成される。塗膜表面へのプラズマを適用することにより速やかに重合反応が開始し、進行する。なお、プラズマ照射による重合では、プラズマに含まれる活性種(例えばラジカル)が塗膜表面に付着し、表面から重合(例えばラジカル重合)が開始する。即ち、通常大気下でのラジカル重合において、酸素による重合阻害により発生する膜表面のタック性(粘着性)が、プラズマでの重合においては、表面での重合度が高いために発生しない。
特に、窒素ガスプラズマは、UV光を発光するので、プラズマ照射による重合反応の進行とともに、UV光照射による重合反応も進行させることができる。また、プラズマ照射と同時に又はそれと前後して、UV照射を行うと、より硬膜度が改善されるので、厚みが大きい膜の形成には有利である。特にUV照射後にプラズマ照射を行うのが好ましい。窒素プラズマ照射を行う場合、及び/又はUV照射を併用する場合は、組成物中にUV重合開始剤(UV照射によりラジカル等を発生する重合開始剤)を添加しておくのが好ましい。
なお、プラズマ処理はバッチ方式でも、他の工程とつなげてインライン方式で行ってもよい。
塗膜表面へのダメージを抑制するという観点からは、プラズマ作用部位と放電部位とを離すこと、または、放電回路の工夫によりプラズマの局所的集中(ストリーマ)の発生を抑制して、均一なプラズマを発生させること、が有効であり、特に後者は、大面積にわたる均一なプラズマ処理ができる点で好ましい。前者としては、放電により生じたプラズマを不活性気体の気流により塗膜表面まで搬送して接触させる方式が好ましく、特にいわゆるプラズマジェット方式が好ましい。この場合プラズマを含む不活性ガスを搬送する経路(導通管)は、ガラス、磁器、有機高分子などの誘電体であることが好ましい。後者としては、WO/2005/062338およびWO2007/024134号明細書に記載の、パルス制御素子経由で誘電体により覆われた電極に通電することによりストリーマが抑制された均一なグロープラズマを発生させる方式が好ましい。
プラズマを含む不活性ガスの供給ノズルから塗膜表面までの距離は0.01mm〜100mmであることが好ましく、1mm〜20mmであることがより好ましい。
不活性ガスによる搬送方式の場合でも、WO2009/096785号明細書に記載の方式と同様にインライン方式でプラズマを塗膜表面に適用しうる。即ち、塗布法により有機薄膜形成用の塗膜を形成し、塗布工程の川下側に不活性ガスとプラズマとを表面に適用しうる吹き出しノズルなどを設けることで、連続的に有機薄膜の形成が可能となる。
不活性気体を用いるプラズマ発生方式の場合、プラズマが直接塗膜中に存在する重合性液晶化合物に直接働きかけることで重合、硬化反応が効率よく開始、進行するために、通常は、酸素阻害抑制を目的として不活性ガス雰囲気の閉鎖系環境を必要とする重合反応を、開放系で行っても、酸素阻害の影響を受け難く良好な硬化性を達成しうるという利点を有する。
なお、重合反応時における酸素由来の化学種の取り込みを減少させるといった観点からは、プラズマ処理を施す領域に、不活性気体を十分に供給するか、その領域を不活性ガスで充満させてもよい。このような不活性ガスによるプラズマの搬送を行う際には、プラズマ点灯以前からプラズマ発生部位に不活性ガスを流しておき、プラズマ消灯後にも不活性ガスを流し続けることが好ましい。
プラズマ処理後の不活性ガスについては、プラズマの寿命が短時間であることから、特段の処理を行わず排気してもよいが、処理領域の近傍に吸気口を設けて処理済みの不活性ガスを回収してもよい。
プラズマ照射時の温度は、プラズマ照射される塗膜中の材料の特性に応じて任意の温度を選択できるが、大気圧低温プラズマを照射することによってもたらされる温度上昇が小さいほうが、ダメージを軽減できるので好ましい。前記プラズマ適用領域をプラズマ発生装置から離間させることで、その効果がより向上する。
前記方法において、大気圧低温プラズマを選択して照射することで、プラズマからの熱エネルギーの供給を軽減でき、塗膜の温度上昇を抑制することができる。光重合や熱重合と比較して、重合時の熱上昇が少なく、液晶相の高配向を維持し、重合反応を進行させることができる。特に、配向度の高いスメクチック液晶の重合固定化に有効である。プラズマ照射されることによる塗膜の温度上昇は、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましく、20℃以下が特に好ましい。
プラズマ照射時の温度は、プラズマ照射される塗膜中の材料の耐え得る温度以下であることが好ましく、一般的には、−196℃以上150℃未満が好ましく、−21℃以上100℃以下がより好ましい。特に好ましくは、環境温度雰囲気下である室温(25℃)近傍である。
上記した通り、プラズマ照射では、光重合や熱重合と異なり、大気中の酸素による重合阻害が生じない。プラズマ照射によって形成された本発明の有機薄膜には、高密度の架橋構造が形成されているために、かつ表面の重合度が高くなっているので、積層(重層)構造を塗布法により形成した場合においても、塗膜界面における所望されない隣接層への拡散/混合が抑制される。
このため、本発明の有機薄膜は、通常塗布法において問題となる隣接層との界面における相溶や低分子量成分の拡散が抑制され、多層構造を、塗布法、連続法により、高い生産性で製造しうる。
また、プラズマ照射により、重合と同時に膜表面のみに、かつその一部に、カルボン酸、水酸基、ニトリル基、アミド基等(酸素分子、水分子、窒素分子、アンモニア分子由来)が導入される場合がある。この様な親水性基が膜表面に導入されることは、膜上に他の層(例えばバリア層/封止層等)を塗布形成する場合に、塗布液に対する濡れ性及び密着性を向上させるので、積層が容易になるという利点もある。
表面親水性は、水の接触角を指標にして知ることができる。本発明の有機薄膜表面は、水の接触角(純水を2μL滴下した際の接触角であって、10箇所程度の平均値として算出するのが好ましい)が、80°以下の親水性を示し、又は30〜70°、又は35〜65°を示す。液晶化合物は一般的に親油性であり、主成分として重合性液晶化合物を含む組成物を光重合や熱重合で硬化させた従来の硬化膜は、その表面は疎水性であるのが一般的であり、その表面の水の接触角は80°を超える。本発明の有機薄膜は、主成分として重合性液晶化合物を含有しているにも係わらず、(なんら表面処理を行わなくても)親水性を示すという特徴がある。
本発明の有機薄膜の厚みについては特に制限はない。上記した通り、厚みが薄い有機薄膜、具体的には、膜厚50nm以下の有機薄膜、を形成する場合には、重合開始剤は添加してなくてもよい。プラズマ照射により、膜厚が50〜2500nm(より好ましくは50〜1000nm、さらに好ましくは100〜500nm)の有機薄膜を安定的に製造することができる。
本発明の有機薄膜は、支持体上に形成してもよい。支持体としては、ガラス板、金属板、及び種々のポリマーフィルム等を用いることができる。
本発明は、前記方法を利用した積層膜の製造方法にも関する。本発明の積層膜の製造方法は、前記方法によって有機薄膜を製造すること、及び
前記有機薄膜の表面上に、有機溶媒を含む塗布液を塗布することにより膜を形成すること、
を少なくとも含む。
前記方法によって製造された有機薄膜は、上記した通り、硬化度、特に表面の硬化度に優れ、高い耐溶剤性を示すので、有機溶媒を含む塗布液を用いた塗布により上層の膜を形成しても、塗布界面で、所望されない材料の拡散/混合が生じない。従って、本発明の方法は、有機TFT、有機FET等の有機トランジスタ、有機EL、有機感光体等に利用される有機薄膜の積層体であって、膜界面の構造が性能に影響する積層体を製造するのに有利である。
上層となる膜の塗布による形成方法については、有機トランジスタ、有機TFT、有機FET等の有機トランジスタ、有機EL、有機感光体等の技術分野において利用されている、種々の塗布技術を利用することができる。例えば、スピンコート、バーコート、スプレーコート、ドクターブレード法、ディップコート、ダイコート、インクジェット法、リバースロールコート、フレキソ印刷法、グラビア印刷法などが挙げられる。また、塗布液に用いられる有機溶媒についても、前記技術分野において利用されている種々の有機溶媒を利用することができる。
本発明の有機薄膜は、種々の用途に利用することができる。液晶表示装置の光学補償フィルム等の光学フィルムに利用することができる。また、有機トランジスタ等の有機半導体層として利用することができる。特に、キャリアトラップとなる重合開始剤が不要、又はその割合を軽減できるので、性能の改善が期待される。プラズマ照射による分解の影響を低減できるので、ボトムゲート型トランジスタの有機半導体層として、特に有効である。
本発明は、本発明の有機薄膜を有する有機トランジスタにも関する。一実施態様は、本発明の有機薄膜を有機半導体層として有する有機トランジスタである。従来公知の種々の構成を採用することができる。好ましくは、本発明の有機薄膜を有機半導体層として有し、ゲート電極が下層に形成される、ボトムゲート型トランジスタである。
図1に、ボトムゲート型トランジスタの一例の断面模式図を示すが、本発明の有機トランジスタは、この構成に限定されるものではない。有機トランジスタに利用される他の層、例えば、各電極層については、クロム、金等を蒸着することにより、さらに、必要に応じて光リソグラフィーを利用して、常法により形成することができる。また絶縁膜についてもスパッタ法等を利用して、常法により形成することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
1.実施例1〜7、比較例1及び2
(1)実施例1
(配向膜の成膜)
UVオゾン処理を行った青板ガラス(厚さ:1.1mm)上に、水平配向膜塗布液SE−130(日産化学工業商品名)をスピンコート法で成膜し、温度100℃のホットプレート上で10分間、プリベーク処理を行った。次に、温度210℃のクリーンオーブン中で1時間、ポストベーク処理を行い、水平配向膜を成膜したガラスを作製した。
次に、ラビング布としてナイロンを用い、ラビング密度(L)が240となる条件で、ラビング装置RM−50(イーエッチシー商品名)を用いて、ラビング処理を実施し、ラビング処理された水平配向膜付きガラスを作製した。
(有機薄膜形成用塗布液の調製及び塗布膜の形成)
下記に示す重合性液晶含有化合物(1)の2質量部を、電子工業用2−ブタノン(関東化学製)に溶解させた溶液を調製した。次に、この溶液を孔径0.2μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、それを塗布液として用いた。
上記塗布液をスピンコート法により、上記水平配向膜のラビング処理面に塗布し、膜厚500nmの塗布膜を形成した。
なお、濾過及びスピンコートについては、グローブボックス(露点−40℃、酸素濃度1000ppm以下、窒素ガス雰囲気)内で行った。
Figure 0005926499
(アニール処理)
形成した塗布膜を、大気中にて下記表に示す温度のホットプレート上で1分間、加熱処理を行った。
(プラズマ処理)
アニール処理を行った塗布膜に、株式会社魁半導体製、S5000型大気圧低温プラズマジェット装置(放電ガス:窒素)を用いて低温N2プラズマを30秒間照射し、重合反応を進行させて、硬化させ、膜厚500nmの有機薄膜を形成した。
(2)実施例2〜7
重合性液晶化合物(1)の2質量部とともに、下記表に示す重合開始剤又は連鎖移動剤をそれぞれ0.04質量部、2−ブタノンに溶解して塗布液を調製し、並びにホットプレートの温度、及びプラズマガスの種類をそれぞれ下記表に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、膜厚500nmの有機薄膜をそれぞれ形成した。
(3)比較例1及び2
重合性液晶化合物(1)の2質量部とともに、下記表に示す重合開始剤をそれぞれ0.04質量部、2−ブタノンに溶解して塗布液を調製し、実施例1と同様にして、塗布膜を形成し、アニール処理を行った。アニール処理を行った塗布膜に、UVキュアリングチャンバー(エドモンドオプティクス社商品名)を用いて、10分間UV露光行い、重合反応を進行させて、硬化させ、膜厚500nmの有機薄膜をそれぞれ形成した。
(4)性能評価
(4)−1 相転移温度
ホットステージMT−350(コレット工業社商品名)と偏光顕微鏡ECLIPSE 50iPOL(ニコン社商品名)を用い、各有機薄膜について、クロスニコル観察下において、明視野(ネマチック相)から暗視野(等方相)、あるいは、スクメクチック相からネマチック相への相転移温度を測定した。
相転移温度が高いことは、重合反応により架橋し、液晶相での配向を固定したことを意味する。例えば、重合反応の進行が不十分であると、重合固定されていてない液晶単分子が残存し、未重合状態の液晶と同様の相転移温度を示すことになる。一方、重合反応が十分に進行した状態で液晶相が固定されていると、液晶単分子が残存せず、相転移は観察されない。
(4)−2 配向性評価
偏光顕微鏡ECLIPSE 50iPOL(ニコン社商品名)を用い、各有機薄膜をクロスニコル観察下において、暗視野になるようにステージを回転させた。このとき、対物レンズの倍率が10倍、接眼レンズの倍率が10倍の観察下において、室温環境にて暗視野における光もれの有無を観察した。
なお、液晶性基含有モノマー(ポリマー)の配向度が低い、あるいは配向していない領域がある場合には、光もれが発生する。一方、配向度が高い場合(1軸配向している場合)には、光もれは発生しない。
(4)−3 ヘイズの観察
形成した各膜のヘイズを目視にて、観察した。プラズマ照射による風ムラがあると、ヘイズが上昇する、すなわち有機薄膜の白濁が増加する傾向がある。
(4)−5 接触角の評価方法
接触角計:Drop Master 300(協和界面科学社製)を用いて、形成した各膜の表面に純水を2μL滴下し、その接触角を測定した。なお、接触角は10箇所の平均値を代表値とした。
下記表に評価結果を示す。
Figure 0005926499
上記評価結果から、実施例の有機薄膜はいずれもネマチック液晶相から等方相への転移温が、240度の加熱によっても観測されず、比較例の相転移する挙動と異なり、液晶相での配向を維持したまま架橋/固定化したものであることが理解できる。また各実施例の有機薄膜には、光漏れがほとんどなく、即ち、配向乱れによる配向欠陥のない、高い配向性を維持して硬化された膜であることが理解できる。なお、実施例1においては、加熱によりわずかに暗くなることから、膜内部の重合度が低いものと予想される。
また、ヘイズを目視で確認したところ、実施例1〜4においては膜がわずかに白濁が観察され、プラズマ処理に伴うガスにより、膜面のムラが発生したものと理解される。一方、高分子アゾ系熱重合開始剤を用いた実施例5及び6では、ヘイズは全く観察されず、高分子を添加することによる増粘効果により、膜面のムラが軽減されたものと理解できる。
また、比較例3では、実施例と同程度の高い配向度、及び硬膜度が得られたものの、硬化のためにUV照射を窒素雰囲気下で行わなければならかった。また、実施例1〜7と比較例3とを比較すると、プラズマ照射することで、有機薄膜表面が親水化されたことを確認できた。
2.実施例8及び9
上記実施例1及び2において、それぞれ膜厚を100nm及び60nmに変更した以外は、同様にして有機薄膜を作製した。
各有機薄膜について、下記方法により、耐溶剤性を評価した。
耐溶剤性評価:
エタノールを含ませた綿棒で、各有機薄膜の表面を拭き取り、耐溶剤性を評価した。綿棒になにも付着しなかったら、耐溶剤性が有ると評価した。
Figure 0005926499
Figure 0005926499
上記結果から、膜厚を変化させても、重合開始剤を添加しなくても(実施例8)、又は重合開始剤の添加量が低くても(実施例9)、耐溶剤性に優れる、高い硬膜度の有機薄膜が得られたことが理解できる。
実施例8及び9のそれぞれの有機薄膜について、配向性を上記と同様に評価したところ、実施例1及び2の評価結果とそれぞれ同様であった。
3.実施例10及び11、比較例4
(1)実施例10及び11
重合性液晶化合物(1)の代わりに、下記の重合性液晶化合物(2)を使用した以外は、実施例1及び2と同様にして塗布液をそれぞれ調製した。なお、下記重合性液晶化合物(2)は、スメクチック相を形成可能な液晶化合物であり、スメクチック相→ネマチック相の相転移温度は129℃であった。
Figure 0005926499
上記塗布液を、実施例1と同様にして作製した、ラビング水平配向膜のラビング処理面にそれぞれ塗布し、塗布膜を形成した。
塗布膜を115℃で加熱処理すると同時に、実施例1及び2と同様にして、それぞれプラズマ照射を行い、重合反応を進行させて、硬化させ、膜厚600nmの有機薄膜をそれぞれ形成した。
(2)比較例4
重合性液晶化合物(1)の代わりに、上記重合性液晶化合物(2)を用いた以外は、比較例1と同様にして、塗布液を調製し、該塗布液を用いて、比較例1と同様にして、UV光を照射して、重合反応を進行させ、硬化して、膜厚600nmの有機薄膜を形成した。
上記と同様にして、相転移温度、及び配向性評価を行った。
また、各有機薄膜について、表面の粘着性を、処理した膜表面にPETフィルム(厚さ50μm)を貼付したのち、剥離し、PETフィルム上の異物の有無を、デジタルマイクロスコープVHX−100(キーエンス社製)を用いて観察することで評価した。粘着性があることは、未硬化状態であることを意味する。
結果を下記表に示す。
Figure 0005926499
比較例4の有機薄膜は、粘着性があり重合反応が十分に進行していなかったことが理解できる。一方、実施例10及び11では、重合反応の進行が十分であり、高い硬膜度の有機薄膜が形成されたことが理解できる。
4.実施例12及び13、比較例5
(1)実施例12及び13
重合性液晶化合物(1)に代えて、下記のスメクチック液晶性有機半導体を用いた以外は、実施例1及び2と同様にして、塗布液をそれぞれ調製した。下記のスメクチック液晶性有機半導体は、スメクチック相を形成可能な液晶性有機半導体化合物である。
Figure 0005926499
上記塗布液を、実施例1と同様にして作製した、ラビング水平配向膜のラビング処理面にそれぞれ塗布し、塗布膜を形成した。
塗布膜を90℃で加熱処理すると同時に、実施例1及び2と同様にして、それぞれプラズマ照射を行い、重合反応を進行させて、硬化させ、膜厚100nmの有機薄膜をそれぞれ形成した。
(2)比較例5
重合性液晶化合物(1)に代えて、上記のスメクチック液晶性有機半導体を用いた以外は、比較例1と同様にして、塗布液を調製した。この塗布液を用い、アニール条件を90℃にかえた以外は、比較例1と同様にしてUV照射により重合反応を進行させて、比較例5の膜を形成した。
作製した各有機薄膜について、配向性及び耐溶剤性を上記と同様にしてそれぞれ評価した。評価結果を下記表に記載する。
Figure 0005926499
形成された実施例の有機薄膜は、比較例5と異なり配向を維持したまま重合が可能であり、かつ、耐溶剤性に優れ、高い硬膜度の膜であることが理解できる。
上記有機薄膜は、有機トランジスタ、特にボトムゲート型の有機トランジスタ、の有機半導体層として有用である。キャリアトラップの原因になる重合開始剤を含まない(実施例12)、もしくは含んでいてもわずか(実施例13)であるので、高性能が期待できる。
なお、比較例5においては、窒素雰囲気下でアニール処理中に、重合が進行し、配向することなく、硬化した。
5.実施例14
図1に示す構成の電界効果型トランジスタを製造した。具体的には、まず、無アルカリガラス基板1上にクロムを蒸着し、ゲート電極2とした。次にスパッタ法により、2000オングストロームの酸化シリコンからなる絶縁膜3を製膜した後、クロム、金の順に蒸着を行い、通常の光リソグラフィー技術でソース電極4及びドレイン電極5を形成した。次いで、UVオゾン処理した基板上に、配向膜としてポリイミド薄膜(LX−1400、日立化成デュポンマイクロシステムズ社製)を形成し、実施例1と同様にラビング処理を行い、該配向膜の表面上に実施例12に記載と同様に、半導体活性層となる有機薄膜を作製した。
以上の手順でチャネル長10μm、チャネル幅1mm、半導体活性層の厚さ約0.2μmの電界効果型トランジスタの電気特性の試験を行い、ソース電極−ドレイン電極間に流れる電流が、ゲート電極にかける電圧によって変調されることを、半導体パラメータアナライザ4155C(アジレント社製)にて観測した。
6.実施例15〜18、比較例6〜8
(配向膜の成膜)
実施例1と同様に水平配向膜をガラス基板上に成膜した。
(有機薄膜形成用塗布液の調製及び塗布膜の形成)
下記に示す重合性液晶含有化合物(1)の4質量部と、光重合開始剤:イルガキュア907の0.08質量部とを、電子工業用2−ブタノン(関東化学製)に溶解させた溶液を調製した。次に、この溶液を孔径0.2μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、それを塗布液として用いた。
上記塗布液をスピンコート法により、上記水平配向膜のラビング処理面に塗布し、塗布膜を形成した。
なお、濾過及びスピンコートについては、グローブボックス(露点−40℃、酸素濃度1000ppm以下、窒素ガス雰囲気)内で行った。
Figure 0005926499
最終的に下記表に示す膜厚になるように、塗布量を調整して、上記方法により、7種(実施例15〜18、比較例6〜8)の塗布膜を形成した。
(アニール処理)
形成した各塗布膜を、大気中にて80℃のホットプレート上で1分間、加熱処理を行った。
実施例15については、下記条件のプラズマ照射のみを行い、実施例16〜18については、下記条件でUV照射を行った後に、下記条件のプラズマ照射を行った。また、比較例6〜8については、下記条件でUV照射のみを行った。
(UV処理)
エドモンドオプティクス社製UVキュリングチャンバー:ELC−500を用いて、UV照射10分間を行い、硬化させた。
(プラズマ処理)
UV照射により硬膜した塗布膜に、株式会社魁半導体製、S5000型大気圧低温プラズマジェット装置(放電ガス:窒素)を用いて低温N2プラズマを30秒間照射し、有機膜表面の重合反応を進行させて、硬化し、有機薄膜を形成した。
形成した各有機薄膜について、上記と同様にして、相転移温度を測定し、配向性評価、及び粘着性を評価した。結果を下記表に示す。
Figure 0005926499
実施例15においては、ネマチック相での配向固定が観察されるものの、視野が暗くなる現象が確認された。
一方、UV照射と窒素プラズマ照射とを併用することで、実施例15と同一の膜厚の実施例18のみならず、実施例15より顕著に膜厚が大きい実施例17及び18についても、加熱による相転移は観察されず、十分な配向固定がなされ、かつ薄膜表面の粘着性がなくなり、十分硬化したものと理解される。
それに対し、UV照射のみを行った比較例6〜8では、重合反応が十分に進行しておらず、未重合の液晶分子が残存しているため、加熱によって相転移し、かつ硬化不良に伴い、表面の粘着性が発生した。
7.実施例19
<垂直配向膜上での配向固定化>
(配向膜の成膜)
UVオゾン処理を行った青板ガラス(厚さ:1.1mm)上に、垂直配向膜塗布液SE−5300(日産化学工業商品名)をスピンコート法で成膜し、温度100℃のホットプレート上で10分間、プリベーク処理を行った。次に、温度210℃のクリーンオーブン中で1時間、ポストベーク処理を行い、垂直配向膜を成膜したガラスを作製した。
上記垂直配向膜の表面に、実施例5で調製した塗布液(高分子アゾ系重合開始剤を含む塗布液)を塗布して塗布膜を形成した。この塗布膜を24時間大気中で保管して、塗布膜の変化を目視で観察したところ、この塗膜には、結晶化は生じなかった。
この塗膜に、実施例5と同様にして、窒素プラズマ照射を行って有機薄膜を形成した。上記と同様にして、相転移温度を測定し、配向性評価及び粘着性を評価した結果を、下記表に示す。
Figure 0005926499
上記結果から、実施例19の有機薄膜では、結晶化が抑制されており、プラズマ照射により、垂直配向膜上で形成された配向状態を維持したまま、配向固定化ができたことが理解できる。
参考例:
上記垂直配向膜の表面に、実施例1で調製した塗布液(低分子量の重合開始剤を含む塗布液)を塗布して塗布膜を形成した。この塗布膜についても、上記と同様に24時間大気中で保管して、塗布膜の変化を目視で観察したところ、この塗膜では、結晶化が観察された。
上記結果から、長時間の配向処理では、重合反応の進行が懸念されるのみならず、結晶化による配向の乱れも懸念されるが、高分子系重合開始剤を用いることで、長時間の配向処理が必要であっても、高い配向度及び高い硬膜度を両立できることが理解できる。
1 基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 ソース電極
5 ドレイン電極
6 半導体層(本発明の有機薄膜)

Claims (8)

  1. 少なくとも1種の重合性液晶化合物を含有する組成物を配向させること、
    前記組成物を配向させるとともに、又は配向させた後に、前記組成物にプラズマを照射して重合を進行させて、配向を固定すること、
    を含み、
    前記プラズマが窒素ガスからなる有機薄膜の製造方法。
  2. 前記組成物が、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくとも一方を含有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記重合開始剤が光重合開始剤である請求項2に記載の方法。
  4. 前記組成物が、重合開始剤を含有し、
    前記重合開始剤がUV重合開始剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記組成物が、重合開始剤を含有し、
    前記重合開始剤の添加量が前記重合性液晶化合物に対して2質量%以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記プラズマ照射と同時に又は前後して、前記組成物にUV照射を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記プラズマ照射が、−196℃以上150℃未満の大気圧低温プラズマ照射である請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法によって有機薄膜を製造すること、及び
    前記有機薄膜の表面上に、有機溶媒を含む塗布液を塗布することにより膜を形成すること、
    を少なくとも含む積層膜の製造方法。
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