JP5926140B2 - 場所打ちコンクリート杭の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、場所打ちコンクリート杭およびその施工方法に関する。
コンクリート杭を施工するにあたり、現場において直接コンクリートを打設する場所打ちコンクリート杭が形成される施工方法がある。また、コンクリートには、骨材が含有されているが、この骨材を現場で発生した現場発生土を選別して利用する構造物の基礎工法がある(たとえば、特許文献1参照)。
この構造物の基礎工法では、まず、通常のコンクリートを打設して基礎底部を形成して鉄骨部材を固定する。次に、基礎底部の上部において、鉄骨部材の周囲に現場発生土を利用してプレパックドコンクリートを鉄骨部材廻りに充填する。さらにその上部に通常のコンクリートを打設して基礎頭部を形成するというものである。この構造物の基礎工法によれば、掘削土の搬出量およびコンクリート材料の搬入量を大幅に削減することができるというものである。
特公昭60−30187号公報
上記特許文献1に開示された構造物の基礎工法においては、プレパックドコンクリートを用いることにより、支持力の低下が懸念されることから、支持力を大きくするために、基礎底部と基礎頭部との間に鉄骨部材を介在させている。しかし、鉄骨部材では、構造物を支持する際の支持力として、掘削断面を有効に利用しているとは言えず、曲げ耐力やせん断耐力を十分に確保しがたいという問題があった。
そこで、本発明の課題は、プレパックドコンクリートを用いることにより、掘削土の搬出量の低減を図ることができるとともに、曲げ耐力やせん断耐力を十分に確保することができる場所打ちコンクリート杭およびその施工方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る場所打ちコンクリート杭の施工方法は、場所打ちコンクリート杭を構築するにあたり、場所打ちコンクリート杭を構築する孔部を形成する孔部形成工程と、孔部の内周面に沿って鉄筋を配置する鉄筋配置工程と、鉄筋の周囲に通常コンクリートを打設して通常鉄筋コンクリート部を形成する一方で、通常鉄筋コンクリート部の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材を投入するとともに、モルタルを充填してプレパックドコンクリート部を形成するコンクリート部形成工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る場所打ちコンクリート杭の施工方法においては、孔部の内周面に沿って通常鉄筋コンクリート部を形成する一方で、通常鉄筋コンクリート部の内側に、プレパックドコンクリート部を形成している。プレパックドコンクリートを活用することにより、掘削土の搬出量を低減することができるが、プレパックドコンクリートのみで場所打ちコンクリート杭を形成した場合、曲げ耐力やせん断耐力が低下してしまう。また、鉄骨部材を設けた場合でもこのような曲げ耐力やせん断耐力の低下を抑制する効果は乏しい。この点、プレパックドコンクリート部を、通常鉄筋コンクリート部の内側に形成している。プレパックドコンクリート部の周囲に通常鉄筋コンクリート部が形成されていることにより、曲げ耐力やせん断耐力の低下を防止することができる。したがって、プレパックドコンクリートを用いることにより、掘削土の搬出量の低減を図ることができるとともに、曲げ耐力やせん断耐力を十分に確保することができる。なお、本発明における「通常コンクリート」とは、一般的に用いられるコンクリートであり、モルタルに粗骨材が混合されたものをいう。これに対して、「プレパックドコンクリート」は、モルタルに、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材が投入されたものをいう。
ここで、コンクリート部形成工程は、鉄筋の配置位置よりも内側に型枠を設置する型枠設置工程と、孔部の内周面と型枠との間に通常コンクリートを充填する通常鉄筋コンクリート部形成工程と、通常コンクリートが硬化した後、型枠を脱枠する脱枠工程と、通常コンクリートが硬化して形成された通常鉄筋コンクリート部の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材を投入する粗骨材投入工程と、通常鉄筋コンクリート部を型枠部として、通常鉄筋コンクリート部の内側にモルタルを充填してプレパックドコンクリート部を形成するプレパックドコンクリート部形成工程と、を含むようにすることができる。
このように、通常鉄筋コンクリート部を形成した後に、プレパックドコンクリート部を形成することにより、プレパックドコンクリート部を形成する際の型枠として既設の通常鉄筋コンクリート部を利用することができる。したがって、プレパックドコンクリート部を形成する際の型枠を不要とすることができる。
また、コンクリート部形成工程は、鉄筋の配置位置よりも内側に型枠を設置する型枠設置工程と、型枠の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材を投入する粗骨材投入工程と、通常鉄筋コンクリート部の内側にモルタルを充填してプレパックドコンクリート部を形成するプレパックドコンクリート部形成工程と、モルタルが硬化した後、型枠を脱枠する脱枠工程と、プレパックドコンクリート部を型枠部として、プレパックドコンクリート部と孔部の内周面との間に通常コンクリートを充填する通常鉄筋コンクリート部形成工程と、を含むようにすることができる。
このように、プレパックコンクリート部を形成した後に、通常鉄筋コンクリート部を形成することにより、通常鉄筋コンクリート部を形成する際の型枠として既設のプレパックドコンクリート部を利用することができる。したがって、通常鉄筋コンクリート部を形成する際の型枠を不要とすることができる。
また、脱枠工程が省かれており、型枠がプレパックドコンクリート部と通常鉄筋コンクリート部との間に残置されているようにすることができる。
このように、脱枠工程が省かれて型枠がプレパックドコンクリート部と通常鉄筋コンクリート部との間に残置されていることにより、脱枠工程を排除することができるので、その分施工の迅速化を図ることができる。
さらに、孔部形成工程の後であって鉄筋配置工程の前に、孔部の底部に通常コンクリートを打設して底部を形成する底部形成工程を含むようにすることができる。
このように、孔部の底部に底部を形成した後に、プレパックドコンクリート部および通常鉄筋コンクリート部を形成することもできる。
また、コンクリート部形成工程の後、通常鉄筋コンクリート部およびプレパックドコンクリート部の上方に、通常コンクリートを打設して鉄筋コンクリートからなる頂部を形成する頂部形成工程を含むようにすることができる。
このように、プレパックドコンクリート部および通常鉄筋コンクリート部を形成した後、その上方に頂部を形成することもできる。
さらに、通常鉄筋コンクリート部上部に配置された鉄筋のうちの軸方向鉄筋を、通常鉄筋コンクリート部の上端から突出して配置しておき、通常鉄筋コンクリート部の上端から突出した軸方向鉄筋を含んで頂部の上方に構造物を構築する構造物構築工程を含むようにすることができる。
このように、通常鉄筋コンクリート部上部に配置された鉄筋のうちの軸方向鉄筋を、通常鉄筋コンクリート部の上端から突出して配置しておき、通常鉄筋コンクリート部の上端から突出した軸方向鉄筋を含んで頂部の上方に構造物を構築することにより、上方の構築物とコンクリート杭とを堅固に結合ことができる。
他方、上記課題を解決した本発明に係る場所打ちコンクリート杭は、地盤に形成された孔部を備え、孔部における内周面に沿って、鉄筋と通常コンクリートとを備える通常鉄筋コンクリート部が形成され、通常鉄筋コンクリート部の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材とモルタルとを含むプレパックドコンクリート部が形成されていることを特徴とする。
また、他の場所打ちコンクリート杭は、地盤に形成された孔部を備え、孔部における内周面に沿って、鉄筋と通常コンクリートとを備える通常鉄筋コンクリート部が形成され、通常鉄筋コンクリート部の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材とモルタルとを含むプレパックドコンクリート部が形成され、通常鉄筋コンクリート部とプレパックドコンクリート部との間に、型枠が介在されており、型枠は、通常鉄筋コンクリート部とプレパックドコンクリート部とのうち、先に形成される側が打設される際に用いられていたものが残置されたものであることを特徴とする。
このとき、型枠が、通常鉄筋コンクリート部とプレパックドコンクリート部との付着状態を確保する付着状態確保構造を備えるようにすることができる。型枠が付着状態確保構造を備えることにより、通常鉄筋コンクリート部とプレパックドコンクリート部の付着状態を良好なものとすることができる。ここで、「付着状態確保構造」を備える型枠としては、たとえば波状をなすライナープレートや表面が凹凸形状をなど粗度が粗いものとされた板とすることができる。
本発明に係る場所打ちコンクリート杭およびその施工方法によれば、プレパックドコンクリートを用いることにより、掘削土の搬出量の低減を図ることができるとともに、曲げ耐力やせん断耐力の低下を防止することができる。
第1の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の部分破断斜視図である。 第1の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の平断面図である。 場所打ちコンクリート杭の施工工程を示す工程図である。 図3に続く工程を示す工程図である。 図4に続く工程を示す工程図である。 第2の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の部分破断斜視図である。 第3の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の部分破断斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。図1は、第1の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の部分破断斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭1は、プレパックドコンクリート部2および通常鉄筋コンクリート部3を備えており、施工場所に掘削孔を形成し、この掘削孔内に施工される。プレパックドコンクリート部2は、柱状体をなしており、図2に示すように、断面略八角形の柱状体として形成されている。ただし、断面形状は、特に限定されるものではなく、略六角形状などの他の多角形状でもよく、円形や楕円形などでもよい。
プレパックドコンクリート部2は、掘削孔を掘削する過程などにおいて、現場で土砂から採取された土石を粗骨材21として利用している。プレパックドコンクリート部2は、現場から得られた粗骨材21と、その周囲の空隙に注入されるモルタル22とによって形成されている。
プレパックドコンクリート部2の周囲には、通常鉄筋コンクリート部3が形成されている。通常鉄筋コンクリート部3は、場所打ちコンクリート杭1の深さ方向に延在する軸方向鉄筋31を備えている。通常鉄筋コンクリート部3は、複数の軸方向鉄筋31を備えており、複数の軸方向鉄筋31が、場所打ちコンクリート杭1の周方向に略等間隔をおいて配置されている。
また、通常鉄筋コンクリート部3は、複数の帯鉄筋32を備えている。複数の帯鉄筋32は、場所打ちコンクリート杭1の深さ方向に略等間隔をおいて配置されている。ただし、ピッチを代えて配置することもできる。さらに、各帯鉄筋32は、平面視して円形などの閉鎖形状をなしており、図示しない番線などによって複数の軸方向鉄筋31に対してくくりつけられて固定されている。
次に、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭1を構築する際の施工方法について説明する。図3は、場所打ちコンクリート杭の施工工程を示す工程図である。場所打ちコンクリート杭を施工する際には、図3(a)に示すように、場所打ちコンクリート杭を形成する地盤Gに対して、図示しない削孔機や発破などを用いてに孔部Hを形成する。本工程が、孔部形成工程となる。
孔部Hを形成したら、図3(b)に示すように、形成した孔部Hにおける内周面に沿って軸方向鉄筋31および帯鉄筋32を配置する。これらの鉄筋の配置手順としては種々の手順があるが、たとえば以下の手順が挙げられる。まず、孔部Hの底方から順に帯鉄筋32を配置していく。帯鉄筋32の配置が済んだら、帯鉄筋32の周方向に沿って離間させて複数の軸方向鉄筋31を配置する。本工程が、鉄筋配置工程となる。
軸方向鉄筋31および帯鉄筋32の配置が済んだら、図3(c)に示すように、型枠Fを設置する。軸方向鉄筋31および帯鉄筋32は、孔部Hの内周面に沿って形成されており、その内側には比較的広い空間が形成されている。型枠Fは、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32の配置位置よりも内側の領域に設置される。本工程が、型枠設置工程となる。
型枠Fを設置したら、図4(a)に示すように、孔部Hと型枠Fとの間に通常コンクリートを打ち込む。その後、通常コンクリートを一定時間養生することによって、孔部Hと型枠Fとの間に通常鉄筋コンクリート部3を形成する。本工程が、通常鉄筋コンクリート部形成工程となる。
通常鉄筋コンクリート部3における通常コンクリートが硬化して通常鉄筋コンクリート部3が形成されたら、図4(b)に示すように、通常鉄筋コンクリート部3の内側に配置されている型枠Fを解体する。本工程が、脱枠工程となる。このとき、孔部Hの内周面は、通常鉄筋コンクリート部3によって崩落が防止された状態とされている。
型枠Fの脱枠が済んだら、図5(a)に示すように、通常鉄筋コンクリート部3の内側に形成されている空間に粗骨材21を投入する。ここで投入される粗骨材21は、孔部Hを形成する際に掘削された土砂に含まれる岩石を砕いた土石などが用いられる。また、その他の作業によって生じた岩を砕いたものなど、適宜周辺に存在する材料から形成されたものを用いることができる。本工程が粗骨材投入工程となる。
粗骨材21を投入したら、図5(b)に示すように、通常鉄筋コンクリート部3の内側における粗骨材21が充填された空間にモルタルを注入する。ここで注入されるモルタルは、通常鉄筋コンクリート部3を形成する際に注入された通常コンクリートと異なり、粗骨材が含有されていないものである。なお、モルタルの注入あたっては、先に形成された通常鉄筋コンクリート部3を型枠部として型枠の代わりに用いている。
通常鉄筋コンクリート部3における内側の空間に対するモルタルの注入が済んだら、モルタルを一定時間養生することによって、通常鉄筋コンクリート部3における内側の空間にプレパックドコンクリート部2を形成する。本工程が、プレパックドコンクリート部形成工程となる。こうして、場所打ちコンクリート杭1が施工される。
こうして形成された本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭1においては、その中央部にプレパックドコンクリート部2が形成されている。プレパックドコンクリート部2が形成されていることにより、孔部Hを掘削した際になどに発生した岩石などを砕いて骨材として利用することができる。したがって、掘削土の搬出量を低減することができる。
ところが、プレパックドコンクリート部2に用いられる骨材は、通常コンクリートに含まれる粗骨材などと比較すると、その粒度は粗いものとなる。また、プレパックドコンクリート2では、鉄筋が組み立てられていない。このため、プレパックドコンクリート部2のみでは、場所打ちコンクリート杭としての曲げ耐力やせん断耐力が低下してしまう。さらに、鉄骨部材などを介在させたとしても、曲げ耐力やせん断耐力の低下の抑制は難しい。
この点、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭1では、プレパックドコンクリート部2の周囲に通常鉄筋コンクリート部3が形成されている。通常鉄筋コンクリート部3においては、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32といった鉄筋が配置されているとともに、粒度が調整された粗骨材が含有された通常コンクリートが用いられている。このため、プレパックドコンクリートでは十分発揮し得ない曲げ耐力やせん断耐力を高いものとすることができる。したがって、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭1では、プレパックドコンクリートを用いることにより、掘削土の搬出量の低減を図ることができるとともに、曲げ耐力やせん断耐力の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、通常鉄筋コンクリート部3を打設した後、その内側にプレパックドコンクリート部2を形成している。このため、プレパックドコンクリート部2を形成する際の型枠の代わりに、既設の通常鉄筋コンクリート部3を用いることができる。したがって、プレパックドコンクリート部2を形成する際の型枠を不要とすることができる。
たとえば、プレパックドコンクリート部2を形成した後には、通常鉄筋コンクリート部3における軸方向鉄筋31および帯鉄筋32の配置を行うと、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32を配置するための幅が狭くなってしまう。この点、本実施形態では、通常鉄筋コンクリート部3における軸方向鉄筋31および帯鉄筋32の配置を行った後、プレパックドコンクリート部2を形成している。このため、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32といった鉄筋の配置を容易に行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の部分破断斜視図である。図6に示すように、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭10は、上記第1の実施形態と比較して、底部である底部4が孔部Hの底部に設けられ、上方に頂部5が設けられている点において主に異なっている。
場所打ちコンクリート杭10における底部4には、底部補強部材が設けられている。底部補強部材は、互いに略直角方向に沿って配置された棒鋼からなる前後部材41および左右を複数備えている。これらの前後部材41および左右部材42がもち網状に配置された補強部材が形成されている。さらに、通常鉄筋コンクリート部3と同様に通常コンクリートを充填されて、鉄筋コンクリートとして形成される。本工程が、底部形成工程となる。
頂部5には、頂部補強部材が設けられている。頂部補強部材は、底部補強部材と同様の形状なしており、複数の前後部材51および左右部材52が互いに略直角方向に沿って配置されている。さらに、頂部5についても、底部4と同様に、通常コンクリートが注入されて形成され、通常鉄筋コンクリートによって構成されている。本工程が、頂部形成工程となる。
以上の構成を有する本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭10においては、上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。また、場所打ちコンクリート杭10においては、底部4および頂部5が設けられている。これらの底部4および頂部5は、通常鉄筋コンクリートとされている。
このように、場所打ちコンクリート杭としては、通常鉄筋コンクリートによって形成された底部4および頂部5の間に形成されているようにすることもできる。もちろん、第1の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭1に対して、底部のみが設けられているものや頂部のみが設けられているものなどとすることもできる。通常鉄筋コンクリートで頂部5が形成された場所打ちコンクリート杭10は、たとえば上部に橋脚を直接立設する場合などに好適に利用することができる。
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。図7は、第3の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭の部分破断斜視図である。図7に示すように、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭11においては、構造物の基礎Cを支持する杭として機能している。本実施形態では、4本の場所打ちコンクリート杭11で本発明の構造物となるフーチングCを支持している。また、フーチングCには、図示しない橋脚などが立設される。
場所打ちコンクリート杭11は、図6に示す第2の実施形態に係る場所打ちコンクリート杭10と同様のプレパックドコンクリート部2および通常鉄筋コンクリート部3を備えている。
また、場所打ちコンクリート杭11の上に設けられるフーチングCは鉄筋コンクリート製である。フーチングCには複数の鉄筋61が組み込まれている。場所打ちコンクリート杭11の上端からは場所打ちコンクリート杭11上部に配置された鉄筋のうちの軸方向鉄筋62が、フーチングC内に突出して配置されている。このフーチングCを構築する工程が構造物構築工程となる。
以上の構成を有する本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭11においては、上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態に係る場所打ちコンクリート杭11においては、場所打ちコンクリート杭11の頂部から場所打ちコンクリート杭11の軸方向鉄筋62がフーチングC内に突出しているため、場所打ちコンクリート杭11とフーチングCを堅固に結合することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32を配置した後、通常鉄筋コンクリート部3を形成し、その後、プレパックドコンクリート部2を形成している。これに対して、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32を配置した後、型枠5を組んでプレパックドコンクリート部2を形成し、プレパックドコンクリート部2が形成された後、プレパックドコンクリート部2を型枠部として型枠の代わりとし、軸方向鉄筋31および帯鉄筋32の周囲に通常コンクリートを充填して、通常鉄筋コンクリート部3を形成することもできる。
また、上記実施形態では、プレパックドコンクリート部2を断面略六角形状の柱状体としているが、他の多角形断面の柱状体とすることもできるし、円柱形とすることもできる。さらに、上記実施形態では、孔部H内で鉄筋を配置しているが、地上で鉄筋を予め地組しておき、地組みした鉄筋を所定位置にセットして配置を行うこともできる。
さらに、上記第1の実施形態においては、プレパックドコンクリート部2または通常鉄筋コンクリート部3を構築した際に用いた型枠Fを脱枠するようにしているが、通常鉄筋コンクリート部3とプレパックドコンクリート部2とのうち、先に形成される側が打設される際に用いられていた型枠Fを解体することなく残置して、埋殺し型枠とすることもできる。埋殺し型枠とすることにより、脱枠工程を排除することができるので、その分施工の迅速化を図ることができる。
埋め殺し型枠とする際に用いられる型枠としては、コンクリート製あるいは鋼製型枠などを用いることができる。また、埋殺し型枠としては、プレパックドコンクリート部2と通常鉄筋コンクリート部3との付着状態を確保する付着状態確保構造を有するものを好適に用いることができる。付着状態確保構造を有する型枠としては、たとえば断面波形形状のライナープレートや、表面の粗度が粗い板状部材を用いることができる。
1,10,11…場所打ちコンクリート杭
2…プレパックドコンクリート部
3…通常鉄筋コンクリート部
4…底部
5…頂部
21…粗骨材
22…モルタル
31…軸方向鉄筋
32…帯鉄筋
41,51…前後部材
42,52…左右部材
62…縦方向鉄筋
C…フーチング
F…型枠
H…孔部
G…地盤

Claims (7)

  1. 場所打ちコンクリート杭を構築するにあたり、
    前記場所打ちコンクリート杭を構築する孔部を形成する孔部形成工程と、
    前記孔部の内周面に沿って鉄筋を配置する鉄筋配置工程と、
    前記鉄筋の周囲に通常コンクリートを打設して通常鉄筋コンクリート部を形成する一方で、前記通常鉄筋コンクリート部の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材を投入するとともに、モルタルを充填してプレパックドコンクリート部を形成するコンクリート部形成工程と、
    を含むことを特徴とする場所打ちコンクリート杭の施工方法。
  2. 前記コンクリート部形成工程は、
    前記鉄筋の配置位置よりも内側に型枠を設置する型枠設置工程と、
    前記孔部の内周面と前記型枠との間に通常コンクリートを充填する通常鉄筋コンクリート部形成工程と、
    前記通常コンクリートが硬化した後、前記型枠を脱枠する脱枠工程と、
    前記通常コンクリートが硬化して形成された前記通常鉄筋コンクリート部の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材を投入する粗骨材投入工程と、
    前記通常鉄筋コンクリート部を型枠部として、前記通常鉄筋コンクリート部の内側にモルタルを充填してプレパックドコンクリート部を形成するプレパックドコンクリート部形成工程と、
    を含む請求項1に記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
  3. 前記コンクリート部形成工程は、
    前記鉄筋の配置位置よりも内側に型枠を設置する型枠設置工程と、
    前記型枠の内側に、現場で土砂から採取された土石を含む粗骨材を投入する粗骨材投入工程と、
    前記型枠の内側にモルタルを充填してプレパックドコンクリート部を形成するプレパックドコンクリート部形成工程と、
    前記モルタルが硬化した後、前記型枠を脱枠する脱枠工程と、
    前記プレパックドコンクリート部を型枠部として、前記プレパックドコンクリート部と前記孔部の内周面との間に通常コンクリートを充填する通常鉄筋コンクリート部形成工程と、
    を含む請求項1の記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
  4. 前記脱枠工程が省かれており、
    前記型枠が前記プレパックドコンクリート部と前記通常鉄筋コンクリート部との間に残置されている請求項2または請求項3に記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
  5. 前記孔部形成工程の後であって前記鉄筋配置工程の前に、
    前記孔部の底部に通常コンクリートを充填して底部を打設する底部形成工程を含む請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
  6. 前記コンクリート部形成工程の後、
    前記通常鉄筋コンクリート部および前記プレパックドコンクリート部の上方に、通常コンクリートを打設して鉄筋コンクリートからなる頂部を形成する頂部形成工程を含む請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項に記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
  7. 前記通常鉄筋コンクリート部上部に配置された鉄筋のうちの軸方向鉄筋を、前記通常鉄筋コンクリート部の上端から突出して配置しておき、
    前記通常鉄筋コンクリート部の上端から突出した前記軸方向鉄筋を含んで前記頂部の上方に構造物を構築する構造物構築工程を含む請求項6に記載の場所打ちコンクリート杭の施工方法。
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