JP5926136B2 - 等方性黒鉛用の球形原料炭組成物、炭素質球形炭素材、黒鉛質球形炭素材およびこれらの製造方法 - Google Patents

等方性黒鉛用の球形原料炭組成物、炭素質球形炭素材、黒鉛質球形炭素材およびこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、等方性炭素材用の球形原料炭組成物、炭素質球形炭素材、黒鉛質球形炭素材およびこれらの製造方法に関する。
黒鉛は耐熱性・耐食性を必要とする製品に使用されている。
黒鉛は結晶が層構造を有する特性があり、製品の配向性が問題となる場合がある。例えば、半導体単結晶製造用のるつぼや高温で使用する冶工具類、ホットプレス用のダイスなどは、等方性であることが要求されている。黒鉛で等方性の成形品を製造するためには、少なくともマクロで見て、黒鉛結晶の配向がランダムに並んでいる必要がある。
黒鉛は、ピッチや重質油のコーキングによって製造された生コークスを、900〜1200℃で焼成しカルサインコークス(炭化物)とし、それをさらに2500℃以上で焼成することによって黒鉛化して製造する。この黒鉛を製造する際には、カルサイン(炭化)の工程においては、炭素以外の原子がガス状になるなど体積の減少が生じ変形をしたり、黒鉛化の工程においては、アモルファス状の炭素が結晶化したりしていくため、単に粉砕分級したものを黒鉛化するだけでは、結晶の制御は不可能である。
一般的には、コーキングによって製造されるコークスは配向性が強いため等方性の黒鉛成形品に使用するのは困難である。
工業的には、こうした性質を有する黒鉛において等方性の成形品を得るためにさまざまな工夫がなされているというのが現状である。
こうした工夫の一例を挙げれば、ショットコークスを起源としたカルサインコークスを使用する方法ある。
かかるショットコークス起源のカルサインコークスは、黒鉛にしたとき結晶の配向がランダムで等方性が得られやすいという利点がある。しかし、カルサインコークスはそれ自身では結着性を持たないので、ピッチなどのバインダーを使用する必要がある。この際、ショットコークスを起源としたカルサインコークスは、形状や大きさが一定にならないため、多くのバインダーを使用しなければならない。また、バインダーを炭化する際の体積減少によって生じる隙間のために、一回成形しバインダーを炭化させた後に、再度バインダーに浸す操作を繰り返す必要がある。
加えて等方性の成形品を製造する場合には、成形においても工夫が必要である。合成樹脂等の比較的加工がしやすい材料であれば、射出成形や押出成形等、材料や用途に応じて選択の幅が広いといえるが、黒鉛製品とする場合は、特にバインダーに応力が残ってしまうと、その後の黒鉛化の際に変形をする原因となってしまう。このため、通常は、等方性の成形品を得るためには、静水圧成形という成形品の形状をしたゴム製の袋にカルサインコークスとバインダーの混合物を封入し水圧で均等に力をかけ成形する方法を採用している(例えば、非特許文献1)。このために、成形が極めて煩雑になってしまうという問題がある。
また、出来るだけ形状や大きさのそろった粒子を使用して等方性黒鉛を製造する方法として、メソフェーズ球晶を使用するものもある(非特許文献1)。この方法であれば、メソフェーズ球晶そのものは、異方性を有するが、球状であるために各球晶がさまざまな方向を向き、マクロで見れば、等方性を有するといえる。しかし、メソフェーズ球晶は特定の石油ピッチから抽出しなければならず、煩雑な上、多量に製造することができないという問題点があった。
「新・炭素材料入門」、炭素材料学会、p111
本発明は、等方性で、黒鉛化処理後も球形状を維持することができ、且つ、コストの安い等方性炭素材料用の球形原料炭組成物とその製造方法を提供するものである。
また、本発明は、等方性で、黒鉛化処理後も球形状を維持することができ、且つ、高強度の炭素質球形炭素材とその製造方法を提供するものである。
また、本発明は、等方性で、球形状であって、高強度の黒鉛質球形炭素材とその製造方法を提供するものである。
本発明者は、種々の検討を行い、等方性で、黒鉛化処理後も球形状を維持することができる、球形状の原料炭組成物および高強度の炭素質または黒鉛質の炭素材が、安価に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る第一の形態は、マイクロ強度が6〜16質量%、揮発分が5〜8質量%、且つ、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下の生コークスを造粒球形化し得られることを特徴とする等方性炭素材用の球形原料炭組成物である。
本発明に係る第二の形態は、走査型電子顕微鏡で観察した炭素質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が55%以上であって、粉砕指数と粒子表面積が下記式(1)の関係にある等方性炭素材用の炭素質球形炭素材である。
本発明に係る第三の形態は、走査型電子顕微鏡で観察した黒鉛質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が50%以上であって、粉砕指数と粒子表面積が下記式(2)の関係にある等方性炭素材用の黒鉛質球形炭素材である。
本発明に係る第四の形態は、等方性炭素材用の球形原料炭組成物の製造方法であって、生コークス粉末に圧縮剪断応力を加えて、乾式で造粒球形化処理を行う工程を少なくとも含み、前記生コークスのマイクロ強度が6〜16質量%、揮発分が5〜8質量%、且つ、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下であり、前記生コークス粉末が、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の粒子を5質量%以上含むことを特徴とする球形原料炭組成物の製造方法である。
本発明に係る第五の形態は、上記第四の形態に記載の球形原料炭組成物を炭化する工程を少なくとも含む等方性炭素材用の炭素質球形炭素材の製造方法である。
本発明に係る第六の形態は、上記第五の形態に記載の炭素質球形炭素材を黒鉛化する工程を少なくとも含む等方性炭素材用の黒鉛質球形炭素材の製造方法である。
本発明の球形原料炭組成物は炭化工程、黒鉛化工程それぞれで球形状の粒子そのものの変形は極めて少ないため、等方性黒鉛成形品の原料として最適である。すなわち、2800℃で黒鉛化した後の形状維持率が70%以上あることを達成している。
また、本発明の球形原料炭組成物は、粒径や粒子の形状が一定の範囲に制御されたものであるため、等方性の成形品を製造する際に、密な充填が可能となる。
さらに、本発明の球形原料炭組成物は、バインダーの役割を果たす揮発分を適量含有するため、少ないバインダー量で加工成形することが出来る。
そして、上記加工成形後の成形品を炭化黒鉛化する場合にも、密な充填がされており、かつ余分なバインダーを含有していないため、黒鉛化の際のバインダーの揮発に起因する成形品自体の変形が極めて少ない優れた黒鉛成形品を得ることができる。
炭素質球形炭素材の粉体強度の関係 黒鉛質炭素材の粉体強度の関係
以下、本発明について、詳細に説明する。
まず本発明の等方性炭素材用の球形原料炭組成物は、マイクロ強度が6〜16質量%、揮発分が5〜8質量%、且つ、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下の生コークスを造粒球形化し得られることを特徴とする。
本発明においては、生コークスに造粒球形化を施すに際し、圧縮剪断応力で、破断することなく、適度な変形を起こさせる必要がある。これには、生コークスの骨格の強度が強く影響するため、骨格強度と関連すると言われているマイクロ強度値6〜16質量%がよい。
すなわち、マイクロ強度が6質量%未満では、破断を引き起こす場合があり、また、16質量%を超える場合には、変形が小さく、球状化が進まない場合がある。
ここで、マイクロ強度とは、隣接する結晶子間の結合強さを示す指標である。
このマイクロ強度は、鋼製シリンダー(内径25.4mm、長さ304.8mm)に20〜30メッシュの試料2gと直径5/16inch(7.9mm)の鋼球12個を入れ、鉛直面を管と直角方向に25rpmで800回転させたのち(すなわち、シリンダーを立てた状態から上下が入れ替わるように、回転軸を水平にして、あたかもプロペラが回転するように回転させる)、48メッシュでふるい分け、試料に対するふるい上の質量をパーセントで示した値である。
本発明において生コークスの揮発分は、生コークスに熱を加えることにより生コークスから分解して揮発するものの質量割合である。ここで、揮発分は、JIS M8812に定めるところにより、粒径250μm以下に粉砕した恒湿試料1gを容量10mLの落しフタ付き白金ルツボにとり、一定範囲の均熱部をもつタテ形管状電気炉内で900℃±20℃に7分保持し、その減量百分率から同一試料について定量した水分百分率を差し引いたものである。揮発分としては、揮発性炭化水素および熱分解によるガスおよびタール等が挙げられる。
本発明において生コークスの揮発分は、粒子同士を密着焼結させる際のバインダーとして5質量%以上、含まれることを特徴とする。その一方で、揮発分が8質量%を超えると、炭化時に、ガスの発生が過多となり、空洞や空隙が残存することに繋がり、剥離や大きな変形を起こし好ましくないため、上限は8質量%である。生コークスに揮発成分が多い場合には、900℃未満の加熱で揮発物の一部を除去することができる。
本発明において、生コークスの窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下である。原料炭等に含まれる窒素分及び硫黄分が炭化・黒鉛化過程でガス化し飛散するために、急激な昇温では、原料炭等にヒビ割れを生じ、高密度化、高強度化が達成されない。こうした窒素分と硫黄分を少なくするためには、原料油において窒素分と硫黄分の少ないものを使用するのが良い。
前記生コークスを粉砕し圧縮応力と剪断応力を付与する造粒球形化処理を行うことにより球形原料炭組成物となす。
本発明の球形原料炭組成物において、生コークスは、ピッチや重質油をディレードコーカーなどでコーキングして作ったカルサイン工程の前のコークスをいう。
本発明の球形原料炭組成物において、前記生コークスが残油流動接触分解装置ボトム油を含む重質油をコーキング処理して得た生コークスであることが好ましい。
残油流動接触分解装置は、原料油として残油(常圧残渣油等)を使用し、触媒を使用して分解反応を選択的に行わせ、高オクタン価のFCC(流動接触分解)ガソリンを得る流動床式の接触分解装置である。残油流動接触分解装置のボトム油としては、例えば、常圧残渣油をリアクター反応温度(ROT)510〜540℃の範囲で、触媒/油質量比率を6〜8の範囲で変化させて製造したものが挙げられる。
また、残油流動接触分解装置のボトム油に配合する他の重質油としては、流動接触分解(FCC)装置の残渣油、減圧蒸留装置の残渣油(VR)、減圧蒸留装置の留出油、脱硫脱瀝油、及び芳香族化合物のタールなどからなる一群から選ばれるものである。
流動接触分解装置のボトム油は、原料油として減圧軽油を使用し、触媒を使用して分解反応を選択的に行わせ、高オクタン価のFCCガソリンを得る流動床式の接触分解装置の残渣油である。減圧蒸留装置の残渣油(VR)は、原油を常圧蒸留装置にかけて、ガス・軽質油・常圧残油を得た後、この常圧残油を、例えば、10〜30Torrの減圧下、加熱炉出口温度320〜360℃の範囲で変化させて得られる減圧蒸留装置の残渣油である。減圧蒸留装置の留出油は、上記の常圧残油を、例えば、10〜30Torrの減圧下、加熱炉出口温度320〜360℃の範囲で変化させて得られる減圧蒸留装置の留出油である。脱硫脱瀝油は、例えば、減圧蒸留残渣油等の油を、プロパン、ブタン、ペンタン、又はこれらの混合物等を溶剤として使用する溶剤脱瀝装置で処理し、そのアスファルテン分を除去し、得られた脱瀝油(DAO)を、好ましくは硫黄分0.05〜0.40質量%の範囲までに脱硫したものである。
これらを適宜混合することにより、本発明の球形原料炭組成物の原料となる原料油を調整する。例えば、適宜組み合わせた後、その一部をサンプリングして、本発明の球形原料炭組成物に用いる原料油としての条件を満たした原料油については、これを用いて生コークスを製造することとし、条件を満たさない原料油については再調整して、球形原料炭組成物に適正な原料油とすればよい。
かかる原料油の組成物は、残油流動接触分解装置のボトム油を原料油の組成物中に好ましくは10〜100質量%、より好ましくは20〜90質量%含む。
なお、原料油組成物には、硫黄や金属等の不純物を極力含まないことが好ましいことはいうまでもない。
なお、残油流動接触分解装置のボトム油が、他の重質油を混合することなく、所定の飽和成分及びアロマ(芳香族)成分を有するときは、単独で原料油組成物を形成してもよい。
上記したように、残油接触分解装置のボトム油に適宜他の重質油を配合することにより、飽和成分を30〜35質量%、アロマ成分を2〜5質量%に調整した原料油を、本発明の球形原料炭組成物の原料として使用する。このような原料油を用いることにより、マイクロ強度等、所定の物性を有する生コークスを得ることが出来る。
本発明においては、生コークスに造粒球形化を施すことによって球形原料炭組成物を得る。本発明の球形原料炭組成物は、走査型電子顕微鏡で観察した前記球形原料炭組成物の粒子の平面方向の平均球形化率と立面方向の平均球形化率との平均値が60%以上であることが好ましい。
本発明において球形化率とは、下記式(3)により示される。
本発明において球形状であるというのは、原料炭組成物を構成する各粒子が平均的に球形状であることを示し、300個程度の粒子の球形化率を測ったその平均(平均球形化率)が60%以上であることを必要とする。
本発明に係る球形原料炭組成物の粒子の平面方向の平均球形化率と立面方向の平均球形化率との平均値が、60%未満である場合には、十分な造粒がなされていない状態であり、炭化又は黒鉛化を行うことで六角網平板構造の結晶構造が発達して粒子形状が薄状化し、結晶性としては異方性が強くなるので好ましくない。
本発明の球形原料炭組成物は、球形原料炭組成物の粒子を1200℃で300分加熱し、さらに2800℃で180分加熱した後の形状維持率が、70%以上であることが好ましい。形状維持率は加熱による粒子の形状変化の目安となるものであり、70%以上であることで、成形加工したときの等方性を有することが容易となるからである。70%未満である場合には、異方性が強くなるので好ましくない。
粒子の形状維持率は、粒子が積層しないように、且つ扁平な粒子は扁平面がシートに平行に配列するように塗布したシートを走査型電子顕微鏡によって立面方向から撮影した画像を解析した粒子300個の最小幅/最大長の平均値から以下の式(4)に基づいて算出したものである。
次に、炭素質球形炭素材について説明する。
本発明の等方性炭素材用の炭素質球形炭素材は、走査型電子顕微鏡で観察した炭素質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が55%以上であって、粉砕指数と粒子表面積が下記式(1)の関係にあることを特徴とする。
走査型電子顕微鏡で観察した炭素質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が55%未満である場合には、十分な造粒がなされていない状態であり、結晶性としては異方性が強くなるので好ましくない。
本発明の炭素質球形炭素材において、粉砕指数とは、粒子そのものの強度を示すものであり、炭素質球形炭素材を用いて製造された成形品の強度の目安となるものである。当然、成形品を形成する粒子の強度がなければ、成形品の強度も得られないのは言うまでもない。本発明の炭素質球形炭素材の粉砕指数が上記式(1)の関係であることにより、粒子自体の強度が高くなり、成形品強度も上がることとなる。上記式(1)の関係にない場合、粒子自体の強度がなく、成形品としても強度不足となってしまうため、好ましくない。
なお、粉砕指数は、以下の方法により規定した。
50ccのポリプロピレンねじ蓋付きのポリ瓶に、2mmφのジルコニアビーズを50g入れ、試料である炭素質炭素材又は黒鉛質炭素材を2g入れた。その後、TOYO SEIKI製の試験用分散機(ペイントシェーカー)で、15分間振盪させた。粉砕前のレーザー散乱式粒度分布測定器で得られた平均粒径D50と、ペイントシェーカーで5分、10分、15分振盪させた時のレーザー散乱式粒度分布のD50のデータを、振盪時間に対して一次近似した時の最小二乗法による一次曲線の傾きの絶対値を粉砕指数と定義した。
なお、粒子表面積は走査型電子顕微鏡で観察される粒子の平面方向の円面積相当径と立面方向の円面積相当径の平均値を直径とした球を仮定して、その表面積を算出した。表面積を算出するための粒子径を求める方法としては、粒子形状の異なる粒子の表面積をレーザー散乱式粒度分布計で求めたメジアン径から求める方法や、平面方向のSEM像から得られる円相当径から求める方法がある。しかしながら、これらの方法では、立体的に評価することができないため、本発明では上記円面積相当径の平均値から求める。
本発明の炭素質球形炭素材は、前記粒子を2800℃で180分加熱した後の形状維持率が、70%以上であることが好ましい。70%以上であることで、成形加工したときの等方性を有することが容易となるからである。70%未満である場合には、異方性が強くなるので好ましくない。
次に、黒鉛質球形炭素材について説明する。
本発明の等方性炭素材用の黒鉛質球形炭素材は、走査型電子顕微鏡で観察した黒鉛質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が50%以上であって、粉砕指数と粒子表面積が下記式(2)の関係にあることを特徴とする。
走査型電子顕微鏡で観察した黒鉛質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が50%未満である場合には、十分な造粒がなされていない状態であり、結晶性としては異方性が強くなるので好ましくない。
本発明の黒鉛質球形炭素材において、粉砕指数とは、粒子そのものの強度を示すものであり、黒鉛質球形炭素材を用いて製造された成形品の強度の目安となるものである。当然、成形品を形成する粒子の強度がなければ、成形品の強度も得られないのは言うまでもない。本発明の黒鉛質球形炭素材の粉砕指数が上記式(2)の関係であることにより、粒子自体の強度が高くなり、成形品強度も上がることとなる。上記式(2)の関係にない場合、粒子自体の強度がなく、成形品としても強度不足となってしまうため、好ましくない。
次に、本発明の等方性炭素材用の球形原料炭組成物の製造方法について説明する。
本発明の球形原料炭組成物の製造方法は、生コークス粉末に圧縮剪断応力を加えて、乾式で造粒球形化処理を行う工程を少なくとも含み、前記生コークスのマイクロ強度が6〜16質量%、揮発分が5〜8質量%、且つ、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下であり、前記生コークス粉末が、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の粒子を5質量%以上含むことを特徴とする。
本発明の製造方法において炭素原料として用いられる生コークス粉末は、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の粒子を5質量%以上含むものである。好ましくは、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の粒子を10〜30質量%含むものである。平均粒径(D50)の1/3より大きい粒径の粒子は、造粒時に核粒子となり得る粒子であるために、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の微粒子が5質量%未満である場合には、核粒子に複合化させる微粒子が不足して十分な球形化がなされない。平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の微粒子が30質量%を超える場合には、核となり得る核粒子の割合が少なく、微粒子同士の造粒現象が見られるが所望の粒径の球形粒子は得られ難い場合がある。
すなわち、生コークス粉末に圧縮応力と剪断応力をかける処理は、粒径の小さな粒子を、メカノケミカル反応を利用して核となる粒子表面に複合化する処理であり、微粉の吸収とともに、粒子形状が球形化されていく処理である。したがって、微粉を発生させ、粒径を小さくする粉砕ではない。生コークスは、揮発分を含んでいるため粘着性を有するが、この粘着性は、削られた部分が瞬時に粒子に付着することを容易にするため好ましく作用する。
このとき、圧縮応力と剪断応力のほか、衝突、摩擦、ずり応力等も発生する。これらの応力が与える機械的エネルギーは、一般的な攪拌により得られるエネルギーより大きく、それらのエネルギーが、粒子表面に与えられることで、粒子形状の球形化や、粒子の複合化といったメカノケミカル現象と称される効果が発現する。
このような作用によって、本発明の球形原料炭組成物は核粒子を中心として造粒された球形粒子となり、粒子結晶が円周方向に歪みを持つように配列した等方的要素を持つ結晶構造粒子となる。すなわち、強い剪断応力を加えることで、造粒と粒子球形化、さらには、結晶構造の等方性化を促進している。そして、本発明に係る球形炭素材は、炭化又は黒鉛化を経ても球形の粒子形状を維持することができる。
生コークス粉末にメカノケミカル現象を起こさせるための機械的エネルギーを与えるには、剪断、圧縮、衝突等の応力を同時にかけることができる装置を用いればよく、特に装置の構造及び原理に限定されるものではない。たとえば、回転式のボールミルなどのボール型混練機、エッジランナー等のホイール型混練機、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョン(ホソカワミクロン社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)、COMPOSI(日本コークス工業社製)などがある。
圧縮剪断応力を付与する工程における製造条件は、使用する装置によっても異なるが、回転するブレードの羽根とハウジングの間隙で、粉体に圧密、圧縮応力が加わる構造の装置を用いる。
COMPOSI(日本コークス工業社製)を用いる場合には、周速度50m/s〜100m/sで処理時間を10分〜180分とするのが好ましい。周速度が50m/sより小さいとき、もしくは処理時間が10分未満では生コークス粉末に十分な圧縮剪断応力を付与することができない。一方、180分より長い処理を行うと、製造コストが大きくなり、安価な炭素材料の供給に不利である。
ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)を用いる場合には、周速度40m/s〜80m/sで処理時間を5分〜180分とすることが生コークス粉末に十分な圧縮剪断応力を付与することができ、好ましい。
また、生コークス粉末に圧縮剪断応力を付与する処理時の制御温度として、好ましくは60℃〜400℃で行うことが好ましい。特に、処理時の制御温度が150℃〜350℃での運転が望ましい。
本発明において炭素原料として用いられる生コークス粉末は、球形化処理前において、平均粒径(D50)が30μm以下の粒径であることが好ましい。生コークス粉末の平均粒径が30μmを超える大きさの粒子で乾式造粒を行って、十分に球形化された粒子を得ようとすると、目的とする最適な粒子サイズよりも大きくなるためである。さらに、好ましい平均粒径は5〜30μmである。この理由は、生コークス粉末の平均粒径が5μmより小さいと、乾式造粒を行う際に、粒子に十分に力学的エネルギーを付与できない場合があるためである。
なお、平均粒径(D50)は、レーザー散乱式粒度分布測定器による測定に基づく。
本発明に係る球形原料炭組成物の平均粒径(D50)は、2〜50μmであることが好ましい。本発明に係る製造方法において、平均粒径が2μm未満の球形原料炭組成物を製造しようとすれば、粉砕エネルギーも莫大になり、現実的でない。50μmを超える粒子では、成形品において十分な粒子を配列させることができないために、成形品材料に用いた場合には高強度な成形品が得られず好ましくない。粉体のハンドリングを考えると、より好ましい平均粒径は7μm〜30μmである。
本発明の炭素質球形炭素材の製造方法は、上記に製造方法を記載した球形原料炭組成物を炭化する工程を少なくとも含むことを特徴とする。
炭化の方法は、特に限定されないが、通常は、窒素、アルゴン又はヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で最高到達温度800℃〜1600℃、最高到達温度の保持時間0時間〜10時間の加熱処理をする方法を挙げることができる。
炭素質球形炭素材の平均粒径(D50)は、2〜50μmであることが好ましい。本発明に係る製造方法において、平均粒径が2μm未満の球形炭素材を製造することは工業的に困難である。50μmを超える粒子では成形品において十分な粒子を配列させることができないために、成形品材料に用いた場合には高強度な成形品が得られない。粉体のハンドリング性を考えると、より好ましい平均粒径は7μm〜30μmである。
本発明の黒鉛質球形炭素材の製造方法は、上記に製造方法を記載した炭素質球形炭素材を黒鉛化する工程を少なくとも含むことを特徴とする。
黒鉛化処理の方法は、特に限定されないが、通常は、窒素、アルゴン又はヘリウム等の不活性ガス雰囲気下、最高到達温度2000℃〜3200℃、最高到達温度の保持時間0時間〜100時間の加熱処理をする方法を挙げることができる。
黒鉛質球形炭素材の平均粒径(D50)は、2〜50μmであることが好ましい。本発明に係る製造方法において、平均粒径が2μm未満の球形炭素材を製造することは工業的に困難である。50μmを超える粒子では成形品において十分な粒子を配列させることができないために、成形品材料に用いた場合には高強度な成形品が得られない。粉体のハンドリング性を考えると、より好ましい平均粒径は7μm〜30μmである。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
原料である生コークス、原料炭組成物および球形炭素材の平均粒径は、レーザー散乱式粒度分布測定器、LMS-2000e(マルバーン社製)を使用して測定した。
平均球形化率は、粒子が積層しないように、且つ扁平な粒子は扁平面がシートに平行に配列するように塗布したシートを走査型電子顕微鏡(S−4800 日立ハイテク社製)によって平面方向又は立面方向から撮影した画像から、以下の式(3)に基づいて算出した粒子300個の球形化率の平均値である。
さらに、本発明においては、走査型電子顕微鏡で観察される粒子の平面方向の平均球形化率と立面方向の平均球形化率との平均値をとることにより、一般に炭化又は黒鉛化によって扁平化しやすい球形炭素材を立体的に評価する。
粒子の形状維持率は、粒子が積層しないように、且つ扁平な粒子は扁平面がシートに平行に配列するように塗布したシートを走査型電子顕微鏡によって立面方向から撮影した画像を解析した粒子300個の最小幅/最大長の平均値から以下の式(4)に基づいて算出したものである。
粒子表面積は、粒子が積層しないように、且つ扁平な粒子は扁平面がシートに平行に配列するように塗布したシートを走査型電子顕微鏡(S−4800 日立ハイテク社製)によって平面方向又は立面方向から撮影した画像から求められた粒子300個の円面積相当径の平均値を粒子の円面積相当径とし、粒子の円面積相当径を直径とした球と仮定して粒子表面積を算出した。
本発明において、粒子表面積を走査型電子顕微鏡で観察される粒子の平面方向の円面積相当径と立面方向の円面積相当径の平均値から求めたのは、粒子形状の異なる粒子の表面積をレーザー散乱式粒度分布計で求めたメジアン径や、平面方向のSEM像から得られる円相当径からでは立体的に評価することができないためである。
粉砕指数は、以下の方法により規定した。
50ccのポリプロピレンねじ蓋付きのポリ瓶に、2mmφのジルコニアビーズを50g入れ、試料である炭素質炭素材又は黒鉛質炭素材を2g入れた。その後、TOYO SEIKI製の試験用分散機(ペイントシェーカー)で、15分間振盪させた。
粉砕前のレーザー散乱式粒度分布測定器で得られた平均粒径D50と、ペイントシェーカーで5分、10分、15分振盪させた時のレーザー散乱式粒度分布のD50のデータを振盪時間に対して、一次近似した時の最小二乗法による一次曲線の傾きの絶対値を粉砕指数と定義した。
ここで、粉砕指数を絶対値で定義したのは、ペイントシェーカーの振盪を経ることで炭素材の粒子径が小さくなるために、振盪時間に対する平均粒径の変化を示す傾きは必ずマイナス値を示すが、便宜上、粉砕指数の値が大きくなるほど粒子がペイントシェーカーの振盪により粉砕され小さくなりやすい、つまり、粒子の強度が小さいことを示す指標とするためである。
1.生コークスとその製造方法
[1.生コークス(1)]
表1に示す物性を有する残油流動接触分解装置のボトム油(表1中RFCC残渣油)、流動接触分解装置のボトム油(表1中FCC残渣油)、及びインドネシア産減圧蒸留装置の残渣油(表1中VR1)を質量比60:20:20となるように混合した混合油をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(1)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度(MS)が7質量%、揮発分8質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.4質量%である。
[2.生コークス(2)]
表1に示す物性を有する残油流動接触分解装置のボトム油、流動接触分解装置のボトム油、及びVR1を質量比20:60:20となるように混合した混合油をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(2)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度が10質量%、揮発分6質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.5質量%である。
[3.生コークス(3)]
表1に示す物性を有する残油流動接触分解装置のボトム残渣油、及びVR1を質量比80:20となるように混合した混合油をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(3)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度が15質量%、揮発分5質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.4質量%である。
[4.生コークス(4)]
表1に示す物性を有するベトナム産減圧蒸留装置の残渣油(表1中VR3)をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(4)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度が6質量%、揮発分4質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.5質量%である。
[5.生コークス(5)]
表1に示す物性を有するFCCの残渣油をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(5)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度が4質量%、揮発分8質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.5質量%である。
[6.生コークス(6)]
表1に示す物性を有するVR1をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(6)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度が16質量%、揮発分9質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.4質量%である。
[7.生コークス(7)]
表1に示す物性を有するスーダン産減圧蒸留装置の残渣油(表1中VR2)をディレードコーカー装置に導入して、不活性雰囲気下、温度550℃、圧力0.4Mpaの条件でコーキング処理し、生コークス(7)を得た。
得られた生コークスは、マイクロ強度が12質量%、揮発分7質量%、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.8質量%である。
2.炭素材料の製造方法
[実施例1]
得られた生コークス(1)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP15型(日本コークス工業社製)で処理温度を150℃とし、周速80m/sにて、120分間球形化処理を行い、風力分級器にて7μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例1−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例1−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例1−3)。
[実施例2]
得られた生コークス(1)を平均粒径が7μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を10質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を340℃とし、周速90m/sにて、60分間球形化処理を行い、風力分級器にて3μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例2−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例2−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例2−3)。
[実施例3]
得られた生コークス(1)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を230℃とし、周速80m/sにて、60分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例3−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例3−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例3−3)。
[実施例4]
得られた生コークス(1)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を350℃とし、周速90m/sにて、30分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例4−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例4−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例4−3)。
[実施例5]
得られた生コークス(2)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP15型(日本コークス工業社製)で処理温度を150℃とし、周速80m/sにて、90分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例5−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例5−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例5−3)。
[実施例6]
得られた生コークス(2)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を330℃とし、周速90m/sにて、90分間球形化処理を行い、風力分級器にて7μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例6−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例6−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例6−3)。
[実施例7]
得られた生コークス(3)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP15型(日本コークス工業社製)で処理温度を170℃とし、周速80m/sにて、90分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例7−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例7−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例7−3)。
[実施例8]
得られた生コークス(3)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を300℃とし、周速90m/sにて、60分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(実施例8−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(実施例8−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(実施例8−3)。
[比較例1]
得られた生コークス(1)を不活性ガス雰囲気下で1400℃にて300分間炭化処理を行い、平均粒径が20μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を2質量%含むように粉砕及び分級した炭素質炭素材を得た(比較例1−2)。得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例1−3)。
[比較例2]
得られた生コークス(1)を不活性ガス雰囲気下で1400℃にて300分間炭化処理を行い、平均粒径が13μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を3質量%含むように粉砕及び分級した炭素質炭素材を得た(比較例2−2)。得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例2−3)。
[比較例3]
得られた生コークス(1)を不活性ガス雰囲気下で1400℃にて300分間炭化処理を行い、平均粒径が7.5μmあって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を2.5質量%含むように粉砕及び分級した炭素質炭素材を得た(比較例3−2)。得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例3−3)。
[比較例4]
得られた生コークス(4)を平均粒径が6.4μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を10質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を240℃とし、周速90m/sにて、75分間球形化処理を行い、風力分級器にて3μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(比較例4−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例4−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例4−3)。
[比較例5]
得られた生コークス(4)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP15型(日本コークス工業社製)で処理温度を130℃とし、周速80m/sにて、60分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(比較例5−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例5−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例5−3)。
[比較例6]
得られた生コークス(4)を平均粒径が14μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を15質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を220℃とし、周速80m/sにて、90分間球形化処理を行い、風力分級器にて7μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(比較例6−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例6−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例6−3)。
[比較例7]
得られた生コークス(4)を不活性ガス雰囲気下で1400℃にて300分間炭化処理を行い、平均粒径が24μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を0.5質量%含むように粉砕及び分級した炭素質炭素材を得た(比較例7−2)。得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例7−3)。
[比較例8]
得られた生コークス(4)を不活性ガス雰囲気下で1400℃にて300分間炭化処理を行い、平均粒径が12μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を2.8質量%含むように粉砕及び分級した炭素質炭素材を得た(比較例8−2)。得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例8−3)。
[比較例9]
得られた生コークス(4)を不活性ガス雰囲気下で1400℃にて300分間炭化処理を行い、平均粒径が6μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を0.1質量%含むように粉砕及び分級した炭素質炭素材を得た(比較例9−2)。得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例9−3)。
[比較例10]
得られた生コークス(5)を平均粒径が26μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を2.5質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をノビルタ NOB−130型(ホソカワミクロン社製)で処理温度を65℃とし、周速20m/sにて、30分間球形化処理を行い、球形原料炭組成物を得た(比較例10−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例10−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例10−3)。
[比較例11]
得られた生コークス(5)を平均粒径が23μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を2.5質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をノビルタ NOB−130型(ホソカワミクロン社製)で処理温度を60℃とし、周速20m/sにて、60分間球形化処理を行い、球形原料炭組成物を得た(比較例11−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例11−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例11−3)。
[比較例12]
得られた生コークス(6)を平均粒径が14μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を2.1質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末を得た(比較例12−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例12−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例12−3)。
[比較例13]
得られた生コークス(7)を平均粒径が10μmであって、平均粒径の1/3以下の粒径の微粉を12質量%含むように粉砕及び分級した生コークス粉末をCOMPOSI CP130型(日本コークス工業社製)で処理温度を220℃とし、周速80m/sにて、60分間球形化処理を行い、風力分級器にて5μm以下の粒子を分級して除いて、球形原料炭組成物を得た(比較例13−1)。不活性ガス雰囲気下で1200℃にて300分間炭化処理を行い炭素質球形材料を得た(比較例13−2)。さらに、得られた炭素質炭素材を不活性ガス雰囲気下で2800℃にて60分間黒鉛化処理を行い黒鉛質炭素材を得た(比較例13−3)。
表2に、実施例1−1〜8−1、および比較例1−1〜13−1の球形原料炭組成物の球形化率、これら球形原料炭組成物を加熱した後の形状維持率を求めた結果を示す。
表2の平均球形化率の「平均値」は、球形原料炭組成物の粒子の平面方向の平均球形化率と立面方向の平均球形化率との平均値を示す結果である。
また、形状維持率は球形原料炭組成物を1200℃で300分加熱し、さらに2800℃で180分加熱した後の形状維持率を示す結果である。
表2より、実施例の球形原料炭組成物の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値は、いずれも60%以上であった。更に、実施例の球形原料炭組成物を1200℃で300分加熱し、さらに2800℃で180分加熱した後の形状維持率は、70%以上であった。
表3に、実施例1−2〜8−2の炭素質球形炭素材、および比較例1−2〜13−2の炭素質炭素材の球形化率、粒子表面積、粉砕時間による平均粒径の変化、および粉砕指数を求めた結果を示す。また、実施例および比較例の各例における炭素質炭素材を、2800℃で180分加熱した後の形状維持率を示す。
表3より、実施例の炭素質球形炭素材の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値は、いずれも55%以上であった。更に、実施例の炭素質炭素材を2800℃で180分加熱した後の形状維持率は、70%以上であった。
図1には、実施例および比較例の炭素質炭素材の粉体強度の関係を示した。
横軸には、粒子表面積を示し、縦軸には、粉砕指数(粉砕のされやすさ)を示した。
図1より、同一の原料炭組成物を用いた炭素質球形炭素材は、粒子表面積と粉砕指数に一定の関係があることが確認された。
一般に、粒子サイズによって影響を受けるために、粒子の強度を定量化することは困難であるが、本発明においては、粒子表面積と粉砕指数との相関をとることによりそれを可能とした。
結果として、実施例各例の炭素質球形炭素材の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値は、いずれも55%以上であるとともに(表3)、式(1)の関係を満たした(図1)。この結果より、本発明の球形原料炭組成物を球形化して炭化した炭素質球形炭素材は、粒子が等方的な結晶構造を持ち、球形状であることからマクロ的にも等方性を有する成形品を形成し易く、且つ、粉砕されにくい、つまり粒子としての強度が大きいことが分かった。
一方、比較例の炭素質炭素材においては、平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が55%以上とならない結果や(表3)、式(1)の関係を満さない結果がみとめられた(図1)。この結果より、比較例各例の炭素質炭素材は、等方性を満足するために十分な球形状とならない、あるいは粉砕されやすく、粒子としての強度が十分ではないことが分かった。
表4に、実施例1−2〜8−2の黒鉛質球形炭素材、および比較例1−2〜13−2の黒鉛質炭素材の球形化率、粒子表面積、粉砕時間による平均粒径の変化、および粉砕指数を求めた結果を示す。
図2には、実施例および比較例の黒鉛質炭素材の粉体強度の関係を示した。
横軸には、粒子表面積を示し、縦軸には、粉砕指数(粉砕のされやすさ)を示した。
結果として、実施例各例の黒鉛質球形炭素材の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値は、いずれも50%以上であるとともに(表4)、式(2)の関係を満たした(図2)。
一方、比較例の黒鉛質炭素材においては、平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が50%以上とならない結果や(表4)、式(2)の関係を満さない結果がみとめられた(図2)。この結果より、比較例各例の炭素材は、等方性を満足するために十分な球形状とならない、あるいは粉砕されやすく、粒子としての強度が十分ではないことが分かった。
比較例の結果の一例として、比較例4、5、13を挙げると、これらの比較例は、原料炭組成物の球形化率の平均値が60%以上であり、かつ1200℃加熱後さらに2800℃で加熱した後の形状維持率が70%以上となっている(表2)。また、炭素質炭素材の平均球形化率の平均値が55%以上であり、かつ形状維持率も70%となっている(表3)。ただし、これらの比較例は、本発明の効果を現すために必要な組成の生コークスを用いていないために、式(1)や式(2)の関係を満たす炭素質球形炭素材および黒鉛質球形炭素材を得ることができず、これらの炭素材は粉砕されやすく、粒子としての強度が十分なものではなかった。
以上の結果より、本発明の球形原料炭組成物を球形化して炭化した炭素質球形炭素材、およびさらに黒鉛化した黒鉛質球形炭素材は、粒子が等方的な結晶構造を持ち、球形状であることからマクロ的にも等方性を有する成形品を形成し易く、且つ、粉砕されにくい、つまり粒子としての強度が大きいことが分かった。
本発明によれば、等方性で、黒鉛化処理後も球形状を維持することができ、且つ、コストの安い等方性炭素材料用の球形状の原料炭組成物およびその製造方法を提供することができる。そして、本発明の等方性炭素材用の球形原料炭組成物、炭素質球形炭素材および黒鉛質球形炭素材を用いれば、高強度の等方性黒鉛成形品を得ることができるため、産業上有用である。

Claims (10)

  1. マイクロ強度が6〜16質量%、揮発分が5〜8質量%、且つ、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下であり、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の粒子を5質量%以上30質量%以下含む生コークスを造粒球形化し得られることを特徴とする、等方性黒鉛用の球形原料炭組成物。
  2. 走査型電子顕微鏡で観察した前記球形原料炭組成物の粒子の平面方向の平均球形化率と立面方向の平均球形化率との平均値が60%以上である請求項に記載の球形原料炭組成物。
  3. 球形原料炭組成物粒子を1200℃で5時間加熱し、さらに2800℃で180分加熱した後の形状維持率が、70%以上である請求項1または2に記載の球形原料炭組成物。
  4. 走査型電子顕微鏡で観察した炭素質球形炭素材の粒子の平面方向の平均球形化率と立面方向の平均球形化率との平均値が55%以上であって、粉砕指数と粒子表面積が下記式(1)の関係にある等方性黒鉛用の炭素質球形炭素材。
    (ここで、粉砕指数は、粉砕前のレーザー散乱式粒度分布測定により得られた平均粒径D50と、ペイントシェーカーで5分、10分、15分振盪させた時のレーザー散乱式粒度分布のD50のデータとを、振盪時間に対して一次近似した時の最小二乗法による一次曲線の傾きの絶対値である。)
  5. 炭素質球形炭素材粒子を2800℃で180分加熱した後の形状維持率が、70%以上である請求項に記載の炭素質球形炭素材。
  6. 走査型電子顕微鏡で観察した黒鉛質球形炭素材の粒子の平面方向の球形化率と立面方向の球形化率との平均値が50%以上であって、粉砕指数と粒子表面積が下記式(2)の関係にある等方性黒鉛用の黒鉛質球形炭素材。
    (ここで、粉砕指数は、粉砕前のレーザー散乱式粒度分布測定により得られた平均粒径D50と、ペイントシェーカーで5分、10分、15分振盪させた時のレーザー散乱式粒度分布のD50のデータとを、振盪時間に対して一次近似した時の最小二乗法による一次曲線の傾きの絶対値である。)
  7. 等方性黒鉛用の球形原料炭組成物の製造方法であって、
    生コークス粉末に圧縮剪断応力を加えて、乾式で造粒球形化処理を行う工程を少なくとも含み、
    前記生コークスのマイクロ強度が6〜16質量%、揮発分が5〜8質量%、且つ、窒素分及び硫黄分の含有量の合計が0.6質量%以下であり、
    前記生コークス粉末が、平均粒径(D50)の1/3以下の粒径の粒子を5質量%以上含むことを特徴とする球形原料炭組成物の製造方法。
  8. 残油流動接触分解油を含む重質油をコーキング処理して、前記生コークスを得る請求項7に記載の球形原料炭組成物の製造方法。
  9. 請求項に記載の製造方法によって得られた球形原料炭組成物を炭化する工程を少なくとも含む等方性黒鉛用の炭素質球形炭素材の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法によって得られた炭素質球形炭素材を黒鉛化する工程を少なくとも含む等方性黒鉛用の黒鉛質球形炭素材の製造方法。
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