JP5921968B2 - 振動締固め機の起振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、路盤や路床等の地盤の締固めに使用される振動締固め機の起振装置に関する。
この種の振動締固め機は、地盤を締固める踏圧プレートと、この踏圧プレート上に配置された起振装置とを備え、この起振装置は一対の平行軸にそれぞれ設けられた一組の偏心振子の回転を利用し、踏圧プレートを上下に振動させる(例えば、特許文献1,2参照)。
また、特許文献1,2の起振装置は踏圧プレートを単に振動させるだけでなく、一方の偏心振子に対し、他方の偏心振子における回転の位相変更をなし、振動締固め機の前後進(自走)を可能する。
このため、起振装置は前後進を切替える前後進切替機構を備え、この前後進切替機構は、一方の側の平行軸内に形成されたシリンダボアと、このシリンダボアに摺動自在に配置された前後進切替軸と、この前後進切替軸の移動を前記位相変更に変換する変換ユニットとを含む。
特許第3318528号公報 特許第4414610号公報
上述した前後進切替軸はシリンダボア内にて摺動するため、前後進切替軸の摺動面には潤滑油による潤滑が必要不可欠となる。一般的に、この種の振動締固め機にはオイルバス方式の攪拌潤滑が採用されるが、前後進切替軸は平行軸内に配置されているため、その摺動面への潤滑は容易ではない。
また、攪拌潤滑は偏心振子の回転に大きな抵抗にもなり、偏心振子の高速回転化が要求される小型の振動締固め機にとってはエネルギ損失が不所望に増大する。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは第1に前後進切替軸の潤滑を良好に行なえ、また、第2にエネルギ損失を低減できる振動締固め機の起振装置を提供することにある。
上述の目的は、本発明の振動締固め機の起振装置によって達成され、この起振装置は、地盤を締固める振動締固め機の踏圧プレートに振動力を付与する。
即ち、本発明の起振装置は、
底に潤滑油を蓄えたハウジングと、
ハウジング内に配置され、互いに連動して回転可能な第1及び第2平行軸と、
これら第1及び第2平行軸のそれぞれに設けられ、第1及び第2平行軸と一体的に回転されて前記振動力を発生させる第1及び第2偏心振子と、
第1偏心振子に対して第2偏心振子の回転の位相変更を実行し、振動締固め機を前進又は後進させる前後進切替機構と
を備える。
そして、前後進切替機構は、
第2平行軸内に形成され、第2平行軸の軸線方向に延びるシリンダボアと、
シリンダボア内に配置され、シリンダボアに摺動自在に嵌合された摺動部を有する前後進切替軸と、
後進切替軸を前記軸線方向に移動させる液圧アクチュエータと、
前後進切替軸の移動を前記位相変更に変換する変換ユニットと
を含み、
第2平行軸は該第2平行軸の軸線方向に互いに離間し且つシリンダボア内とハウジング内を連通させる一対の開口部を有し、
前後進切替軸は一対の開口部間を移動する。
さらに、前記前後進切替機構は、前記前後進切替軸の移動ストロークを規定する第1及び第2移動位置を更に含み、
前記前後進切替軸が前記第1及び第2移動位置に位置付けられたとき、前記前後進切替軸の前記摺動部が対応する側の開口部を通じて前記ハウジング内に部分的に露出する(請求項1)。
上述の起振装置によれば、例えばハウジング内の潤滑油は第1及び第2偏心振子を含む回転部材の回転を利用して攪拌され、このような攪拌は潤滑油をハウジング内にて飛散させる。一方、前後進切替軸の摺動部は一対の開口部間にて移動することから、これら開口部はハウジング内とシリンダボアとを常時連通させた状態にある。それ故、ハウジング内を満たした霧状の潤滑油は一対の開口部を通じて効果的にシリンダボア内に導かれ、シリンダボアの内周面に付着する。この結果、シリンダボアの内周面に潤滑油の膜が形成され、前後進切替軸の摺動部はシリンダボア内を円滑に移動する。また、潤滑油はシリンダボアの内周面のみならず、摺動部の外周面にも開口部を通じて付着し、前後進切替軸の潤滑はより効果的となる。
好ましくは、ハウジング内の第1及び第2偏心振子を含む回転部材は、潤滑油の液面レベルよりも上方に配置されている(請求項2)。この場合、上述した攪拌潤滑は期待できないものの、攪拌潤滑に起因したエネルギ損失を伴うことがないので、第1及び第2平行軸、即ち、第1及び第2偏心振子の高速回転化が可能となる。このような高速回転化は踏圧プレートの振動周波数を高くするので、ハウジング内の潤滑油もまた高い周波数で振動する。それ故、ハウジング内にて潤滑油の飛沫が発生し、この飛沫は第1及び第2偏心振子等の高速回転中の回転部材に衝突することで更に細分化され、ハウジング内が霧状の潤滑油で満たされる。
例えば、第1及び第2平行軸の一方は回転動力を受ける駆動軸であり(請求項)、この場合、他方の平行軸、即ち、従動軸には駆動軸の回転動力が例えばギヤ列を介して伝達される
更に、第1及び第2偏心振子が対応する平行軸に一対ずつ設けられている場合、一対の開口部は、前記一対の第2偏心振子の取付け位置に対し、これら取付け位置とは前記第2平行軸の直径方向に離間した位置にそれぞれ位置付けられているのが好ましい(請求項)。この場合、第2平行軸の軸線方向でみて、組をなす第2偏心振子及び開口部を同一位置に配置でき、開口部を形成するための部位を第2平行軸に確保する必要がない。
更に好ましくは、第2平行軸は、前記取付け位置を規定し且つ各第2偏心振子を固定する固定ボルトがねじ込まれる螺子孔をそれぞれ有し、これら螺子孔は対応する側の開口部と同一の線上に配置されている(請求項)。この場合、組をなす螺子孔及び開口部は、第2平行軸に形成した共通の貫通孔から得ることができる。
請求項1〜に係る本願発明の振動締固め機の起振装置は、第2平行軸に一対の開口部を形成するだけの簡単な構造で、前後進切替軸の潤滑を良好に行なうことができる。また、攪拌潤滑に起因したエネルギ損失を伴うことなく、前後進切替軸の潤滑もまた可能となる。
振動締固め機を示した概略図である。 第1実施例の起振装置を示した水平縦断面図である。 図2の起振装置において、前後進切替軸、螺旋溝及びトリッピングピンの三者の係合関係を示した図である。 図2の起振装置が前進位置に切換えられたとき、前後進切替軸の移動位置を示した図である。 図2の起振装置が後進位置に切換えられたとき、前後進切替軸の移動位置を示した図である。 (A)は前進位置での踏圧プレートの振動方向を示し、(B)は後進位置での踏圧プレートの振動方向をそれぞれ示す。 図2の駆動軸を開口部にて破断して示す横断面図である。 ハウジング内の潤滑油の液面レベルLと駆動及び従動ギヤとの配置関係を示した図である。 第2実施例の起振装置を示した水平縦断面図である。 図9の起振装置が前進位置に切換えられたとき、前後進切替軸の移動位置を示した図である。 図9の起振装置が後進位置に切換えられたとき、前後進切替軸の移動位置を示した図である。
図1に概略的に示された振動締固め機は踏圧プレート10を備え、この踏圧プレート10上に起振装置12が配置されている。この起振装置12は踏圧プレート10に連結され、踏圧プレート10を上下方向に振動させる。なお、起振装置12の詳細は後述する。
踏圧プレート10にはラバーマウントを介してエンジン台14が配置され、このエンジン台14にエンジン16が搭載されている。更に、エンジン台14には保護枠18が取付けられ、この保護枠18はエンジン16を囲むようにしてエンジン16の左右両側及び上側を延びるパイプ部材から形成されている。更に、保護枠18には吊り環20が備えられ、この吊り環20は例えば振動締固め機の吊り上げに使用される。
一方、エンジン台14の後縁には操作ポール22が起伏可能に装着され、この操作ポール22は振動締固め機の後方且つ斜め上方に延びている。操作ポール22の上端部には、エンジン16の始動及び速度調整をなすスイッチやアクセルレバーまた運転状態を表示する表示機((何れも図示せず)に加えて、操作ハンドル24が備えられおり、この操作ハンドル24は振動締固め機の前後進を制御する。
図2は第1実施例の起振装置12の詳細を示す。
起振装置12は矩形のハウジング26を備え、このハウジング26は振動締固め機の前後進方向に沿う長手軸線を有し、内部に潤滑油を蓄えている。ハウジング26には多数のボルト挿通孔28が鉛直方向に貫通して形成されており、これらボルト挿通孔28は踏圧プレート10とハウジング26と連結する連結ボルト(図示しない)を挿通させるために使用される。
ハウジング26内に一対の平行軸としての駆動軸30及び従動軸32が配置されている。これら駆動軸30及び従動軸32はハウジング26の長手軸線に沿って離間し、互いに平行に延びている。駆動軸30の両端部は軸受34及び軸受押さえ36を介してハウジング26に回転自在に支持され、従動軸32の両端部もまた軸受38及び軸受押さえ40を介してハウジング26に回転自在に支持されている。
図2から明らかなように駆動軸30の一端部は軸シール42を介して軸受押さえ36からハウジング26の外側に突出し、この突出端にキー44を介して駆動プーリ46が取付けられている。この駆動プーリ46はVベルトを介してエンジン16側の出力プーリに接続され、この出力プーリはエンジン16の出力軸に取付けられている。なお、Vベルト及び出力プーリは図示されていない。従って、エンジン16は出力プーリ及びVベルトを介して駆動プーリ46に駆動力を伝達し、この駆動力を受けて駆動プーリ46、即ち、駆動軸30は一方向に回転する。
また、ハウジング26には駆動プーリ46側にカバー48が取付けられており、このカバー48は駆動プーリ46及び駆動プーリ46側の軸受押さえ40とともに、Vベルト及び出力プーリを覆っている。
駆動軸30の軸線方向でみて、駆動軸30の中央には駆動ギヤ50が取付けられており、一方、従動軸32には従動ギヤ52が取付けられ、この従動ギヤ52は駆動ギヤ50に噛み合っている。ここで、駆動ギヤ50が駆動軸30と一体に回転すると仮定したとき、駆動軸30の回転は駆動ギヤ50及び従動ギヤ52を介して従動軸32に伝達され、従動軸32は駆動軸30と連動し、これら駆動軸30及び従動軸32は同一の回転速度で且つ互いに逆向きに回転する。
駆動軸30には駆動ギヤ50の両側に一対の偏心振子54がそれぞれ固定されている一方、従動軸32には従動ギヤ52の両側に一対の偏心振子56がそれぞれ固定されている。それ故、偏心振子54,56は駆動軸30及び従動軸32と一体に回転する。偏心振子54,56は略半円筒形をなし、駆動ギヤ50及び従動ギヤ52の半径よりも僅かに小さい半径を有する。従って、対応する側の偏心振子54,56間には所定のギャップが確保され、偏心振子54,56は互いの存在に拘りなく回転可能である。
なお、図2は、偏心振子54,56をその半円形の周面が下方を向いた同一の姿勢で示してあり、図2では、駆動軸30及び従動軸32を横断する方向に延びる偏心振子54,56の平坦面のみが表れている。
上述の起振装置12には偏心振子56に対し、偏心振子54における回転の位相変更をなす前後進切替機構60が更に組み込まれており、この前後進切替機構60に関して以下に詳述する。
本実施例の場合、先ず、駆動ギヤ50のボスは駆動軸30に直接に固定されておらず、一対の軸受62を介して駆動軸30に支持されている。従って、駆動ギヤ50は駆動軸30に対して回転可能である。
また、駆動軸30は中空軸であって、その内部に段付き孔を同心的に有する。この段付き孔は駆動軸30の他端から駆動プーリ46に向けて延びるシリンダボア64と、このシリンダボア64の内端から駆動軸30の一端まで延びる通路66とを有し、この通路66はシリンダボア64よりも小径である。通路66は駆動軸30の一端にて開口しこの開口端にブリーザボルト68がねじ込まれている。
シリンダボア64内には前後進切替軸70が配置され、この前後進切替軸70はシリンダボア64に摺動自在に嵌合された摺動部としてのスプール72と、このスプール72から駆動軸30の他端に向けて延び、スプール72よりも小径のロッド74とを有する。このロッド74は軸シール76を介し、駆動軸30の他端側の軸受押さえ36を貫通し、液圧アクチュエータとしての油圧シリンダ78内に延びている。
即ち、油圧シリンダ78はケーシング80を有し、このケーシング80は軸受押さえ36にフランジ結合されている。ケーシング80はその内部にシリンダボアを有し、このシリンダボアはシリンダボア64と同一の軸線上に位置付けられ、閉塞端と、駆動軸30の他端に向けて開口した開口端とを有する。それ故、この開口端を通じて前後進切替軸70のロッド74は油圧シリンダ78のシリンダボア内に進入する。
一方、油圧シリンダ78のシリンダボアにはピストン82がパッキン84を液密に嵌合されており、このピストン82にロッド74の先端が軸受86を介して連結されている。軸受86はピストン82に対するロッド74、即ち、前後進切替軸70の回転を許容するものの、シリンダボア64の軸線方向に関してはピストン82及び前後進切替軸70を一体的に連動して移動させる。
油圧シリンダ78のシリンダボア内にはその閉塞端とピストン82との間にて圧力室88が形成されており、この圧力室88はケーシング80に取付けられたコネクタを介して油圧管路90に接続され、この油圧管路90は方向制御弁92を介して作動油源94に接続されている。
方向制御弁92は作動油源94と圧力室88との間の接続、即ち、圧力室88に対する作動油の給排を制御する。即ち、方向制御弁92は供給位置及び排出位置を有し、供給位置にて作動油を圧力室88に供給する一方、排出位置にて圧力室88からの作動油の排出を許容する。
また、方向制御弁92は前述した操作ポール22の操作ハンドル24に機械的又は電気的に接続され、操作ハンドル24の操作により供給位置と排出位置との間にて切換え作動される。例えば、操作ハンドル24は方向制御弁92の供給位置及び排出位置にそれぞれ対応した後進位置及び前進位置を有しており、前進位置をホーム位置すべく付勢されている。
更に、前後進切切替機構60は、シリンダボア64の軸線方向に沿う前後進切替軸70の移動を前述の位相変更に変換する変換ユニット96を更に含み、この変換ユニット96に関して、以下に詳述する。
変換ユニット96は螺旋溝98を有し、この螺旋溝98は前述した駆動ギヤ50、即ち、そのボスの内周面に形成され、駆動ギヤ50の軸受62間に亘って延びている。なお、図2中、螺旋溝98は単なる環状溝として示されている。
一方、駆動軸30の外周面には一対のスロット100が形成され、これらスロット100は軸受62間に亘って駆動軸30の軸線方向に延び、駆動軸30の直径方向に互いに離間している。
更に、前後進切替軸70のスプール72にはトリッピングピン102が取付けられており、このトリッピングピン102はスプール72を径方向に貫通する。それ故、トリッピングピン102の両端部はスプール72の外周面から径方向にそれぞれ突出し、対応する側のスロット100を更に貫通して前述の螺旋溝98に嵌合されている。
従って、トリッピングピン102は駆動軸30の回転動力を駆動ギヤ50に常時伝達し、また、スプール72、即ち、前後進切替軸70の軸線方向の移動に伴い、駆動軸30、即ち、偏心振子54に対する駆動ギヤ50の回転を進角又は遅角させる。このような進角又は遅角は従動ギヤ52を介して従動軸32に伝達される結果、従動軸32側の偏心振子56に対し、駆動軸30側の偏心振子54の回転の位相が相対的に変更されることになる。
図3を参照すれば、螺旋溝98、トリッピングピン102及びスプール72の三者の係合関係がより具体的に示されている。ここで、螺旋溝98における螺旋の向きは、駆動軸30の回転方向に対し、スプール72、即ち、前後進切替軸70がトリッピングピン102を介し、前述した油圧シリンダ78の圧力室88に向かう付勢力Fを受けるべく設定されている。
従って、操作ハンドル24が前進位置にあって、方向制御弁92が排出位置に切換え作動されている状態下にて、エンジン16の始動を受け、駆動軸30が回転されると、前後進切替軸70は付勢力Fを受け、図4に示されるように油圧シリンダ78の圧力室88側に移動し、この際、圧力室88内の作動油は排出される。この場合、従動軸32側の偏心振子56に対し、駆動軸30側の偏心振子54の回転の位相は一方向に変更される。
一方、操作ハンドル24が操作され、前進位置から後進位置に切換え作動されると、これに伴い、前述の方向制御弁92は排出位置から供給位置に切換えされ、油圧シリンダ78の圧力室88に作動油が供給され、圧力室88の圧力が上昇する。このような圧力室88内の圧力上昇は、図5に示されるように前後進切替軸70を圧力室88とは反対側、即ち、駆動プーリ46側に付勢力Fに抗して移動させる。この場合、従動軸32側の偏心振子56に対し、駆動軸30側の偏心振子54の回転の位相は逆方向に変更される。
具体的には、操作ハンドル24が前進位置にあるとき、偏心振子54,56の回転の位相は図6(A)中矢印Xで示す方向にて互いに一致し、この場合、振動締固め機は地盤の締固めを行いながら前進すべく踏圧プレート10を振動させる。
これに対し、操作ハンドル24が後進位置にあるとき、偏心振子54,56の回転の位相は図6(B)中矢印Yで示す方向にて互いに一致し、この場合、振動締固め機は地盤の締固めを行いながら後進すべく踏圧プレート10を振動させる。
一方、図4及び図5に示されているように、駆動軸30には一対の開口部104が形成されている。これら開口部104は駆動ギヤ50を挟むようにして駆動軸30の軸線方向に互いに離間し、駆動軸30のシリンダボア64内とハウジング26内とを互いに連通させている。
詳しくは、操作ハンドル24の前進位置にて、前後進切替軸70のスプール72が図4に示す第1移動位置(図4参照)に位置付けられ、操作ハンドル24の後進位置にてスプール72が第2移動位置(図5参照)に位置付けられるとき、スプール72の存在、つまり、スプール72の移動ストロークに拘りなく、一対の開口部104はハウジング26内とシリンダボア64内とを互いに連通させるべく配置されている。換言すれば、スプール72は一対の開口部104間にて往復動する。
好ましくは、スプール72が第1移動位置にあるとき、圧力室88側のスプール72の後端縁部はその外周面が対応する側の開口部104を通じてハウジング26内に露出し、スプール72が第2位置にあるとき、駆動プーリ46側のスプール72の先端縁部はその外周面が対応する側の開口部104を通じてハウジング26内に露出する。
更に、図4及び図5から明らかなように、一対の偏心振子54は駆動軸30に固定ボルト106を介してそれぞれ固定されている。このため、各偏心振子54には段付きの挿通孔108が形成され、この挿通孔108は偏心振子54を径方向に貫通し、固定ボルト106の挿通を許容する。
一方、駆動軸30の外周面には固定ボルト106のための一対の螺子孔110が形成されており、これら螺子孔110は一対の開口部104と同様に、駆動ギヤ50を挟んだ状態で駆動軸30の軸線方向に互いに離間し、一対の偏心振子54の取付け位置を決定する。
各螺子孔110は対応する側の開口部104と同一線上にそれぞれ位置付けられている。これを換言すれば、互い組をなす螺子孔110及び開口部104は駆動軸30の直径方向に互いに離間している。従って、図7を参照すれば明らかなように、駆動軸30に偏心振子54が固定されても、偏心振子54が対応する側の開口部104を閉塞することはなく、一対の開口部104はハウジング26内に常時露出した状態にある。それ故、駆動軸30に上述した一対の開口部104を形成するためのみの部位を確保する必要はない。
なお、螺子孔110及び開口部104は、先ず、駆動軸30にその径方向に貫通する貫通孔を形成し、この後、貫通孔の片側部位に雌ねじを形成することで得られる。この場合、固定ボルト106は、駆動軸30のシリンダボア64内に突出されるべきではない。
また、一対の偏心振子56は偏心振子54と同様に従動軸32に固定ボルト(図示しない)を介して固定されている。
一方、前述したようにハウジング26はその内部に潤滑油を蓄えているが、この潤滑油の液面レベルLとハウジング26内にて最大径を有する回転部材、即ち、駆動ギヤ50及び従動ギヤ52との間には、図8に示されるように所定のギャップGが確保されているのが好ましい
このようなギャップGが確保されていれば、振動締固め機の稼働中、駆動ギヤ50や従動ギヤ52、また、偏心振子54,56等の回転部材が潤滑油中に浸漬されることはない。それ故、潤滑油が回転部材の回転に抵抗にならないので、エネルギ損失を低減でき、回転部材の高速回転化、つまり、踏圧プレート10の振動周波数を高くし、振動締固め機における締固め力の増大が可能となる。
一方、踏圧プレート10の振動周波数が高くなれば、ハウジング26内の潤滑油が激しく振動し、潤滑油の一部が液面レベルLから飛沫となって飛び出す。このような潤滑油の飛沫は高速回転中にある回転部材との衝突により更に細粒化、つまり、霧化される。この結果、ハウジング26内は潤滑油の霧で満たされた状態となり、このような霧状の潤滑油は前述した一対の開口部104を通じて駆動軸30のシリンダボア64内に導かれ、このシリンダボア64の内周面に付着する。
しかも、前後進切替軸70のスプール72が移動ストローク内にて移動したとき、第1及び第2移動位置にて、スプール72の両端部はその外周面が対応する側の開口部104を通じてハウジング26内に露出することから(図4及び図5参照)、スプール72の外周面にも霧状の潤滑油が開口部104を通じて付着する。
このようにしてシリンダボア64の内周面及びスプール72の外周面に付着した潤滑油はスプール72の往復動に伴い、シリンダボア64とスプール72との間に潤滑油の膜を安定して形成する。この結果、スプール72、即ち、前後進切替軸70の潤滑が良好になされるので、前後進切替軸70の往復動、つまり、振動締固め機における前後進の切替作動を円滑に行なうことができる。
更に、一対の開口部104はシリンダボア64内からハウジング26内へのエア抜きとしても機能し、シリンダボア64の内圧が不所望に上昇することもない。それ故、シリンダボア64と前後進切替軸70との間の軸シール76やブリーザボルト68のシールが高いエア圧によって損傷されることもなく、これらシールからの潤滑油漏れを防止することができる。
本発明は上述の第1実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、図9は第2実施例の起振装置12を示す。
第2実施例の起振装置12について説明するにあたり、第1実施例での起振装置12の部材及び部位と同様な機能を発揮する部材及び部位には説明の重複を避けるため、同一の参照符号を付し、第1実施例との相違点のみを以下に説明する。
図9から明らかなように第2実施例の起振装置12は従動軸32側に前述の前後進切替機構60を備えている点で、第1実施例とは相違する。即ち、第2実施例の場合には従動軸32が中空軸として形成され、従動軸32内に前後進切替軸70が配置されている。
駆動軸30は前述した通路66のみを有し、この通路66は径方向孔112を介してハウジング26内に連通している。
更に、図10及び図11は、図4及び図5にそれぞれ対応した前後進切替軸70の移動位置を示す。また、図10及び図11から明らかなように、一対の偏心振子56は固定ボルト106を介して従動軸32に固定されており、そして、従動軸32に一対の開口部104が第1実施例の場合と同様に形成されている。
従って、第2実施例の場合にも、前後進切替軸70への潤滑を良好に行なえ、振動締固め機における前後進の切替を安定して行なうことができる。
第1及び第2実施例では何れも、一対ずつの偏心振子54,56が対応する側の駆動ギヤ50又は従動ギヤ52を挟み込むようにして配置されているが、一対ずつの偏心振子54,56は駆動ギヤ50及び従動ギヤ52の片側に配置されていてもよい。
10 踏圧プレート
12 起振装置
16 エンジン
26 ハウジング
30 駆動軸(平行軸)
32 従動軸(平行軸)
50 駆動軸
52 従動軸
54,56 偏心振子
60 前後進切替機構
64 シリンダボア
70 前後進切替軸
72 スプール(摺動部)
78 油圧シリンダ(液圧アクチュエータ)
96 変換ユニット
98 螺旋溝
102 トリッピングピン
104 開口部
106 固定ボルト(取付け位置)
110 螺子孔

Claims (5)

  1. 地盤を締固める振動締固め機の踏圧プレートに振動力を付与する起振装置であって、
    底に潤滑油を蓄えたハウジングと、
    前記ハウジング内に配置され、互いに連動して回転可能な第1及び第2平行軸と、
    前記第1及び第2平行軸のそれぞれに設けられ、前記第1及び第2平行軸と一体的に回転されて前記振動力を発生させる第1及び第2偏心振子と、
    前記第1偏心振子に対して前記第2偏心振子における回転の位相変更をなし、前記振動締固め機を前進又は後進させる前後進切替機構と
    を備え、
    前記前後進切替機構が、
    前記第2平行軸内に形成され、前記第2平行軸の軸線方向に延びるシリンダボアと、
    前記シリンダボア内に配置され、前記シリンダボアに摺動自在に嵌合された摺動部を有する前後進切替軸と、
    前記前後進切替軸を前記軸線方向に移動させる液圧アクチュエータと、
    前記前後進切替軸の移動を前記位相変更に変換する変換ユニットと
    を含む、
    起振装置において、
    前記第2平行軸は該第2平行軸の軸線方向に互いに離間し且つ前記シリンダボア内と前記ハウジング内を連通させる一対の開口部を有し、
    前記前後進切替軸が前記一対の開口部間を移動する、と共に、
    前記前後進切替機構は、前記前後進切替軸の移動ストロークを規定する第1及び第2移動位置を更に含み、
    前記前後進切替軸が前記第1及び第2移動位置に位置付けられたとき、前記前後進切替軸の前記摺動部が対応する側の開口部を通じて前記ハウジング内に部分的に露出する
    ことを特徴とする振動締固め機の起振装置。
  2. 前記ハウジング内の前記第1及び第2偏心振子を含む回転部材は、前記潤滑油の液面レベルよりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の振動締固め機の起振装置。
  3. 前記第1及び第2平行軸の一方は回転動力を受ける駆動軸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動締固め機の起振装置。
  4. 前記第1及び第2偏心振子は対応する平行軸に一対ずつ設けられ、
    前記一対の開口部は、前記一対の第2偏心振子の取付け位置に対し、これら取付け位置とは前記第2平行軸の直径方向に離間した位置にそれぞれ位置付けられていることを特徴する請求項1〜3の何れか1項に記載の振動締固め機の起振装置。
  5. 前記第2平行軸は、前記取付け位置を規定し且つ前記各第2偏心振子を固定する固定ボルトがねじ込まれる螺子孔をそれぞれ有し、これら螺子孔は対応する側の開口部と同一の線上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の振動締固め機の起振装置。
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