JP5920875B2 - 真菌感染症を治療するための新規な製剤 - Google Patents

真菌感染症を治療するための新規な製剤 Download PDF

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Description

本発明は、ナノソーム化(nanosomal)システムに基づく新規な薬物送達システムに関する。
本研究において、生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの試料を、低温電子顕微鏡検査(cryoEM)を使用して調べた。新鮮な試料及び2年経過した試料を、超音波処理を行わずに分析し、超音波処理を行った後も分析した。cryoEM画像の解析には、粒度分布並びにラメラリティ(lamellarity)(単層ラメラ対多層ラメラ)及び凝集などの全体の形態を含んだ。
免疫不全の患者及び免疫適格性のある患者の両方において、様々な属の酵母菌及び皮膚糸状菌によって引き起こされる全身性及び局所性真菌症の発生率が増加していることは、今もなお、重要で十分な取組みがなされていない医療問題である。結果としての死亡率及び驚くほど長期にわたる罹患率は大きな懸念である。薬物がこれまで発見されてきたすべての薬物には、限定されたスペクトル、乏しい効力、適当な製剤の制限、副作用及び生命に危険を及ぼす毒性といった問題があり、またこれらの問題の一部又はすべてが組み合わさった問題もかなり多かった。ポリエンアミノグリコシド系抗生物質は、最も有望な広範なスペクトルを持ち、強力であると思われた。しかし、これらの化合物のほとんどは毒性があったため、治療薬として含められなかった。
アンホテリシンBは、デオキシコール酸ナトリウムのミセル懸濁液、リポソーム化脂質複合体及び脂質コロイド分散液などの様々な製剤はすべて、様々な程度で生命に危険を及ぼす腎毒性を有するという事実があるにも関わらず、幅広く臨床使用されてきた唯一のポリエンマクロライドであってきた。
アンホテリシンBの製剤における目的は、腎毒性を取り除き、安定な製剤を作製し、低用量における有効性を確実にし、高用量であっても毒性及び副作用がないことを確実にすることである。
アンホテリシンB製剤について記載している多数の付与/出願された特許及び出版物が存在する。以下に記載する4つの製剤を除き、他の製剤はすべて、その製剤を十分に腎に安全なものにすることができなかったので使用されていない。
すべての周知のアンホテリシンB製剤において、その成分は、リン脂質/脂質及び安定剤の大きな選択肢リストから選択される。アンホテリシンBは生理食塩液中に沈殿することが知られているため、生理食塩液中で注入される製剤はない。
(1)従来のアンホテリシンB:5%デキストロース中のアンホテリシンB−デオキシコレートのコロイド懸濁液
有効性33% 腎毒性67%
アンホテリシンBは、水性媒体に不溶である。この問題は、1950年代後半に、アンホテリシンBをデオキシコレートに溶解させて、5%デキストロース水溶液中のミセル懸濁液として配合することによってわずかながら克服された。アンホテリシンBはNaClで沈殿するため、デオキシコレート中のアンホテリシンBは、NaCl中で調製することも、生理食塩液中で希釈することもなかった。さらに、懸濁液を凍結乾燥して製剤を安定
させた。
(2)5%デキストロース中で希釈したリポソーム化アンホテリシンB
有効性77% 腎毒性20%
4.5%スクロース及び緩衝剤としてのコハク酸二ナトリウム六水和物中の水素添加大豆ホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルグリセロール、コレステロール及びアルファトコフェロールの組合せで構成されたリポソーム化アンホテリシンBは、リン脂質、ステロール、膜を安定化させる糖質のいくつかの組合せ及びそれらの異なる比率の中から選択した。膜を安定化させるスクロースを使用したが、この製剤は凍結乾燥して不安定性を克服した。リポソーム化アンホテリシンBのこの製剤は生理食塩液中で沈殿すると報告されているため、生理食塩液中での希釈や生理食塩液との接触は厳禁である。
米国特許第4766046号は次のように記載している。
アンホテリシンBリポソームの粒径及び不安定性のために、数週間の保存期間にわたり、粒径を著しく(数倍)増加させることなく、粒径の小さいアンホテリシンBリポソームを調製し保存することは不可能であった。その結果、リポソームの粒径に関係するin vivoでのリポソーム取り込み及び薬物放出並びに毒性の差によって、保存したアンホテリシンBリポソームの治療指数を制御し評価することは困難であった。コレステロール含有アンホテリシンBリポソームがより小さい元の粒径のリポソームよりもかなり毒性が高いことから、この粒径の不安定性さの問題は、1から2ミクロン超のリポソームの粒径が達成されると、特に重大である。この粒径の安定性の問題は、これまでは粒径が決められたリポソームを調製後すぐに投与することによってのみ解決されてきた。もちろん、これは、通常の医療現場における薬物送達には実用的なアプローチではない。
(3)5%デキストロース中に希釈させたアンホテリシンB脂質複合体
有効性34% 腎毒性63%
この製剤は、アンホテリシンB、合成リン脂質、すなわちジミリストイルホスファチジルコリン及びジミリストイルホスファチジルグリセロールを含む。この水性懸濁液を投与前に5%デキストロース中で希釈する。有効性プロフィールも毒性プロフィールも従来のアンホテリシンBよりも改善されてはいない。
(4)5%デキストロース中で希釈したアンホテリシンBコロイド分散液
有効性46% 腎毒性40%
トロメタミン、エデト酸ニナトリウムデハイドレート(Disodium edentate dehydrate)及びラクトース一水和物HClとともに凍結乾燥させたアンホテリシンB及びコレステリル硫酸ナトリウム。
アンホテリシンB脂質製剤に存在するグルコースは、局所適用した製剤の有益な効果を著しく低下させる。このグルコースの阻害機序は、グルコースによりもたらされる高い粘度又はグルコースによりもたらされるコロイド粒子の脂質/水界面の変化と関係することが示唆される(Crowe JH et.al.1988 Biochim.Biophys Acta.947:367〜384)。リポソーム化アンホテリシンBの最良の治療の成功率でさえ77%であり、本発明には及ばない。
したがって、アンホテリシンBの腎毒性を減少させるという追加の利点を有する本発明において、デキストロースを生理食塩液と交替することが企図された。生理食塩液がアンホテリシンBの沈殿を引き起こすという周知の証明された事実1〜4を勘案して、ナノソ
ーム中にアンホテリシンBを固定化してナノソーム化薬物の沈殿を確実に防ぐように、脂質組成及び脂質と薬物との比率を、独特に設計した。
本発明の目的は、腎毒性が低減した、生理食塩液懸濁液中で安定化させたコレステロール含有ナノソームの新規な製剤を提供することである。
本発明の別の目的は、高い抗真菌活性を有する、生理食塩液懸濁液中で安定化させたコレステロール含有ナノソームの新規な製剤を提案することである。
本発明のさらに別の目的は、非常に安定な、生理食塩液懸濁液中で安定化させたコレステロール含有ナノソームの製剤を提案することである。
本発明の別の目的は、毒性がより低い、生理食塩液懸濁液中で安定化させたコレステロール含有ナノソームの新規な製剤を提案することである。
本発明のさらに別の目的は、高い抗感染症活性のために使用されるアンホテリシンBの用量が非常に少ない、生理食塩液懸濁液中で安定化させたコレステロール含有ナノソームの新規な製剤を提案することである。本発明のさらに別の目的は、より少ないアンホテリシンB用量でより高い抗感染活性という最適化をし、さらに腎毒性を最少にすることを目的にした多様な適用のための新規な製剤及び静脈内、眼科用及び局所などの様々な適用等のための、安定な製剤を提案することである。
本発明によれば、懸濁液中にコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBナノソームを含む、真菌感染症を治療するための新規な製剤が提供される。
本発明によれば、生理食塩液懸濁液中で安定化させたコレステロール含有ナノソームの新規な製剤を調製する方法も提供される。
蛍光標識移動試験−薬物の皮膚層への透過を監視するための蛍光標識試験(従来の製剤及びナノソーム化製剤を塗布後)。 蛍光標識移動試験−薬物の皮膚層への透過を監視するための蛍光標識試験(従来の製剤及びナノソーム化製剤を塗布後)。 (a)0.5時間目に従来のアンホテリシンBクリーム、(b)1.0時間目に従来のアンホテリシンBクリーム、(c)2.0時間目に従来のアンホテリシンBクリーム、(d)0.5時間目にナノソーム化アンホテリシンB製剤、(e)1.0時間目にナノソーム化アンホテリシンB製剤、(f)2.0時間目にナノソーム化アンホテリシンB製剤を塗布した後の皮膚の蛍光横断図。
溶液中では、濃度は、溶媒(注射液及び注入液又は他の任意の液体剤形の場合、一般に水性である)の単位容量当たりの溶質の分子数であるが、一方、コロイド懸濁液などの懸濁液を含む、粒子の製剤においては、薬物の有効濃度は薬物を運搬する粒子数によって決められる。このような担体は、注射、経口若しくは吸入、経皮等のための、脂質、タンパク質又は他の生分解性担体の及び主として局所用の製剤のための非生分解性担体の多様なナノ若しくはミクロの粒径の集合体である。本発明において、ナノソームは、各単位量の薬物ごとの薬物含有ナノソームの数を増やすのに最適に高い脂質と薬物の比率を有してい
るため、投与前にナノ化によって補完することによって有効性の最適化を実現する。
粒径によって脂質と薬物の比率を最適化することは、製造後及び投与前の製剤中にあるAPIの担体の粒子数を増加させることにより、活性薬剤の有効濃度を高めるという本発明の新規なコンセプトに基づくものである。これは、より多くの脂質を含有する製剤の粒子の粒径を小さくすることによって実現される。この製剤においては、脂質と薬物の比率が最適により高いことから、薬物1mg当たりの粒子数がより多く存在する。粒子がより多くなると身体に薬物がより良く多く分布されることになる。懸濁液中により有効な濃度の薬物が存在するので、身体中により多くの数の分子が均一に分布される。このことにより、治療用量の要求性が少なくなる。API、例えばアンホテリシンBは、より高用量では毒性があるので、APIの要求性を減らすことによって、自動的に動物/患者に対する毒性が低減され、ひいてはより安全な薬物製剤につながることになる。
粒子製剤中のAPIは、担体粒子の多層内に封入される。疎水性/親油性の薬物は、脂質ナノソームの脂質二重層の中に挿入されたままであり、したがって、これらのナノソームが崩壊又は分解したときでさえ、in vivoの水性環境では放出されないままである。脂質ナノソームに封入されたこのような薬物は、ナノソームの表面から標的細胞の表面に運ばれる。このような場合、ナノソームの内部ラメラ層に封入された薬物は治療的に利用されずに、最終的には細網内皮系の細胞に貧食され、in vivoの治療連鎖から外される。内部ラメラ層中にある薬物の蓄積した封入量は、ナノソームの表面ラメラ層にあるものよりも数倍多い。多層ラメラのナノソームのすべてのラメラ層が分離されて新しい小さな多数のナノソームを形成され、その薬物を封入している内部ラメラ層が、こうしてそのナノソームの薬物を露出する外部ラメラ層に変換される場合、APIがこのような混合ラメラ層の製剤に全く添加されなくても、薬物の有効濃度は増加することになることが論理的に予想され得る。より高い治療効果を実現するためにより高い活性濃度を得るこの最適化により、患者の病床で混合ラメラ層のミクロ及び/又はナノソームの超音波破壊を行うことによって上記の高い活性濃度を得ることができる。混合ラメラ層の集合から、それぞれの粒子は、それぞれがいくつかのナノソームに変換されるいくつかのラメラ層を得ることができる。ナノソームの数を増やすことによって、担体粒子中にあるAPIの大部分は、表面に送られ、こうして薬物を有するナノソームの数が増加するのに比例して、治療効果も増加する。この場合、脂質と薬物との比率は、下記の表に示すように、45:1から45:15に変化する。
ナノ化の方法
超音波処理装置を使用することによって、本発明にしたがって、病床での薬物のナノ化を実施するための新規なアプローチが導入された。この装置によって、手を使わずに操作ができ、粒子をより小さく、ラメラ層のより少ないナノソームに変換でき、その結果、以下に列挙した機序を通して治療効果が最適に増加する。
炎症部位において、毛細血管が有窓となり、より透過性になり、これにより、細胞及び粒子物質の移動が可能となり、循環血液から周辺炎症部位への移動/横断が可能となる。開窓による炎症部分への粒状物質中の薬物の送達の亢進は、より大きな担体粒子をナノソームに変換することによって容易にすることができる。ナノ化によって、標的部位での薬物含有ナノソームの濃度が増加するため、治療効果が増加することになる。
ナノ化のさらに別の重要な応用は、より大きな粒子が細網内皮系の食細胞に喪失されるのを減少させることである。より大きな粒子はスカベンジャー細胞によって外来粒子として速やかに識別され、その結果、貧食されて循環から速やかに除かれてしまう。食作用の速さは、薬物を有する粒子の粒径に反比例する。それゆえ、大きい多層ラメラの粒子をナノソームに変換することにより粒径を小さくすれば、血漿半減期が長くなり、食作用による喪失が遅れ、これによりさらに治療効果が高まることになる。
本発明は、ナノソーム化システムに基づく新規な薬物送達システムの一連の技術を使用した放出制御薬剤に関する。本研究において、生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの試料を、低温電子顕微鏡検査(cryoEM)を使用して調べた。新鮮な試料及び2年経過の試料を、超音波処理を行わずに並びに超音波処理を行った後に分析した。cryoEM画像の解析は、粒度分布並びにラメラ層状(単層ラメラ対多層ラメラ)及び凝集などの全体の形態を含んだ。
以下、特定の論題に取り組んだ。
粒度分布
全体の形態の特徴付け
生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの試料(新鮮な及び2年経過の)を、cryoEMを使用して撮像した。試料を10倍に希釈し、超音波処理を行わなかった場合及び超音波処理の45分後に撮像した。超音波処理は氷水浴で行い、これにより試料を8℃未満の温度で維持した。
粒度分布
希釈したナノソームの試料についてのcryoEMは、様々な形態及び粒径の粒子を持つ非常に不均質な標本を示した。粒子の粒径は直径20nmからマイクロメートルスケールで変化した。予想し得たように、超音波処理を行わなかった試料と比べて、超音波処理を行った試料において、多量の20〜200nmのより小さな直径のナノソームが認められた。cryoEM画像上、ナノソームの古い試料及び新鮮な試料との間に明らかな違いは認められず、超音波処理を行わなかった場合にも超音波処理を行った場合にも明らかな違いは認められなかった。試料は粒径及び形状のこのような幅広い分布を持つ粒子を含有したため、その平均の直径を計算し提供しても関連性のあるものでなく、誤解をまねく情報を与えることになる。
全体の形態
cryoEmによって撮像したナノソームは、厚さがおよそ7nmの明確な膜を示した。超音波処理を行った試料は、ナノソームがほとんど常に互いに接触していた超音波処理を行わなかった試料と比べると、別々の粒子として見られることが多かった、より高度の小さなナノソームを示した。古い試料及び新鮮な試料の両方において、超音波処理を行わなかった粒子の最も外側の膜(単数又は複数)は、2個以上のナノソームを囲んでいることが多く、このため、周辺のナノソームと区別することが困難であった。
ラメラリティ
cryoEMは、ナノソームが単層ラメラ及び多層ラメラの両方として現れることを示した。超音波処理を行わなかった試料と比べて、超音波処理を行った試料において、より多くの単層ラメラのナノソームが認められた。多層ラメラの粒子を囲んでいる膜層の数は、2つのラメラ層から、10倍の膜層を持つ玉葱様の構造のものまで変化した。それは、まるで、大きな粒子が、膜が近接していないより小さな粒子を取り込んでいるようでもある。しかし、その氷の厚さにより、これらの封入されたナノソームがZ軸に沿って空間的に配置される可能性がある。
凝集
cryoEMは、どの試料においても、多くの三次元のナノソームが凝集することを示さなかった。超音波処理を行わなかった試料中の粒子は、主として密接に接触しており、粒子同士が、最も外側の膜の層(単数又は複数)を共有していることが多いため、1つのナノソームが終わる場所と別のナノソームが現れる場所を区別することはしばしば困難であった。
結論
ナノソームの試料は、様々な形態及び20nmからマイクロメートルスケールの範囲の様々な直径を持つ、非常に不均質な標本を示した。超音波処理を行わなかった試料と比べて、超音波処理を行った試料において、20から200nmのより小さな直径の単層ラメラのナノソームがはるかに多く認められた。超音波処理が、超音波処理しなかった試料で認められた大きな多層ラメラの粒子が効果的に破裂させて小さな単層ラメラのナノソームにしているように思われる。それにもかかわらず、超音波処理を行った試料においていく
つかの大きな多層ラメラのリポソームがまだ認められ、これらのリポソームは、超音波処理を行わなかった試料内の大きな多層ラメラの粒子と比べて、より良く分離されることが多かった。超音波処理の延長によって大きな粒子の破裂がより完全になる可能性がある。
超音波処理を行わなかった試料又は超音波処理を行った試料を比べても、ナノソームの古い試料と新鮮な試料との間に目に見える明らかな違いはなかった。
AmB腎毒性の低減における生理食塩液の重要性
用量に関連した毒性、特に腎毒性は、アンホテリシンBの非経口投与において大きな障害であった。アンホテリシンBは、ステロールが豊富な膜に結合し、自己集合した微細孔を形成することにより、これらの細胞の溶解を引き起こすことが知られている。腎臓はコレステロール含有量が多く、アンホテリシンBなどのポリエンマクロライドはコレステロールに高い親和性を持つことは、このような化合物の治療剤としての使用を制限する複雑なシナリオを与える。アンホテリシンBをコレステロール含有脂質製剤に封入することは、十分でない利点であった(以下の表2参照)。
さらに、初期のアンホテリシンBが生理食塩液中に沈殿することは周知であるが、一方で生理食塩液懸濁液として製剤することによってアンホテリシンBの毒性を克服するための明らかな改善策が実現されつつある。本発明において、アンホテリシンBは、コレステロール含有基剤中に固定化されるため、移動できず、その結果、沈殿しなくなる。本発明の製品である、生理食塩液懸濁液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBは、腎毒性を大きく低減させる。
一方、エルゴステロール含有ナノソームは、本発明による交換によりもたらされるように、アンホテリシンBのより高い濃度を可能にし、内臓リーシュマニア症のみの治療にとって価値あるものとなる。
生理食塩液懸濁液中のナノソーム化アンホテリシンBに含まれる、コレステロールを有するエルゴステロールは、酵母菌、カビ及び皮膚糸状菌並びにリーシュマニアに対する強力な活性のために必要である。
生理食塩液を懸濁媒体として含む本発明は、アンホテリシンBにより引き起こされた腎機能障害、すなわち高窒素血症が、糸球体濾過量率(GFR)の低下、腎血流、濃縮能力の減退、尿の酸性化の変性及びカリウムの消耗と関係があるという仮説を基にしたものである。アンホテリシンBの腎毒性は生体膜におけるそのイオノフォア特性と関係がある。(Schell R E「アンホテリシンB誘発の腎毒性:ナトリウムの状態の影響(Amphotericin B induced nephrotoxicity:Influence of Sodium Status)」(Letter).Nephro
n1992;60:52)
糸球体毒性は、患者の水和状態及び基礎的な腎機能に応じて、アンホテリシンBの単回投与後すぐに発現するか、アンホテリシンB治療の数日から数週間後に徐々に発現し得る。アンホテリシンBの注入の前及び後に、ナトリウム負荷として周知である生理食塩液の静脈内投与を行うと、アンホテリシンBにより引き起こされた糸球体濾過量率の低下が軽減されるとの報告がある(R Sabra&R A Branch(1991)「ラットにおけるアンホテリシンB誘発の糸球体濾過量率の低下の機序。抗菌剤及び化学療法(Mechanism of Amphotericin B−Induced Decrease in Glumerular Filteration Rate in Rats.)」Antimicrobial Agents and Chemotherapy:35;2509〜2514)。
LD50
脂質と薬物の比率を上げることにより及び生理食塩液を使用してナノソームを懸濁することで、これらのナノソームが非常に安全なものになった。動物による前臨床毒性試験の間、最大60mg/kgの投与まで死亡した動物はおらず、60mg/kg超を投与することはできなかったので、LD50は決定できなかった。ナノソームはそのまま使用できる懸濁液なので、濃縮した用量として投与できず、また動物は60mg用量に対する体積よりも大きな体積に耐えることができなかった。リポソーム化アンホテリシンBにおけるような生理食塩液を含まないコレステロール(上記のAmBisome毒性/組成の言及を参照)及びアンホテリシンB脂質複合体におけるようなコレステロールを含まない生理食塩液(上記のAbelcet毒性/組成の言及を参照)のいずれも、生理食塩液中に脂質と薬物の比率が高いコレステロール含有ナノソームという本件の固有の組成のように、腎毒性を僅少のレベルまで低減させないことが観察されている。生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBのin vitroの有効性は、酵母菌及びカビの多数の臨床分離株に対して、従来のアンホテリシンBよりも数倍高い(複数の場所で10倍)(MICでは数倍低い)。より高活性の理由は、これらのナノソーム及び真菌の膜の両方とも、類似した良好な親水性親油性の環境を持ち、そのためナノソームから真菌への分子の移動が容易であるからである。
コレステロール及び生理食塩液中のナノソームの安定化
他のいずれの膜安定剤を含まない、生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBナノソームの安定性は本発明の新規な組成によって可能となった。本発明のナノソーム化アンホテリシンBは、それ自体、製造日から少なくとも24カ月間安定である。したがって、コレステロール及び生理食塩液が組成の安定性を増加させるのに大きな役割を果たしていることは明確である。
(例1)
1から15mgの薬物の封入
生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBにおいて、異なる量、すなわち1ml当たり1mgから15mgのアンホテリシンBを、脂質の量を増加させることなくうまく間に挿入することができた。このことは、1から15mg/mlのそれぞれのアンホテリシンB製剤に対して脂質量を45mgに固定する、すなわち脂質と薬物の比率が45:1から45:15と変化することを意味する。
導入された製剤の「ナノソームにおける薬物:脂質の比率」及び「上澄み中のアンホテリシンB」の決定:
試料明細: 製品コード
1mg/ml− NAmB−C/1
3mg/ml− NAmB−C/3
5mg/ml− NAmB−C/5
10mg/ml− NAmB−C/10
15mg/ml− NAmB−C/15
アンホテリシンBのアッセイ及び残存メタノールの含有量を決定した。結果を以下に示す。
観察結果:
(A)上澄み液体中のアンホテリシンBの決定−
すべての試料を遠心分離し、上澄み液体を採取して、アンホテリシンBのアッセイを実施した。UV可視分光光度計における405nmでの読取り値は無視できる程度であったが、これは上澄み液体中にアンホテリシンBが存在しないことを示しており、導入された製剤中に、封入されていないアンホテリシンBが存在しないことを意味するものである。
(B)ナノソーム中の薬物:脂質の比率
上記製剤のナノソーム中の薬物:脂質の比率を決定した。
観察結果を以下に示す。
(例2)
生理食塩液とデキストロース懸濁液中のナノソーム化アンホテリシンBの腎毒性の比較
アンホテリシンBの固有の腎毒性は、広範なスペクトル及び強力な抗真菌性を持つこの薬物の完全な可能性を解放する上で大きな障害であった。先に詳述したように薬物作用に対するデキストロースの周知の欠点及び生理食塩液の利点の可能性にも関わらず、皮肉にもアンホテリシンBは生理食塩液中に沈殿することが周知であるため、デキストロースを生理食塩液と取り替えることはできなかった。このナノソーム化アンホテリシンBの固有の設計により、アンホテリシンBをナノソーム化基剤中に固定化することによって生理食塩液懸濁液中の安定な製剤が可能になった。デキストロースに対する生理食塩液の腎毒性を評価するために以下の実験を実施した。
実験は、雄6匹及び雌6匹をそれぞれ含む2つの群のスイスアルビノマウスに対して実施した。最初の8日間は3mg/kgの1日用量、9日目及び10日目はさらに5mg/kg/日に増量し、1つの群に生理食塩液製剤を投与し、別の群にデキストロースを投与した。2日に1回、それぞれの動物群の半数の採血を行い、2日目から11日目まで1日1回、血清中クレアチニンを決定した。
各動物臨床化学データ
いずれの群でも血清中クレアチニン濃度の有意な違いは観察されなかったので、より高用量の及びより長期間の実験が必要となった。
この実験において、2つの群のマウスのそれぞれの群は、雌と雄が同数の50匹のマウスを含んだ。1日1回の投与に代えて、2日に1回の10mg/kg用量を投与し、1つの群には5%デキストロース中ナノソーム化アンホテリシンBを投与し、別の群には標準生理食塩液中ナノソーム化アンホテリシンBを投与した。週1回、採血し、血清中クレアチニン濃度を決定した。
デキストロース群において、2週目まで有意な違いは見られず、その後の6週目まででも血清中クレアチニン濃度の上昇は有意ではなかった。ベースラインの2倍を超える血清中クレアチニンの増加が、4週目に動物2匹に、5週目に動物3匹に、6週目に動物1匹に認められた。3週目に動物1匹が、5週目にもう1匹が死亡したことは、薬物の腎毒性と関係があると思われる。全体として腎毒性がこれら動物の14%に認められた。
生理食塩液群において、血清中クレアチニン濃度は6週間の実験期間中変わらない。1匹においてのみ、血清中クレアチニン濃度が投与6週間後にベースラインの2倍を超えた。全体として、この群のわずか2%に腎毒性が認められる。この群のマウスのうち5匹が実験の間に死亡したが、死亡は薬物と関係がないと思われる。
(例3)
コレステロール及び生理食塩液中のナノソームの安定化
他の膜安定剤を含まない、生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの2年間の安定性は本発明において報告した固有の組成によって可能であった。
完成製品に対する実時間安定性試験
製品:生理食塩液中コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンB
保存期限:このナノソーム化アンホテリシンBは製造日から少なくとも24カ月間安定である。
提案有効期限:24カ月間
保存:2〜8℃で保存
対照バッチ:ナノソーム化アンホテリシンBの安定性試験のテストを3つのバッチにおいて実施した。

保存条件:長期の安定性試験の場合、製品は2〜8℃で保存する。
テスト間隔:保存した試料を所定の間隔で取り出す。間隔は次の通りである。
0カ月目
3カ月目
6カ月目
12カ月目
18カ月目
24カ月目
生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの実時間安定性試験データ
バッチ番号:50F07−147
製造日:08/2007
有効期限日:07/2009
生理食塩液中コレステロール含有リポソーム化アンホテリシンBの実時間安定性試験データ
バッチ番号:50F07−148
製造日:08/2007
有効期限日:07/2009
生理食塩液中コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの実時間安定性試験データ
バッチ番号:50F07−149
製造日:08/2007
有効期限:07/2009
(例4)
従来のアンホテリシンB及び生理食塩液中コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンB(NアンホテリシンB)のin−vitro活性の比較
実験は、ナノソーム化アンホテリシンBに対する一般に使用されている抗真菌剤、すなわちアンホテリシンB、ボリコナゾール、イトラコナゾール及びフルコナゾールの抗真菌スペクトラム及びMICを決定し、病原性の酵母菌及び皮膚糸状菌を含むカビに対する有効性を確実にするため行った。
以下の臨床分離株のテストを行った。
生理食塩液中のコレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBのin−vitroの活性は、酵母菌及びカビの多数の臨床分離株に対して、従来のアンホテリシンBよりも数倍も高い(複数の場所で10倍及びMICはさらに低い)。さらにアンホテリシンBはこれまで皮膚糸状菌に対して有効ではないことが知られているが、一方、ナノソーム化アンホテリシンBは皮膚糸状菌、すなわちトリコフィトン・ルブラム(Trichophyton rubrum)、T.トンズランス(T.tonsurans)、T.メンタグロフィテス(T.mentagrophytes)、ミクロスポルム・ジプセウム(Microsporum gypseum)及びエピデルモフィトン・フロコッサム(Epidermophyton floccosum)に対しては有効である。より高い活性の理由は、これらのナノソーム並びに真菌の膜が両方とも、類似した好ましい親水性親油性の環境を持ち、そのためナノソームから真菌へアンホテリシンBの分子が移動しやすいためであり得る。
この観察結果は、アンホテリシンBをコレステロール含有ナノソームとして投与すると
きの用量を減少させる可能性も支持するものである。デオキシコール酸ナトリウム中の薬物のコロイド懸濁液である従来のアンホテリシンBは、1mg/体重1kg/日の1日用量として投与されるが、用量を制限している毒性を克服するために開発された、その市販の脂質製剤の用量は3〜6mg/体重1kg/日の範囲である。用量が増えると、治療費用に影響してその薬物を入手不可能な価格とする一方で、コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBは、治療の用量が減少し、ひいては治療を入手可能な価格とする助けとなる。
皮膚糸状菌
1.トリコフィトン・ルブラム、T.トンズランス、T.メンタグロフィテス
2.ミクロスポルム・ジプセウム
3.エピデルモフィトン・フロコッサム
皮膚感染症を引き起こす真菌
1.カンジダ、アスペルギルス、ムコール(Mucor)



フルコナゾール耐性種:ミクロスポルム・ジプセウム、トリコフィトン・メンタグロフィテス、トリコフィトン・ルブラム、ペニシリウム・マルネフェイ、スポロスリックス・シェンキー、スキタリジウム・ジミダタム、フィアロフォラ・ベルコーサ、クラドフィアロフォラ・バンティアナ、アルテルナリア属、クルブラリア属、アポフィソマイセス・エレガンス、ムコール属、アブシディア・コリンビフェラ、リゾプス・アルヒズス、R.プシルス、シェードアレシェリア・ボイディ、フサリウム属、アスペルスギルス・フラバス、A.フミガーツス、A.オリゼ、ペシロマイセス属。
フルコナゾール変異種:カンジダ・アルビカンス、クリプトコッカス・ネオフォルマンス。
ボリコナゾール耐性種:ムコール属。
ボリコナゾール変異種:スポロスリックス・シェンキー、アブシディア・コリムビフェラ、リゾプス・アルヒザス、R.プシルス、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、カン
ジダ・アルビカンス、ペシロマイセス属。
イトラコナゾール耐性種:トリコフィトン・ルブラム、クルブラリア属、フサリウム属、アブシディア・コリムビフェラ、ムコール属、アポフィソマイセス・エレガンス、クルブラリア属、リゾプス・アルヒザス、R.プシルス、フィアロフォラ・ベルコーサ、スキタリジウム・ジミダタム。
イトラコナゾール変異種:スポロスリックス・シェンキー、アスペルスギルス・フラバス、A.フミガーツス、カンジダ・アルビカンス、ペシロマイセス属。
ナノソーム化アンホテリシンB変異種:ペシロマイセス属。
(例5)
超音波処理前及び後のTEM及び凍結割断法SEM
脂質:薬物の比率の粒子数/mlに及ぼす影響、超音波処理の粒子数/mlに及ぼす影響
ナノソームの試料は、様々な形態及び20nmからマイクロメートルスケールの範囲の様々な直径の粒子を持つ、非常に不均質な標本を示した。超音波処理を行わなかった試料と比べて、超音波処理を行った試料において、20から200nmのより小さな直径の単層ラメラのナノソームは、はるかに多く認められた。それは、超音波処理が、超音波処理を行わなかった試料に認められた大きな多層ラメラの粒子を効果的に分解させて、小さな単層ラメラのナノソームにしているように見える。それにもかかわらず、いくつかの大きな多層ラメラの粒子が超音波処理を行った試料においてなお観察され、これらの粒子は、超音波処理を行わなかった試料中の大きな多層ラメラの粒子と比べて、より分離されていた。超音波処理の延長によって大きな粒子がより完全に分解する可能性がある。
超音波処理を行わなかった試料の比較又は超音波処理を行った試料の比較のいずれによっても、古い試料と新鮮な試料との間に目に見える明らかな違いはなかった。それゆえ、図1及び2に示すように、これらの試料は、調査期間(2年)にわたり安定していると思われる。
(例6)
コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの生理食塩液懸濁液の眼科用局所使用
生理食塩液中コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBを、眼において局所的にも調べ、安全で効果があることが分かる。アスペルスギルス・フミガーツスの角膜炎モデルを、異なる濃度のナノソーム化アンホテリシンB及び従来のアンホテリシンB並びに未治療の対照で治療した。結果は、生理食塩液中コレステロール含有ナノソーム化アンホテリシンBの濃度が半分であっても、従来のアンホテリシンBのフル濃度と同様に有効であることを示している。
ウサギにおける実験用真菌性角膜炎の治療の期間における生理食塩液中のコレステロール含有のナノソーム化アンホテリシンB製剤の有効性及び毒性の評価
目的
a.実験用ウサギモデルにおいて誘発させた真菌性角膜炎の治療における局所的ナノソーム化アンホテリシンBの有効性を評価すること。
b.0.1%及び0.05%の濃度のナノソーム化アンホテリシンBの有効性を0.1%の濃度の従来のアンホテリシンBと比較すること。
c.ウサギにおけるナノソーム化アンホテリシンBを使用した処置による、眼のあらゆる毒性を評価し、その毒性を0.1%濃度のアンホテリシンBの局所適用による毒性と比較すること。
方法
対象:ニュージーランド白ウサギ72匹
真菌分離株:アスペルスギルス・フミガーツス(ATCC13073)、カンジダ・アルビカンス、フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)
アスペルスギルス・フミガーツス及びフサリウム・ソラニを、ポテトデキストロース寒天斜面培地において30℃で3〜10日間増殖した。培養物を滅菌した綿棒でそっと塗って分生子の懸濁液を調製し、これを15ml円錐管に入れた滅菌した生理食塩液3〜4mlに移した。分生子の最終の濃度は10分生子/mlが得られるように調節した。カンジダ・アルビカンスを、ポテトデキストロース寒天プレートで24時間、35℃で増殖した。直径1mm超のコロニーを5個採取し、滅菌した15ml円錐管内で、5mlの0.85%滅菌生理食塩液中に懸濁させた。この懸濁液をボルテックスし血球計数板を用いて細胞数を数えた。酵母菌細胞の作用懸濁液を滅菌生理食塩液中で調製し10CFU/mlの最終濃度を得た。
角膜炎の誘発及び治療
合計72匹のウサギを試験に使用し、そのうち60匹のウサギをアスペルスギルス・フミガーツスの種菌に感染させ、うち22匹のウサギをコンタクトレンズモデルを使用して感染させ、38匹に基質内の技術を使用して感染させた。ウサギ8匹をカンジダ・アルビカンスの臨床分離株に感染させた(基質内の接種によって、ウサギ4匹に10酵母菌/ml及び2匹に10細胞/mlを感染させ、2匹にコンタクレンズモデルを使用することにより10細胞/mlを感染させた)。ウサギ4匹に種菌の用量(10胞子/ml)を有するフサリウム・ソラニの臨床分離株を基質内の技術によって感染させた。
コンタクトレンズを使用した角膜炎の誘発:ウサギにケタミン及びキシラジンの筋肉内投与で麻酔をかけた。角膜の麻酔は局所用プロパラカイン0.5%を使用してかけた。右眼の瞬膜を鋭い切開で切除した。99%イソプロピルアルコール(メルク社、米国)で湿らせた7mm濾紙ディスクを角膜の中心に30秒間載せ、角膜の上皮を、組織を傷つけずに取り出した。眼を乳酸ナトリウム溶液ですすぎ、残った微量のイソプロピルアルコールを全部取り出した。角膜の中心に摩損の格子図形をつけた。真菌の種菌を、ラージボアピペットの先端を使って露出させた角膜に移し、種菌を、滅菌したコンタクトレンズ(直径14.0mm)(Pure Vision、ボッシュ&ロム社、アイルランド)を載せることによって角膜内に保持した。コンタクレンズが押し出されないように、5−0絹縫合糸を使用して瞼板縫合術を施し、瞼を閉じた。48時間後にコンタクトレンズを取り除いて眼を調べ、その後48時間ごとに調べた。これらのウサギのそれぞれの角膜ボタンを得て、微生物検査及び組織病理検査にかけた。
種菌の基質内注射による角膜炎の誘発:ウサギにケタミン及びキシラジンの筋肉内投与で麻酔をかけた。角膜は局所用プロパラカイン0.5%を使用して麻酔をかけた。20リットルの真菌の種菌(10胞子/1ml)を、細隙灯の誘導下、30Gインスリン屈曲注射針を使って基質内に注射した。角膜炎の兆候がないか2日おきにウサギを調べた。
抗真菌剤の評価:種菌の基質内注射モデルに関して持続感染症が認められたので、このモデルに対して治療試験を実施した。治療はウサギを4匹のウサギをそれぞれ含む4つの群に無作為に分けた。
アスペルスギルス・フミガーツス接種群は、
(1)0.1%ナノソーム化アンホテリシンB投与群
(2)0.1%従来のアンホテリシンB投与群
(3)0.05%ナノソーム化アンホテリシンB投与群
(4)滅菌した標準生理食塩液の点滴注入(未治療対照)群であった。
治療の前と後の感染を、細隙灯顕微鏡を使用して決定した様々な臨床的兆候に対し複合点数をつけて等級分けを行った。臨床的点数をそれぞれの群ごとに集計し、それらの平均値を出した。
結果
コンタクトレンズモデル:真菌性角膜炎の初期の標準化において、使用したウサギ22匹のうち、ウサギ8匹をコンタクトレンズモデルによって、アスペルスギルス・フミガーツスの胞子の懸濁液のみを含有する種菌に感染させた。しかし、このことは、感染症の臨床的又は微生物学的証拠をなんら与えなかった(塗抹標本及び培養物の両方とも陰性であった(表1))。続いて、ウサギ14匹に胞子及び菌糸体の混合物を感染させたが、これにより表1に示すようにウサギに持続感染症を与えた。臨床的な持続感染症があったが、感染症の重症度は5日間を過ぎた後に低下した。したがって、5日目に治療を開始することができなかった。それゆえ、基質内注射モデルを続いての実験に採用し、抗真菌剤による治療を感染の5日目に開始した。
基質内モデルを使用した抗真菌治療の評価:未処置のウサギは、15日目に平均点数16.1±4.1SDであった。しかしながら、0.1%ナノソーム化アンホテリシンBで処置したウサギは平均点数8.6±2.37SDであり、これは未処置群と比較すると統計学的に有意(p<0.001)であった。同様に、0.05%ナノソーム化アンホテリシンB及び従来の0.1%アンホテリシンBで処置した群は、それぞれ平均点数8.8±2.37SD及び平均点数8.4±2.0SDであった。
ウサギにすべての3種類の薬物で処置したとき、未治療の群と比較して、治癒に著しい違いがあり、統計学的にも有意であった(p<0.001)。しかしながら、アスペルスギルスによる角膜炎に対して、0.05%ナノソーム化製剤の臨床的な複合点数は、従来の0.1%薬物とほぼ同じである。
(例7)
革新的に設計された「リン脂質−コレステロールナノソーム介在アンホテリシンBの経皮送達」の実験的証拠
皮膚中に吸収されないことが周知であるアンホテリシンBは、有効な局所用製剤の開発を制限されてきたが、このことは、本発明により、アンホテリシンBを導入されたコレステロール/リン脂質のナノソームに封入することによって克服された。ナノソームに封入されたアンホテリシンBの透過及び経皮送達は、コレステロール−リン脂質のナノソーム固有の利点、すなわちリン脂質と細胞間脂質の相互作用、脂質に連結した水分の存在並びに所望のアンホテリシンBの分子の溶解性及び分割などの物理化学的特性の改変とみなすことができる。さらに、観察されたように、革新された製剤におけるナノソーム化アンホテリシンBの局所適用における、アンホテリシンBの実現された皮膚内の保持は、薬物−受容体の相互作用の改善並びにアンホテリシンBの持続的作用にとって最も求められてきた挙動の1つである。
結果は、皮膚透過の挙動の調査及び蛍光標識写真解析の後で得られたが、従来の調製をしたアンホテリシンBクリームに対するナノソーム化アンホテリシンB製剤の優位性を充分に示すものである。このことは、アンホテリシンBの経皮局所送達のための、ナノソーム化アンホテリシンBの新規性の基礎をなすものである。
目的
透過試験用の適当な試験培地の、従来のアンホテリシンBクリーム開発との比較によって、生理食塩液中のコレステロール含有ナノソームの製剤のアンホテリシンBの経皮送達に及ぼす影響を調べること
解析のための方法の開発及びバリデーション
フランツ型拡散セルを使用したin vitroの透過試験
薬物−皮膚の保持力の決定
薬物輸送の監視(蛍光標識試験)
アンホテリシンBはBCS分類IVの薬物に分類され、それゆえ皮膚を含むあらゆる生体バリアの透過が難しい。含まれる様々な理由は次の通りである。
薬物固有の問題
溶解性
分割
皮膚固有の問題(硬い角質ケラチンバリア)
薬物−皮膚の相互作用
薬物及び皮膚の物理化学的特性の違いによる不適正な相互作用
これまで局所適用を有用なものにしようと試みたが、アンホテリシンBの嵩張った分子を皮膚を介して吸収することは困難である。その結果、これまでこの目標の実現に成功したものはいなかった。根本的な分子の問題はその物理化学的特性並びに皮膚バリアである。このことは、局所送達におけるナノソーム化システムの可能性を探求する論理的根拠を提供するものである。本明細書において、その仮説は、水−類脂質性の小胞状の環境条件中の薬物であれば、皮膚の層中に深く移動するために、順調に相互作用する一連の様々な物理化学的特性を獲得することになるという原理に基づいている。小胞内の水分は、従来のシステムに対して、改善された薬物運搬において、脂質−分子とともに重要な役割を果たすものである。これに加えて、リン脂質と皮膚脂質の統合は、改善された送達のため導電性の環境を構築することを助ける。
方法
拡散及び保持試験−様々な担体システムを使用したアンホテリシンBの皮膚透過を、フランツ型拡散セルを使用して試験した。拡散セル及び受容体セルの有効な透過の面積は、3.14cmであり、各細胞の体積は10ml及び30mlであった。受容体の流体の温度は32±1℃に維持した。受容体の区画は、シンク条件を容易にするため、蒸留水中にBriz−35(5%)+ドキュセートナトリウム(DOS)(1%)を含有した。
雄Lacaマウス(4から6週齢)の腹部の皮膚を、毛を剃り皮膚を脱脂した後、ドナー及びレセプター区画の間に載せた。358.5μgと同等の製剤(ナノソーム化/従来のクリーム)を、皮膚をシンク培地で2時間平衡化させた後、ドナー区画に塗布した。試料(1ml)を、レセプター区画の試料ポートから所定の間隔で引き出して、置換し、適当に希釈をした後、UV分光光度計による分析を行った。
蛍光標識移動試験−アンホテリシンBの内在する蛍光特性を利用して薬物の時間経過にともなう移動及び局在化を可視化した。試験の前日に脱毛クリームを用いてLacaマウスの毛を剃った。所定の間隔で、マウスを人道的に屠殺し、皮膚をすぐにPBS pH7.4で洗浄し、低温顕微鏡薄切片化されるまで20℃の10%ホルマリンに保存した。切片をF2フィルター付き顕微鏡のもと視察した。
観察結果
希釈及び保持の試験−一連の溶媒系を試みた後、最終的にBriz−35(5%)+ドキュセートナトリウム(1%)を含む系をシンク培地として選択した。試験の目的は、皮膚層中へ、皮膚層における及び皮膚層の通過における、それぞれの薬物の透過、保持、透過を評価することであった。主な観察結果は、従来のクリーム(0.142±0.05)に対して、ナノソームを塗布した後では、皮膚層内で相当な薬物の保持がある(すなわち1.291±0.04)ことである。しかしながら、透過に関しては、アンホテリシンB薬物は、皮膚層を透過できず(ナノソーム化システム及び従来のシステムの両方の場合において)、図3に示すように有意ではない。
図3.(a)0.5時間目に従来のアンホテリシンBクリーム、(b)1.0時間目に従来のアンホテリシンBクリーム、(c)2.0時間目に従来のアンホテリシンBクリーム、(d)0.5時間目にナノソーム化アンホテリシンB製剤、(e)1.0時間目にナノソーム化アンホテリシンB製剤、(f)2.0時間目にナノソーム化アンホテリシンB
製剤を塗布した後の皮膚の蛍光横断図。
蛍光標識移動試験−薬物の皮膚層への透過を監視するための蛍光標識試験(従来の製剤及びナノソーム化製剤を塗布後)を図1に示した。試験は、異なる時間間隔、すなわち0.5、1.0、2.0時間目における監視を含む。試験ではこれらの間隔において相当な違いがあることが分かった。最も顕著な違いがあったのは試験の2時間後であった。
透過挙動試験(フランツ型拡散セル)及び透過試験(蛍光標識皮膚−組織学試験)の結果は、ナノソーム化小胞がアンホテリシンBの送達を改善させる能力を指摘するものである。薬物保持データ並びに2時間の皮膚−組織検査の写真が示すように、ナノソームに含有されたアンホテリシンBは、従来の薬物製剤に比べて、相当な透過能力がある。ナノソーム化アンホテリシンB並びに従来の薬物製剤の透過が劣ることは、この薬物が皮膚層を通過せず、それゆえ経皮薬物であるアンホテリシンBの送達に適さないことを示すものである。これまで、ナノソーム中のアンホテリシンBは、経皮内送達にとって高い可能性を示してきた。透過が悪くても、そのことが全身へのアンホテリシンBの吸収を妨げることになるので、それも利点として役立つことになる。

Claims (2)

  1. 0.9%塩化ナトリウムw/v懸濁溶液中に、コレステロールを含有する、20〜200nmの粒子直径を有するナノソームでナノソーム化されたアンホテリシンBを含む、真菌感染症を治療するための新規な製剤(だたし、上記懸濁溶液中には、トリス緩衝液又はリン酸緩衝液のいずれも含まない)。
  2. 脂質とアンホテリシンBの重量比が45:1から45:15である、請求項1に記載の製剤。
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