JP5920261B2 - 磁心用粉末およびその製造方法 - Google Patents

磁心用粉末およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5920261B2
JP5920261B2 JP2013056832A JP2013056832A JP5920261B2 JP 5920261 B2 JP5920261 B2 JP 5920261B2 JP 2013056832 A JP2013056832 A JP 2013056832A JP 2013056832 A JP2013056832 A JP 2013056832A JP 5920261 B2 JP5920261 B2 JP 5920261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
magnetic
raw material
magnetic core
ferrite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013056832A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014183199A (ja
Inventor
ジョンハン ファン
ジョンハン ファン
毅 服部
毅 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2013056832A priority Critical patent/JP5920261B2/ja
Publication of JP2014183199A publication Critical patent/JP2014183199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5920261B2 publication Critical patent/JP5920261B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、体積比抵抗値(以下単に「比抵抗」という。)および磁束密度が大きな圧粉磁心等に用いる磁心用粉末とその製造方法に関する。
変圧器(トランス)、電動機(モータ)、発電機、スピーカ、誘導加熱器、各種アクチュエータ等、我々の周囲には電磁気を利用した製品が多々ある。これらの製品は交番磁界を利用したものが多く、局所的に大きな交番磁界を効率的に得るために、通常、磁心(軟磁石)をその交番磁界中に設けている。
この磁心には、交番磁界中における高磁気的特性のみならず、交番磁界中で使用したときの高周波損失(以下、磁心の材質に拘らず単に「鉄損」という。)が少ないことが求められる。この鉄損には、渦電流損失、ヒステリシス損失および残留損失があり、中でも交番磁界の周波数の2乗に比例して高くなる渦電流損失の低減が重要である。
このような磁心として、絶縁性膜で被覆された軟磁性粒子の粉末(軟磁性粉末)を加圧成形した圧粉磁心がある。この圧粉磁心は、渦電流損失が小さくて形状自由度が高いため、モータコア等をはじめ種々の電磁機器に利用されている。もっとも、その絶縁性膜を非磁性なシリコン系樹脂やリン酸塩等で形成すると、圧粉磁心の(飽和)磁束密度等が低下し得る。そこで絶縁性膜としてフェライト被膜を用いることが提案されており、例えば下記のような特許文献に関連する記載がある。
WO2003/015109号公報 特開2006−97097号公報 特開2005−64396号公報
特許文献1では、例えば、平均粒径が4μm程度の非常に微細な粒子(カルボニル鉄粉粒子)の表面に、平均厚さ0.5μm(500nm)のNiZnフェライト被膜を設けた粒子からなる粉末を提案している。特許文献2では、例えば、平均粒径が8μm程度の微粒子(センダスト粉粒子)の表面に、マグネタイト(Fe)からなるフェライト被膜を設けた粒子からなる粉末を提案している。また特許文献3では、例えば、平均粒径が100μm程度の粒子(ガスアトマイズ純鉄粉粒子)の表面に、膜厚50〜150nmのNiZnフェライト被膜またはFeフェライト被膜を設けた粒子からなる粉末を提案している。
これら特許文献で提案されているフェライト被膜はいずれも、所望のpHに調整されたフェライトの構成金属元素を含む水溶液中で軟磁性粉末を撹拌混合して、軟磁性粒子の表面にフェライトめっき(無電解めっきの一種)を形成する水溶液反応法によって形成されている。しかし、このような水溶液反応法は、所望するフェライト被膜が生成されるまでに長時間を要し、効率的に磁心用粉末を製造することが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、高特性な磁心用粉末を効率的に生産できる磁心用粉末の製造方法と、その磁心用粉末を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、従来の水溶液反応法に替えて、加熱した軟磁性粉末(原料粉末)へ所定の液体を所定の条件下で噴霧することにより、軟磁性粒子の表面に所望するフェライト被膜を短時間で生成させることに成功した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《磁心用粉末の製造方法》
本発明の磁心用粉末の製造方法は、軟磁性粒子と、少なくともマンガン(Mn)を含む2価の陽イオンとなる金属元素(M)と鉄(Fe)と酸素(O)によりMFeで表される化合物であるスピネル型フェライトからなり該軟磁性粒子の表面を被覆するフェライト被膜とからなる磁心用粒子により構成される磁心用粉末の製造方法であって、前記軟磁性粒子からなる原料粉末を100℃以上に加熱する加熱工程と、容器の内周壁面に沿って回転する撹拌状態にある該加熱工程後の原料粉末へ前記金属元素を含む処理液を噴霧する第一処理工程と、該第一処理工程後の原料粉末へpH調整液を噴霧する第二処理工程と、該第二処理工程後の原料粉末を洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程後の原料粉末を乾燥させる乾燥工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の磁心用粉末の製造方法(適宜単に「噴霧反応法」という。)によれば、従来の水溶液反応法よりも非常に短時間で高特性の磁心用粉末を得ることができる。例えば、従来の水溶液反応法により所望するフェライト被膜を生成する場合、反応時間だけで30分〜2時間程度を要していた。これに対して本発明の噴霧反応法によれば、その反応時間を3分〜20分程度(従来の1/10〜1/6程度)にまで大幅に短縮することができる。従って本発明の製造方法によれば、高比抵抗と高磁束密度を両立し得る磁心用粉末を短時間で効率的に製造することができる。
本発明の噴霧反応法により、高特性の磁心用粉末を効率的に製造できるようになった理由は必ずしも定かではないが、現状では次のように考えられる。先ず、加熱工程で十分に加熱された軟磁性粒子へ、スピネル型フェライト(MFe)を構成する金属イオン(M2+)を含んだ処理液が第一処理工程で噴霧されると、軟磁性粒子の表面には金属イオンが吸着される。通常、その処理液は酸性(pH3〜6程度)であるため、この段階では未だフェライト被膜は形成されない。この金属イオンが表面に吸着した軟磁性粒子へ、第二処理工程でpH調整液が噴霧されると、軟磁性粒子の表面近傍はアルカリ性(塩基性)雰囲気となり、軟磁性粒子の表面にはフェライト被膜が形成されると考えられる。本発明では、各処理が比較的高温に加熱された軟磁性粒子に対する噴霧により行われるため、フェライト被膜の生成反応が進行し易く、高特性な磁心用粉末が効率的に得られるようになったと考えられる。
なお、フェライト被膜の膜厚は、第一処理工程および第二処理工程と同様な処理を適宜繰り返すことにより調整可能である。そして、上記処理後に、洗浄工程で軟磁性粒子の表面に付着している不要なイオンや残渣等が除去され、乾燥工程により粒子が乾燥されることにより、高特性な磁心用粉末が得られる。
《磁心用粉末》
(1)本発明は上述した製造方法としてのみならず、その製造方法により得られた磁心用粉末としても把握できる。特に次のような磁心用粉末を用いると、高電気的特性で高磁気的特性の圧粉磁心が得られて好ましい。すなわち、軟磁性粒子と、2価の陽イオンとなる金属元素(M)と鉄(Fe)と酸素(O)によりMFeで表される化合物であるスピネル型フェライトからなり該軟磁性粒子の表面を被覆するフェライト被膜と、を有する磁心用粒子からなる磁心用粉末であって、前記軟磁性粒子は、粒度が50〜250μmであり、前記フェライト被膜は、平均膜厚が10〜200nmであると共に前記Mは少なくともマンガン(Mn)を含むことを特徴とする磁心用粉末である。
(2)この磁心用粉末は、そのコアとなる軟磁性粒子が比較的大きな粒径からなるため、圧粉磁心の高磁束密度化や高透磁率化を図り易い。しかも、その軟磁性粒子の表面は磁性材であるスピネル型フェライトからなる薄膜(フェライト被膜)で被覆されているため、圧粉磁心の磁束密度の低下や軟磁性粒子の表面に生じる反磁場による透磁率の低下等も大幅に抑制される。
勿論、その被膜は酸化鉄(Fe)を主成分とするセラミックスであるため、非常に薄くても優れた絶縁性を発揮する。従って、本発明に係るフェライト被膜で被覆された軟磁性粒子からなる磁心用粉末を用いると、磁束密度や透磁率等の磁気的特性のみならず、比抵抗等の電気的特性にも優れた圧粉磁心を容易に得ることができる。
(3)ここで本発明に係るフェライト被膜を構成するスピネル型フェライトは、MFeで表される立方晶系のソフトフェライトであり、MはFe、Mn、Ni、Zn、Cu、Mg、Sr等の2価の陽イオンとなる金属元素である。Mは、それらの一種でも二種以上でもよい。
但し、Mが少なくともMnを含んでいると好適である。Mnを含むフェライト被膜を有する圧粉磁心は、他の圧粉磁心よりも、比抵抗等の電気的特性と磁束密度等の磁気的特性の両方において優れる。このような特性が発現される詳細なメカニズムは必ずしも定かではない。現状では次のように考えられる。正スピネルと逆スピネルの固溶体の場合、スピネルの結晶構造中のAサイトまたはBサイトへの、M元素の入り易さは、M元素の種類により異なる。これに伴い各結晶構造に生じる磁気モーメントも変化する。ここでMn(さらにはZn)が固溶した結晶構造の場合、他のM元素が固溶した場合よりも大きな磁気モーメントを生じ、飽和磁化も大きい。特にMnFeは、各種の単元フェライト中でも飽和磁化が最大であり、比抵抗も大きい。このような理由により、Mnを含むフェライト被膜を有する圧粉磁心は、特に優れた特性を発揮したと考えられる。
《圧粉磁心》
本発明は、上述した磁心用粉末としてのみならず、それを加圧成形した圧粉磁心としても把握し得る。なお、本発明に係るフェライト被膜は、その加圧成形時に割れたり、軟磁性粒子の表面から剥離等することは殆どない。
《その他》
特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
磁心用粉末のフェライト被膜を生成する際の処理温度とその磁心用粒子からなる圧粉磁心の比抵抗との関係を示す分散図である。 磁心用粉末のフェライト被膜を生成する際の処理温度とその磁心用粒子からなる圧粉磁心の磁束密度B5kとの関係を示す分散図である。 磁心用粉末のフェライト被膜を生成する際の処理時間とその磁心用粒子からなる圧粉磁心の比抵抗との関係を示す分散図である。 磁心用粉末のフェライト被膜を生成する際の処理時間とその磁心用粒子からなる圧粉磁心の磁束密度B5kとの関係を示す分散図である。 磁心用粉末のフェライト被膜を生成する際の撹拌速度とその磁心用粒子からなる圧粉磁心の比抵抗との関係を示す分散図である。 磁心用粉末のフェライト被膜を生成する際の撹拌速度とその磁心用粒子からなる圧粉磁心の磁束密度B5kとの関係を示す分散図である。 磁心用粒子(試料A3)の表面を観察したSEM像(写真)である。 その一部(図4Aの□部分)を拡大したSEM像である。
上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。本明細書で説明する内容は、本発明の製造方法のみならず、その製造方法により得られた磁心用粉末およびその磁心用粉末を用いて製作した圧粉磁心にも適宜該当し得る。製造方法に関する内容は、プロダクトバイプロセスとして理解すれば物に関する構成要素ともなり得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《製造方法》
(1)加熱工程
加熱工程は、軟磁性粒子からなる原料粉末(適宜「軟磁性粉末」という。)を、次工程以降の反応が促進される温度(「加熱温度」という。)にする工程である。加熱温度は、
第一処理工程、第二処理工程および仕上処理工程(これらをまとめて単に「処理工程」という。)の各工程毎に異なっても、同じでもよい。加熱温度は90〜150℃さらには120〜140℃が好ましい。加熱温度が過小ではフェライト被膜の生成反応を促進できない。加熱温度が過大ではフェライト反応以外に鉄粉が酸化しやすくなり好ましくない。原料粉末の加熱はホットプレート、マントルヒーター、オイルヒーター等を用いて行うことができる。また加熱工程は、その雰囲気を問わないが、原料粉末を大気中(酸化雰囲気中)で90〜150℃に加熱する工程であると好適である。
このような噴霧は、具体的にいうと、高速回転する容器に入れた原料粉末に対して行うとよい。これにより少量の噴霧でも均一的な被覆処理が可能となる。この際、原料粉末が遠心力により容器の内周壁面に密着する程度(内周壁面に沿って浮かび上がる程度)まで、原料粉末を入れた容器を回転させ、その状態の原料粉末に対して各液を噴霧するとよい。容器の好ましい移動速度(回転速度)は、原料粉末量により異なるため一概にはいえないが、例えば、0.8〜4.5m/sec(周速)程度である。このような原料粉末の移動または回転の方法は問わない。
原料粉末を入れた容器を回転等させて相対移動する原料粉末へ噴霧することは、次に述べる第一処理工程、第二処理工程および仕上処理工程でも同様である。従って、処理液の噴霧やpH調整液の噴霧等も、例えば、内周壁面に沿って浮かび上がった原料粉末へ行うと好ましい。
(2)第一処理工程
第一処理工程は、原料粉末へフェライト被膜を構成する金属元素(M)を含む処理液を噴霧する工程である。この処理液は、その種類を問わないが、例えば、Mを含む塩化金属塩、硫酸金属塩等の水溶液である。MがFe、Mn、Ni、Zn、Cu、Mg、Sr等である場合、その金属塩の水溶液はpH3〜7さらにはpH4〜6程度の酸性となることが多い。従って本発明に係る処理液は酸性溶液とも言い得る。なお、処理液は、後述するように、少なくともMnイオン(さらにはNiイオン)を含むと好ましい。
処理液の噴霧は、フェライト被膜の所望する膜厚や処理液の濃度に応じて、繰り返し行うと好ましい。この際、先に噴霧した処理液の乾燥が完了した後に、次の噴霧を行うとよい。
(3)第二処理工程
第二処理工程は、処理液を噴霧した原料粉末へpH調整液を噴霧する工程である。このpH調整液は、その種類を問わないが、通常は、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、アンモニア等のアルカリ性水溶液である。従って本発明に係るpH調整液はアルカリ性溶液とも言い得る。pH調整液は、第一処理工程で用いた処理液の濃度、pH等に応じて、好適な濃度やpHが調整される。pH調整液は、通常、pH7〜13であるが、pH調整液自体のpHが必ずしも重要ではなく、処理液を噴霧した後に軟磁性粒子の表面近傍のpHがpH8〜12さらにはpH8〜10程度となることが重要である。このpHが小さいと、フェライト被膜の生成反応が進行せず、pHが大きいと水酸化物等が生成されて均一なフェライト被膜の生成が阻害される。
(4)仕上処理工程
上述した第一処理工程および第二処理工程は、所望するフェライト被膜の膜厚等に応じて繰り返して行ってもよい。つまり、本発明の製造方法では、第二処理工程後で洗浄工程前に、原料粉末に対して処理液の噴霧とpH調整液の噴霧を繰り返し行う仕上処理工程をさらに備えてもよい。なお、先に行う第一処理工程および第二処理工程と仕上処理工程とで、処理液やpH調整液の濃度、噴霧時間等が異なってもよい。
(5)洗浄工程および乾燥工程
洗浄工程は、第二処理工程後または仕上処理工程後の原料粉末から不要物を除去する工程である。具体的にいうと、洗浄工程は、水洗後にエタノール洗いする工程であると好ましい。なお、洗浄工程は、例えば、回転容器から取り出した原料粉末を、洗浄液(水、エタノール等)が入った洗浄容器内へ投入してなされる。不要物は、処理液やpH調整液に含まれていた塩素やナトリウムなどである。
乾燥工程は、洗浄工程後に濾過等した原料粉末を乾燥させる工程である。この乾燥工程は自然乾燥でもよいが、加熱乾燥を行うことにより、効率的に磁心用粉末を製造できる。
《磁心用粉末》
(1)軟磁性粒子(軟磁性粉末)
軟磁性粒子は、8属遷移元素(Fe、Co、Ni等)などの強磁性元素を主成分とすれば足るが、特性、入手性、コスト等から純鉄または鉄合金からなると好ましい。特に純鉄粉は、高い飽和磁束密度が得られ、圧粉磁心の磁気的特性の向上を図る上で好ましい。また鉄合金粉として例えば、Si含有鉄合金(Fe−Si合金)粉を用いると、Siによりその電気抵抗率が高められるため、圧粉磁心の比抵抗の向上ひいては渦電流損失の低減を図れる。
この他、軟磁性粉末は、Fe−49Co−2V(パーメンジュール)粉、センダスト(Fe−9Si−6Al)粉等でも良い。また軟磁性粉末は、二種以上の粉末を混合したものでもよく、例えば、純鉄粉とFe−Si合金粉の混合粉末などでもよい。
軟磁性粒子の粒度は、圧粉磁心の仕様に応じて調整され得るが、軟磁性粉末の粒度は50〜250μmさらには106〜212μmであると好適である。粒度が過大では圧粉磁心の高密度化や渦電流損失の低減化が図り難く、粒度が過小では圧粉磁心の磁束密度の向上やヒステリシス損失の低減が図り難い。
なお、本明細書でいう「粒度」とは、軟磁性粒子の直径を指標する値であり、篩い分けにより特定される。具体的には、篩い分けに用いたメッシュサイズの上限値(d1)と下限値(d2)の中央値[(d1+d2)/2]を、粒度(D)とした。なお、μm単位で表示して、小数点以下は四捨五入して表示する。
軟磁性粉末の製造方法は問わず、例えば、アトマイズ法、機械的粉砕法、還元法等がある。アトマイズ粉を用いると、軟磁性粒子の形状が略球状で粒子相互間の攻撃性が低いため、圧粉磁心の成形時にフェライト被膜の破壊等が抑制されて、圧粉磁心の高比抵抗が安定し易い。アトマイズ粉は、水アトマイズ粉、ガスアトマイズ粉、ガス水アトマイズ粉のいずれでもよい。
(2)フェライト被膜
フェライト被膜は、スピネル型フェライト(MFe)からなり、MとしてMnを含むと好ましい。Mは、Mn以外の2価の陽イオンとなる金属元素を一種または二種以上含んでもよい。また、フェライト被膜は、スピネル型フェライトを構成する元素以外に、改質元素または不可避不純物を含み得る。
また本発明者が鋭意研究したところ、MはMnに加えて、NiまたはZnの少なくとも一方を含むと好ましい。特にフェライト被膜は、MがMnとNiであるNiMnフェライトまたはMがMnとZnであるMnZnフェライトからなると好ましい。このようなスピネル型フェライト被膜で被覆された軟磁性粒子からなる圧粉磁心は、高比抵抗であると共に高磁束密度となり、背反関係にある比抵抗等の電気的特性と磁束密度等の磁気的特性が非常に高次元で両立され得る。さらにMは、Mn(任意でNi、Zn)に加えて、MgまたはSrの少なくとも一方を含むと好ましい。特にフェライト被膜は、MがMnとMgであるMnMgフェライトまたはMがMnとSrであるMnSrフェライトからなると好ましい。このようなスピネル型フェライト被膜で被覆された軟磁性粒子からなる圧粉磁心も、高比抵抗であると共に高磁束密度で、電気的特性と磁気的特性を高次元で両立し得る。これに加えて、Mn、Ni、Znよりもイオン化傾向が大きい、MgまたはSrの少なくとも一方を含むスピネル型フェライト被膜は、生成に必要な反応時間が短縮され、磁心用粉末をより効率的に製造され得る。
本発明に係るフェライト被膜は、非常に薄くても、従来のフェライト被膜以上に圧粉磁心の比抵抗を十分に確保でき、その磁束密度の向上も図れる。具体的にいうと本発明に係るフェライト被膜は、平均膜厚が10〜200nmさらには30〜100nmでも、安定した高比抵抗を発揮する。この範囲内であれば、フェライト被膜が圧粉磁心の磁束密度や密度等へ及ぼす影響も非常に少ない。
なお、本明細書でいう「平均膜厚」は、軟磁性粒子の表面に生成されたフェライト被膜の厚さを指標する値であり、次のようにして求めた。先ず、フェライトが酸化物であることを利用して、オージェ電子分光分析法(AES)により、被覆された粒子表面の酸素量の分布を測定する。そして、その酸素量の最大値と最小値を確定し、その中央値となる位置における深さを、その測定位置におけるフェライト被膜の膜厚とする。この測定を、1つの粒子につき、任意に抽出した2つの測定位置(90°回転した位置)で行う。次に、同様の操作を、粉末中から任意に抽出した合計3つの粒子についても行う。こうして得られた合計6つの膜厚の相加平均値を求め、これを本明細書でいう「平均膜厚」とした。
《圧粉磁心》
(1)磁気的特性
本発明の磁心用粉末を用いた圧粉磁心は、飽和磁束密度が高く、例えば、5kA/mの磁界中で生じる磁束密度(B5k)が1.4T以上、1.5T以上さらには1.55T以上という高磁束密度を発揮し得る。また、20kA/mの磁界中で生じる磁束密度(B20k)は、1.8T以上、1.9T以上さらには1.93T以上ともなり得る。また、この圧粉磁心は、例えば、透磁率が300以上、400以上さらには600以上という高透磁率ともなり得る。
(2)電気的特性
その圧粉磁心は、例えば、50μΩm以上、100μΩm以上さらには300μΩm以上という高比抵抗となり得るため、高周波の交番磁界中で使用しても渦電流損等を大幅に低減できる。
(3)密度
圧粉磁心は、例えば、軟磁性粒子の真密度(ρ0)に対する、圧粉磁心の嵩密度(ρ)の比である密度比(ρ/ρ0)が94%以上、95%以上さらに98%以上であると、磁気的特性が向上して好ましい。
(4)用途
このような圧粉磁心は、例えば、モータ、アクチュエータ、トランス、誘導加熱器(IH)、スピーカ、リアクトル等の電磁機器に利用され得る。特に電動機または発電機の電機子(回転子または固定子)を構成する鉄心に用いられると好ましい。中でも、低損失で高出力(高磁束密度)が要求される駆動用モータ用の鉄心として、本発明に係る圧粉磁心は好適である。具体的には、電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用モータ用鉄心としてその圧粉磁心は好適である。
また圧粉磁心は、いずれの電磁機器中で使用されるにしても、100〜30000Hzさらには200〜20000Hz程度の交番磁界中で使用されると好ましい。本発明に係るフェライト被膜により、圧粉磁心の透磁率が向上し、同じ磁束密度を発現するために必要となる駆動電流が少なくなり、銅損の低減に有利だからである。
《磁心用粉末の製造》
〈試料A1〜C3の製造/噴霧反応法〉
(1)原料粉末
先ず、原料粉末となる軟磁性粉末として、純鉄からなるガス水アトマイズ粉を用意した。用いた各粉末の粒度は、上限値〜下限値→粒度の順で記載すると、212〜106μm→159μmである。なお、この粒度は、前述した通り、電磁式ふるい振とう器(レッチェ製)により分級(篩い分け)したときに用いたメッシュサイズの上限値と下限値の中央値である。この軟磁性粉末に30μm未満の軟磁性粒子が含まれていないことは、SEMより確認している。なお、圧粉磁心の要求特性によって粉末粒度をさらに調整してもよい。
(2)加熱工程・撹拌工程
上記の軟磁性粉末をマントルヒーターにより、大気中で、表1に示す処理温度(例えば130℃)に加熱した。加熱時間は10分間とした。
この軟磁性粉末をガラス製ビーカーの容器に入れ、その容器内の軟磁性粉末を撹拌羽根で回転させることにより軟磁性粉末を撹拌した。回転速度(撹拌速度)は表1に示すように、試料毎に変化させた。撹拌速度が周速で0.8〜4.5m/secであるとき、容器に投入した軟磁性粉末は、その容器の内周壁面に沿って浮かび上がった。このような軟磁性粉末の加熱状態および撹拌状態(これを「加熱撹拌状態」という。)は、次工程以降、洗浄工程前まで継続した。
(3)第一処理工程
加熱撹拌状態にある軟磁性粉末へ、表1に示す金属イオンを含む各種の処理液(塩化水溶液または硫化水溶液)を噴霧した。処理液は、MFeとなるフェライト酸化物が形成されるように、各Feイオンと他の金属塩イオンとの割合(モル比)を決めた。より均一なフェライト被膜を得るために、純水に対する金属塩の濃度が20質量%である原液を、純水で10倍に希釈した処理液を用いた。
(4)第二処理工程
第一処理工程後の加熱撹拌状態にある軟磁性粉末へ、pH調整液を噴霧した。このpH調整液には、0.25質量%のNaOH水溶液を用いた。なお、NaOH水溶液の濃度は、処理液の濃度に応じて0.1〜1質量%の範囲で調整すると好ましい。いずれにしても第一処理工程後の軟磁性粉末の雰囲気がpH8〜10となるようにすると好ましい。
(5)仕上処理工程
第一処理工程および第二処理工程を行った後、加熱撹拌状態にある軟磁性粉末へ、再度、第一処理工程と同様な処理液5ccの噴霧と第二処理工程と同様なNaOH水溶液1.5ccの噴霧を交互に繰り返し行った。この繰り返し数は、表1に示す処理時間内で試料毎に変えた。表1に示した処理時間は、第一処理工程から仕上処理工程の終了までの時間である。表1に示す試料では、その処理時間が3〜30分間となるようにした。
(6)洗浄工程・乾燥工程
仕上処理工程後の軟磁性粉末を、水洗後、エタノール洗いをして、濾過した(洗浄工程)。これにより処理後の粒子表面に残存していたNaCl等や残渣等を除去した。この軟磁性粉末をマントルヒーターを用いて80℃で加熱乾燥させた(乾燥工程)。
(7)選別工程
乾燥工程後の粉末を篩い(メッシュサイズ:−30μm)へ通して選別した。この選別工程により、洗浄後も粒子に付着していた微細な粒子(軟磁性粒子の被覆に寄与せずに生成されたフェライト微粒子等)を除去した。こうしてフェライト被覆処理した軟磁性粒子(適宜「被覆粒子」という。)からなる磁心用粉末を得た。
〈試料D1〜E7の製造/水溶液反応法〉
上述した噴霧反応法で製造した試料以外に、次のような水溶液反応法により別の試料も製造した。
先ず、上述した軟磁性粉末をイオン交換水に投入した。このイオン交換水中へ、表1に示す金属イオンを含む塩化水溶液(または硫化水溶液)を加えて、70〜90℃で撹拌した。軟磁性粉末が浸漬されている処理液は、金属塩濃度が10質量%で、pH3〜6であった。次に、この処理液へNaOH水溶液を加え、その処理液をpH8〜10に調整して、70〜90℃で撹拌した。各試料の処理温度および処理時間は、表1に示した。
その後、濾別した軟磁性粉末に対して、前述した洗浄工程、乾燥工程および選別工程を施した。こうして、水溶液反応法によりフェライト被覆した軟磁性粒子からなる磁心用粉末を得た。
(試験片の製造)
上記の各磁心用粉末を用いて金型潤滑温間高圧成形法により、リング状(外径:φ39mm×内径φ30mm×厚さ5mm)の試験片(成形体)を製作した。この成形に際して、内部潤滑剤や樹脂バインダー等は一切使用しなかった。金型潤滑温間高圧成形法は、日本特許公報特許3309970号公報、日本特許4024705号公報などに詳細が記載されているが、具体的には次のようにして行った。
所望形状に応じたキャビティを有する超硬製の金型を用意した。この金型をバンドヒータで予め130℃に加熱しておいた。また、この金型の内周面には、予めTiNコート処理を施し、その表面粗さを0.4Zとした。
加熱した金型の内周面に、水溶液に分散させたステアリン酸リチウム(1%)をスプレーガンにて10cm/分程度の割合で均一に塗布した。ここで用いた水溶液は、水に界面活性剤と消泡剤とを添加したものである。界面活性剤には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO)6、(EO)10及びホウ酸エステルエマルボンT−80を用い、それぞれを水溶液全体(100体積%)に対して1体積%ずつ添加した。また、消泡剤には、FSアンチフォーム80を用い、水溶液全体(100体積%)に対して0.2体積%添加した。また、ステアリン酸リチウムには、融点が約225℃で、粒径が20μmのものを用いた。その分散量は、上記水溶液100cmに対して25gとした。そして、これをさらにボールミル式粉砕装置で微細化処理(テフロン(登録商標)コート鋼球:100時間)し、得られた原液を20倍に希釈して最終濃度1%の水溶液として、上記塗布工程に供した。
ステアリン酸リチウムが内面に塗布された金型へ、各磁心用粉末を充填した(充填工程)。金型を130℃に保持したまま、基本的に1568MPaの成形圧力で、その金型内に充填された磁心用粉末を温間加圧成形した(成形工程)。なお、この温間高圧成形に際して、いずれの磁心用粉末も金型とかじり等を生じることがなく低い抜圧で成形体をその金型から取出すことができた。
《観察》
(1)噴霧反応法で製造した表1に示す試料A3の粉末粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した様子を図4Aおよび図4Bに示した。図4Aおよび図4Bは粒子表面のSEM像である。
(2)先ず図4Aおよび図4Bより、略球状の軟磁性粒子(純鉄粒子)の表面に、膜厚がほぼ均一で、比較的平滑な被膜が形成されていることが確認された。
(3)この被膜をAESにより分析したところ、その組成はMn:10〜15原子%、Zn:2〜5原子%、Fe:20〜25原子%、O:55〜65原子%であった。この組成はほぼMFe(M=Mn、Zn)と表されるため、軟磁性粒子の表面に形成されていた被膜がスピネル型フェライトからなるフェライト被膜であることが確認された。
《測定》
上記の各試験片を用いて下記に示す種々の測定を行った。得られた測定結果を表1に併せて示した。
(1)電気的特性(比抵抗)
電気的特性の一つである比抵抗は、デジタルマルチメータ(メーカ:(株)エーディーシー、型番:R6581)を用いて4端子法(JIS K7194)により測定した。
(2)磁気的特性
磁気的特性の一つである磁束密度B5k、B20kを直流自記磁束計(メーカ:東英工業、型番:MODEL−TRF)により測定した。なお、磁束密度B5k、B20kは、磁界の強さを5kA/m、20kA/mとしたときに試験片に生じる磁束密度である。
また表中に示した透磁率μは、上記の直流自記磁束計で求めた磁化曲線から最大となる透磁率(μmax)を読み取って求めた値である。
(3)密度
各試験片の嵩密度は、その質量と採寸により求まる体積に基づいて求めた。表1には、軟磁性粒子(純鉄粒子)の真密度(7.87g/cm)に対する嵩密度の割合(嵩密度/真密度)である相対密度(%)を示した。
《評価》
(1)処理温度(反応温度)
噴霧反応法により製造した表1に示す試料A1〜A4に係る試験片について、処理温度(第一処理工程から仕上処理工程までの反応温度)と、比抵抗または磁束密度B5Kとの関係をそれぞれ図1Aと図1Bに示した。これらから、処理温度が低いと比抵抗が大きく磁束密度が小さくなる傾向となり、逆に処理温度が高いと比抵抗が小さく磁束密度が大きくなる傾向となることがわかった。そして、処理温度を80〜160℃さらには90〜140℃とすることにより、高比抵抗と高磁束密度の両立を図れることがわかる。
(2)処理時間(反応時間)
噴霧反応法により製造した表1に示す試料B1〜B4に係る試験片について、処理時間(第一処理工程開始から仕上処理工程終了までの時間)と、比抵抗または磁束密度B5Kとの関係をそれぞれ図2Aと図2Bに示した。これらから、処理時間が短いと比抵抗が小さく磁束密度が大きくなる傾向となり、逆に処理時間が長いと比抵抗が大きく磁束密度が小さくなる傾向となることがわかった。そして、処理時間が0.05〜0.3時間(3〜18分間)さらには0.1〜0.2時間(6〜12分間)であると、高比抵抗と高磁束密度の両立を図れることがわかる。
なお、噴霧反応法で製造した試料B1および試料B4と、水溶液反応法で製造した試料E7および試料E3とをそれぞれ比較すると、同じ処理時間なら噴霧反応法の方が水溶液反応法よりも遥かに高い比抵抗が得られることがわかる。特に試料B1と試料E7は、磁束密度に大差ないものの、比抵抗は大きく異なった。
(3)撹拌速度(回転速度)
噴霧反応法により製造した表1に示す試料C1〜C3に係る試験片について、処理中の軟磁性粉末の撹拌速度(第一処理工程から仕上処理工程における軟磁性粉末の回転速度)と、比抵抗または磁束密度B5Kとの関係をそれぞれ図3Aと図3Bに示した。これらから、撹拌速度が遅いと比抵抗も磁束密度も小さく、逆に撹拌速度が速いと比抵抗も磁束密度が大きくなる傾向にあることがわかった。もっとも撹拌速度が周速で0.8m/s以上のとき、撹拌速度が比抵抗と磁束密度に及ぼす影響はあまり大きくないこともわかった。
表1および図1A〜図3Bから、噴霧反応法により得られた磁心用粉末は、水溶液反応法により得られた磁心用粉末と同等以上の高性能を発揮することがわかった。そして噴霧反応法によれば、水溶液反応法よりも、高性能な磁心用粉末を非常に短時間でできることも確認できた。

Claims (9)

  1. 軟磁性粒子と、少なくともマンガン(Mn)を含む2価の陽イオンとなる金属元素(M)と鉄(Fe)と酸素(O)によりMFeで表される化合物であるスピネル型フェライトからなり該軟磁性粒子の表面を被覆するフェライト被膜とからなる磁心用粒子により構成される磁心用粉末の製造方法であって、
    前記軟磁性粒子からなる原料粉末を100℃以上に加熱する加熱工程と、
    容器の内周壁面に沿って回転する撹拌状態にある該加熱工程後の原料粉末へ前記金属元素を含む処理液を噴霧する第一処理工程と、
    該第一処理工程後の原料粉末へpH調整液を噴霧する第二処理工程と、
    該第二処理工程後の原料粉末を洗浄する洗浄工程と、
    該洗浄工程後の原料粉末を乾燥させる乾燥工程と、
    を備えることを特徴とする磁心用粉末の製造方法。
  2. 前記加熱工程は、前記原料粉末を大気中で120〜150℃に加熱する工程である請求項1に記載の磁心用粉末の製造方法。
  3. 前記処理液は、酸性溶液である請求項1または2に記載の磁心用粉末の製造方法。
  4. 前記金属元素は、さらに亜鉛(Zn)を含む請求項1〜3のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
  5. 前記pH調整液は、アルカリ性溶液である請求項1〜4のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
  6. 前記第二処理工程は、容器の内周壁面に沿って回転する加熱撹拌状態にある原料粉末へ前記pH調整液を噴霧する工程である請求項1〜5のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
  7. さらに、前記第二処理工程後で前記洗浄工程前に、前記原料粉末に対して前記処理液の噴霧と前記pH調整液の噴霧を繰り返し行う仕上処理工程を備える請求項1〜6のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
  8. 前記洗浄工程は、水洗後にエタノール洗いを行う工程である請求項1〜7のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
  9. 前記乾燥工程は、加熱乾燥を行う工程である請求項1〜8のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
JP2013056832A 2013-03-19 2013-03-19 磁心用粉末およびその製造方法 Active JP5920261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056832A JP5920261B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 磁心用粉末およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056832A JP5920261B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 磁心用粉末およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014183199A JP2014183199A (ja) 2014-09-29
JP5920261B2 true JP5920261B2 (ja) 2016-05-18

Family

ID=51701621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013056832A Active JP5920261B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 磁心用粉末およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5920261B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6107804B2 (ja) * 2014-12-26 2017-04-05 株式会社豊田中央研究所 被覆処理液、圧粉磁心、磁心用粉末とその製造方法
JP6836846B2 (ja) 2015-12-24 2021-03-03 株式会社デンソー 圧粉磁心用粉末の製造方法および圧粉磁心の製造方法
JP6556780B2 (ja) 2017-04-03 2019-08-07 株式会社豊田中央研究所 圧粉磁心、磁心用粉末およびそれらの製造方法
WO2019078257A1 (ja) * 2017-10-17 2019-04-25 株式会社豊田中央研究所 圧粉磁心、磁心用粉末およびそれらの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003086415A (ja) * 2001-09-12 2003-03-20 Aisin Seiki Co Ltd モータ又は電磁アクチュエータ用軟磁性粒子、モータ又は電磁アクチュエータ用軟磁性粒子の製造方法、モータ又は電磁アクチュエータ用軟磁性成形体、モータ又は電磁アクチュエータ用軟磁性成形体の製造方法
JP2004244694A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Nec Tokin Corp フェライト被覆粒子状物の製造方法及び装置
JP2006097097A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Aica Kogyo Co Ltd フェライト被覆金属磁性微粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014183199A (ja) 2014-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5986010B2 (ja) 圧粉磁心およびそれに用いる磁心用粉末
JP6075605B2 (ja) 軟磁性体及びその製造方法
JP6107804B2 (ja) 被覆処理液、圧粉磁心、磁心用粉末とその製造方法
JP5920261B2 (ja) 磁心用粉末およびその製造方法
US9607740B2 (en) Hard-soft magnetic MnBi/SiO2/FeCo nanoparticles
JP2009070885A (ja) リアクトル用コアとその製造方法およびリアクトル
JP2006287004A (ja) 高周波用磁心及びそれを用いたインダクタンス部品
JP3656958B2 (ja) 圧粉磁心およびその製造方法
JP2005213621A (ja) 軟磁性材料および圧粉磁心
JP2015026749A (ja) 軟磁性粉末、圧粉磁心および軟磁性合金
JP2019075566A (ja) 圧粉磁心、磁心用粉末およびそれらの製造方法
JP4909312B2 (ja) 圧粉磁心用軟磁性材および圧粉磁心
CN110853859B (zh) 一种高性能软磁复合材料的制备方法及其磁环
JP6466741B2 (ja) シリカ製シェルと金属ケイ酸塩インターフェイスを有する鉄−コバルト系三元合金ナノ粒子
JP2009032860A (ja) 圧粉磁心および圧粉磁心用の鉄基粉末
US9427805B2 (en) Method to prepare hard-soft magnetic FeCo/ SiO2/MnBi nanoparticles with magnetically induced morphology
JP6556780B2 (ja) 圧粉磁心、磁心用粉末およびそれらの製造方法
JP6520972B2 (ja) 磁心用粉末とその製造方法、圧粉磁心および磁性フィルム
JP2008143720A (ja) マグネタイト−鉄複合粉末およびその製造方法ならびに圧粉磁芯
EP3355327A1 (en) Method for manufacturing dust core
JP2022168543A (ja) 磁性金属/フェライトコンポジット及びその製造方法
JP2010185126A (ja) 複合軟磁性材料とその製造方法
JP4969556B2 (ja) 高磁束密度圧粉磁心
CN109961917A (zh) 压粉磁芯及电感元件
JP2004014613A (ja) 高密度および高透磁性を有するFe−Co系複合軟磁性焼結合金の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150615

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151126

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20151203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5920261

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150