JP6107804B2 - 被覆処理液、圧粉磁心、磁心用粉末とその製造方法 - Google Patents

被覆処理液、圧粉磁心、磁心用粉末とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、体積比抵抗値(以下単に「比抵抗」という。)および磁束密度が大きな圧粉磁心と、その製造に用いる磁心用粉末およびその製造方法と、磁心用粉末の製造に用いる被覆処理液に関する。
変圧器(トランス)、電動機(モータ)、発電機、スピーカ、誘導加熱器、各種アクチュエータ等、我々の周囲には電磁気を利用した製品が多々ある。これらの製品は交番磁界を利用したものが多く、局所的に大きな交番磁界を効率的に得るために、通常、磁心(軟磁石)をその交番磁界中に設けている。
この磁心には、交番磁界中における高磁気的特性のみならず、交番磁界中で使用したときの高周波損失(以下、磁心の材質に拘らず単に「鉄損」という。)が少ないことが求められる。この鉄損には、渦電流損失、ヒステリシス損失および残留損失があり、中でも交番磁界の周波数の2乗に比例して高くなる渦電流損失の低減が重要である。
このような磁心として、絶縁被覆された軟磁性粒子からなる粉末(磁心用粉末)を加圧成形した圧粉磁心がある。圧粉磁心は、渦電流損失が小さく、形状自由度が高いため、モータコア等をはじめ種々の電磁機器に利用されている。もっとも、その絶縁被覆を非磁性なシリコン系樹脂やリン酸塩等で形成すると、圧粉磁心の(飽和)磁束密度等が低下し得る。そこで軟磁性粒子の表面にフェライト被膜を設けることが提案されており、例えば下記の特許文献に関連する記載がある。
WO2003/015109号公報 特開2005−64396号公報 特開2013−191839号公報 特開2002−173327号公報
特許文献1では、例えば、平均粒径が4μm程度の非常に微細な粒子(カルボニル鉄微粒子)の表面に、平均厚さ0.5μm(500nm)のNiZnフェライト被膜を設けることを提案している。特許文献2では、例えば、平均粒径が100μm程度の鉄粉粒子(ガスアトマイズ粉粒子)の表面に、膜厚50〜150nmのフェライトめっき(無電解めっきの一種)を設けることを提案している。特許文献3では、例えば、粒径50〜250μmの軟磁性粒子(ガス水アトマイズ粉粒子)の表面に、膜厚10〜200nmのMnを含有したフェライト被膜を設けることを提案している。
これら特許文献では、基本的に次のような方法(適宜「二液法」という。)により、軟磁性粒子の表面にフェライト被膜を形成している。すなわち、先ず、フェライトを構成する金属元素を含む酸性(pH3〜6)の金属塩水溶液(適宜「反応液」という。)と軟磁性粒子とを接触させる。次に、NH水またはNaOH水(適宜「pH調整液」という。)を加えて、その水溶液をアルカリ性(pH8〜10)に調整する。このように処理した粒子を濾別した後、洗浄、乾燥、さらには選別等を行う。なお、洗浄および選別により、フェライト被膜の形成に寄与しないフェライト微粒子(副生成物)も除去される。
しかし、そのような二液法では、軟磁性粒子と反応液の接触工程と、その後のpH調整工程との少なくとも二工程を必要とし、所望膜厚のフェライト被膜の形成に長時間を要する。また、軟磁性粒子を入れた水溶液中で、反応液とpH調整液を反応させる方法(適宜「水溶液反応法」という。)では、軟磁性粒子の被覆とは無関係なフェライト微粒子も形成され、効率的ではない。
なお、特許文献4は、尿素と金属塩の混合水溶液を加圧下でマイクロ波で急速加熱することにより、ナノサイズの微細な結晶性フェライト粉末を製造することを提案している。特許文献4は、あくまでも、磁気テープ等へ利用されるフェライト微粒子の製造を対象とした内容であり、フェライトで被覆した軟磁性粒子(磁心用粒子)や圧粉磁心等については全く触れていない。
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、軟磁性粒子の表面に均一なフェライト被膜を効率的に形成し得る被覆処理液、その被覆処理液を用いて得られた磁心用粉末とその製造方法、およびその磁心用粉末を用いた高特性な圧粉磁心を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、従来のように反応液とpH調整液を別々に用いる二液法に替えて、尿素を添加した金属塩水溶液(被覆処理液)のみを用いる方法(適宜「一液法」という。)により、軟磁性粒子の表面に所望するフェライト被膜を短時間で生成させることに成功した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《被覆処理液》
本発明の被覆処理液は、2価の陽イオンとなる金属元素(M)とFeを含む水溶液からなり、軟磁性粒子の表面にスピネル型結晶構造(MFe)のフェライト被膜を形成するために用いられる被覆処理液であって、さらに、尿素を含むことを特徴とする。
本発明では、従来のように反応液とpH調整液の二液を用いる必要がなく、被覆処理液(一液)を用いるだけで、軟磁性粒子の表面に均一的なスピネル型フェライト被膜(単に「フェライト被膜」という。)を形成できる。このため本発明によれば、圧粉磁心等の原料粉末となる磁心用粉末を、効率的に低コストで量産できる。
本発明の被覆処理液により軟磁性粒子の表面にフェライト被膜が効率的に形成される理由は次のように考えられる。水溶液反応法によるフェライト被膜の形成は、フェライトの構成金属元素(Fe、M)を含む金属塩水溶液(通常、pH3〜6の酸性)へ、アルカリ液(NH水、NaOH水)を添加(中和滴定)し、その水溶液をアルカリ側へpH調整することによってなされる(フェライト生成反応)。従来の二液法によるフェライト被膜の形成も、そのフェライト生成反応を利用したものである。
これに対して本発明の被覆処理液は、フェライトの構成金属元素(Fe、M)を含む水溶液に、さらに尿素が含まれている。通常、FeやMを含む水溶液は酸性であると共に、尿素の水溶液も中性〜弱酸性(pH7〜6)である。従って、本発明の被覆処理液は、通常、少なくとも常温域で非アルカリ性、特に酸性(通常、pH3〜6)である。
ところが、本発明の被覆処理液が軟磁性粒子との接触時または接触後に加熱されると、含有されていた尿素は下式(1)のように加水分解されてアンモニア(NH)を生じる。さらに、被覆処理液は下式(2)のように水酸化物イオン(OH)を生じてアルカリ性となり、その際にフェライト被膜(少なくとも金属水酸化物)が軟磁性粒子の表面に形成され得る。従って本発明の被覆処理液を用いれば、従来のように反応液(金属塩水溶液)とpH調整液(NH水等)を別々に用意するまでもなく、効率的に軟磁性粒子の表面にフェライト被膜を形成することが可能となる。
CO(NH+HO → 2(NH)+ CO (1)
NH+HO → NH + OH (2)
また、従来の二液法では、反応液と接触した軟磁性粒子の表面近傍におけるpH調整液の存在状態(濃度差等)が、フェライト被膜の生成状態(膜厚等)に大きく影響していた。例えば、軟磁性粒子の粒形状(球形状、異形状等)、pH調整液の供給方法等によって、軟磁性粒子の表面に形成されるフェライト被膜が不均一になることがあった。このようなフェライト被膜の不均一は、異なる粒子間のみならず、同一粒子の表面上でも生じた。
しかし本発明の被覆処理液を用いると、フェライトの構成金属元素と尿素が、軟磁性粒子の全表面近傍にほぼ均一的に分布した状態で、上述したフェライト生成反応が生じる。このため本発明の被覆処理液を用いれば、従来の二液法と異なり、軟磁性粒子の粒形状等に拘わらず、均一的なフェライト被膜が安定的に形成され得る。
《磁心用粉末の製造方法》
(1)本発明は、上述した被覆処理液としてのみならず、それを用いた磁心用粉末の製造方法としても把握できる。例えば、本発明は、上述した被覆処理液と加熱した軟磁性粒子とを接触させる処理工程を備え、表面にスピネル型(MFe)のフェライト被膜が形成された軟磁性粒子からなる磁心用粉末が得られることを特徴とする磁心用粉末の製造方法でもよい。
(2)勿論、本発明の磁心用粉末の製造方法は、尿素の加水分解が生じる温度(適宜「尿素分解温度」という。)より低温(常温等)で、被覆処理液と軟磁性粒子(軟磁性粉末)を接触させる工程と、この工程後に(事後的に)それら混合物を尿素分解温度以上に加熱する加熱工程とを行うことにより、上述した磁心用粉末を製造してもよい。但し、上述したように、尿素分解温度以上に加熱した軟磁性粒子(適宜「加熱粒子」という。)へ、被覆処理液を噴霧等により接触させることにより、均一的なフェライト被膜が軟磁性粒子の表面に、より効率的に形成され得る。
《磁心用粉末および圧粉磁心》
(1)本発明は、上述した製造方法により得られる磁心用粉末としても把握できる。さらに、その磁心用粉末を加圧成形して得られる圧粉磁心としても把握できる。
(2) 本発明の磁心用粉末は、表面が磁性材であるスピネル型フェライトで被覆された軟磁性粒子からなり、その表面に生じる反磁場等が抑制される。このため本発明の磁心用粉末を用いれば、磁束密度や透磁率の低下等が大幅に抑制された圧粉磁心が得られる。また、フェライト被膜は非常に薄くても優れた絶縁性を発揮する。従って、本発明の磁心用粉末を用いると、磁気的特性(磁束密度や透磁率等)のみならず、比抵抗等の電気的特性にも優れた圧粉磁心も得られる。なお、本発明に係るフェライト被膜は非常に薄く、軟磁性粒子の表面に強固に結合しているため、磁心用粉末の加圧成形時に割れや剥離等を生じることは殆どない。
《その他》
(1)本発明に係るスピネル型フェライトは、MFe(MO・Fe)で表される立方晶系のソフトフェライトであり、MはFe、Mn、Ni、Zn、Cu、Mg、Sr等の2価の陽イオンとなる金属元素である。Mは、それらの一種でも二種以上でもよい。また本発明に係るフェライトは、MがFeであるマグネタイト(Fe)でもよい。
(2)特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
試料C5(一液噴霧法)に係る被覆粒子の表面を観察したSEM像(写真)である。 その被覆粒子の断面を示すSEM像である。 その一部(図1Bの□部分)を拡大したSEM像である。 試料D1(二液噴霧法)に係る被覆粒子の表面を観察したSEM像(写真)である。 その被覆粒子の断面を示すSEM像である。 その一部(図2Bの□部分)を拡大したSEM像である。 磁心用粉末の製造に用いた被覆処理液中の尿素濃度と圧粉磁心の磁束密度B10kとの関係を示す分散図である。 その尿素濃度と圧粉磁心の比抵抗との関係を示す分散図である。 磁心用粉末の製造に用いた被覆処理液中の金属元素の合計濃度と圧粉磁心の磁束密度B10kとの関係を示す分散図である。 その合計濃度と圧粉磁心の比抵抗との関係を示す分散図である。 磁心用粉末の被覆処理を行うときの温度(処理温度)と圧粉磁心の磁束密度B10kとの関係を示す分散図である。 その処理温度と圧粉磁心の比抵抗との関係を示す分散図である。
上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。本明細書で説明する内容は、本発明の被覆処理液、磁心用粉末または圧粉磁心のみならず、それらの製造方法にも適宜該当し得る。製造方法に関する内容は、プロダクトバイプロセスとして理解すれば物に関する構成要素ともなり得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《被覆処理液》
本発明の被覆処理液は、2価の陽イオンとなる金属元素(M)およびFeと、尿素を含む水溶液(適宜「尿素含有液」という。)からなる。このような水溶液は、例えば、金属塩水溶液と尿素水溶液を混合して調製されてもよいし、金属塩と尿素(固体)をイオン水や蒸留水で溶解させて調製してもよい。
水溶液の調製に用いる金属塩として、例えば、Mを含む塩化金属塩、硫酸金属塩等を用いることができる。MがFe、Mn、Zn、Ni、Cu、Mg、Sr等である場合、その金属塩水溶液はpH3〜7さらにはpH4〜6程度の酸性であり、尿素水溶液もpH6〜7である。従って本発明の被覆処理液は、通常、pH3〜6の酸性溶液である。
ところで、Mの少なくとも一種がMnであると好適である。MnFeは、単元フェライト中でも飽和磁化が最大であり、比抵抗も大きい。このような理由により、Mnを含むフェライト被膜で被覆された軟磁性粒子からなる圧粉磁心は、比抵抗等の電気的特性と磁束密度等の磁気的特性の両方において優れたものとなり得る。さらにいえば、フェライト被膜を構成するMがMnとZnまたはMnとNiである場合、圧粉磁心のさらなる高比抵抗化と高磁束密度化を図れて好ましい。
1モルの尿素は、加熱されて加水分解すると、2モルのNHとなり、これが2モルの水酸化物イオン(OH)を生じる。この水酸化物イオンと水溶液中の金属イオン(M2+、Fe2+)が下式(3)のように反応して金属水酸化物となり、その金属水酸化物が酸化(Fe2+→Fe3+)、脱水されてMFeとなる。
2++2Fe2++6OH → MFe(OH) (3)
従って、金属イオンの合計と水酸化物イオンの化学量論比は1:2であり、金属イオンと尿素の化学量論比は1:1となる。但し、現実には、尿素が化学量論比よりも少なくても軟磁性粒子の表面にフェライト被膜は形成され得る。そこで水溶液中の尿素のモル濃度は、その水溶液中で金属イオン(M2+、Fe2+)となる金属元素の合計モル濃度に対して0.5〜5倍、1〜4倍さらには1.5〜3倍であると好適である。尿素が過少ではフェライト被膜の形成が不十分となり、圧粉磁心の比抵抗を低下させ得る。尿素が過多ではフェライト被膜が過剰に厚く形成されて圧粉磁心の磁束密度を低下させ得る。
なお、本発明の被覆処理液は、フェライト被膜の形成を阻害しない限り、尿素や金属元素(Fe、M)以外の物質または元素(イオン)を含んでもよい。
《磁心用粉末の製造方法》
(1)処理工程
上述した被覆処理液と軟磁性粒子を接触させて、その接触時または接触後に被覆処理液を尿素分解温度以上に加熱する処理工程により、表面がスピネル型フェライトで被覆された軟磁性粒子からなる磁心用粉末が得られる。
処理工程は、撹拌または流動させた加熱粒子(加熱した軟磁性粒子)へ、被覆処理液を噴霧する工程であると好適である。これにより、均質的なフェライト被膜を効率的に軟磁性粒子の表面に形成することが可能となる。噴霧工程は、例えば、加熱しつつ回転させ得る容器に軟磁性粉末を入れて行うことができる。具体的にいうと、軟磁性粉末が遠心力により容器の内周壁面に密着する程度(内周壁面に沿って浮かび上がる程度)まで容器を回転させ、その状態の軟磁性粉末に対して被覆処理液を噴霧するとよい。容器の移動速度(回転速度)は一概にはいえないが、例えば、1〜5m/sec(周速)とするとよい。各軟磁性粒子の全表面が噴霧された被覆処理液で均一的に濡れるように、軟磁性粉末の撹拌または流動と、被覆処理液の噴霧形態を調整するとよい。
尿素は、75℃位から分解し初め、90℃以上さらには100℃以上で活発に分解し得る。そこで尿素を含有した本発明の被覆処理液を噴霧する軟磁性粒子は、80〜200℃さらには100〜150℃に加熱すると好ましい。軟磁性粒子の加熱温度が過小では、尿素が分解されず、フェライト被膜の形成が困難となる。その加熱温度が過大では、フェライト以外の酸化鉄が軟磁性粒子の表面に形成され易くなって好ましくない。軟磁性粉末は、例えば、ホットプレート、マントルヒーター、オイルヒーター等を用いて加熱できる。また軟磁性粉末の加熱雰囲気は種々考えられるが、大気中(酸化雰囲気中)で行ってもよい。なお、被覆処理液を噴霧した加熱粒子の表面近傍に酸素が存在すると、尿素の分解により生じた金属水酸化物から脱水されてフェライトが生成され易くなる。
(2)洗浄工程および乾燥工程
処理工程後の軟磁性粉末から不要物を除去する洗浄工程を行うと好適である。この洗浄工程は、例えば、水洗後にエタノール洗いする工程であると好ましい。不要物は、被覆処理液に含まれていた塩素、ナトリウム、硫酸、被膜形成に寄与しなかったフェライト微粒子などである。さらに、洗浄工程後に濾別等した軟磁性粉末を乾燥させる乾燥工程を行うとよい。乾燥工程は自然乾燥でもよいが、加熱乾燥を行うことにより、効率的に磁心用粉末を製造できる。なお、上述した処理工程と、洗浄工程または乾燥工程とは、所望するフェライト被膜の膜厚等に応じて繰り返しなされてもよい。
《磁心用粉末》
(1)軟磁性粉末(軟磁性粒子)
軟磁性粉末は、8属遷移元素(Fe、Co、Ni等)などの強磁性元素を主成分とすれば足るが、特性、入手性、コスト等から純鉄または鉄合金からなると好ましい。特に純鉄粉は、飽和磁束密度が高く、圧粉磁心の磁気的特性の向上を図る上で好ましい。また鉄合金粉として例えば、Si含有鉄合金(Fe−Si合金)粉を用いると、Siによりその電気抵抗率が高められるため、圧粉磁心の比抵抗の向上ひいては渦電流損失の低減を図れる。
この他、軟磁性粉末は、Fe−49Co−2V(パーメンジュール)粉、センダスト(Fe−9Si−6Al)粉等でも良い。また軟磁性粉末は、二種以上の粉末を混合したものでもよく、例えば、純鉄粉とFe−Si合金粉の混合粉末などでもよい。
軟磁性粉末の粒度は、圧粉磁心の仕様に応じて調整され得るが、50〜500μmさらには106〜250μmであると好適である。粒度が過大では圧粉磁心の高密度化や渦電流損失の低減化が図り難く、粒度が過小では圧粉磁心の磁束密度の向上やヒステリシス損失の低減が図り難い。なお、本明細書でいう「粒度」とは、軟磁性粒子の直径を指標する値であり、篩い分けにより特定される。具体的には、篩い分けに用いたメッシュサイズの上限値(d1)と下限値(d2)の中央値[(d1+d2)/2]を、粒度(D)とする。なお、μm単位で表示して、小数点以下は四捨五入して表示する。
軟磁性粉末は、その製造方法を問わず、例えば、アトマイズ法、機械的粉砕法、還元法等により得られる。アトマイズ粉は、水アトマイズ粉、ガスアトマイズ粉、ガス水アトマイズ粉のいずれでもよい。ところで、軟磁性粒子の粒形状は、その製造方法の影響を受ける。例えば、ガスアトマイズ粉は略球状粒子からなることが多いが、水アトマイズ粉は歪な異形粒子からなることがある。異形粒子が多い軟磁性粉末に対して従来の二液法(特に二液噴霧法)を適用すると、反応液との接触領域とpH調整液との接触領域との間にズレ(ムラ)が生じて、軟磁性粒子の表面に形成されるフェライト被膜が不均一となることがある。ところが本発明の場合、被覆処理液(一液)のみを用いてフェライト被膜を形成できるため、二液法のような問題を生じ難い。その結果、本発明の被覆処理液を用いた磁心用粉末の製造方法によれば、軟磁性粉末の粒形状に拘わらず、軟磁性粒子の表面に均一的なフェライト被膜を形成することが可能となる。
ちなみに、粒子の異形度合を指標する値として、粉末の見掛密度がある。異形度合が大きいほど、見掛密度が小さくなる。見掛密度は、タップしない状態での粉末試料の質量と粒子間空隙容積の因子を含んだ紛体の体積との比である。粉末の見掛密度は、JIS Z 2502、2504に準拠して測定される。粒度が50〜500μmである水アトマイズ粉の見掛密度は、通常1〜4g/cmである。本発明の被覆処理液を用いれば、軟磁性粉末の見掛密度が1〜3g/cmであっても、各軟磁性粒子の表面に均一的なフェライト被膜を形成し得る。
(2)フェライト被膜
本発明に係るフェライト被膜は非常に薄くても、圧粉磁心の比抵抗は十分に確保され、圧粉磁心の磁束密度の向上も図られる。具体的にいうと、本発明に係るフェライト被膜は平均膜厚が10〜500nmさらには30〜150nmでも、安定した高比抵抗を発揮し得る。この範囲内であれば、フェライト被膜が圧粉磁心の密度や磁束密度等へ及ぼす影響も非常に少ない。
なお、本明細書でいう「平均膜厚」は、軟磁性粒子の表面に形成されたフェライト被膜の厚さを指標する値であり、次のように特定される。先ず、フェライトが酸化物であることを利用して、オージェ電子分光分析法(AES)により、被覆された粒子表面の酸素量の分布を測定する。そして、その酸素量の最大値と最小値を確定し、その中央値となる位置における深さを、その測定位置におけるフェライト被膜の膜厚とする。この測定を、1つの粒子につき、任意に抽出した2つの測定位置(90°回転した位置)で行う。次に、同様の操作を、粉末中から任意に抽出した合計3つの粒子についても行う。こうして得られた合計6つの膜厚の相加平均値を本明細書でいう「平均膜厚」とする。さらに図1C、図2Cで示す被膜の断面SEM像からも測定された膜厚を確認できる。
《圧粉磁心》
(1)磁気的特性
本発明の磁心用粉末を用いた圧粉磁心は、飽和磁束密度が高く、例えば、10kA/mの磁界中で生じる磁束密度(B10k)が1.2T以上、1.4T以上さらには1.6T以上という高磁束密度を発揮し得る。また、20kA/mの磁界中で生じる磁束密度(B20k)は、1.5T以上、1.7T以上さらには1.9T以上ともなり得る。また、その圧粉磁心の透磁率は、例えば、300以上、400以上さらには600以上ともなり得る。
(2)電気的特性
その圧粉磁心は、例えば、10μΩm以上、50μΩm以上さらには100μΩm以上という高比抵抗となり得るため、高周波の交番磁界中で使用しても渦電流損等を大幅に低減できる。
(3)密度
圧粉磁心は、例えば、軟磁性粒子の真密度(ρ)に対する、圧粉磁心の嵩密度(ρ)の比である相対密度(100×ρ/ρ)が94%以上、95%以上さらに98%以上であると、磁気的特性が向上して好ましい。
(4)用途
このような圧粉磁心は、例えば、モータ、アクチュエータ、トランス、誘導加熱器(IH)、スピーカ、リアクトル等の電磁機器に利用され得る。特に電動機または発電機の電機子(回転子または固定子)を構成する鉄心に用いられると好ましい。中でも、低損失で高出力(高磁束密度)が要求される駆動用モータ用の鉄心として、本発明に係る圧粉磁心は好適である。具体的には、電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用モータ用鉄心としてその圧粉磁心は好適である。
また圧粉磁心は、いずれの電磁機器中で使用されるにしても、100〜30000Hzさらには200〜20000Hz程度の交番磁界中で使用されると好ましい。本発明に係るフェライト被膜により、圧粉磁心の透磁率が向上し、同じ磁束密度を発現するために必要となる駆動電流が少なくなり、銅損の低減に有利だからである。
《磁心用粉末の製造》
〈試料A1〜C5の製造/一液噴霧法〉
(1)原料粉末
先ず、原料粉末となる軟磁性粉末として、純鉄からなる水アトマイズ粉を用意した。用いた各粉末の粒度は、上限値〜下限値→粒度の順で記載すると、212〜106μm→159μmである。なお、この粒度は、前述した通り、電磁式ふるい振とう器(レッチェ製)により分級(篩い分け)したときに用いたメッシュサイズの上限値と下限値の中央値である。この軟磁性粉末に30μm未満の軟磁性粒子が含まれていないことは、SEMより確認している。また、その軟磁性粉末は、見掛密度が2.5g/cmであり、異形粒子から構成されていた(図1A〜図1C参照)。
(2)被覆処理液の調製
被覆処理液は、Fe、MnおよびZnの各金属塩(塩化物)を純水に溶解させた金属塩水溶液と尿素水とを表1に示す濃度となるように混合、さらには希釈して調製した。金属塩水溶液は、各金属元素(イオン)のモル比が、Fe:Mn:Zn=2:1:1となるように調整した。
(3)処理工程
ハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製)を用意し、その容体内に投入した軟磁性粉末を表1に示す各処理温度に加熱しつつ、回転速度3.5m/secで撹拌した。本明細書でいう処理温度は、チャンバー内に設置した熱電対により軟磁性粉末の温度を測定したものである。この加熱撹拌状態にある軟磁性粉末へ、表1に示す各被覆処理液を噴霧した。この噴霧はニードルスプレーガンを用いてエアー流量10L/minで連続噴霧して行った。
(4)洗浄工程・乾燥工程
処理工程後の軟磁性粉末を、水洗後、エタノール洗いをして、濾過した(洗浄工程)。これにより処理後の粒子表面に残存していたClや残渣等を除去した。この軟磁性粉末をマントルヒーターを用いて80℃で加熱乾燥させた(乾燥工程)。
(5)選別工程
乾燥工程後の粉末を篩い(メッシュサイズ:30μm)へ通して選別した。この選別工程により、軟磁性粒子の被覆に寄与せずに生成されたフェライト微粒子等を除去した。こうしてフェライト被覆処理された軟磁性粒子(適宜「被覆粒子」という。)からなる磁心用粉末を得た。
〈試料D1と試料D2の製造/二液噴霧法〉
表1に示す濃度の金属塩水溶液(反応液)とNaOH水溶液(pH調整液)を用意した。金属塩水溶液中の各金属元素のモル比は前述の通りである。
先ず、上述した加熱撹拌状態にある軟磁性粉末へ金属塩水溶液のみを噴霧した。次に、その軟磁性粉末へNaOH水溶液のみを噴霧した。この噴霧はエアー流量10L/minでニードルスプレーガンを用いて連続噴霧して行った。
この後、前述した洗浄工程、乾燥工程および選別工程を行い、フェライト被覆処理された軟磁性粒子からなる磁心用粉末を得た。
《圧粉磁心の製造》
各試料に係る磁心用粉末を用いて金型潤滑温間高圧成形法により、リング状(外径:φ39mm×内径φ30mm×厚さ5mm)の試験片(圧粉磁心)を製作した。磁心用粉末の加圧成形に際して、内部潤滑剤や樹脂バインダー等は一切使用しなかった。金型潤滑温間高圧成形法は、日本特許公報特許3309970号公報、日本特許4024705号公報などに詳細が記載されているが、具体的には次のようにして行った。
所望形状に応じたキャビティを有する超硬製の金型を用意した。この金型をバンドヒータで予め130℃に加熱しておいた。また、この金型の内周面には、予めTiNコート処理を施し、その表面粗さを0.4Zとした。
加熱した金型の内周面に、水溶液に分散させたステアリン酸リチウム(1%)をスプレーガンにて10cm/分程度の割合で均一に塗布した(塗布工程)。ステアリン酸リチウムには、融点が約225℃で、粒径が20μmのものを用いた。その分散量は、上記水溶液100cmに対して25gとした。これをさらにボールミル式粉砕装置で微細化処理(テフロン(登録商標)コート鋼球:100時間)し、得られた原液を20倍に希釈して、上述した濃度1%の水溶液を得た。
ステアリン酸リチウムが内面に塗布された金型へ、各磁心用粉末を充填した(充填工程)。金型を130℃に保持したまま、1176MPaの成形圧力で、その金型内に充填された磁心用粉末を温間加圧成形した(成形工程)。なお、この温間高圧成形に際して、いずれの磁心用粉末も、金型とかじり等を生じることがなく、低い抜圧で成形体をその金型から取出すことができた。
《観察》
(1)表1に示す試料C5と試料D1とに係る各粉末粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した様子を、それぞれ図1A〜1C(これら併せて「図1」という。)と図2A〜2C(これら併せて「図2」という。)に示した。なお、図1Aおよび図2Aは各粒子表面のSEM像であり、図1Bおよび図2Bは各粒子断面のSEM像であり、図1Cおよび図2Cはその粒子断面の表層部を拡大したSEM像である。
(2)図1に示すように、一液噴霧法で調製した被覆粒子は、異形粒子であっても、表面に均一的なフェライト被膜が形成されることがわかった。一方、図2に示すように、二液噴霧法で調製した被覆粒子は、表面に形成されるフェライト被膜が不均一となることがわかった。このことは、その表面をエネルギー分散型X線分光法(EDX)で分析した結果からもわかる。つまり、二液噴霧法で処理した粒子は、表面の凹部で酸化物(フェライト)がリッチとなる一方、表面の凸部でFeがリッチとなった。
なお、各粒子表面に形成される被膜が、スピネル型フェライト(MFe / M=Mn、Zn)からなることは、オージェ電子分光法(AES)でも確認している。
《測定》
各試料に係る試験片を用いて、下記に示す種々の測定を行った。得られた測定結果を表1に併せて示した。
(1)電気的特性(比抵抗)
電気的特性の一つである比抵抗は、デジタルマルチメータ(メーカ:(株)エーディーシー、型番:R6581)を用いて4端子法(JIS K7194)により測定した。
(2)磁気的特性
磁気的特性の一つである磁束密度B10k、B20kを直流自記磁束計(メーカ:東英工業、型番:MODEL−TRF)により測定した。なお、磁束密度B10k、B20kは、磁界の強さを10kA/m、20kA/mとしたときに、試験片に生じる磁束密度である。
(3)密度
各試験片の嵩密度を、採寸により求まる体積と測定した質量に基づいて求めた。表1には、軟磁性粒子(純鉄粒子)の真密度(7.87g/cm)に対する嵩密度の割合(嵩密度/真密度)である相対密度(%)を示した。
《評価》
(1)尿素濃度(試料A1〜A5)
一液噴霧法により製造した磁心用粉末からなる試験片に基づいて、被覆処理液中の尿素濃度と磁束密度B10kまたは比抵抗との関係をそれぞれ図3Aと図3B(これら併せて「図3」という。)に示した。
これらから明らかなように、尿素濃度の増加に伴い、磁束密度は低下するが比抵抗は増大した。尿素濃度が大きくなるほど、軟磁性粒子の表面に形成されるフェライト被膜が厚くなるためと考えられる。そして、表1および図3から、金属元素の合計濃度に対して尿素濃度を1〜4倍とした被覆処理液で処理した磁心用粉末を用いることにより、高比抵抗で高磁束密度な圧粉磁心が得られることがわかった。
(2)金属元素の合計濃度(試料B1〜B3)
一液噴霧法により製造した磁心用粉末からなる試験片に基づいて、被覆処理液中の金属元素の合計濃度と磁束密度B10kまたは比抵抗との関係をそれぞれ図4Aと図4B(これら併せて「図4」という。)に示した。なお、試料B1〜B3ではいずれも、尿素濃度を金属元素の合計濃度に対して2倍(モル比)とした。
これらから明らかなように、金属元素の合計濃度に対する尿素濃度の比率が一定の場合、金属元素の合計濃度ひいては被覆処理液の濃度は、圧粉磁心の磁束密度や比抵抗にあまり影響を及ぼさないことがわかった。
(3)金属元素の合計濃度(試料C1〜C5)
一液噴霧法により製造した磁心用粉末からなる試験片に基づいて、軟磁性粉末の被覆処理を行うときの温度(処理温度)と磁束密度B10kまたは比抵抗との関係をそれぞれ図5Aと図5B(これら併せて「図5」という。)に示した。なお、試料C1〜C5はいずれも、金属元素の合計濃度を一定とし、尿素濃度をその合計濃度の2倍(モル比)とした。
これらから明らかなように、処理温度は、80℃以上であれば、圧粉磁心の磁束密度や比抵抗にあまり影響を及ぼさないこともわかった。このことから、被覆処理液中の尿素は、80℃以上で十分に加水分解されてフェライト被膜の形成に寄与していると考えられる。
(4)二液噴霧法(試料D1および試料D2)
表1に示すように、二液噴霧法により製造した磁心用粉末からなる試験片は、処理液中の金属塩水溶液濃度に拘らず磁束密度が大幅に小さくなることもわかった。なお、軟磁性粉末の被覆処理に要する時間は、一液噴霧法の場合5〜20分、二液噴霧法の場合15〜60分であった。つまり一液噴霧法を行うことにより、二液噴霧法を行う場合よりも被覆処理時間を大幅に短縮できることもわかった。

Claims (9)

  1. 2価の陽イオンとなる金属元素(M)とFeを含む水溶液からなり、軟磁性粒子の表面にスピネル型結晶構造(MFe)のフェライト被膜を形成するために用いられる被覆処理液であって、
    さらに、尿素を含むことを特徴とする被覆処理液。
  2. 前記水溶液中の尿素のモル濃度は、該水溶液中のMとFeの合計モル濃度に対して0.5倍以上である請求項1に記載の被覆処理液。
  3. 前記金属元素は、少なくともMnを含む請求項1または2に記載の被覆処理液。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の被覆処理液と加熱した軟磁性粒子とを接触させる処理工程を備え、
    表面にスピネル型(MFe)のフェライト被膜が形成された軟磁性粒子からなる磁心用粉末が得られることを特徴とする磁心用粉末の製造方法。
  5. 前記処理工程は、撹拌または流動させた前記軟磁性粒子へ、前記被覆処理液を噴霧する工程である請求項4に記載の磁心用粉末の製造方法。
  6. 前記処理工程は、80〜200℃に加熱された前記軟磁性粒子に対してなされる工程である請求項5に記載の磁心用粉末の製造方法。
  7. 前記軟磁性粒子は、粒度が50〜500μm以下の異形粒子からなる請求項4〜6のいずれかに記載の磁心用粉末の製造方法。
  8. 請求項4〜7のいずれかに記載した製造方法により得られることを特徴とする磁心用粉末。
  9. 請求項8に記載した磁心用粉末を加圧成形して得られることを特徴とする圧粉磁心。
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