JP5919037B2 - 樹脂組成物及びその硬化物、並びに発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物及びその硬化物、並びに発光素子に関する。より具体的には、第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子の抵抗層(c)を形成するための樹脂組成物及びその硬化物、並びに上記硬化物により形成された抵抗層(c)を有する発光素子に関する。
現在、有機発光材料による発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子、有機EL素子)を利用した有機エレクトロルミネッセンス装置(有機EL装置)が注目を集めている。上記有機EL装置は、テレビ等の表示装置のみならず、照明装置などとしての実用化も進められており、その用途は拡大の一途を辿っている。
上記発光素子は、通常、対向する第1電極と第2電極の間に有機発光材料からなる発光層を備えた有機層が配置された構成を有する。このような発光素子としては、例えば、第1電極、第2電極、有機層を有し、さらに、電気抵抗が小さい低抵抗層(単に「抵抗層」と称する)が第1電極と第2電極の間に配置された発光素子が知られている(特許文献1、2参照)。上記抵抗層は、低い電気抵抗を有することにより、第1電極上にパーティクル(異物)や突起部が存在した場合に生じ得る第1電極と第2電極との間の短絡を防止する役割を担っている。さらに、上記抵抗層の電気抵抗は低過ぎない範囲に制御され、これにより発光素子において生じるリーク電流が抑制されている。
特開2010−56075号公報 特開2011−103205号公報
特許文献1、2に開示された発光素子は、上述の短絡による欠陥が生じにくいことによる高い表示品質、及び、リーク電流が抑制されることによる高い耐久性を兼ね備えるため、該発光素子を用いると、高品質且つ高耐久性を有する有機EL装置を得ることができる。しかしながら、上記発光素子における抵抗層は、導電性高分子(例えば、ポリピロール)を含む樹脂層や金属酸化物層(例えば、酸化ニオブ層)であるため、前者(樹脂層)の場合には抵抗層の透明性が低いという問題を有し、後者(金属酸化物層)の場合には抵抗層をスパッタリング法により形成する必要があるため製造工程が煩雑になるという問題を有していた。
従って、本発明の目的は、発光素子(有機EL素子)において、簡便な工程により低抵抗で且つ高い透明性を有する抵抗層を形成できる樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、低抵抗で且つ高い透明性を有する硬化物を提供すること、及び、該硬化物により形成された抵抗層を有する生産性に優れた発光素子を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、常温溶融塩と特定の構造を有する硬化性化合物とを少なくとも含む樹脂組成物によると、発光素子において、簡便な工程により低抵抗で且つ高い透明性を有する抵抗層を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子の抵抗層(c)を形成するための樹脂組成物であって、常温溶融塩(A)と、下記式(1)で表される化合物(B)とを含むことを特徴とする樹脂組成物を提供する。
Figure 0005919037
[式(1)中、Aはn価の有機基を示す。Rはアルキレン基を示す。Xは、−O−、−S−、−NH−、−NRa−(Raはアルキル基を示す)、又は−O−CO−を示す。Yは水素原子又はメチル基を示す。mは2以上の整数を示し、nは2以上の整数を示す。]
さらに、常温溶融塩(A)として、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、アンモニウム塩、ピペリジニウム塩、ホスホニウム塩、ピラゾリウム塩、スルホニウム塩、グアニジウム塩、及びモルホリニウム塩からなる群より選択された少なくとも1種の常温溶融塩を含む前記の樹脂組成物を提供する。
さらに、重合開始剤(C)を含む前記の樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記の樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化物を提供する。
さらに、体積抵抗率が1.0×107[Ω・cm]以下である前記の硬化物を提供する。
さらに、波長400nmの光の吸光係数が1.05×10-2[μm-1]以下である前記の硬化物を提供する。
また、本発明は、第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子であって、前記抵抗層(c)が前記の硬化物より形成された抵抗層であることを特徴とする発光素子を提供する。
本発明の樹脂組成物は上記構成を有するため、第1電極、発光層を備えた有機層、抵抗層、及び第2電極がこの順で積層された発光素子(有機EL素子)において、低抵抗で且つ高い透明性を有する上記抵抗層を簡便な工程により形成できる。このため、本発明の樹脂組成物を硬化して得られる硬化物により形成した抵抗層を有する発光素子は、高い品質を有し、なおかつ生産性に優れる。
第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子(有機EL素子)の一例を示す概略図(断面図)である。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、常温溶融塩(A)と、下記式(1)で表される化合物(B)とを少なくとも含むことを特徴とする。本発明の樹脂組成物は、さらに、重合開始剤(C)を含んでいてもよい。本発明の樹脂組成物は、硬化反応(重合反応)により硬化物(樹脂硬化物)を形成する硬化性組成物(硬化性樹脂組成物)である。特に、本発明の樹脂組成物は、高い透明性を有し且つ低抵抗の(抵抗率が低い)硬化物を形成する樹脂組成物(透明低抵抗樹脂形成用組成物)である。
Figure 0005919037
本発明の樹脂組成物は、第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子(有機EL素子)における、抵抗層(c)を形成するための樹脂組成物である。上記発光素子における抵抗層(c)には、主に、第1電極と第2電極の間の電流の流れを確保し、且つリーク電流を抑えることを目的として、ある程度低抵抗の層(微導電層)であること(具体的には、例えば、体積抵抗率が1×103〜1×107Ω・cmの層であること)、及び、発光層から発せられる光を透過させるのに十分な高い透明性を有する層であることが要求される。本発明の樹脂組成物は、上述のように、硬化反応を進行させることで高い透明性を有し且つ低抵抗の硬化物を形成できるため、上記抵抗層(c)用途に適合するものである。
図1は、第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子(有機EL素子)の一例を示す概略図(断面図)である。図1に示す発光素子Iは、基板5上に形成された第1電極(a)1と第2電極(d)2の間に、有機層(b)3と抵抗層(c)4とが配置された構造を有する。このような構造を有する発光素子は、例えば、第1電極(a)1上に異物等の突起が存在した場合でも、該突起が抵抗層(c)4により被覆されることによって第1電極(a)1と第2電極(b)2の間の導通が確保されるため、電極間の短絡が防止される(詳しくは、特開2011−103205号公報等を参照)。また、抵抗層(c)の電気抵抗は低過ぎないため、発光素子において生じるリーク電流も抑制される。
[常温溶融塩(A)]
本発明の樹脂組成物の必須成分である常温溶融塩(A)は、カチオンとアニオンとで構成される塩であって、常温(例えば、25℃)において液体である(流動性を有する)塩である。常温溶融塩(A)は、イオン液体(イオン性液体)とも称される場合がある。本発明の樹脂組成物が常温溶融塩(A)を含むことにより、該樹脂組成物を硬化させた硬化物(例えば、抵抗層)は低抵抗の性質を示す。常温溶融塩(A)としては、公知乃至慣用のイオン液体を使用することができる。
常温溶融塩(A)を構成するカチオン(カチオン成分)としては、例えば、イミダゾリウムイオン、アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリウムイオン、ピロリニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、イミダゾリニウムイオン、ピペリジニウムイオン、グアニジウムイオン、モルホリニウムイオンなどのオニウムイオン(カチオン)などが挙げられる。中でも、カチオンとして、イミダゾリウムイオン、アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、ピペリジニウムイオン、グアニジウムイオン、又はモルホリニウムイオンを有する常温溶融塩が好ましい。
上記イミダゾリウムイオンとしては、例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,1−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオンなどのジアルキルイミダゾリウムイオン;1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,3,4−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、4−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,5−ジエチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリウムイオン、1,1−ジメチル−2−ヘプチルイミダゾリウムイオン、1,1−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリウムイオン、1,1,2−トリメチルイミダゾリウムイオンなどのトリアルキルイミダゾリウムイオン;1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリウムイオン、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリウムイオン、4−エチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムイオン、2,4−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、4,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、3,4−ジエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムイオン、2,3,4−トリエチル−1−メチル−イミダゾリウムイオン、1,2,3−トリエチル−4−メチルイミダゾリウムイオン、1,3,4−トリエチル−5−メチルイミダゾリウムイオン、1,4,5−トリエチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウムイオン、1,1,2,4−テトラメチルイミダゾリウムイオンなどのテトラアルキルイミダゾリウムイオン;1,2,3,4,5−ペンタメチルイミダゾリウムイオン、1,1,2,4,5−ペンタメチルイミダゾリウムイオンなどのペンタアルキルイミダゾリウムイオンなどが挙げられる。
上記アンモニウムイオンとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、エチルトリメチルアンモニウムイオン、ビニルトリメチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオン、トリエチルプロピルアンモニウムイオン、ジエチルジメチルアンモニウムイオン、トリブチルエチルアンモニウムイオン、トリエチルイソプロピルアンモニウムイオン、トリエチルメトキシメチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルイソプロピルアンモニウムイオン、ブチルトリメチルアンモニウムイオン、アリルトリメチルアンモニウムイオン、ヘキシルトリメチルアンモニウムイオン、オクチルトリメチルアンモニウムイオン、ドデシルトリメチルアンモニウムイオン、トリエチルメトキシエトキシメチルアンモニウムイオン、ジエチルメチルメトキシエチルアンモニウムイオン、ジメチルジプロピルアンモニウムイオン、ヘキサメトニウムイオンなどのテトラアルキルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
上記ピリジニウムイオンとしては、例えば、N−メチルピリジニウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、N−s−ブチルピリジニウムイオン、N−ヘキシルピリジニウムイオン、N−エチル−2−メチルピリジニウムイオン、N−プロピル−3−メチルピリジニウムイオン、N−ヘキシル−2−メチルピリジニウムイオン、N−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、N−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、N−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウムイオン、1−ヘキシル−3−メチルピリジニウムイオン、N−オクチル−4−メチルピリジニウムイオン、N−オクチル−3−メチルピリジニウムイオン、N−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウムイオン、N−ブチル−3,5−ジメチルピリジニウムイオン、N−フルオロピリジニウムイオン、N−フルオロ−2,4,6−トリメチルピリジニウムイオンなどが挙げられる。
上記ピラゾリウムイオンとしては、例えば、1,2−ジメチルピラゾリウムイオン、1−エチル−2−メチルピラゾリウムイオン、1−プロピル-2-メチルピラゾリウムイオン、1−ブチル−2−メチルピラゾリウムイオンなどが挙げられる。
上記ピロリウムイオンとしては、例えば、1,1−ジメチルピロリウムイオン、1−エチル−1−メチルピロリウムイオン、1−メチル−1−プロピルピロリウムイオン、1−ブチル−1−メチルピロリウムイオンなどが挙げられる。
上記ピロリニウムイオンとしては、例えば、1,2−ジメチルピロリニウムイオン、1−エチル−2−メチルピロリニウムイオン、1−プロピル−2−メチルピロリニウムイオン、1−ブチル−2−メチルピロリニウムイオンなどが挙げられる。
上記ピロリジニウムイオンとしては、例えば、N,N−ジメチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオンなどが挙げられる。
上記ホスホニウムイオンとしては、例えば、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラエチルホスホニウムイオン、テトラプロピルホスホニウムイオン、テトラブチルホスホニウムイオン、テトラオクチルホスホニウムイオン、テトラフェニルホスホニウムイオン、エチルトリメチルホスホニウムイオン、トリエチルメチルホスホニウムイオン、トリエチルブチルホスホニウムイオン、トリエチルヘキシルホスホニウムイオン、トリエチルオクチルホスホニウムイオン、トリエチルドデシルホスホニウムイオン、トリブチルメチルホスホニウムイオン、トリブチルエチルホスホニウムイオン、トリブチルヘキシルホスホニウムイオン、トリブチルオクチルホスホニウムイオン、トリブチルドデシルホスホニウムイオン、トリヘキシルメチルホスホニウムイオン、トリヘキシルエチルホスホニウムイオン、トリヘキシルブチルホスホニウムイオン、トリヘキシルオクチルホスホニウムイオン、トリヘキシルドデシルホスホニウムイオン、トリイソブチルメチルホスホニウムイオン、トリイソブチルエチルホスホニウムイオン、トリイソブチルヘキシルホスホニウムイオン、トリイソブチルオクチルホスホニウムイオン、トリオクチルメチルホスホニウムイオン、トリオクチルエチルホスホニウムイオン、トリオクチルブチルホスホニウムイオン、トリオクチルヘキシルホスホニウムイオン、ヘキシルトリメチルホスホニウムイオン、オクチルトリメチルホスホニウムイオンなどが挙げられる。
上記スルホニウムイオンとしては、例えば、トリメチルスルホニウムイオン、トリエチルスルホニウムイオン、トリブチルスルホニウムイオン、ジエチルメチルスルホニウムイオン、ジメチルプロピルスルホニウムイオン、ヘキシルジメチルスルホニウムイオンなどが挙げられる。
上記イミダゾリニウムイオンとしては、例えば、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムイオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウムイオン、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウムイオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムイオン、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムイオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムイオン、4−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムイオン、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウムイオン、1,4−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウムイオン、1,2−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウムイオン、1,4−ジエチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムイオン、2,4−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムイオン、4,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムイオン、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムイオン、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウムイオン、4−エチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムイオン、1,2,3−トリエチル−4−メチルイミダゾリニウムイオン、1,3,4−トリエチル−2−メチルイミダゾリニウムイオン、1,3,4−トリエチル−5−メチルイミダゾリニウムイオン、1,4,5−トリエチル−3−メチルイミダゾリニウムイオン、2,3,4−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウムイオン、1,1−ジメチル−2−ヘプチルイミダゾリニウムイオン、1,1−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリニウムイオン、1,1−ジメチルイミダゾリニウムイオン、1,1,2−トリメチルイミダゾリニウムイオン、1,1,2,4−テトラメチルイミダゾリニウムイオン、1,1,2,4,5−ペンタメチルイミダゾリニウムイオン、1−t−ブチル−3−イソプロピルイミダゾリニウムイオンなどが挙げられる。
上記ピペリジニウムイオンとしては、例えば、N,N−ジメチルピペリジニウムイオン、N−エチル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−ペンチルピペリジニウムイオン、N−ヘキシル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−オクチルピペリジニウムイオン、N−デシル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−ドデシル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルピペリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−エチルピペリジニウムイオン、N−(2−エトキシエチル)−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−(2−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン、N−メチル−N−(4−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン、N−エチル−N−(2−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン、N−エチル−N−(4−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオンなどが挙げられる。
上記グアニジウムイオンとしては、例えば、無置換のグアニジウムイオン、N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジウムイオンなどの置換グアニジウムイオンなどが挙げられる。
上記モルホリニウムイオンとしては、例えば、N、N−ジメチルモルホリニウムイオン、N、N−ジエチルモルホリニウムイオン、N、N−ジプロピルモルホリニウムイオン、N、N−ジブチルモルホリニウムイオン、N、N−ジペンチルモルホリニウムイオン、N、N−ジヘプチルモルホリニウムイオン、N、N−ジオクチルモルホリニウムイオン、N−エチル−N−メチルモルホリニウムイオン、N−メチル−N−プロピルモルホリニウムイオンなどが挙げられる。
常温溶融塩(A)を構成するアニオン(アニオン成分)としては、例えば、有機アニオン、無機アニオンなどが挙げられる。上記有機アニオンとしては、例えば、メタンスルホン酸イオン[CH3SO3 -]、エタンスルホン酸イオン[CH3CH2SO3 -]、トリフルオロメタンスルホン酸イオン[CF3SO3 -]、ノナフルオロブタンスルホン酸イオン[C49SO3 -]、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン[N(CF3SO22 -]、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン[N(C25SO22 -]、酢酸イオン[CH3CO2 -]、トリフルオロ酢酸イオン[CF3CO2 -]、へプタフルオロブタン酸イオン[C37CO2 -]、ジシアナミド[N(CN)2 -]などが挙げられる。上記無機アニオンとしては、例えば、テトラクロロアルミネート[AlCl4 -]、へプタクロロジアルミネート[Al2Cl7 -]、テトラクロロフェレート[FeCl4 -]、テトラフルオロボレート[BF4 -]、ヘキサフルオロリン酸イオン[PF6 -]、ヘキサフルオロヒ酸イオン[AsF6 -]、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン[SbF6 -]、ヘキサフルオロニオブ酸イオン[NbF6 -]、ヘキサフルオロタンタル酸イオン[TaF6 -]、ハロゲン化物イオン[F-、Cl-、Br-、I-]、亜硝酸イオン[NO2 -]、硝酸イオン[NO3 -]などが挙げられる。
常温溶融塩(A)としては、例えば、上述のカチオンとアニオンより構成される常温溶融塩が挙げられる。常温溶融塩(A)としては、より具体的には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアナミド、1−エチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリエチルペンチルホスホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、特に、硬化物の電気抵抗の観点で、常温溶融塩(A)として、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、アンモニウム塩、ピペリジニウム塩、ホスホニウム塩、ピラゾリウム塩、スルホニウム塩、グアニジウム塩、及びモルホリニウム塩からなる群より選択された少なくとも1種の常温溶融塩を含むことが好ましい。
本発明の樹脂組成物において常温溶融塩(A)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、常温溶融塩(A)としては市販品を使用することもでき、例えば、商品名「1−エチル−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[EMIM+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)、商品名「N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[NMNPP+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)、商品名「トリエチルスルホニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[TES+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)、商品名「1−エチルピリジニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[EPR+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)、商品名「1−エチル−メチルイミダゾリウム ジシアナミド[EMIM+(CN)-]」(関東化学(株)製)、商品名「トリエチルペンチルホスホニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[TEPP+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)、商品名「N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[NTMNPAM+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)、商品名「1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[ETMPZ+(TFSI)-]」(関東化学(株)製)などが挙げられる。
常温溶融塩(A)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、10〜80重量%が好ましく、より好ましくは15〜60重量%、さらに好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは25〜45重量%である。含有量が10重量%未満であると、発光素子における抵抗層(c)の体積抵抗率が高くなり過ぎて第1電極(a)と第2電極(b)の間の電流の流れを十分に確保できず、発光素子の性能が低下する場合がある。一方、常温溶融塩(A)の含有量が80重量%を超えると、抵抗層(c)の透明性低下、抵抗層(c)からの常温溶融塩(A)の漏れ出し、リーク電流増大による発光素子の性能劣化などの悪影響が生じやすくなる場合がある。
[化合物(B)]
本発明の樹脂組成物の必須成分である化合物(B)は、下記式(1)で表される化合物(硬化性化合物)である。下記式(1)で表される化合物は、アクリロイル基及びメタクリロイル基のいずれか一方又は両方を有し、これらの基(アクリロイル基及びメタクリロイル基を有する場合にはこれら両方の基)を分子内に2個以上有する化合物である。
Figure 0005919037
上記式(1)におけるAは、n価の有機基を示す。そして、上記式(1)におけるnは、式(1)中のnが付された括弧内の構造単位の数であり、2以上の整数を示す。nは2以上であればよく、特に限定されないが、2〜6の整数が好ましく、より好ましくは2〜4の整数である。即ち、式(1)におけるAは、特に、2価、3価、又は4価の有機基であることが好ましい。
上記n価の有機基としては、具体的には、例えば、n価の鎖状炭化水素基、n価のヘテロ原子含有基、n価の環状有機基などが挙げられる。
上記n価の鎖状炭化水素基としては、例えば、2価の鎖状炭化水素基、3価の鎖状炭化水素基、4価の鎖状炭化水素基などが挙げられる。上記2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、アルキレン基[例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、へプタデシレン基、オクタデシレン基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜30の(C1-30)アルキレン基(好ましくはC1-18アルキレン基)など]、アルケニレン基[上記アルキレン基に対応するアルケニレン基、例えば、ビニレン基、アリレン基などの直鎖状又は分岐鎖状のC2-30アルケニレン基(好ましくはC2-18アルケニレン基)など]などが挙げられる。また、上記3価の鎖状炭化水素基としては、例えば、アルカン−トリイル基[例えば、プロパン−トリイル基、1,1,1−トリメチルプロパン−トリイル基などの直鎖状又は分岐鎖状のC3-30アルカン−トリイル基(好ましくはC3-18アルカン−トリイル基)など]が挙げられる。上記4価の鎖状炭化水素基としては、例えば、アルカン−テトライル基[例えば、ブタン−テトライル基、2,2−ジメチルプロパン−テトライル基などの直鎖状又は分岐鎖状のC4-30アルカン−テトライル基(好ましくはC4-18アルカン−テトライル基)など]などが挙げられる。なお、上記n価の鎖状炭化水素基は、置換基を有していてもよい。
上記n価の炭化水素基が有していてもよい置換基としては、種々の置換基、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基など)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基など)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基などが挙げられる。上記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基(例えば、アシル基、アルコキシカルボニル基、有機シリル基、アルコキシアルキル基、オキサシクロアルキル基など)で保護されていてもよい。
上記置換又は無置換カルバモイル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基、若しくはアセチル基、ベンゾイル基等のアシル基等を有するカルバモイル基、又は無置換カルバモイル基などが挙げられる。また、上記置換又は無置換アミノ基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基、若しくはアセチル基、ベンゾイル基等のアシル基等を有するアミノ基、又は、無置換アミノ基等が挙げられる。
上記複素環式基を構成する複素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含まれる。このような複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキシラン環などの3員環、オキセタン環などの4員環、フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、γ−ブチロラクトン環などの5員環、4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環などの6員環、ベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環などの縮合環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環などの橋かけ環)、ヘテロ原子として硫黄原子を含む複素環(例えば、チオフェン環、チアゾール環、チアジアゾール環などの5員環、4−オキソ−4H−チオピラン環などの6員環、ベンゾチオフェン環などの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環などの5員環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環などの6員環、インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環などの縮合環など)などが挙げられる。上記複素環式基は、上記n価の炭化水素基が有していてもよい置換基のほか、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基などのC1-4アルキル基など)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)などの置換基を有していてもよい。また、複素環を構成する窒素原子は、慣用の保護基(例えば、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アラルキル基、アシル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニル基など)により保護されていてもよい。
上記n価のヘテロ原子含有基としては、例えば、2価の鎖状ヘテロ原子有機基[例えば、−Rb−L−Rc−(式中、Rb及びRcは、同一又は異なって、アルキレン基を示し、Lは、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2−、又はNHを示す)などの基]などが挙げられる。なお、上記n価のヘテロ原子含有基は、n価の鎖状炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した置換基を有していてもよい。
上記n価の環状有機基としては、例えば、C4-10脂肪族炭化水素環、C6-18芳香族炭化水素環、又は窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群より選択された少なくとも1種のヘテロ原子を環の構成原子として含む4〜8員複素環を有する基(例えば、上記複素環のモノないしテトライル基など)が挙げられる。なお、上記n価の環状有機基は、n価の鎖状炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した置換基を有していてもよい。また、n価の環状有機基の環には、芳香族性又は非芳香族性の環(炭化水素環、複素環)が縮合していてもよい。
また、上記n価の有機基には、例えば、上述の鎖状炭化水素基、ヘテロ原子含有基、環状有機基のうちの2以上が結合して形成されたn価の基なども含まれる。
上記式(1)におけるRは、アルキレン基を示す。上記アルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基などの直鎖又は分岐鎖状のC1-18アルキレン基などが挙げられる。中でも、Rとしては、直鎖又は分岐鎖状のC1-10アルキレン基が好ましく、より好ましくは直鎖又は分岐鎖状のC2-6アルキレン基(例えば、エチレン基、プロピレン基)、さらに好ましくはエチレン基である。なお、mが付された各括弧内におけるRは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(1)におけるXは、−O−、−S−、−NH−、−NRa−(Raはアルキル基を示す)、又は−O−CO−(オキシカルボニル基)を示す。上記Raとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基などの直鎖又は分岐鎖状のC1-18アルキル基などが挙げられる。中でも、Xとしては、常温溶融塩との相溶性の観点で、−O−又は−O−CO−が好ましく、より好ましくは−O−である。即ち、上記式(1)中のmが付された括弧内の構造としては、特に、−OR−(オキシアルキレン基)が好ましく、より好ましくはオキシエチレン基(−OCH2CH2−)である。なお、mが付された各括弧内におけるXは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(1)におけるmは、mが付された括弧内の構造単位の繰り返し数を示し、2以上の整数を示す。mとしては、2以上であればよく、特に限定されないが、例えば、2〜100が好ましく、より好ましくは5〜50、さらに好ましくは7〜30である。mが大きいほど、常温溶融塩(A)が硬化物中を移動し易いためと推測されるが、該硬化物の体積抵抗率を向上させやすく、また、硬化物からの常温溶融塩(A)の滲み出しが抑制される傾向がある。一方、mが0又は1であると、硬化物の体積抵抗率が高くなり過ぎたり、常温溶融塩(A)の滲み出しが生じやすい場合がある。
上記式(1)におけるYは、水素原子又はメチル基を示す。なお、化合物(B)が有する複数のYは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
なお、式(1)中の複数のnが付された括弧内の構造は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
化合物(B)としては、具体的には、例えば、下記式(1′)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 0005919037
上記式(1′)におけるA′は、少なくともn′個の水酸基を含む化合物(例えば、n′価のアルコール)からn′個の水酸基を除いたアルコール残基を示す。即ち、上記A′は、式中に示される酸素原子との結合部位に炭素原子を有するn′価の基ということもできる。上記式(1′)におけるn′は、n′が付された括弧内の構造単位の数であり、2以上の整数を示す。n′としては、特に限定されないが、2〜6の整数が好ましく、より好ましくは2〜4の整数である。
上記A′(アルコール残基)としては、例えば、公知乃至慣用の多価アルコール(分子内に2以上の水酸基を有する化合物)から2以上の水酸基を除いたアルコール残基が挙げられる。なお、上記多価アルコールが有する水酸基には、フェノール性水酸基も含まれる。上記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−オクタンジオール、1,12−ドデカンジオール、ブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)、フェノールノボラック、レゾール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、シクロヘキサントリオール、糖アルコール(ソルビトール、マルチトールなど)、分子内に2以上の水酸基を有するポリマー(ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオールなど)、これらアルコールのアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。即ち、上記A′としては、例えば、上記多価アルコールから2以上の水酸基を除いたアルコール残基が挙げられる。
上記式(1′)におけるR′は、アルキレン基を示す。上記アルキレン基としては、上記式(1)におけるRと同様のものが例示される。上記式(1′)におけるm′は、m′が付された括弧内の構造単位(オキシアルキレン単位)の繰り返し数を示し、2以上の整数を示す。m′としては、特に限定されないが、2〜100が好ましく、より好ましくは5〜50、さらに好ましくは7〜30である。m′が大き過ぎる場合、小さ過ぎる場合に生じ得る不具合は、上記式(1)におけるmと同様である。また、式(1′)におけるY′は、水素原子又はメチル基を示す。なお、m′が付された各括弧内におけるR′は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。同様に、n′が付された各括弧内の構造は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(1′)で表される化合物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記例示の多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加(付加重合)させ、さらに、(メタ)アクリロイル基を付加する方法、また、上記例示の多価アルコールが多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物である場合には、当該多価アルコールに(メタ)アクリロイル基を付加する方法などが挙げられる。
化合物(B)としては、より具体的には、下記式(1a)、(1b)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 0005919037
Figure 0005919037
式(1a)中のR1は、式(1)中のRと同じく、アルキレン基を示す。上記アルキレン基としては、式(1)中のRと同様のものが例示される。式(1a)中のm1(m1が付された括弧内の構造単位の繰り返し数)は、3以上の整数を示し、特に限定されないが、硬化物の体積抵抗率の観点で、5〜50の整数が好ましく、より好ましくは8〜40の整数である。式(1a)中のY1、Y2は、それぞれ、式(1)中のYと同じく、水素原子又はメチル基を示す。なお、m1が付された各括弧内の構造は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1b)中のR2、R3は、それぞれ、式(1)中のRと同じく、アルキレン基を示す。上記アルキレン基としては、式(1)中のRと同様のものが例示される。式(1b)中のm2(m2が付された括弧内の構造単位の繰り返し数)、m3(m3が付された括弧内の構造単位の繰り返し数)は、それぞれ、2以上の整数を示し、特に限定されないが、硬化物の体積抵抗率の観点で、5〜50の整数が好ましく、より好ましくは8〜40の整数である。上記式(1b)においてm2とm3の合計(m2+m3)は、特に限定されないが、10〜100の整数が好ましく、より好ましくは15〜80の整数である。式(1b)中のY3、Y4は、それぞれ、式(1)中のYと同じく、水素原子又はメチル基を示す。なお、m2が付された各括弧内の構造は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、m3が付された各括弧内の構造は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1b)中のR4、R5は、それぞれ、水素原子又は1価の炭化水素基を示す。上記1価の炭化水素基としては、例えば、1価の脂肪族炭化水素基;1価の脂環式炭化水素基;1価の芳香族炭化水素基;脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基の2以上が結合して形成される1価の基などが含まれる。
上記脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状のC1-20(好ましくはC1-10、さらに好ましくはC1-3)アルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基などの直鎖状又は分岐鎖状のC2-20(好ましくはC2-10、さらに好ましくはC2-3)アルケニル基;エチニル基、プロピニル基などの直鎖状又は分岐鎖状のC2-20(好ましくはC2-10、さらに好ましくはC2-3)アルキニル基などが挙げられる。上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)のシクロアルキル基;シクロペンテニル基、シクロへキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)のシクロアルケニル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基などの橋かけ環式炭化水素基などが挙げられる。上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などのC6-14(好ましくはC6-10)芳香族炭化水素基が挙げられる。上記脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した基としては、例えば、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など)などが挙げられる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基には、例えば、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが挙げられる。なお、R4、R5における1価の炭化水素基は、上述のn価の鎖状炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した置換基を有していてもよい。
式(1b)中のp、qは、それぞれ0〜4の整数を示す。R6、R7は、それぞれ1価の炭化水素基を示す。1価の炭化水素基としては、R4、R5における1価の炭化水素基と同様のものが例示される。即ち、p及びqは、芳香環に結合(置換)した1価の炭化水素基の数を示し、例えば、p及びqが0の場合には、式(1b)で表される化合物は、下記式で表される。
Figure 0005919037
本発明の樹脂組成物において化合物(B)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、化合物(B)としては市販品を使用することもでき、例えば、商品名「EBECRYL11」(ダイセル・サイテック(株)製;PEG600ジアクリレート)、商品名「A−BPE−20」(新中村化学工業(株)製;エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート)、商品名「A−BPE−30」(新中村化学工業(株)製;エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート)などが挙げられる。
化合物(B)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、20〜85重量%が好ましく、より好ましくは40〜80重量%、さらに好ましくは45〜75重量%である。含有量が20重量%未満であると、抵抗層(c)の透明性低下、抵抗層(c)からの常温溶融塩(A)の漏れ出し、リーク電流増大による発光素子の性能劣化などの悪影響が生じやすくなる場合がある。一方、化合物(B)の含有量が85重量%を超えると、相対的に常温溶融塩(A)の含有量が少なくなって、発光素子における抵抗層(c)の体積抵抗率が高くなり過ぎて第1電極(a)と第2電極(b)の間の電流の流れを十分に確保できず、発光素子の性能が低下する場合がある。
[重合開始剤(C)]
上述のように、本発明の樹脂組成物は重合開始剤(C)を含んでいてもよい。重合開始剤(C)としては、特に限定されず、周知慣用の重合開始剤を使用することができる。重合開始剤(C)としては、具体的には、例えば、ラジカル重合開始剤(熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤など)、カチオン重合開始剤(熱カチオン重合開始剤、光カチオン重合開始剤など)が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物類が挙げられる。上記有機過酸化物類としては、例えば、ジアルキルパーオキサイド、アシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシエステル等を使用することができる。有機過酸化物の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイル)パーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジブチルパーオキシヘキサン、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシジ−イソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどが挙げられる。また、商品名「パーオクタO」(日油(株)製)、商品名「パーブチルO」(日油(株)製)などの市販品を使用することもできる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、上記有機過酸化物類の他、アゾ化合物類を使用することもできる。上記アゾ化合物類としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、1,1′−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2′−アゾビスイソブチレートなどが挙げられる。上記熱ラジカル重合開始剤としては、その他、過酸化水素、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど)などの無機過酸化物を使用又は併用してもよい。
さらに、上記熱ラジカル重合開始剤とともに、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、オクテン酸コバルト等のナフテン酸やオクテン酸のコバルト、マンガン、鉛、亜鉛、バナジウムなどの金属塩を併用することができる。同様に、ジメチルアニリン等の3級アミンも使用することができる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノンベンジル、ベンジルジメチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ジフェニルジサルファイト、オルトベンゾイル安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬(株)製 カヤキュアEPA等)、2,4−ジエチルチオキサンソン(日本化薬(株)製 カヤキュアDETX等)、2−メチル−1−[4−(メチル)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1(チバガイギ−(株)製 イルガキュア907等)、2−ジメチルアミノ−2−(4−モルホリノ)ベンゾイル−1−フェニルプロパン等の2−アミノ−2−ベンゾイル−1−フェニルアルカン化合物、テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンジル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゼン誘導体、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾ−ル(保土谷化学(株)製 B−CIM等)等のイミダゾール化合物、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(4−メトキシナフタレン−1−イル)−1,3,5−トリアジン等のハロメチル化トリアジン化合物、2−トリクロロメチル−5−(2−ベンゾフラン2−イル−エテニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルオキサジアゾール化合物などが挙げられる。
上記熱カチオン重合開始剤としては、例えば、サンエイドSI−45、同左SI−47、同左SI−60、同左SI−60L、同左SI−80、同左SI−80L、同左SI−100、同左SI−100L、同左SI−110L、同左SI−145、同左SI−150、同左SI−160、同左SI−110L、同左SI−180L(以上、三新化学工業(株)製品、商品名)、CI−2921、CI−2920、CI−2946、CI−3128、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)製品、商品名)、PP−33、CP−66、CP−77((株)ADEKA製品、商品名)、FC−509、FC−520(3M社製品、商品名)などに代表されるジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩等を使用できる。さらに、アルミニウムやチタンなどの金属とアセト酢酸若しくはジケトン類とのキレート化合物とトリフェニルシラノール等のシラノールとの化合物、又は、アルミニウムやチタンなどの金属とアセト酢酸若しくはジケトン類とのキレート化合物とビスフェノールS等のフェノール類との化合物であってもよい。
上記光カチオン重合開始剤としては、例えば、サイラキュアUVI−6970、サイラキュアUVI−6974、サイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−950(以上、米国ユニオンカーバイド社製、商品名)、イルガキュア250、イルガキュア261、イルガキュア264(BASF社製、商品名)、SP−150、SP−151、SP−170、オプトマーSP−171(以上、(株)ADEKA製、商品名)、CG−24−61(BASF社製、商品名)、DAICATII((株)ダイセル製、商品名)、UVAC1590、UVAC1591(ダイセル・サイテック(株)製、商品名)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481、CI−2734、CI−2855、CI−2823、CI−2758、CIT−1682(以上、日本曹達(株)製、商品名)、PI−2074(ローディア社製、商品名、ペンタフルオロフェニルボレートトルイルクミルヨードニウム塩)、FFC509(3M社製、商品名)、BBI−102、BBI−101、BBI−103、MPI−103、TPS−103、MDS−103、DTS−103、NAT−103、NDS−103(ミドリ化学(株)製、商品名)、CD−1010、CD−1011、CD−1012(米国、Sartomer社製、商品名)、CPI−100P、CPI−101A(サンアプロ(株)製、商品名)などの市販品に代表されるジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩等を使用できる。
中でも、重合開始剤(C)としては、発光素子(有機EL素子)へのダメージを抑制する観点で、低温で高速硬化が可能である熱ラジカル重合開始剤が好ましく、より好ましくは有機過酸化物類である。なお、重合開始剤(C)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、重合開始剤(C)としては市販品を使用することもできる。
重合開始剤(C)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、樹脂組成物に含まれる硬化性化合物の全量100重量部に対して、0.1〜15重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部である。含有量が0.1重量部未満であると、硬化速度が遅くなって硬化不良を生じたり、十分に硬化させるために高温で硬化させた場合には発光素子の劣化等の不具合が生じる場合がある。一方、含有量が15重量部を超えると、抵抗層(c)の体積抵抗率が高くなる場合がある。
なお、上記「硬化性化合物」とは、分子内に1以上の硬化性官能基[重合性官能基:例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などの炭素−炭素不飽和結合を有するラジカル重合性基;エポキシ基等のカチオン重合性基など]を有する化合物を意味し、化合物(B)及び後述の化合物(B)以外の硬化性化合物が含まれる。
本発明の樹脂組成物は、上述の常温溶融塩(A)、化合物(B)、重合開始剤(C)以外にも、その他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、例えば、化合物(B)以外の硬化性化合物[分子内に1つ以上の硬化性官能基(重合性官能基)を有し、且つ化合物(B)には該当しない化合物]などが挙げられる。上記硬化性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などの炭素−炭素不飽和結合を有する基;エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基などのカチオン重合性基などが挙げられる。
上記化合物(B)以外の硬化性化合物としては、特に、分子内に2つ以上(好ましくは2つ又は3つ)の硬化性官能基(好ましくは(メタ)アクリロイル基)を有する多官能性硬化性化合物が好ましい。上記化合物(B)以外の硬化性化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、アルコキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(例えば、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレートなど)などの多官能性硬化性化合物などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物において化合物(B)以外の硬化性化合物は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、化合物(B)以外の硬化性化合物としては、例えば、商品名「A−9300」(新中村化学工業(株)製)などの市販品を使用することもできる。
化合物(B)以外の硬化性化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、化合物(B)100重量部に対して、0〜120重量部が好ましく、より好ましくは0〜110重量部、さらに好ましくは0〜100重量部である。含有量が120重量部を超えると、抵抗層(c)の透明性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物は、上記成分以外にも、例えば、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、レベリング剤、消泡剤、顔料、有機溶剤、紫外線吸収剤、イオン吸着体、蛍光体、離型剤などの慣用の添加剤を含んでいてもよい。
本発明の樹脂組成物は、上述の常温溶融塩(A)、化合物(B)、及び必要に応じて重合開始剤(C)やその他の成分を、均一に混合することにより製造できる。本発明の樹脂組成物の製造に際しては、各成分を自公転式攪拌脱泡装置、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、3本ロールミル、ビーズミル等の一般的に知られる混合用機器を使用してなるべく均一になるように、攪拌、溶解、混合、分散等を行うことが好ましい。なお、各成分は、同時に混合してもよいし、段階的に混合してもよい。
本発明の樹脂組成物の25℃における粘度は、特に限定されないが、1〜50000mPa・sが好ましく、より好ましくは5〜10000mPa・s、さらに好ましくは10〜500mPa・sである。粘度を上記範囲に制御することにより、例えば、発光素子の製造に際して、第1電極上に異物等の突起が存在したとしても、抵抗層を形成するための樹脂組成物により当該突起を被覆することが容易であるため、電極間の短絡を良好に防止することが可能となる。なお、粘度は、例えば、E型粘度計(商品名「VISCONIC」、(株)トキメック製)を用いて測定することができる(ローター:1°34′×R24、回転数:0.5rpm、測定温度:25℃)。
<硬化物>
本発明の樹脂組成物を硬化させることにより硬化物(「本発明の硬化物」と称する場合がある)を得ることができる。より詳しくは、例えば、光照射又は加熱により本発明の樹脂組成物の硬化反応を進行させることにより、本発明の硬化物(樹脂硬化物)を製造できる。
本発明の樹脂組成物を光照射により硬化させる場合、例えば、水銀ランプ等で1000mJ/cm2以上の光を照射することで硬化させることができる。一方、本発明の樹脂組成物を加熱により硬化させる場合、例えば、温度50〜110℃(より好ましくは50〜105℃、さらに好ましくは50〜100℃)で、10〜150分間(より好ましくは10〜120分間、さらに好ましくは15〜90分間)加熱することで硬化させることができる。加熱する温度(硬化温度)と時間(硬化時間)が上記範囲の下限値より低い場合は、樹脂組成物の硬化が不十分となることがあり、好ましくない場合がある。一方、硬化温度と硬化時間が上記範囲の上限値より高い場合、樹脂成分の分解が起きることがあったり、発光層を構成する有機発光材料が劣化したり等、好ましくない場合がある。本発明の樹脂組成物の硬化条件は、種々の条件に依存するが、硬化温度が高い場合は硬化時間を短く、硬化温度が低い場合は硬化時間を長くする等により、適宜調整することができる。なお、本発明の樹脂組成物は、光照射と加熱とを組み合わせて硬化させることもできる。
本発明の硬化物の体積抵抗率は、特に限定されないが、1.0×107[Ω・cm]以下(例えば、1.0×101〜1.0×107[Ω・cm])が好ましく、より好ましくは1.0×102〜1.0×106[Ω・cm]である。体積抵抗率が1.0×107[Ω・cm]を超えると、発光素子における電極間の短絡を防止する抵抗層としての機能を果たせない場合がある。一方、体積抵抗率が1.0×101[Ω・cm]未満であると、発光素子におけるリーク電流が大きくなり過ぎる場合がある。上記体積抵抗率は、例えば、JIS K6911に準拠して測定することができる。
本発明の硬化物の波長400nmの光の内部透過率は、特に限定されないが、10μmの厚みの場合で、90%以上(例えば、90〜100%)が好ましく、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは95%以上である。内部透過率が90%未満であると、発光素子の抵抗層(c)の透明性が不足する場合がある。なお、硬化物の内部透過率は、例えば、硬化物の屈折率の値から下記式により算出した反射率の値と、外部透過率(例えば、JIS K7361−1に準拠して測定できる)の値とを用いて、下記式により算出できる。
反射率 = {(屈折率−1)/(屈折率+1)}2
内部透過率(%) = 外部透過率(%)/(1−反射率)2
本発明の硬化物の波長400nmの光の吸光係数は、特に限定されないが、1.05×10-2[μm-1]以下(例えば、0〜1.05×10-2[μm-1])が好ましく、より好ましくは0.90×10-2[μm-1]以下、さらに好ましくは0.70×10-2[μm-1]以下である。吸光係数が1.05×10-2[μm-1]を超えると、発光素子の抵抗層(c)の透明性が不足する場合がある。なお、硬化物の吸光係数は、例えば、硬化物の厚みと内部透過率の値から、下記式を用いて算出できる。
吸光係数(μm-1) = (−1/硬化物厚み(μm))×ln[内部透過率(%)/100]
本発明の硬化物のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、100℃以下(例えば、−50〜100℃)が好ましく、より好ましくは0℃以下である。ガラス転移温度が100℃を超えると、硬化物中での常温溶融塩(A)の移動が妨げられるためと推測されるが、体積抵抗率が高くなり過ぎる場合がある。なお、硬化物のガラス転移温度は、例えば、動的粘弾性測定や熱分析(DSC、DTAなど)などにより測定できる。
本発明の硬化物の25℃における弾性率(せん断弾性率)は、特に限定されないが、1000MPa以下(例えば、100〜1000MPa)が好ましく、より根ましくは500MPa以下である。弾性率が1000MPaを超えると、硬化物中での常温溶融塩(A)の移動が妨げられるためと推測されるが、体積抵抗率が高くなり過ぎる場合がある。なお、硬化物の弾性率は、例えば、JIS K7244−6に準じた動的粘弾性測定などにより測定できる。
<発光素子(有機EL素子)>
本発明の発光素子(有機EL素子)は、第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子であって、抵抗層(c)が本発明の硬化物より形成された抵抗層であることを特徴とする発光素子である。上記抵抗層(c)は公知乃至慣用の方法により形成することができ、特に限定されないが、例えば、第1電極(a)上に有機層(b)を形成した後、該有機層(b)の上に本発明の樹脂組成物を滴下して注入した後、該樹脂組成物を加熱等により硬化させるODF方式(滴下式注入方式)によって形成できる。このため、本発明の発光素子は、例えば、スパッタリング法により形成される抵抗層(金属酸化物より形成される抵抗層)を有する発光素子と比較して、生産性に優れる。
なお、本発明の発光素子は、上記第1電極(a)、有機層(b)、抵抗層(c)、第2電極(d)以外にも、その他の層(例えば、半透過・反射膜、導電性樹脂層など)を有していてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
商品名「EMIM+(TFSI)-」(関東化学(株)製;1−エチル−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)30重量部、商品名「EBECRYL11」(ダイセル・サイテック(株)製)68重量部、及び熱ラジカル重合開始剤(商品名「パーオクタO」、日油(株)製)2重量部を、自公転式攪拌脱泡装置(型式:AR−250、(株)シンキー製)内に投入し、攪拌、溶解、混合、分散を行い、樹脂組成物を調液した。得られた樹脂組成物を、厚み100μmのテフロン(登録商標)製のスペーサを用いた型に注型し、100℃の定温送風オーブンにて1時間加熱し、硬化させて、厚み100μmの硬化物を得た。
実施例2〜20
表1〜3に示すように、常温溶融塩(A)の種類及び/又は配合量、化合物(B)の種類及び/又は配合量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物及び硬化物(厚み:100μm)を作製した。
比較例1
商品名「EMIM+(TFSI)-」(関東化学(株)製)30重量部、商品名「A−9300」(新中村化学工業(株)製)34重量部、商品名「CB−1」(新中村化学工業(株)製)34重量部、及び熱ラジカル重合開始剤(商品名「パーオクタO」、日油(株)製)2重量部を、自公転式攪拌脱泡装置(型式:AR−250、(株)シンキー製)内に投入し、攪拌、溶解、混合、分散を行い、樹脂組成物を調液した。得られた樹脂組成物を、厚み100μmのテフロン(登録商標)製のスペーサを用いた型に注型し、100℃の定温送風オーブンにて1時間加熱し、硬化させて、厚み100μmの硬化物を得た。
比較例2〜4
表1に示すように、硬化性化合物の種類及び/又は配合量、重合開始剤(C)の種類を変更したこと以外は、比較例1と同様にして樹脂組成物及び硬化物(厚み:100μm)を作製した。但し、比較例4については、得られた樹脂組成物が液相が分離した状態であり、均一な樹脂組成物ではなかったため、硬化物の作製及び評価は行わなかった。
<樹脂組成物及び硬化物の性状の評価>
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物及び硬化物の性状を目視で確認した。結果を表1〜3に示す。
<光透過率、屈折率の測定、及び吸光係数の算出>
実施例で得られた厚み100μmの硬化物について、「分光光度計UV−2450」((株)島津製作所製)を使用して波長400nmの光の外部透過率を測定した。また、上記硬化物について、「Model 2010プリズムカプラ」(メトリコン社製)を使用して400nmの光の屈折率を測定した。
そして、上記で測定した外部透過率と屈折率から、下記式により硬化物の反射率と内部透過率を算出した。さらに、上記内部透過率から、下記式により硬化物の吸光係数を算出した。結果を表1〜3に示す。
反射率 = {(屈折率−1)/(屈折率+1)}2
内部透過率(%) = 外部透過率(%)/(1−反射率)2
吸光係数(μm-1) = (−1/硬化物厚み(μm))×ln[内部透過率(%)/100]
なお、比較例1〜3で得られた硬化物はいずれも白濁していたため、吸光係数の測定は実施しなかった。
<体積抵抗率の測定>
実施例で得られた厚み100μmの硬化物について、「抵抗率計ロレスターEP」((株)三菱アナリテック製)を使用して体積抵抗率を測定した。結果を表1〜3に示す。
なお、比較例1〜3で得られた硬化物はいずれも白濁していたため、体積抵抗率の測定は実施しなかった。
Figure 0005919037
Figure 0005919037
Figure 0005919037
表1〜3に示すように、本発明の樹脂組成物(実施例)によると、高い透明性を有する低抵抗の硬化物を形成できた。一方、本発明の規定を満たさない樹脂組成物(比較例)からは、高い透明性と低抵抗が両立された硬化物を得ることはできなかった。
実施例及び比較例で用いた化合物は、以下の通りである。
[常温溶融塩(A)]
EMIM+(TFSI)-(関東化学(株)製):1−エチル−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
NMNPP+(TFSI)-(関東化学(株)製):N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
TES+(TFSI)-(関東化学(株)製):トリエチルスルホニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
EPR+(TFSI)-(関東化学(株)製):1−エチルピリジニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
EMIM+(CN)-(関東化学(株)製):1−エチル−メチルイミダゾリウム ジシアナミド
TEPP+(TFSI)-(関東化学(株)製):トリエチルペンチルホスホニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
NTMNPAM+(TFSI)-(関東化学(株)製):N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
ETMPZ+(TFSI)-(関東化学(株)製):1−エチル−2,3,5,−トリメチルピラゾリウム ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
[硬化性化合物]
(化合物(B))
EBECRYL11(ダイセル・サイテック(株)製):PEG600ジアクリレート
A−BPE−20(新中村化学工業(株)製):エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(エチレンオキシユニット数:17)
A−BPE−30(新中村化学工業(株)製):エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(エチレンオキシユニット数:30)
(化合物(B)以外の硬化性化合物)
A−9300(新中村化学工業(株)製):エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート
MPV(住友精化(株)製):ビス(4−ビニルチオフェニル)スルフィド
MPSMA(住友精化(株)製):ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド
CB−1(新中村化学工業(株)製):2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸
OXBP(宇部興産(株)製):4,4′−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル
YL−983L(三菱化学(株)製):ビスフェノールFジグリシジルエーテル
V0021(東京化成工業(株)製):9−ビニルカルバゾール
[重合開始剤(C)]
パーオクタO(日油(株)製):1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
SI−B3(三新化学工業(株)製):4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウム=テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
I 発光素子(有機EL素子)
1 第1電極
2 第2電極
3 有機層
4 抵抗層
5 基板

Claims (9)

  1. 第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子の抵抗層(c)を形成するための樹脂組成物であって、常温溶融塩(A)(但し、常温溶融状オニウム塩系光カチオン重合開始剤に該当するものを除く。)と、下記式(1)で表される化合物(B)とを含み、硬化物の体積抵抗率が1.0×10 3 〜1.0×10 7 Ω・cmであり、リチウム塩を含まないことを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0005919037
    [式(1)中、Aはn価の有機基を示す。Rはアルキレン基を示す。Xは、−O−、−S−、−NH−、−NRa−(Raはアルキル基を示す)、又は−O−CO−を示す。Yは水素原子又はメチル基を示す。mは2以上の整数を示し、nは2以上の整数を示す。]
  2. 常温溶融塩(A)として、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、アンモニウム塩、ピペリジニウム塩、ホスホニウム塩、ピラゾリウム塩、スルホニウム塩、グアニジウム塩、及びモルホリニウム塩からなる群より選択された少なくとも1種の常温溶融塩を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらに、重合開始剤(C)(但し、常温溶融状オニウム塩系光カチオン重合開始剤を除く。)を含む請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 常温溶融塩(A)が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアナミド、1−エチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリエチルペンチルホスホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、及びトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドからなる群より選ばれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 発光素子が、さらに、導電性樹脂層を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂組成物硬化物。
  7. 体積抵抗率が1.0×10 3 1.0・107[Ω・cm]である請求項に記載の硬化物。
  8. 波長400nmの光の吸光係数が1.05・10-2[μm-1]以下である請求項又はに記載の硬化物。
  9. 第1電極(a)、有機発光材料からなる発光層を備えた有機層(b)、抵抗層(c)、及び第2電極(d)がこの順で積層された発光素子であって、前記抵抗層(c)が請求項のいずれか1項に記載の硬化物より形成された抵抗層であることを特徴とする発光素子。
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