JP5918941B2 - ロータ及びロータの製造方法 - Google Patents
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同構成によれば、筒部は、その軸方向長さが永久磁石の軸方向全体を覆うように設定されるため、永久磁石の外周面全体が覆われて永久磁石の径方向外側への移動がより強固に規制される。
請求項11に記載の発明では、コアの外周に永久磁石が固定されたロータであって、前記永久磁石を含む前記コアの外周に外嵌された筒部を有する金属製のカバー部材と、前記永久磁石の前記カバー部材から露出した部分を覆った状態で固定されているシュリンクチューブとを備え、前記筒部が前記コアの外周に外嵌された状態で、前記永久磁石は前記コアに圧接されており、前記シュリンクチューブは、その一部が前記筒部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられており、前記永久磁石は、その外周面の曲率がロータ外周曲率より大きく設定され、前記シュリンクチューブは、前記カバー部材よりも径方向外側に突出しないように設けられるとともに、前記シュリンクチューブは、前記永久磁石の外周面における周方向両側であって前記筒部と軸方向にラップする位置で該永久磁石の外周面に沿った前記筒部の外周面を覆うように設けられたことを要旨とする。
同構成によれば、永久磁石を含むコアの外周に外嵌された筒部を有する金属製のカバー部材を備え、筒部がコアの外周に外嵌された状態で、永久磁石はコアに圧接されているため、永久磁石の径方向外側への移動を強固に規制することができ、例えば接着剤を使うことなく永久磁石の径方向外側への脱落を防止することができる。又、永久磁石のカバー部材から露出した部分を覆った状態で固定されているシュリンクチューブを備えるため、例えば、永久磁石の破片がコアから飛散してしまうことを防止することができる。よって、容易に信頼性の高いロータを提供することができる。
又、シュリンクチューブは、その一部が筒部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられるため、カバー部材と密着して、カバー部材が永久磁石を含むコアに対して軸方向に移動してしまう(抜けてしまう)ことを抑えることができる。
請求項12に記載の発明では、コアの外周に永久磁石が固定されたロータの製造方法であって、金属製のカバー部材の筒部は、前記永久磁石を含む前記コアの外周に前記永久磁石を前記コアに圧接するように外嵌されるとともに、シュリンクチューブは、前記永久磁石の前記カバー部材から露出した部分を覆うように収縮固定されており、前記シュリンクチューブは、その一部が前記筒部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられており、前記永久磁石は、その外周面の曲率がロータ外周曲率より大きく設定され、前記シュリンクチューブは、前記カバー部材よりも径方向外側に突出しないように設けられるとともに、前記シュリンクチューブは、前記永久磁石の外周面における周方向両側であって前記筒部と軸方向にラップする位置で該永久磁石の外周面に沿った前記筒部の外周面を覆うように設けられたことを要旨とする。
図1に示すように、モータ1のステータ2は、電機子コア3を備える。電機子コア3は、環状部4と該環状部4から径方向内側に延びる周方向に複数のティース5とを有する。本実施形態では、ティース5、及びティース5間に形成されるスロットSは、それぞれ60個形成されている。電機子コア3には、複数のセグメント導体6同士が電気的に接続されて構成される3相(U相、V相、W相)のセグメント巻線7が巻装されている。尚、前記セグメント導体6とは、周方向位置の異なるスロットSを貫通するとともにスロットS内において異なる径方向位置(内側と外側)に配置される2本の直線部と、それら直線部を繋ぐ連結部とを有して略U字状に形成されたものである。
ロータコア13の外周面には、周方向に5個の磁石固定凹部13bが等角度間隔に、軸方向全体に凹設されている。そして、その磁石固定凹部13bを形成することで、ロータコア13の外周面(磁石固定凹部13bの間)には5個の突極13cが形成されている。
本実施の形態のカバー部材21は、非磁性体であるステンレス材よりなる。カバー部材21は、永久磁石14を含むロータコア13の外周に永久磁石14をロータコア13に圧接するように外嵌される円筒状の筒部21aと、筒部21aの軸方向一端部に形成され永久磁石14の軸方向一端面(図1中、紙面手前側の面であって、図3中、上側端面)を覆うべく径方向内側に延びるカバー一端被覆部21bとからなる。筒部21aは、図3に示すように、その軸方向長さが永久磁石14の軸方向全体を覆うように、永久磁石14の軸方向長さと同じに設定されている。又、筒部21aの内径は、永久磁石14を含むロータコア13を圧入可能に設定されている。そして、永久磁石14を含むロータコア13は筒部21aに圧入され、永久磁石14はその外周面(外側面)が筒部21aに覆われるとともにその軸方向一端面がカバー一端被覆部21bに覆われている。
上記モータ1では、図示しない電源からセグメント巻線7に駆動電流が供給されると、ステータ2でロータ11を回転させるための磁界が発生され、ティース5とロータ11間で磁束が授受されつつロータ11が回転駆動される。この際、永久磁石14には遠心力が掛かるが、カバー部材21の筒部21aにて永久磁石14の径方向外側への移動は規制される。
(1)永久磁石14を含むロータコア13の外周に外嵌される筒部21aを有する金属製のカバー部材21を備えるため、永久磁石14の径方向外側への移動を強固に規制することができる。よって、例えば接着剤を使うことなく永久磁石14の径方向外側への脱落を防止することができる。又、永久磁石14のカバー部材21から露出した部分(本実施の形態では軸方向他端面)を覆うように収縮固定されたシュリンクチューブ22を備えるため、例えば、永久磁石14の破片がロータコア13から飛散してしまうことを防止することができる。よって、容易に信頼性の高いロータ11を提供することができる。
・上記実施の形態では、カバー部材21とシュリンクチューブ22とをそれぞれ1つの部材で構成したが、これに限定されず、一方、又は両方を複数の部材で構成してもよい。
Claims (12)
- コアの外周に周方向に間隔を空けて固定され外側面に一方の磁極が形成される永久磁石と、前記コアの外周面における各永久磁石間に形成され外側面が前記永久磁石の前記外側面と異なる磁極となる突極とを備えたコンシクエントポール型のロータであって、
前記永久磁石及び前記突極を含む前記コアの外周に外嵌された筒部を有する金属製のカバー部材と、
前記永久磁石の前記カバー部材から露出した部分を覆った状態で固定されているシュリンクチューブと
を備え、
前記筒部が前記コアの外周に外嵌された状態で、前記各永久磁石の同一の磁極面が形成される内側面は前記コアに圧接されていることを特徴とするロータ。 - 請求項1に記載のロータにおいて、
前記シュリンクチューブは、その一部が前記筒部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられたことを特徴とするロータ。 - 請求項1又は2に記載のロータにおいて、
前記筒部は、その軸方向長さが前記永久磁石の軸方向全体を覆うように設定されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記カバー部材は、前記筒部の軸方向一端部に前記永久磁石の軸方向一端面を覆うカバー一端被覆部を有し、
前記シュリンクチューブは、前記永久磁石の軸方向他端面を覆うシュリンク他端被覆部を有したことを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記シュリンクチューブは、前記カバー部材よりも径方向外側に突出しないように設けられたことを特徴とするロータ。 - 請求項1又は2に記載のロータにおいて、
前記カバー部材は、前記筒部の軸方向一端部に前記永久磁石の軸方向一端面を覆うカバー一端被覆部を有した第1カバー部材と、前記筒部の軸方向他端部に前記永久磁石の軸方向他端面を覆うカバー他端被覆部を有した第2カバー部材とからなり、
前記シュリンクチューブは、前記第1カバー部材の前記筒部と前記第2カバー部材の前記筒部との軸方向の間で前記永久磁石を覆う中央被覆部を有したことを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記カバー部材は、前記筒部からなり、
前記シュリンクチューブは、前記永久磁石の軸方向一端面を覆うシュリンク一端被覆部を有した第1シュリンクチューブと、前記永久磁石の軸方向他端面を覆うシュリンク他端被覆部を有した第2シュリンクチューブとからなることを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記カバー部材は、前記筒部からなり、
前記シュリンクチューブは、その軸方向の一端に前記永久磁石の軸方向一端面を覆うシュリンク一端被覆部を有するとともに、その軸方向の他端に前記永久磁石の軸方向他端面を覆うシュリンク他端被覆部を有したことを特徴とするロータ。 - 請求項1に記載のロータにおいて、
前記永久磁石の軸方向両端部には、端部に向かうほど径方向内側に向かう傾斜部が形成され、
前記カバー部材は、その軸方向長さが少なくとも前記永久磁石の前記傾斜部以外の軸方向全体を覆うように設定された前記筒部からなり、
前記シュリンクチューブは、軸方向一端側の前記傾斜部を覆う一端傾斜被覆部と前記永久磁石の軸方向一端面を覆うシュリンク一端被覆部とを有した第3シュリンクチューブと、軸方向他端側の前記傾斜部を覆う他端傾斜被覆部と前記永久磁石の軸方向他端面を覆うシュリンク他端被覆部とを有した第4シュリンクチューブとからなることを特徴とするロータ。 - コアの外周に周方向に間隔を空けて固定され外側面に一方の磁極が形成される永久磁石と、前記コアの外周面における各永久磁石間に形成され外側面が前記永久磁石の前記外側面と異なる磁極となる突極とを備えたコンシクエントポール型のロータの製造方法であって、
金属製のカバー部材の筒部は、前記永久磁石及び前記突極を含む前記コアの外周に、前記各永久磁石の同一の磁極面が形成される内側面を前記コアに圧接するように外嵌されるとともに、
シュリンクチューブは、前記永久磁石の前記カバー部材から露出した部分を覆うように収縮固定されることを特徴とするロータの製造方法。 - コアの外周に永久磁石が固定されたロータであって、
前記永久磁石を含む前記コアの外周に外嵌された筒部を有する金属製のカバー部材と、
前記永久磁石の前記カバー部材から露出した部分を覆った状態で固定されているシュリンクチューブとを備え、
前記筒部が前記コアの外周に外嵌された状態で、前記永久磁石は前記コアに圧接されており、
前記シュリンクチューブは、その一部が前記筒部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられており、
前記永久磁石は、その外周面の曲率がロータ外周曲率より大きく設定され、
前記シュリンクチューブは、前記カバー部材よりも径方向外側に突出しないように設けられるとともに、
前記シュリンクチューブは、前記永久磁石の外周面における周方向両側であって前記筒部と軸方向にラップする位置で該永久磁石の外周面に沿った前記筒部の外周面を覆うように設けられたことを特徴とするロータ。 - コアの外周に永久磁石が固定されたロータの製造方法であって、
金属製のカバー部材の筒部は、前記永久磁石を含む前記コアの外周に前記永久磁石を前記コアに圧接するように外嵌されるとともに、
シュリンクチューブは、前記永久磁石の前記カバー部材から露出した部分を覆うように収縮固定されており、
前記シュリンクチューブは、その一部が前記筒部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられており、
前記永久磁石は、その外周面の曲率がロータ外周曲率より大きく設定され、
前記シュリンクチューブは、前記カバー部材よりも径方向外側に突出しないように設けられるとともに、
前記シュリンクチューブは、前記永久磁石の外周面における周方向両側であって前記筒部と軸方向にラップする位置で該永久磁石の外周面に沿った前記筒部の外周面を覆うように設けられたことを特徴とするロータの製造方法。
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