JP5918801B2 - 微小構造材診断用サンプルの製造方法および製造用装置とそのサンプル - Google Patents

微小構造材診断用サンプルの製造方法および製造用装置とそのサンプル Download PDF

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Description

本発明は、微小構造材診断、特に、透過電子顕微鏡(TEM)検査、走査型電子顕微鏡(SEM)検査、透過電子後方散乱回折、ラザフォード後方散乱回折、弾性反跳粒子検出分析、X線吸収分光分析、あるいはX線回折、のための微小構造材診断用サンプルの製造方法に関する。
この技術分野の方法は、独国特許出願公開第102011111190号明細書(特許文献1)と欧州特許出願公開第2413126号明細書(特許文献2)とから知られている。しかしながら、これら公知の方法は、その方法を実施するために特定でかつ高価な装置を必要とする。特に、独国特許出願公開第102011111190号明細書(特許文献1)に開示されている方法は、微小構造材診断用サンプルを作製するためのプレート状基材に溝を穿孔するために特殊で高価な光学装置を必要とする。又、前記公知方法によって使用される光学装置の信頼性は限られたものである。従って、それぞれのケースにおいて製造されたサンプルの安定性を保証することはできない。更に、サンプル製造を実現するために従来技術から知られている装置においては、複雑な調節が必要であり、光学調節の長期的安定性が問題となる。
独国特許出願公開第102011111190号明細書 欧州特許出願公開第2413126号明細書
従って、本発明の課題は、信頼性が高く安価な装置によって実施可能で、かつ、改善されたより高い信頼性と再現性とでサンプルを製造することを可能にする、微小構造材診断器用のサンプルを製造する代替方法を提供することにある。本発明の別の課題は、それに対応する、微小構造材診断器用のサンプルを製造するための装置とサンプルを提供することにある。
この課題は、特許請求の範囲において規定される微小構造材診断用サンプルの製造方法、装置及び微小構造材診断用サンプルによって解決される。これら方法、装置およびサンプルの有利な特徴構成は従属請求項に記載される。
以後、本発明をまず一般的に説明する。その後、本発明をいかにして詳細に実現可能であるかを示す具体例である本発明の実施例について説明する。但し、本発明をこれら特定の実施例に従って(独立請求項に従って)実現することは必ずしも必要ではない。具体的には、これらの実施例に示される特徴構成は、省略し、あるいは添付の実施例には明示的には示されていない方法で他の実施例に示される他の特徴構成と組み合わせることができる。又、添付の実施例に示される個々の特徴構成はそのそれぞれ自身が従来技術を既に改良可能なものである(すなわち、実施例に示される他の特徴構成無しに)。
本発明の方法は特許請求の範囲に記載されている通りである
本発明に依れば、分離された基礎構造は、被支持構造と支持構造との両方を有する。換言すると、一般に、前記被支持構造と支持構造とは共に(分離された)基礎構造の一体的部分である。即ち、一般に、前記被支持構造と支持構造とは一体物(これを基礎構造という)として構成されている。
前記支持構造は、前記被支持構造を薄化するために治具によってしっかりと保持されるように構成されている。以後、マウント又はクランプという用語は治具という用語と同義(すなわち、別名)で使用する。但し、これらの用語の意味は同じである。
前記方法は、特に、透過電子顕顕微鏡(TEM)検査、走査型電子顕微鏡(SEM)検査、透過電子後方散乱回折、ラザフォード後方散乱回折、弾性反跳粒子検出分析、X線吸収分光分析、あるいはX線回折、のための微小構造材診断用サンプルの製造方法に関する。
好ましくは、前記被支持構造はバーであって、このバーは以降、ビームとも称される。当該バーは、前記支持構造によって、少なくともその両端部の一方で支持される片持ちビーム、又、好ましくは、その両端部で支持されるものとして構成できる。前記被支持構造のレーザによる薄化加工のための前記支持構造の前記治具による保持は、好ましくは、前記支持構造を前記治具にクランプすることによって行われる。前記被支持構造のその表面を切削することによる、その少なくとも一部の薄化加工は、好ましくは、その表面をグレイジングすることによって行われる。ここで、好ましくは、前記被支持構造の表面の側面および/又は前面の少なくとも1つ、好ましくは、その二つの対向する側面が、レーザビームによって切削(好ましくはグレイジング)される。あるいは、前記分離工程および薄化工程に使用される前記レーザビームは、以後、高エネルギビームとも称される。
前記基材は実質的に平坦な基材(たとえば、ウエハ状基材)として構成できる。但し、原則的には、平坦でない、実質的に任意の形状の基材を加工することも可能である。分離(その後の薄化の前に行われる)とは、前記基礎構造(すなわちそのジオメトリ)が、前記基材のレーザ切削加工としての前記高エネルギビーム切削加工によって、切り出されることを意味する。この分離又は切り出しから得られる前記被支持構造(特に片持ちビーム)は、好ましくは矩形又は台形断面を備える長手体(その長手軸心に沿って見て)である。但し、その他の長手状でない形状の被支持構造(特に片持ちビーム)も可能である。
前記分離工程において、(好ましくは長手状)構造が、この構造のその全周に渡って基材材料を除去することによって、前記被支持構造(特に片持ちビーム)として準備される。通常、前記被支持構造は、前記支持構造に対して、これら二つの構造が同じ材料から形成され、かつ、一つの構造の二つの部分、同じ一体構造、を形成するように、接続される。好ましくは、前記片持ちビームは、少なくともその二つの端部の一方において(その長手軸心に沿って見て)のみ前記支持構造に接続される。前記分離された基礎構造は、前記被支持構造(特に片持ちビーム)と、この被支持構造を接続することによって当該被支持構造を支持する前記支持構造とから構成される。換言すると、前記基礎構造の支持構造がその後の薄化工程中に前記治具によって保持、好ましくは、クランプ、される場合、前記基礎被構造に固定される被支持構造(たとえば、片持ちビーム)も、その治具によって移動不能に保持される。(前記基礎構造を分離する工程中、平坦な基材は通常は、前記薄化工程中に使用される治具によって保持されない。図7から理解されるように、通常は、分離のためのレーザ加工中に基材を保持するために第2の治具が使用され、その後、この構造は当該第2治具から、前記薄化工程中に使用され薄化工程が開始される前にこの治具にクランプされる前記治具へと移動される)。
従って、一般的に、前記基礎構造は、前記被支持構造と支持構造とを含む自己内蔵型の一体構造であって、ここで前記被支持構造は支持構造に一体に接続され(これらは共に同じ加工物から加工される)、前記支持構造は前記治具によって保持されるように構成される。
以後、前記治具(又はマウント)内又は当該治具(又はマウント)による支持構造の保持は、この治具(又はマウント)が被支持構造の薄化のために支持構造をクランプする例として記載される。但し、これに限定されるものではなく、支持構造をクランプすることに代えて、支持構造を治具に接着すること、支持構造を犠牲にされる基材(これをその後治具によってクランプすることができる)上に接着すること、あるいは、支持構造を治具によって保持するために、支持構造を治具と、又は治具上に吸着すること(部分真空又は真空によって)、も可能である。従って、前記支持構造は外部治具によって保持され、この支持構造が被支持構造を保持する。これによって、前記レーザ薄化加工後にきわめて脆弱になる被支持構造に対して安定性が与えられる。
前記分離工程後の薄化工程(これも以後、レーザ薄化工程としての高エネルギビームとして記載される)において、前記被支持構造、好ましくは、前記片持ちビームのリムの少なくともいくつかの部分(すなわち、その二つの端部間の外側表面の少なくともいくつかの部分)は、レーザビームを照射することによって、前記被支持構造、好ましくは前記片持ちビーム、の外側表面上に、このビームがこの外側表面に切り込むように、レーザ加工される。好ましくは、前記レーザビームは、前記被支持構造、好ましくは前記片持ちビーム、の外側表面上に、グレイジング的に照射される(グレイジングの定義については下記を参照のこと)。
以後、前記被支持構造として、それぞれバーと片持ちビームとの被支持構造体の限定的具体例によって更に記載する。
片持ちビームに対するレーザビームのグレイジング入射とは、レーザビームが片持ちビームの表面領域にこの表面領域に対して実質的に平行に照射され、材料の除去が前記表面から当該表面の下方の片持ちビームの材料内の所定の深さにまで行われるということを意味する。ここで実質的に平行とは、この表面領域(又はそれぞれ当該表面に対する接線)とレーザビームの入射方向との間に、約±15度の最大傾斜角が存在する、ことを意味する。請求項の範囲を限定するものではないが、以後、その表面への切り込みによる被支持構造の薄化を、このグレイジング入射に基づいて記載する。
前記高エネルギビームとしてレーザビームを使用する。このレーザビームは、そのレーザ出力側において直接に、1W〜50Wの出力を持つものとすることができる。一般に、前記分離工程とその後の薄化工程とのために、同じレーザ(好ましくは、出力が異なる)が使用される。但し、これら二つの工程のために、二種類のレーザを使用することも可能である。
前記薄化工程において、通常、前記片持ちビームの側面は、これらを前記レーザビームによってグレイジングすることによってレーザ加工される。前記片持ちビームの側面は、そこから当該片持ちビームを備える前記基礎構造が分離される前記基材の平面に対して平行に配置された当該ビームの面である。従って、通常、前記レーザビームは、前記基材の平面に対して実質的に平行に片持ちビームに対して照射される。但し、原則的には、片持ちビームを前記基材平面に対して垂直に薄化する、即ち、片持ちビームの前面を薄化する、ことも可能である。前記前面は、前記側面に対して垂直な面(前記分離工程中において、レーザビームが基材に対して垂直に照射される場合)、即ち、前記基材からの基礎構造の分離中に形成される面、である。片持ちビームの前面をグレイジングするためには、レーザビームを、薄化工程中において、片持ちビームの基材平面に対して垂直に向ける必要がある。片持ちビームの基材平面とは、基礎構造の分離前の基材の平面に対応する基礎構造の平面である。
分離される基礎構造は、実質的に円形又は半円形のディスクに対応するものすることができ、これは、片持ちビーム(それと共に、前記マウントによる最適なクランプを保証する構造)を切り出すために、前記分離工程中に、穴、ジオメトリック部分、又は切り刻み、等を導入することによって、形成される面である。換言すると、前記分離工程中のレーザ加工は、基礎構造を、レーザによる薄化工程中のその後のレーザ加工のために最適化するように行われる。
但し、一般的には、前記レーザビームのグレイジング照射によって片持ちビームに導入される前記構造は、必ずしも、片持ちビームの側面および/又は前面に対して実質的に平行に導入される必要はない。前記高エネルギビーム加工(たとえば、レーザビームマイクロ加工)によって起こるカーテン作用(curtaining effect)を低減するために、前記マウントを回転させることによって片持ちビームをある角度範囲で回転させる、好ましくは、連続的にトグルする、ことも可能である。
更に、本発明による上述した二工程レーザ加工は、前記被支持構造の高さの正確な調節を容易にする。これによって、従来考えられていたよりももっと起伏の多い(more rugged)又はレーザ薄化により適した被支持構造を作製することが可能となる。例えば、前記バー(ビーム)をもはや立体構造として形成することすら不要となり、たとえば弓ブリッジ形状に似せて形成することも可能となる。
本発明の方法の第1の有利な特徴構成は請求項2に記載されている(これらの特徴構成は、クレームされた構造に応じた任意の態様で下記のその他の従属請求項の別の有利な特徴構成と組み合わせることが可能である)。
本発明の方法の更なる有利な特徴構成は請求項3及び請求項4に記載されている。
従って、前記片持ちビームの既に薄化された部分を更に薄化するために、従属請求項2および/又は従属請求項3および/又は従属請求項4に記載の工程を実施することが好ましい。
前記既に薄化された部分をイオンビームによってβ>0°のグレイジング角β(以後、傾斜角βとも称する)で照射した後、前記レーザ薄化加工によって既に薄化された部分から楔状部分が残り、この残存部分は、その楔の先端部回りの領域において、10〜100nm、好ましくは、30〜80nm、の厚みを有する。次に、この残存部分を、本発明の微小構造材診断器用の薄板(ラメラ)サンプルとして(特に、透過電子顕微鏡薄板サンプルとして)使用することができる。
従って、上記好適な実施形態に依れば、それらの最も薄い領域においてレーザによって形成された通路の間に残された壁構造を更に薄化するために、前記レーザ薄化中に前記片持ちビームの側面(単数又は複数)に形成された通路構造の長手方向に沿って実質的に平行に(但し、前記傾斜角βを除いて)前記イオンビームが照射される。
前記イオンビームは、ヘビーデューティーイオンビームソースによって放射することができる。このビーム源は、500eV〜50keVで作動されるHFまたはECR源とすることができる。前記イオンビームは、前記ソースの出力側において直接に1013cm−2〜1022cm−2の一次イオン放射線密度を有するものとすることができる。又、前記イオンビームを発生するためにプラズマソースによって放射されるプラズマ噴出を利用することも可能である。このソースは、大気プラズマ噴出ソースとすることができる。前記プラズマ噴出は、前記ソースの出力側において直接に1013cm−2〜1022cm−2の一次イオン放射線密度を有するものとすることができる。
前記イオンビームは、前記片持ちビームの側面(単数又は複数)に形成された通路構造の長手方向に沿って実質的に平行に(但し、前記傾斜角βを除いて)、前記イオンビームの入射方向が、前記片持ちビームが当該片持ちビームのテーパードされていない側から当該片持ちビームのテーパードされている側に面するように照射することができる。
又、前記イオンビームによる薄化後処理を、二つのイオンビームを使用することによって前に薄化された被支持構造の両対向側面に対して同時に実施することも可能である。
既に述べたように、前記片持ちビームの基材平面は、前記基礎構造の切り離し前の基材の前者平面に対応する。この平面は、基材の二つの対向表面の間に位置しこれら表面に対して平行な任意の平面とすることができる。但し、以下において、基材のこれら二つの対向平行平面の丁度真ん中に位置する平面が片持ちビームの基材平面として(および、それぞれ、基材の平面として)使用される。図6bと図6cにおいて破線で示されている平面を参照。
更なる好適な実施形態において、広がり角2αは、前記レーザビームが前記片持ちビームに当たる時のビーム延出の角度である。
好ましくは、前記片持ちビームは、当該片持ちビームのこれら二つの表面を前記レーザビームによって、片持ちビームの基材平面に対して平行な方向にグレイジングすることによって、同じ位置(片持ちビームの長手方向に沿って見て)において前記二つの対向する側面において薄化される。これを実現するために、前記レーザビームが片持ちビームに当たる前に、当該レーザビームを二つの部分ビームに分割するビームスプリッタを使用することができる。これは、片持ちビームの側面の両方を同時に処理することが可能となる、という利点を有する。他方、下記の実施例において更に詳細に記載するように、前記レーザビームの主ビーム軸心を、片持ちビームの基材平面に対して、以下のように角度αで傾斜すると有利でありうる。第1側面の処理中に、前記レーザビームが片持ちビームに当たる時の角度範囲をバランスするために(薄化を処理される側面に対して平行に行うことができるように)、所定の角度αが使用される。二つの対向する側面のうちの第2の側面を処理する前に、片持ちビーム(および、その基材の平面)はレーザビームに対して前記角度2αだけ反対方向に傾けられる。このことは、ここでも再び、レーザビームの主ビーム軸心と片持ちビームの基材平面との間に傾斜角αが存在する、ということを意味し、それによって、二つの対向側面のうちの第2の側面の平行な薄化が可能になる(以後、図5Bの記載を参照)。
その他の有利な特徴構成が特許請求の範囲に記載されている通りである
再び、他の好適な実施形態において、薄化される前記片持ちビームの表面は、好ましくは、その側面である。これら表面をレーザビームによってグレイジングすることによってこれら表面に形成される前記通路構造は、好ましくは、(請求項3に記載の好適アラインメントにおいて)円形セグメント又は楕円セグメントの形状を有する(片持ちビームの基材平面に対して垂直かつ前記通路構造の長手方向に対して垂直な断面から見て)。
前記通路構造を被支持構造(片持ちビーム)の長手延出に対して垂直にアラインメントする代わりに、前記通路構造を、被支持構造に対して異なる角度で形成することも可能である。特に、被支持構造に対して異なる角度の異なる通路構造を形成することができる。例えば、独国特許出願公開第102011111190号明細書に記載されているように、被支持構造の二つの対向側面において、互いにクロス(又は交差)する二つの通路構造を形成することができる。
その他の有利な特徴構成が特許請求の範囲に記載されている通りである
従って、好適な実施形態に依れば、片持ちビームの両側(すなわち、二つの対向側面に)に複数の通路構造を、それぞれ形成される通路に関して、片持ちビームの基材平面に面するその通路の壁部が薄化分割バーの形態で残るように(以下、これを残存部分とも称する)、形成することができる。この分割バーは、片持ちビームの対向する(側方)側(当該片持ちビームの基材平面に対して対称に)に同時に形成される二つの通路の間に残される。前記分割バーおよび前記残存部は、それぞれ、数マイクロメートル(ミクロン)又は数10マイクロメートルの厚み(片持ちビームの基材平面に対して垂直に見て)を持つものとすることができる。
その他の有利な特徴構成が特許請求の範囲に記載されている通りである
上記好適な実施形態の第1代替構成に依れば、前記通路構造のうちのいくつかの二つの端部の片側(各通路構造の長手方向に沿って見て)に通路端部支持部が残される。好ましくは、そのような通路端部支持部を備える(薄化された片持ちビームの安定性を増加するため)それらの通路構造は、片持ちビームの端部に隣接する通路構造である。それらの通路端部支持部の長さの異なる(各通路構造の長手方向に沿って)、即ち、深さの異なる通路構造、の異なる通路構造を実現することができる。前記通路端部支持部の長さが、片持ちビームの薄化部分の外側境界からその中心に向けて(すなわち、これら薄化部材がこの中心に対して対称に形成される場合、片持ちビームの両端部から片持ちビームの中心に見て)減少する(通路構造の深さはそれに対応して増加する)ように構成することが好ましい。
上記好適な実施形態の第2代替構成に依れば、前記分離工程において前記基材を、前記片持ちビームの基材平面に対して垂直に、従って、前記複数の通路構造が形成される前記側面に対して垂直に、垂直照射することによって、前記片持ちビームの前面(一般にその狭い側を意味する)が配置される。出現する(emanating)とは、片持ちビームの表面から始まって、レーザビームによる除去によって、片持ちビーム材料の所定の深さにまで、形成されることを意味する。
クレームされている方法の更に別の有利な特徴構成が特許請求の範囲に記載され、ここでは、好ましくは、上述したすべての特徴構成が実施される。例えば、100マイクロメートル又は150マイクロメートル(これはレーザビームによって切削しなければならない厚みであって、一方、これは透過電子顕微鏡検査に使用される従来のサンプル支持部が許容可能な最大の厚みである)の基材厚みを使用することには、比較的小さな平均出力のレーザビームを使用することができるという利点がある。前記分離工程後、基材はマウントにクランプされ、被支持構造の薄化の前に、ネジによって固定することができる。又、分離工程後に基材をクランプするためにその他のマウント(そのようなマウントは当業者にとって周知である)を使用することも可能である。
その他の有利な特徴構成が特許請求の範囲に記載されている通りである
本発明の前記分離工程と薄化工程とのレーザビーム処理のために、フェムト又はピコ秒レーザ(更にナノ秒レーザ)を使用することができる。これらのレーザだけが最大で数マイクロメートルの有効熱ゾーンを有する(前記ナノ秒レーザの場合、前記フェムト又はピコ秒レーザの場合、有効熱ゾーンは最大で約100nmのサイズを有する)。有利に使用可能なタイプのレーザと波長は、好適には、532nmで周波数が二倍される又は355nmで周波数が三倍される、1064nmで放射するダイオード励起固体Nd:YAGレーザ、又は、約775nm〜800nmで放射するTi:サファイアレーザ、又は、1030nm,515nm(二倍)、又は343(三倍)で放射するYVOレーザとすることができる。
前記レーザの(それぞれ、基材と片持ちビームへの衝突位置での)フルエンスは、好適には、加工される材料のアブレーション閾値以上、たとえば、0.1J/cm〜1J/cm、である。
上記好適な実施形態の第2の態様に依れば、前記基礎構造は、不要なカーテン作用(curtaining effect)を低減するために、前記第2軸(図3も参照)回りでトグルする、ことが可能である。
上記好適な実施形態の第2の態様に依れば、前記基礎構造の支持構造を前記治具によって保持(又はクランプ)するために、前記治具(以後、クランプとも称する)は、それらの間に支持構造(又はその部分)をクランプするように構成された二つのクランプジョーを備えることができる。前記クランプに対する、又、当該クランプ内における、前記基礎構造の確実かつ不動の固定を確保するために、即ち、前記基礎構造をクランプに対して所定位置に固定するために、前記基礎構造は、その支持構造に、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、のノッチを備えることができる。その場合、前記クランプジョーに、これらノッチと係合する、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、の対応の係合部を備えさせることができる。前記ノッチは、前記分離工程中の前記基材の表面を横切るレーザビームの適切な移動によって、前記基礎構造と支持構造との形状を適切に構成することによって形成することができる。
本発明に依れば、片持ちビームからの最適なレーザによる材料除去を実現するために(薄化部分を正確に所望の形状にするために)、片持ちビームに対するレーザビームの高精度での所望のグレイジング照射を実現するべく、上記好適な実施形態の両方に態様に依り、その支持構造とともに前記基礎構造と、前記片持ちビームとを、発生されて集束光学装置とビーム偏向器とを備えるビーム形成装置(たとえば、ガルバノメータスキャナ)、によって移動される加工レーザビームに対して、クランプ、固定、位置決めするために記載したマウントを使用することが有利である。
更なる好適な態様に依れば、前記保持フレームは、前記基材の既に分離された部分であるか、もしくは、当該基材に対応する。前記保持フレームは、まだ完全に分離されていない基礎構造を包囲する。好ましくは、前記保持ベースが、保持フレームを、前記被支持構造の側で当該被支持構造に近接して、前記基礎構造と接続するが、ただし、支持構造の一部分は前記保持ベースを介して前記保持フレームに接続される。
これらすべてが特許請求の範囲による装置において実行することができる。
ここで、好ましくは、前記ビーム形成装置は、集束光学装置とビーム偏向器とを有する。前記姿勢(pose)は、前記基礎構造(その支持構造と片持ちビームを含めて)の位置と向きとして定義される。
前記集束光学装置は、いわゆるVarioscan、として実施することができる。即ち、前記光学装置は、(コイルによって)ビームの方向において非常に高速で調節可能な集束レンズを含む。このように構成することによって、ビームを適切に集束するためのサンプルの移動が不要となる。
前記治具は、好ましくは、前記支持構造を、前記高エネルギビームが、スムーおよび/又は材料の再折が回避されるように、加工されるべき前記被支持構造の表面に切り込むことが可能であるように、保持する。
本発明の構成の有利な特徴構成が特許請求の範囲に記載されている通りである
一好適な実施形態に依れば、前記レーザビームによる薄化の後、分離された基礎構造を、その支持構造と既に薄化された被支持構造とともに、前記治具から取り外し(被支持構造をレーザビームによって薄化する目的で)、その後、更なる薄化のための後処理を行うように構成されたイオンビームによるエッチングシステムに設置される。
更に、前記高エネルギビームの経路に、少なくとも1つのビーム形成部材を配置することも可能である。このビーム形成部材によって、ビームが加工される被支持構造に衝突する前に、ビームの断面を所望形状に成形することが可能となる。
例えば、長手穴等の長手(被支持構造の長手延出方向から見て)通路構造を形成するためにビーム断面を楕円形状に成形するための円筒状レンズを、前記高エネルギビームの経路に導入することができる。
更に(又はそれに代えて)、少なくとも1つの下記のビーム形成部材を前記高エネルギビームの経路に導入することも可能である。
すなわち、(円形)ビームの断面を好ましくは矩形又は正方形(quadratic)形状に変える回折部材、および/又は、ビームのガウシアン状プロファイルをフラット・トップ形状に変える部材である。
又、前記被支持構造の二つの対向する側面に通路構造を同時に形成するべく、その結果生じる(たとえば二つの)部分ビームがこれらの面に向けることができるように、前記高エネルギビームの経路にビームスプリッタを導入することも可能である。
好ましくは、前記ビーム放射ユニットとして使用されるレーザは、超短波レーザパルス(すなわち、ps−パルスやfs−パルス)を発生する、超短波バルスレーザとすることができる。但し、原理的には(たとえ被支持構造の加工される材料により大きな熱影響ゾーンが形成されることから好適ではないとしても)、短波レーザパルス(すなわち、n−パルス)を発生する短波パルスレーザを使用することも可能である。
本発明による微小構造材診断用サンプルが特許請求の範囲に記載されている通りである
特に、従属請求項2に基づいて作製された微小構造材診断用サンプルにおいて、レーザビームによる薄化は、その後の、既に薄化された部分の後薄化とは、一つの同じ構造、即ち、被支持構造、で行われる。
好適な実施形態に依れば、前記サンプルも、片持ちビーム(被支持構造として)がそれに取り付けられる半リングの形状の支持構造とすることができる。
従来技術から知られている方法と装置と比較して、本発明の微小構造材診断用サンプルの製造方法と装置は下記の利点を有する。
前記支持構造と片持ちビーム(後者は薄化と、更に必要な場合、薄化後処理とによる最終的に得られるサンプルのベースを形成する)を含む基礎構造の前記特定形状により、又、それが本発明の分離工程において分離されることにより、微小構造材診断中にこのサンプルをサンプルホルダ(たとえば、取り付け/接着等のための半リング)に取り付けるための別体の保持構造が、前記支持構造自身がこの目的のために給することができるため、不要となる。
分離される基礎構造(そして、支持構造と片持ちビーム)をほぼ任意の形状にすることが可能である。基礎構造の輪郭の詳細を、CADベースの投影として前記構造のレーザ処理部分に直接移すことが可能である。片持ちビームの安定性を推定するために(本発明のレーザによる薄化工程中の局所的な薄化を予め考慮にいれながら)、有限要素法を使用することができる。支持構造と片持ちビームとを単一の基礎構造に組み合わせることによって、ピンセットによる確実な操作が保証される。基礎構造の形状の唯一の幾何学的制約は、使用されるレーザビームの直径(たとえば、約10マイクロメートル)、レーザビームを位置決めする精度(<1マイクロメートル)、から生じ、使用されるレーザソース、形成されるダメージゾーンのサイズ、に依存する。
前記分離工程において使用される好ましくは平坦な基材の製造は、機械加工工程(たとえば、精密切削、平行平面研磨、等)によって容易に行うことができる。(十分な安定性を実現するために従来技術において必要な300〜500マイクロメートルではなく)約100〜150マイクロメートルの厚みの基材を使用することによって、平均出力が小さなレーザを使用することが可能となり、それによって、コストが低減する(300〜500マイクロメートルの幅は、本発明の被支持構造の幅として実現することが可能である)。
本発明の分離および薄化工程は、機械式クランプおよびレーザビームの精密位置決め(たとえば、ビーム偏向器、特に、ガルバノメータスキャナ等による)によって実現することができる。従って、基材の処理用の高価な穿孔および/又は移動システムは不要である。
更に、本発明において使用されるレーザシステムは、前記基礎構造(又はその支持構造)をラベリングすることも可能にする。これによってサンプルのトレーサビリティが改善される。又、追加的構造(前述したノッチ等)を容易に形成することができ、それによって、前記基礎構造の取り扱いと使用されるマウントにおけるそのクランプが容易になる。
又、断面サンプル(たとえは、薄い基材上の積層されたコーティングによって形成されるサンドイッチ状の断面)を本発明の基材として処理することも可能となる。基礎構造(そして、微小構造材診断中に検査される片持ちビーム)の任意の向きを実現することができる。
ここでこれら図面には下記が図示される。
所望の基礎構造の基材照射と分離(一部)を示す。 後続のレーザによる薄化前の分離された基礎構造を示す。 図2の分離されるべき基礎構造の略図を示す。 レーザ薄化中に使用可能なマウントを示す。 本発明のレーザ薄化工程によって基材の材料に形成される溝を示す。 レーザ薄化工程中に片持ちビームの垂直通路構造をいかに実現するかの説明である。 分離およびレーザ薄化後の片持ちビームを示す。 本発明の装置の例を示す。 本発明の別の装置の例を示す。
以下、本発明の具体的な実施例および特徴構成について図1〜8を参照しながら説明する。
これら図面において、同じ参照符号は同じ特徴構成に対応している。
図1は、ケイ素から成る厚みd=150マイクロメートルの平坦な基材1を図示している。ガルバノメータスキャナ10(図示せず、図7を参照)によって偏向されて、532nm YVOレーザ11(図示せず、図7を参照)のレーザビーム2は基材1に向けて0.8J/cmのフルエンスで向けられる。前記レーザビーム2を前記ガルバノメータスキャナ10によって基材の平面において偏向することによって、前記基材1から分離されるべき基礎構造3(図2を参照)の輪郭が形成される。図1は、前記基材から分離されるそのような基礎構造のパーツの具体例を図示し、これらのパーツのいくつかは「1」、「2」および「3」で示され、これらの番号は同時に、異なる基礎構造3間をより良好に区別することを可能にするべく基礎構造3の支持構造5(図2)に形成可能なラベルも同時に示している。
図1に見られるように、前記レーザビーム2のエネルギ、波長、反復速度、走査速度は、当該レーザビーム2によって基材1の厚み全体が切られるように選択される。好適な反復速度と走査速度の典型的な値は、それぞれ、30kHzと100nm/分、である。
図2(暗い部分、明るい部分は、前記基礎構造が置かれる背景を示す)は、完成された基礎構造3、即ち、前記基材1から完全に分離された基礎構造3、の一例である。当該基礎構造3は、(弓状部分の外周において)二つのノッチ21a,21bが分離工程中に実質的に対向する側に形成された実質的に半リング形状の支持構造5を有する。これら二つのノッチ21a,21bは、マウント6(図3)による基礎構造3の支持構造5のクランプを容易にするためのものである。これらノッチ21a,21bは、各基礎構造3の上方エッジ(又は、前面4e,図3を参照)が同じ絶対値だけ、突出する(マウント6の表面に対して、図3を参照)ように形成する(異なる基礎構造3を加工する時)ことができる。これによって、加工されるべきそれぞれの異なった基礎構造3に対してレーザビームを同じ位置に集束することが可能となるので、加工が単純化される。
前記二つのノッチ21a,21bに対向する側、即ち、前記支持構造5の半リングの径に沿って、前記基礎構造3は、実質的に矩形の断面(図面の平面に対して垂直、即ち、片持ちビーム4の基材平面1aに対して垂直に、図6を参照、そして、片持ちビーム4の長手延出Lに対して垂直に)を備える片持ちビーム4を有する。従って、前記基礎構造3は、前記両部材4および5を含むシングルピースとして形成され、前記片持ちビーム4は、その二つの対向する端部4aおよび4bにおいて、前記実質的に半リング形状の支持構造5の内周部と接続されている。
図2に見える前記片持ちビーム4の上向き面は、レーザ薄化工程において更に薄化されることになる二つの対向する側面の一つである(参照符号4cで示されている)。前記側面4cおよび4dに対して垂直にアラインメントされた(図6を参照)前記片持ちビーム4の二つの前面は、参照符号4eおよび4fで示されている。
前記片持ちビーム4(更に薄化された形態で)によって所望の微小構造材診断用サンプルが得られ、これは図2中において参照符号Pが付与されている。
図2aの略図は、図2の基礎構造の、それが基材1から完全に分離される(図2に図示されているように)前の状態を図示している。図2aから理解されるように、前記基礎構造3はまだ、そしてもっぱら、前記ビーム4の両対向端部4a,4bに隣接する二つの保持ベース51a,51bを介して保持フレーム1Fと接続されたままである。ここで、前記保持フレーム1Fは、前記基礎構造3を取り囲む前記基材1の矩形部分であって、ここで、前記保持フレーム1Fは、レーザ加工処理によって前記基材1から既に分離されている。しかしながら、前記基材1全体を前記保持フレーム1Fとして使用することができ、基材1は保持フレーム1Fと同じであってよい。前記保持ベース51a,51bは、前記被支持構造4の側で、かつ、この被支持構造4に隣接して、前記保持フレーム1Fを前記
基礎構造3に接続する。これら二つの保持ベース51a,51bが、前記支持構造5の基礎構造3をまだ保持フレーム1Fに接続している部分を構成する。
前記分離工程の第1段階において、前記基礎構造3はその全側部において、前記レーザ11(図7および8を参照)をフルパワー、たとえば、3W又は10Wで、20μmのビーム径、で使用することによって、前記二つの保持ベース51a,51bを除いて、前記保持フレーム1Fから、分離される。このフルパワー加工は、前記基礎構造3の輪郭の大半を、非常に高速かつ効率的に、それぞれ、基材1および保持フレーム1F、から分離可能である、という利点を有する。分離工程のこの第1段階中、前記保持フレームと分離されるべき基礎構造3は、残滓堆積を回避するため、即ち、基礎構造3の輪郭の切り出しが基礎構造に戻って切削レーザビームとの不要な相互作用(特に、分離工程の第2段階中)をもたらすことを回避するべく、圧縮空気、N又はレアガス、の噴流に晒される。前記分離工程のこの第1段階において、前記二つの保持ベース51a,51bは、前記ガス噴流への露出中に、前記基礎構造3に対して必要な安定性を付与する(これによって特に、ガス噴流によって基礎構造が吹き飛ばされて破壊されることを防止する)。
前記分離工程の第2段階において、前記レーザ11のパワーは下げられる(たとえば、上述した第1段階において使用されるレーザにパワーの約10〜50パーセントまで)。その後、前記分離工程の第1段階中に形成された前記二つの前面4e,4fの比較的粗い切削エッジが、それらをスムーズにするべく、このレーザパワーによって再加工される。あるいは、前記高レーザパワーによる分離工程の第1段階において、前記二つの前面4e,4fが低減されたパワーによって形成されるように、省略することも可能である。前記分離工程の第2段階において、最適化されたエッジ精度での切削を達成するべく前記低減パワーが使用される。
あるいは、非限定的に、パルス反復速度、走査速度、パルス長、ビームサイズを含む、その他のレーザパラメータおよび/又は処理パラメータが、二つの前面4e,4fを持たない基礎構造の迅速ではあるが粗い切削と、前記前面4e,4fのより平滑で、より精度は高いがゆっくりとした切削とを達成するべく、これら二つの段階の間に変化される。
オプションとして、前記保持フレームと分離されるべき基礎構造3は、前記分離工程にこの第2段階中および/又は、その後の薄化工程中に、残滓堆積を回避するために、圧縮空気、N又はレアガス、の噴流に晒される。
最後に、前記分離工程の第3段階において、前記基礎構造3は、前記支持構造5とフレーム1Fとの間の二つの保持ベース51a,51bを、前記レーザ11によって、又は、前記基礎構造3を切り出す(quarrying out)ことによって、破壊することで、そのすべての側で前記保持フレーム1Fから完全に分離される。
もしも前記基材1の材料としてSiを使用するならば、前記二つの保持ベースの25μm(またはそれ以上)の幅(前記面4e,4fに対して平行に見て)は吹き付けに対する十分な抵抗を提供するために十分である。
図3は、前記基礎構造3のそのマウント6に対する固定を保証するために、その二つのクランプジョー6a,6bの間に、前記基礎構造3の支持構造5をクランプするように構成されたマウント6の一例を図示している。図3aから理解されるように、前記両クランプジョーの一方、ジョー6aは、二つの係合部22a,22bを備えて構成され、これら係合部は、前記ノッチ21a,21bに対応するものであり、従って、これらのノッチに垂直に係合するように形成されている。前記両クランプジョーの他方、ジョー6bは、二つの突起23a,23bを備えて構成され、これらは前記係合部22a,22bに対向するとともに、前記二つのジョー6a,6bが閉じる時に、これら係合部22a,22bと(水平に)係合するように構成されている。前記二つのジョー6a,6bの閉じ状態(図3b)において、一方においては、上方から前記係合部22a,22bとの係合状態へと移動した前記基礎構造3の支持構造5が係合部22a,22bの壁部と、他方においては前記突起23a,23bの間にクランプされ、それによって所定の位置に(マウント6に対して)固定される。
図3aが図示するように、複数の基礎構造3をマウント6に対して同時に固定するために、複数対の係合部22とそれらに対応する対の対向する突起23とを設けることができる。
図3bは、前記マウント6の閉じ状態を図示し、ここで、三つの異なる基礎構造3a−3cがマウント6に対して固定されている。同図から理解される(対向のベアリングは図示されていない)ように、(閉じられた)マンウト6を、水平傾斜軸心R回りで少なくとも部分的に(たとえば±10°)傾けることができ、又、傾斜軸心Tに対して垂直に配置された別の水平軸心T回りでも(たとえば±7°)傾けることができる。これによって、前記基礎構造3a−3cのワールド座標系におけるほぼ自由な位置決めと、そして、照射レーザビーム2に対するほぼ任意の姿勢での位置決めが可能となる。特に、前記片持ちビーム4を、垂直フランク(図5を参照)もガルバノメータスキャナ(図7および8を参照)によってカット可能となるように位置決めすることが可能である。前記軸心Tおよび/又は軸心R回りで前後に傾斜させることによって、不要なカーテン作用(curtaining effect)を防止することも可能となる。
前記基礎構造のたとえば100−150マイクロメートルの厚みによって、基礎構造3のマウント6のクランプジョー6a,6bの間でのクランプによって基礎構造がダメージを受けないように保証される。一方において、前記ノッチ21によって、又、他方において前記係合部22と突起23によって、前記支持構造の半径がクランプ用ジョー6aの係合部22の半径に対応しそれによって支持構造の二つのクランプ用ジョー6a,6b間での正確な位置決めと固定とが可能になるとともに、マウント6に対する基礎構造3の不要な回転が回避可能となるような、サンプルPのための支持構造のクランプが可能となる。次に、クランプされた基礎構造3の姿勢によって薄化レーザビーム2の(又、必要な場合、後処理のための別の薄化イオンビームの)入射角が規定される。前記支持構造がクラン
プされている領域の側方および下方の前記ジョー6a,6bのスペア領域によって、プレーティングされた材料の再折と、マウント6の損傷とが、それぞれ防止される。
イオンビームによる後薄化のために、既にレーザによって薄化されている基礎構造(図6を参照)を、特定のイオンビームエッチングシステム、たとえば、従来技術から知られている精密イオン研磨システム、によって提供される別のマウントによって保持することも可能である。但し、図3のマンウト6を、レーザビームによる薄化工程と、イオンビームによって既にレーザ薄化された部分を更に薄化するための、その後の、追加の薄化後処理とに使用することができる。
図5は、片持ちビームの側面(すなわち、片持ちビーム4の基材平面1aに対して平行な形成された構造のフランク、図6を参照)に形成される通路構造のための垂直フランクと側壁とを、それぞれいかにして実現するかを図示している。換言すると、図5は、いかにして、入射レーザビーム2の境界領域2bによって、片持ちビーム4の表面を、平行かつ所定の深さで、グレイジングする、片持ちビームの側面に対するレーザビームのグレイジング入射をいかにして実現するか、を図示している。図5において、前記支持構造の基材の平面1a(図6を参照)は線として見える(断面図において)。
図5aは、レーザビーム2が、片持ちビーム4の側面4cに形成される所望のフランクに対して垂直に配置された片持ちビーム4の表面(ここでは、前面4e、図6を参照)に対して垂直に、かつ、そのエッジの近傍で、衝突する状況を図示している。一方において、レーザビーム2の中央ビーム軸心と主ビーム軸心と、他方においてレーザビーム2によって照射される前面4eとの間の角度2aは、従って、90度に等しい。レーザビーム2が図5aに図示されているように前記表面4eに対して集束されると(図7の集束光学装置9を参照)、レーザビーム2の設定フランクへの結合により、ビーム広がり角度2αが形成される。その結果、もしも前記主ビーム軸心2aが前記表面4eに対して垂直であれば、即ち、前記片持ちビーム4の基材平面1aに対して平行であれば、つまり片持ちビームの表面4eの除去によって形成される前記溝は、一方において前記照射表面4eと、他方において片持ちビーム4の材料に形成されたフランクとの間の広がり角度2α=20度である図示のケースでは、90度+(前記ビーム広がり角度2αの半分)=100度、のフランク角度を有する実質的にV形状(図4を参照)を有するものとなる。
前記前面4e,4fに対して垂直、即ち、レーザビームによって平行に切削される前記側面4c,4dに対して平行、にアラインメントされた形成される通路構造7のフランクを実現するためには(図6を参照)、ビーム2の主ビーム軸心2aを、片持ちビーム4の基材平面1aに対して、前記表面4eに当たるビーム2のビーム広がり角度2αの半分に等しい傾斜角αだけ、傾斜する必要がある。これにより、図5bが図示しているように、前記側面4cに、フランク角90度のフランクを形成することが可能となる。両対向側面4c,4dに、例えば、複数の通路構造7(図6)形状の垂直フランクを実現するためには、(ビーム2の境界領域2bの補助によって側面4cに既に垂直フランクを形成している)レーザビーム2によって対向する側面4dもグレイジングする前に、片持ちビーム4とともに基礎構造3を、(角度αだけ既に傾斜した状態にある片持ちビーム4に対して)2αの角度、図5bに図示の傾斜状態の反対方向に主ビーム軸心2aに対して(マウント6によって)傾斜しなければならない。その後(そして、マウント6による基礎構造3の適切な並進移動の後)、入射レーザビーム2の境界領域2bを再び利用して片持ちビーム4の側面4dに垂直フランクをカットすることができる。従って、二つの反対方向に±αだけ片持ちビーム4を傾斜させることによって、両対向側面4c,4dに垂直フランクを形成することが可能となる。
従って、前記サンプルPの厚みを更に(平行平面に)減らすために(すなわち、基材1の厚みdよりも実質的低いサンプルを構成する片持ちビーム4の領域の厚みを減らすために)、片持ちビーム4の両側面に対してレーザによる薄化工程を行うことができる。例えば、基材厚みd=150マイクロメートルでは、両側から薄い通路構造を形成する(図6)ことによって、サンプル厚みを残りの部分8においてdmin<20マイクロメートルにまで低減することができる。ガルバノメータスキャナ10(図7)によって偏向されることにより、前記レーザビームを、たとえば、10度の同じ傾斜角度αで、ただし、片持ちビーム4とその平面1aを、図5bに図示のように二つの反対方向に(前記主ビーム軸心2aに対して)傾斜することによって、片持ちビームの前面に向けることができる。従って、衝突する入射ビーム2が適切な位置2−1および2−2(図5cを参照)で同時に傾斜され回転されるように傾斜可能かつ回転可能な穿孔ヘッドを使用する専用の光学装置を利用して平行切削ギャップを形成する複雑な作業を回避することができる。図5bに図示されているように、本発明に依れば、片持ちビームを二度、即ち、反対方向に傾斜させる前記2工程アプローチを使用する場合に、前の側面4cおよび4d(図6を参照)に対して平行にアラインメントされた残り部分8を実現するための単純な薄化が可能である。
従って、技術的には、基礎構造を、その平面1aと主ビーム軸心2aとの間の所定角度αだけ傾けることだけが必要である。必要な傾斜角α(これは入射レーザビーム2の幾何学パラメータに依存する)を決定するために、下記の手順が可能である。即ち、基礎構造を基材1から分離した後、又は分離する前に、基材1にレーザビーム2を当てることによって複数の穴を穿孔する。次に、これらの穴を、一方においては、レーザビーム2が衝突する基材1の表面上の穴の直径と、他方においては、基材1の反対側の表面(出力側)の穴の直径とに関して、光学的に調べる(カメラによる検査システムによって)ことができる。次に、必要な傾斜角度αを、これらの異なる穴の直径から計算することができる。
本発明の分離工程とレーザによる薄化工程との後(そして、イオンビームによる追加の後処理薄化の前)の片持ちビーム4の、図6aは、側面図、そして図6bおよび6cは鳥瞰図、を図示している。長さの異なる、即ち、片持ちビーム4の材料の深さの異なる通路の、通路端部支持体20を備える複数の平行な通路構造が図示されている。異なる通路深さによって、図示されている薄化された片持ちビーム構造の安定性が改善される。これに対して、図6においては、複数の通路構造7が片持ちビーム4の中央平面1aに対して正確に平行に形成され、わずかに楔形状のフランク(すなわち、前記平面1aに対しいて正確に平行にではなく、わずかに傾斜された通路構造7の壁を形成することによって)によって、更に図示の片持ちビームの安定性を改善することができる。
図6は、矩形断面(ビーム4の長手延出Lに対して垂直に見て)を備える片持ちビーム4のレーザによる薄化を図示している。ビーム4の中央平面(基材の平面1a)に対して垂直なビーム4の厚みdはd=150マイクロメートル(二つの対向する側面4cおよび4d間の距離)である。片持ちビームの幅w(二つの対向する前面4cおよび4d間の距離、即ち、平面1aにおける、そして長手方向延出Lに対して垂直な片持ちビーム4の延出)は図示の構造においてw=200マイクロメートルに等しい。前記ビーム4の二つの端部4aおよび4b、即ち、支持構造5を備える接続部分(および後者)は対でのみ図示されている。
前記平面1aに対して平行で、かつ、両対向側面4cおよび4dに、前記長手延出Lに沿って、複数の通路構造7a−7fが、ビーム2の二つの対向面4cおよび4dへのグレイジング入射によって、カット形成されている。ビーム4の材料の中央(ビーム4の厚み方向から見て)のレーザによる薄化の後に残る残留部分8が中央平面1aに対して対称に残るように(特に図6bと図6cとを参照)前記通路構造7を形成するように入射レーザビームが位置決めされている。ビーム4の両側に形成された二つのシリーズ7x−1,7x−2の通路構造が、ビーム4の二つの反対側端部4a,4bに対して対称に配置(Lの方向から見て)されている。前記Lの方向から見て、前記面4cおよび4bのそれぞれに、通路構造7が、長手方向Dが長手延出Lに対して垂直で、かつ平面1aに対して平行にアラインメントされるように、形成されている。前記面4cに形成された通路構造は、7a−2,7b−2によって示され、面4dの反対側の通路構造は7a−1,7b−1・・・によって示されている。同じ側面の直接に隣接する通路構造(たとえば、構造7a−1と7b−1と)が重複状態に形成されている。通路構造の直径(長手方向Dに対して垂直な断面延出)はこの場合、10〜20マイクロメートルである。方向Lに沿って見た二つの直接に隣接する通路構造の中心は、20〜50マイクロメートル、又はそれ以下又はそれ以上、の距離を有する。
この通路構造7の形成によって、この場合dmin=0.5〜10マイクロメートルの最少厚みを有する(図6cを参照)、二つの対向する面の対向通路構造の各対の間(たとえば、一方において面4dの通路構造7a−1の壁部8aと、他方において面4cの通路構造7a−2、の間に壁部8a,8b....が残る。
前記片持ちビーム4の幅方向wに沿って見て(すなわち、通路構造7の長手方向Dに沿って)、前記通路構造7が、異なる深さで、前記ビーム4の材料に形成される。即ち、(略)中央通路構造7c−1と7c−2のみが、片持ちビーム4の全幅wに渡って形成されている。両方の面4c,4dの通路構造7a,7b,7d,7eおよび7fの下側(すなわち、下方前面4f)には、図示のレーザ薄化構造を更に安定化するために、片持ちビーム材料の除去ではないレーザ薄化の後に通路端部支持部20a,20b・・・が残されている。中心から二つの外側にかけて(方向Lに沿って見て)、通路構造7の通路端部支持部20の高さはほぼリニアに増大している。
イオンビームによる薄化後処理中、そのイオンビームは、当該イオンビームの入射の方向が片持ちビーム(すなわちバー)4の下側(面4f)から上側(面4e)に向かうように、即ち、片持ちビーム4の当該片持ちビーム4がテーパしていない側4fから当該片持ちビームがテーパしている20a,20b・・・側4eに面するように、片持ちビーム4の側面4c,4dに形成される通路構造7の長手方向に沿って実質的に平行(但し、傾斜角βを除いて)に照射することができる。
但し、前記被支持構造4又は片持ちビームを、弓形状(Lに沿って見て)で、かつ、両端部4a,4bで厚くなるように、分離する時、前記通路構造7も、薄化された構造の安定性を劣化させることなく、同じ深さで、ビーム4の材料に形成することができる。
上述したように、既に薄化されている残存部分8を更に薄化するために、たとえば、この残存部分8に対して鋭角で照射されるイオンビームを使用することができる。
図6は、深さの異なる平行な通路7をビーム4の材料に形成すると、薄化された残存部分8を安定化することができることを図示している。図示の構造は、実質的に方向Dに沿って、ただし、平面1aに対してわずかな傾斜角で、照射されるイオンビームによる後薄化処理と両立可能である。複数の薄化部分8が設けられているので、集束されたイオンビームシステムにおいて実質的に同時に複数の電子ビーム透過(更に薄化される)部分を形成することが可能である。この追加のイオンビームによる薄化によって、レーザ薄化部分8を、約10−100nmの厚みdまで更に薄化することが可能である。
図示の構造を更に安定化させるために、方向Dに沿った楔形状フランクを備える平行な通路7、又は、切頭体形状の通路を実施することも可能である。上側(面4e)から下側(面4f)へ交互に、通路構造7を形成する、即ち、対向端部に交互に通路端部支持部20を設ける(方向Dから見て)ことができる。イオンビームによる後薄化処理は、任意のイオンビームシステム、特に、ブロードな又は集束されたイオンビームによって、行うことができる。
上述したレーザ処理によって、8〜15マイクロメートルの厚みdminの残存部分8を、実現できる(これに対して従来技術では、その約2〜4倍の最少厚みdminの構造しか実現できない)。その結果、本発明に依れば、イオンビームによる残存部分8の後薄化処理を遥かに迅速に実行することができる。
図7は、サンプルPの製造のための、即ち、基材1のレーザ処理、および片持ちビーム4のレーザ薄化処理(その後のイオンビームによる後薄化処理は図示されていない)のための一つの可能な構成の装置を図示している。
レーザ11のビーム2を、焦点合わせレンズ9(好ましくは、Varioscan焦点合わせレンズから構成される)と、ビーム偏向器(ここでは、ガルバノメータスキャナ10)の焦点合わせ光学装置9のビーム出力側とに照射する。前記焦点合わせ光学装置9と前記スキャナ10(ビーム形成部材13とともに、下記を参照)は、これらの部材1,4を処理するために基材1と片持ちビーム4とを照射するべくレーザ11の光路に配置されるビーム形成装置(ここでは光学装置)12を構成する。二つの回転可能な偏向ミラー10aおよび10bを備えるガルバノメータスキャナ10の構造は当業者に周知である。それぞれ基材1と片持ちビーム4とに対してビーム2を偏向させるためにガルバノメータスキャナ10を使用する代わりに、基材1と片持ちビーム4とをそれぞれ、一時的な位置とビーム2の向きとに対して並進させるx−y−zテーブル(図示せず)を使用することができる。
所望のスポット径のビーム2を形成するために、前記レーザ11と焦点合わせ光学装置9との間に、ビーム拡大装置30(たとえば、望遠鏡)がビーム2の光路に導入される。所望の断面形状のビーム2(そして、片持ちビーム4に導入される通路構造7)を形成するために、焦点合わせ光学装置9とガルバノメータスキャナ10との間に、ビーム成形部材31(ここでは筒状レンズ)がビーム2の経路に導入される。
前記分離工程中、レーザビーム2は基材1の表面に対して偏向2’(スキャナ10によって)され、この表面を介して基礎構造3の輪郭に沿って移動されて分離される(基材1から分離される支持構造の輪郭が5’で示され、基材1から分離される片持ちビームの輪郭が4’で示されている)。ガルバノメータスキャナ10のハウジングに対する基材1の不要な移動を回避するために、その表面に基材1を固定するためのブレース13a,13bを使用する、第2マンウト13が設けられている(そのようなマンウト13は当業者に周知である)。
前記分離工程を終えると、即ち、完成した基礎構造3を前記マンウト6の二つのクランプジョー6aおよび6bの間にクランプした後(作業者によって手作業によって、又は適当な位置決めシステムによって自動で)、前記支持構造5(そして、片持ちビーム4も)は、マンウト6によって固定される。前記ノッチ21a,21bによって、片持ちビーム4の上部エッジは、マンウト6の所定の距離上方に、位置決めされる。次に、レーザ薄化工程中、図6に図示の構造を形成するために、レーザビーム2を片持ちビーム4の表面上で偏向2’’することができる。一方において片持ちビーム4と、他方においてそれに衝突するレーザビーム2,2’’、との間の相対移動は、一方において、前記スキャナ10の回転可能ミラー10a,10bの偏向と、他方においては前記マウント6による基礎構造3の傾斜および/又は回転(図3中のその軸心TおよびRを参照)、とによって規定される。
図7には図示されていないが、圧縮空気洗浄および/又は吸引システム、外観検査システム(画像システム、外観検査用のデジタルカメラから成る画像システム)と、制御システムとが設けられ、これらは、本発明による方法の工程中に、すべてのシステムコンポーネントと、処理とを制御する。手作業による介入としては前記第2マウント13からマンウト6に運ぶ作業のみが必要である(もしも自動搬送が不要な場合)。有限要素モデリング(FEM)によってサポートされて、前記レーザによる薄化処理(およびイオンビームによる後薄化処理)の間に形成されるサンプルのジオメトリを最適化するために、サンプルの安定性を推定することができる。
図示の構成は、既存のイオンビームエッチングシステム、たとえば、従来技術から知られている精密イオン研磨システム、において本質的に、直接実現可能である(その後、レーザビーム2がこのシステムに適当な方法で組み込まれる)。真空システムへの導入はより高コストではあるが、真空下でのレーザ加工が有利であろう。
本発明による構成及び処理は、又、集束イオンビームによって基材を処理するためのシステム(Gaイオンソース又は高率希ガスイオンソース)にも導入可能である。
本発明は、平面基材の処理分野に汎用的に適用可能である。取扱い容易な安定性の高いサンプルを作り出すことができる。前記サンプルは、又は、これらサンプルの混同を避けるために、本発明によってレーザビームによってラベリングすることができる。前記構成は、制限されたコストで実現可能である。イオンビームによる後薄化処理の前に行われる処理を本発明によって置き換えることができ、ここで、本発明の諸工程は、置き換えられた処理と比較して遥かに迅速に(4〜8時間ではなく数分)行うことができる。
図8は、サンプルPを製造するため、即ち、基材1のレーザ処理と片持ちビーム4のレーザ薄化(その後のイオンビームによる後薄化処理は図示されていない)のためのもう一つの可能な構成の装置を図示している。基本的に、この構成は、図7に図示のものと同じであるので、その相違点のみについて記載する(したがって、前記ガルバノメータスキャナ10のビーム出力側も図示されている)。
図8aにおいて、前記分離工程中、前記第2マウント13がスキャナ10の下方に位置決めされる。この分離工程が終わると、第2マウント13が取り除かれ(基材1の残り部分とともに)、マウント6が導入され、基礎構造3が、後者内にクランプされ、前記薄化工程の後処理が行われる(図8b)。32は、モニタシステム(デジタルカメラから成るビジョン・システム)を示している。当該システム32は、分離工程中における基材1、そして、レーザ薄化処理中における片持ちビーム4、の外観検査のために使用可能である。特に、前記レーザ薄化工程中、その前又は後に、片持ちビーム4の位置決めをこのシステムによってコントロールすることができる。レーザ薄化中、クランプされた基礎構造3をその片持ちビーム4と共に軸心T回りで前後に傾斜させることによって、不要なカーテン作用(curtaining effect)が回避される。入射ビーム2,2’’に対する側面4c,4dの勾配(steepness)の制御は、片持ちビーム4を軸心R回りで(僅かに)傾斜させることによって行われる。
本発明は、又、断面サンプル又は傾斜材料の形態の基材1を処理するためも使用可能である。特に、サンプルの均質性を異なる位置において制御することができる。前記通路構造7は、垂直に、又、対角方向、即ち、クロス状、に形成することができる。更に(図示はされていないが)、二つの(平行の)ビームを、グレイジング状に、片持ちビーム4の二つの対向する側面4c,4dに同時に向けるために、ビームスプリッタを使用することができる。これによって、これらの対向する側面の両方を処理するために、片持ちビーム4を、角度±αで、反対方向に二回傾斜させる必要がなくなる。上述したレーザ処理は、基礎構造をラベリングする(たとえば、米国特許第7095024号明細書に記載されているようにして)ためにも容易に使用できる。

Claims (30)

  1. 基材(1)に高エネルギビームとしてのレーザビームを照射することによって、前記基材(1)から基礎構造(3)を分離する工程であって、その分離された基礎構造(3)が、一体的となる被支持構造(4)と支持構造(5)とを含み、前記被支持構造(4)は前記支持構造(5)によって支持され、前記支持構造(5)の、前記被支持構造(4)と反対の側において、二つの対向するノッチ(21a,21b)が形成される工程と、
    前記支持構造(5)を治具(6)によって保持する工程であって、前記治具(6)には、前記二つの対向するノッチ(21a,21b)に対してそれぞれ係合可能な係合部(22a,22b)が設けられ、前記二つのノッチ(21a,21b)により、前記被支持構造(4)の前面(4e)が前記治具(6)の表面に対して所定の距離で突出するように、前記二つのノッチ(21a,21b)と前記係合部(22a,22b)とが係合する状態で前記支持構造(5)を前記治具(6)によって保持する工程と、
    前記被支持構造(4)の表面を前記又は別のレーザビーム(2)で切削することによって前記被支持構造(4)を少なくとも部分的に薄化する工程と
    を有する、微小構造材診断用サンプル(P)の製造方法。
  2. 前記被支持構造(4)のレーザビームによる薄化の後、当該レーザビーム薄化において前記レーザビーム(2)の切削入射によって既に薄化された前記被支持構造(4)の単数又は複数の部分を更に薄化するために、薄化後処理が行われ、
    前記薄化後処理は、前記レーザビーム(2)の切削入射によって既に薄化された前記被支持構造(4)の前記単数又は複数の部分を、イオンビームの照射によって行われる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記被支持構造(4)のレーザビームにより薄化を行うことにより、前記被支持構造(4)の二つの対向する側面(4c,4d)において、互いに対向する二つの通路構造(7a−1,7a−2,7b−1,7b−2・・・)が形成され、さらに、前記二つの通路構造(7a−1,7a−2,7b−1,7b−2・・・)間に残る、単数又は複数の残存部分(8a,8b・・・)を更に薄化するために薄化後処理を行い、
    に薄化されている前記被支持構造(4)の前記部分に対して、集束された又はブロードなイオンビームを照射
    前記被支持構造(4)の前記基材平面(1a)と前記イオンビームの主ビーム軸心との間のグレイジング角β>0°である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記イオンビームは、グレイジング入射によって行われる、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記被支持構造(4)を前記薄化する工程は、前記レーザビーム(2)を前記被支持構造(4)に対して照射させ、入射レーザビーム(2)の境界領域(2b,2b’)を用いて、前記被支持構造(4)を、当該被支持構造(4)の前記基材平面(1a)に対して平行な方向に切削することに行われる、請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 前記レーザビーム(2)の主ビーム軸心(2a)は、前記被支持構造(4)の前記基材平面(1a)に対して、前記レーザビーム(2)の広がり角度2αの半分で傾斜し、前記αが>0である、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記αは5°≦α≦20°である、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記αは8°≦α≦12°である、請求項6に記載の製造方法。
  9. 前記αは10°である、請求項6に記載の製造方法。
  10. 前記被支持構造(4)の前記薄化は、レーザビームにより材料を除去することで、少なくとも1つの通路構造(7a,7b・・・)を、前記被支持構造(4)の表面に形成することによって行われる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 前記被支持構造(4)の前記薄化において、前記レーザビームにより材料を除去することで、複数の前記通路構造(7a,7b・・・)を前記被支持構造(4)の二つの対向する側面(4c,4d)の両方に、形成されることによって行われる、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記通路構造(7a,7b・・・)の長手方向(D)は、前記被支持構造(4)の長手延出(L)に対して垂直にアラインメントされている、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記被支持構造(4)の長手延出(L)に沿って見て、複数の通路構造(7a,7b・・・)が、前記被支持構造(4)の表面に形成される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. 前記被支持構造(4)の長手延出(L)に沿って見て、複数の前記通路構造(7a,7b・・・)が、前記被支持構造(4)の二つの対向する側面(4c,4d)の両方に、互いに平行かつ離間して形成される、請求項13に記載の製造方法。
  15. 複数の前記通路構造(7a,7b・・・)が前記被支持構造(4)の前記二つの対向する側面(4c,4d)の両方に互いに平行かつ離間して形成される時、前記二つの対向側面(4c,4d)の一つ(4c)に形成される各通路構造(7a−1,7b−1・・・)に対して、別の通路構造(7a−2,7b−2)が、前記被支持構造(4)の前記基材平面(1a)に対して対称に、前記二つの対向側面(4c,4d)の他方(4d)に形成される、請求項14に記載の製造方法。
  16. 複数の前記通路構造(7a,7b・・・)が前記被支持構造(4)の前記二つの対向する側面のうちの片方又は両方に形成される時、複数の前記通路構造(7a,7b・・・)の少なくとも一つは、各前記通路構造の長手方向(D)から見て、前記被支持構造(4)の全長(幅w)に沿わないように形成される、請求項10〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
  17. 複数の前記通路構造(7a,7b・・・)が前記被支持構造(4)の前記二つの対向する側面のうちの片方又は両方に形成される時、複数の前記通路構造が、各前記通路構造の長手方向(D)に沿って見て、当該被支持構造(4)の両前面(4e,4f)から出現する、請求項10〜16のいずれか1項に記載の製造方法。
  18. 前記基材平面(1a)に対して垂直な前記基材(1)の厚み、および前記被支持構造(4)の前記基材平面(1a)に対して垂直な当該被支持構造(4)の厚み(d)は夫々、50μm以上500μm以下であり、
    前記基材(1)は平行平面に研磨されたプレートであり、請求項5から17のいずれか1項に記載の製造方法。
  19. 前記基材平面(1a)に対して垂直な前記基材(1)の厚み、および前記被支持構造(4)の前記基材平面(1a)に対して垂直な当該被支持構造(4)の厚み(d)は夫々、50μm以上500μm以下であり、
    前記被支持構造(4)の幅(w)、即ち、前記被支持構造(4)の、その長手延出(L)に対して垂直かつその厚み(d)に対して垂直な寸法は、100μm以上2500μm以下である、請求項5から17のいずれか1項に記載の製造方法。
  20. 前記被支持構造(4)の前記単数又は複数の部分は、前記レーザによる薄化において、前記被支持構造(4)の二つの対向する側面(4c,4d)に形成された二つの通路構造(7a−1,7a−2,7b−1,7b−2,...)間に前記レーザビームによる薄化の後に残る、前記単数又は複数の残存部分(8a,8b・・・)であり、0.5μm以上50μm以下の、前記被支持構造(4)の前記基材平面(1a)に対して垂直な、最小厚み(dmin)を有する、請求項5〜19のいずれか1項に記載の製造方法。
  21. 前記基礎構造(3)の前記基材からの分離後に、前記レーザビームによる薄化中に、切削を実現するために、前記レーザビーム(2)が前記被支持構造(4)に対して照射される前に、又は、x−y−zテーブルもしくはスキャニングステージによって前記被支持構造が、前記入射レーザビーム(2)に対して移動される前に、前記レーザビーム(2)は集束光学装置(9)によって集束され又は、ガルバノメータスキャナ(10)によって偏向される、請求項1〜20のいずれか1項に記載の製造方法。
  22. 前記基礎構造(3)の前記基材からの分離後、前記基礎構造(3)の前記支持構造(5)は、前記治具(6)によって保持され、前記治具(6)は、第1軸心(R)回りで傾動可能、および/又は、第2軸心(T)回りで傾動可能であり、そして、前記レーザビームによる薄化において前記支持構造(4)に対する前記レーザビーム(2)での切削を実現するために、前記支持構造(5)は、前記治具(6)によって、前記レーザビーム(2)に対して位置決めされる、請求項1〜21のいずれか1項に記載の製造方法。
  23. 前記レーザビームによる切削は、グレイジングである、請求項5、20〜22のいずれか1項に記載の製造方法。
  24. 前記基礎構造(3)の分離を以下のようにして行い、まず、当該基礎構造(3)を保持フレーム(1F)から完全に分離するために少なくとも1つの保持ベースを破壊する前に、まだ前記基礎構造(3)を保持フレーム(1F)に接続している少なくとも1つの前記保持ベース(51a,51b)を除いて、前記基礎構造(3)をすべての面において前記保持フレーム(1F)から分離し、
    ここで、前記保持フレーム(1F)は前記基材(1)であるか、もしくは、前記基材(1)から既に分離された前記基材(1)の一部である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の製造方法。
  25. 高エネルギビーム(2)としてのレーザビームを放射する少なくとも1つのビーム放射ユニット(11)としてのレーザと、
    前記レーザ(11)の光路に位置するとともに、基材(1)をレーザビーム(2,2’)によって、一体的となる被支持構造(4)と支持構造(5)とを含む基礎構造(3)が前記基材(1)から分離可能であるように、照射するように構成されたビーム形成用光学装置(12)と、
    前記基礎構造(3)の前記支持構造(5)を保持するとともに、前記支持構造(5)を前記レーザビーム(2,2’’)に対して少なくとも1つの所定の姿勢で配置するように構成された治具(6)とを備え、
    記被支持構造(4)は前記支持構造(5)によって支持され、前記支持構造(5)の、前記被支持構造(4)と反対の側において、二つの対向するノッチ(21a,21b)が形成され、
    前記治具(6)は、前記二つの対向するノッチ(21a,21b)に対してそれぞれ係合可能な係合部(22a,22b)を更に備え、
    前記二つのノッチ(21a,21b)により、前記被支持構造(4)の上面(4e)が治具(6)の表面に対して所定の距離で突出するように、前記二つのノッチ(21a,21b)と前記係合部(22a,22b)とが係合する状態で前記支持構造(5)が前記治具(6)によって保持さ
    記被支持構造(4)が、その表面を前記レーザビーム(2,2’’)で切削することによって少なくとも部分的に薄化可能であるように、前記光学装置(12)および前記治具(6)は、前記光学装置(12)及び前記治具(6)の少なくとも一方を移動可能にすることにより、前記レーザビーム(2,2’’)および前記保持された前記基礎構造(3)を、相対移動可能にするように構成されている、微小構造材診断用サンプル(P)を製造する装置。
  26. 前記装置は、更に、前記被支持構造(4)のレーザビームによる薄化の後で、当該レーザビーム薄化において前記レーザビーム(2)の切削入射によって既に薄化されている前記被支持構造(4)の単数又は複数の部分を、イオンビーム照射することによって、更に薄化するために、薄化後処理を行うように構成されている、請求項25に記載の装置。
  27. 前記治具(6)は、更に、前記基材(1)を、前記基礎構造(3)を前記基材(1)から分離するためのその照射(2’)中に、前記基材(1)を保持するようにも構成され、又は、
    前記装置は、前記基材(1)を、前記基礎構造(3)を前記基材(1)から分離するためのその照射(2’)中に、前記基材(1)を保持するように構成された第2の治具(13)を有する、請求項25又は26に記載の装置。
  28. 前記装置は、イオンエッチングシステム、又は、サンプルを集束イオンビーム又は広いイオンビームによって処理するように構成された処理システム、の一部として構成され、又は、
    前記装置は独立装置(stand−alone device)として構成されている、請求項26又は27に記載の装置。
  29. 一体的となる被支持構造(4)と支持構造(5)とを含む基礎構造(3)を備え、前記被支持構造(4)は、前記支持構造(5)によって支持されており、前記支持構造(5)には、前記被支持構造(4)と反対の側において、二つの対向するノッチ(21a,21b)が形成されており、前記二つのノッチ(21a,21b)により、前記被支持構造(4)の上面(4e)が治具(6)の表面に対して所定の距離で突出するように前記支持構造(5)が前記治具(6)によって保持されており
    数の通路構造(7a,7b・・・)前記被支持構造(4)の表面に形成されており、これら通路構造(7a,7b・・・)の長手方向(D)が前記被支持構造(4)の長手延出(L)に対して垂直にアラインメントして形成されているように、前記支持構造(4)が少なくとも部分的に薄化されていた状態に構成されている、微小構造材診断用サンプル(P)。
  30. 前記被支持構造(4)の前記薄化された部分は、前記薄化後に、前記被支持構造(4)の二つの対向する側面(4c,4d)に形成され互いに対向する二つの通路構造(7a,7a−2,7b−1,7b−2・・・)間に残存した単数又は複数の残存部分(8a,8b・・・)であり、0.5μm以上50μm以下の、前記被支持構造(4)の基材平面(1a)に対して垂直な、最小厚み(dmin)を有する、請求項29に記載の微小構造材診断用サンプル(P)。
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