JP5918799B2 - フレキシブルプリント配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、端子部を有すると共に小さな曲げ半径で折り曲げられるフレキシブルプリント配線板に関するものである。
他の配線基板等とコネクタ嵌合する配線端子部をめっき処理する前に、酸化膜や有機物等を除去するために、配線端子部の表面に対してバフ研磨処理を行う技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−208400号公報
上記の技術では、プリント配線板において端子部以外も研磨されてしまうため、配線パターンをラミネートしているカバーレイの表面にも多数の研磨傷が形成される。
フレキシブルプリント配線板の折り曲げ半径が一層小さくなると、折り曲げ時にこうした研磨傷を起点としてクラックが進展し、当該フレキシブルプリント配線板が破断する場合があるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、曲げ半径が小さくても破断を回避することが可能なフレキシブルプリント配線板を提供することである。
[1]本発明に係るプリント配線板は、折り曲げ線を中心として折り曲げられるフレキシブルプリント配線板であって、絶縁層と、前記絶縁層上に形成され、端子部を有する配線パターンと、前記絶縁層に積層され、前記端子部を露出させつつ前記配線パターンを覆う被覆層と、を備え、前記フレキシブルプリント配線板は、全体としてL型状の平面形状を有し、前記被覆層の表面に、複数の研磨傷が形成されており、平面視において、前記研磨傷と前記折り曲げ線との間の角度(β)が下記の(1)式を満たすことを特徴とする。
30[°]≦β≦150[°] … (
本発明によれば、被覆層上の研磨傷と折り曲げ線との間の角度(β)が30[°]〜150[°]となっているので、当該折り曲げ線を中心としてフレキシブルプリント配線板を折り曲げた際に、研磨傷を起点としてクラックが進展するのを抑制することができ、曲げ半径が小さくてもフレキシブルプリント配線板の破断を回避することができる。
図1は、本発明の実施形態におけるプリント配線板を示す平面図である。 図2(a)は、図1のIIA-IIA線に沿った断面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIBの拡大図である。 図3(a)は、図1のIIIA-IIIA線に沿った断面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIB部の拡大図である。 図4(a)は、図1のIVA部の拡大図であり、図4(b)は、図1のIVB部の拡大図である。 図5(a)及び図5(b)は、折り曲げ線に平行な研磨傷を有するカバーレイの拡大図であり、図5(a)は、プリント配線板を折り曲げる前の図であり、図5(b)は、プリント配線板を折り曲げた後の図である。 図6は、本発明の実施形態においてプリント配線板を折り曲げた状態のカバーレイの表面の拡大図であり、図4(a)に対応する図である。 図7は、本発明の実施形態におけるプリント配線板の製造方法を示すフローチャートである。 図8(a)〜図8(d)は、図7の各ステップにおけるプリント配線板を示す側面図であり、図8(a)は図7のステップS10を示す図であり、図8(b)は図7のステップS20を示す図であり、図8(c)は図7のステップS30を示す図であり、図8(d)は図7のステップS60を示す図である。 図9は、実施例1におけるサンプルの平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態におけるプリント配線板を示す平面図、図2(a)は図1のIIA-IIA線に沿った断面図、図2(b)は図2(a)のIIBの拡大図、図3(a)は図1のIIIA-IIIA線に沿った断面図、図3(b)は図3(a)のIIIB部の拡大図、図4(a)は図1(a)のIVA部の拡大図、図4(b)は図1(b)のIVB部の拡大図である。
本実施形態におけるプリント配線板1は、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、ノート型パソコン、タブレット型情報端末、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、及びデジタルオーディオカメラ等の電子機器に組み込まれるフレキシブルプリント配線板(FPC)である。このプリント配線板1は、図1〜図3に示すように、ベースフィルム10、配線パターン20、及びカバーレイ30を備えており、全体としてL型形状を有している。なお、プリント配線板の平面形状は、特にこれに限定されず、任意の形状を選択することができる。
ベースフィルム10は、例えばポリイミド(PI)から構成されたフレキシブルな絶縁性フィルムである。なお、このベースフィルム10を、例えば、液晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエステル(PE)、又はアラミド等で構成してもよい。本実施形態におけるベースフィルム10が本発明における絶縁層の一例に相当する。
このベースフィルム10上には複数の配線パターン20が形成されている。本実施形態では、図1に示すように、複数の配線パターン20が等間隔で平行に配置されており、ベースフィルム10上にL型に延在している。なお、配線パターン20の形状や配置等は特に限定されない。また、ベースフィルム10の両面に配線パターンを形成したり、配線パターンにバイアホール等を含めてもよい。
この配線パターン20の両端には端子部22がそれぞれ設けられている。この端子部22には、例えば他のプリント配線板やケーブル等に設けられたコネクタが接続されて、この端子部22を介してプリント配線板1が外部の電子回路と接続される。なお、端子部が形成される位置は、配線パターンの端部に限定されず、配線パターンにおいて任意の位置を選択することができる。また、配線パターンにおける端子部の数も特に限定されない。
配線パターン20において端子部22以外の部分21(以下単に、配線部21と称する。)は、例えば、ベースフィルム10に積層された銅箔を所定形状にエッチングすることで形成されており、図3(a)に示すように、銅層23のみで構成されている。これに対し、配線パターン20の端子部22は、図2(a)に示すように、配線部21から延在する銅層23と、当該銅層23の表面に電解めっき処理によって形成されためっき層24と、から構成されている。
このめっき層24は、図2(b)に示すように、ニッケル(Ni)層241を下地として有していると共に、そのニッケル層241の表面に形成された金(Au)層242を有している。このニッケル層241は、銅層23への金層242の拡散を抑制するためのバリア層として機能する。なお、めっき層24の構成は特に上記に限定されない。例えば、ニッケル層を省略して、銅層23の上に金層242を直接形成してもよい。また、めっき層24を無電解メッキ処理によって形成してもよい。
カバーレイ30は、図3(a)に示すように、配線パターン20の配線部21を保護するための樹脂層31と、この樹脂層31をベースフィルム10に接着する接着層32と、を有しており、図1に示すように、配線パターン20の配線部21を覆うようにベースフィルム10上に積層されている。一方、同図に示すように、配線パターン20の端子部22は、このカバーレイ30から露出している。本実施形態におけるカバーレイ30が、本発明における被覆層の一例に相当する。
このカバーレイ30の樹脂層31は、例えばポリイミド(PI)から構成されたフレキシブルな絶縁性基材である。なお、この樹脂層31を、例えば、液晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエステル(PE)、又はアラミド等で構成してもよい。
一方、カバーレイ30の接着層32は、例えば、エポキシ系接着剤やアクリル系接着剤から構成されている。なお、ベースフィルム10を液晶ポリマ(LCP)で構成すると共に、カバーレイ30の樹脂層31も液晶ポリマ(LCP)で構成する場合には、熱融着によってこれらを相互に貼り付けることができるので、接着層32が不要となる。
なお、このカバーレイ30を、例えば、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ポリイミド、ポリウレタン等を用いた感光性カバーレイ材料からなるドライフィルムで構成してもよい。或いは、ポリイミドやエポキシをベースとしたカバーレイインクや、液状の感光性カバーレイ材料を、ベースフィルム10上にスクリーン印刷することで、カバーレイ30を形成してもよい。
本実施形態におけるプリント配線板1は、図1に示すように、例えば、第1の折り曲げ線Cを中心として、曲げ半径0.3[mm]以下で折り曲げられると共に、第2の折り曲げ線Cを中心として、曲げ半径0.3[mm]以下で折り曲げられた状態で、電子機器に組み込まれる。因みに、本実施形態のプリント配線板1は、屈曲が繰り返される電子機器の可動部に組み込まれるのではなく、極小の曲げ半径で折り曲げた(塑性変形させた)状態で電子機器に恒久的に組み込まれる。このため、本実施形態のプリント配線板1には、屈曲耐久性よりも極小曲げ半径に対する強靭性が要求される。なお、第1及び第2の折り曲げ線C,Cはいずれも仮想上の直線である。また、上記のプリント配線板の折り曲げ位置や曲げ半径は一例に過ぎず、特にこれに限定されない。
ところで、本実施形態では、後述するように、端子部22のめっき層24を形成する前に、銅層23上に存在する酸化物や有機物等の異物を除去するために、当該銅層23の表面に対してバフ研磨処理が行われている。
このバフ研磨処理では、カバーレイ30の樹脂層31の表面311もバフ研磨に曝されてしまう。そのため、図3(b)に示すように、樹脂層31の表面311に、1[μm]以上の深さを有する研磨傷312が多数形成されている。これらの研磨傷312は、図4(a)及び図4(b)に示すように、下記の()式及び()式を満たすようにカバーレイ30上に配置されている。
30[°]≦β≦150[°] … (
30[°]≦β≦150[°] … (
但し、上記の()式において、βは、第1の折り曲げ線Cに対する研磨傷312の角度であり、上記の()式において、βは、第2の折り曲げ線Cに対する研磨傷312の角度である。なお、図4(a)及び図4(b)は、研磨傷312の向きを説明するための模式図であり、実際には研磨傷312の長さ、幅、間隔等はランダムとなっている。
図5(a)及び図5(b)は折り曲げ線に平行な研磨傷を有するカバーレイの拡大図であり、図6は本実施形態においてプリント配線板を折り曲げた状態のカバーレイの表面の拡大図である。
研磨傷312が折り曲げ線Cに対して平行に形成されたプリント配線板(図5(a)参照)を折り曲げると、カバーレイ30において研磨傷312が形成されている部分は薄くなっているので、その部分に応力が集中して研磨傷312が裂開する。そして、図5(b)に示すように、当該研磨傷312から進展した裂け目313が、隣の研磨傷312に伝播し、折り曲げ線Cの近傍の研磨傷312同士が次々と繋がって大きなクラックが形成されるため、プリント配線板が破断してしまう場合がある。
これに対し、本実施形態では、上記の()式及び()式を満たすようにカバーレイ30上に研磨傷312が形成されているのに対し、プリント配線板1の折り曲げに伴う裂け目313は折り曲げ線Cの近傍にしか形成されないので、図6に示すように、裂け目313を介して繋がる研磨傷312の数が著しく減少する。このため、研磨傷を起点としてクラックが進展するのを抑制することができ、曲げ半径が小さくてもプリント配線板の破断を回避することができる。
以下に、本実施形態におけるプリント配線板の製造方法について、図7及び図8を参照しながら説明する。
図7は本実施形態におけるプリント配線板の製造方法を示すフローチャート、図8(a)〜図8(d)は図7の各ステップにおけるプリント配線板を示す側面図である。なお、図8(a)〜図8(d)は、プリント配線板1を図1のA方向から見た側面図である。
先ず、図7のステップS10において、図8(a)に示すように、ベースフィルム10上に配線パターン20をサブトラクティブ法によって形成する。具体的には、銅張積層板の銅箔上に、配線パターン20に対応した形状のマスクを用いてレジストパターンを形成した後、塩化鉄エッチング液、塩化銅エッチング液、又はアルカリエッチャント等を用いて銅箔に対してエッチング処理を行う。これにより、ベースフィルム10上に配線パターン20の配線部21が形成される。なお、端子部22については、このステップS10において銅層23のみが形成される。本実施形態における銅層23が本発明における導体層の一例に相当する。
なお、配線パターン20の形成方法は、特に上記に限定されない。例えば、セミアディティブ法のように、めっき処理によって配線パターンを形成してもよい。或いは、銀ペーストや銅ペースト等の導電性ペーストをベースフィルム上にスクリーン印刷することで形成してもよい。
次いで、図7のステップS20において、図8(b)に示すように、カバーレイ30をベースフィルム10上に積層し、ホットプレスによってこれらを加熱及び加圧することで、カバーレイ30をベースフィルム10に貼り付ける。この際、配線パターン20の配線部21は、カバーレイ30に全て覆われているが、当該配線パターン20の端子部22における銅層23は、カバーレイ30から露出している。
次いで、図7のステップS30において、図8(c)に示すように、バフ研磨機のバフロール40を回転させながらプリント配線板に対して相対的に移動させて、配線パターン20の端子部22における銅層23の表面を研磨することで、銅層23上に存在する酸化物や有機物等の異物を除去する。このバフ研磨処理において、端子部22のみならず、カバーレイ30の樹脂部31の表面311もバフ研磨機のバフロール40によって研磨され、当該樹脂層31の表面311に、1[μm]以上の深さを有する研磨傷(図3(b)参照)が多数形成される。
本実施形態では、このステップS30において、バフ研磨方向が下記の()式及び()式を満たすように、バフ研磨処理が行われる。
30[°]≦α≦150[°] … (
30[°]≦α≦150[°] … (
但し、上記の()式において、αは、第1の折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向(図1における符号L)の角度であり、上記の()式において、αは、第2の折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向(図1における符号L)の角度である(いずれも図1参照)。また、本実施形態における「バフ研磨方向」とは、図8(c)に示すように、回転するバフロール40がプリント配線板1に対して相対的に前進(又は後退)する方向であり、本発明における研磨方向の一例に相当する。
このバフ研磨によってカバーレイ30の表面311に形成された多数の研磨傷312は、このバフ研磨方向に対して実質的に平行に配置され、相互に平行に配置されており、折り曲げ線C,Cに対する研磨傷312の角度β,βが上述の()式及び()式を満たしている。
なお、このステップS30で使用されるバフロール40は、研磨剤を均一に付着させた布をロールに巻き付けて構成されている。研磨剤としては、例えば、酸化アルミ(Al)等のセラミックス微粒子やダイヤモンド微粒子等を例示することができる。また、この研磨剤が付着される布としては、例えば、ナイロン製の布やポリプロピレン製の布等を例示するができる。
次いで、図7のステップS40において、配線パターン20の端子部22における銅層23に対して前処理を行う。具体的には、先ず、端子部22の銅層23に対して、脱脂洗浄処理を行うことで、銅層23の表面上の油性物質を除去する。次いで、端子部22の銅層23に対して酸処理を行うことで、銅層23上の酸化膜を除去する。なお、このステップS40における前処理の内容は一例に過ぎず、特にこれに限定されない。
次いで、図7のステップS50において、電解ニッケルめっき処理によって、ニッケル層241(図2(b)参照)を端子部22の銅層23の表面に形成する。次いで、図7のステップS60において、電解金めっき処理によって、金層242(図2(b)参照)をニッケル層241の表面に形成する。これにより、図8(d)に示すように、銅層23上にめっき層24が形成され、端子部22が完成する。
因みに、ステップS30において端子部22の銅層23の表面を研磨せずに、ステップS50において銅層23に対してめっき処理を行ってしまうと、銅層23とめっき層24との間の界面の密着性が低くなる場合がある。このため、端子部22における接触抵抗が高くなり、コネクタ挿抜の繰り返しに対する端子部22の耐摩擦性が低下する。
以上のように、本実施形態では、ステップS30におけるバフ研磨方向が、上記の()式及び()式を満たしているので、研磨傷312が折り曲げ線C,Cに対して上述の角度β,βだけ傾斜して形成される。このため、当該折り曲げ線C,Cを中心としてプリント配線板1を折り曲げた際に、研磨傷312を起点としてクラックが進展するのを抑制することができ、曲げ半径が小さくてもプリント配線板の破断を回避することができる。
なお、本実施形態における図7のステップS10が本発明における第1の工程の一例に相当し、本実施形態における図7のステップS20が本発明における第2の工程の一例に相当し、本実施形態における図7のステップS30が本発明における第3の工程の一例に相当し、本実施形態における図7のステップS40〜S60が本発明における第4の工程の一例に相当する。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下に、本発明をさらに具体化した実施例及び比較例により本発明の効果を確認した。以下の実施例及び比較例は、上述した実施形態におけるプリント配線板の破断抑制効果を確認するためのものである。
<実施例1>
実施例1では、図9に示すようなストレートな形状のプリント配線板をサンプルとして10個作製した。なお、図9は実施例1におけるサンプルの平面図を示す。図9において、上述の実施形態におけるプリント配線板と同様の構成である部分について同一の符号を付している。
具体的には、この実施例1では、先ず、厚さ25[μm]のポリイミドフィルム(ベースフィルム)に厚さ18[μm]の銅箔が積層され、図9中のSが100[mm]、wが10[mm]の短冊形状の片面銅張積層板を準備し、この銅箔上にレジストパターンを形成してから当該銅箔に対してエッチング処理を行うことで、0.1[mm]間隔で平行に配置された直線形状の配線パターンを30本形成した。それぞれの配線パターンの幅は0.1[mm]とした。また、同図に示すように、プリント配線板の長手方向の中央部の1箇所のみに折り曲げ線Cを設定した。
次いで、厚さ12.5[μm]のポリイミドフィルムに、厚さ30[μm]の熱硬化型接着剤を塗布したカバーレイを、配線パターンの両端部がそれぞれ3[mm]露出するように、ベースフィルム上に積層し、ホットプレスにて165℃で70分間キュア処理することで、カバーレイをベースフィルムに貼り合わせた。
次いで、当該プリント配線板の全面に対してバフ研磨処理を行った。この際、実施例1では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを90[°]とした(すなわち折り曲げ線Cに対してバフ研磨方向を直交させた)。
このバフ研磨処理では、粒度#1000の酸化アルミをナイロン布に付着させたバフロールを使用し、バフロールの回転数を1450[rpm]とし、送り速度が1.65[m/min]とした。さらに、バフロールの押圧力は、1.5〜2.0[mm]のフットマークが形成されるように設定した。
以上のように作製された10個のプリント配線板を、直径0.6[mm]のマンドレル(曲げ半径:0.3[mm])を用いて、折り曲げ線Cを中心として手動でそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、顕微鏡を用いて、カバーレイの表面を目視により観察した。
この実施例1のサンプルでは、表1に示すように、プリント配線板を10回折り曲げてもカバーレイの表面にクラックは発生していなかった。なお、表1の「破断の有無」の欄において、「○」はプリント配線板が破断しなかったことを示し、「×」はプリント配線板が破断したことを示す。
Figure 0005918799
<実施例2>
実施例2では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを60[°]としたこと以外は、実施例1と同様のサンプルを10個作製した。
この実施例2のサンプルについても、実施例1と同様の条件で、10個のプリント配線板を折り曲げ線Cを中心としてそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、当該プリント配線板のカバーレイの表面を観察した。
表1に示すように、この実施例2のサンプルでも、プリント配線板を10回折り曲げてもカバーレイの表面にクラックは発生していなかった。
<実施例3>
実施例3では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを45[°]としたこと以外は、実施例1と同様のサンプルを10個作製した。
この実施例3のサンプルについても、実施例1と同様の条件で、10個のプリント配線板を折り曲げ線Cを中心としてそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、当該プリント配線板のカバーレイの表面を観察した。
表1に示すように、この実施例3のサンプルでも、プリント配線板を10回折り曲げてもカバーレイの表面にクラックは発生していなかった。
<実施例4>
実施例4では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを30[°]としたこと以外は、実施例1と同様のサンプルを10個作製した。
この実施例4のサンプルについても、実施例1と同様の条件で、10個のプリント配線板を折り曲げ線Cを中心としてそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、当該プリント配線板のカバーレイの表面を観察した。
表1に示すように、この実施例4のサンプルでも、プリント配線板を10回折り曲げてもカバーレイの表面にクラックは発生していなかった。
<比較例1>
比較例1では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを15[°]としたこと以外は、実施例1と同様のサンプルを10個作製した。
この比較例1のサンプルについても、実施例1と同様の条件で、10個のプリント配線板を折り曲げ線Cを中心としてそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、当該プリント配線板のカバーレイの表面を観察した。
表1に示すように、この比較例1のサンプルでは、プリント配線板を7回折り曲げた時点でカバーレイの樹脂層と接着層が破断して配線パターンが露出した。
<比較例2>
比較例2では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを10[°]としたこと以外は、実施例1と同様のサンプルを10個作製した。
この比較例2のサンプルについても、実施例1と同様の条件で、10個のプリント配線板を折り曲げ線Cを中心としてそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、当該プリント配線板のカバーレイの表面を観察した。
表1に示すように、この比較例2のサンプルでは、プリント配線板を5回折り曲げた時点でカバーレイの樹脂層と接着層が破断して配線パターンが露出した。
<比較例3>
比較例3では、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αを0[°]とした(すなわち、折り曲げ線Cに対してバフ研磨方向を平行にした)こと以外は、実施例1と同様のサンプルを10個作製した。
この比較例3のサンプルについても、実施例1と同様の条件で、10個のプリント配線板を折り曲げ線Cを中心としてそれぞれ1〜10回折り曲げた後に、当該プリント配線板のカバーレイの表面を観察した。
表1に示すように、この比較例3のサンプルでは、プリント配線板を3回折り曲げた時点でカバーレイの樹脂層と接着層が破断して配線パターンが露出した。
以上のように、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αが30[°]以上である実施例1〜4では、折り曲げに伴うクラックの発生を抑制することができた。これに対し、折り曲げ線Cに対するバフ研磨方向の角度αが30[°]未満の比較例1〜3では、折り曲げに伴ってカバーレイにクラックが発生した。
1…プリント配線板
10…ベースフィルム
20…配線パターン
21…配線部
22…端子部
23…銅層
24…めっき層
241…ニッケル層
242…金層
30…カバーレイ
31…樹脂層
311…表面
312…研磨傷
313…裂け目
32…接着層
40…バフロール
,C…折り曲げ線
α,α…折り曲げ線と研磨方向のなす角
β,β…折り曲げ線と研磨傷のなす角
,L…バフ研磨方向と平行な直線

Claims (1)

  1. 折り曲げ線を中心として折り曲げられるフレキシブルプリント配線板であって、
    絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成され、端子部を有する配線パターンと、
    前記絶縁層に積層され、前記端子部を露出させつつ前記配線パターンを覆う被覆層と、を備え、
    前記フレキシブルプリント配線板は、全体としてL型状の平面形状を有し、
    前記被覆層の表面に、複数の研磨傷が形成されており、
    平面視において、前記研磨傷と前記折り曲げ線との間の角度(β)が下記の(1)式を満たすことを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
    30[°]≦β≦150[°] … (1)
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